JP6706225B2 - 小断面ケーソン橋脚における鋼管シャフト内部へのコンクリート充填方法 - Google Patents
小断面ケーソン橋脚における鋼管シャフト内部へのコンクリート充填方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6706225B2 JP6706225B2 JP2017126215A JP2017126215A JP6706225B2 JP 6706225 B2 JP6706225 B2 JP 6706225B2 JP 2017126215 A JP2017126215 A JP 2017126215A JP 2017126215 A JP2017126215 A JP 2017126215A JP 6706225 B2 JP6706225 B2 JP 6706225B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steel pipe
- pipe shaft
- concrete
- heat insulating
- caisson
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 229910000831 Steel Inorganic materials 0.000 title claims description 74
- 239000010959 steel Substances 0.000 title claims description 74
- 238000000034 method Methods 0.000 title claims description 25
- 239000011810 insulating material Substances 0.000 claims description 11
- 238000009413 insulation Methods 0.000 claims description 7
- 230000036571 hydration Effects 0.000 description 15
- 238000006703 hydration reaction Methods 0.000 description 15
- 238000005336 cracking Methods 0.000 description 5
- 238000009415 formwork Methods 0.000 description 5
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 5
- 229920006328 Styrofoam Polymers 0.000 description 3
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 description 3
- 239000000463 material Substances 0.000 description 3
- 239000008261 styrofoam Substances 0.000 description 3
- 238000009412 basement excavation Methods 0.000 description 2
- 238000010276 construction Methods 0.000 description 2
- 239000011491 glass wool Substances 0.000 description 2
- 239000006262 metallic foam Substances 0.000 description 2
- 230000008646 thermal stress Effects 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 239000000835 fiber Substances 0.000 description 1
- 239000006260 foam Substances 0.000 description 1
- 239000012774 insulation material Substances 0.000 description 1
- 239000004576 sand Substances 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Foundations (AREA)
- Bridges Or Land Bridges (AREA)
Description
小断面ケーソンは、図4に示すように、掘削部に人が出入りするためのマンロックと、資機材や土砂を搬出入するためのマテリアルロックを一体化したペアロックを内部に配置する。そして、ペアロックの上部に配置するペアシャフトと共に、それらの外郭は円形の鋼管シャフトで形成されている。
ケーソン橋脚の断面形状は長方形であり、鋼管シャフトが熱膨張すると、鋼管シャフト外側のコンクリートの厚さが薄い短辺方向に、鋼管シャフトの変形が進んで鋼管シャフト外側のコンクリートが引張を受け、ひび割れが発生するおそれがある(図6)。
図7は、コンクリート充填時のケーソン橋脚の変形の3次元FEM温度応力解析の結果(ひび割れ指数)を1/4モデルに図示したものであり、鋼管シャフトの外側の、コンクリートの厚さが薄い部位でひび割れ指数が小さく(ひび割れ発生確率が高く)なることがわかる。なお1/4モデルは、ケーソン橋脚を表示しているが、鋼管シャフト、充填コンクリートは表示していない。
断熱層は、コンクリート製でもよい。コンクリート製の断熱層は鋼管シャフトの内壁に沿って形成するためコンクリート量が少なく、そのため発生する水和熱が少なくなり、鋼管シャフトの熱膨張も小さく、鋼管シャフト外側のコンクリートのひび割れを防止する。
断熱層は、断熱材によって形成してもよい。断熱材を貼り付けて断熱層とするため、施工が容易である。
断熱層は空気層とし、空気層より内側にコンクリートを充填した後、空気層にコンクリートを充填してもよい。空気層より内側にコンクリートを充填する際には空気層が断熱層となり、水和熱が鋼管シャフトに伝達することを防ぐことができる。また、その後空気層に充填するコンクリート量は少なく、そのため発生する水和熱が少なくなり、鋼管シャフトの熱膨張も小さく、鋼管シャフト外側のコンクリートのひび割れもない。
(1)鋼管シャフトの内壁に沿って断熱層を形成することにより、断熱層より内側に充填したコンクリートの硬化時に発生する水和熱が鋼管シャフトに伝達することを防ぎ、鋼管シャフトの熱膨張を抑制し、鋼管シャフト外側のコンクリートのひび割れを防止することができる。
(2)断熱層をコンクリート製とし、断熱層形成時に用いた型枠を脱型することにより、鋼管シャフト内部にはコンクリートのみが充填される。
(3)断熱材を貼り付けて断熱層とするため、施工が容易である。
<1>本発明の概要
本発明は、小断面ケーソン工法により構築したケーソン橋脚1中の、鋼管シャフト2内部にコンクリートを充填する方法である(図1(c))。
本発明は、鋼管シャフト2の内壁に沿って断熱層4を形成した状態で、断熱層4より内側に充填コンクリート3を充填する。
以下、その方法について説明する。
まず、鋼管シャフト2の内壁から所定の距離に、型枠5を構築する(図1(a))。
型枠5は木製の板材を組み合わせる他、コルゲート管や鋼製型枠(メタルフォーム)、発泡スチロール等であってもよい。
次に、鋼管シャフト2の内壁と型枠5との間にコンクリートを充填して、断熱層4を構築する(図1(b))。
断熱層4を構築するためのコンクリートの量は、鋼管シャフト2全体にコンクリートを充填する場合と比べて少ないため、発生する水和熱も少なくなり、鋼管シャフト2の熱膨張も小さく、鋼管シャフト外側のケーソン橋脚1のひび割れを防止する。
断熱層4を構築する際には、型枠5内部に水を注入しておいてもよい。水を注入しておくことで、断熱層4に充填したコンクリートの温度上昇を抑制することができる。
断熱層4の厚みは、鋼管シャフト外側のケーソン橋脚1のひび割れを防止できる厚さであればよく、施工性や設計上の制約から適宜設定することができる。
断熱層4のコンクリートが硬化した後、型枠5を脱型し、その後、断熱層4より内側に充填コンクリート3を打設する(図1(c))。型枠5内部に水を注入した場合には、充填コンクリート3の打設前に排水する。型枠5が残置できる場合には、脱型せずにそのまま内側に充填コンクリート3を打設してもよい。
充填コンクリート3の量は、鋼管シャフト2全体にコンクリートを充填する場合と比べて少ないため、発生する水和熱も少ない。そして、充填コンクリート3と鋼管シャフト2との間には、コンクリートからなる断熱層4があるため、発生した水和熱による鋼管シャフト2の熱膨張が小さくなり、鋼管シャフト外側のケーソン橋脚1のひび割れを防止することができる。
充填コンクリート3が硬化すると、断熱層4のコンクリートと合わせて、鋼管シャフト2にコンクリートが充填されて硬化した状態となる。型枠5を脱型しておけば、鋼管シャフト2内部はコンクリートのみが充填された状態となる。
本実施例においては、鋼管シャフト2の内壁に沿って断熱材41を貼り付けて、断熱層を形成する(図2(a))。
断熱材41としては、発泡スチロールなどの発泡系断熱材や、グラスウールなどの繊維製断熱材が好適である。発泡スチロールやグラスウール等は、加工が容易であり、かつ軽量であることから、作業性・施工性ともに優れており、容易に断熱層を形成することができる。
そして、断熱材41で形成した断熱層より内側に充填コンクリート3を打設する(図2(b))。
充填コンクリート3の量は、鋼管シャフト2全体にコンクリートを充填する場合と比べて少ないため、発生する水和熱も少ない。そして、充填コンクリート3と鋼管シャフト2との間には、断熱材41からなる断熱層4があるため、発生した水和熱による鋼管シャフト2の熱膨張が小さくなり、鋼管シャフト外側のケーソン橋脚1のひび割れを防止することができる。
本実施例においては、コルゲート管や鋼製型枠(メタルフォーム)等からなる型枠5を鋼管シャフト2内に配置し、型枠5と鋼管シャフト2との間の空気層を断熱層4とする(図3(a))。
そして、型枠5より内側に充填コンクリート3を打設する(図3(b))。
充填コンクリート3の量は、鋼管シャフト2全体にコンクリートを充填する場合と比べて少ないため、発生する水和熱も少ない。そして、充填コンクリート3と鋼管シャフト2との間には、空気層である断熱層4があるため、発生した水和熱により、鋼管シャフト2が熱膨張することがなく、鋼管シャフト外側のケーソン橋脚1がひび割れることもない。
最後に、型枠5を脱型し、その後、断熱層4部分に充填コンクリート3を打設する(図3(c))。型枠5が残置できる場合には、脱型せずにそのまま充填コンクリート3を打設してもよい。
断熱層4部分に打設する充填コンクリート3の量は、鋼管シャフト2全体にコンクリートを充填する場合と比べて少ないため、発生する水和熱も少なくなり、鋼管シャフト2の熱膨張も小さく、鋼管シャフト外側のケーソン橋脚1がひび割れることがない。
2 鋼管シャフト
3 充填コンクリート
4 断熱層
41 断熱材
5 型枠
Claims (4)
- 小断面ケーソン橋脚における鋼管シャフト内部へのコンクリート充填方法であって、
前記鋼管シャフトの内壁に沿って断熱層を形成し、
前記断熱層より内側にコンクリートを充填することを特徴とする、小断面ケーソン橋脚における鋼管シャフト内部へのコンクリート充填方法。 - 請求項1に記載の小断面ケーソン橋脚における鋼管シャフト内部へのコンクリート充填方法において、
前記断熱層はコンクリート製であることを特徴とする、小断面ケーソン橋脚における鋼管シャフト内部へのコンクリート充填方法。 - 請求項1に記載の小断面ケーソン橋脚における鋼管シャフト内部へのコンクリート充填方法において、
前記断熱層は断熱材からなることを特徴とする、小断面ケーソン橋脚における鋼管シャフト内部でのコンクリート充填方法。 - 請求項1に記載の小断面ケーソン橋脚における鋼管シャフト内部へのコンクリート充填方法において、
前記断熱層は空気層とし、
前記空気層より内側にコンクリートを充填した後、前記空気層にコンクリートを充填することを特徴とする、小断面ケーソン橋脚における鋼管シャフト内部へのコンクリート充填方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017126215A JP6706225B2 (ja) | 2017-06-28 | 2017-06-28 | 小断面ケーソン橋脚における鋼管シャフト内部へのコンクリート充填方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017126215A JP6706225B2 (ja) | 2017-06-28 | 2017-06-28 | 小断面ケーソン橋脚における鋼管シャフト内部へのコンクリート充填方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019007302A JP2019007302A (ja) | 2019-01-17 |
JP6706225B2 true JP6706225B2 (ja) | 2020-06-03 |
Family
ID=65025854
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017126215A Active JP6706225B2 (ja) | 2017-06-28 | 2017-06-28 | 小断面ケーソン橋脚における鋼管シャフト内部へのコンクリート充填方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6706225B2 (ja) |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04277249A (ja) * | 1991-03-05 | 1992-10-02 | Tokyu Constr Co Ltd | 多管式鋼管コンクリート構造部材 |
JP3106263B2 (ja) * | 1992-05-04 | 2000-11-06 | 株式会社竹中工務店 | 充填コンクリート鋼管柱を用いる建物躯体の構築法 |
JPH06146305A (ja) * | 1992-11-11 | 1994-05-27 | Nippon Steel Corp | 水中基礎およびその据付方法 |
JP2784317B2 (ja) * | 1993-12-29 | 1998-08-06 | 戸田建設株式会社 | オープンケーソンの構造 |
JP3416612B2 (ja) * | 2000-04-17 | 2003-06-16 | 西松建設株式会社 | 鉄筋コンクリート柱の構築工法 |
JP3438881B2 (ja) * | 2001-07-27 | 2003-08-18 | 大豊建設株式会社 | ニューマチックケーソンのアンカーハッチおよびピアケーソン |
US20080196341A1 (en) * | 2007-02-15 | 2008-08-21 | Korea University Industry and Academy Cooperation Foundation | Modular Column System Using Internally Confined Hollow Column Unit and Method of Constructing the Same |
JP2010150818A (ja) * | 2008-12-25 | 2010-07-08 | Daiho Constr Co Ltd | ニューマチックケーソン及びニューマチックケーソン工法 |
-
2017
- 2017-06-28 JP JP2017126215A patent/JP6706225B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019007302A (ja) | 2019-01-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10344480B2 (en) | Composite construct and methods and devices for manufacturing the same | |
JP7341285B2 (ja) | トンネルを作るための建築要素、そのような要素を備えるトンネル、並びに、そのような要素及びそのようなトンネルを建築する方法 | |
JP5155380B2 (ja) | 鉄筋コンクリート部材の製造方法 | |
JP6706225B2 (ja) | 小断面ケーソン橋脚における鋼管シャフト内部へのコンクリート充填方法 | |
JP6755655B2 (ja) | 鉄筋コンクリート製の既存筒状壁の耐震補強方法 | |
JP6637464B2 (ja) | コンクリート壁一体型鋼製タンクの製造方法 | |
CN106638544A (zh) | 寒冷地区超大型钢筋混凝土生物氧化池的防渗抗裂施工方法 | |
JP5668521B2 (ja) | コンクリート製水槽構造物におけるコンクリート製壁部のひび割れ評価方法及び設計方法 | |
CN112324009A (zh) | 一种预制混凝土空心保温墙体结构及施工工艺 | |
JP2012092633A (ja) | 鉄筋コンクリート構造物のひび割れを低減する工法 | |
JP6878959B2 (ja) | コンクリート部材のひび割れ誘発方法、及び、コンクリート部材のひび割れ誘発構造 | |
RU2562307C1 (ru) | Способ производства крупногабаритных бетонных блоков в форме-автоклаве | |
CN106703278A (zh) | 一种组合空心砌块砌体墙体及其施工方法 | |
JP4999608B2 (ja) | 超高強度コンクリート部材の製造方法、及び脱枠手順解析方法 | |
KR101909888B1 (ko) | 열기배출장치를 구비한 중공슬래브 및 그 제작방법 | |
KR101481810B1 (ko) | 주열식 지하연속벽 시공용 이중케이싱을 이용한 주열식 지하연속벽 시공방법 | |
JP5261508B2 (ja) | 鉄筋コンクリート部材の製造方法 | |
JP4597113B2 (ja) | 壁体および壁体の構築方法 | |
JP6297828B2 (ja) | コンクリート部材およびコンクリート部材の製造方法 | |
TWI628338B (zh) | Stiffening plate / tube method | |
JPS60258368A (ja) | 可動型枠により構築される海洋コンクリ−ト構造物のコンクリ−ト養生方法 | |
CN214144234U (zh) | 预制混凝土空心保温墙体结构 | |
JP6874051B2 (ja) | 溝の施工方法 | |
JP2007205054A (ja) | 断熱型枠及びコンクリート構造物の構築方法 | |
JP3316079B2 (ja) | 軽量気泡コンクリート硬化物の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190614 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200324 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200428 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200515 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6706225 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |