JP6701013B2 - 電気かみそり - Google Patents

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Description

本発明は、可動刃と固定刃を備えている電気かみそりに関する。
電気かみそりにおいて、切断しにくい長毛やくせ毛を外刃(固定刃)の内部に導入して切断することは、本出願人の提案に係る特許文献1のロータリー式の電気かみそりに開示されている。そこでは、外刃の湾曲部分に網刃状の切刃が形成され、内刃の回転方向上手側の切刃の端部に隣接して、長毛導入用の長穴(スリット穴)の一群が一定ピッチで形成されている。さらに、長穴の外面に一群の櫛歯(コーム体)を備えた長毛導入板を配置して、櫛歯で捕捉した長毛やくせ毛を長穴へ案内できるようにしている。
特開平5−31264号公報(段落番号0027、図10)
特許文献1の電気かみそりによれば、長毛導入板の櫛歯で捕捉した長毛やくせ毛を長穴へ案内して切断することができる。しかし、櫛歯の隣接ピッチが長穴の間のリブ壁の隣接ピッチの2倍に設定されているため、長毛導入板をアウターホルダーに装着した状態において長穴が櫛歯でひとつおきに塞がれてしまう。そのため、約半数の長穴でしかひげ切断を行うことができず、長毛やくせ毛の切断を効果的に行ううえで限界があった。
本発明の目的は、コーム体をスリット穴と同程度にまで微細化して、長毛やくせ毛をコーム体でスリット穴へ向かって効果的に導入案内でき、従って、スリット穴による長毛やくせ毛の切断を効果的に行える電気かみそりを提供することにある。
本発明の電気かみそりは、かみそりヘッド2にひげを切断する可動刃7・55と固定刃8・56が配置されている。固定刃8・56に長毛切断用の微細なスリット穴38・60の一群が形成され、スリット穴38・60の外面に臨んで、一群のコーム体43を備えた長毛導入板40が配置されている。図5に示すように、コーム体43の隣接ピッチP2が、スリット穴38・60の間のリブ壁39・59の隣接ピッチP1と同じに設定されている。長毛導入板40のコーム体43が、スリット穴38・60の間のリブ壁39・59の外面に位置し、コーム体43の間のスリット溝46が、スリット穴38・60の外面に位置していることを特徴とする。
長毛導入板40のコーム体43の厚み寸法Eは、コーム体43の基端寄りから突端にわたって同じとする。
長毛導入板40のコーム体43の左右幅寸法Dは、コーム体43の基端寄りから突端にわたって同じとする。長毛導入板40のコーム体43の左右幅寸法Dは、隣接するスリット穴38・60の間のリブ壁39・59の左右幅寸法Bと同じか、これより小さく設定する。
長毛導入板40は、板状のプレート部42と、プレート部42から連出される一群のコーム体43を一体に備えている。固定刃8の装着部48と、装着部48の外面に配置したプレート部42を締結構造で共締め固定する。
コーム体43の突端側に外突湾曲状の毛起し部44を形成する。
毛起し部44の湾曲半径r2は、逆U字状に保形された固定刃8の湾曲半径r1より小さく設定する。
コーム体43と、固定刃8に形成したリブ壁39は隙間Gを介して隣接している。
コーム体43はプレート部42で弾性変形可能に片持ち支持されている。
長毛導入板40は金属板材を素材にして形成する。
長毛導入板40のプレート部42の外面は、固定刃8を保持する固定刃ホルダー18で覆われている。プレート部42の外面を覆う固定刃ホルダー18の外面に、長毛およびくせ毛をコーム体43へ向かって導入案内する凹凸の導入案内部41を形成する。
図4に示すように、固定刃ホルダー18の周囲壁に、ホルダー内部に設けた毛屑室Rに連通する洗浄水窓28と、同窓28を開閉するシャッター29を設ける。シャッター29を閉じた状態においては、シャッター29がかみそりヘッド2の外郭線内に位置しており、シャッター29を開放姿勢に切換えた状態においては、シャッター29の一部をかみそりヘッド2の外郭線の外へ突出させる。
かみそりヘッド2は、本体ケース1で移動可能に支持する。シャッター29は、上下にスライドして洗浄水窓28を開閉できる。シャッター29の下部には、シャッター29を開放した状態において本体ケース1に近接ないし接当する脚片31を設ける。使用時にかみそりヘッド2が本体ケース1側へ移動変位して、脚片31が本体ケース1に押付けられる状態において、本体ケース1から変位反力を受けた脚片31が、開放姿勢のシャッター29を閉じ姿勢に切換える。
可動刃7は回転駆動されるロータリー刃で形成する。洗浄水窓28に臨む毛屑室Rの内部に、可動刃7の周面に付着した毛屑を掻落とす毛屑除去体50を配置する。
本発明の電気かみそりでは、固定刃8・56に長毛切断用の微細なスリット穴38・60の一群を一定間隔おきに形成し、スリット穴38・60の外面に臨んで長毛導入板40を配置した。また、長毛導入板40に設けたコーム体43の隣接ピッチP2を、スリット穴38・60の間のリブ壁39・59の隣接ピッチP1と同じに設定して、コーム体43をスリット穴38・60の間のリブ壁39・59の微細構造に対応して微細化するようにした。こうした電気かみそりによれば、長毛導入板40のコーム体43をリブ壁39・59の外面に位置させ、スリット溝46をスリット穴38・60の外面に位置させて、スリット穴38・60がコーム体43で塞がれるのを解消できる。従って、長毛やくせ毛をコーム体43ですべてのスリット穴38・60へ向かって効果的に導入案内して、スリット穴38・60による長毛やくせ毛の切断を効果的に行うことができる。
コーム体43の厚み寸法Eを、コーム体43の基端寄りから突端にわたって同じにすると、スリット溝46の内部に入込んだ長毛およびくせ毛をコーム体43の基端寄りから突端にわたる周面で受止めて、長毛およびくせ毛がスリット溝46の外へ抜出るのを良く防止できる。従って、コーム体43およびスリット溝46で捕捉した長毛やくせ毛を、スリット穴38・60へ向かってさらに確実に導入案内して切断できる。
長毛導入板40のコーム体43の左右幅寸法Dを、コーム体43の基端寄りから突端にわたって同じとし、コーム体43の左右幅寸法Dは、隣接するスリット穴38・60の間のリブ壁39・59の左右幅寸法Bと同じか、これより小さく設定した。こうした長毛導入板40によれば、スリット溝46内に入込んだ長毛やくせ毛が、スリット溝46の外へ抜出るのを良く防止しながら、コーム体43およびスリット溝46で捕捉した長毛やくせ毛を固定刃8・56のスリット穴38・60へ確実に導入案内して、さらに効果的に長毛やくせ毛を切断できる。
板状のプレート部42と微細な一群のコーム体43を一体に備えた長毛導入板40によれば、個々のコーム体43の形状および構造を単純化して、長毛導入板40の全体構造を簡素化できる。また、固定刃8の装着部48と、その外面に配置したプレート部42を締結構造で共締め固定すると、固定刃8の装着部48をプレート部42で補強できるので、固定刃8の取付け強度を増強して耐久性を向上できる。
コーム体43の突端側に外突湾曲状の毛起し部44を形成すると、毛起し部44で肌面を押圧し緊張させて肌面に倒込んだ長毛やくせ毛を起毛できる。従って、起毛された長毛やくせ毛を、コーム体43およびスリット溝46で的確に捕捉して、スリット穴38・60へ向かって導入案内できる。
毛起し部44の湾曲半径r2を固定刃8の湾曲半径r1より小さく設定すると、肌面に対する毛起し部44の接触面積を小さくして面圧を高めることができるので、肌面をより弱い力で的確に緊張させて、肌面に倒込んだ長毛やくせ毛をさらに確実に起毛できる。
コーム体43をリブ壁39に対して隙間Gを介して隣接させるのは、コーム体43がリブ壁39に強く押付けられるのを避けて、固定刃8がコーム体43で傷付けられるのを防止するためである。
コーム体43をプレート部42で弾性変形可能に片持ち支持すると、コーム体43が肌面に押し付けられるとき、コーム体43を弾性変形させて肌当りをソフトで優しいものとすることができる。また、コーム体43が弾性変形することで、肌面の滑り抵抗を逃がすことができるので、ひげ切断時のかみそりヘッド2の移動を円滑に行える。
長毛導入板40を金属板材で形成すると、微細なコーム体43の強度を充分に確保してその耐久性を向上できる。また、ひげ剃り時の固定刃8と可動刃7の摩擦によって固定刃8の温度が上昇する場合に、長毛導入板40の放熱作用で摩擦熱を効果的に逃がして、固定刃8の温度が高温になるのをよく防止できる。
プレート部42の外面を覆う固定刃ホルダー18の外面に、凹凸の導入案内部41を形成すると、導入案内部41で捕捉し梳き整えた長毛およびくせ毛を、コーム体43およびスリット溝46へ向かって導入案内できるので、長毛およびくせ毛の切断をさらに効果的に行える。
固定刃ホルダー18の周囲壁に洗浄水窓28と、同窓28を開閉するシャッター29を設けると、水道水などを洗浄水窓28から毛屑室Rへ流し入れながら可動刃7を駆動することにより、毛屑室Rの内部に溜まった毛屑を洗い流すことができる。また、シャッター29を開放姿勢に切換えた状態においては、シャッター29の一部がかみそりヘッド2の外郭線の外へ突出するので、使用者の注意を喚起してシャッター29を閉じるよう促すことができる。例えば、洗浄後の電気かみそりは、毛屑室Rの周囲壁に付着した水滴の乾燥を促進するために、シャッター29を開放した状態のままで放置することがある。こうした場合に、使用者の注意を喚起してシャッター29を閉じるよう促して、次回使用時にシャッター29を閉じ忘れた状態のまま、モーター3が起動されるのを防止できる。
上下にスライドして洗浄水窓28を開閉するシャッター29の下部に、開放した状態において本体ケース1に近接ないし接当する脚片31を設けておくと、かみそりヘッド2が本体ケース1に対して移動変位する動作を利用して、シャッター29を自動的に閉じ操作できる。これは、使用時にかみそりヘッド2が本体ケース1側へ移動変位して、脚片31が本体ケース1に押付けられると、本体ケース1から変位反力を受けた脚片31が、開放姿勢のシャッター29を閉じ姿勢に切換えることができるからである。
洗浄水窓28に臨む毛屑室Rの内部に毛屑除去体50が配置してあると、回転駆動される可動刃7の周面に付着した毛屑を毛屑除去体50で掻落として、可動刃7の切れ味が低下するのを解消できる。また、毛屑室Rの内部を水洗い洗浄する場合には、毛屑除去体50で水流を受止めて、回転駆動する可動刃7の周面に向きや強さが異なる複雑な水流を作用させることができるので、可動刃7の周面や毛屑除去体50に付着した毛屑をさらに確実に除去できる。
本発明の実施例1に係る電気かみそりの要部を示す縦断側面図である。 実施例1に係る電気かみそりの正面図である。 実施例1に係るかみそりヘッドの平面図である。 実施例1に係るかみそりヘッドの縦断側面図である。 実施例1に係る固定刃と長毛導入板の関係構造を示す説明図であり、かみそりヘッドを背面側の斜め上方から見下ろした状態を示している。 実施例1に係るかみそりヘッドの正面図である。 実施例1に係るかみそりヘッドの内部正面図である。 本発明の実施例2に係る電気かみそりのかみそりヘッドの縦断側面図である。 本発明の実施例3に係る電気かみそりのかみそりヘッドの縦断側面図である。 実施例3に係る固定刃と長毛導入板の関係構造を示す平面図である。 本発明の実施例4に係る電気かみそりのシャッター構造を示す一部破断側面図である。 本発明の実施例5に係る電気かみそりのシャッター構造を示す一部破断側面図である。
(実施例1)
図1ないし図7は、本発明に係る電気かみそりの実施例1を示す。本発明における前後左右上下とは、図2および図4に示す交差矢印と、矢印の近傍の前後、左右、上下の表記に従う。図2において電気かみそりは、グリップを兼ねる本体ケース1と、同ケース1で支持されるかみそりヘッド2を備えている。本体ケース1の内部には、モーター3、2次電池4、および制御基板5などの電装品が配置されている。制御基板5には、モーター3への通電状態をオンオフするスイッチ6や、運転状態を発光表示するLEDなどが実装されている。かみそりヘッド2には水平軸周りに回転駆動されるロータリー式の可動刃(内刃)7と固定刃(外刃)8が設けられている。可動刃7は中空円筒状に形成されて、その周面に網目状の切刃の一群が形成されている。本体ケース1の前面の下部には舟形のスイッチパネル9が配置されて、その上端寄りに先のスイッチ6を切換え操作するスイッチボタン10が配置されている。図示していないが、本体ケース1の後面側には、きわ剃り刃と、きわ剃り刃を駆動位置へ押し上げ操作するスライドノブが設けられている。
図4においてかみそりヘッド2は、ヘッドブロック13と、ヘッドブロック13の左右に固定されるサイドフレーム14・15(図2参照)と、ヘッドブロック13の上面を覆うカバー枠16と、カバー枠16に対して着脱される可動刃ホルダー17と、サイドフレーム14・15に着脱される固定刃ホルダー18などで構成される。可動刃7は可動刃ホルダー17で回転自在に支持され、固定刃8は無端枠状の固定刃装着枠19で逆U字状に保形した状態で支持されている。固定刃8を支持した状態の固定刃装着枠19は、固定刃ホルダー18に対して、図示していないばねによって押下げ付勢された状態で上下移動可能に固定されている。この状態の固定刃ホルダー18をサイドフレーム14・15に装着することにより、固定刃8を可動刃7に密着させることができる。可動刃7と固定刃8で切断された毛屑は、固定刃8とヘッドブロック13の間の毛屑室Rに収容される。
かみそりヘッド2は、本体ケース1に設けた回動軸21を中心にして、前後方向へ浮動可能(傾動可能)に支持され、本体ケース1とかみそりヘッド2の間に配置した復帰ばね22で傾動待機位置(図4の状態)へ向かって復帰付勢されている。符号23は、左右のサイドフレーム14・15に設けた鍵穴状の連結穴である。かみそりヘッド2は、傾動待機位置から前側へ傾動でき、その傾動限界角度は15度である。復帰ばね22は捩じりコイルばねからなり、本体ケース1およびかみそりヘッド2の左右中心に位置する状態で本体ケース1に組付けられている。
首振り可能に支持したかみそりヘッド2の可動刃7を回転駆動するために、本体ケース1の上部から可動刃7の回転軸7aにわたって可動刃駆動構造を配置している。図2に示すように可動刃駆動構造は、本体ケース1の内部に設けたギヤトレイン24と、ギヤトレイン24の回転動力を回転軸7aに伝動する巻掛け伝動構造25で構成される。ギヤトレイン24はモーター3の縦軸回りの回転動力を減速しながら横軸回りの回転動力に変換し、巻掛け伝動構造25はタイミングベルトを伝動要素にして横軸回りの回転動力を回転軸7aに伝動する。ギヤトレイン24の終段軸は、回動軸21の中心を貫通しているので、かみそりヘッド2が前後傾動する状態であっても支障なく回転動力を可動刃7に伝動できる。図示していないが、ギヤトレイン24の中途部には偏心カムが設けられており、同カムで振動子を往復駆動してきわ剃り刃の可動刃を往復駆動している。
図4に示すように、固定刃ホルダー18はホルダー本体18aと、ホルダー本体18aの前面に固定した前カバー18bで構成され、前カバー18bに毛屑室R内の毛屑を洗い流すための洗浄水窓28が、毛屑室Rに連通する状態で横長長方形状に開口されている。洗浄水窓28は、上下にスライド操作されるシャッター29で開閉される。シャッター29は洗浄水窓28よりひとまわり大きな横長長方形状の板体からなり、その前面上部にはリブ状の操作つまみ30が突設され、シャッター29の下部には鉤形の脚片31が一体に形成されている。
シャッター29を閉じた状態における脚片31は、前カバー18bの下枠部26で覆われている。しかし、シャッター29を開放した状態では、脚片31を含むシャッター29の下半側が、下枠部26の下方に露出する。そのため、ユーザーはシャッター29が開放されていることを容易に認識することができる。閉じ状態において、下枠部26で覆われる脚片31の前面に前カバー18bと異なる色調の塗装を施し、あるいはメッキ等のコーティングを施して表示面を形成し、表示面に「OPEN」あるいは「開放」などの文字を表示しておくと、ユーザーに対する注意喚起をさらに確実に行うことができる。なお、シャッター29を閉じた状態では、先の文字表示は下枠部26で覆われるので、ユーザーが表示面の文字を視認することはない。
脚片31の後面には、左右に長いリブ体35が後向きに突出してあり、このリブ体35は、シャッター29と協同して下枠部26とホルダー本体18aの前壁との間の隙間を塞いでいる。図4の部分拡大図に示すように、シャッター29を閉じた状態においては、リブ体35の後端がホルダー本体18aの前壁の下部に凹み形成した段部36で受止められる。この状態では、シャッター29とホルダー本体18aの前壁との間に隙間Sが形成されるが、この隙間Sを利用して後述する節度アーム32を配置している。シャッター29を開放した状態においては、洗浄水窓28の上半部が開放され、図4に想像線で示すように、脚片31が本体ケース1の上部で受止められる。この状態で、水道水などを洗浄水窓28から毛屑室Rへ流し入れながら可動刃7を回転駆動することにより、毛屑を洗い流すことができる。さらに、先の隙間Sに入込んだ毛屑を、隙間Sの下開口から確実に洗い流すことができる。このとき、隙間Sの下開口の開口幅は、隙間Sの前後厚みに段部36の前後寸法を加えた寸法になるので、洗浄水の排水を効果的に行うことができる。また、シャッター29を閉じた状態においては、リブ体35の後端を段部36で受止めて隙間Sの下開口を閉止するので、毛屑が下開口から漏出るのを確実に防止できる。上記のように、シャッター29が閉じ姿勢に切換えられた状態では、脚片31はかみそりヘッド2の外郭線内に位置しているが、シャッター29を開放姿勢に切換えた状態においては、脚片31(シャッター29の一部)がかみそりヘッド2の外郭線の外へ突出している。
シャッター29を閉じ位置と開放位置において位置保持するために、先に説明した隙間Sを利用してツーウェイキック型の節度構造70を設けている(図6参照)。節度構造70は左右一対の節度アーム32と、同アーム32の両端を支持する支点ピン33、および連結ピン34で構成する。節度アーム32は楕円枠状の一対の弾性腕を備えており、その一端がホルダー本体18aに設けた支点ピン33で支持され、他端がシャッター29の内面に設けた連結ピン34で支持されている。ツーウェイキック型の節度構造70における節度アーム32は、弾性腕部が弾性変形することでデッドポイントを乗越えて上下に揺動でき、デッドポイントを通過したのちは、シャッター29を閉じ位置へ押上げ操作し、あるいは開放位置へ押下げ操作して位置保持する。デッドポイントは左右の支点ピン33の中心を通る仮想線上にある。上記のように、ツーウェイキック型の節度構造70を隙間Sに配置すると、別途、節度構造70を設けるための空間を確保する必要がないので、その分だけかみそりヘッド2をコンパクト化できる。
固定刃8は電鋳法で形成されており、図1、図3、および図5に示すように、その刃面には主に短毛を切断する切刃37の一群と、長毛やくせ毛を導入し切断する微細なスリット穴38が形成されている。スリット穴38は可動刃7の回転方向上手側の切刃37の端部に隣接して設けられており、その一群が固定刃8の一側から他側にわたって一定ピッチおきに形成されている。図5に示すように、スリット穴38の左右幅寸法は0.30mmとし、スリット穴38の間のリブ壁39の左右幅寸法Bは0.35mmとした。リブ壁39の隣接ピッチP1、およびスリット穴38の隣接ピッチは、それぞれ0.65mmである。固定刃8の厚みE1は0.05mmである。
長毛やくせ毛をスリット穴38へ向かって導入案内するために、スリット穴38の外面に臨んで長毛導入板40が設けられ、さらに、長毛導入板40の外面を覆うホルダー本体18aの外面に導入案内部41が設けられている。長毛導入板40は、ステンレス板材にエッチング処理とプレス加工を施して形成されており、板状のプレート部42と、プレート部42から片持ち支持状に連出される一群の微細なコーム体43を一体に備えている。コーム体43の突端には、外突湾曲状の毛起し部44が形成され、コーム体43の基端に連続して傾斜壁45が折曲げ形成されている(図1参照)。
上記のように、コーム体43をプレート部42で片持ち支持すると、コーム体43が肌面に押し付けられるとき、コーム体43を弾性変形させて肌当りをソフトで優しいものとすることができる。また、コーム体43が弾性変形することで、肌面の滑り抵抗を逃がすことができるので、ひげ切断時のかみそりヘッド2の移動を円滑に行える。さらに、コーム体43の突端側に外突湾曲状の毛起し部44を形成することにより、毛起し部44で肌面を押圧し緊張させて肌面に倒込んだ長毛やくせ毛を起毛できるので、コーム体43およびスリット溝46で起毛された長毛やくせ毛を的確に捕捉してスリット穴38へ向かって導入案内できる。
コーム体43は、微細なスリット穴38およびリブ壁39に対応して形成されており、その左右幅寸法Dは先のリブ壁39の左右幅寸法Bと同じ0.35mmとした。また、コーム体43の左右幅は、基端寄りから突端にわたって同じに設定した。コーム体43の間のスリット溝46の左右幅寸法は0.30mmとし、コーム体43の隣接ピッチP2、およびスリット溝46の隣接ピッチは、それぞれリブ壁39の隣接ピッチP1と同じ0.65mmとした。こうした長毛導入板40によれば、スリット溝46内に入込んだ長毛やくせ毛が、スリット溝46の外へ抜出るのを良く防止しながら、長毛やくせ毛を固定刃8のスリット穴38へ確実に導入案内して、さらに効果的に長毛やくせ毛を切断できる。なお、コーム体43の左右幅寸法Dは、先のリブ壁39の左右幅寸法Bと同じか、これより小さく設定してあってもよい(B>=D)。
上記のように、ステンレス板材にエッチング処理を施してコーム体43を形成すると、コーム体43の強度を充分に確保し、その耐久性を向上しながら、コーム体43の隣接ピッチP2をリブ壁39の隣接ピッチP1と同様に微細化できる。また、プレート部42に連続して微細な一群のコーム体43を一体に形成するので、個々のコーム体43の形状および構造を単純化して、長毛導入板40の全体構造を簡素化できる。さらに、ひげ剃り時の固定刃8と可動刃7の摩擦によって固定刃8の温度が上昇する場合に、長毛導入板40の放熱作用で摩擦熱を効果的に逃がして、固定刃8の温度が高温になるのをよく防止できる。とくに、コーム体43が自由空間に露出しており、その表面積が大きいので、コーム体43による摩擦熱の放熱を効果的に行うことができる。
長毛導入板40は、プレート部42を固定刃8の後縁の装着部48の外面に隣接配置した状態で、プレート部42の左右4個所が固定刃8の装着部48と共に固定刃装着枠19に溶着固定されて、固定刃8と一体化される。つまり、固定刃8の後縁の装着部48と、装着部48に隣接配置したプレート部42を、溶着固定構造(締結構造)で共締め固定している。装着部48の外面とは、固定刃ホルダー18の内面と正対する装着部48の外側の表面を意味する。図4において、符号47は固定刃8とプレート部42の溶着頭部を示している。このように、プレート部42と固定刃8を溶着固定構造で共締め固定することにより、固定刃8の装着部48を固定刃装着枠19とプレート部42が協同して補強できるので、固定刃8の取付け強度を増強して耐久性を向上できる。また、固定刃8の前縁の装着部48は、装着部48に隣接配置した金属製の補強板49を、溶着固定構造(締結構造)で共締め固定している。このように、補強板49と固定刃8を溶着固定構造で共締め固定することにより、前記と同様に固定刃8の取付け強度を増強して耐久性を向上できる。
プレート部42を溶着固定する場合に、長毛導入板40を固定刃8に対して位置決めすることにより、図5に示すように、コーム体43をリブ壁39の外面に位置させ、コーム体43の間のスリット溝46をスリット穴38の外面に位置させることができる。従って、スリット穴38がコーム体43で塞がれるのを解消して、全てのスリット穴38内に長毛やくせ毛を導入して切断することができる。また、コーム体43の強度を確保しながら、コーム体43、およびスリット溝46の隣接ピッチP2を微細化できるので、固定刃8に設けたスリット穴38による長毛やくせ毛の切断を効果的に行える。
ホルダー本体18aに設けた導入案内部41は、交互に形成した案内凹部41aと案内凸部41bで構成される。このように、プレート部42の外面を覆う固定刃ホルダー18の外面に導入案内部41を設けると、導入案内部41で捕捉し梳き整えた長毛およびくせ毛を、コーム体43およびスリット溝46へ向かって導入案内できるので、長毛およびくせ毛の切断をさらに効果的に行える。案内凹部41aの隣接ピッチは、コーム体43の隣接ピッチP2より大きい。
上記以外の長毛導入板40の詳細寸法は次の通りである。図1に示すように、コーム体43は、その基端から毛起し部44の突端にわたって同じ厚みで形成されており、その厚み寸法Eは0.3mmである。このように、コーム体43の厚み寸法Eが基端から毛起し部44の突端にわたって同じ厚みに設定してあると、スリット溝46の内部に入込んだ長毛およびくせ毛が、スリット溝46の外へ抜出るのを良く防止できる。なお、コーム体43の厚み寸法Eと、先のコーム体43の左右幅寸法Dとの関係は不等式(D>=E)を満足することが好ましい。先に説明したように固定刃8の厚みE1は0.05mmであり、コーム体43の厚み寸法Eに比べて充分に小さい(E1<E)。そのため、固定刃8による深ぞりを実現しながら、プレート部42で固定刃8の装着部48を補強して、固定刃8の構造強度を向上している。
また、毛起し部44の湾曲半径r2は、逆U字状に保形された固定刃8の湾曲半径r1より小さく設定されている。この実施例では固定刃8の湾曲半径r1を7.5mmとするとき、毛起し部44の湾曲半径r2を1.3mmとして、肌面に対する毛起し部44の接触面積を小さくして面圧を高めるようにした。毛起し部44の面圧を高めることにより、肌面をより弱い力で的確に緊張させて、肌面に倒込んだ長毛やくせ毛をさらに確実に起毛できるうえ、コーム体43の肌当りをソフトで優しいものにできる。また、毛起し部44が湾曲しているので、コーム体43が肌面に接触している限りは、スリット溝46内に入込んだ長毛が抜出ることはなく、長毛やくせ毛を固定刃8のスリット穴38へさらに確実に導入案内できる。図1に示すように、コーム体43と固定刃8のリブ壁39は隙間Gを介して隣接している。そのため、コーム体43がリブ壁39に強く押付けられるのを避けて、固定刃8がコーム体43で傷付けられるのを解消できる。この実施例では隙間Gを0.5mmとした(G>=E)。
電気かみそりの使用回数が増えるのに伴って、可動刃7の切刃周面に毛屑や皮脂などが堆積することがある。こうした堆積物を強制的に除去して可動刃7の良好な切れ味を保持するために、洗浄水窓28に臨む毛屑室Rの内部に、毛屑除去体50を配置している。この実施例では図7に示すように、カバー枠16の前壁16aを毛屑除去体50としている。毛屑除去体50は、洗浄水窓28と対向する位置に設けてあり、毛屑室Rの前側空間寄りにある壁部50aと、壁部50aに上縁に形成した鋸刃状の先端部50bを備えている。この先端部50bが毛屑除去部となる。毛屑除去体50の先端部50bは、横軸回りに回転駆動されるロータリー式の可動刃7の表面に近接対向しており、可動刃7の周面に付着した毛屑や皮脂などの堆積物を先端部50bで掻落とす。
鋸刃状に形成した先端部50bは、先の堆積物に個々の鋸刃部分が接触して掻落とすが、全ての鋸刃部分が同時に堆積物に接触する訳ではない。そのため、堆積物を掻落とす際の抵抗を小さくして、モーター3に作用する負荷を軽減できる。因みに、毛屑除去体50の上縁が直線状に形成してある場合には、堆積物を横一線状に掻落とすことになるので、モーター3に作用する負荷が大幅に増加するのを避けられない。なお、この実施例における先端部50bは、壁部50aの先端の縁を指しているが、これに限定するものではない。例えば、壁部50aの先端寄りに開口部を設けて、開口部の縁を鋸刃状にして毛屑除去部とすることができる。
毛屑除去体50は、指先や布の一部が可動刃7に巻込まれるのを防ぐ防護体としても機能している。カバー枠16の前壁16a、つまり毛屑除去体50の壁部50aには、洗浄水窓28から流入した洗浄水の通過を促進する3個の通口51が形成されている。図7に示すように、各通口51は洗浄水窓28と対向する位置に設けてあり、可動刃7の周面と対向している。換言すると、通口51と、洗浄水窓28と、可動刃7の3者は、洗浄水窓28が通口51を介して可動刃7に臨む位置関係にある。従って、水道水などの洗浄水を洗浄水窓28から流し入れると、洗浄水を可動刃7に直接的に当てることができるので、可動刃7の洗浄を効果的に行って、洗浄時間を短縮することができる。また、可動刃7から掻き落とした毛屑は洗浄水窓28の近傍に溜まるので、洗浄水窓28から洗浄水を流し入れると、毛屑除去体50で掻き落とされた毛屑を効果的に洗い流すことができる。
なお、上記の毛屑除去体50は、レシプロ式の可動刃7と、同刃7に摺接する固定刃8を備えた電気かみそりにも適用できる。その場合の可動刃7は、プラスチック製の取付けベースと、取付けベースに固定される切刃を含む金属製の可動刃本体で構成する。つまり、洗浄水窓28と、通口51と、可動刃7の3者は、洗浄水窓28が通口51を介して取付けベースを含む可動刃7に臨む位置関係にあるので、上記と同様に、可動刃7の洗浄を効果的に行うことができる。また、レシプロ式の可動刃7を備えた電気かみそりにおける毛屑除去体50の先端部50bは、凹凸を大きくして先端部50bを櫛歯状に形成し、可動刃7の前後壁に櫛刃部分を接触させて、可動刃7の前後壁に堆積した毛屑や皮脂を掻き落とすものとする。毛屑除去体50の作用効果は、ロータリー式の電気かみそりと同じである。
上記のように、毛屑室Rの内部に溜まった毛屑は、水道水などを洗浄水窓28から毛屑室Rへ流し入れながら可動刃7を回転駆動することにより、洗い流すことができる。洗浄後の電気かみそりは、毛屑室Rの周囲壁に付着した水滴の乾燥を促進するために、シャッター29を開放した状態のままで放置することがある。そのため、次回使用時にシャッター29を閉じ忘れた状態のまま、モーター3を起動してひげ剃りを行うおそれがある。シャッター29を閉じ忘れた状態では、シャッター29の脚片31がかみそりヘッド2の下側の外郭線から突出し、さらに洗浄水窓28が開口しているので、使用者の注意を喚起してシャッター29を閉じるよう促すことができる。
誤って、シャッター29を閉じ忘れた状態のままでモーター3が起動された場合であっても、ひげ切断を行うことでシャッター29を自動的に閉じ位置へ戻すことができる。先に説明したように、シャッター29が開放している状態においては、脚片31が本体ケース1の上部で受止められている。そのため、かみそりヘッド2を肌面に沿って滑らせながらひげ切断を行うと、かみそりヘッド2が回動軸21を中心にして前側へ傾動する。そのため、脚片31は本体ケース1から変位反力を受け、節度アーム32の弾性力に抗して上方スライドして、開放姿勢のシャッター29を閉じ姿勢に切換えることができる。このとき、シャッター29がツーウェイキック型の節度構造70で付勢してあるので、脚片31が閉じ側へ移動し、節度アーム32がデッドポイントを通過したのちは、シャッター29が閉じ位置へ自動的に押上げ操作される。従って、かみそりヘッド2を傾動限界角度まで傾動させる必要はなく、かみそりヘッド2が肌面に軽く押し付けられた状態でシャッター29が閉じ位置へ戻すことができる。
(実施例2)
図8は本発明に係る電気かみそりの実施例2を示す。そこでは、固定刃8の内面に左右へ往復駆動されるレシプロ式の可動刃7を配置して、ひげ切断を行うようにした。可動刃7は、可動刃ホルダー17で逆U字状に保形されており、湾曲部分に設けたスリット状の切刃でひげ切断を行う。実施例1の電気かみそりと同様に、固定刃8には切刃37の一群とスリット穴38が形成されており、その前後縁の装着部48に補強板49が溶着固定されている。後縁の装着部48は、補強板49と長毛導入板40のプレート部42に挟まれて、これら3者が固定刃ホルダー18に溶着固定されている。固定刃装着枠19は省略した。また、長毛導入板40に隣接する固定刃ホルダー18の後壁には、長毛やくせ毛をコーム体43へ向かって導入案内する、突リブ状のリブ群からなる導入案内部41を形成するようにした。なお、後縁の装着部48は長毛導入板40のプレート部42で補強されているので、後縁の補強板49は省略することができる。他は実施例1と同じであるので、同じ部材に同じ符号を付して、その説明を省略する。以下の実施例においても同じとする。
(実施例3)
図9および図10は本発明に係る電気かみそりの実施例3を示す。そこでは、かみそりヘッド2に前後一対のメイン刃53を設け、メイン刃53の間にトリマー刃54を設けた。前後のメイン刃53は、ロータリー式の可動刃7と固定刃8で構成するが、矢印で示すように前側の可動刃7の駆動方向と後側の可動刃7の駆動方向は逆向きに設定されている。トリマー刃54は、それぞれ断面門形のスリット刃からなる可動刃55、および固定刃56と、固定刃56の前後に配置した長毛導入板40で構成されており、可動刃55を可動刃駆動軸57で往復駆動することにより、長毛やくせ毛を切断できる。固定刃56の切刃59が、可動刃7の回転中心軸と直交する前後方向に長いリブ状に形成されているのに対し、可動刃55の切刃58は、固定刃56の切刃59に対して傾斜する状態で形成されている(図10参照)。符号60は切刃59の間のスリット溝である。なお、この実施例における切刃59は、実施例1におけるリブ壁39に相当する。
長毛導入板40の基本構造は、実施例1で説明した長毛導入板40の構造と概ね同じであるが、毛起し部44が優弧状に折曲げられている点と、トリマー刃54のサイズに合わせて長毛導入板40をやや小さめに形成する点が、実施例1の長毛導入板40と異なる。また、図9に向かって左側の長毛導入板40のプレート部42の下端に連続して、支持腕71を折り曲げ、その先端に弾性片72を設けるようにした。弾性片72は、可動刃55を支持する可動刃ホルダー73の下面に圧接して、可動刃55を押し上げ付勢しており、これにより、可動刃55を固定刃56に密着させている。前後の長毛導入板40は、毛起し部44の先端が固定刃56の上隅に隣接する状態で、固定刃56の前後面に固定されている。この状態の毛起し部44の頂部上面は、固定刃56の上面より上方に位置させており、毛起し部44の先端は、固定刃56の上部内面より僅かに上方に位置させている。
上記の長毛導入板40におけるスリット穴60の左右幅寸法を0.35mmとするとき、切刃59の左右幅寸法Bは0.75mmとし、切刃59の隣接ピッチP1は1.1mmとした。コーム体43の左右幅寸法Dは先の切刃59の左右幅寸法Bと同じ0.75mmとし、コーム体43の間のスリット溝46の左右幅寸法は0.35mmとした。また、コーム体43の隣接ピッチP2は切刃59の隣接ピッチP1と同じ1.1mmとした。
図10に示すように、前後の長毛導入板40のコーム体43は、固定刃56の切刃(リブ壁)59の外面に位置しており、コーム体43の間のスリット溝46は、固定刃56のスリット穴60の外面に位置している。こうした電気かみそりによれば、スリット穴60がコーム体43で塞がれるのを解消して、全てのスリット穴60内に長毛やくせ毛を導入して切断することができる。また、コーム体43の強度を確保しながら、コーム体43、およびスリット溝46の隣接ピッチP2を微細化できるので、固定刃56に設けたスリット穴60による長毛やくせ毛の切断を効果的に行うことができる。以上のように、長毛導入板40はメイン刃53以外のせん断刃にも付加することができる。
(実施例4)
図11は本発明に係る電気かみそりの実施例4を示す。そこでは、かみそりヘッド2のヘッドブロック13を本体ケース1で上下移動可能に支持して、フロートばね62で浮動支持するようにした。固定刃ホルダー18の前壁には、洗浄水窓28が開口されており、同窓28を上下スライドするシャッター29で開閉できるようにした。シャッター29の下端の後面には、実施例1と同様の左右に長いリブ体35が後向きに突出してある。シャッター29を閉じた状態においては、リブ体35の後端が固定刃ホルダー18前壁の下部に凹み形成した段部36で受止められる。実施例1と同様に、誤って、シャッター29を閉じ忘れた状態のままでモーター3が起動された場合であっても、ひげ切断を行うことでシャッター29を自動的に閉じ位置へ戻すことができる。シャッター29が開放している状態においては、シャッター29の下端が本体ケース1の肩部に近接している。そのため、かみそりヘッド2を肌面に沿って滑らせながらひげ切断を行うと、かみそりヘッド2がフロートばね62の付勢力に抗して本体ケース1側へ沈み込んで、シャッター29の下端が同ケース1の肩部で受止められる。そのため、シャッター29は本体ケース1から変位反力を受け、節度アーム32の弾性力に抗して上方スライドして、開放姿勢のシャッター29を閉じ姿勢に切換えることができる。このとき、シャッター29がツーウェイキック型の節度構造70で付勢してあるので、脚片31が閉じ側へ移動し、節度アーム32がデッドポイントを通過したのちは、シャッター29が閉じ位置へ自動的に押上げ操作される。従って、かみそりヘッド2を沈み込み限界まで沈み込ませる必要はなく、かみそりヘッド2が肌面に軽く押し付けられた状態でシャッター29が閉じ位置へ戻すことができる。
(実施例5)
図12は本発明に係る電気かみそりの実施例5を示す。そこでは、実施例4と同様に、かみそりヘッド2のヘッドブロック13を本体ケース1で上下移動可能に支持して、フロートばね62で浮動支持するようにした。また、シャッター29を開閉操作するスライドノブ63をシャッター29の下方に上下スライド可能に配置し、スライドノブ63に操作つまみ30を設けるようにした。シャッター29はピン67で揺動開閉可能に支持されており、その内面の上部には連動腕64が一体に設けられている。スライドノブ63に設けた操作腕65と連動腕64はピン66で連動可能に連結されている。
スライドノブ63を上方の閉じ位置から押し下げ操作すると、シャッター29の連動腕64がピン67の周りに下方揺動するので、シャッター29を開放できる。この状態のスライドノブ63の下端は、本体ケース1の肩部に近接している。そのため、かみそりヘッド2を肌面に沿って滑らせながらひげ切断を行うと、かみそりヘッド2がフロートばね62の付勢力に抗して本体ケース1側へ沈み込んで、スライドノブ63の下端の脚片31が同ケース1の肩部で受止められる。そのため、スライドノブ63は本体ケース1から変位反力を受けて上方スライドし、開放姿勢のシャッター29を閉じ姿勢に切換えることができる。この実施例においても、かみそりヘッド2が沈み込み限界まで沈み込む前に、シャッター29を閉じ姿勢に切換えることができる。
上記の実施例以外に、長毛導入板40は、コーム体43およびスリット溝46を微細構造化しながら強度を確保するうえで、金属板にエッチング処理を施して形成するのが好適であるが、その必要はない。例えば、プラスチック製のプレート部42の成形時に、金属線材で形成した一群のコーム体43をアウトサートして長毛導入板40を形成することができる。洗浄水窓28は、かみそりヘッド2の浮動支持構造の違いに応じて、固定刃ホルダー18の周囲壁の任意の位置に開口することができる。毛起し部44は部分円弧状に形成する必要はなく、湾曲状に折曲げてあれば足りる。上記の実施例では、スリット穴38・60を一定間隔おきに形成したがその必要はなく、スリット穴38・60の間隔は、固定刃8・56の一側端から他側端へ向かって徐々に大きくなる構造や、左右中央部の間隔が左右両側の間隔より大きい構造などであってもよい。
1 本体ケース
2 かみそりヘッド
7・55 可動刃
8・56 固定刃
38・60 スリット穴
39・59 リブ壁
40 長毛導入板
42 プレート部
43 コーム体
44 毛起し部
46 スリット溝

Claims (8)

  1. かみそりヘッド(2)にひげを切断する可動刃(7・55)と固定刃(8・56)が配置してある電気かみそりであって、
    固定刃(8・56)に長毛切断用の微細なスリット穴(38・60)の一群が形成され、スリット穴(38・60)の外面に臨んで一群のコーム体(43)を備えた長毛導入板(40)が配置されており、
    コーム体(43)の隣接ピッチ(P2)が、スリット穴(38・60)の間のリブ壁(39・59)の隣接ピッチ(P1)と同じに設定されており、
    長毛導入板(40)のコーム体(43)が、スリット穴(38・60)の間のリブ壁(39・59)の外面に位置し、コーム体(43)の間のスリット溝(46)が、スリット穴(38・60)の外面に位置させてあり、
    コーム体(43)と、固定刃(8)に形成したリブ壁(39)が隙間(G)を介して隣接していることを特徴とする電気かみそり。
  2. 長毛導入板(40)のコーム体(43)の厚み寸法(E)が、コーム体(43)の基端寄りから突端にわたって同じである請求項1に記載の電気かみそり。
  3. 長毛導入板(40)のコーム体(43)の左右幅寸法(D)が、コーム体(43)の基端寄りから突端にわたって同じであって、
    長毛導入板(40)のコーム体(43)の左右幅寸法(D)が、隣接するスリット穴(38・60)の間のリブ壁(39・59)の左右幅寸法(B)と同じか、これより小さく設定してある請求項1、または2に記載の電気かみそり。
  4. 長毛導入板(40)は、板状のプレート部(42)と、プレート部(42)から連出される一群のコーム体(43)を一体に備えており、
    固定刃(8)の装着部(48)と、同装着部(48)に隣接配置したプレート部(42)が、締結構造で共締め固定してある請求項1から3のいずれかひとつに記載の電気かみそり。
  5. コーム体(43)の突端側に外突湾曲状の毛起し部(44)が形成してある請求項1から4のいずれかひとつに記載の電気かみそり。
  6. コーム体(43)がプレート部(42)で弾性変形可能に片持ち支持されている請求項1から5のいずれかひとつに記載の電気かみそり。
  7. 長毛導入板(40)が金属板材を素材にして形成してある請求項1から6のいずれかひとつに記載の電気かみそり。
  8. 長毛導入板(40)のプレート部(42)の外面が、固定刃(8)を保持する固定刃ホルダー(18)で覆われており、
    プレート部(42)の外面を覆う固定刃ホルダー(18)の外面に、長毛およびくせ毛をコーム体(43)へ向かって導入案内する凹凸の導入案内部(41)が形成してある請求項4から7のいずれかひとつに記載の電気かみそり。
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