JP6704156B1 - 自動位置合わせ機能を有する偏光測定装置 - Google Patents

自動位置合わせ機能を有する偏光測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】偏光測定時に試料を回転させた際の位置合わせ技術を提供する。【解決手段】偏光測定装置10は光源12と可動ステージ18と集光レンズ16と分光器24と制御手段30を備える。可動ステージは測定試料20を回転させる回転ステージ部18aと、測定試料をX方向ないし、Y方向に移動させる位置合わせ可動ステージ部18bと、試料設置ホルダー18cで構成される。制御手段は可動ステージ上におけるマーカー試料の移動前座標ポイント、移動後座標ポイント、マーカー試料の回転角度により回転ステージ部の回転中心位置データを算出し、回転中心位置データを利用して回転ステージ部回転後の測定試料位置が測定視野範囲に入るよう位置合わせ可動ステージ部を移動させ、その後に測定試料の画像マッチング処理により回転ステージ部の同心度のズレを補正する。【選択図】図1

Description

本発明は偏光測定装置、特に顕微分光機能を有する偏光測定装置において偏光測定時に試料を回転させた際の位置合わせ技術の改良に関する。
偏光測定を行う場合には、例えば波長板や偏光子を利用して偏光面を変えながら偏光測定を行う方法、あるいは試料へ照射する光の偏光面を固定し該試料を回転させて偏光測定を行う方法が知られている。どちらも一般的な測定方法であり、波長板や偏光子を利用する方法では試料を動かすことなく偏光測定を行うことが可能であるが光学素子の特性が装置関数としてスペクトルに重なるおそれがある。この場合、波長板や偏光子を回転させるたびに装置関数を補正する必要が生じてしまう。一方、試料を回転させる方式であればこのようなリスクがないことから良好な測定結果を得られることが多い。
しかしながら試料を回転させて偏光測定を行う方法では、回転ステージの回転中心位置と測定時の光軸の位置とが必ずしも一致していないことから、試料を回転させるたびに(1回の測定ごとに)該試料の位置合わせを行う必要がある。そのため、一般的には試料の位置合わせを行うために回転ステージ上にさらに回転中心位置合わせ用のXYステージを設ける必要があり、このような構成ではどうしても試料室のスペースが大きくなってしまうとともに連続測定が出来ない問題が生じていた。
そこで特許文献1には、測定顕微鏡の回転ステージにおいて試料の観察画像を利用して該試料の所定位置(2点)のX方向またはY方向のなす角度を試料の傾きとして定期的に算出し、その傾きを表示部に表示させることで、該試料の傾きを手動で容易に補正することができる技術が開示されている。
特許第6419471号公報
ところで、上述のとおり特許文献1の測定顕微鏡であれば容易に試料の位置合わせを行うことが出来るが、あくまでもその表示を見ながら測定者が手動で位置補正を行うものであるためこの技術だけでは連続測定を実現することはできず、また、装置構成の簡略化や精度の良い位置合わせを行うためにはまだまだ改良の余地がある。
本発明は上記従来技術の課題に鑑みて行われたものであって、その目的は試料の回転による偏光測定において偏光測定時に試料の位置合わせを自動で行うことができ、且つ、従来よりも位置合わせ精度が向上するとともに構成が簡略化された偏光測定装置を実現することである。
上記課題を解決するために、本発明に係る偏光測定装置は、
偏光面が固定された励起光を測定試料に照射する光源と、該測定試料を載置する可動ステージと、励起光を前記測定試料の所定位置に照射するとともに該測定試料からの反射光または透過光を集光する集光レンズと、集光した光を検出する分光器と、前記可動ステージを制御する制御手段と、を含み、前記測定試料の顕微分光測定とともに偏光測定を行う偏光測定装置であって、
前記可動ステージは、偏光測定時に測定試料を回転させる回転ステージ部と、該回転ステージ部の下方に位置し測定試料をX方向ないしY方向に移動させる位置合わせ可動ステージ部と、該回転ステージ部の上方に位置し測定時に測定試料を設置する試料設置ホルダーと、で構成され、
前記制御手段は、可動ステージ上における光軸の位置を該可動ステージ上の目印として利用されるマーカー試料の移動前座標ポイントとし、前記回転ステージ部を回転させたときのマーカー試料の移動後の位置を移動後座標ポイントとし、マーカー試料の移動前後における回転ステージ部の回転による角度を回転角度とし、測定試料の測定前に該移動前座標ポイントと移動後座標ポイントと回転角度を用いて前記回転ステージ部の回転中心を回転中心位置データとして算出し、
さらに前記制御手段は、前記回転中心位置データを利用して前記回転ステージ部の回転後における測定試料位置が当該偏光測定装置の測定視野範囲に入るよう位置合わせ可動ステージ部を移動させ、その後に顕微分光測定による測定試料の観察画像を利用した画像マッチング処理により回転ステージ部の同心度のズレを補正することを特徴とする。
また、本発明にかかる偏光測定装置は、
前記制御手段は、前記試料設置ホルダーに設置されたマーカー試料を光軸位置としての校正原点に移動させて移動前座標ポイントAとして登録し、該マーカー試料を移動前座標ポイントAから回転角度θで回転ステージ部を回転させることで該マーカー試料を移動させ移動後座標ポイントBとして登録し、移動前座標ポイントAと移動後座標ポイントBと回転角度θを用いて回転ステージ部の回転中心位置データを算出することを特徴とする。
また、本発明にかかる偏光測定装置は、
前記位置合わせ可動ステージ部は、X方向ないしY方向に加えてさらに深さ方向に測定試料を移動させるXYZ可動ステージ部であることを特徴とする。
そして、本発明に係る測定試料の位置合わせ方法は、
顕微分光測定機能を有する偏光測定装置において測定試料を回転ステージ部によって回転させた後に該測定試料を測定視野範囲に入れるための位置合わせ方法であって、
前記測定試料を載置する可動ステージ上における光軸の位置をマーカー試料の移動前座標ポイントとし、マーカー試料の移動後の位置を移動後座標ポイントとし、マーカー試料の移動前後における回転ステージ部の回転による角度を回転角度とし、測定試料の測定前に該移動前座標ポイントと移動後座標ポイントとマーカー試料の移動前後の回転角度を用いて前記回転ステージ部の回転中心を回転中心位置データとして算出する工程と、
前記回転中心位置データを利用して前記回転ステージ部の回転後における測定試料位置が前記偏光測定装置の測定視野範囲に入るよう位置合わせ可動ステージ部を移動させる工程と、
その後に顕微分光測定による測定試料の観察画像を利用した画像マッチング処理により前記回転ステージ部の同心度のズレを補正する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、マーカー試料の移動前座標ポイント、移動後座標ポイント、およびマーカー試料の移動前後の回転角度により回転ステージ部の回転中心位置データを算出し該回転中心位置データを利用して回転ステージ部の回転後における測定試料の位置合わせを行い、その後に測定試料の観察画像を利用した画像マッチング処理により回転ステージ部の同心度のズレを補正することで、偏光測定時に測定試料の位置合わせを自動で行えるとともに従来よりも精度の良い位置合わせが可能な偏光測定装置を提供できる効果を奏する。
したがって、本発明に係る偏光測定装置では、回転ステージ部上に位置合わせ用のXYステージを設ける必要がないため試料室がコンパクトになるとともに、従来ではXYステージがあることで不可能であった透過測定をすることが出来る。
本発明の実施形態に係る偏光測定装置の概略構成図を示す。 本発明の実施形態に係る偏光測定装置に検光子と偏光解消板を設けた場合の概略構成図を示す。 本実施形態に係る偏光測定装置における測定視野範囲の概略説明図を示す。 本実施形態における自動位置合わせ機能の全体概略イメージ図を示す。 本実施形態に係る偏光測定装置が備える回転ステージ部の回転中心を算出する流れのフローチャートを示す。 本実施形態に係る偏光測定装置が備える回転ステージ部の回転中心を算出する流れをあらわした画像図を示す。 本実施形態に係る偏光測定装置における自動位置合わせ機能のフローチャートを示す。 本実施形態に係る偏光測定装置における自動位置合わせ機能の流れをあらわした画像図を示す。 本実施形態に係る偏光測定装置における連続測定(回転測定)のフローチャートを示す。 本実施形態に係る自動位置合わせ機能を利用した連続測定の測定結果を示す。
以下、本発明の偏光測定装置について図面を用いて説明するが、本発明の趣旨を超えない限り何ら以下の例に限定されるものではない。
図1に本発明の実施形態に係る偏光測定装置の概略構成図を示す。本実施形態に係る偏光測定装置は、顕微分光測定機能を有しラマン光を利用して偏光測定を行う偏光測定装置である。
同図に示す偏光測定装置10は、偏光面が固定された励起光を測定試料20に照射する光源12と、該励起光を測定試料20方向へ導光するビームスプリッター14と、励起光を測定試料20の所定位置に照射するとともに該測定試料20からの反射光を集光する集光レンズ機能を有する対物レンズ16と、測定試料20が載置される可動ステージ18と、集光した測定試料20からの反射光(ラマン散乱光)の中から測定に不要な特定の光を除去するフィルタ22と、該フィルタ22を通過したラマン散乱光を検出する分光器24と、該分光器24に接続された制御手段としてのコンピュータ30と、から構成されている。
ここで可動ステージ18は、偏光測定時に測定試料20を回転させる回転ステージ部18aと、該回転ステージ部18aの下方に位置し測定試料20をX方向ないしY方向に移動させる位置合わせ可動ステージ部18bと、該回転ステージ部18aの上方に位置し測定時に測定試料20を設置するための試料設置ホルダー18cと、で構成されている。
位置合わせ可動ステージ部18bは、例えばX方向ないしY方向に加えてさらに深さ方向に測定試料20を移動させるXYZ可動ステージ部で構成することも出来る。また、本実施形態におけるコンピュータ30は例えば市販のパーソナルコンピュータであっても良いし、あるいは当該偏光測定装置10の専用機(専用コンピュータ)等を利用することも出来る。
はじめにラマン光を利用した偏光測定のおおまかな流れについて説明する。光源12から放射された励起光は、ビームスプリッター14によって測定試料20方向へ反射され、対物レンズ16を経由して測定試料20の所定位置へ照射される。本実施形態における励起光は、偏光測定の条件に合わせて所定の方向へ偏光面が固定されている。
本実施形態における光源12は、例えば測定条件に合わせて偏光面を調整できるようにし、調整後における偏光面が固定された励起光を測定試料20に照射できるようにしても良い。この励起光が測定試料20に照射されることで、例えば該励起光とは偏光特性の異なる光(ラマン散乱光)が測定試料20から散乱する。
そして、これらの反射光(ラマン散乱光)は対物レンズ16によって取り込まれ(対物レンズ16は集光レンズとしての役割も果たしている)、その後、ビームスプリッター14を通過したラマン散乱光はフィルタ22を介して分光器24へと進む。本実施形態におけるフィルタ22には、例えばノッチフィルタやエッジフィルタのようなリジェクションフィルタを利用することが出来る。
本実施形態では、回転ステージ部18aを回転させて試料設置ホルダー18cに設置されている測定試料20を回転させながら偏光面が固定された励起光を該測定試料20に照射する。例えば、測定試料20が0度の状態で測定を行い、その後に測定試料20を0度から90度に回転させて偏光測定を行う。本実施形態では、この動作(測定試料20を回転させる動作)を繰り返し行うことで、偏光測定を行っている。
分光器24によって検出されたラマン散乱光はコンピュータ30に取り込まれ、スペクトルデータとして目的に合わせた所定の解析が行われる。本実施形態における偏光測定は概略以上のような流れで行われる。
例えば、図2に示すように本実施形態に係る偏光測定装置10においてビームスプリッター14およびフィルタ22の間に検光子40aと偏光解消板40bを設けることも出来る。この検光子40aと偏光解消板40bは、光路から出し入れ可能な構成として設けられることが好ましい(例えば、測定に必要な場合には検光子40aと偏光解消板40bを光路に入れる等)。
このように検出側に検光子40aを設けることで、散乱された光の偏光情報を調べることができる。また、分光器24内の回折格子は偏光特性をもつため、偏光解消板40bを組み合わせて使用する。
ここで、偏光測定を行うためには当然ながら測定試料の位置と偏光測定における光軸の位置とが一致している必要がある。例えば図3に示すように偏光測定における光軸の位置(測定試料の位置)とステージの回転中心との位置は必ずしも一致しておらず、その結果、回転角度θで測定試料を回転させると該測定試料は偏光測定装置の測定視野範囲から外れてしまうこととなる(図3の下側を参照)。
このような理由から測定試料を回転させる方式により偏光測定を行う際には、一般的には回転後に測定試料の位置が測定視野範囲から外れてしまうような場合、すなわち回転中心と測定試料の位置(光軸の位置)が一致していない場合には、該測定試料が測定視野範囲に入るように位置合わせを行う必要がある。上述のとおり、従来通りに測定試料の位置合わせに位置合わせ用のXYステージ等を利用すると、試料室が大きくなってしまうとともに連続測定を行うことが出来なくなってしまう。
そこで本実施形態に係る偏光測定装置10では、光軸の位置と回転中心の位置ズレの影響で回転動作により測定試料が測定視野範囲から外れてしまった場合でも位置合わせ用のXYステージ等を利用しないで容易な位置合わせを可能とすべく、特徴的な自動位置合わせ機能を有している。以下、本発明の特徴的な機能である自動位置合わせについて詳しく説明する。
自動位置合わせ機能
本実施形態における自動位置合わせ機能は、回転ステージ部18aの回転中心を算出して自動で測定試料20の位置合わせ(光軸の位置合わせ)を行うとともに、測定試料20の観察画像を利用した画像マッチング処理により回転ステージ部18aの回転動作による同芯度の位置ズレ(偏芯の影響による位置ズレ)を補正するものである。
ここで、自動位置合わせ機能の全体概略イメージについて説明する。図4(a)に示すように回転中心と測定試料の位置がズレてしまっている場合、測定視野範囲に位置する測定試料を回転角度θで回転させると測定試料が測定視野範囲から外れてしまうこととなる(図4(b))。
この時、例えば回転ステージ部の回転中心をあらかじめ算出しておき、その算出された回転中心を利用して測定試料が測定視野範囲に入るように位置合わせを行う(図4(c))。この位置合わせにより図4(c)に示すように測定試料を測定視野範囲に入れることができる。
しかしながら、実際にステージ(本実施形態では図1の回転ステージ部18a)を回転させると回転動作による同芯度の位置ズレが生じてしまうこととなる。この場合、例えば高倍率観察時には同一場所の測定が困難である。そこで本発明に係る自動位置合わせ機能では、さらに測定試料の画像マッチング処理により位置ズレの補正を行うことで位置合わせ精度の向上を実現している(図4(d))。
はじめに、本実施形態に係る偏光測定装置が備える回転ステージ部の回転中心の算出について詳しく説明する。図5には、本実施形態における回転ステージ部の回転中心を算出する流れのフローチャートを示す。この回転中心の算出は、測定試料の偏光測定前に行うものとする。また、図5に示すフローチャートとともに図6に示す回転中心を算出する流れをあらわす画像も参照しながら回転ステージ部18aの回転中心を算出する流れについて説明する。
図5に示すように、まず校正試料(マーカー試料と呼ぶ)を試料設置ホルダー18cにセットする(S1)。このマーカー試料は、可動ステージ上の目印として利用される。そして、図6(a)に示すようにマーカー試料を測定における光軸の位置である校正原点へ位置移動し(図5のS2)、マーカーA点のステージ座標をコンピュータ30に登録する(図5のS3)。このマーカーA点を移動前座標ポイントAと呼ぶ。
次に、図6(b)に示すように回転ステージ部18aを回転角度θで回転させると(図5のS4)、マーカー試料はマーカーB点へ位置移動する(図5のS5)。この回転ステージ部18aにおけるステージ座標をマーカーB点としてコンピュータ30に登録する(図5のS6)。このマーカーB点(図6(c)のB点)を移動後座標ポイントBとする。
そして、図6(d)に示すように移動前座標ポイントA、移動後座標ポイントB、および回転角度θを利用して回転ステージ部18aの回転中心をコンピュータ30により算出する(図5のS7)。この算出された回転ステージ部18aの回転中心を回転中心位置データとする。
このように本実施形態では偏光測定時に測定試料20を回転させることで測定視野範囲から外れてしまった際には、算出された回転中心位置データによりコンピュータ30はあらかじめ回転角度θによる座標ポイント、すなわち回転後の測定試料20の位置を認識出来ているので、測定試料20の位置が測定視野範囲に入るように自動で調整することが出来る。
次に、回転中心位置データを利用した自動位置合わせ機能について具体的に説明する。図7には、本実施形態に係る偏光測定装置における自動位置合わせ機能のフローチャートを示す。また、図7に示すフローチャートとともに図8に示す本実施形態における自動位置合わせ機能の流れをあらわす画像も参照しながら本発明の自動位置合わせについて説明する。
まず、図7に示すようにあらかじめ算出した回転ステージ部18aの回転中心(回転中心位置データ)をコンピュータ30に登録する(S8)。そして、測定試料20を試料設置ホルダー18c(図1を参照)にセットし(S9)、試料設置ホルダー18cに設置された測定試料20を測定して可動ステージ18上(回転ステージ部18a上)におけるステージ座標および画像を取得する(S10)。
次に、回転ステージ部18aを回転角度θで回転させる(S11)。そして、S10で取得した画像マッチング用の画像(テンプレート画像と呼ぶ)についてあらかじめコンピュータ30により回転角度θに合わせた設定を行い(S12)、その後に測定試料20の自動位置合わせを実行する(S13)。
具体的には図8(a)に示すように測定試料20のテンプレート画像をあらかじめ設定しておき、その後に例えば図8(b)のように測定試料20(回転ステージ部18a)を0度の状態から90度回転させて測定試料20の位置合わせを実行する。この位置合わせは、回転中心位置データと回転角度θを利用して測定試料20の位置が測定視野範囲に入るよう位置合わせ可動ステージ部18bを移動させて行う(S14)。
この時、回転ステージ部18aの回転により、実際には図8(b)拡大図のように同芯度の位置ズレ(回転動作の偏芯による位置ズレ)が生じてしまう。そこで本実施形態における自動位置合わせでは、テンプレート画像を利用した画像マッチングによる位置補正を行うことで(S15)、同芯度の位置ズレを補正している。
具体的には図8(c)に示すようにテンプレート画像を回転角度θ(図8では90度)で回転させる。そして図8(d)に示すように回転させたテンプレート画像を利用して画像マッチング処理を行うことで位置ズレの補正を行うことが出来る。このように回転中心の算出(回転中心位置データ)による自動位置合わせを行った後に、さらに画像マッチング処理による位置補正を行うことで従来よりも精度の良い位置合わせを実現することが出来る(S16)。
このように本発明では、マーカー試料の移動前座標ポイントA(光軸の位置)、移動後座標ポイントB、およびマーカー試料の移動前後の回転角度θにより回転ステージ部18aの回転中心位置データを算出し該回転中心位置データを利用して回転ステージ部18aの回転後における測定試料20の位置合わせを行い、その後に測定試料20の観察画像を利用した画像マッチング処理により回転ステージ部18aの同心度のズレを補正することで、偏光測定時に測定試料20の位置合わせを自動で行えるとともに従来よりも精度の良い位置合わせを行うことが出来る。
さらに本発明に係る自動位置合わせ機能を利用すれば、従来必要であった位置合わせ用のXYステージが不要となるため試料室がコンパクトになるとともに、位置合わせ用のXYステージを利用した手動による位置合わせでは実現不可能であった連続測定も行うことが出来る。
図9には、本実施形態に係る偏光測定装置における連続測定(回転測定)のフローチャートを示す。同図に示すようにはじめに回転テーブル部18aの回転中心を登録する(P1)。この回転中心は、図5に示した工程により算出したものである。そして、測定試料20を試料設置ホルダー18cにセットし(P2)、測定位置の画像を取得する(P3)。ここまでの流れは図7に示したフローチャートにおけるS8〜S10と同様である。
次に、連続測定(回転測定)をするための回転回数Nおよび回転ステップΔθ(回転角度θ)をコンピュータ30に設定する(P4)。例えば、回転回数Nを6回、回転角度θを30°と設定することが出来る。その後、もとの位置における測定試料20(回転回数0回の位置における測定試料20)の偏光測定を行い、測定後に測定試料20を回転角度θ(例えば30°)で回転させる(P5)。この時、可動テーブル18上における測定試料20の座標ポイントを計算し、XYステージ(本実施形態では位置合わせ可動ステージ18b)を移動させて位置合わせを行う(P6)。
測定試料20を移動させた後に回転テーブル部18aの偏芯の影響による位置ズレを補正するため、画像マッチングによる位置補正を行い(P7)、偏光測定を行う(P8)。そして、偏光測定後にはP4で設定した回転回数の判定を行う(P9)。この判定を行った結果、P4で指定した回転回数N未満であった場合(例えば回転回数を6回と設定した場合には6回未満と判定した場合)には再度P5〜P8までの工程を繰り返し行う。
このように、本実施形態に係る自動位置合わせ機能を利用すれば、回転回数Nと回転角度θをあらかじめ設定しておくことで、測定試料20の連続測定(回転測定)が可能となる。そして、回転回数Nを判定した結果、設定した回数(例えば6回)だけ測定試料20を回転させて偏光測定を行った場合には偏光測定は終了する。
図10には本実施形態に係る自動位置合わせ機能を利用した連続測定の実施例(測定結果)を示す。図10は、ポリエチレン製の紐を連続測定した測定結果である。同図に示すように、0°から180°までの角度について測定条件を回転回数6回、回転角度30°に設定して偏光測定を行った結果である。図10に示すように、連続測定によってポリエチレン製の紐における偏光特性をはっきりと確認することが出来た。
このように本発明に係る自動位置合わせ機能を利用すれば、従来必要であった位置合わせ用のXYステージが不要となるため試料室がコンパクトになるとともに、位置合わせ用のXYステージを利用した手動による位置合わせでは実現不可能であった連続測定による偏光測定を容易に行うことが出来る。
また、上記説明した各工程を順番に実施する位置合わせ方法を行うことで測定試料を回転させる方式による偏光測定において精度の良い位置合わせを実現することが出来る。すなわち、まず、可動ステージ上における光軸の位置をマーカー試料の移動前座標ポイントとし、マーカー試料の移動後の位置を移動後座標ポイントとし、マーカー試料の移動前後における回転ステージ部の回転による角度を回転角度とし、測定試料の測定前に該移動前座標ポイントと移動後座標ポイントと回転角度を用いて前記回転ステージ部の回転中心を回転中心位置データとして算出する工程を行う。
次に、回転中心位置データを利用して前記回転ステージ部18aの回転後における測定試料位置が前記偏光測定装置10の測定視野範囲に入るよう測定試料20の位置合わせを行うための位置合わせ可動ステージ部18bを移動させる工程を行う。その後に顕微分光測定による測定試料の観察画像を利用した画像マッチング処理により前記回転ステージ部の同心度のズレを補正する工程を行うことで、自動で測定試料20の位置合わせができ、且つ、従来よりも精度の良い位置合わせを実現することが出来る。
また、本実施形態ではラマン光を利用した偏光測定について説明したが、例えば赤外光、紫外光、可視光等の他の分光法を利用した偏光測定においても本発明と同様の効果を得ることが出来る。そして、本実施形態では反射による偏光測定について説明したが、本発明では手動で位置合わせを行う際に従来必ず必要であった位置合わせ用のXYステージが不要となるため、例えば透過による偏光測定も実現することが出来る。
10 偏光測定装置
12 光源
14 ビームスプリッター
16 対物レンズ
18 可動ステージ
18a 回転ステージ部
18b 位置合わせ可動ステージ部
18c 試料設置ホルダー
20 測定試料
22 フィルタ
24 分光器
30 コンピュータ(制御手段)
40a 検光子
42b 偏光解消板

Claims (4)

  1. 偏光面が固定された励起光を測定試料に照射する光源と、該測定試料を載置する可動ステージと、励起光を前記測定試料の所定位置に照射するとともに該測定試料からの反射光または透過光を集光する集光レンズと、集光した光を検出する分光器と、前記可動ステージを制御する制御手段と、を含み、前記測定試料の顕微分光測定とともに偏光測定を行う偏光測定装置であって、
    前記可動ステージは、偏光測定時に測定試料を回転させる回転ステージ部と、該回転ステージ部の下方に位置し測定試料をX方向ないしY方向に移動させる位置合わせ可動ステージ部と、該回転ステージ部の上方に位置し測定時に測定試料を設置する試料設置ホルダーと、で構成され、
    前記制御手段は、可動ステージ上における光軸の位置を該可動ステージ上の目印として利用されるマーカー試料の移動前座標ポイントとし、前記回転ステージ部を回転させたときのマーカー試料の移動後の位置を移動後座標ポイントとし、マーカー試料の移動前後における回転ステージ部の回転による角度を回転角度とし、測定試料の測定前に該移動前座標ポイントと移動後座標ポイントと回転角度を用いて前記回転ステージ部の回転中心を回転中心位置データとして算出し、
    前記制御手段は、前記回転中心位置データを利用して前記回転ステージ部の回転後における測定試料位置が当該偏光測定装置の測定視野範囲に入るよう位置合わせ可動ステージ部を移動させ、その後に顕微分光測定による測定試料の観察画像を利用した画像マッチング処理により回転ステージ部の同心度のズレを補正し、
    さらに前記制御手段には前記回転ステージ部の回転角度が設定されるとともに該設定された回転角度を動作させる回数として回転回数が設定され、該制御手段により測定試料を前記回転角度と回転回数に応じて連続で回転動作させて偏光測定が可能であることを特徴とする偏光測定装置。
  2. 請求項1に記載の顕微分光測定装置であって、
    前記制御手段は、前記試料設置ホルダーに設置されたマーカー試料を光軸位置としての校正原点に移動させて移動前座標ポイントAとして登録し、該マーカー試料を移動前座標ポイントAから回転角度θで回転ステージ部を回転させることでマーカー試料を移動させ移動後座標ポイントBとして登録し、移動前座標ポイントAと移動後座標ポイントBと回転角度θを用いて回転ステージ部の回転中心位置データを算出することを特徴とする顕微分光測定装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の顕微分光測定装置であって、
    前記位置合わせ可動ステージ部は、X方向ないしY方向に加えてさらに深さ方向に測定試料を移動させるXYZ可動ステージ部であることを特徴とする顕微分光測定装置。
  4. 顕微分光測定機能を有する偏光測定装置において測定試料を回転ステージ部によって回転させた後に該測定試料を測定視野範囲に入れるための位置合わせ方法であって、
    前記測定試料を載置する可動ステージ上における光軸の位置をマーカー試料の移動前座標ポイントとし、マーカー試料の移動後の位置を移動後座標ポイントとし、マーカー試料の移動前後における回転ステージ部の回転による回転角度とし、測定試料の測定前に該移動前座標ポイントと移動後座標ポイントとマーカー試料の移動前後の回転角度を用いて前記回転ステージ部の回転中心を回転中心位置データとして算出する工程と、
    前記回転中心位置データを利用して前記回転ステージ部の回転後における測定試料位置が前記偏光測定装置の測定視野範囲に入るよう位置合わせ可動ステージ部を移動させる工程と、
    その後に顕微分光測定による測定試料の観察画像を利用した画像マッチング処理により前記回転ステージ部の同心度のズレを補正する工程と、を含み、
    前記制御手段には前記回転ステージ部の回転角度が設定されるとともに該設定された回転角度を動作させる回数として回転回数が設定され、該制御手段により測定試料を前記回転角度と回転回数に応じて連続で回転動作させて偏光測定を行うことを特徴とする位置合わせ方法。
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