JP6698397B2 - 木質部材の接合方法 - Google Patents

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本発明は木質材料の接合方法に関し、特に梁と柱の接合部に複雑な接合部材を用いることなく、高い接合強度を発現する接合方法に関する。
近年、環境問題や産業の活性化を背景に国産木材のさらなる活用が求められており、従来の木造戸建住宅に加えて、大型化・高層化した木造建築物に関する技術開発が、盛んに行われている。
本来的に木質材料は、軽量で加工性が良いという構造材料としての特徴と、癒し効果やリラックス効果などの意匠的な特徴を合わせ持つ。しかしながら、大空間建築物や中低層建築物を木造化するためには、梁や柱などの構造材としての木質材料そのものの物性の向上に加えて、それらの接合部についても、強度向上が強く求められている。接合部の強度が不足すると、建物として成り立ちえないからである。
このような接合方法に関し、木造構造材においても近年では接合具を使用した接合方法が主流である。たとえば特許文献1では、T字型の金具にボルト孔や固定留め具の孔を設けて、数多くのボルトやネジを用いて接合させる方法が開示されている。しかし使用する部品数が多く、施工性が低下するものであった。また特許文献2では、鉄鋼やステンレス鋼などの重い金属材料に代えて、FRPや軽金属などの軽量材料を用いた、形状に特徴がある補強用具が開示されている。しかしそのような材料は耐火性能を確保しにくいことに加えて、接合形状が特殊になることで、耐火被覆の施工性の悪化や被覆材の高コスト化を伴いがちであった。
特にこのような問題は、中低層建築物や大空間建築物を木造化する際に顕著であった。そして特殊な接合具を用いることなく、施工性に優れ、高い接合強度を発現できる木質材料用の接合方法の開発が待たれていた。
特開2006−348658号公報 特開2004−003177号公報
本発明は特殊な接合具を用いることなく、施工性に優れ、接合強度が高い接合方法を提供することにある。
本発明の木質部材の接合方法は、木質材料からなる複数の部材を、頭部を有する棒状の接合部材を用いて接合する方法であって、接合部材の打ち込み面に圧縮強度が100N/mm以上、5000N/mm以下の繊維補強樹脂シートを配置することを特徴とする。
さらには、接合部材の頭部と繊維補強樹脂シートとの間に、補強板を配置するものであることや、接合する部材の間に、圧縮強度が100N/mm以上、5000N/mm以下の繊維補強樹脂シートが配置されていること、繊維補強樹脂シートを構成する繊維の融点又はガラス転移温度が200℃以上であること、木質材料からなる複数の部材が、柱部材と梁部材であることが好ましい。
本発明によれば、特殊な接合具を用いることなく、施工性に優れ、接合強度が高い接合方法が提供される。
繊維補強材料(繊維補強樹脂シート)がボルト(接合部材)の打ち込み面に配置されている図。 図1に加えて、繊維補強材料(繊維補強樹脂シート)が木質部材(柱部材と梁部材)の接合される面に配置されている図。 実施例1の模式図。 実施例2の模式図。
本発明の木質部材の接合方法は、木製の複数の部材を、頭部を有する棒状の接合部材を用いて接合する方法に関する。ここで頭部を有する棒状の接合部材とは、棒状のピン状物又はボルト等であって、接合対象の木質部材にあらかじめ穴を開けたり、または開けずにそのまま接合部材を打ち込む部材である。頭部とは棒状の接合部材本体よりも大きい端部のことをいい、通常のボルトや釘等が有する木質部材に打ち込むとがった先端の反対側の部位をいう。この接合部材は、その本体部にネジを切り、木質部材との摩擦力がより高い部材であることが好ましい。またこのような接合部材の大きさとしては、接合対象となる木質部材の大きさにもよるが、本体部分の直径は5〜30mmの範囲であることが好ましい。
そして本発明の木質部材の接合方法では、そのような接合部材の打ち込み面に圧縮強度が100N/mm以上、5000N/mm以下の繊維補強樹脂シートを配置することが必須である。より好ましくは500N/mm以上4,500N/mm以下、さらには1000N/mm以上4,000N/mm以下である。繊維補強樹脂シートの圧縮強度が100N/mmより低い場合は柱部材の補強にするには強度が低すぎるため、繊維補強樹脂シートの厚さを厚くする必要が生じ、コスト高になることに加えて接合部材と木材との密着性も阻害する傾向にある。一方、5,000N/mmより高すぎた場合には、破壊部位がその近辺に集中する懸念が有り、また破壊形状をコントロールするために、梁材料と接合部材との間の接合や接着を過剰にする必要が生じる。繊維補強樹脂シートの圧縮強度が適切な範囲の外になると、接合強度の向上が困難となるばかりか、各材料の強度バランスが崩れ、破壊形態をコントロールすることも困難となる。さらには接合構造体全体としてもコスト高になってしまう恐れがある。
このような本発明で用いる繊維補強樹脂シートは、補強用の強化繊維と樹脂からなるものであるが、ここで用いる補強用の強化繊維としては、耐熱性の有機繊維または無機繊維であることが好ましい。また、そのような繊維の周囲に存在するマトリックス樹脂としては、熱硬化性樹脂であることが好ましい。
強化繊維として有機材料からなる繊維を採用する場合、融点またはガラス転移温度が200℃以上であることが好ましい。さらにはそれらの融点またはガラス転移温度は250℃以上であることが好ましい。本発明の接合方法が採用される構造体は、建物を成り立たせるための重要な部分であって、荷重が集中する部分である。そして構造材料に使用される木質材料の燃焼温度は一般的に低いもので200〜250℃である。したがって、接合構造体に用いられる材料としては、これらの耐熱温度、特には木質材料の200℃より高い温度まで接合強度を保持することが好ましい。火災時においても、接合強度低下を避けるためである。特に木造建築の中でも大空間建物や中低層建物などの規模が大きく、公共性が高くなる建物用途において、この要求は顕著であり、準耐火または耐火の性能が必要となる。逆にこのような本発明の接合方法では高い防火性を付与することが可能である。木造の耐火技術についてはこれまで種々の方法が考案されてきているが、ほとんどが木質材料そのものを火炎、熱から保護する技術であって、本願発明のように接合技術に特化した耐火技術では無い。
より具体的に本発明の繊維補強樹脂シートに用いることができる繊維の例としては、炭素繊維、アラミド繊維、ポリアリレート繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサザール繊維、ポリフェニレンサルファイド繊維、ポリイミド繊維、四フッ化エチレン繊維、ガラス繊維などが例示でき、これらを単独または2種類以上を複合して用いてもよい。また、繊維の形態としては、一方向に繊維を引き揃えたUD基材やその2方向以上の組合せ、織物、不織布など様々な形態が採用可能であって、必要とする圧縮強度に対して設計することができる。但し実際の接合補強性能とコストとのバランスを加味した場合、一方向に引き揃えたUD基材を用いることが特に好ましい。
一方、繊維補強樹脂シートに用いるマトリックス樹脂としては、熱硬化性樹脂であるフェノール樹脂、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂などを好ましくは挙げることができる。中でもマトリックス樹脂については、以下に述べる接着剤との相性の観点からもフェノール樹脂であることが好ましい。
そしてこのような繊維補強樹脂シートとしては、特には、引張強度や引張弾性率が高く、かつ耐熱性が高い炭素繊維を柱材料などの木質部材における木質繊維と平行方向に引き揃えたUD基材と熱硬化性樹脂の中でも耐熱性に優れ、比較的安価であるフェノール樹脂の組合せが望ましい。
繊維補強樹脂シートにおける繊維と樹脂の比率としては20/80〜80/20の範囲であることが好ましい。目付としては0.4〜50kg/mであることが好ましい。さらに厚さとしては0.3〜30mmであることが好ましい。
また大きさとしては、接合する木質部材の大きさにもよるが、接合面全体を覆っても良く、最少の場合は接合部材の頭部の木質部材との接触面の面積程度であっても良い。通常1辺が100〜1200mm程度のシートであることが好ましい。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。本発明の方法は木質材料を繊維で補強した部材と、その他の部材を接合する方法であって、部材の最表面に繊維補強樹脂シートが配置されたものである。ここで本発明に用いる繊維補強樹脂シートは圧縮強度100N/mm以上5,000N/mm以下である繊維補強樹脂からなり、少なくとも接合部材の打ち込み面に配置される方法である。言い換えるとこのような接合構造体を形成する1つの部材のもう1つの部材が接合される面の反対面に配置されている方法である。
より具体的には、例えばこのような接合方法にて形成された接合構造体が柱と梁からなる柱勝ちの接合構造体である場合、少なくとも柱部材の梁部材が接合される面と反対の面に既述の繊維補強樹脂シートを配置するものである。また本発明の方法は梁勝ちの接合構造体に対しても有用であり、この場合、少なくとも梁部材の柱部材が接合される面と反対の面に既述の繊維補強樹脂シートを配置すればよい。
以下、本発明の方法の詳細な内容として、柱勝ちの場合について説明する。
本発明の方法による接合構造体の全体図を(図1)及び(図2)に示す。この接合構造体は、木質材料を繊維で補強した柱部材1と、該柱部材に接合する木質の梁部材2からなる接合構造体である。柱部材1の最表面には繊維補強樹脂シート3が配置され、この繊維補強樹脂シート3は少なくとも柱部材1の梁部材2が接合される面と反対側の面に配置されていることが重要である。これは、プレート−ピン接合やラグスクリューボルト接合など近年一般的に使用されている接合方法において、通常、梁部材2を柱部材1に接合固定するために挿入したボルト4およびそのボルトを固定するための座金5が柱部材1に接触する場所でもある。そして繊維補強樹脂シート3が柱部材1の梁部材2が接合される面と反対側の面に配置されることは、本発明の接合構造体が破壊される際に、ボルト4が柱部材面に引き込まれることを阻害し、接合強度を向上させる。すなわち本発明の製造方法においては、接合部材の頭部と繊維補強樹脂シートとの間に、補強板を配置するものであることが好ましい。
一方、その他の繊維補強樹脂シート3を配置する好ましい位置は、柱部材1と梁部材2が接合される面である。柱部材1と梁部材2の間に配置することも接合強度を高くするためには効果的であり、好ましい繊維補強樹脂シート3の配置位置である。これは梁部材2や鉄やアルミなどの接合部材の角部が柱部材1にめり込むことを阻害し、接合強度を向上させることができるためである。
さらに本発明の方法では、単に繊維補強樹脂シート3が柱部材1の梁部材2が接合される面と反対側の面を破壊しないように保護することに加えて、さらに本発明の方法にて得られた接合構造体は、木造建築物の接合部として、大空間建物や中低層建築物を建物として成り立たせるために重要な部材となる。通常、上階の荷重や防風、地震などの外部力などが建物にかかった場合に建物が倒壊しないよう安全率などが考慮されて設計されるのであるが、さらに大きな外力にさらされて、仮に接合構造体が破壊するような場合であっても、本発明の方法にて得られた接合構造体は、脆性的な破壊を防止し得るのである。
一般的にこのような接合構造体では、柱部材1の表面が補強されればされるほど、梁部材2側の接合部材に掛かる負担が増加し、梁部材2の木部との間で脆性的な破壊が起る懸念があった。しかし設計力以上の力が加わった場合に、柱部材1の表面に設置された繊維補強樹脂シートは破損し、柱部材1への接合部材めり込みや引き込みによる靱性的な破壊へ移行できるよう、破壊形状をコントロールできることが可能となる。逆に例えば、本発明で用いる繊維補強樹脂シート3の代わりに、鉄材料などを用いた場合、鉄材料自体が降伏耐力以上で靱性的な破壊を示す。そのため変形しながらも柱部材1の表面を鉄材料が保護し続けるため、上述したような破壊形状のコントロールはできないのである。このような梁部材の大きさとしては、短辺100〜240mm、長辺100〜1200mmの範囲であることが好ましい。また柱部材の大きさは、断面の最大部分と最小部分が共に1辺100〜1200mmの範囲内であることが好ましく、断面としては正方形または長方形であることが好ましい。
また本発明の製造方法では、ピン状物の頭部と繊維補強樹脂シートとの間に、補強板を配置するものであることが好ましい。補強板としては、金属又は樹脂が好ましくは用いられ、特には金属製の座金であることが好ましい。さらに接合する部材の間に、T字型の接合プレートが配置され、接合プレートには接合用のピン状物を固定する穴と、そのピン状物とおおよそ直交する補強用のピン状物を固定する穴が存在することが好ましい。
また本発明の接合方法においては、繊維補強樹脂シートが木質柱材と接着されており、その接着強度が3MPa以上15MPa以下であることが望ましい。さらに好ましくは6MPa以上10MPa以下の接着強度である。接合部においては、梁の断面から柱部材に垂直に応力がかかることよりも、梁の断面が回転する方向に応力がかかることが中心になる。そのため、柱部材の表面を補強する繊維補強樹脂シートは柱表面に十分接着されていることが好ましく、少なくとも従来の集成材などで用いられる程度の接着強度を満たすことが好ましい。接着強度がより低くなると、梁部材や接合部材の角など、集中的に応力がかかっている部分と離れた部分の接着が外れてしまい、柱部材の補強効果を発現できなくなる恐れがある。一方、接着強度が高すぎる場合、より特殊な接着剤や多量の接着剤を使用することになり、経済性が低下する傾向にある。
繊維補強樹脂シートを木質部材の表面に接着する接着剤としては、木材の建築物や構造物として必要とされる耐水性、耐腐食性、耐火性、耐熱性、接着性などの面から、フェノール樹脂、レゾルシノール系などの接着剤であることが好ましい。
さらに本発明の接合方法に用いる木質部材としては、単一木材および集成材を使用することが好ましい。また従来用いられている木材であれば特に限定されるものではなく、スギ、ヒノキ、アカマツ、カラマツ、ベイマツ、トウヒ等の建築物に用いられる公知の木材やナラ、キリ、ケヤキ、カエデ、トチ、ホオ、サクラ、チーク、ラワン、スピナールなどの合板などに用いられる公知の木材が使用できる。
またこれらの木質部材は、繊維樹脂プリプレグなどの繊維材料で補強したものであることも好ましい。例えば本発明の接合方法にて得た構造体においては、上述した通り、柱部材の補強が最重要である。そのため、梁部材としても繊維材料にて補強されたものを使用してもよく。繊維補強材料で補強された梁部材はより高強度・高剛性な特徴を持つため、梁部材の断面積を小さくすることができ、意匠性が良くなるばかりでなく、施工性、建物としての設計自由度において利点が多く、より望ましい形態である。また梁部材の断面積が小さくなると、接合強度の確保は困難となるが、本発明の接合方法によって必要な強度を得ることが可能となる。
本発明をさらに下記実施例により具体的に説明するが、本発明の範囲はこれら実施例により限定されるものではない。なお、繊維補強樹脂シートの圧縮強度は下記の方法により測定した。
(繊維補強樹脂シートの圧縮強度)
繊維補強樹脂シートを幅10mmm長さ50mmに切り出し、ステンレス製厚さ2mm、幅4mmの圧縮端子を繊維補強樹脂シートの長さ方向に直行する向きで上から置き、圧縮速度0.5mm/分で圧縮し、その時の最大荷重(N)を測定した。各材料の圧縮強度は繊維補強樹脂シートの厚さあたりの荷重(N/mm)で示した。
[実施例1]
木質材料からなる接合構造体サンプルには幅30mm×梁成150mmの断面でかつ長さ300mmの梁部材1本と柱部材2本を用いた。梁、柱共に樹種はスギ(E65−F225)を用いた。柱部材の梁部材が接合される面およびその反対面の最表面に、柱部材の木質繊維方向と平行に引き揃えられた炭素繊維(UDシート)によって補強された繊維補強樹脂シートを接着した。炭素繊維としては太さ7μm、引張強度4200MPa、引張弾性率240GPa、の東邦テナックス株式会社製の炭素繊維を用いた。繊維補強樹脂シートのマトリックス樹脂としてはフェノール樹脂を用い、炭素繊維の量は60vоl%、含浸樹脂の量は40vоl%であった。この繊維補強樹脂シートの目付は1.5kg/m、厚さは1mmであり、繊維補強樹脂シートの圧縮強度は3700N/mmであった。そして木材との接着にはフェノール樹脂含浸紙(目付300g/m、厚さ0.3mm)を用い、さらにレゾルシノール系接着剤を用いて、繊維樹脂補強シートを柱の座金面側(図1)とその反対側(図2)に接着した。繊維補強樹脂シートと木質柱材との接着強度は、7MPaであった。
そして梁部材2の両端部には、接合用に断面の幅方向中心部に縦方向の2mm幅スリットを入れ、梁部材2の下面が柱部材1の下から100mm、上面が柱部材の上から50mmの位置にくるように鉄製接合金物を用いて柱部材1の間に梁部材2が接合されたH型の接合構造体サンプルを作製した。接合金物は一般的なプレート−ピン接合形状のものである。このプレート6厚さは2mmで、梁を下部から支えるプレートはなく、ピン7およびボルト4の径は6mmのものを用いた。接合金物をおよび接合構造体サンプルを、図3に示す。
そしてこの接合構造体の梁部材の中心部を上から加圧し、接合部のせん断強度を測定した。せん断接合強度(N)は、5500Nであった。
[実施例2]
実施例1の接合構造体サンプルにおいて、梁部材2の上下面にも繊維補強樹脂シート3(圧縮強度、3700N/mm)を接着し、実施例1の接合金物に代えて接合金物のプレートに梁を下部から支えるプレートがあるもの8を用い、ピン7およびボルト4の径を実施例1の6mmから4mmに変更した以外は実施例1と同様にして、図4に示す接合構造体サンプルを作製し、接合部のせん断強度を測定した。せん断接合強度(N)を、6900Nであった。
[比較例1]
実施例1の接合構造体サンプルにおいて、柱部材に繊維補強樹脂シートを使用しなかったこと以外は実施例1と同様に接合構造体サンプルを作製し、接合部のせん断強度を測定した。せん断接合強度(N)は、5200Nに過ぎなかった。
1 柱部材
2 梁部材
3 繊維補強樹脂シート
4 ボルト
5 座金
6 接合プレート(下受けプレートなし)
7 ピン
8 接合プレート(下受けプレートあり)

Claims (5)

  1. 木質材料からなる複数の部材を、頭部を有する棒状の接合部材を用いて接合する方法であって、接合部材の打ち込み面に、一方向に繊維を引き揃えたUD基材と熱硬化性樹脂からなる圧縮強度が100N/mm以上、5000N/mm以下の繊維補強樹脂シートを配置することを特徴とする木質部材の接合方法。
  2. 接合部材の頭部と繊維補強樹脂シートとの間に、補強板を配置するものである請求項1記載の木質部材の接合方法。
  3. 接合する部材の間に、圧縮強度が100N/mm以上、5000N/mm以下の繊維補強樹脂シートが配置されている請求項1または2記載の木質部材の接合方法。
  4. 繊維補強樹脂シートを構成する繊維の融点又はガラス転移温度が200℃以上である請求項1〜3のいずれか1項記載の木質部材の接合方法。
  5. 木質材料からなる複数の部材が、柱部材と梁部材である請求項1〜4のいずれか1項記載の木質部材の接合方法。
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