JP6701712B2 - 制動力制御装置 - Google Patents

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本発明は、車両の制動力を制御する制動力制御装置に関する。
従来、車両の各輪に対して個別に制動力を付与して、車両姿勢を安定させる技術が開発されている。例えば、下記特許文献1は、車両が横滑りに至った不安定領域となるより前の状態である横滑り前状態を検出し、横滑り前状態が検出されたときに旋回外側後輪に対して制動力を発生させる。この旋回外側後輪に発生させた制動力によって、旋回外輪に対して掛かる荷重が増加させられ、車両の横力が増加させられる。このため、車両の横滑りを発生させ難くすることが可能となり、いわゆるスロースピンのような緩やかな車両挙動低下を事前に抑制することができる。よって、より早くから車両状態が不安定領域に至る可能性があることを見出し、制御開始することで、より車両の安定性を高くすることが可能となる。
国際公開第2011/033982号
車両を旋回させる場合、ドライバがステアリング操作を行うことでタイヤの向きを旋回方向に曲げて車両の進行方向を変更させている。車両の旋回時には一定のヨーイングが発生するが、旋回時のヨー角が大きいと搭乗者の乗り物酔いの原因となるなど車両の乗り心地が悪化する場合がある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、その目的は、車両旋回中のヨーイングを抑制することにある。
上述の目的を達成するため、請求項1の発明にかかる制動力制御装置は、車両のスリップ角速度を検知するスリップ角速度検知部と、前記車両の各輪にそれぞれ付与する制動力の大きさを制御する制動力制御部と、を備える制動制御装置であって、前記制動力制御部は、前記スリップ角速度が生じた場合、前記車両の旋回方向に対して内輪側にある車輪の制動力を増加させる、ことを特徴とする。
請求項2の発明にかかる制動力制御装置は、前記制動力制御部は、前記スリップ角速度の大きさが大きいほど前記制動力の増加量を大きくする、ことを特徴とする。
請求項3の発明にかかる制動力制御装置は、前記車両の操舵角を検知する操舵角検知部を更に備え、前記制動力制御部は、前記操舵角の時間変化率である操舵周波数に基づいて前記制動力の増加量を変更する、ことを特徴とする。
請求項4の発明にかかる制動力制御装置は、前記車両の操舵角を検知する操舵角検知部を更に備え、前記制動力制御部は、前記操舵角の大きさに基づいて前記制動力の増加量を変更する、ことを特徴とする。
請求項5の発明にかかる制動力制御装置は、前記制動力制御部は、前記スリップ角速度がゼロになった場合、前記制動力を増加前の状態に戻す、ことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、スリップ角速度が生じた場合、車両の旋回方向に対して内輪側にある車輪の制動力を増加させるので、車両にかかる横力が増大し旋回方向への移動量が大きくなる。これにより、車両に発生するヨー角を抑制しながら迅速に旋回方向へと移動させる上で有利となる。
請求項2の発明によれば、スリップ角速度の大きさが大きいほど制動力の増加量を大きくするので、ステアリング操舵角や車両の走行速度が大きいほど制動力を大きくして車両の横方向への移動量を大きくする上で有利となる。
請求項3の発明によれば、操舵周波数に基づいて制動力の増加量を変更するので、旋回の緊急性に合わせて制動力の増加量を変更することができ、特に急な旋回動作を行う必要な場合に迅速に車両を移動させる上で有利となる。
請求項4の発明によれば、操舵角に基づいて制動力の増加量を変更するので、特に旋回意図のないステアリング操作時に急制動を防止する上で有利となる。
請求項5の発明によれば、スリップ角速度がゼロになった場合、制動力を増加前の状態に戻すので、旋回後にスムーズに直線走行に移行する上で有利となる。
車両10のブレーキ機構を示す説明図である。 車両10の制御系統の構成を示すブロック図である。 制動力制御部264による内輪制御を模式的に示す説明図である。 車両10の操舵時における各種パラメータを示す説明図である。 操舵周波数または操舵角に基づく制動力の増加量を模式的に示す説明図である。
以下に添付図面を参照して、本発明にかかる制動力制御装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
まず、実施の形態にかかる制動力制御装置が搭載された車両10のブレーキ機構について説明する。
図1は、車両10のブレーキ機構を示す説明図である。
図示するように、マスタシリンダ3には、液路2を介してホイールシリンダ1A〜1Dが接続されており、ドライバがブレーキペダル5を踏み込むと、このブレーキペダル5の操作に応じてマスタシリンダ3内のブレーキ液(作動流体)が加圧されるとともに、液路2を介してブレーキ液が各ホイールシリンダ1A〜1Dに供給されるようになっている。なお、ホイールシリンダ1A〜1Dは、図示しない車両の前後左右の各車輪に対応してそれぞれ設けられている。
図示するように、上記液路2は、例えばX配管の場合は左前輪および右後輪用の液路2Fと右前輪および左後輪用の液路2Rとの2系統の液路(第1流体通路)から構成されており、上記左前輪および右後輪用の液路2Fはその下流側で2つの液路2A,2Bに分岐している。そして、左前輪のホイールシリンダ1A,右後輪のホイールシリンダ1Bにこれらの液路2A,2Bがそれぞれ接続されている。
また、同様に、右前輪および左後輪用の液路2Rもその下流側で2つの液路2C,2Dに分岐しており、右前輪のホイールシリンダ1C,左後輪のホイールシリンダ1Dに液路2C,2Dがそれぞれ接続されている。
そして、ブレーキペダル5を踏み込むとこれらの各液路2A〜2Dを介してホイールシリンダ1A〜1Dに液圧が生じ、このブレーキ液の液圧に応じた制動力が各ホイールシリンダ1A〜1Dで発生するようになっている。
ところで、図示するように、上記マスタシリンダ3と各ホイールシリンダ1A〜1Dとの間には、各種のバルブや液路をそなえたハイドロリックユニット6が設けられている。
このハイドロリックユニット6は、ブレーキペダル5の操作の有無に関わらず、車両の運転状態に応じてブレーキ液を各ホイールシリンダ1A〜1Dに独立して給排することにより、各ホイールシリンダ1A〜1Dで発生する制動力を個々に制御することができるようになっている。
そして、このような各輪の制動力制御により、車両の挙動が不安定な状態となった場合(又は不安定な状態になることが予測された場合)であっても、車両挙動の安定化を図ることができるようになっている。
以下、ハイドロリックユニット6について説明すると、このハイドロリックユニット6内には、左前輪および右後輪用の液路2F並びに右前輪および左後輪用の液路2R上にそれぞれ切替弁8が設けられている。また、切替弁8よりも下流側の各液路2A〜2D上には、後述するECU(制御手段)26からの制御信号に応じてオンオフされる流体保持弁(以下、単に保持弁という)7A〜7Dがそれぞれ設けられている。
また、一方の切替弁8の上流側には、液路(第1流体通路)2R内のブレーキ液の液圧を検出する液圧センサ(流体圧検出手段)12が設けられている。この液圧センサ12は、ドライバがブレーキペダル5を踏み込んだ際のブレーキ液圧を検出するためのものであり、このブレーキ液圧によりドライバが要求する制動力を求めるようになっている。
また、切替弁8よりも下流側で且つ各保持弁7A〜7Dよりも上流側の液路2R,2Fには、ドライバのブレーキペダル操作によるブレーキ液の供給以外に、ブレーキ液を供給するための第2液路(第2流体通路)13の一端が接続されている。
第2液路13の他端側にはモータ14により駆動されるポンプ15が接続されており、ポンプ15の上流側及び下流側には、それぞれ逆止弁24,25が介装されている。
さらに、上記ポンプ15とマスタシリンダ3とが、液路16により接続されている。そして、ポンプ15が作動すると、マスタシリンダ3から液路16を介して供給されるブレーキ液が加圧されて、直接各液路2A〜2Dに供給されるようになっている。
また、液路16上にはインテーク弁17が介装されている。ここで、インテーク弁17は、液路16を連通状態又は遮断状態に選択的に切り換えるオンオフ型の電磁弁であって、やはり後述するECU26からの制御信号に基づいてその作動が制御されるようになっている。
一方、保持弁7A〜7Dとホイールシリンダ1A〜1Dとの間には、それぞれドレーン用の液路20A〜20Dが接続されており、このドレーン用液路20A〜20Dには、ECU26からの制御信号に基づいてその作動が制御される減圧弁21A〜21Dが介装されている。
また、これらのドレーン用液路20A〜20Dは逆止弁23を介して液路16に接続されている。
図2は、車両10の制御系統の構成を示すブロック図である。
車両10には、制動力制御装置に対応するECU26が設けられている。
ECU26は、CPU、制御プログラムなどを格納・記憶するROM、制御プログラムの作動領域としてのRAM、各種データを書き換え可能に保持するEEPROM、周辺回路等とのインターフェースをとるインターフェース部などを含んで構成される。
ECU26には、上述した液圧センサ12以外に、各車輪の回転速度をそれぞれ検出する車輪速センサ31、車両10のヨーレイトを検出するヨーレイトセンサ32、ブレーキペダル5の操作の有無を検出するブレーキスイッチ33および図示しないハンドルの操舵角及び操舵角速度を検出する操舵角センサ34(操舵角検知部)、車両10の加速度を検出する加速度センサ35等のセンサが接続されている。
なお、図1では液圧センサ12以外のセンサについては図示を省略している。
また、ECU26には、切替弁8,保持弁7A〜7D,減圧弁21A〜21D,インテーク弁17,減圧弁21A〜21D及びモータ14が接続されており、ECU26で設定された制御信号に基づいて各弁の開閉状態が制御されて各ホイールシリンダ1A〜1Dにおける制動力が制御されるようになっている。
ECU26は、上記CPUが上記制御プログラムを実行することにより、スリップ角速度検知部262および制動力制御部264として機能する。
スリップ角速度検知部262は、車両10のスリップ角速度を検知する。車両10のスリップ角とは、前輪のタイヤが向いている方向と車両10の進行方向とがなす角であり、スリップ角速度はスリップ角の単位時間当たりの変化量である。
車両10の横加速度Ayと、走行速度V、スリップ角速度Sβ、ヨーレイトYとの間には、下記式(1)のような関係がある。
Ay = V(Sβ+Y) ・・・(1)
横加速度Ayは加速度センサ35から、走行速度Vは車速センサ30から、ヨーレイトYはヨーレイトセンサ32から、それぞれ取得可能であるため、上記式(1)の関係からスリップ角速度Sβを算出可能である。
制動力制御部264は、車両の各輪に対してそれぞれ付与する制動力の大きさを制御する。より詳細には、制動力制御部264は、車両の各輪に対してそれぞれ付与する制動力の大きさを決定するとともに、ブレーキ操作に基づく各ホイールシリンダ1A〜1Dへのブレーキ液の供給状況を監視し、各ホイールシリンダ1a〜1dに供給されるブレーキ液に過不足がある場合には、ポンプ15、インテーク弁17、減圧弁21A〜21D等を制御して、4輪の各ホイールシリンダ1A〜1Dに個別にブレーキ液を供給し、4輪それぞれで異なる制動力を発生させる。
ここで、制動力制御部264は、車両10にスリップ角速度が生じた場合、車両10の旋回方向に対して内輪側にある車輪の制動力を増加させる。
内輪側にある車輪の制動力を増加させると、内輪側の車速が低下する。一方で外輪側にある車輪の制動力は変わらないので、内輪側に比べ車速は落ちない。言い換えると、内輪側の車速は遅く、外輪側の車速は速く、車両としては内輪側に向く。
そのような状態では、車両の向きと進行方向のずれが更に大きくなる。つまりより大きなスリップ角が生じる。スリップ角も内輪制御中、時間的に変化する。つまりスリップ角速度が生じる。
スリップ角速度が生じると上記式(1)に示すように横力(横加速度)が生じ、より操縦応答性(旋回性)が向上する。
図3は、制動力制御部264による内輪制御を模式的に示す説明図である。
実線で示すのが制動力制御部264による内輪制御を実施した場合の車両10の動き(例えば車両先端部の移動軌跡)、点線で示すのが内輪制御を実施しない場合(非内輪制動時)の車両10の動きである。
状態D1では車両10は左側車線L1を直進走行している。この状態でドライバが紙面右方向(時計回り)にステアリングを操舵すると、車両10に同方向に向かうスリップ角速度が生じる。制動力制御部264は、旋回方向に対して内輪側にある右側の前後輪に制動力を付与する(状態D2の丸印)。
なお、例えば急カーブ旋回時のように、元々ドライバがブレーキ操作を行っており、これによる制動力が各輪に付与されている場合には、旋回方向に対して内輪側にある車輪の制動力を元の制動力より増加させる。
この結果、旋回中の状態D2では、実線で示す内輪制動時の方が点線で示す非内輪制動時と比較して、右方向への移動量が大きくなっている。状態D3のように車両10の車線変更が完了する点は、内輪制動時ではP1、非内輪制動時ではP2となっており、内輪制動時の方がより短時間で車線変更が完了する。すなわち、車両10の操舵応答性を向上させることができる。
また、例えば内輪制動を行わずに内輪制動時のような経路を走行するには、操舵角をより大きくする必要があり、車両10のヨーが増大して搭乗者の乗り心地が悪化する可能性がある。内輪制動を行うことでヨーを増大させることなく素早い車線変更が可能となり、車両10の車両姿勢を安定させることができる。
なお、車線変更や旋回の完了後、すなわち車両10が直線走行し、スリップ角速度がゼロになった場合、制動力制御部264は、内輪に付与する制動力を増加前の状態に戻す。すなわち、元々内輪に制動力が付与されていなかった場合には内輪の制動力をゼロとし、元々内輪に制動力が付与されていた場合には元の制動力(またはその時点のブレーキ操作量に対応する制動力)に戻す。
同様に、左方向への旋回についても説明する。
状態D3以降、右側車線L2に車線変更をした後、ドライバが紙面左方向(反時計回り)にステアリングを操舵すると、車両10に同方向に向かうスリップ角速度が生じる。制動力制御部264は、旋回方向に対して内輪側にある左側の前後輪に制動力を付与する(状態D4の丸印)。
この結果、旋回中の状態D4では、実線で示す内輪制動時の方が点線で示す非内輪制動時と比較して、左方向への移動量が大きくなっている。状態D5のように車両10の車線変更が完了する点は、内輪制動時ではP3、非制動時ではP4となっており、内輪制動時の方がより短時間で車線変更が完了する。すなわち、車両10の操舵応答性を向上させることができる。
図4は、車両10の操舵時における各種パラメータを示す説明図である。
図4Aは内輪制動時、図4Bは非内輪制動時であり、それぞれ図3の車両10の動きに連動している。図4の各グラフは上から順に車両10の基準状態D1(図3における左側車線L1の中心位置)からの横方向の移動距離、操舵角、スリップ角速度、横力、内輪制動力を示している。なお、図4A(内輪制動時)の横方向の移動距離のグラフには、比較のため非内輪制動時の移動距離を点線でプロットしている。
図4Aに示す内輪制動時には、時刻T1に右方向への操舵が開始されると、スリップ角速度が発生し、操舵方向側の車輪(内輪)に制動力が付与される。このときの制動力は、例えばスリップ角速度の大きさに比例させる。すなわち、スリップ角速度の大きさが大きいほど制動力の増加量を大きくする。
一方、図4Bに示す非内輪制動時では、時刻T1に操舵が開始されると、スリップ角速度が発生するのは同じであるが内輪制動力の付与は行われない。
この結果、内輪制動時には非内輪制動時と比較して車両10に働く横力が大きくなり、横方向への単位時間当たりの移動距離、すなわち横方向の移動速度が大きくなる。
内輪制動時には、時刻T2αから横方向の移動を開始後、時刻T3αに右側車線L2の中心位置D2への移動を完了するのに対して、非内輪制動時には、時刻T2βから横方向の移動を開始後、時刻T3β(>T3α)に右側車線L2の中心位置D2への移動を完了する。すなわち、内輪制動時の方がより短時間で車線変更が完了する。
その後、時刻T4に左方向への操舵が開始されると、スリップ角速度が発生し、図4Aの内輪制動時には操舵方向側の車輪(内輪)に制動力が付与されるのに対して、図4Bの非内輪制動時には内輪制動力の付与は行われない。
この結果、上記と同様に内輪制動時には非内輪制動時と比較して車両10に働く横力が大きくなり、横方向への単位時間当たりの移動距離、すなわち横方向の移動速度が大きくなる。
内輪制動時には時刻T5αから横方向の移動を開始後、時刻T6αに左側車線L1の中心位置D1への移動を完了するのに対して、非内輪制動時には時刻T5βから横方向の移動を開始後、時刻T6β(>T6α)に左側車線L1の中心位置D1への移動を完了する。すなわち、内輪制動時の方がより短時間で車線変更が完了する。
また、操舵の開始から横方向への移動が生じるまでの応答時間(時刻T4から時刻T5αまたは時刻T5β)も、内輪制動時の方が非内輪制動時よりも短くなっている。
なお、内輪に付与する制動力の大きさは、操舵角検知部である操舵角センサ34の検出値を用いて変更してもよい。すなわち、制動力制御部264は、ステアリングの操舵角の時間変化率である操舵周波数、または操舵角の大きさに基づいて制動力の増加量を変更してもよい。
図5は、操舵周波数または操舵角に基づく制動力の増加量を模式的に示す説明図である。
図5Aのグラフは、縦軸が内輪に付与する制動力への重み付け係数であり、横軸は操舵周波数である。重み付け係数は、例えば1以上の値を持つ係数であり、基準となる制動力に対して重み付け係数を掛け合せることにより、重み付け係数に応じて制動力を変更することが可能となる。
図5Aに示すように、操舵周波数がF1以下の領域では、操舵周波数が大きいほど、すなわちステアリング操作速度が速いほど内輪に付与する制動力が大きくなるようにしている。これにより、ステアリング操作速度が速いほど、より迅速に車両10を操舵方向に旋回させることができる。
なお、重み付け係数のピークとなる周波数F1は、例えば通常のドライバによる操舵操作で実現可能な操舵周波数の上限値などに設定する。
また、図5Bのグラフは、縦軸が内輪に付与する制動力への重み付け係数であり、横軸は操舵角である。図5Bに示すように、操舵角が0からθ1以下の領域では、重み付け係数は0とする。一方、操舵角がθ1を超えθ2以下の領域では、操舵角が大きいほど、すなわちステアリング量が大きいほど内輪に付与する制動力が大きくなるようにしている。すなわち、ステアリングの切り始めには重み付けは行わず、ある程度ステアリングを切ってからは操舵角に比例して制動力を大きくする。
これにより、ドライバが若干ステアリング位置を変更した程度では大きな制動力は発生せず、旋回の意図をもってステアリング操作した場合に制動力を発生させることができ、車両の走行姿勢を安定させることができる。
なお、重み付け係数のピークとなる操舵角θ2は、例えば通常のドライバによる操舵操作で実現可能な操舵角の上限値などに設定する。
以上説明したように、実施の形態にかかる制動力制御装置(ECU26)は、スリップ角速度が生じた場合、車両10の旋回方向に対して内輪側にある車輪の制動力を増加させるので、車両10にかかる横力が増大し旋回方向への移動量が大きくなる。これにより、車両10に発生するヨー角を抑制しながら迅速に旋回方向へと移動させる上で有利となる。
また、制動力制御装置は、スリップ角速度の大きさが大きいほど制動力の増加量を大きくするので、ステアリング操舵角や車両の走行速度が大きいほど制動力を大きくして車両10の横方向への移動量を大きくする上で有利となる。
また、制動力制御装置において、操舵周波数に基づいて制動力の増加量を変更するようにすれば、旋回の緊急性に合わせて制動力の増加量を変更することができ、特に急な旋回動作を行う必要な場合に迅速に車両10を移動させる上で有利となる。
また、制動力制御装置において、操舵角に基づいて制動力の増加量を変更するようにすれば、特に旋回意図のないステアリング操作時に急制動を防止する上で有利となる。
また、制動力制御装置において、スリップ角速度がゼロになった場合、制動力を増加前の状態に戻すようにすれば、旋回後にスムーズに直線走行に移行する上で有利となる。
1A−1D……ホイールシリンダ、3……マスタシリンダ、5……ブレーキペダル、6……ハイドロリックユニット、10……車両、26……ECU、262……スリップ角速度検知部、264……制動力制御部。

Claims (5)

  1. 車両のスリップ角速度を検知するスリップ角速度検知部と、
    前記車両の各輪にそれぞれ付与する制動力の大きさを制御する制動力制御部と、を備える制動制御装置であって、
    前記制動力制御部は、前記スリップ角速度が生じた場合、前記車両の旋回方向に対して内輪側にある車輪の制動力を増加させる、
    ことを特徴とする制動力制御装置。
  2. 前記制動力制御部は、前記スリップ角速度の大きさが大きいほど前記制動力の増加量を大きくする、
    ことを特徴とする請求項1記載の制動力制御装置。
  3. 前記車両の操舵角を検知する操舵角検知部を更に備え、
    前記制動力制御部は、前記操舵角の時間変化率である操舵周波数に基づいて前記制動力の増加量を変更する、
    ことを特徴とする請求項1または2記載の制動力制御装置。
  4. 前記車両の操舵角を検知する操舵角検知部を更に備え、
    前記制動力制御部は、前記操舵角の大きさに基づいて前記制動力の増加量を変更する、
    ことを特徴とする請求項1または2記載の制動力制御装置。
  5. 前記制動力制御部は、前記スリップ角速度がゼロになった場合、前記制動力を増加前の状態に戻す、
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の制動力制御装置。
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