JP6699650B2 - 光学シート、表示装置および電子機器 - Google Patents

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Description

本技術は、光学シートおよびそれを備えた表示装置に関する。また、本技術は、上記表示装置を備えた電子機器に関する。
近年、高齢化社会の進展に伴って、老眼の高齢者が増えてきている。そのため、老眼の高齢者にとって使いやすい、つまり、焦点を合わせやすい表示装置が望まれている。例えば、特許文献1に記載の発明では、各開口を透過したRGBの光が、マイクロレンズによって、瞳孔位置で瞳の径よりも小さくなるように投影されるとともに重ね合わされる。瞳孔位置で重ね合わされた各光は、眼のレンズによって、眼の網膜で互いに重なり合わずに結像する。その結果、従来よりも、像のぼやけを低減することができる。
特開2011−221046号公報
しかし、特許文献1に記載の発明では、各開口を透過したRGBの光を共通のマイクロレンズに入射させるために、開口と、RGBの光を発する情報画素との間隙を大きくしておくことが必要となる。そのため、表示ユニットが厚くなるという問題があった。
したがって、厚さの薄い光学シートならびにそれを備えた表示装置および電子機器を提供することが望ましい。
本技術の一実施の形態の表示装置は、各々が複数のサブ画素を含む複数の表示画素を有する表示パネルと、複数の表示画素と対向する位置に設けられた光学シートとを備えている。光学シートは、表示画素から発せられる光に対して回折効果のある複数のピンホールを有するピンホールマスクと、複数のマイクロレンズを有するマイクロレンズアレイとを有している。ここで、各サブ画素から発せられた光の光路上に散乱または拡散の作用を有する部材が全く設けられていないと仮定する。このとき、複数のピンホールおよび複数のマイクロレンズは、全種類のサブ画素から発せられた光が共通の1つのピンホールである特定ピンホールに入射するとともに特定ピンホールで回折した結果、特定ピンホールから出射された各回折光が1つのマイクロレンズである特定マイクロレンズに入射する配置および大きさとなっている。
複数のピンホールおよび複数のマイクロレンズは、以下の式を満たす配置および大きさとなっている。
θ1>θ2
θ1:特定ピンホールの中心および点P1を通る第1線分と、特定ピンホールの中心および特定マイクロレンズの中心を通る第2線分とのなす角
θ2:特定ピンホールの中心および点P2を通る第3線分と、第2線分とのなす角
P1:特定ピンホールに最も近い全種類のサブ画素のうち、特定ピンホールの中心から最も遠い第1サブ画素の、特定ピンホールから最も遠い点
P2:特定マイクロレンズの端部
本技術の一実施の形態の電子機器は、上記の表示装置を備えている。
本技術の一実施の形態の光学シートは、各々が複数のサブ画素を含む複数の表示画素と、複数の表示画素と対向する位置に設けられた表示面とを備えた表示パネルの表示面に貼り付けるのに適した光学シートである。この光学シートは、表示画素から発せられる光に対して回折効果のある複数のピンホールを有するピンホールマスクと、複数のマイクロレンズを有するマイクロレンズアレイとを備えている。ここで、光学シートが表示面に貼り合わされた場合に、各サブ画素から発せられた光の光路上に散乱または拡散の作用を有する部材が全く設けられていないと仮定する。このとき、複数のピンホールおよび複数のマイクロレンズは、全種類のサブ画素から発せられた光が共通の1つのピンホールである特定ピンホールに入射するとともに特定ピンホールで回折した結果、特定ピンホールから出射された各回折光が1つのマイクロレンズである特定マイクロレンズに入射する配置および大きさとなっている。
複数のピンホールおよび複数のマイクロレンズは、以下の式を満たす配置および大きさとなっている。
θ1>θ2
θ1:特定ピンホールの中心および点P1を通る第1線分と、特定ピンホールの中心および特定マイクロレンズの中心を通る第2線分とのなす角
θ2:特定ピンホールの中心および点P2を通る第3線分と、第2線分とのなす角
P1:特定ピンホールに最も近い全種類のサブ画素のうち、特定ピンホールの中心から最も遠い第1サブ画素の、特定ピンホールから最も遠い点
P2:特定マイクロレンズの端部
本技術の一実施の形態の表示装置、電子機器および光学シートでは、全種類のサブ画素から発せられた光が特定ピンホールに入射するとともに特定ピンホールで回折した結果、特定ピンホールから出射された各回折光が特定マイクロレンズに入射する。このように、本技術では、ピンホールによる回折効果が利用されるので、全種類のサブ画素から発せられた光の一部が、回折により、入射角よりも小さな出射角で特定ピンホールから出射され、特定マイクロレンズに入射する。そのため、ピンホールマスクと表示画素との間隙を狭くした場合であっても、色再現性の低下が抑制される。
本技術の一実施の形態の光学シートによれば、ピンホールによる回折効果を利用して、色再現性の低下を抑制するようにしたので、厚さの薄い光学シートを実現することができる。また、本技術の表示装置、電子機器において、厚さの薄い光学シートを適用した場合には、表示装置や電子機器の厚さを薄くすることができる。なお、本技術の効果は、ここに記載された効果に必ずしも限定されず、本明細書中に記載されたいずれの効果であってもよい。
本技術の第1の実施の形態の光学シートの断面構成例を表す図である。 図1のピンホールマスクの平面構成例を表す図である。 図1のマイクロレンズアレイの平面構成例を表す図である。 図2Aのピンホールマスクおよび図2Bのマイクロレンズアレイを互いに重ね合わせたときの平面構成例を表す図である。 図1の光学シートが表示パネルに貼り合わされたときの、図1の光学シートと表示パネルの断面構成例を表す図である。 図1の表示画素の平面構成例を表す図である。 図1の表示画素の平面構成例を表す図である。 図4Aのサブ画素、図4Aのピンホールおよび図4Aのマイクロレンズの配置および大きさの一例を表す図である。 図4Aのサブ画素、図4Aのピンホールおよび図4Aのマイクロレンズの配置および大きさの一例を表す図である。 図1の光学シートの断面構成の一変形例を表す図である。 図1のピンホールマスクの平面構成例を表す図である。 図1のマイクロレンズアレイの平面構成例を表す図である。 Aのピンホールマスクおよび図Bのマイクロレンズアレイを互いに重ね合わせたときの平面構成例を表す図である。 図1のピンホールマスクの平面構成例を表す図である。 図1のマイクロレンズアレイの平面構成例を表す図である。 図9Aのピンホールマスクおよび図9Bのマイクロレンズアレイを互いに重ね合わせたときの平面構成例を表す図である。 図1のピンホールマスクの平面構成例を表す図である。 図1のマイクロレンズアレイの平面構成例を表す図である。 図10Aのピンホールマスクおよび図10Bのマイクロレンズアレイを互いに重ね合わせたときの平面構成例を表す図である。 図1の表示画素の平面構成例を表す図である。 図1の表示画素の平面構成例を表す図である。 図1の表示画素の平面構成例を表す図である。 本技術の第2の実施の形態の光学シートの断面構成例を表す図である。 図14のピンホールマスクおよび図14のマイクロレンズアレイを互いに重ね合わせたときの平面構成例を表す図である。 図14の光学シートが表示パネルに貼り合わされたときの、図14の光学シートと表示パネルの断面構成例を表す図である。 図16のサブ画素、図16のピンホールおよび図16のマイクロレンズの配置および大きさの一例を表す図である。 図16のサブ画素、図16のピンホールおよび図16のマイクロレンズの配置および大きさの一例を表す図である。 図16の表示画素の平面構成例を表す図である。 図14の光学シートの断面構成の一変形例を表す図である。 本技術の第3の実施の形態の表示装置の断面構成例を表す図である。 図21の表示装置の断面構成の一変形例を表す図である。 本技術の第4の実施の形態の表示装置の断面構成例を表す図である。 図23の表示装置の断面構成の一変形例を表す図である。 図1の光学シートが電子機器の表示面に貼り合わされた様子の一例を斜視的に表す図である。 図1の光学シートが電子機器の表示面に貼り合わされた様子の一例を斜視的に表す図である。 図1の光学シートの断面構成の一変形例を表す図である。 図14の光学シートの断面構成の一変形例を表す図である。
以下、本技術を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下の説明は本技術の一具体例であって、本技術は以下の態様に限定されるものではない。また、本技術は、各図に示す各構成要素の配置や寸法、寸法比などについても、それらに限定されるものではない。なお、説明は、以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態(光学シート)
2.第1の実施の形態の変形例(光学シート)
3.第2の実施の形態(光学シート)
4.第の実施の形態の変形例(光学シート)
5.第3の実施の形態(表示装置)
6.第4の実施の形態(表示装置)
7.第5の実施の形態(電子機器)
8.第6の実施の形態(電子機器)
9.共通の変形例(光学シート、表示装置、電子機器)
<1.第1の実施の形態>
[構成]
本技術の第1の実施の形態の光学シート1の構成について説明する。光学シート1は、本技術の「光学シート」の一具体例に対応する。図1は、本技術の第1の実施の形態の光学シート1の概略構成を表したものである。光学シート1は、例えば、後述の電子機器200の表示面200A(図23参照)または電子機器300の表示面300A(図24参照)に貼り付けるのに適したものである。光学シート1は、例えば、表示面200Aまたは表示面300Aの平面形状と相似の平面形状となっている。表示面200Aまたは表示面300Aが矩形状となっている場合には、光学シート1の平面形状も矩形状となっている。このとき、光学シート1は、例えば、光学シート1の一辺が表示面200Aまたは表示面300Aの一辺と平行または略平行となるように、表示面200Aまたは表示面300A上に貼り付けられる。
光学シート1は、例えば、図1に示したように、ピンホールマスク10、マイクロレンズアレイ20およびレンズシート30を備えている。ピンホールマスク10は、本技術の「ピンホールマスク」の一具体例に対応する。マイクロレンズアレイ20は、本技術の「マイクロレンズアレイ」の一具体例に対応する。レンズシート30は、本技術の「レンズシート」の一具体例に対応する。ピンホールマスク10、マイクロレンズアレイ20およびレンズシート30は、貼り合わせ面(例えば、表示面200Aまたは表示面300A)側から、ピンホールマスク10、マイクロレンズアレイ20、レンズシート30の順に、配置されている。つまり、ピンホールマスク10の表面が光学シート1の光入射面となっており、レンズシート30の表面が光学シート1の光出射面となっている。
なお、ピンホールマスク10の表面(光入射面)に、接着層、粘着層、または帯電層が設けられていてもよい。また、レンズシート30の表面(光出射面)に、レンズシート30を保護する保護膜が設けられていてもよい。光学シート1は、さらに、例えば、ピンホールマスク10とマイクロレンズアレイ20との間にスペーサ40を備えており、マイクロレンズアレイ20とレンズシート30との間にスペーサ50を備えている。以下では、スペーサ40,50、ピンホールマスク10、マイクロレンズアレイ20、レンズシート30の順に説明する。
(スペーサ40,50)
スペーサ40は、マイクロレンズアレイ20とピンホールマスク10との間隙を確保するためのものであり、例えば、光透過性の樹脂層で構成されている。スペーサ40において、光入射面(ピンホールマスク10側の面)および光出射面(マイクロレンズアレイ20側の面)は、ともに、平坦面となっている。スペーサ50は、レンズシート30とマイクロレンズアレイ20との間隙を確保するためのものであり、例えば、光透過性の樹脂層で構成されている。スペーサ50において、光入射面(マイクロレンズアレイ20側の面)は、マイクロレンズアレイ20の表面形状に倣った表面形状となっている。スペーサ50において、光出射面(レンズシート30側の面)は平坦面となっている。本実施の形態において、スペーサ40は、散乱板や拡散板のような、積極的に光を散乱したり拡散したりする機能を有していない。つまり、光学シート1では、スペーサ40が散乱板や拡散板として機能しなくても支障のない光学設計がなされている。スペーサ40,50は、空気層であってもよい。なお、光学シート1の光学設計については、後に詳述する。
(ピンホールマスク10)
ピンホールマスク10は、後述の表示画素110から発せられる光に対して回折効果のある複数のピンホール11を有している。ピンホール11は、本技術の「ピンホール」の一具体例に対応する。ピンホール11は、表示画素110から発せられる光(可視光)に対して回折効果のある直径を有しており、例えば、7.5μmの直径を有している。ピンホール11は、光遮光性を有するシート状の部材に設けられている。従って、ピンホールマスク10は、各ピンホール11を介して、表示画素110から発せられる光を透過するようになっている。ピンホールマスク10は、例えば、スペーサ40の光入射面に対して、ブラックカーボンなどを含む遮光材料を塗布したのち、塗布した遮光材料に複数の開口を形成することにより形成される。ピンホールマスク10は、例えば、スペーサ40の光入射面に対して、クロムの薄膜を形成したのち、クロムの薄膜に対して、エッチングで開口を形成することにより形成されてもよい。
図2Aは、ピンホールマスク10の平面構成例を表したものである。複数のピンホール11は、格子状に配置されている。複数のピンホール11は、線分Laと平行な方向に並んで配置されるとともに、線分Laと直交または略直交する線分Lbと平行な方向に並んで配置されている。複数のピンホール11は、線分Laと平行な方向に、配列ピッチΔLaで並んで配置されている。配列ピッチΔLaは、例えば、100μmとなっている。複数のピンホール11は、線分Lbと平行な方向に、配列ピッチΔLbで並んで配置されている。配列ピッチΔLbは、例えば、100μmとなっている。配列ピッチΔLaと、配列ピッチΔLbとは、例えば、互いに等しくなっている。なお、配列ピッチΔLaと、配列ピッチΔLbとが、互いに異なっていてもよい。
複数のピンホール11は、線分Lcと平行な方向±1.0°の範囲内の方向に並んで配置されると共に、線分Ldと平行な方向±1.0°の範囲内の方向に並んで配置されている。線分Lcは、本技術の「第1方向」の一具体例に対応する。線分Ldは、本技術の「第2方向」の一具体例に対応する。ここで、線分Laと平行な方向は、線分Lcと平行な方向±1.0°の範囲内の方向に対応する。線分Lbと平行な方向は、線分Ldと平行な方向±1.0°の範囲内の方向に対応する。
(マイクロレンズアレイ20)
マイクロレンズアレイ20は、複数のマイクロレンズ21を有している。マイクロレンズ21は、ピンホール11を通過した光を集光するようになっており、例えば、光出射側に突出する凸形状を有している。図2Bは、マイクロレンズアレイ20の平面構成例を表したものである。複数のマイクロレンズ21は、格子状に配置されている。複数のマイクロレンズ21は、線分Lcと平行な方向に並んで配置されるとともに、線分Lcと交差(例えば直交)する線分Ldと平行な方向に並んで配置されている。複数のマイクロレンズ21は、線分Lcと平行な方向に、配列ピッチΔLcで並んで配置されている。配列ピッチΔLcは、例えば、100μmとなっている。複数のマイクロレンズ21は、線分Ldと平行な方向に、配列ピッチΔLdで並んで配置されている。配列ピッチΔLdは、例えば、100μmとなっている。配列ピッチΔLcと、配列ピッチΔLdとは、例えば、互いに等しくなっている。なお、配列ピッチΔLcと、配列ピッチΔLdとが、互いに異なっていてもよい。
図2Cは、ピンホールマスク10およびマイクロレンズアレイ20を互いに重ね合わせたときの平面構成例を表したものである。複数のマイクロレンズ21は、ピンホール11ごとに1つずつ割り当てられている。複数のピンホール11の配列ピッチΔLaは、複数のマイクロレンズ21の配列ピッチΔLcと等しくなっている。複数のピンホール11の配列ピッチΔLbは、複数のマイクロレンズ21の配列ピッチΔLdと等しくなっている。従って、マイクロレンズ21およびピンホール11は、互いに対向配置されている。ピンホールマスク10およびマイクロレンズアレイ20を平面視した場合に、ピンホール11の中心が、マイクロレンズ21の中心と重なり合っていることが好ましい。なお、ピンホールマスク10およびマイクロレンズアレイ20を平面視した場合に、各ピンホール11の中心が、各マイクロレンズ21の中心から特定の方向に所定の大きさだけシフトしていてもよい。
(光学シート1と表示パネル100との関係)
図3は、光学シート1が表示パネル100の表示面100Aに貼り合わされたときの、光学シート1および表示パネル100の断面構成例を表したものである。図4A、図4Bは、表示画素110の平面構成例を表したものである。表示パネル100は、例えば、表示面200Aまたは表示面300Aの位置に設けられるものである。表示パネル100は、格子状に配置された複数の表示画素110と、複数の表示画素110と対向する位置に設けられた表示面100Aとを有している。表示面100Aが、表示面200Aまたは表示面300Aに対応している。表示パネル100は、例えば、映像信号に基づいて映像を表示するものである。表示パネル100は、例えば、映像信号に応じた映像光が各表示画素110から出射されるようになっている。
表示画素110は、例えば、発光色の互いに異なる複数種類のサブ画素111を含んで構成されている。表示画素110において、複数種類のサブ画素111は、例えば、赤色光を発するサブ画素111R、緑色光を発するサブ画素111Gおよび青色光を発するサブ画素110Bで構成されている。サブ画素111は、例えば、自らが光を生成する自発光素子を含んで構成されている。なお、サブ画素111は、例えば、入射光を光変調する素子を含んで構成されていてもよい。
サブ画素111R,111G,111Bは、それぞれ、例えば、図4A、図4Bに示したように、長方形状となっており、例えば、80μm(線分Ldと平行な方向の長さ)×27μm(線分Lcと平行な方向の長さ)の長方形状となっている。サブ画素111R,111G,111Bは、例えば、図4A、図4Bに示したように、サブ画素111Rの短辺が延在する方向に、サブ画素111R、サブ画素111G、サブ画素111Bの順に並んで配置されている。このとき、複数の表示画素110は、線分Lcと平行な方向に、配列ピッチΔLcと等しいピッチ(例えば100μm)で並んで配置されている。さらに、複数の表示画素110は、線分Ldと平行な方向に、配列ピッチΔLdと等しいピッチ(例えば100μm)で並んで配置されている。
表示パネル100、ピンホールマスク10およびマイクロレンズアレイ20を平面視した場合に、例えば、図4Aに示したように、各ピンホール11および各マイクロレンズ21の中心が、ともに、表示画素110の中心と重なり合っている。表示パネル100、ピンホールマスク10およびマイクロレンズアレイ20を平面視した場合に、例えば、図4Bに示したように、各ピンホール11および各マイクロレンズ21の中心が、ともに、表示画素110の中心から特定の方向に所定の大きさだけシフトしていてもよい。つまり、光学シート1が表示面100Aに貼り合わされた場合に、表示面100A内での光学シート1の座標位置については、特に制限がない。
次に、サブ画素111、ピンホール11およびマイクロレンズ21の配置および大きさについて、図3、図4A、図4B、図5、図を用いて説明する。図5、図6は、サブ画素111、ピンホール11およびマイクロレンズ21の配置および大きさの一例を表したものである。ここで、光学シート1が表示面100Aに貼り合わされた場合に、各サブ画素111から発せられた光の光路上に散乱または拡散の作用を有する部材が全く設けられていないと仮定する。このとき、複数のピンホール11および複数のマイクロレンズ21は、全種類のサブ画素111から発せられた光が共通の1つのピンホール11である特定ピンホール11αに入射するとともに特定ピンホール11αで回折した結果、特定ピンホール11αから出射された各回折光が1つのマイクロレンズ21である特定マイクロレンズ21αに入射する配置および大きさとなっている。
具体的には、複数のピンホール11および複数のマイクロレンズ21が、以下の式(1)を満たす配置および大きさとなっている。
θ1>θ2…(1)
θ1:特定ピンホール11αの中心および点P1を通る第1線分L1と、特定ピンホール11αの中心および特定マイクロレンズ21αの中心を通る第2線分L2とのなす角
θ2:特定ピンホール11αの中心および点P2を通る第3線分L3と、第2線分L2とのなす角
P1:特定ピンホール11αに最も近い全種類のサブ画素111のうち、特定ピンホール11αの中心から最も遠いサブ画素111(第1サブ画素)の、特定ピンホール11αから最も遠い点
P2:特定マイクロレンズ21αの端部
このとき、点P1は、例えば、図4A、図4B、図5に示したように、サブ画素111Rの左上隅となる。式(1)は、ピンホール11が回折効果を有していないと仮定した場合に、サブ画素111(第1サブ画素)から発せられた光のうち、特定ピンホール11αに入射した光の一部だけが、特定マイクロレンズ21αに入射することを示している。つまり、式(1)では、D1<D2が前提となっている。距離D2は、例えば、マイクロレンズ21の焦点距離の±10%の範囲内の大きさとなっている。ここで、マイクロレンズ21の直径が100μm、D2が1500μmのとき、θ2は、2.70°となる。さらに、図4Aにおける、P1とピンホール11との平面上の距離が71μm、D1が1000μmのとき、θ1は、4.04°(>θ2)となる。
D1:特定ピンホール11αの中心と表示画素110との距離
D2:特定マイクロレンズ21αの中心と特定ピンホール11αの中心との距離
「特定ピンホール11αに最も近い全種類のサブ画素111」は、例えば、図5に示したように、特定ピンホール11αと対向する表示画素110(特定表示画素)に含まれる全種類のサブ画素111に対応する。なお、ピンホール11の中心が表示画素110の中心から特定の方向に所定の大きさだけシフトしている場合には、「特定ピンホール11αに最も近い全種類のサブ画素111のうち一部の種類のサブ画素111が、特定表示画素に隣接する表示画素110に含まれるサブ画素111である場合もあり得る。
さらに、特定ピンホール11αの直径φhole1は、以下の式(2)を満たしている。式(2)は、特定表示画素およびそれに隣接する表示画素110から特定ピンホール11αに入射した光が回折角θdiffで回折したのち、特定マイクロレンズ21αに入射し、その結果、同色の光が特定マイクロレンズ21α全体を照明することを示している。つまり、式(2)は、高い色再現性および少ない色むらを実現するための式である。
φhole1<λ/θ3…(2)
λ:サブ画素111から発せられる光の中心波長
θ3:特定ピンホール11αの中心および点P3を通る第4線分L4と、特定ピンホール11αの中心および点P4を通る第5線分L5とのなす角
P3:サブ画素111(第1サブ画素)の、特定ピンホール11αに最も近い点
P4:サブ画素111(第1サブ画素)に隣接する、サブ画素111(第1サブ画素)と同一種類の複数のサブ画素111のうち、特定ピンホール11αの中心に最も近いサブ画素111(第2サブ画素)を平面視したときに、サブ画素111(第2サブ画素)のうち、特定ピンホール11αの中心と対向する箇所および点P3を通る第6線分L6(図4A,図4B参照)と交差する箇所であって、かつ、特定ピンホール11αに最も近い点
式(2)は、以下の式(3)、式(4)から得られる。
θdiff=λ/(2×φhole1)…(3)
2×θdiff>θ3…(4)
点P3は、例えば、図4Aに示したように、特定ピンホール11αと対向する表示画素110に含まれるサブ画素111Rの右エッジの中央部分となる。また、点P3は、例えば、図4Bに示したように、特定ピンホール11αと対向する表示画素110に含まれるサブ画素11Rの右エッジの下寄りの部分となる。点P4は、例えば、図4Aに示したように、特定ピンホール11αと対向する表示画素110に隣接する表示画素110に含まれるサブ画素111Rの左エッジの中央部分となる。また、点P4は、例えば、図4Bに示したように、特定ピンホール11αと対向する表示画素110に隣接する表示画素110に含まれるサブ画素111Rの左エッジの下寄りの部分となる。ここで、λが0.55μm、ピンホール11の直径φhole1が7.5μmのとき、θdiffは2.56°となる。さらに、図4Aにおける、P3とP4との距離が66.7μm、D1が1000μmのとき、θ3は、3.82°となる。これにより、2×θdiff/θ3=1.34(>1)となる。
上記の式(1)〜式(4)は、ピンホール11による回折効果と、サブ画素111、ピンホール11およびマイクロレンズ21の幾何学的な構成とにより表現されている。上記の式(1)〜式(4)は、表示画素110とピンホールマスク10との間に、散乱または拡散の作用を有する部材を設けなくても、高い色再現性および少ない色むらを実現できることを示唆している。つまり、複数のピンホール11および複数のマイクロレンズ21が、式(1)を満たす配置および大きさとなっており、さらに、特定ピンホール11αの直径φhole1が、式(2)を満たしている場合には、表示画素110とピンホールマスク10との間に、色再現性および色むらを改善するために、散乱板や拡散板を設ける必要がない。表示画素110とピンホールマスク10との間に、散乱板や拡散板が設けられていても構わないが、そのようにした場合には、散乱板や拡散板によって、むしろ、コントラストや光透過率が低下する懸念がある。
式(2)からは、特定表示画素および特定表示画素に隣接する表示画素110から発せられた同色の光が、特定マイクロレンズ21α全体を照明することがわかる。各ピンホール11および各マイクロレンズ21の中心が、ともに、表示画素110の中心と重なり合っている場合には、特定表示画素から発せられた光が特定マイクロレンズ21αを照明する面積の方が、特定表示画素に隣接する表示画素110から発せられた光が特定マイクロレンズ21αを照明する面積よりも広くなる。一方、各ピンホール11および各マイクロレンズ21の中心が、ともに、表示画素110の中心から特定の方向に所定の大きさだけシフトしている場合には、特定表示画素に隣接する表示画素110から発せられた光が特定マイクロレンズ21αを照明する面積の方が、特定表示画素から発せられた光が特定マイクロレンズ21αを照明する面積よりも広くなる場合もある。このように、双方の光の照明面積の割合は、各ピンホール11および各マイクロレンズ21の中心位置に応じて変化するが、双方の光の照明面積の割合に依らず、同色の光が特定マイクロレンズ21α全体を照明する。このことから、光学シート1が表示面100Aに貼り合わされた場合に、表示面100A内での光学シート1の座標位置については、特に制限がないことがわかる。
(レンズシート30)
レンズシート30は、各マイクロレンズ21を通過した光を互いに重ね合わせるようになっている。レンズシート30は、例えば、凸レンズ、または、フィールドレンズである。レンズシート30が凸レンズである場合、レンズシート30は、各マイクロレンズ21を通過した光を集光する機能も有している。レンズシート30は、例えば、図7に示したように、凸レンズの機能を有するフレネルレンズであってもよい。ここで、ピンホールマスク10、マイクロレンズアレイ20およびレンズシート30は、例えば、図3に示したように、各ピンホール11で回折した光を、所定の位置における直径φ1が瞳210の瞳孔の直径φ2よりも小さな直径(例えば、0.1mm以上3mm以下)となるように互いに重ね合わせるように構成されている。「所定の位置」は、具体的には、瞳210の瞳孔位置である。例えば、D2=1500μm、マイクロレンズ21と瞳210の瞳孔との距離=200mmとなっているとき、各ピンホール11を通過した光線の、瞳210の瞳孔位置における直径φ1が1mmとなっている。
以下で、直径φ1を直径φ2よりも小さくする意義について説明する。
老眼の場合、瞳210の屈折力が弱いので、網膜220上に焦点を結ぶことができない。そのため、例えば、表示パネル100の表示面100A上に光学シート1が設けられていない場合には、各表示画素100から発せられ、瞳210全体に入射した個々の光束(入射光束)は、網膜220上に大きな像を形成する。そのため、観察者は、焦点の合った像を見ることができない。しかも、上述した個々の入射光束の一部が、網膜220上で重なり合う。そのため、観察者は、上述した個々の入射光束を互いに分離して認識することができない。従って、観察者は、ぼやけた像を見ることになる。
一方、直径φ1が直径φ2よりも小さくなっている場合には、例えば、図3に示したように、各ピンホール11で回折した光が網膜220上に小さな像を形成する。そのため、観察者は、上記の場合と比べて、焦点のより合った像を見ることができる。さらに、各ピンホール11で回折した光が網膜220上で重なり合わず、網膜220上の互いに異なる箇所に像を形成する。そのため、観察者は、各ピンホール11で回折した光を互いに分離して認識することができる。従って、観察者は、上記の場合と比べて、より鮮明な像を見ることができる。
ここで、通常の明るさの時の成人の瞳210の瞳孔の直径φ2は、3mmよりも若干大きい。そのため、各ピンホール11で回折した光が網膜220上で互いに分離されるためには、瞳210の瞳孔位置における直径φ1が3mm以下となっていることが好ましい。ただし、各ピンホール11で回折した光を絞り過ぎてしまうと、網膜220の角解像力が悪化する。網膜220の角解像力が許容される最小値となっているとき、瞳210の瞳孔位置における直径φ1は0.1mmである。従って、マイクロレンズアレイ20およびレンズシート30は、各ピンホール11で回折した光を、瞳210の瞳孔位置における直径φ1が0.1mm以上3mm以下となるように互いに重ね合わせるように構成されていることが好ましい。
[作用]
次に、本実施の形態の光学シート1の作用について説明する。表示パネル100に対して外部から映像信号が入力されると、映像信号に応じた光が各表示画素110から出射される。具体的には、サブ画素111Rから赤色光が発せられ、サブ画素111Gから緑色光が発せられ、サブ画素111Bから青色光が発せられる。各サブ画素111から発せられた光が、ピンホール11で回折されたのち、マイクロレンズ21に入射する。具体的には、特定表示画素の各サブ画素111から発せられた光と、特定表示画素に隣接する表示画素110から発せられた光が、特定ピンホール11αで回折され、特定マイクロレンズ21αに入射する。このとき、特定表示画素および特定表示画素に隣接する表示画素110から発せられた同色の光が、特定マイクロレンズ21α全体を照明する。各マイクロレンズ21に入射した光は、レンズシート30で集光されると共に、互いに重ね合わされる。具体的には、各マイクロレンズ21に入射した光は、レンズシート30で集光されると共に、瞳210の瞳孔位置における直径φ1が瞳210の瞳孔の直径φ2よりも小さな直径(例えば、0.1mm以上3mm以下)となるように互いに重ね合わされる。
[効果]
次に、本実施の形態の光学シート1における効果について説明する。本実施の形態の光学シート1では、全種類のサブ画素111から発せられた光が特定ピンホール11αに入射するとともに特定ピンホール11αで回折した結果、特定ピンホール11αから出射された各回折光が特定マイクロレンズ21αに入射する。このように、本実施の形態では、ピンホール11による回折効果が利用されるので、全種類のサブ画素111から発せられた光の一部が、回折により、入射角よりも小さな出射角で特定ピンホール11αから出射され、特定マイクロレンズ21αに入射する。そのため、ピンホールマスク10と表示画素110との間隙を狭くした場合であっても、色再現性の低下を抑制することができる。つまり、色再現性の低下を抑制しつつ、ピンホールマスク10と表示画素110との間隙を狭くすることができる。従って、厚さの薄い光学シート1を実現することができる。
また、本実施の形態では、ピンホール11による回折効果が利用されるので、ピンホールマスク10と表示画素110との間隙に散乱板や拡散板を配置して、色再現性の低下を抑制する必要もない。従って、散乱板や拡散板が存在しない分だけ、高いコントラストや高い光透過率を実現することができる。
また、本実施の形態では、ピンホール11の直径φhole1が式(2)を満たしている。これにより、特定表示画素および特定表示画素に隣接する表示画素110から発せられた同色の光によって、特定マイクロレンズ21α全体が照明される。その結果、高い色再現性および少ない色むらを実現することができる。
<2.第1の実施の形態の変形例>
以下に、上記実施の形態の光学シート1の種々の変形例について説明する。なお、以下では、上記実施の形態の表示装置1と共通する構成要素に対しては、同一の符号が付与される。さらに、上記実施の形態の表示装置1と共通する構成要素についての説明は、適宜、省略されるものとする。
[変形例1]
上記実施の形態では、複数のピンホール11が、マイクロレンズ21ごとに1つずつ割り当てられていた。しかし、上記実施の形態において、複数のピンホール11が、マイクロレンズ21ごとに複数個ずつ割り当てられていてもよい。このとき、複数のピンホール11の配列ピッチΔLaは、複数のマイクロレンズ21の配列ピッチΔLcよりも小さくなっており、例えば、配列ピッチΔLcの1/n(nは正の整数)となっている。複数のピンホール11の配列ピッチΔLbは、複数のマイクロレンズ21の配列ピッチΔLdよりも小さくなっており、例えば、配列ピッチΔLdの1/nとなっている。
例えば、図8A、図8B、図8Cに示したように、複数のピンホール11が、マイクロレンズ21ごとに4個ずつ割り当てられている。図8Aは、ピンホールマスク10の平面構成例を表したものである。図8Bは、マイクロレンズアレイ20の平面構成例を表したものである。図8Cは、ピンホールマスク10およびマイクロレンズアレイ20を互いに重ね合わせたときの平面構成例を表したものである。このとき、複数のピンホール11の配列ピッチΔLaは、配列ピッチΔLcの1/2となっている。複数のピンホール11の配列ピッチΔLbは、配列ピッチΔLdの1/2となっている。
[変形例2]
上記実施の形態および変形例1では、複数のマイクロレンズ21の配列方向と、複数のピンホール11の配列方向とが、互いに一致しているか、または、概ね一致していた。しかし、上記実施の形態および変形例1において、配列ピッチΔLaおよび配列ピッチΔLbが互いに等しく、さらに、配列ピッチΔLcおよび配列ピッチΔLdが互いに等しい場合に、複数のマイクロレンズ21の配列方向が、複数のピンホール11の配列方向に対して、45°ずれていてもよい。このとき、線分Lcが、線分Laに対して、時計回りに45°ずれており、線分Ldが、線分Lbに対して、時計回りに45°ずれている。さらに、複数のピンホール11の配列ピッチΔLaが、配列ピッチΔLcの1/n×1/√2となっており、複数のピンホール11の配列ピッチΔLbが、配列ピッチΔLdの1/n×1/√2となっている。
例えば、図9A、図9B、図9Cに示したように、複数のピンホール11の配列ピッチΔLaが、配列ピッチΔLcの1/√2となっており、複数のピンホール11の配列ピッチΔLbが、配列ピッチΔLdの1/√2となっている。図9Aは、ピンホールマスク10の平面構成例を表したものである。図9Bは、マイクロレンズアレイ20の平面構成例を表したものである。図9Cは、ピンホールマスク10およびマイクロレンズアレイ20を互いに重ね合わせたときの平面構成例を表したものである。
[変形例3]
上記実施の形態では、複数のピンホール11の2つの配列方向が互いに直交すると共に、複数のマイクロレンズ21の2つの配列方向が互いに直交していた。さらに、複数の表示画素110の2つの配列方向も互いに直交していた。しかし、上記実施の形態および変形例1において、配列ピッチΔLa,ΔLb,ΔLc,ΔLdが互いに等しい場合に、複数のピンホール11の2つの配列方向が60°で交差すると共に、複数のマイクロレンズ21の2つの配列方向が60°で交差していてもよい。さらに、表示画素110の2つの配列方向も60°で交差していてもよい。このとき、複数のマイクロレンズ21の配列方向と、複数のピンホール11の配列方向とが、互いに一致しているか、または、±0.5°の範囲内で互いに交差している。
例えば、図10A、図10B、図10Cに示したように、マイクロレンズ21が正六角形となっており、複数のマイクロレンズ21が、隣り合うマイクロレンズ21同士の隙間が最小となるように配置されている。図10Aは、ピンホールマスク10の平面構成例を表したものである。図10Bは、マイクロレンズアレイ20の平面構成例を表したものである。図10Cは、ピンホールマスク10およびマイクロレンズアレイ20を互いに重ね合わせたときの平面構成例を表したものである。
ピンホールマスク10およびマイクロレンズアレイ20を平面視した場合に、ピンホール11の中心が、マイクロレンズ21の中心と重なり合っていることが好ましい。なお、ピンホールマスク10およびマイクロレンズアレイ20を平面視した場合に、各ピンホール11の中心が、各マイクロレンズ21の中心から特定の方向に所定の大きさだけシフトしていてもよい。つまり、光学シート1が表示面200Aまたは表示面300Aに貼り合わされた場合に、表示面200Aまたは表示面300A内での光学シート1の座標位置については、特に制限がない。
[変形例4]
上記実施の形態では、表示画素110が、3つのサブ画素111によって構成されていた。しかし、上記実施の形態および変形例1〜3において、表示画素110が、4つ以上のサブ画素111によって構成されていてもよい。例えば、図11に示したように、表示画素110が、6つのサブ画素111によって構成されていてもよい。図11は、表示画素110の平面構成例を表したものである。
このとき、各表示画素110は、3種類のサブ画素111によって構成されると共に、2つのサブ画素111R、2つのサブ画素111G、および2つのサブ画素111Bによって構成されている。2つのサブ画素111Rは、例えば、表示画素110の左寄りの位置に、表示画素100の縦方向に並んで配置されている。2つのサブ画素111Gは、例えば、表示画素110の中央の位置に、表示画素100の縦方向に並んで配置されている。2つのサブ画素111Bは、例えば、表示画素110の右寄りの位置に、表示画素100の縦方向に並んで配置されている。
[変形例5]
上記実施の形態では、表示画素110が、3種類のサブ画素111によって構成されていた。しかし、上記実施の形態および変形例1〜3において、表示画素110が、4種類以上のサブ画素111によって構成されていてもよい。例えば、図12に示したように、表示画素110が、4種類のサブ画素111によって構成されていてもよい。図12は、表示画素110の平面構成例を表したものである。
このとき、各表示画素110において、4種類のサブ画素111は、例えば、サブ画素111R、サブ画素111G、サブ画素111Bおよびサブ画素111Wによって構成されている。サブ画素111Wは、白色光を発するようになっている。サブ画素111Wは、例えば、自らが光を生成する自発光素子を含んで構成されている。なお、サブ画素111Wは、例えば、入射光を光変調する素子を含んで構成されていてもよい。
また、各表示画素110は、4種類のサブ画素111によって構成されると共に、例えば、2つのサブ画素111R、2つのサブ画素111G、2つのサブ画素111Bおよび2つのサブ画素111Wによって構成されている。2つのサブ画素111Rは、例えば、表示画素110の左寄りの位置に、表示画素100の縦方向に並んで配置されている。2つのサブ画素111Gは、例えば、表示画素110の中央左寄りの位置に、表示画素100の縦方向に並んで配置されている。2つのサブ画素111Bは、例えば、表示画素110の中央右寄りの位置に、表示画素100の縦方向に並んで配置されている。2つのサブ画素111Wは、例えば、表示画素110の左寄りの位置に、表示画素100の縦方向に並んで配置されている。
[変形例6]
上記実施の形態および変形例1〜5では、各サブ画素111が長方形状となっていた。しかし、上記実施の形態および変形例1〜5において、各サブ画素111が、正方形状となっていてもよい。このとき、各表示画素110において、複数のサブ画素111が、例えば、図13に示したように、格子状に配置されていてもよい。図13は、表示画素110の平面構成例を表したものである。
変形例1〜6では、上記実施の形態と同様、ピンホール11による回折効果が利用されるので、厚さの薄い光学シート1を実現することができ、散乱板や拡散板が存在しない分だけ、高いコントラストや高い光透過率を実現することができる。また、変形例1〜6では、上記実施の形態と同様、ピンホール11の直径φhole1が式(2)を満たしているので、高い色再現性および少ない色むらを実現することができる。
<3.第2の実施の形態>
次に、本技術の第2の実施の形態の光学シート2について説明する。光学シート2は、本技術の「光学シート」の一具体例に対応する。図14は、本技術の第2の実施の形態の光学シート2の概略構成例を表したものである。光学シート2は、光学シート1において、レンズシート30およびスペーサ50を省略すると共に、ピンホールマスク10の代わりにピンホールマスク60を設けたものに相当する。光学シート2は、光学シート1と同様、例えば、表示面200Aまたは表示面300Aに貼り付けるのに適したものである。
光学シート2は、例えば、図14に示したように、ピンホールマスク60、マイクロレンズアレイ20およびスペーサ40を備えている。ピンホールマスク60は、本技術の「ピンホールマスク」の一具体例に対応する。ピンホールマスク60の表面が光学シート2の光入射面となっており、マイクロレンズアレイ20の表面が光学シート2の光出射面となっている。なお、ピンホールマスク60の表面(光入射面)に、接着層、粘着層、または帯電層が設けられていてもよい。また、マイクロレンズアレイ20の表面(光出射面)に、マイクロレンズアレイ20を保護する保護膜が設けられていてもよい。
(ピンホールマスク60)
ピンホールマスク60は、表示画素110から発せられる光に対して回折効果のある複数のピンホール61を有している。ピンホール61は、本技術の「ピンホール」の一具体例に対応する。ピンホール61は、表示画素110から発せられる光(可視光)に対して回折効果のある直径を有しており、例えば、7.5μmの直径を有している。ピンホール61は、光遮光性を有するシート状の部材に設けられている。従って、ピンホールマスク60は、各ピンホール61を介して、表示画素110から発せられる光を透過するようになっている。ピンホールマスク60は、例えば、スペーサ40の光入射面に対して、ブラックカーボンなどを含む遮光材料を塗布したのち、塗布した遮光材料に複数の開口を形成することにより形成される。ピンホールマスク60は、例えば、スペーサ40の光入射面に対して、クロムの薄膜を形成したのち、クロムの薄膜に対して、エッチングで開口を形成することにより形成されてもよい。
図15は、ピンホールマスク60およびマイクロレンズアレイ20の平面構成例を表したものである。複数のピンホール61は、格子状に配置されている。複数のピンホール61は、線分Leと平行な方向に並んで配置されるとともに、線分Leと直交または略直交する線分Lfと平行な方向に並んで配置されている。複数のピンホール61は、線分Leと平行な方向に、配列ピッチΔLeで並んで配置されている。瞳210の瞳孔位置で各ピンホール61で回折した光が互いに重なり合うように、配列ピッチΔLeは、配列ピッチΔLcよりも大きくなっており、例えば、100.75μmとなっている。複数のピンホール61は、線分Lfと平行な方向に、配列ピッチΔLfで並んで配置されている。瞳210の瞳孔位置で各ピンホール61で回折した光が互いに重なり合うように、配列ピッチΔLfは、配列ピッチΔLdよりも大きくなっており、例えば、100.75μmとなる。
複数のピンホール61は、線分Lcと平行な方向±1.0°の範囲内の方向に並んで配置されると共に、線分Ldと平行な方向±1.0°の範囲内の方向に並んで配置されている。ここで、線分Leと平行な方向は、線分Lcと平行な方向±1.0°の範囲内の方向に対応する。線分Lfと平行な方向は、線分Ldと平行な方向±1.0°の範囲内の方向に対応する。
複数のマイクロレンズ21は、線分Lcと平行な方向に、配列ピッチΔLcで並んで配置されている。配列ピッチΔLcは、配列ピッチΔLeよりも小さくなっており、例えば、100μmとなっている。複数のマイクロレンズ21は、線分Ldと平行な方向に、配列ピッチΔLdで並んで配置されている。配列ピッチΔLdは、配列ピッチΔLfよりも小さくなっており、例えば、100μmとなっている。
ピンホールマスク60およびマイクロレンズアレイ20は、各ピンホール61で回折した光を互いに重ね合わせるようになっている。ピンホールマスク60およびマイクロレンズアレイ20は、例えば、図16に示したように、各ピンホール61で回折した光を、所定の位置における直径φ1が瞳210の瞳孔の直径φ2よりも小さな直径(例えば、0.1mm以上3mm以下)となるように互いに重ね合わせるように構成されている。「所定の位置」は、具体的には、瞳210の瞳孔位置である。例えば、D2=1500μm、マイクロレンズ21と瞳210の瞳孔との距離=200mmとなっているとき、各ピンホール61を通過した光線の、瞳210の瞳孔位置における直径φ1が1mmとなっている。図16は、光学シート2が表示パネル100の表示面100Aに貼り合わされたときの、光学シート2および表示パネル100の断面構成例を表したものである。
具体的には、複数のマイクロレンズ21は、ピンホール61ごとに1つずつ割り当てられている。マイクロレンズ21および表示画素110は、互いに対向配置されている。ピンホールマスク60およびマイクロレンズアレイ20を平面視した場合に、ある1つのピンホール61の中心が、ある1つのマイクロレンズ21の中心と重なり合っている。図15には、ピンホール61の中心と、マイクロレンズ21の中心とが互いに重なり合っている箇所(以下、「点P5」と称する。)が、ピンホールマスク60の中央に位置している例が示されている。なお、点P5が、ピンホールマスク60の中央とは異なる箇所に位置していてもよい。ピンホールマスク60およびマイクロレンズアレイ20を平面視した場合に、各ピンホール61の中心は、各ピンホール61と対向するマイクロレンズ21の中心と対向する位置から、点P5を中心とした放射方向にシフトしており、さらに、そのシフト量は、点P5からの距離が大きくなるにつれて、大きくなっている。なお、配列ピッチΔLe,ΔLfは、場所に依らず固定値となっている。
次に、サブ画素111およびピンホール61の配置および大きさについて,図16、図17、図18、図19を用いて説明する。図17、図18は、サブ画素111、ピンホール61およびマイクロレンズ21の配置および大きさの一例を表したものである。図19は、表示画素110の平面構成例を表したものである。
ここで、光学シート2が表示面100Aに貼り合わされた場合に、各サブ画素111から発せられた光の光路上に散乱または拡散の作用を有する部材が全く設けられていないと仮定する。このとき、複数のピンホール61および複数のマイクロレンズ21は、全種類のサブ画素111から発せられた光が共通の1つのピンホール61である特定ピンホール61αに入射するとともに特定ピンホール61αで回折した結果、特定ピンホール61αから出射された各回折光が1つのマイクロレンズ21である特定マイクロレンズ21αに入射する配置および大きさとなっている。
具体的には、複数のピンホール61および複数のマイクロレンズ21が、以下の式(5)を満たす配置および大きさとなっている。
θ4>θ5…(5)
θ4:特定ピンホール61αの中心および点P6を通る第1線分L11と、特定ピンホール61αの中心および特定マイクロレンズ21αの中心を通る第2線分L12とのなす角
θ5:特定ピンホール61αの中心および点P2を通る第3線分L13と、第2線分L12とのなす角
P6:特定ピンホール61αに最も近い全種類のサブ画素111のうち、特定ピンホール61αの中心から最も遠いサブ画素111(第1サブ画素)の、特定ピンホール61αから最も遠い点
このとき、点P6は、例えば、図17、図19に示したように、サブ画素111Rの左上隅となる。式(5)は、ピンホール61が回折効果を有していないと仮定した場合に、サブ画素111(第1サブ画素)から発せられた光のうち、特定ピンホール61αに入射した光の一部だけが、特定マイクロレンズ21αに入射することを示している。つまり、式(5)は、D3<D4の概念を含む式である。D4は、マイクロレンズ21の焦点距離の±10%の範囲内の大きさとなっている。
D3:特定ピンホール61αの中心と表示画素110との距離
D4:特定マイクロレンズ21αの中心と特定ピンホール61αの中心との距離
「特定ピンホール61αに最も近い全種類のサブ画素111」には、例えば、図17に示したように、特定表示画素内の2種類のサブ画素111(サブ画素111G,111B)、特定表示画素に隣接する表示画素110内の残りの1種類のサブ画素111(サブ画素111R)が含まれる。なお、特定ピンホール61αの場所によっては、「特定ピンホール61αに最も近い全種類のサブ画素111」には、特定表示画素内の全ての種類のサブ画素111(サブ画素111G,111B,111R)が含まれ得る。
さらに、特定ピンホール61αの直径φhole2 は、以下の式(6)を満たしている。式(6)は、特定表示画素およびそれに隣接する表示画素110から特定ピンホール61αに入射した光が回折角θdiffで回折したのち、特定マイクロレンズ21αに入射し、その結果、同色の光が特定マイクロレンズ21α全体を照明することを示している。つまり、式(6)は、高い色再現性および少ない色むらを実現するための式である。
φhole2 <λ/θ6…(6)
θ6:特定ピンホール61αの中心および点P7を通る第4線分L14と、特定ピンホール61αの中心および点P8を通る第5線分L15とのなす角
P7:サブ画素111(第1サブ画素)の、特定ピンホール61αに最も近い点
P8:サブ画素111(第1サブ画素)に隣接する、サブ画素111(第1サブ画素)と同一種類の複数のサブ画素111のうち、特定ピンホール61αの中心に最も近いサブ画素111(第2サブ画素)を平面視したときに、サブ画素111(第2サブ画素)のうち、特定ピンホール61αの中心と対向する箇所および点P7を通る第6線分L16(図19参照)と交差する箇所であって、かつ、特定ピンホール61αに最も近い点
式(6)は、以下の式(7)、式(8)から得られる。
θdiff=λ/(2×φhole2)…(7)
2×θdiff>θ6…(8)
点P7は、例えば、図19に示したように、特定ピンホール61αと対向する表示画素110に隣接する表示画素110に含まれるサブ画素11Rの左エッジの下寄りの部分となる。点P8は、例えば、図19に示したように、特定ピンホール61αと対向する表示画素110に含まれるサブ画素111Rの右エッジの下寄りの部分となる。
上記の式(5)〜式(8)は、ピンホール61による回折効果と、サブ画素111、ピンホール61およびマイクロレンズ21の幾何学的な構成とにより表現されている。上記の式(5)〜式(8)は、表示画素110とピンホールマスク60との間に、散乱または拡散の作用を有する部材を設けなくても、高い色再現性および少ない色むらを実現できることを示唆している。つまり、複数のピンホール61および複数のマイクロレンズ21が、式(4)を満たす配置および大きさとなっており、さらに、特定ピンホール61αの直径φhole2が、式(6)を満たしている場合には、表示画素110とピンホールマスク60との間に、色再現性および色むらを改善するために、散乱板や拡散板を設ける必要がない。表示画素110とピンホールマスク60との間に、散乱板や拡散板が設けられていても構わないが、そのようにした場合には、散乱板や拡散板によって、むしろ、コントラストや光透過率が低下する懸念がある。
式(6)からは、特定表示画素および特定表示画素に隣接する表示画素110から発せられた同色の光が、特定マイクロレンズ21α全体を照明することがわかる。各ピンホール61および各マイクロレンズ21の中心が、ともに、表示画素110の中心と重なり合っている場合には、特定表示画素から発せられた光が特定マイクロレンズ21αを照明する面積の方が、特定表示画素に隣接する表示画素110から発せられた光が特定マイクロレンズ21αを照明する面積よりも広くなる。一方、各ピンホール61および各マイクロレンズ21の中心が、ともに、表示画素110の中心から特定の方向に所定の大きさだけシフトしている場合には、特定表示画素に隣接する表示画素110から発せられた光が特定マイクロレンズ21αを照明する面積の方が、特定表示画素から発せられた光が特定マイクロレンズ21αを照明する面積よりも広くなる場合もある。このように、双方の光の照明面積の割合は、各ピンホール61および各マイクロレンズ21の中心位置に応じて変化するが、双方の光の照明面積の割合に依らず、同色の光が特定マイクロレンズ21α全体を照明する。このことから、光学シート2が表示面100Aに貼り合わされた場合に、表示面100A内での光学シート2の座標位置については、特に制限がないことがわかる。
[作用]
次に、本実施の形態の光学シート2の作用について説明する。表示パネル100に対して外部から映像信号が入力されると、映像信号に応じた光が各表示画素110から出射される。具体的には、サブ画素111Rから赤色光が発せられ、サブ画素111Gから緑色光が発せられ、サブ画素111Bから青色光が発せられる。各サブ画素111から発せられた光が、ピンホール61で回折されたのち、マイクロレンズ21に入射する。具体的には、特定表示画素の各サブ画素111から発せられた光と、特定表示画素に隣接する表示画素110から発せられた光が、特定ピンホール61αで回折され、特定マイクロレンズ21αに入射する。このとき、特定表示画素および特定表示画素に隣接する表示画素110から発せられた同色の光が、特定マイクロレンズ21α全体を照明する。各マイクロレンズ21に入射した光は、マイクロレンズ21と、ピンホール61との位置関係によって、互いに重ね合わされる。具体的には、各マイクロレンズ21に入射した光は、瞳210の瞳孔位置における直径φ1が瞳210の瞳孔の直径φ2よりも小さな直径(例えば、0.1mm以上3mm以下)となるように互いに重ね合わされる。
[効果]
次に、本実施の形態の光学シート2における効果について説明する。本実施の形態の光学シート2では、全種類のサブ画素111から発せられた光が特定ピンホール61αに入射するとともに特定ピンホール61αで回折した結果、特定ピンホール61αから出射された各回折光が特定マイクロレンズ21αに入射する。このように、本実施の形態では、ピンホール61による回折効果が利用されるので、全種類のサブ画素111から発せられた光の一部が、回折により、入射角よりも小さな出射角で特定ピンホール61αから出射され、特定マイクロレンズ21αに入射する。そのため、ピンホールマスク60と表示画素110との間隙を狭くした場合であっても、色再現性の低下を抑制することができる。つまり、色再現性の低下を抑制しつつ、ピンホールマスク60と表示画素110との間隙を狭くすることができる。従って、厚さの薄い光学シート2を実現することができる。
また、本実施の形態では、ピンホール61による回折効果が利用されるので、ピンホールマスク60と表示画素110との間隙に散乱板や拡散板を配置して、色再現性の低下を抑制する必要もない。従って、散乱板や拡散板が存在しない分だけ、高いコントラストや高い光透過率を実現することができる。
また、本実施の形態では、ピンホール61の直径φhole2が式(6)を満たしている。これにより、特定表示画素および特定表示画素に隣接する表示画素110から発せられた同色の光によって、特定マイクロレンズ21α全体が照明される。その結果、高い色再現性および少ない色むらを実現することができる。
<4.第2の実施の形態の変形例>
[変形例1]
上記第2の実施の形態では、複数のピンホール61が、マイクロレンズ21ごとに1つずつ割り当てられていた。しかし、上記第2の実施の形態において、複数のピンホール61が、マイクロレンズ21ごとに複数個ずつ割り当てられていてもよい。このとき、複数のピンホール61は、ピンホール61からの光が所定の位置に集光する位置に配置されている。「所定の位置」は、具体的には、瞳210の瞳孔位置である。複数のピンホール61の配列ピッチΔLeは、例えば、複数のマイクロレンズ21の配列ピッチΔLcの1/n(nは正の整数)となっている。このようにした場合であっても、第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
[変形例2]
上記第2の実施の形態および変形例1では、複数のマイクロレンズ21の配列方向と、複数のピンホール61の配列方向とが、互いに一致しているか、または、概ね一致していた。しかし、上記第2の実施の形態および変形例1において、配列ピッチΔLcおよび配列ピッチΔLdが互いに等しく、さらに、配列ピッチΔLeおよび配列ピッチΔLfが互いに等しい場合に、複数のマイクロレンズ21の配列方向が、複数のピンホール61の配列方向に対して、45°ずれていてもよい。このとき、線分Lcが、線分Leに対して、時計回りに45°ずれており、線分Ldが、線分Lfに対して、時計回りに45°ずれている。さらに、複数のピンホール61の配列ピッチΔLeが、配列ピッチΔLcの1/n×1/√2となっており、複数のピンホール61の配列ピッチΔLfが、配列ピッチΔLdの1/n×1/√2となっている。
[変形例3]
図20は、光学シート2の概略構成の一変形例を表したものである。上記第2の実施の形態では、各マイクロレンズ21が、光出射側に突出する凸形状を有していたが、例えば、図20に示したように、光入射側に突出する凸形状を有していてもよい。このようにした場合であっても、第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
<5.第3の実施の形態>
次に、本技術の第3の実施の形態の表示装置3について説明する。表示装置3は、本技術の「表示装置」の一具体例に対応する。図21は、本実施の形態の表示装置3の概略構成例を表したものである。表示装置3は、各々が複数のサブ画素111を含む複数の表示画素110を有する表示パネル100と、複数の表示画素110と対向する位置に設けられた光学シート1とを備えている。光学シート1は、上記第1の実施の形態およびその変形例(変形例1〜変形例6)のうちの1つの光学シート1である。表示パネル100は、表示パネル100の最表面100B(光学シート1側の表面)に保護層120を有している。保護層120は、光透過性の保護ガラスまたは保護フィルムである。光学シート1は、表示パネル100の最表面100B(つまり、保護層120)に貼り合わされている。最表面100Bは、上述の表示面100Aに対応する。
表示装置3は、光学シート1と保護層120とを互いに貼り合わせる固定層70を備えている。固定層70は、例えば、接着層、粘着層、または帯電フィルムである。帯電フィルムは、静電気を帯びたフィルムであり、静電気を利用して、表示パネル100の最表面100B(つまり、保護層120)に貼り合わされている。固定層70は、光透過性の材料で構成されている。本実施の形態において、固定層70は、散乱板や拡散板のような、積極的に光を散乱したり拡散したりする機能を有していない。つまり、表示装置3では、上記第1の実施の形態で説明したように、固定層70が散乱板や拡散板として機能しても支障のない光学設計がなされている。なお、図22に示したように、固定層70が省略されていてもよい。この場合に、ピンホールマスク10が、帯電フィルムの機能を有していてもよい。
本実施の形態では、上記第1の実施の形態と同様、ピンホール11による回折効果が利用されるので、光学シート1の厚さを薄くすることができ、散乱板や拡散板が存在しない分だけ、高いコントラストや高い光透過率を実現することができる。また、本実施の形態では、上記第1の実施の形態と同様、ピンホール11の直径φhole1が式(2)を満たしているので、高い色再現性および少ない色むらを実現することができる。
<6.第4の実施の形態>
次に、本技術の第4の実施の形態の表示装置4について説明する。表示装置4は、本技術の「表示装置」の一具体例に対応する。図23は、本実施の形態の表示装置4の概略構成例を表したものである。表示装置4は、各々が複数のサブ画素111を含む複数の表示画素110を有する表示パネル100と、複数の表示画素110と対向する位置に設けられた光学シート2とを備えている。光学シート2は、上記第2の実施の形態およびその変形例(変形例1,2)のうちの1つの光学シート2である。表示パネル100は、表示パネル100の最表面100B(光学シート2側の表面)に保護層120を有している。光学シート2は、表示パネル100の最表面100B(つまり、保護層120)に貼り合わされている。
表示装置4は、光学シート2と保護層120とを互いに貼り合わせる固定層70を備えている。固定層70は、上記第3の実施の形態と同様、例えば、接着層、粘着層、または帯電フィルムである。帯電フィルムは、静電気を帯びたフィルムであり、静電気を利用して、表示パネル100の最表面100B(つまり、保護層120)に貼り合わされている。固定層70は、光透過性の材料で構成されている。本実施の形態において、固定層70は、散乱板や拡散板のような、積極的に光を散乱したり拡散したりする機能を有していない。つまり、表示装置4では、上記第2の実施の形態で説明したように、固定層70が散乱板や拡散板として機能しても支障のない光学設計がなされている。なお、図24に示したように、固定層70が省略されていてもよい。この場合に、ピンホールマスク60が、帯電フィルムの機能を有していてもよい。
本実施の形態では、上記第2の実施の形態と同様、ピンホール61による回折効果が利用されるので、光学シート2の厚さを薄くすることができ、散乱板や拡散板が存在しない分だけ、高いコントラストや高い光透過率を実現することができる。また、本実施の形態では、上記第2の実施の形態と同様、ピンホール61の直径φhole2が式(6)を満たしているので、高い色再現性および少ない色むらを実現することができる。
<7.第5の実施の形態>
次に、本技術の第5の実施の形態の電子機器200について説明する。図25は、本実施の形態の電子機器200の概略構成例を表したものである。電子機器200は、例えば、板状の筐体の主面に表示面200Aを備えた携帯端末である。電子機器200は、本技術の「電子機器」の一具体例に対応する。表示面200Aは、本技術の「表示面」、「最表面」の一具体例に対応する。電子機器200は、例えば、表示面200Aの位置に表示装置3または表示装置4を備えている。表示装置3は、各々が複数のサブ画素111を含む複数の表示画素110を有する表示パネル100と、複数の表示画素110と対向する位置に設けられた光学シート1とを備えている。光学シート1は、上記第1の実施の形態およびその変形例(変形例1〜変形例6)のうちの1つの光学シート1である。表示装置4は、各々が複数のサブ画素111を含む複数の表示画素110を有する表示パネル100と、複数の表示画素110と対向する位置に設けられた光学シート2とを備えている。光学シート2は、上記第2の実施の形態およびその変形例(変形例1,2)のうちの1つの光学シート2である。
光学シート1,2が、表示面200Aに対して着脱可能に構成されていてもよい。つまり、電子機器200のユーザは、表示面200A内での光学シート1,2の座標位置については特段、留意する必要はない。
本実施の形態では、上記第1および第2の実施の形態と同様、光学シート1,2において、ピンホール11,61による回折効果が利用される。これにより、光学シート1,2の厚さを薄くすることができ、散乱板や拡散板が存在しない分だけ、高いコントラストや高い光透過率を実現することができる。また、本実施の形態では、上記第1および第2の実施の形態と同様、ピンホール11,61の直径φhole1 ,φ hole2 が式(2)または式(6)を満たしているので、高い色再現性および少ない色むらを実現することができる。
<8.第6の実施の形態>
次に、本技術の第6の実施の形態の電子機器300について説明する。図26は、本実施の形態の電子機器300の概略構成例を表したものである。電子機器300は、例えば、電子機器300のユーザの耳などに掛けたときにユーザの各眼球の前に表示面300Aが配置されるウエアラブルデバイスである。電子機器300は、本技術の「電子機器」の一具体例に対応する。表示面300Aは、本技術の「表示面」、「最表面」の一具体例に対応する。電子機器300は、例えば、表示面300Aの位置に表示装置3または表示装置4を備えている。
光学シート1,2が、表示面300Aに対して着脱可能に構成されていてもよい。つまり、電子機器300のユーザは、表示面300A内での光学シート1,2の座標位置については特段、留意する必要はない。
本実施の形態では、上記第1および第2の実施の形態と同様、光学シート1,2において、ピンホール11,61による回折効果が利用される。これにより、光学シート1,2の厚さを薄くすることができ、散乱板や拡散板が存在しない分だけ、高いコントラストや高い光透過率を実現することができる。また、本実施の形態では、上記第1および第2の実施の形態と同様、ピンホール11,61の直径φhole1 ,φ hole2 が式(2)または式(6)を満たしているので、高い色再現性および少ない色むらを実現することができる。
<9.共通の変形例>
第1の実施の形態、変形例1〜6および第3の実施の形態において、例えば、図27に示したように、スペーサ40が省略され、スペーサ40の厚さの分だけ、マイクロレンズアレイ20が厚く形成されていてもよい。また、第2の実施の形態および第4の実施の形態において、例えば、図28に示したように、スペーサ40が省略され、スペーサ40の厚さの分だけ、マイクロレンズアレイ20が厚く形成されていてもよい。これらのようにした場合には、部品点数を1つ減らすことができ、さらに、反射面(スペーサ40とマイクロレンズアレイ20との境界)を1つ減らすことができる。
また、第1の実施の形態、変形例1〜6および第3の実施の形態において、表示画素110とピンホールマスク10との間に、散乱板や拡散板が設けられていてもよい。また、第2の実施の形態および第4の実施の形態において、表示画素110とピンホールマスク60との間に、散乱板や拡散板が設けられていてもよい。
以上、4つの実施の形態および多数の変形例を挙げて本技術を説明したが、本技術は上記実施の形態等に限定されるものではなく、種々変形が可能である。なお、本明細書中に記載された効果は、あくまで例示である。本技術の効果は、本明細書中に記載された効果に限定されるものではない。本技術が、本明細書中に記載された効果以外の効果を持っていてもよい。
また、例えば、本技術は以下のような構成を取ることができる。
(1)
各々が複数のサブ画素を含む複数の表示画素を有する表示パネルと、
複数の前記表示画素と対向する位置に設けられた光学シートと
を備え、
前記光学シートは、
前記表示画素から発せられる光に対して回折効果のある複数のピンホールを有するピンホールマスクと、
複数のマイクロレンズを有するマイクロレンズアレイと
を有し、
複数の前記ピンホールおよび複数の前記マイクロレンズは、各前記サブ画素から発せられた光の光路上に散乱または拡散の作用を有する部材が全く設けられていないと仮定した場合に、全種類の前記サブ画素から発せられた光が共通の1つの前記ピンホールである特定ピンホールに入射するとともに前記特定ピンホールで回折した結果、前記特定ピンホールから出射された各回折光が1つの前記マイクロレンズである特定マイクロレンズに入射する配置および大きさとなっている
表示装置。
(2)
複数の前記ピンホールおよび複数の前記マイクロレンズは、以下の式(A)を満たす配置および大きさとなっている
(1)に記載の表示装置。
θ1>θ2…(A)
θ1:前記特定ピンホールの中心および点P1を通る第1線分と、前記特定ピンホールの中心および前記特定マイクロレンズの中心を通る第2線分とのなす角
θ2:前記特定ピンホールの中心および点P2を通る第3線分と、前記第2線分とのなす角
P1:前記特定ピンホールに最も近い全種類の前記サブ画素のうち、前記特定ピンホールの中心から最も遠い第1サブ画素の、前記特定ピンホールから最も遠い点
P2:前記特定マイクロレンズの端部
(3)
前記特定ピンホールの直径φは、以下の式(B)を満たす
(2)に記載の表示装置。
φ<λ/θ3…(B)
λ:前記表示画素から発せられる光の波長
θ3:前記特定ピンホールの中心および点P3を通る第4線分と、前記特定ピンホールの中心および点P4を通る第5線分とのなす角
P3:前記第1サブ画素の、前記特定ピンホールに最も近い点
P4:前記第1サブ画素に隣接する、前記第1サブ画素と同一種類の複数のサブ画素のうち、前記特定ピンホールの中心に最も近い第2サブ画素を平面視したときに、前記第2サブ画素のうち、前記特定ピンホールの中心と対向する箇所および前記点P3を通る第6線分と交差する箇所であって、かつ、前記特定ピンホールに最も近い点
(4)
複数の前記マイクロレンズは、第1方向に並んで配置されるとともに、前記第1方向と交差する第2方向に並んで配置され、
複数の前記ピンホールは、前記第1方向±0.5°の範囲内の方向に並んで配置されると共に、前記第2方向±0.5°の範囲内の方向に並んで配置されている
(1)ないし(3)のいずれか1つに記載の表示装置。
(5)
各前記マイクロレンズを通過した光を互いに重ね合わせるレンズシートをさらに備え、
複数の前記ピンホールの配列ピッチは、複数の前記マイクロレンズの配列ピッチと等しくなっている
(1)ないし(4)のいずれか1つに記載の表示装置。
(6)
複数の前記ピンホールの配列ピッチは、複数の前記マイクロレンズの配列ピッチの1/n(nは2以上の整数)または1/(n√2)となっている
(4)に記載の表示装置。
(7)
前記ピンホールマスク、前記マイクロレンズアレイおよび前記レンズシートは、各前記ピンホールで回折した光を所定の位置で0.1mm以上3mm以下の直径となるように互いに重ね合わせるように構成されている
(5)に記載の表示装置。
(8)
前記ピンホールマスク、前記マイクロレンズアレイおよび前記レンズシートは、各前記ピンホールで回折した光を所定の位置で0.1mm以上3mm以下の直径となるように互いに重ね合わせるように構成されている
(6)に記載の表示装置。
(9)
複数の前記ピンホールの配列ピッチが、複数の前記マイクロレンズの配列ピッチよりも大きくなっている
(1)ないし(4)のいずれか1つに記載の表示装置。
(10)
複数の前記ピンホールの配列ピッチは、複数の前記マイクロレンズの配列ピッチの1/n(nは2以上の整数)または1/(n√2)となっている
(9)に記載の表示装置。
(11)
前記ピンホールマスクおよび前記マイクロレンズアレイは、各前記ピンホールで回折した光を所定の位置で0.1mm以上3mm以下の直径となるように互いに重ね合わせるように構成されている
(9)に記載の表示装置。
(12)
前記表示パネルは、前記光学シート側の最表面に光透過性の保護ガラスまたは保護フィルムを有し、
前記光学シートは、前記光学シート側の最表面に貼り合わされている
(1)ないし(3)のいずれか1つに記載の表示装置。
(13)
前記光学シートは、静電気を帯びた帯電フィルムを有し、前記帯電フィルムの静電気を利用して、前記光学シート側の最表面に貼り合わされている
(12)に記載の表示装置。
(14)
前記光学シートと前記保護ガラスまたは前記保護フィルムとを互いに貼り合わせる接着層または粘着層をさらに備えた
(12)に記載の表示装置。
(15)
表示装置を備え、
前記表示装置は、
各々が複数のサブ画素を含む複数の表示画素を有する表示パネルと、
複数の前記表示画素と対向する位置に設けられた光学シートと
を有し、
前記光学シートは、
前記表示画素から発せられる光に対して回折効果のある複数のピンホールを有するピンホールマスクと、
複数のマイクロレンズを有するマイクロレンズアレイと
を有し、
複数の前記ピンホールおよび複数の前記マイクロレンズは、各前記サブ画素から発せられた光の光路上に散乱または拡散の作用を有する部材が全く設けられていないと仮定した場合に、全種類の前記サブ画素から発せられた光が共通の1つの前記ピンホールである特定ピンホールに入射するとともに前記特定ピンホールで回折した結果、前記特定ピンホールから出射された各回折光が1つの前記マイクロレンズである特定マイクロレンズに入射する配置および大きさとなっている
電子機器。
(16)
各々が複数のサブ画素を含む複数の表示画素と、複数の前記表示画素と対向する位置に設けられた表示面とを備えた表示パネルの前記表示面に貼り付けるのに適した光学シートであって、
前記表示画素から発せられる光に対して回折効果のある複数のピンホールを有するピンホールマスクと、
複数のマイクロレンズを有するマイクロレンズアレイと
を備え、
複数の前記ピンホールおよび複数の前記マイクロレンズは、前記光学シートが前記表示面に貼り合わされた場合に、各前記サブ画素から発せられた光の光路上に散乱または拡散の作用を有する部材が全く設けられていないと仮定したときに、全種類の前記サブ画素から発せられた光が共通の1つの前記ピンホールである特定ピンホールに入射するとともに前記特定ピンホールで回折した結果、前記特定ピンホールから出射された各回折光が1つの前記マイクロレンズである特定マイクロレンズに入射する配置および大きさとなっている
光学シート。
本出願は、日本国特許庁において2015年2月18日に出願された日本特許出願番号第2015−029917号を基礎として優先権を主張するものであり、この出願のすべての内容を参照によって本出願に援用する。
当業者であれば、設計上の要件や他の要因に応じて、種々の修正、コンビネーション、サブコンビネーション、および変更を想到し得るが、それらは添付の請求の範囲やその均等物の範囲に含まれるものであることが理解される。

Claims (14)

  1. 各々が複数のサブ画素を含む複数の表示画素を有する表示パネルと、
    複数の前記表示画素と対向する位置に設けられた光学シートと
    を備え、
    前記光学シートは、
    前記表示画素から発せられる光に対して回折効果のある複数のピンホールを有するピンホールマスクと、
    複数のマイクロレンズを有するマイクロレンズアレイと
    を有し、
    複数の前記ピンホールおよび複数の前記マイクロレンズは、各前記サブ画素から発せられた光の光路上に散乱または拡散の作用を有する部材が全く設けられていないと仮定した場合に、全種類の前記サブ画素から発せられた光が共通の1つの前記ピンホールである特定ピンホールに入射するとともに前記特定ピンホールで回折した結果、前記特定ピンホールから出射された各回折光が1つの前記マイクロレンズである特定マイクロレンズに入射する配置および大きさとなっており、
    複数の前記ピンホールおよび複数の前記マイクロレンズは、以下の式(1)を満たす配置および大きさとなっている
    表示装置。
    θ1>θ2…(1)
    θ1:前記特定ピンホールの中心および点P1を通る第1線分と、前記特定ピンホールの中心および前記特定マイクロレンズの中心を通る第2線分とのなす角
    θ2:前記特定ピンホールの中心および点P2を通る第3線分と、前記第2線分とのなす角
    P1:前記特定ピンホールに最も近い全種類の前記サブ画素のうち、前記特定ピンホールの中心から最も遠い第1サブ画素の、前記特定ピンホールから最も遠い点
    P2:前記特定マイクロレンズの端部
  2. 前記特定ピンホールの直径φは、以下の式(2)を満たす
    請求項に記載の表示装置。
    φ<λ/θ3…(2)
    λ:前記サブ画素から発せられる光の中心波長
    θ3:前記特定ピンホールの中心および点P3を通る第4線分と、前記特定ピンホールの中心および点P4を通る第5線分とのなす角
    P3:前記第1サブ画素の、前記特定ピンホールに最も近い点
    P4:前記第1サブ画素に隣接する、前記第1サブ画素と同一種類の複数のサブ画素のうち、前記特定ピンホールの中心に最も近い第2サブ画素を平面視したときに、前記第2サブ画素のうち、前記特定ピンホールの中心と対向する箇所および前記点P3を通る第6線分と交差する箇所であって、かつ、前記特定ピンホールに最も近い点
  3. 複数の前記マイクロレンズは、第1方向に並んで配置されるとともに、前記第1方向と交差する第2方向に並んで配置され、
    複数の前記ピンホールは、前記第1方向±1.0°の範囲内の方向に並んで配置されると共に、前記第2方向±1.0°の範囲内の方向に並んで配置されている
    請求項に記載の表示装置。
  4. 各前記マイクロレンズを通過した光を互いに重ね合わせるレンズシートをさらに備え、
    複数の前記ピンホールの配列ピッチは、複数の前記マイクロレンズの配列ピッチと等しくなっている
    請求項記載の表示装置。
  5. 複数の前記ピンホールの配列ピッチは、複数の前記マイクロレンズの配列ピッチの1/n(nは2以上の整数)または1/(n√2)となっている
    請求項に記載の表示装置。
  6. 前記ピンホールマスク、前記マイクロレンズアレイおよび前記レンズシートは、各前記ピンホールで回折した光を所定の位置で0.1mm以上3mm以下の直径となるように互いに重ね合わせるように構成されている
    請求項に記載の表示装置。
  7. 前記ピンホールマスクおよび前記マイクロレンズアレイは、各前記ピンホールで回折した光を所定の位置で0.1mm以上3mm以下の直径となるように互いに重ね合わせるように構成されている
    請求項に記載の表示装置。
  8. ユーザの瞳の瞳孔位置で各前記ピンホール回折した光が互いに重なり合うように、複数の前記ピンホールの配列ピッチが、複数の前記マイクロレンズの配列ピッチよりも大きくなっている
    請求項に記載の表示装置。
  9. 前記ピンホールマスクおよび前記マイクロレンズアレイは、各前記ピンホールで回折した光を所定の位置で0.1mm以上3mm以下の直径となるように互いに重ね合わせるように構成されている
    請求項に記載の表示装置。
  10. 前記表示パネルは、前記光学シート側の最表面に光透過性の保護ガラスまたは保護フィルムを有し、
    前記光学シートは、前記光学シート側の最表面に貼り合わされている
    請求項に記載の表示装置。
  11. 前記光学シートは、静電気を帯びた帯電フィルムを有し、前記帯電フィルムの静電気を利用して、前記光学シート側の最表面に貼り合わされている
    請求項10に記載の表示装置。
  12. 前記光学シートと前記保護ガラスまたは前記保護フィルムとを互いに貼り合わせる接着層または粘着層をさらに備えた
    請求項10に記載の表示装置。
  13. 表示装置を備え、
    前記表示装置は、
    各々が複数のサブ画素を含む複数の表示画素を有する表示パネルと、
    複数の前記表示画素と対向する位置に設けられた光学シートと
    を有し、
    前記光学シートは、
    前記表示画素から発せられる光に対して回折効果のある複数のピンホールを有するピンホールマスクと、
    複数のマイクロレンズを有するマイクロレンズアレイと
    を有し、
    複数の前記ピンホールおよび複数の前記マイクロレンズは、各前記サブ画素から発せられた光の光路上に散乱または拡散の作用を有する部材が全く設けられていないと仮定した場合に、全種類の前記サブ画素から発せられた光が共通の1つの前記ピンホールである特定ピンホールに入射するとともに前記特定ピンホールで回折した結果、前記特定ピンホールから出射された各回折光が1つの前記マイクロレンズである特定マイクロレンズに入射する配置および大きさとなっており、
    複数の前記ピンホールおよび複数の前記マイクロレンズは、以下の式(1)を満たす配置および大きさとなっている
    電子機器。
    θ1>θ2…(1)
    θ1:前記特定ピンホールの中心および点P1を通る第1線分と、前記特定ピンホールの中心および前記特定マイクロレンズの中心を通る第2線分とのなす角
    θ2:前記特定ピンホールの中心および点P2を通る第3線分と、前記第2線分とのなす角
    P1:前記特定ピンホールに最も近い全種類の前記サブ画素のうち、前記特定ピンホールの中心から最も遠い第1サブ画素の、前記特定ピンホールから最も遠い点
    P2:前記特定マイクロレンズの端部
  14. 各々が複数のサブ画素を含む複数の表示画素と、複数の前記表示画素と対向する位置に設けられた表示面とを備えた表示パネルの前記表示面に貼り付けるのに適した光学シートであって、
    前記表示画素から発せられる光に対して回折効果のある複数のピンホールを有するピンホールマスクと、
    複数のマイクロレンズを有するマイクロレンズアレイと
    を備え、
    複数の前記ピンホールおよび複数の前記マイクロレンズは、前記光学シートが前記表示面に貼り合わされた場合に、各前記サブ画素から発せられた光の光路上に散乱または拡散の作用を有する部材が全く設けられていないと仮定したときに、全種類の前記サブ画素から発せられた光が共通の1つの前記ピンホールである特定ピンホールに入射するとともに前記特定ピンホールで回折した結果、前記特定ピンホールから出射された各回折光が1つの前記マイクロレンズである特定マイクロレンズに入射する配置および大きさとなっており、
    複数の前記ピンホールおよび複数の前記マイクロレンズは、以下の式(1)を満たす配置および大きさとなっている
    光学シート。
    θ1>θ2…(1)
    θ1:前記特定ピンホールの中心および点P1を通る第1線分と、前記特定ピンホールの中心および前記特定マイクロレンズの中心を通る第2線分とのなす角
    θ2:前記特定ピンホールの中心および点P2を通る第3線分と、前記第2線分とのなす角
    P1:前記特定ピンホールに最も近い全種類の前記サブ画素のうち、前記特定ピンホールの中心から最も遠い第1サブ画素の、前記特定ピンホールから最も遠い点
    P2:前記特定マイクロレンズの端部
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