JP6700857B2 - 中空糸膜モジュール及びこれを備えた水処理装置 - Google Patents

中空糸膜モジュール及びこれを備えた水処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、中空糸膜モジュール及びこれを備えた水処理装置に関するものである。
原水を精製する方法の1つに、中空糸膜を用いた濾過がある。中空糸膜を用いて所定期間濾過を行うと、原水中の固形分が表面に付着するので、中空糸膜の洗浄が行われる。洗浄法の一つとして、濾過方向とは逆方向に空気等の気体を流す逆洗や、固形分が付着した中空糸膜表面に向けて気泡を供給するバブリング洗浄といったガス洗浄が行われる。
一方、中空糸膜の一端を多数束ねた中空糸膜エレメントをハウジング内に複数設置した中空糸膜モジュールが知られている。このような中空糸膜モジュールは、ハウジング内を仕切り部材により上下に分割し、仕切り部材の下方に中空糸膜エレメントを吊り下げて設置する。このような構成とされた中空糸膜モジュールの場合、上述した逆洗やバブリング洗浄といったガス洗浄を行うと、仕切り部材の下方にガス層(例えば空気層)が形成され、中空糸膜エレメントの上部が空気中に露出してしまい効果的に洗浄できないおそれがある。
これに対して、下記特許文献1では、洗浄時に空気排出口から空気とともに排出された液体を滞留させる滞留器を設け、滞留器を中空糸膜の上端よりも上方に設けることにより、中空糸膜の上部が水に接触するようにしている。
特開平11−19481号公報
しかし、特許文献1に記載の発明では、滞留器を新たに設ける必要があり、設置面積やコストの点で問題がある。したがって、より簡便な方法で中空糸膜の全体を効果的にガス洗浄できることが望まれている。
また、本発明者等が鋭意検討したところ、ガス洗浄時に形成される上述したガス層を減じるために、ガス洗浄時にガスを排出するガス排出口を、仕切り部材の下端近傍に位置させることが好ましいが、工作上の制約から仕切り部材の下端から所定距離だけ離れた位置にガス排出口を形成せざるを得ない。このため、不可避的にガス層が形成されることになり、水に接触していない部分の中空糸膜の洗浄が不十分となる可能性を排除することができない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、簡便な構成によって中空糸膜の全体をガス洗浄することができる中空糸膜モジュール及びこれを備えた水処理装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の中空糸膜モジュール及びこれを備えた水処理装置は以下の手段を採用する。
本発明の一態様に係る中空糸膜モジュールは、原水を受け入れるハウジングと、該ハウジング内を、前記原水を受け入れる下方空間と、該原水を処理した後の処理水を受け入れる上方空間とに仕切る仕切り部材と、洗浄時にガスを供給する洗浄ガス供給口と、前記仕切り部材の下方近傍に設けられ、前記下方空間から前記ガスを排出する洗浄ガス排出口と、前記仕切り部材の下方に設けられ、前記下方空間から前記ガスを排出する洗浄ガス排出口と、該仕切り部材に形成された挿入穴に挿入され、下方が前記下方空間に位置するように上端部が固定された中空糸膜エレメントと、前記挿入穴に挿入されるとともに、前記中空糸膜エレメントの前記上端部を前記仕切り部材よりも下方に位置させて固定するアダプタと、備え、前記アダプタの外径は、前記挿入穴の径よりも小さく、前記中空糸膜エレメントの外径は、前記アダプタの外径よりも小さい
中空糸膜エレメントの上端部をアダプタによって固定し、仕切り部材よりも下方に位置させて固定することとした。これにより、洗浄ガス供給口からガスを供給して中空糸膜エレメントをガス洗浄する際に、仕切り部材の下方に形成されるガス層が中空糸膜エレメントの上部を覆うことを可及的に回避することができる。したがって、ガス洗浄時においても中空糸膜エレメントの上部を液体に浸した状態を保つことができ、洗浄効果を高めることができる。
また、前記アダプタを前記仕切り部材に対して固定するアダプタ押さえを備え、前記中空糸膜エレメントは、中空糸膜の一端を束ねて支持するシース部を備え、前記シース部には、半径方向外方に突出する鍔部が設けられ、前記アダプタは、前記鍔部を係止することによって前記中空糸膜エレメントを保持し、前記アダプタ押さえの内周面と前記シース部との間に設けられたOリングによって、前記シース部の外周面を液密にシールする
さらに、本発明の一態様に係る中空糸膜モジュールでは、前記仕切り部材との間に隙間を残して前記洗浄ガス排出口を取り囲むように覆う樋部材を備え、前記シース部、前記中空糸膜の上端を束ねて保持、前記アダプタにより、前記シース部の下端は、前記樋部材の上端よりも下方に位置されている。
樋部材が仕切り部材との間に隙間を残して洗浄ガス排出口を取り囲むように覆っているので、洗浄ガス排出口に導かれる流体は、仕切り部材との間の隙間を通るため樋部材の上端を乗り越えて流入する。したがって、ガス洗浄時に形成されるガス層は、樋部材の上端から上方の空間に形成されることになる。そこで、アダプタにより、中空糸膜を束ねるシース部の下端を、樋部材の上端よりも下方に位置させることで、シース部の下端よりも下方すなわち中空糸膜の全体を液体に浸すことができる。
また、本発明の一態様に係る水処理装置は、上記のいずれかに記載された前記中空糸膜モジュールと、前記中空糸膜モジュールに原水を供給する原水供給手段と、前記中空糸膜モジュールから処理後の処理水を排出する処理水排出手段と、洗浄時に、前記洗浄ガス供給口へガスを供給する洗浄ガス供給手段と、洗浄時に、前記洗浄ガス排出口からガスを排出する洗浄ガス排出手段とを備えている。
中空糸膜エレメントの上端部をアダプタによって固定し、仕切り部材よりも下方に位置させて固定することとしたので、簡便な構成によって中空糸膜の全体をガス洗浄することができる。
本発明の一実施形態に係る水処理装置を示した概略構成図である。 図1の中空糸膜モジュールを示した部分断面正面図である。 図1の中空糸膜モジュールの仕切り部材を上方から見た平面図である。 図1の中空糸膜エレメントの取り付け状態を示した部分拡大断面図である。 図1の仕切り部材を示し、(a)は平面図、(b)は切断線V−Vにおける断面図である。 図4のアダプタ押えを示した縦断面図である。 図4のアダプタを示した縦断面図である。 参考例の中空糸膜モジュールを示した部分断面正面図である。
以下に、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1には、一実施形態に係る水処理装置の概略構成図が示されている。
水処理装置1は、薬液を添加することで被処理水のpHを調整できるpH調整槽2と、pH調整された被処理水を受けて膜濾過する中空糸膜モジュール3と、中空糸膜モジュール3で膜濾過されて後の処理水を受ける処理水槽4とを備えている。さらに、水処理装置1は、中空糸膜モジュール3に接続される逆洗部5および酸洗部6を備えている。
pH調整槽2、中空糸膜モジュール3、および処理水槽4は、順次配管11,12で接続されている。pH調整槽2と中空糸膜モジュール3を接続する配管11の途中には、pH調整された被処理水を中空糸膜モジュール3へと送水する膜濾過送水ポンプ13および開閉弁Vが設けられている。中空糸膜モジュール3と処理水槽4とを接続する配管12には開閉弁Vが設けられている。開閉弁V,Vは、図示しない制御部によって制御される自動弁等である。
中空糸膜モジュール3は、中空糸膜エレメント14と、中空糸膜エレメント14を一次側(F)と二次側(S)に仕切る仕切り部材15と、中空糸膜エレメント14および仕切り部材15を収容するハウジング16とを備えている。仕切り部材15は、ハウジング16内の空間を一次側と二次側に分離するように配置されている。
一次側は、中空糸膜エレメント14を透過する前の被処理水(原水)が供給される側である。二次側は、中空糸膜を透過した処理水が排出される側である。中空糸膜エレメント14は、ハウジング16内に複数設けられている。
ハウジング16には、一次側および二次側の圧力をそれぞれ計測できるよう圧力計PIC,PICが接続されている。
逆洗部5は、中空糸膜モジュール3の二次側にガスを供給するガス供給源(洗浄ガス供給手段)17と、中空糸膜モジュール3の一次側から出た排泥を受ける排泥受槽18とを備えている。ガス供給源17は、中空糸膜モジュール3の二次側にガスを供給できるように中空糸膜モジュール3の上部に接続されている。ガス供給源17からは、例えば、空気が供給される。中空糸膜モジュール3とガス供給源17とを接続するガス供給配管(洗浄ガス供給手段)19、および中空糸膜モジュールと排泥受槽とを接続する配管20には、各配管を開閉する開閉弁V,Vが設けられている。開閉弁V,Vは、図示しない制御部によって制御される自動弁等である。
ガス供給配管19からはバブリング用配管19aが分岐している。バブリング用配管19aには、開閉弁V3aが設けられている。開閉弁V3aは、図示しない制御部によって制御される自動弁等である。バブリング用配管19aは、ハウジング16の底部に接続されており、中空糸膜モジュール3のバブリング洗浄を行うようになっている。また、バブリング用配管19aは、1次側(F)にガス圧をかけて中空糸膜の破損チェックのためのガス供給としても用いることができる。
酸洗部6は、中空糸膜モジュール洗浄用の硫酸を収容するタンク21と、中空糸膜モジュール3の一次側とタンク21とを接続する注入配管22と、硫酸を中空糸膜モジュール3の一次側に注入する注入ポンプ23と、中空糸膜モジュール3の一次側とタンク21とを接続して硫酸をタンクへと戻す返送配管24と、を備えている。注入配管22および返送配管24には、各配管を開閉する開閉弁V,Vが設けられている。開閉弁V,Vは、図示しない制御部によって制御される自動弁等である。
タンク21は、1〜5wt%の硫酸を収容している。タンク21は、1〜5wt%の硫酸の収容に耐え得る材質からなる。タンク21は、内部に収容された硫酸を撹拌する撹拌手段25を備えていることが好ましい。撹拌手段25は、モータで駆動する撹拌子などである。
注入配管22は、ハウジング16の下部側面(または外周側底面)に接続されている。返送配管24は、注入配管22の接続部分と対向する側面部の上部に接続されている。本実施形態において上下は、重力方向を基準とする。
返送配管24の途中位置には、分岐配管26が設けられている。分岐配管26は、開閉弁Vを介して排泥受槽18へと接続されている。開閉弁Vは、図示しない制御部によって制御される自動弁等である。分岐配管26は、逆洗やバブリング洗浄といったガス洗浄時に供給されるガスを外部に排出するガスブロー管として用いられる。
中空糸膜モジュール3の二次側には、バイパス経路32が設けられている。バイパス経路32は、中空糸膜モジュール3の二次側にある処理水を、一次側を経由させずに中空糸膜モジュール3の外へとバイパスさせる経路である。バイパス経路32は、ガスの供給によって二次側にある処理水が中空糸膜モジュール3の外へと押し出される位置で中空糸膜モジュール3に接続される。処理水が中空糸膜モジュール3の外へと押し出される位置は、例えば、二次側の下部側面である。
バイパス経路32は、処理水の流路を開閉する開閉弁Vを備えている。開閉弁Vは、図示しない制御部によって制御される自動弁等である。
開閉弁V〜Vは、上述のように図示しない制御部により開閉を制御される。制御部は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体等から構成されている。そして、各種機能を実現するための一連の処理は、一例として、プログラムの形式で記憶媒体等に記憶されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、各種機能が実現される。なお、プログラムは、ROMやその他の記憶媒体に予めインストールしておく形態や、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等が適用されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等である。
次に、水処理装置1の運転方法について説明する。本実施形態における処理対象の排水(被処理水)は、メッキ排水である。本実施形態に係る水処理装置の運転方法は、濾過工程、逆洗工程、および酸洗浄工程を備えている。
まず、原水槽から被処理水をくみ上げ、pH調整槽2に収容する。pH調整槽2にpH調整用の薬液を添加・撹拌して、被処理水のpHを9.5〜10.5に調整する。pH調整用の薬液は、被処理水の種類に応じて適宜選択すればよい。例えば、pH調整用の薬液は、水酸化ナトリウム水溶液等である。被処理水のpHを調整することで、被処理水に含まれる金属分が水酸化物となり、沈殿物が析出する。
(濾過工程)
濾過工程では、開閉弁V,Vを開放し、開閉弁V〜Vを閉じる。
pH調整後の被処理水を中空糸膜モジュール3の一次側底部に送水し、中空糸膜モジュール3内(一次側および二次側)を被処理水で満たす(充水)。
被処理水の供給を継続し、中空糸膜モジュール3の一次側から二次側に向けてpH調整後の被処理水を通水させる(通水)。被処理水は、中空糸膜の細孔を透過することで濾過される。濾過された被処理水(処理水)は、二次側へと送られる。二次側に溜まった処理水が許容量を超えると、処理水が二次側からあふれ出て処理水槽4へと送られる。
処理水槽4に送られた処理水に、pH調整用の薬液を添加して中和する。ここで用いられる薬液は、硫酸等である。
(逆洗工程)
所定時間通水させた後、被処理水の送給を停止する。逆洗工程では、開閉弁V,Vを閉じ、開閉弁Vを開放する。また、逆洗時に供給したガスを放出するため開閉弁Vを開放する。このとき開閉弁Vは閉とされる。
中空糸膜モジュール3の二次側に所定時間ガスを供給して逆洗する。ガスは、空気等である。ガスの供給は、連続で行うことが好ましい。中空糸膜モジュール3の二次側に供給されたガスは、二次側に溜まった処理水を徐々に一次側に押し戻しながら一次側へと移動する。その際、中空糸膜に付着した成分(付着物)をバブリングにより物理的に中空糸膜から剥離させる。濾液ではなくガスを用いて逆洗することで、処理水により排泥を希釈することはない。
また、上述の逆洗と同時に又は別の時間帯に、開閉弁V3aを開放してハウジング16の下方から気泡を噴射してバブリング洗浄を行っても良い。
ガスの供給を停止した後、適宜静置時間を設ける(静置)。静置している間、剥離した付着物等の固形分が中空糸膜モジュール3の底部に沈殿する。
次に、開閉弁Vを開放して排泥(含付着物および被処理水等)を排泥受槽18へと送る(抜水)。これにより、中空糸膜モジュール3の一次側を空にする。
(酸洗浄工程)
逆洗工程の後、酸洗浄工程を行う。酸洗浄工程では、開閉弁Vを閉じ、開閉弁V及び開閉弁Vを開放する。注入ポンプ23により1wt%以上5wt%以下の硫酸を中空糸膜モジュール3の一次側に注入した後に、硫酸をタンク21へと戻す。この状態で注入ポンプ23の稼働を継続し、中空糸膜モジュール3とタンク21との間で硫酸を循環させる。循環時間は15分以上とする。
酸洗浄工程は、逆洗工程を複数回実施する毎に実施する。水処理サイクルを繰り返し実施すると、逆洗直後の一次側と二次側との差圧が徐々に上昇する。水処理サイクル(逆洗工程)を複数回実施した後に、酸洗浄工程を実施することで、逆洗では剥離しきれなかった付着物を中空糸膜表面から取り除くことができる。それにより、上昇してしまった一次側と二次側の差圧を、元のレベルまで下げることができる。
[中空糸膜モジュール]
次に、中空糸膜モジュール3の構成についてさらに詳細に説明する。
図2には、中空糸膜モジュール3の正面図が示されている。中空糸膜モジュール3のハウジング16は、設置面B上に複数の脚部41を介して所定高さに設置されている。
ハウジング16は、本体部16aと、本体部16aを上方から覆う蓋部16bとを備えている。蓋部16bは、本体部16aに対してヒンジ16c回りに回動可能となっている。
蓋部16bの中央上部には、処理水を処理水槽4に導く配管12(図1参照)の上流端が接続される処理水出口部43が設けられている。処理水出口部43は、逆洗時に、ガス供給源17(図1参照)からガスが供給されるガス供給部としても用いられる。
本体部16aの側部(図2において右側部)には、バイパス経路32(図1参照)の上流端が接続されるとともに圧力計PICが接続されるバイパス出口部45と、圧力計PICが接続される圧力計接続部47が設けられている。本体部16aのさらに他方の側部(図2において左側部)には、酸洗浄時には返送配管24(図1参照)を介して硫酸が返送され、逆洗時には分岐配管26(図1参照)を介してガスが排出される排出部49が設けられている。本体部16aの中央下部には、pH調整層2から原水を供給する配管11(図1参照)の下流端が接続される原水供給部51が設けられている。原水供給部51は、バブリング洗浄時にバブリング用配管19a(図1参照)を介してガスをハウジング16内に供給する洗浄ガス供給口としても用いられ、また、洗浄後に配管20(図1参照)を介して排水を排泥受槽18へ送る排水出口としても用いられる。さらに、本体部16aの下部には、酸洗浄の際に硫酸を注入する注入配管22(図1参照)の下流端が接続される酸入口部48が設けられている。
ハウジング16内には、内部を下方空間と上方空間とを仕切る仕切り部材15が設けられている。仕切り部材15は、図5に示すように、円板形状とされており、円形とされた複数の挿入穴15aが概略千鳥状に形成されている。各挿入穴15aは、図5(b)に示すように、下方が上方よりも径が小さい2段階の穴形状となっている。このような径違いの穴形状とすることにより、後述するアダプタ52(図4参照)が係止されるようになっている。
図2に示すように、各中空糸膜エレメント14は、仕切り部材15の挿通孔15a(図5参照)に挿通された状態で、アダプタ52を介して固定されている。このように中空糸膜エレメント14の上端を固定して吊り下げることで、中空糸膜エレメント14の中空糸膜14bの長手方向(上下方向)全体が一次側(F)の空間内に配置される。
逆洗やバブリング洗浄といったガス洗浄時にガスを抜く排出部49は、図2に示されているように、仕切り部材15の直近下方に設けられている。ただし、仕切り部材15の周囲を係止して支持するための支持突起部55を設ける等の工作上の制約によって、仕切り部材15の下面から所定距離離れた位置に、排出部49の上流端である排出口(洗浄ガス排出口)49aが形成されている。
排出口49aのハウジング16内側の周囲には、排出口49aを取り囲むように覆う樋部材57が設けられている。樋部材57は、底部と、半円状断面を有する側壁(図3参照)とを有する容器形状とされている。樋部材57は、近傍の中空糸膜エレメント14から導かれたガスが優先的に排出口49aに導かれてしまうことを防止するために設けられている。
樋部材57の上端は、図2に示すように、仕切り部材15の下面との間に隙間を有するように位置されている。すなわち、仕切り部材15の下面の高さH1と樋部材57の上端の高さH2との間が隙間となる。このように隙間を形成することで、洗浄時に、樋部材57の上端から液体が乗り越えて排出口49aへと流れ込むようになっており、これに伴い、ガス層が樋部材57の上端と仕切り部材15の下面との間(高さH1とH2の間)に形成されるようになる。樋部材57の上端は、排出口49aの上端よりも高い位置に設定されており、また、中空糸膜エレメント14のシース部14aの下端の高さH3よりも高い位置に設定されている。
図4に示すように、中空糸膜エレメント14は、中空糸膜14bと、中空糸膜14bの上端(一端)を束ねて支持するシース部14aとが一体化された構成となっている。中空糸膜14bは、中空の糸状に成形した膜であり、その壁面には細孔が形成されている。中空糸膜の材質は、ポリビニルアルコール(PVA)コートフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等である。細孔の孔径は、分離する対象物により適宜設定される。
シース部14aは、円筒形状とされており、接着剤を介して中空糸膜の一端側を束ねて支持する。シース部の材質は、ポリスルホン(PSF)、ポリプロピレン等である。接着剤は、ウレタン系、エポキシ系等である。
シース部14aの外周には、半径方向外方に突出する鍔部14a1が設けられており、この鍔部14a1がアダプタ52に対して係止されるようになっている。シース部14aの上方外周には、溝部が形成されており、溝部内にはOリング59が配置されている。Oリング59によって、アダプタ押え53の内周面との間で液密性が確保されている。
シース部14aを支持するアダプタ52は、円筒形状とされており、図7に示すように、下端にはシース部14aの鍔部14a1を係止する下方係止部52aを有している。下方係止部52aは、内方へ突出する突出部とされている。また、アダプタ52の上端には、仕切り部材15の挿入穴15a(図5参照)に対して係止される上方係止部52bが設けられている。上方係止部52bは、外方へ突出する突出部とされている。上方係止部52bの下面には、溝部52b1が形成されている。溝部52b1内には、図4に示すように、Oリング61が設けられ、仕切り部材15との間で液密性が確保されている。
図4に示されているように、アダプタ52の内部には、アダプタ押え53の先端(下端)が挿入されるようになっている。アダプタ押え53の下端は、シース部14aの鍔部14a1の上面に対向するように配置されている。
アダプタ押え53は、円筒形状とされており、図6に示すように、上端には、外方へ突出する押え部53aを有している。押え部53aは、下面がアダプタ52の上方係止部52bの上面に当接してアダプタ52を固定するようになっている。押え部53aの下面には、溝部53a1が形成されている。溝部53a1内には、図4に示すように、Oリング62が設けられ、アダプタ52との間で液密性が確保されている。押え部53aの外周には、図6に示すように、雄ネジ部53a2が形成されている。この雄ネジ部53a2を仕切り部材15の挿入穴15a(図5参照)に形成された雌ネジ部に螺合させることで、アダプタ52を固定するようになっている。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
上述のように、逆洗やバブリング洗浄といったガス洗浄を行うと、ガスが樋部材57の上端を通過して排出口49aから排出されるので、ガス層が樋部材57の上端と仕切り部材15の下面との間(図2における高さH1とH2との間)に形成される。
本実施形態では、図4に示したように、アダプタ52を介して中空糸膜エレメント14を仕切り部材15に対して固定することとした。これにより、仕切り部材15の下面の高さH1からさらに下方に位置させて中空糸膜エレメント14を固定することができる。したがって、中空糸膜エレメント14を逆洗やバブリング洗浄する際に、仕切り部材15の下方に形成されるガス層が中空糸膜エレメント14の上部を覆うことを可及的に回避することができる。よって、ガス洗浄時においても中空糸膜エレメント14の上部を液体に浸した状態を保つことができ、洗浄効果を高めることができる。
また、アダプタ52により、中空糸膜14bを束ねるシース部14aの下端の高さH3を、樋部材57の上端の高さH2すなわち樋部材57の上方に形成されるガス層よりも下方に位置させることとしたので、中空糸膜14bの全体を液体に浸すことができる。
図8には、参考例として、アダプタ52を用いずに中空糸膜エレメント14を仕切り部材15に固定した状態が示されている。同図に示されているように、シース部14aの下端の高さH3’は仕切り部材15の下面の高さH1よりも上方に位置することになり、樋部材57の上方に形成されるガス層に中空糸膜14bが曝されることになる。これでは、中空糸膜14bの上部における洗浄が効果的に行うことができない。
また、アダプタ52は着脱可能とされているので、アダプタ52を取り替えることで、中空糸膜エレメント14の取り付け高さ位置を任意に変更することができ、種々の条件に対して柔軟に対応することができる。
なお、本実施形態では、樋部材57を設けて、樋部材57の上端よりも下方にシース部14aの下端を位置させることとしたが、樋部材57がない場合には、排出口49aの上端よりも下方にシース部14aの下端を位置させるようにする。これにより、排出口49aの上方に形成されるガス層よりも下方に中空糸膜14bの全体を位置させることができる。
1 水処理装置
2 pH調整槽
3 中空糸膜モジュール
4 処理水槽
5 逆洗部
6 酸洗部
11,12,20 配管
13 膜濾過送水ポンプ
14 中空糸膜エレメント
14a シース部
14b 中空糸膜
15 仕切り部材
16 ハウジング
17 ガス供給源(洗浄ガス供給手段)
18 排泥受槽
19 ガス供給配管(洗浄ガス供給手段)
21 タンク
22 注入配管
23 注入ポンプ
24 返送配管
25 撹拌手段
26 分岐配管
32 バイパス経路
41 脚部
43 処理水出口部(洗浄ガス供給口)
45 バイパス出口部
47 圧力計接続部
48 酸入口部
49 排出部
51 原水供給部(洗浄ガス供給口)
52 アダプタ
52a 下方係止部
52b 上方係止部
53 アダプタ押え
53a 押え部
53a1 溝部
55 支持突起部
57 樋部材
59,61,62 Oリング

Claims (3)

  1. 原水を受け入れるハウジングと、
    該ハウジング内を、前記原水を受け入れる下方空間と、該原水を処理した後の処理水を受け入れる上方空間とに仕切る仕切り部材と、
    洗浄時にガスを供給する洗浄ガス供給口と、
    前記仕切り部材の下方に設けられ、前記下方空間から前記ガスを排出する洗浄ガス排出口と、
    該仕切り部材に形成された挿入穴に挿入され、下方が前記下方空間に位置するように上端部が固定された中空糸膜エレメントと、
    前記挿入穴に挿入されるとともに、前記中空糸膜エレメントの前記上端部を前記仕切り部材よりも下方に位置させて固定するアダプタと、
    を備え
    前記アダプタの外径は、前記挿入穴の径よりも小さく、
    前記中空糸膜エレメントの外径は、前記アダプタの外径よりも小さくされ、
    前記アダプタを前記仕切り部材に対して固定するアダプタ押さえを備え、
    前記中空糸膜エレメントは、中空糸膜の一端を束ねて支持するシース部を備え、
    前記シース部には、半径方向外方に突出する鍔部が設けられ、
    前記アダプタは、前記鍔部を係止することによって前記中空糸膜エレメントを保持し、
    前記アダプタ押さえの内周面と前記シース部との間に設けられたOリングによって、前記シース部の外周面を液密にシールする中空糸膜モジュール。
  2. 前記仕切り部材との間に隙間を残して前記洗浄ガス排出口を取り囲むように覆う樋部材を備え、
    前記シース部、前記中空糸膜の上端を束ねて保持
    前記アダプタにより、前記シース部の下端は、前記樋部材の上端よりも下方に位置されている請求項1に記載の中空糸膜モジュール。
  3. 請求項1又は2に記載された中空糸膜モジュールと、
    前記中空糸膜モジュールに原水を供給する原水供給手段と、
    前記中空糸膜モジュールから処理後の処理水を排出する処理水排出手段と、
    洗浄時に、前記洗浄ガス供給口へガスを供給する洗浄ガス供給手段と、
    洗浄時に、前記洗浄ガス排出口からガスを排出する洗浄ガス排出手段と、
    を備えている水処理装置。
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