JP6698219B2 - シフト装置 - Google Patents

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Description

本開示は、シフト装置に関する。
シフトレバーに代えて、操作ノブ(プッシュボタン)を介したシフト操作入力に応じて変速比の切り替えを行う技術が知られている。
国際公開第2013/183513号パンフレット 特開2015‐128050号公報
しかしながら、上記のような従来技術では、シフト操作入力を検出するために接点式スイッチしか使用されないので、接点式スイッチの接触不良(オープン故障)やオン固着(ショート故障)等のような故障を精度良く検出することが難しい。接点式スイッチでは、接触不良状態と、操作ノブが操作されていない状態とが回路的に完全に等価となるので、接点式スイッチを3個以上用いて多数決の原理を利用したとしても、接点式スイッチの故障の誤検出の可能性を完全に排除することは難しい。また、接点式スイッチでは、オン固着状態と、操作ノブが操作されている状態とが回路的に完全に等価となるので、接点式スイッチを3個以上用いて多数決の原理を利用したとしても、接点式スイッチの故障の誤検出の可能性を完全に排除することは難しい。
そこで、1つの側面では、本発明は、接点式スイッチの故障を精度良く検出することを可能とすることを目的とする。
1つの側面では、基板と、
第1方向で第1位置と第2位置との間で変位可能であり、前記第2位置の方が前記第1位置よりも前記基板に近い操作ノブと、
前記基板に設けられ、前記操作ノブが前記第2位置にあるときにオンする接点式スイッチと、
前記基板に設けられる電極と、
前記第1方向で前記電極に対向する導電体層を有し、前記操作ノブの前記第1位置と前記第2位置との間の変位に連動して前記第1方向で前記電極と前記導電体層との距離が変化する弾性シート部材と、
前記電極及び前記導電体層の間に位置する態様で、前記電極及び前記導電体層のうちの少なくともいずれか一方に設けられる誘電体層とを含む、シフト装置が提供される。
1つの側面では、本発明によれば、接点式スイッチの故障を精度良く検出することが可能となる。
一実施例によるシフト装置を概略的に示す正面図である。 シフト装置を概略的に示す側面図である。 シフト装置の電気回路の概略図である。 可変容量コンデンサを形成する構造の説明図である。 図3のラインA−Aに沿った断面図である。 非操作状態におけるシート部材とスライダとの関係を模式的に示す図である。 操作状態におけるシート部材とスライダとの関係を模式的に示す図である。 電極間距離と可変容量コンデンサの容量との関係の一例を示す図である。 本実施例により検出可能な故障モードと、故障判定条件との関係の一例を示す表図である。 制御装置と電極との接続方法の一例を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら各実施例について詳細に説明する。
図1A及び図1Bは、一実施例によるシフト装置1を概略的に示す2面図である。図1A及び図1Bには、直交する3軸X,Y,Zが定義されている。また、Z軸及びY軸には、それぞれの側がZ1,Z2等で示される。Z軸(第1方向の一例)は、基板3の厚み方向(法線方向)に対応する。図2は、シフト装置1の電気回路の概略図である。
シフト装置1は、変速比の切り替え操作用の操作装置であり、ユーザにより操作される。トランスミッション(変速機)の変速比であり、トランスミッションの形式は任意である。シフト装置1は、トランスミッションを有する移動体、例えば車両や航空機などに搭載される。例えば、車両において、シフト装置1は、シフトバイワイヤ式のシフト操作に利用されてもよい。
シフト装置1は、基板3と、操作ノブ4と、接点式スイッチ10、11と、可変容量コンデンサ40と、制御装置50(処理装置の一例)とを含む。尚、シフト装置1は、操作ノブ4、接点式スイッチ10、11、及び可変容量コンデンサ40を、複数組で含んでもよい。この場合、基板3は、共通であってもよいし、組ごとに設けられてもよい。操作ノブ4の一部は、トランスミッションの変速モードの切り替え操作用に操作されるものであってもよい。以下では、1組の操作ノブ4、接点式スイッチ10、11、及び可変容量コンデンサ40について説明する。
基板3は、例えば印刷基板であり、Z方向を法線方向とする表面を有する。基板3は、ゴムシート320で保護される。ゴムシート320は、例えば、ゴム材料(例えばシリコンゴム)により形成され、基板3上の電子部品を覆う態様で設けられる。ゴムシート320は、防水機能を有することで、基板3上の電子部品を保護する。基板3には、接点式スイッチ10、11が実装されるとともに、可変容量コンデンサ40が実装される。
操作ノブ4は、ユーザにより操作される部材である。操作ノブ4のZ方向Z2側には、スライダ4a(可動部材の一例)が設けられる。スライダ4aは、操作ノブ4と一体であり、操作ノブ4と共にZ方向に変位可能である。スライダ4aは、図示しないケース本体部に対してZ方向のみ変位可能に支持される。スライダ4aは、Z方向視で、接点式スイッチ10、11、及び後述のシート部材300(弾性シート部材の一例)と重なる態様でX方向に延在する。操作ノブ4がZ方向Z2側に押圧されると(図1A及び図1Bの矢印R1参照)、スライダ4aは、接点式スイッチ10、11をZ方向Z2側に押圧するとともに(図1A及び図1Bの矢印R2参照)、後述のシート部材300のY方向Y1側の端部をZ方向Z2側に押圧する(図1A及び図1Bの矢印R3参照)。
接点式スイッチ10、11は、それぞれ、可動接点側にラバードームを含むスイッチであり、図1Aに示すように、X方向(第2方向の一例)に沿って並んで配置される。本実施例では、接点式スイッチ10、11のラバードームと後述のシート部材300は、ともにシリコンゴム等のゴム材料のゴムシート320により形成される。即ち、接点式スイッチ10、11のラバードームと後述のシート部材300は、一体でゴム成形される。一体で成形できるので、部品点数を増やすことがなく、安価で組立て性が良好になる。尚、本実施例では、2つの接点式スイッチ10、11が用いられるが、接点式スイッチの個数は、1個でもよいし、3個以上であってもよい。接点式スイッチ10、11は、図2に示すように、制御装置50に電気的に接続される。接点式スイッチ10、11は、ドーム状のラバードームのスカート部がZ方向Z2側に変位することで、ドーム内に設けた可動接点と基板3上に設けた固定接点が接触してオンする。尚、ドーム状のラバードームのスカート部は、Z方向Z2側に変形する際に、クリック感(操作感)を発生する。
接点式スイッチ10、11は、図1Aに示すように、スライダ4aのX方向の両側の端部に、Z方向で当接する。この場合、接点式スイッチ10、11は、同質であるので、スライダ4aに対する操作感のX方向のバランスが良好となる。
可変容量コンデンサ40は、操作ノブ4のZ方向の変位量をアナログ的に検出する静電センサを形成する。尚、“アナログ的”とは、接点式スイッチ10、11のオン/オフ信号のような2値でないという意味である。可変容量コンデンサ40は、例えば、後述のシート部材300等により形成される。可変容量コンデンサ40は、図2に示すように、制御装置50に電気的に接続される。可変容量コンデンサ40の更なる詳細については、シート部材300と共に後述する。
制御装置50は、例えばマイクロコントローラにより形成される。制御装置50は、接点式スイッチ10、11の状態(オン/オフ状態)と、可変容量コンデンサ40の静電容量(容量)の状態とに基づいて、シフト装置1の状態(故障の有無や、ユーザによる操作の有無)を検出する。例えば、制御装置50は、接点式スイッチ10、11の状態(オン/オフ状態)と、可変容量コンデンサ40の容量の状態とに基づいて、多数決の原理によりシフト操作入力を検出する。例えば、制御装置50は、接点式スイッチ10、11のうちの、オンしている接点式スイッチの個数が2つ以上である場合や、接点式スイッチ10、11のうちのいずれか一方がオンしかつ可変容量コンデンサ40の容量Cが閾値Cth(図7参照)以上である場合は、シフト操作入力を検出(有効に検出)する。制御装置50は、シフト操作入力を検出すると、トランスミッションの変速比(又は変速モード)を変更する。制御装置50の更なる詳細については、後述する。
図3は、可変容量コンデンサ40を形成する構造の説明図であり、基板3の上面視(Z方向視)を概略的に示す図である。図3には、シート部材300によって隠れている電極20(及び誘電体膜220)の外形が点線で示されている。図4は、図3のラインA−Aに沿った断面図である。
可変容量コンデンサ40は、電極20と、誘電体膜220(誘電体層の一例)と、シート部材300の導電体層310とにより形成される。可変容量コンデンサ40は、図3に示すように、Z方向に視て、X方向で接点式スイッチ10、11の間に位置する。接点式スイッチ10、11の間の空きスペースを有効に活用するので、可変容量コンデンサ40を設けても装置全体の大型化が防ぐことが容易である。
電極20は、基板3上に接点式スイッチ10、11に隣接して形成される。隣接しているため接点式スイッチ10、11とシート部材300を単一部品であるスライダ4aにて同時に押圧できるため、部品の組立て精度等に影響をされず、確実に操作することができる。電極20は、例えば基板3上に形成される導体パターンにより実現されてもよい。電極20は、例えば正極側であり、図2に示すように、制御装置50に電気的に接続される。
誘電体膜220は、電極20の表面(Z方向Z1側の表面)を覆う。誘電体膜220は、レジスト等で形成されてよい。
シート部材300は、図3に示すように、略コの字状のスリット322により上面視(Z方向視)でY方向Y2側の1辺が繋がって残りの3辺が切り離された略長方形の外形を成し、図4に示すように、Y方向の一端(Y方向Y2側の端部)が基板3に固定され、他端がZ方向で基板3から離れる。シート部材300のY方向Y2側の端部は、基板3に接着剤などで固定されてもよい。図4に示す例では、シート部材300のY2側の端部は、基板3に抑え部材302により圧着されている。また、シート部材300のY方向Y1側の端部は、図1Bに示すように、スライダ4aに接着剤301などで固定されてもよい。或いは、シート部材300のY方向Y1側の端部は、スライダ4aに係合されるだけであってもよい(図5及び図6参照)。
シート部材300は、導電体層310と基材層320Aとを含む。導電体層310は、例えば低抵抗のカーボン膜により形成されてよい。尚、カーボン膜は、スパッタ法等で形成されてよい。基材層320Aは、ゴムシート320の材料であるゴム材料(例えばシリコンゴム)により前述のように、接点式スイッチ10、11のラバードームと一体形成される。即ち、基材層320Aは、ゴムシート320におけるスリット322に囲まれた領域より形成される。シート部材300は、基材層320Aの弾性に起因して、弾性を有する。
シート部材300は、基材層320Aの全体にわたり導電体層310が形成されてもよいし、基材層320Aにおける電極20と対向する範囲だけ導電体層310が形成されてもよい。但し、導電体層310は、Y2側の端部まで延在し、基板3上のグランド接点(図示せず)に電気的に接続される(図2参照)。導電体層310は、例えば、基板3上のグランド接点(図示せず)に抑え部材302により圧着される。
図5及び図6は、シート部材300とスライダ4aとの関係を模式的に示す説明図である。図5及び図6には、接点式スイッチ10、11についても併せて示されている。図5は、操作ノブ4が非操作位置(第1位置の一例)にある非操作状態(操作ノブ4が操作されていない状態)を示し、図6は、操作ノブ4が操作位置(第1位置よりも基板に近い第2位置の一例)にある操作状態(操作ノブ4が操作されている状態)を示す。尚、図5及び図6では、誘電体膜220の図示が省略されている。また、図5及び図6では、ゴムシート320のうちの、シート部材300や接点式スイッチ10に関連しない部分の図示が省略されている。
シート部材300、及び、接点式スイッチ10、11のドーム状のラバードームのスカート部は、ともに弾性変形可能である。即ち、シート部材300、及び、接点式スイッチ10、11のドーム状のラバードームのスカート部は、操作ノブ4がZ方向Z2側に操作されると、スライダ4aがZ方向Z2側に変位することに伴って、Z方向Z2側に弾性変形する(図6参照)。
具体的には、シート部材300は、操作ノブ4がZ方向Z1側からZ方向Z2側に変移しY方向Y1側の端部がスライダ4aを介してZ方向Z2側に押圧されると、Z方向でY方向Y1側の端部の導電体層310と基板3の電極20との間の距離(以下、「電極間距離d」と称する)が操作ノブ4の変位に連動して減少する態様で、弾性変形する(図6参照)。弾性変形したシート部材300は、スライダ4aがZ方向Z1側に変位すると、元の状態に復帰し、電極間距離dが増加する(元の距離に戻る)(図5参照)。図5及び図6に示す例では、非操作状態では、電極間距離dは、d=Z0であるが、操作状態では、電極間距離dは、d=Z1(<Z0)と減少する。
図7は、電極間距離dと可変容量コンデンサ40の容量(静電容量)との関係の一例を示す図である。図7には、横軸に電極間距離d[mm]を取り、縦軸に容量[F]をとり、電極間距離dと可変容量コンデンサ40の容量との関係が特性曲線P1で示される。一般的に、可変容量コンデンサ40の容量Cは、以下の式で表すことができる。
C=ε×S/d
ここで、εは誘電率であり、Sは、電極面積である。尚、電極面積Sは、電極20の面積又は導電体層310の面積である。従って、可変容量コンデンサ40の容量Cは、図7に示すように、電極間距離dに反比例する関係となる。
このようにして、可変容量コンデンサ40の容量Cは、電極間距離dをアナログ的に表すことができる。ここで、電極間距離dは、操作ノブ4のZ方向の変位量に応じて変化する。即ち、操作ノブ4が非操作位置にあるときの変位量を“0”としたとき、操作ノブ4が操作位置にあるときの変位量は、電極間距離dの減少量(=Z0‐Z1)である。従って、可変容量コンデンサ40の容量Cは、操作ノブ4のZ方向の変位量をアナログ的に表すことができる。
本実施例によれば、接点式スイッチ10、11に加えて、シート部材300(可変容量コンデンサ40)が設けられるので、操作ノブ4のZ方向の変位量をアナログ的にセンシングできる。従って、接点式スイッチ10、11の状態(オン/オフ状態)と、可変容量コンデンサ40の容量Cとに基づいて、接点式スイッチ10、11のうちの一の接点式スイッチの故障を精度良くかつ迅速に検出することが可能となる。
図8は、本実施例により検出可能な故障モードと、故障判定条件との関係の一例を示す表図である。故障判定条件は、センサ状態で規定され、センサ状態は、接点式スイッチ10、11の状態(オン/オフ状態)及び可変容量コンデンサ40の容量Cを意味する。
図9は、図8の説明図であり、制御装置50と電極20との関係の一例を示す図である。図9では、制御装置50のセンサ端子501が配線401により電極20に電気的に接続されるとともに、制御装置50のチャージ端子502が配線402によりチャージ抵抗R1を介して電極20に電気的に接続される。図9では、制御装置50は、一例として、動作時に、チャージ端子502の電圧を“High”と“Low”の間で周期的に切り替え、センサ端子501の状態(“High”又は“Low”)に基づいて、静電センサの容量を検出する。具体的には、制御装置50は、チャージ端子502の電圧を“High”と“Low”の間で切り替え、センサ端子501の状態が同じ電圧になるまで待機する。そして、例えば、制御装置50は、チャージ端子502の電位が“Low”から“High”に切り替わってからセンサ端子501の状態が“High”になるまでの時間ΔTに基づいて、可変容量コンデンサ40の容量Cを検出する。このとき、制御装置50は、可変容量コンデンサ40の容量Cが小さいほど時間ΔTが長くなることを利用することで、可変容量コンデンサ40の容量Cを検出できる。例えば、制御装置50は、時間ΔTが所定値以下である場合、可変容量コンデンサ40の容量Cが閾値Cth(図7参照)以上であると判断してよい。閾値Cthは、例えば、図7に示すように、操作ノブ4が操作位置にあるときを検出できるように設定される。尚、変形例では、可変容量コンデンサ40の容量Cを直接的に検出するIC(integrated circuit)が利用されてもよい。
図8において、静電センサが“High”となる(静電センサ=High)とは、センサ端子501の状態が“High”であることを表す。また、同様に、静電センサがLowとなる(静電センサ=Low)とは、センサ端子501の状態が“Low”である状態を表す。
ケース1は、動作時に静電センサが“High”にならない場合である。この場合は、可変容量コンデンサ40の故障を検出できる。例えば、可変容量コンデンサ40の故障としては、チャージ端子502とセンサ端子501の間の断線(例えば配線401,402の断線)や、チャージ端子502又はセンサ端子501のグランドショート、チャージ抵抗R1のオープン故障等が故障モードの例である。
ケース2は、動作時に静電センサが“Low”にならない場合である。この場合は、可変容量コンデンサ40の故障を検出できる。例えば、可変容量コンデンサ40の故障としては、チャージ端子502とセンサ端子501の間の断線(例えば配線401,402の断線)や、チャージ端子502又はセンサ端子501の電源ショート、チャージ抵抗R1のオープン故障等が故障モードの例である。
ケース3は、動作時に、静電センサの状態(“High”又は“Low”)が一定時間内にチャージ端子502の電圧(“High”又は“Low”)に追従する場合である。一定時間は、正常時に追従するのに要する時間よりも有意に短い時間である。この場合は、可変容量コンデンサ40の故障を検出できる。例えば、可変容量コンデンサ40の故障としては、チャージ端子502とセンサ端子501の間の短絡が故障モードとなる。
ケース4は、接点式スイッチ10、11の状態が不一致(いずれか一方だけがオンし、他方がオフする状態)であり、かつ、静電センサが“High”である場合である。この場合は、接点式スイッチ10、11のうちの、オフしている接点式スイッチのオープン故障を検出できる。これは、静電センサが“High”であるので、操作ノブ4が操作位置にある可能性が高く、それ故に、接点式スイッチ10、11のうちの、オフしている接点式スイッチのオープン故障の可能性が高いためである。この場合、理論上、静電センサが“High”となる一のイベントに基づいて、オフしている一の接点式スイッチのオープン故障を検出できるので、接点式スイッチ10、11のうちの一の接点式スイッチの故障を精度良くかつ迅速に検出することが可能となる。
ケース5は、接点式スイッチ10、11の状態が不一致(いずれか一方だけがオンし、他方がオフする状態)であり、かつ、静電センサがLowである場合である。この場合は、接点式スイッチ10、11のうちの、オンしている接点式スイッチのショート故障を検出できる。これは、静電センサが“Low”であるので、操作ノブ4が非操作位置にある可能性が高く、それ故に、接点式スイッチ10、11のうちの、オンしている接点式スイッチのショート故障の可能性が高いためである。この場合も、理論上、静電センサが“Low”となる一のイベントに基づいて、オンしている一の接点式スイッチのオープン故障を検出できるので、接点式スイッチ10、11のうちの一の接点式スイッチの故障を精度良くかつ迅速に検出することが可能となる。
本実施例では、上記のような検出手段をシフト装置1のシフトノブ4による入力操作に適用し、シフトノブ4の上下位置を検出する可変容量コンデンサ40及び接点式スイッチ10、11の入力の有無及び故障を精度良くかつ迅速に検出することで、特に走行する車両等に対する入力操作を検出した際に故障に至っている場合でも、より安全な走行を確保するための正しい故障検出が可能となる。
以上、各実施例について詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施例の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
例えば、上述した実施例では、静電センサを形成する誘電体膜220(誘電体層の一例)は、電極20側に形成されるが、これに限られない。例えば、誘電体膜220に代えて又は加えて、シート部材300の導電体層310のZ方向Z2側に、誘電体層が付与されてもよい。この場合、シート部材300の導電体層310上の誘電体層は、誘電体膜220に代えて又は加えて、静電センサを形成する。
以上、本発明を実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内で様々な変形が可能である。
本願は、日本特許庁に2017年5月8日に出願された基礎出願2017−092604号の優先権を主張するものであり、その全内容を参照によりここに援用する。
1 シフト装置
3 基板
4 操作ノブ
4a スライダ
10 接点式スイッチ
11 接点式スイッチ
20 電極
40 可変容量コンデンサ
50 制御装置
220 誘電体膜
300 シート部材
301 接着剤
302 部材
310 導電体層
320 ゴムシート
320A 基材層
401 配線
402 配線
501 センサ端子
502 チャージ端子

Claims (7)

  1. 基板と、
    第1方向で第1位置と第2位置との間で変位可能であり、前記第2位置の方が前記第1位置よりも前記基板に近い操作ノブと、
    前記基板に設けられ、前記操作ノブが前記第2位置にあるときにオンする接点式スイッチと、
    前記基板に設けられる電極と、
    前記第1方向で前記電極に対向する導電体層を有し、前記操作ノブの前記第1位置と前記第2位置との間の変位に連動して前記第1方向で前記電極と前記導電体層との距離が変化する弾性シート部材と、
    前記電極及び前記導電体層の間に位置する態様で、前記電極及び前記導電体層のうちの少なくともいずれか一方に設けられる誘電体層とを含む、シフト装置。
  2. 前記接点式スイッチは、ラバードームを含み、前記弾性シート部材と前記ラバードームが一体に成形されている、請求項1に記載のシフト装置。
  3. 前記接点式スイッチは、2つ以上設けられ、
    前記電極は、2つ以上の前記接点式スイッチの間に位置する、請求項1または請求項2に記載のシフト装置。
  4. 前記2つ以上の前記接点式スイッチと前記電極とは、前記基板上に第2方向に沿って並んで配置され、
    前記第1方向で前記操作ノブと前記基板の間に設けられ、前記第1方向に視て前記2つ以上の前記接点式スイッチ及び前記弾性シート部材に重なる態様で前記第2方向に延在し、前記操作ノブの前記第1位置と前記第2位置との間の変位に連動して前記第1方向で変位する可動部材を更に含む、請求項3に記載のシフト装置。
  5. 前記弾性シート部材は、一端が前記基板に固定され、他端が前記第1方向で前記基板から離れており、
    前記導電体層は、前記弾性シート部材における少なくとも前記他端に設けられる、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のシフト装置。
  6. 前記電極、前記誘電体層、及び前記導電体層により形成されるコンデンサの静電容量の状態と、前記2つ以上の前記接点式スイッチの状態とに基づいて、多数決の原理によりシフト操作入力を検出する処理装置を更に含む、請求項3または請求項4に記載のシフト装置。
  7. 前記電極、前記誘電体層、及び前記導電体層により形成されるコンデンサの静電容量の状態と、前記2つ以上の前記接点式スイッチの状態とに基づいて、前記2つ以上の前記接点式スイッチうちのいずれか1つの故障を検出する処理装置を更に含む、請求項3または請求項4に記載のシフト装置。
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