JP6703473B2 - 高周波パッケージ - Google Patents

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Description

本発明は、内部のICチップと外部の電気回路とを接続するための同軸コネクタを備えた高周波パッケージに関するものである。
図7は従来の同軸コネクタ付高周波パッケージの構成を示す断面図である。ICチップ1−6を内蔵する同軸コネクタ付高周波パッケージ1−1では、外部電気回路(不図示)より入力された信号を、同軸コネクタ1−2を介してパッケージ内部の伝送線路基板1−4に伝送し、さらに伝送線路基板1−4からワイヤボンディング1−5を介してICチップ1−6に伝送している。図7の1−1aは高周波パッケージ天板、1−1bは高周波パッケージ壁部材、1−1cは高周波パッケージ底板、1−7はICチップ台座である。
同軸コネクタ1−2は、中心導体1−2aと外部接地導体1−2cとが同心円状に配置され、中心導体1−2aと外部接地導体1−2cとの間に誘電体1−2bが充填されており、特性インピーダンスが50Ωとなるように構成されている。また、誘電体1−2bの材料としては、気密性が高く低損失なホウケイ酸ガラス(比誘電率εr=4程度)等が使用されている。これにより、パッケージ内部の気密が保たれ、パッケージ内部と外部とが分離されている。
同軸コネクタ1−2の中心導体1−2aは、外部電気回路とパッケージ内部を電気的に接続する役目を担っており、パッケージ内部では伝送線路基板1−4と接続される。パッケージ内部では、中心導体1−2aの周辺部が同軸コネクタ1−2の誘電体1−2bから空気(比誘電率εr=1)に変わるため、誘電率が変化し、特性インピーダンスが変化する。そのため、同軸コネクタ1−2の端部を収容するための凹部1−8よりも小口径の空気同軸部1−3を、中心導体1−2aの周辺部の高周波パッケージ壁部材1−1bに設け、インピーダンス変動を緩和するようにしている(特許文献1参照)。
図8(A)は従来の同軸コネクタ付高周波パッケージの同軸コネクタとの接続部の構成を示す断面図、図8(B)はパッケージ内部から同軸コネクタ側を見た正面図である。なお、図8(B)では、同軸コネクタ側の構造を分かり易くするため、伝送線路基板1−4とICチップ台座1−7とを透視した状態で記載している。
上記のとおり、従来の高周波パッケージ1−1では、同軸コネクタ1−2との接続部における特性インピーダンスの変動を緩和するため、高周波パッケージ壁部材1−1bに空気同軸部1−3を設けている。空気同軸部1−3は、外部接地導体となる高周波パッケージ壁部材1−1bに、同軸コネクタ1−2の中心導体1−2aと同心円状に設けられた貫通孔である。このとき、空気同軸部1−3は、同軸コネクタ1−2の端部を収容するための円孔状の凹部1−8よりも小口径の円孔状の構造となっている。
空気同軸部1−3の部分は、中心導体1−2aと同軸構造のため、中心導体1−2aと高周波パッケージ壁部材1−1bと誘電体である空気の比誘電率(εr=1)とで決まる特性インピーダンスとなる。すなわち、同軸コネクタ1−2から空気同軸部1−3に構造が変化する箇所で特性インピーダンスが段階的に変化するため、50GHzを超えるような高周波では、空気同軸部1−3での信号の反射により伝送特性が劣化するという問題があった。
さらに、パッケージ内部のICチップへ電気接続するため、空気同軸部1−3を貫通する中心導体1−2aを伝送線路基板1−4に接続する必要がある。すなわち、同軸コネクタ1−2及び空気同軸部1−3の同軸構造から、伝送線路基板1−4の平面線路への変換を行う必要がある。同軸コネクタ1−2の中心導体1−2aと伝送線路基板1−4との接合部では、中心導体1−2aが伝送線路基板1−4の信号線路(不図示)の上に接合されるため、信号線路の導体と伝送線路基板1−4の接地導体(不図示)とが近接することになり、インピーダンスが低下する。同軸コネクタ1−2は外部電気回路と接続するための特性インピーダンスがZ0=50Ωに設定されているため、伝送線路基板1−4との接続部でインピーダンスが下がると、インピーダンス不整合により信号の反射が生じ、伝送特性が劣化するという問題があった。
特開2004−247511号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、信号の反射を低減し、伝送特性を向上させることができる高周波パッケージを提供することを目的とする。
発明の高周波パッケージは、ICチップと、前記ICチップと電気的に接続された伝送線路基板と、外側に開口する凹部を有する壁部材を有し、前記ICチップと前記伝送線路基板とを収容するパッケージ筐体と、前記パッケージ筐体の外側から前記壁部材の前記凹部に嵌挿される同軸コネクタとを備え、前記壁部材は、前記凹部よりも小口径で、一端が前記凹部内の、前記凹部に嵌挿された前記同軸コネクタと対向する位置に開口し、他端が前記パッケージ筐体の内部の空間へ開口する一定径の貫通孔をさらに備え、前記同軸コネクタは、前記同軸コネクタの端面から突出して前記貫通孔を通って前記パッケージ筐体の内部の空間に進入し、前記伝送線路基板と電気的に接続され、前記同軸コネクタの端面から突出した部分の断面積が先端に向かって連続的に大きくなる中心導体を有することを特徴とするものである。
また、本発明の高周波パッケージの1構成例において、前記同軸コネクタの中心導体は、前記同軸コネクタの端面における横断面の形状が真円で、前記同軸コネクタの端面から先端に向かって横断面の形状が真円から長方形および楕円のいずれか1つへと変化することを特徴とするものである。
本発明によれば、同軸コネクタの中心導体が通る貫通孔の径を、凹部に嵌挿された同軸コネクタと対向する開口からパッケージ内側の開口に向かって連続的に小さくすることにより、信号の伝送路の特性インピーダンスを、同軸コネクタの特性インピーダンスから連続的に下げて、伝送線路基板上の接続部の特性インピーダンスに近づけることができ、空気同軸部における信号の反射および中心導体と伝送線路基板との接続部における信号の反射を低減して、伝送特性を改善することができる。
また、本発明では、同軸コネクタの端面から突出した部分の中心導体の断面積が先端に向かって連続的に大きくなるようにすることにより、信号の伝送路の特性インピーダンスを、同軸コネクタの特性インピーダンスから連続的に下げて、伝送線路基板上の接続部の特性インピーダンスに近づけることができ、空気同軸部における信号の反射および中心導体と伝送線路基板との接続部における信号の反射を低減して、伝送特性を改善することができる。
本発明の第1実施例に係る同軸コネクタ付高周波パッケージの同軸コネクタとの接続部の構成を示す断面図およびパッケージ内部から同軸コネクタ側を見た正面図である。 本発明の第1実施例に係る同軸コネクタ付高周波パッケージおよび従来の同軸コネクタ付高周波パッケージの反射特性、通過特性をシミュレーションにより解析した結果を示す図である。 本発明の第2実施例に係る同軸コネクタ付高周波パッケージの同軸コネクタとの接続部の構成を示す断面図およびパッケージ内部から同軸コネクタ側を見た正面図である。 本発明の第2実施例に係る同軸コネクタ付高周波パッケージおよび従来の同軸コネクタ付高周波パッケージの反射特性、通過特性をシミュレーションにより解析した結果を示す図である。 本発明の第3実施例に係る同軸コネクタ付高周波パッケージの同軸コネクタとの接続部の構成を示す断面図およびパッケージ内部から同軸コネクタ側を見た正面図である。 本発明の第3実施例に係る同軸コネクタ付高周波パッケージおよび従来の同軸コネクタ付高周波パッケージの反射特性、通過特性をシミュレーションにより解析した結果を示す図である。 従来の同軸コネクタ1−2付高周波パッケージの構成を示す断面図である。 従来の同軸コネクタ付高周波パッケージの同軸コネクタとの接続部の構成を示す断面図およびパッケージ内部から同軸コネクタ側を見た正面図である。
[発明の原理]
本発明では、空気同軸部から基板接続部の特性インピーダンスに合わせるように、信号の伝送路のインピーダンスを徐々に下げることにより、信号の反射を低減し、伝送特性を改善する。具体的には、2つの構成が考えられる。第1の構成では、空気同軸部の径を連続的に小さくすることにより、特性インピーダンスを下げる。第2の構成では、空気同軸部の径を一定にして、同軸コネクタの中心導体の断面積を連続的に大きくすることにより、接地導体との電界結合を強め、特性インピーダンスを下げる。
[第1実施例]
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1(A)は本発明の第1実施例に係る同軸コネクタ付高周波パッケージの同軸コネクタとの接続部の構成を示す断面図、図1(B)はパッケージ内部から同軸コネクタ側を見た正面図である。図1(A)では、左側がパッケージ内部であることは言うまでもない。図1(B)では、同軸コネクタ側の構造を分かり易くするため、伝送線路基板とICチップ台座とを透視した状態で記載している。
高周波パッケージ3−1は、鉄(Fe)−ニッケル(Ni)−コバルト(Co)合金や銅(Cu)−タングステン(W)合金等の金属からなる天板3−1aと、鉄−ニッケル−コバルト合金や銅−タングステン合金等の金属からなる壁部材3−1bと、鉄−ニッケル−コバルト合金や銅−タングステン合金等の金属からなる底板3−1cとによって封止される空間内に、ICチップ(不図示)および伝送線路基板3−4を収容するものである。この天板3−1aと壁部材3−1bと底板3−1cとがパッケージ筐体を構成している。ICチップおよび伝送線路基板3−4は、パッケージ筐体の内部の空間の底板3−1cの上面にICチップ台座3−7を介して載置される。
同軸コネクタ3−2は、壁部材3−1bに形成された円孔状の凹部3−8に嵌着接合されている。具体的には、同軸コネクタ3−2は、鉄−ニッケル−コバルト合金等の金属からなる円筒状の外部接地導体3−2cと、横断面が真円の円柱状の金属からなる中心導体3−2aと、中心導体3−2aと外部接地導体3−2cとの間に充填される誘電体3−2bとから構成され、中心導体3−2aと外部接地導体3−2cとが同心円状に配置されている。同軸コネクタ3−2は、外部電気回路(不図示)とICチップとを電気的に接続する機能を有すると共に、高周波パッケージ3−1の内部の気密を保つ機能を有する。
同軸コネクタ3−2の外部接地導体3−2cは、例えば金−錫合金半田等のろう材によって凹部3−8の内面に固定される。一方、同軸コネクタ3−2の中心導体3−2aの一端は、同軸コネクタ3−2のパッケージ側の端面から突出して、壁部材3−1bに形成された円孔状の貫通孔である空気同軸部3−3を通ってパッケージ内部に進入し、例えば金−錫合金半田等の低融点ろう材によって伝送線路基板3−4上の信号線路(不図示)と電気的に接続される。従来と同様に、伝送線路基板3−4とICチップとの間は、ワイヤボンディングによって電気的に接続される。なお、ろう付け性を良好とするため、凹部3−8の内面および空気同軸部3−3の内面にめっき金属層を形成してもよい。
従来と同様に、空気同軸部3−3は、凹部3−8よりも小口径の円孔状の構造となっている。図8(A)、図8(B)に示した従来の構成では、空気同軸部1−3のパッケージ内側の開口1−3bの直径と同軸コネクタ側の開口1−3aの直径とが同一である。これに対し、本実施例では、同軸コネクタ3−2から空気同軸部3−3を通って伝送線路基板3−4へと至る経路上で信号の伝送路の特性インピーダンスが伝送線路基板3−4上の接続部の特性インピーダンスに徐々に近づくように変化させるため、同軸コネクタ側(パッケージ外側)の開口3−3aからパッケージ内側の開口3−3bに向かって空気同軸部3−3の内径が連続的に小さくなるようにしている。すなわち、空気同軸部3−3のパッケージ内側の開口3−3bの直径は、空気同軸部3−3の同軸コネクタ側の開口3−3aの直径よりも小さい。
このような空気同軸部3−3の構造により、信号の伝送路の特性インピーダンスを、同軸コネクタ3−2の特性インピーダンスZ0=50Ωから連続的に下げて、伝送線路基板3−4上の接続部の特性インピーダンスに近づけることができ、空気同軸部3−3における信号の反射および中心導体3−2aと伝送線路基板3−4との接続部における信号の反射を低減して、伝送特性を改善することができる。
空気同軸部3−3における信号の伝送路の特性インピーダンスは、中心導体3−2aの形状および寸法と、空気同軸部3−3の形状および寸法と、誘電体である空気の比誘電率とによって決まる。空気同軸部3−3のテーパ形状および寸法は、所望の信号周波数帯域において所望の反射特性が得られるように設定すればよい。
図2(A)は本実施例および従来の同軸コネクタ付高周波パッケージの同軸コネクタから伝送線路基板までの信号の反射特性を有限要素法電磁界のシミュレーションにより100GHzまで解析した結果を示す図、図2(B)は本実施例および従来の同軸コネクタ付高周波パッケージの同軸コネクタから伝送線路基板までの信号の通過特性を同シミュレーションにより100GHzまで解析した結果を示す図である。200は図8(A)、図8(B)に示した従来の高周波パッケージ1−1の反射特性を示し、201は本実施例の高周波パッケージ3−1の反射特性を示し、202は従来の高周波パッケージ1−1の通過特性を示し、203は本実施例の高周波パッケージ3−1の通過特性を示している。
ここでは、従来の高周波パッケージ1−1の同軸コネクタ1−2の中心導体1−2aの直径を127μm、空気同軸部1−3の直径を320μmに設定している。また、本実施例の高周波パッケージ3−1の同軸コネクタ3−2の中心導体3−2aの直径を127μm、空気同軸部3−3の同軸コネクタ側の開口3−3aの直径を320μm、空気同軸部3−3のパッケージ内側の開口3−3bの直径を240μmに設定している。
本実施例によれば、従来技術と比較して、100GHzまでの広帯域で反射特性が−15dB未満に抑えられている。本実施例では、80GHz以上の周波数でも反射特性が抑圧されているため、信号の通過損失を低減することができ、伝送特性が改善されていることが分かる。
[第2実施例]
次に、本発明の第2実施例について説明する。図3(A)は本発明の第2実施例に係る同軸コネクタ付高周波パッケージの同軸コネクタとの接続部の構成を示す断面図、図3(B)はパッケージ内部から同軸コネクタ側を見た正面図であり、図1(A)、図1(B)と同一の構成には同一の符号を付してある。図3(A)では、左側がパッケージ内部であることは言うまでもない。図3(B)では、伝送線路基板とICチップ台座とを透視した状態で記載している。
本実施例と第1実施例との違いは、高周波パッケージ3−1の壁部材3−1bに形成される貫通孔である空気同軸部4−3の形状にある。第1実施例では、真円孔である空気同軸部3−3の径を、同軸コネクタ3−2からパッケージ内部の伝送線路基板3−4に向かって変化させていた。
これに対して、本実施例では、同軸コネクタ側(パッケージ外側)の開口4−3aが真円孔である空気同軸部4−3の形状を、短径が連続的に小さくなる楕円孔へと変化させている。すなわち、空気同軸部4−3のパッケージ内側の開口4−3b(パッケージ内部から見たときに楕円の形状)の長径は、空気同軸部4−3の同軸コネクタ側の開口4−3a(パッケージ内部から見たときに真円の形状)の直径と同一であるが、パッケージ内側の開口4−3bの短径は、同軸コネクタ側の開口4−3aの直径よりも小さい。第1実施例と同様に、空気同軸部4−3のテーパ形状および寸法は、所望の信号周波数帯域において所望の反射特性が得られるように設定すればよい。その他の構成は第1実施例で説明したとおりである。
図4(A)は本実施例および従来の同軸コネクタ付高周波パッケージの同軸コネクタから伝送線路基板までの信号の反射特性を有限要素法電磁界のシミュレーションにより100GHzまで解析した結果を示す図、図4(B)は本実施例および従来の同軸コネクタ付高周波パッケージの同軸コネクタから伝送線路基板までの信号の通過特性を同シミュレーションにより100GHzまで解析した結果を示す図である。400は従来の高周波パッケージ1−1の反射特性を示し、401は本実施例の高周波パッケージ3−1の反射特性を示し、402は従来の高周波パッケージ1−1の通過特性を示し、403は本実施例の高周波パッケージ3−1の通過特性を示している。
ここでは、従来の高周波パッケージ1−1の同軸コネクタ1−2の中心導体1−2aの直径を127μm、空気同軸部1−3の直径を320μmに設定している。また、本実施例の高周波パッケージ3−1の同軸コネクタ3−2の中心導体3−2aの直径を127μm、空気同軸部4−3の同軸コネクタ側の開口4−3aの直径を320μm、空気同軸部4−3のパッケージ内側の開口4−3bの短径を240μmに設定している。
本実施例によれば、従来技術と比較して、80GHzまでの広帯域で反射特性が−20dB未満に抑えられており、80GHzから100GHzの間で反射特性が−15dB未満に抑えられている。本実施例では、80GHz以上の周波数でも反射特性が抑圧されているため、信号の通過損失を低減することができ、伝送特性が改善されていることが分かる。
なお、本実施例では、空気同軸部4−3の楕円孔の短径のみが連続的に小さくなるようにしているが、楕円孔の短径と長径の両方が連続的に小さくなるようにしてもよい。
また、本実施例では、空気同軸部4−3の同軸コネクタ側の開口4−3aの横断面形状を真円としているが、楕円としてもよい。
[第3実施例]
次に、本発明の第3実施例について説明する。図5(A)は本発明の第3実施例に係る同軸コネクタ付高周波パッケージの同軸コネクタとの接続部の構成を示す断面図、図5(B)はパッケージ内部から同軸コネクタ側を見た正面図であり、図1(A)、図1(B)と同一の構成には同一の符号を付してある。図5(A)では、左側がパッケージ内部であることは言うまでもない。図5(B)では、伝送線路基板とICチップ台座とを透視した状態で記載している。
本実施例では、高周波パッケージ3−1の壁部材3−1bに形成される貫通孔である空気同軸部5−3の形状を従来と同様とする代わりに、同軸コネクタ5−2の中心導体5−2aの形状を変化させている。すなわち、本実施例の空気同軸部5−3は径が一定の真円孔であり、空気同軸部5−3の同軸コネクタ側(パッケージ外側)の開口5−3aの直径とパッケージ内側の開口5−3bの直径とは同一である。
第1、第2実施例と同様に、同軸コネクタ5−2は、鉄−ニッケル−コバルト合金等の金属からなる円筒状の外部接地導体5−2cと、中心導体5−2aと、中心導体5−2aと外部接地導体5−2cとの間に充填される誘電体5−2bとから構成される。外部接地導体5−2cは、例えば金−錫合金半田等のろう材によって凹部3−8の内面に固定される。
中心導体5−2aは、従来と同様に、同軸コネクタ5−2のパッケージ側の端面までは横断面が真円の円柱状で断面積が一定となっている。一方、同軸コネクタ5−2のパッケージ側の端面から突出した中心導体5−2aは、空気同軸部5−3を通ってパッケージ内部に進入するが、同軸コネクタ5−2のパッケージ側の端面から先端に向かって断面積が連続的に大きくなる。このとき、中心導体5−2aの横断面形状は、図5(B)から明らかなように、真円から長方形へと徐々に変化する。中心導体5−2aの先端部は、例えば金−錫合金半田等の低融点ろう材によって伝送線路基板3−4上の信号線路(不図示)と電気的に接続される。
このような同軸コネクタ5−2の中心導体5−2aの形状により、中心導体5−2aと接地導体(壁部材3−1bおよび伝送線路基板3−4の接地導体)との電界結合を強めることができ、信号の伝送路の特性インピーダンスを、同軸コネクタ5−2の特性インピーダンスZ0=50Ωから連続的に下げて、伝送線路基板3−4上の接続部の特性インピーダンスに近づけることができ、空気同軸部5−3における信号の反射および中心導体5−2aと伝送線路基板3−4との接続部における信号の反射を低減して、伝送特性を改善することができる。
空気同軸部5−3における信号の伝送路の特性インピーダンスは、中心導体5−2aの形状および寸法と、空気同軸部5−3の形状および寸法と、誘電体である空気の比誘電率とによって決まる。中心導体5−2aの形状および寸法は、所望の信号周波数帯域において所望の反射特性が得られるように設定すればよい。その他の構成は第1実施例で説明したとおりである。
図6(A)は本実施例および従来の同軸コネクタ付高周波パッケージの同軸コネクタから伝送線路基板までの信号の反射特性を有限要素法電磁界のシミュレーションにより100GHzまで解析した結果を示す図、図6(B)は本実施例および従来の同軸コネクタ付高周波パッケージの同軸コネクタから伝送線路基板までの信号の通過特性を同シミュレーションにより100GHzまで解析した結果を示す図である。600は従来の高周波パッケージ1−1の反射特性を示し、601は本実施例の高周波パッケージ3−1の反射特性を示し、602は従来の高周波パッケージ1−1の通過特性を示し、603は本実施例の高周波パッケージ3−1の通過特性を示している。
ここでは、従来の高周波パッケージ1−1の同軸コネクタ1−2の中心導体1−2aの直径を127μm、空気同軸部1−3の直径を320μmに設定している。また、本実施例の高周波パッケージ3−1の空気同軸部5−3の直径を320μm、同軸コネクタ5−2のパッケージ側の端面における中心導体5−2aの直径を127μm、中心導体5−2aの先端部の横断面形状を長辺150μm、短辺80μmの長方形とした。
本実施例によれば、従来技術と比較して、70GHzまでの広帯域で反射特性が−15dB未満に抑えられている。本実施例では、30〜70GHzの周波数で反射特性が抑圧されているため、従来技術と比較して、信号の通過損失を低減することができ、伝送特性が改善されていることが分かる。
なお、本実施例では、同軸コネクタ5−2の中心導体5−2aの先端部の横断面形状を長方形としているが、これに限るものではなく、真円から楕円へと徐々に変化するようにしてもよいし、真円のままとしてもよい。
また、第1〜第3実施例において、空気同軸部3−3,4−3,5−3の横断面の形状は、真円または楕円が好ましい。
本発明は、ICチップを収納する高周波パッケージに適用することができる。
3−1…高周波パッケージ、3−1a…天板、3−1b…壁部材、3−1c…底板、3−2,5−2…同軸コネクタ、3−2a,5−2a…中心導体、3−2b,5−2b…誘電体、3−2c,5−2c…外部接地導体、3−3,4−3,5−3…空気同軸部、3−3a,4−3a,5−3a…空気同軸部の同軸コネクタ側の開口、3−3b,4−3b,5−3b…空気同軸部のパッケージ内側の開口、3−4…伝送線路基板、3−7…ICチップ台座、3−8…凹部。

Claims (2)

  1. ICチップと、
    前記ICチップと電気的に接続された伝送線路基板と、
    外側に開口する凹部を有する壁部材を有し、前記ICチップと前記伝送線路基板とを収容するパッケージ筐体と、
    前記パッケージ筐体の外側から前記壁部材の前記凹部に嵌挿される同軸コネクタとを備え、
    前記壁部材は、前記凹部よりも小口径で、一端が前記凹部内の、前記凹部に嵌挿された前記同軸コネクタと対向する位置に開口し、他端が前記パッケージ筐体の内部の空間へ開口する一定径の貫通孔をさらに備え、
    前記同軸コネクタは、前記同軸コネクタの端面から突出して前記貫通孔を通って前記パッケージ筐体の内部の空間に進入し、前記伝送線路基板と電気的に接続され、前記同軸コネクタの端面から突出した部分の断面積が先端に向かって連続的に大きくなる中心導体を有することを特徴とする高周波パッケージ。
  2. 請求項記載の高周波パッケージにおいて、
    前記同軸コネクタの中心導体は、前記同軸コネクタの端面における横断面の形状が真円で、前記同軸コネクタの端面から先端に向かって横断面の形状が真円から長方形および楕円のいずれか1つへと変化することを特徴とする高周波パッケージ。
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