JP6704309B2 - 密閉型圧縮機 - Google Patents

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    • F04B35/04Piston pumps specially adapted for elastic fluids and characterised by the driving means to their working members, or by combination with, or adaptation to, specific driving engines or motors, not otherwise provided for the means being electric

Description

本発明は、密閉型圧縮機に関する。
近年、家庭用冷凍冷蔵庫や自動販売機、エアコン等の冷凍サイクル装置に使用される密閉型圧縮機は、省エネルギーの観点から高効率化への動きが加速されており、なおかつ高い信頼性や低騒音化が求められている。このような状況下において高効率化を目的とした、スラスト軸受部の摺動損失低減が望まれている。
従来、この種の密閉型圧縮機は、スラストボールベアリングを採用して、スラスト軸受部の摺動損失を低減し、効率を向上させたものが提案されている。しかし、シャフトの回転速度が高速になると、スラストボールベアリングのレース(上レース、下レース)が回転し、レースがシャフトと接触してシャフトが摩耗し、またレースと接しているボールが摩耗することによって、信頼性が低下する。そこで、特許文献1,2では、上レースに径方向に突出する凸設部を形成し、シャフトに凸設部が嵌合する凹設部を形成することでレースの回転を抑える技術が提案されている。また、特許文献3では、下レースに突起部を形成し、軸受端面に突起部を係止する切り欠き部を形成することでレースの回転を抑える技術が提案されている。
特開2013−181472号公報 特開2012−36905号公報 特表2010−511114号公報
しかしながら、特許文献1ないし3に記載の密閉型圧縮機では、凸設部および凹設部を設ける前や突起部および切り欠き部を設ける前と同様な強い回転力が上レースや下レースに作用しているため、嵌合する部分や係止する部分が摩耗したり、破損したりして、信頼性が損なわれる虞がある。
本発明は、前記従来の課題を解決するものであり、スラスト軸受の回転を抑えて信頼性を向上させることが可能な密閉型圧縮機を提供することを目的とする。
本発明は、圧縮要素と、前記圧縮要素を駆動する電動要素と、前記圧縮要素および前記電動要素を収容する容器と、を備え、前記圧縮要素は、前記電動要素によって回転する主軸部および偏心軸部を有するシャフトと、前記シャフトの前記主軸部を軸支する主軸受を有するフレームと、前記フレームに形成されたフレームスラスト面に配置されるスラスト軸受と、を備え、前記フレームは、前記フレームスラスト面から上方に延設され、前記主軸部に対向する内面を有する軸受延出部を備え、前記フレームスラスト面には、1本の溝部を周方向に沿って複数周に渡って巻回することで、インボリュート曲線からなる渦巻き状の溝が形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、スラスト軸受の回転を抑えて信頼性を向上させることが可能な密閉型圧縮機を提供できる。
第1実施形態の密閉型圧縮機を示す縦断面図である。 第1実施形態の密閉型圧縮機のフレームを示す斜視図である。 第1実施形態の密閉型圧縮機のフレームを示す平面図である。 図3のA−A線拡大断面図である。 図1のA部拡大図である。 支持部材を示し、(a)は斜視図、(b)は(a)のX方向矢視図、(c)は(a)のY方向矢視図である。 第1実施形態の作用効果を説明する図を示し、(a)は同心円状の溝と支持部材との関係を示す平面図、(b)は(a)のB−B線断面図、(c)は(a)のC−C線断面図である。 比較例の作用効果を説明する図を示し、(a)は放射状の溝と支持部材との関係を示す平面図、(b)は(a)のD−D線断面図、(c)は(a)のE−E線断面図である。 第2実施形態の密閉型圧縮機のフレームを示す平面図である。 第3実施形態の密閉型圧縮機を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る密閉型圧縮機(以下、圧縮機と略記する)1A,1B,1Cについて図面を参照して説明する。なお、本発明は、以下に示す第1実施形態ないし第3実施形態に限定されるものではない。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の密閉型圧縮機を示す縦断面図である。
図1に示すように、圧縮機1Aは、いわゆるレシプロ圧縮機であり、圧縮要素20と、電動要素30と、これら圧縮要素20と電動要素30とを収容して密閉する密閉容器3(容器)と、を備えて構成されている。圧縮要素20および電動要素30は、密閉容器3内において複数のコイルバネ9(弾性部材)を介して弾性的に支持されている。
密閉容器3は、略上半分の外郭を構成する上ケース3mと略下半分の外郭を構成する下ケース3nとが溶接などで接合され、内部に圧縮要素20および電動要素30を収容する空間を有している。
圧縮要素20は、クランクシャフト21(シャフト)、フレーム24、スラストボールベアリング25(スラスト軸受)、支持部材26などを備えている。
クランクシャフト21は、フレーム24の下部から鉛直方向上方に向けて延び、電動要素30のロータ31が固定された主軸部21aと、この主軸部21aの上方に位置し、主軸部21aに対して偏心して形成された偏心軸部21bと、を備えている。主軸部21aと偏心軸部21bとの間には、主軸部21aに対して径方向外側に突出するフランジ部21cが形成されている。
フレーム24は、クランクシャフト21の主軸部21aを回転自在に軸支する主軸受24aと、圧縮室を構成するシリンダ24bと、を有している。また、フレーム24は、この主軸受24aの軸心(中心軸O)と略直角に形成された環状のフレームスラスト面24cと、フレームスラスト面24cからさらに上方に延設され、主軸部21aに対向する内面24d1を有する軸受延出部24dと、を有している。軸受延出部24dは、円筒状に形成されるとともに、主軸部24aを軸支する主軸受24aの一部として構成されている。
主軸受24aは、フレーム24のベース24sの略中心から下方に向けて円筒状に突出して構成されている。また、主軸受24aの下端からは、主軸部21aが下方に向けて突出している。主軸受24aから突出した主軸部21aにロータ31が固定されている。
シリンダ24bは、ベース24sの上部に形成され、主軸部21aの中心軸Oよりも径方向の外側の偏った位置に形成されている。また、シリンダ24bの軸方向O1は、クランクシャフト21の軸方向(中心軸O)に対して直交する向きである。
また、シリンダ24bの軸方向O1の外周側の端部にはヘッドカバー27が取り付けられ、反対側の端部からピストン23が挿入されている。このように、シリンダ24bとピストン23とヘッドカバー27とによって、圧縮室(シリンダ室)が構成されている。なお、シリンダ24bとヘッドカバー27との間には、冷媒を吸気する際に開く吸気弁、圧縮した冷媒を吐出する際に開く吐出弁を備えた弁開閉機構28が設けられている。
ピストン23は、フレーム24に形成された略円筒形の圧縮室であるシリンダ24bに往復運動自在に挿入され、ピストン23と偏心軸部21bとが連結手段であるコンロッド29によって連結されている。ピストン23は、偏心軸部21bが中心軸Oに対して偏心回転することで、シリンダ24b内を往復運動するようになっている。
コンロッド29の小端部29aは、ピストンピン29bを介してピストン23と回動自在に連結されている。また、コンロッド29の大端部29cは、偏心軸部21bに回動自在に連結されている。
偏心軸部21bには、バランスウエイト11が設けられている。バランスウエイト11は、圧縮要素20が駆動したときの振動を低減する機能を有している。
クランクシャフト21の主軸部21aは、軸方向の下端面から上方に向けて凹形状の中繰り穴21dが形成されている。また、クランクシャフト21には、中繰り穴21dの上端からフランジ部21cの上面に向けて貫通する上部連通孔21eが形成されている。また、クランクシャフト21の外周面には、スパイラル形状の溝(スパイラル溝)21fが主軸部21aの上部(フレームスラスト面24cの高さ位置)まで形成されている。
偏心軸部21bには、軸方向の上端面から下方に向けて凹形状の中繰り穴21gが形成されている。中繰り穴21gの底面には、下方に向けて延びる連通孔21kが形成されている。連通孔21kは、スパイラル溝21fの上端部と、横孔21hを介して連通している。スパイラル溝21fの下端部は、横孔21iを介して中繰り穴21dと連通している。
クランクシャフト21の下端には、給油ピース(オイルポンプ)21pが取り付けられ、密閉容器3内に貯留する潤滑油4に浸漬するように設置されている。クランクシャフト21が回転すると、給油ピース21pも回転して潤滑油4が給油ピース21p内に吸引されて上昇する。上昇した潤滑油4は遠心力によって、クランクシャフト21の下端側に設けられた中繰り穴21d内を上昇し、更にはクランクシャフト21の外表面と連通する横孔21iへと運ばれる。
横孔21iに到達した潤滑油4は、クランクシャフト21の外表面に形成されているスパイラル溝21fに導入され、スパイラル溝21fの壁面と主軸受24aの内壁面とで形成される潤滑油通路において、クランクシャフト21の回転による壁面移動に伴い、潤滑油4が粘性の効果により壁面に引きずられ、スパイラル溝21f内を上昇する。このとき、同時に潤滑油4は主軸受24aを潤滑することになる。
スパイラル溝21f内を上昇した潤滑油4は、横孔21hに達すると、再びクランクシャフト21の回転に伴う遠心力によって中繰り穴21gへと送られる。なお、図示していないが、潤滑油4をコンロッド29とピストン23との摺動部に供給され潤滑する構造も有している。
スラストボールベアリング25は、ベース24の軸受延出部24dの周囲に形成された環状の窪み24tに配置されている。この窪み24tの底面が、フレームスラスト面24cとなっている。
支持部材26は、フレームスラスト面24cとスラストボールベアリング25との間に設けられている。また、支持部材26は、調芯ワッシャともいい、フレーム24のシリンダ24bと主軸受24aの直角度、主軸受24aと主軸部21aとの平行度、シリンダ24bとピストン23との平行度などの精度が低下して傾いたときに、圧縮機1Aの動作が停止するのを防ぐ機能を有する。
中繰り穴21dを上昇した潤滑油(冷凍機油)4は、上部連通孔21eを通ってフランジ部21c上に吹き出して、スラストボールベアリング25を潤滑する。また、クランクシャフト21のスパイラル溝21fを上昇した潤滑油4は、クランクシャフト21(主軸部21a)と主軸受24aとの間を潤滑するとともに、連通孔21kを通って、偏心軸部21bの中繰り穴21gに向けて流れ込み、コンロッド29の周辺を潤滑する。なお、スラストボールベアリング25などを潤滑した潤滑油4は、フレーム24に形成された戻し孔24u(図2参照)を介して、密閉容器3の底に戻るように構成されている。
電動要素30は、フレーム24の下側(ベース24sの下方)に配置され、ロータ31およびステータ32を含んで構成されている。
ロータ31は、電磁鋼板を積層したロータコアを備えて構成され、クランクシャフト21(主軸部21a)の下部に圧入などによって固定されている。ステータ32は、ロータ31の外周に配置され、円筒状のステータコアとこのステータコアの内周に形成された複数のスロットとからなる鉄心と、鉄心に絶縁体(図示せず)を介して巻回されたコイルとを備えて構成されている。
図2は、第1実施形態の密閉型圧縮機のフレームを示す斜視図である。
図2に示すように、フレーム24は、水平方向に略四角状に延びるベース24sを有している。ベース24sの略中央には、下方に向けて突出する円筒形状の主軸受24aが突出して形成されている。また、ベース24sの上面には、軸受延出部24dの外周にフレームスラスト面24cが形成されている。
フレームスラスト面24cは、ベース24sに形成された略円形の窪み24tの底面に形成されている。また、フレームスラスト面24cの鉛直方向(軸方向)の投影面から外れた位置にシリンダ24bが位置している。
図3は、第1実施形態の密閉型圧縮機のフレームを示す平面図である。
図3に示すように、フレームスラスト面24cには、同心円状の溝24eが形成されている。フレームスラスト面24cの外周には、主軸受24aの軸方向(鉛直方向)に沿って貫通して潤滑油4(図1参照)を容器3(図1参照)の底に戻す戻し孔24uが複数箇所に形成されている。なお、本実施形態では、戻し孔24uが4箇所に形成されているが(図3参照)、3箇所以下であっても、5箇所以上であってもよい。
同心円状の溝24eは、環状に形成された複数の溝部24e1によって構成されている。各溝部24e1は、内径側から外径側に向けて径が大きくなるように形成され、各溝部24e1が離間して形成されている。また、径方向において隣り合う溝部24e1と溝部24e1との間は、環状の平坦面24e2として形成されている。このようにフレームスラスト面24cは、複数の溝部24e1と複数の平坦面24e2とで構成されている。
図4は、図3のA−A線拡大断面図である。
図4に示すように、同心円状の溝24eは、フレームスラスト面24cに形成されている。なお、本実施形態では、溝24eがフレームスラスト面24cのほぼ全面に形成された場合を例に挙げて説明したが、例えば、支持部材26が接する領域のみに溝24eを形成するようにしてもよい。これにより、溝24eの加工時間を短縮できる。
同心円状の溝24eを構成する各溝部24e1は、断面形状はいずれも同じ形状であり、円弧状に湾曲して形成されている。このように、各溝部24e1の断面形状を同じにすることにより、加工時間や加工コストを低減できる。なお、溝部24e1のピッチPtは、例えば、0.73〜1.33mmに設定される。径方向に隣り合う溝部24e1間の距離Sは、例えば、0.1〜0.7mmに設定される。なお、それぞれのピッチPtは、必ずしも同じ寸法である必要はない。
また、溝部24e1と溝部24e1との間の領域は、平坦面24e2となっている。このように平坦面24e2にすることにより、支持部材26を安定して支持することができる。なお、支持部材26を受ける面を平坦面24e2ではなく、尖った形状(例えば、鋭角状)にすると、加工が非常に難しくなり、また支持部材26が接する高さを一定にできなくなる虞があり、支持部材26を安定して支持できなくなるとともに摩耗し易くなる。
図5は、図1のA部拡大図である。
図5に示すように、スラストボールベアリング25は、下レース(軌道板)25a、周方向に沿って配置される複数のボール25b(転動体)、複数のボール25bを回転自在に保持するホルダ部(保持器)25c、上レース(軌道板)25dによって構成されている。なお、本実施形態では、転動体がボール25bの場合を例に挙げて説明したが、転動体が円柱形状のコロを用いたスラストコロ軸受であってもよい。
下レース25aは、円環状に形成され、軸受延出部24dの外側に径方向に隙間s1を空けて設置されている。ホルダ部25cは、略円環状に形成され、軸受延出部24dの外側に径方向に隙間s2を空けて設置されている。
上レース25dは、円環状に形成され、クランクシャフト21の主軸部21aの外側に径方向に隙間s3を空けて設置されている。また、上レース25dは、軸受延出部24dの上端面24d2に対向する位置まで径方向の内側に延びている。
また、ホルダ部25cの上端面25c1は、軸受延出部24dの上端面24d2とほぼ同じ高さ位置になるように構成されている。
支持部材26は、フレームスラスト面24cと下レース25aとの間に挟まるようにして設けられている。また、支持部材26は、軸受延出部24dの外側に径方向に隙間s4を空けて設置されている。隙間s4は、前記した隙間s1,s2と同じ寸法で形成されている。
また、下レース25aの外径寸法は、支持部材26の外径寸法よりも大きく形成されている。また、上レース25dの上面は、クランクシャフト21のフランジ部21cの下面21c1と接している。
図6は、支持部材を示し、(a)は斜視図、(b)は(a)のX方向矢視図、(c)は(a)のY方向矢視図である。
図6(a)に示すように、支持部材26は、円環状に形成された剛体であり、周方向に向けて波打つように湾曲して形成されている。本実施形態では、支持部材26の対向する位置において下向きに凸となる凸状部26a,26aが形成され、凸状部26aから90度回転した対向する位置において前記とは逆向きに凸となる凹状部26b,26bが形成されている。
図6(b)に示すように、支持部材26は、X方向の側面から見たときに、中央部が下方に向けて凸となる凸状部26aを有している。凸状部26aは、所定の角度範囲で平らに形成され、フレームスラスト面24c(図5参照)に面で接するようになっている。
図6(c)に示すように、支持部材26は、X方向に対して90度回転したY方向から見たときに、中央部の凹状部26bとは反対側の面(上面)が所定の角度範囲で平らに形成され、下レース25a(図5参照)の下面に面で接するようになっている。
なお、本実施形態では、2つの凸状部26aと2つの凹状部26bとを有する支持部材26を例に挙げて説明したが、周方向に波形状に形成されるものであれば、実施形態の形状に限定されるものではない。例えば、単一の凸状部と単一の凹状部とを有する支持部材であってもよく、3つ以上の凸状部と3つ以上の凹状部とを有する支持部材であってもよい。
ところで、クランクシャフト21が高速(例えば、3400min-1以上)で回転すると、支持部材26が回転を始め、下レース25aも同様に回転し始める。これにより、下レース25a、支持部材26が回転しながら軸受延出部24dに接触することで、軸受延出部24dが摩耗する。また、支持部材26が回転することで、下レース25aが摩耗する。また、下レース25aが回転することで、下レース25aに接しているボール25bが摩耗する。これらによって、圧縮機1Aの信頼性が低下することになる。
そこで、第1実施形態では、フレームスラスト面24cに、周方向に沿って溝24eを形成したことで、フレームスラスト面24cと支持部材26との接触面積が減り、フレームスラスト面24cと支持部材26との間における面圧を高めることができる。面圧が高まることで、支持部材26自体の回転を抑えることができ、下レース25aや軸受延出部24d、ボール25bの摩耗を抑えて、圧縮機1Aの信頼性を高めることが可能になる。
また、第1実施形態では、フレームスラスト面24cに同心円状の溝24eが形成されている。これにより、周方向のどの位置においても、フレームスラスト面24cと支持部材26との接触面積を同じにして、同じ面圧を発生させることができ、支持部材26の回転を安定して抑えることができる。
また、第1実施形態では、フレームスラスト面24cとスラストボールベアリング25との間に、周方向に沿って軸方向G(図6参照)に波状に湾曲した支持部材26が設けられている。なお、軸方向Gは、図1に示す中心軸Oと同じ方向である。これによれば、フレーム24の製造誤差や、フレーム24と、ピストン23およびクランクシャフト21との組立誤差などによって圧縮機1Aが動作しなくなるのを防止できる。
また、第1実施形態では、同心円状の溝24eが少なくとも支持部材26が載置される領域の全体に形成されている。これによれば、支持部材26より溝24eの領域が狭いと、支持部材26とフレームスラスト面24cとの間における接触面積が増えて、十分な面圧を得ることができなくなるが、少なくとも支持部材26が載置される領域の全体に溝24eを形成することで、支持部材26とフレームスラスト面24cとの接触面積が増えて、十分な面圧を得ることができるようになる。
次に、溝24eを周方向に沿って形成した場合(第1実施形態、図7参照)と、溝110を径方向に沿って形成した場合(比較例、図8参照)とを比較して説明する。図7は、第1実施形態の作用効果を説明する図を示し、(a)は同心円状の溝と支持部材との関係を示す平面図、(b)は(a)のB−B線断面図、(c)は(a)のC−C線断面図である。なお、図7(a)において、一点鎖線で囲む領域R1,R2は、支持部材26の凸状部26a(図6参照)がフレームスラスト面24cに接触している領域を仮想的に示している。図8は、比較例の作用効果を説明する図を示し、(a)は放射状の溝と支持部材との関係を示す平面図、(b)は(a)のD−D線断面図、(c)は(a)のE−E線断面図である。また、図8の比較例についても、一点鎖線で囲む領域R10,R20として、凸状部26aがフレームスラスト面100に接触している領域を仮想的に示している。
図7(a)に示すように、領域R1では、支持部材26の凸状部26a(溝24eに向かって凸となる面)が径方向に沿ってフレームスラスト面24cに接している。この位置での支持部材26とフレームスラスト面24cとの関係は、図7(b)に示すように、支持部材26の凸状部26aが溝部24e1と溝部24e1との間の平坦面24e2のそれぞれに接している。また、支持部材26が図7(b)の状態から若干回転した領域R2の位置であっても、図7(c)に示すように、フレームスラスト面24cと支持部材26との関係は、図7(b)と同じように、支持部材26の凸状部26aが溝部24e1と溝部24e1との間の平坦面24e2のそれぞれに接している。つまり、周方向に沿って溝24eが形成されたものでは、支持部材26の凸状部26aがフレームスラスト面24cのどの位置であっても、支持部材26とフレームスラスト面24cとの間における接触面積は同じであり、同じ面圧を得ることができる。
一方、比較例では、図8(a)に示すように、フレームスラスト面100に、放射状の溝110が形成されている。この放射状の溝110は、複数の溝部111で構成され、各溝部111が半径方向に延び且つ周方向に間隔を空けて配置されることで構成されている。領域R10では、支持部材26の凸状部26aが溝部111の位置において径方向に沿ってフレームスラスト面100に対向している。この位置での支持部材26の凸状部26aとフレームスラスト面100との関係は、図8(b)に示すように、支持部材26の凸状部26aがフレームスラスト面24cに接触していない状態である。また、支持部材26が図8(b)の状態から若干回転して領域R20の位置となった場合には、図8(c)に示すように、支持部材26とフレームスラスト面100との関係は、支持部材26の凸状部26aの径方向の全体がフレームスラスト面100に接触している状態である。つまり、比較例として放射状の溝110が設けられたものでは、支持部材26とフレームスラスト面100との位置関係が変化することによって、支持部材26とフレームスラスト面100との間における接触面積が大きく変化し、その結果面圧が変化することになる。
このように、支持部材26との接触面積を減らす手段として、放射状の溝110にする場合(比較例)よりも、同心円状の溝24e(第1実施形態)にすることで、支持部材26がフレームスラスト面24cに対してどの位置であっても接触面積を一定にでき、面圧を一定にできる。これにより、クランクシャフト21の高速回転時における支持部材26の回転動作を抑えることができ、軸受延出部24dの摩耗や、下レース25aの摩耗を防止することができ、圧縮機1Aとしての信頼性を向上させることができる。
(第2実施形態)
図9は、第2実施形態の密閉型圧縮機のフレームを示す平面図である。
図9に示すように、第2実施形態の圧縮機1B(図1参照)は、第1実施形態の同心円状の溝24eに替えて、渦巻き状の溝40(インボリュート曲線状の溝ともいう)を備えたものである。その他の構成は、第1実施形態と同様であり、同一の符号を付して重複した説明を省略する。なお、渦巻き状の溝40は、必ずしも、正確なインボリュート曲線状の溝でなくてもよい。
フレームスラスト面24cには、渦巻き状の溝40が形成されている。この渦巻き状の溝40は、1本の溝部41を径方向の内側から外側に向けて、軸受延出部24dの外面24d3の近傍から複数周に渡って巻回することで構成されている。なお、図9では、渦巻き形状が視覚的に認識できるように、溝の間隔を広げて図示したものであり、図9に示す形状に限定されるものではない。
第2実施形態によれば、渦巻き状の溝40が形成されたフレームスラスト面24cと下レース25aとの間に支持部材26を設けることにより、図7で説明した同心円状の溝24eとフレームスラスト面24cとの組み合わせと同様に、フレームスラスト面24cと支持部材26との接触面積を一定にでき、面圧を一定にできる。これにより、クランクシャフト21の高速回転時における支持部材26の回転動作を抑えることができ、軸受延出部24dの摩耗や、下レース25aの摩耗を防止することができ、圧縮機1Bとしての信頼性を向上させることができる。
また、第2実施形態では、フレームスラスト面24cに渦巻き状の溝40が設けられている。これにより、フレームスラスト面24cに工具(エンドミルなど)を当てて溝を形成する際に、工具をフレームスラスト面24cに一度当てるだけで(工具を何度も上下させることなく)全体の溝(渦巻き状の溝40)を形成することができる。このように、渦巻き状の溝40は、同心円状の溝24eよりも加工が容易になる。
(第3実施形態)
図10は、第3実施形態の密閉型圧縮機を示す断面図である。なお、第3実施形態の圧縮機1Cは、第1実施形態の圧縮機1Aから支持部材26を除いた構成である。なお、図10では、一部しか図示していないが、その他の構成については、第1実施形態と同様に構成されているものとする。また、第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図10に示すように、第3実施形態の圧縮機1Cでは、フレームスラスト面24cにスラストボールベアリング25が設置されている。圧縮機1Cでは、軸受延出部24fが、第1実施形態の軸受延出部24dよりも軸方向の長さが短く形成されている。また、軸受延出部24fの上端面24f1は、ホルダ部25cの上端面25c1とほぼ同じ高さ位置である。
このように、第3実施形態では、フレームスラスト面24cに同心円状の溝24eを設けることにより、下レース25aとフレームスラスト面24cとの接触面積を減らすことができ、下レース25aとフレームスラスト面24cとの間における面圧を高めることができる。これにより、クランクシャフト21の高速回転時における下レース25aの回転動作を抑制することができ、軸受延出部24dの摩耗や、ボール25bの摩耗を防止することができ、圧縮機1Cの信頼性を高めることができる。
なお、第3実施形態では、フレームスラスト面24cに同心円状の溝24eを設けた場合を例に挙げて説明したが、第2実施形態のような渦巻き状の溝40を設けてもよい。
なお、本発明は、前記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、第1実施形態および第3実施形態では、同心円状の溝24eを設けた場合を例に挙げて説明し、第2実施形態では、渦巻き状の溝40を設けた場合を例に挙げて説明したが、周方向に沿って形成され、接触面積を減らして面圧を高めることができる溝であれば、これらの形状に限定されるものではない。例えば、第1実施形態のように、各溝部24e1が360度に渡って連続して形成されるものではなく、溝部が不連続に形成されていてもよい。
また、本実施形態では、鉛直方向の上側に圧縮要素20、下側に電動要素30を設けた場合を例に挙げて説明したが、このような配置に限定されるものではなく、本実施形態とは上下を逆にして、鉛直方向の上側に電動要素、下側に圧縮要素を設ける構成であってもよい。この場合、偏心軸部21bに潤滑油を吸い上げるポンプ機構を設け、主軸受24aの上端面とロータ31との間にスラストボールベアリング25を配置し、スラストボールベアリング25の下レースと接触する主軸受24aの上端面に周方向に沿って溝が形成されている。また、主軸受24aの上端面と下レースとの間に支持部材26を設けてもよい。
1A,1B,1C 圧縮機
3 密閉容器(容器)
20 圧縮要素
21 クランクシャフト(シャフト)
21a 主軸部
21b 偏心軸部
21c フランジ部
23 ピストン
24 フレーム
24a 主軸受
24b シリンダ
24c フレームスラスト面
24d 軸受延出部
24d1 内面
24e 同心円状の溝
24e1 溝部
24e2 平坦部
24s ベース
25 スラスト軸受
25a 下レース
25b ボール
25c ホルダ部
25d 上レース
26 支持部材
26a 凸状部
29 コンロッド
30 電動要素
31 ロータ
32 ステータ
40 渦巻き状の溝
41 溝部

Claims (5)

  1. 圧縮要素と、
    前記圧縮要素を駆動する電動要素と、
    前記圧縮要素および前記電動要素を収容する容器と、を備え、
    前記圧縮要素は、
    前記電動要素によって回転する主軸部および偏心軸部を有するシャフトと、
    前記シャフトの前記主軸部を軸支する主軸受を有するフレームと、
    前記フレームに形成されたフレームスラスト面に配置されるスラスト軸受と、を備え、
    前記フレームは、前記フレームスラスト面から上方に延設され、前記主軸部に対向する内面を有する軸受延出部を備え、
    前記フレームスラスト面には、1本の溝部を周方向に沿って複数周に渡って巻回することで、インボリュート曲線からなる渦巻き状の溝が形成されていることを特徴とする密閉型圧縮機。
  2. 前記フレームスラスト面と前記スラスト軸受との間には、周方向に沿って前記主軸部の軸方向に波状に湾曲した支持部材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の密閉型圧縮機。
  3. 前記溝は、少なくとも前記支持部材が載置される領域の全体に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の密閉型圧縮機。
  4. 前記支持部材は、下向きに凸となる凸状部を有し、
    前記凸状部が前記フレームスラスト面に面で接することを特徴とする請求項3に記載の密閉型圧縮機。
  5. 前記スラスト軸受の下レースおよび保持器は、前記軸受延出部の径方向の外側に隙間を空けて設置されていることを特徴とする請求項1に記載の密閉型圧縮機。
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