JP6697182B2 - 記録装置 - Google Patents

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本発明は、被記録媒体に記録を行う記録機構部と、原稿を読み取る読み取り機構部とを備えた記録装置に関する。
媒体に記録を行う記録装置には、媒体に記録を行う記録機構部と、原稿を読み取る読み取り機構部とを一体に備え、前記記録機構部に媒体を供給するための媒体供給口が、装置本体の後方上部に設けられるものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1記載の記録装置では、媒体供給口を開閉する蓋体が設けられており、不使用時には蓋体を閉じることができる様になっている。尚、この蓋体は、媒体給送口から給送される媒体を支持する媒体サポートとして機能する様に構成されている。以下、媒体供給口を開閉する蓋体は、他の蓋体と区別するため、用紙供給口カバーと称する。
また、特許文献1記載の記録装置は、読み取り機構部に対応するスキャナユニットに、原稿台ガラスを開閉する蓋体が設けられている。この蓋体は、以下では原稿カバーと称する。
特開2005−253037号公報
特許文献1記載の記録装置では、用紙供給口への異物の落下を防止する異物落下防止カバーを備えており、用紙供給口カバーが閉じた状態からスキャナユニットを開放すると、異物落下防止カバーが用紙供給口カバーの下面に当接してこれを押し上げ、用紙供給口カバーの先端側が浮上する様になっている。この様な構成により、特許文献1記載の記録装置では、用紙供給口カバーを閉じたままスキャナユニットを開くことに起因する、用紙供給口カバーの破損を防止している。
しかしながら、ユーザーによっては、スキャナユニットに設けられた原稿カバーを開いた状態のまま、スキャナユニットを開く操作を行う場合がある。この場合、用紙供給口カバーが、原稿カバーをユーザーの意図に反して閉じてしまう場合がある。また、用紙供給口カバーが原稿カバーに対して突き当たる様な角度姿勢となる為、スキャナユニットの開放によって用紙供給口カバーを破損させてしまう虞がある。特許文献1記載の記録装置では、この様な問題については特段考慮はされていない。
その一方で、上述の問題を回避する為に、用紙供給口カバーと原稿カバーとが干渉しないように両者を大きく離すことも考え得るが、この場合両者が閉じた状態において両者の間に大きな隙間が形成されてしまい、外観上好ましくない。
上記問題点に鑑み、本発明の目的は、媒体供給口を開閉する媒体供給口カバーと、原稿台を開閉する原稿カバーと、を備えた記録装置において、両カバーを大きく離すことなく、少なくともいずれかのカバーの破損を抑制或いは回避することにある。
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様に係る記録装置は、媒体に記録を行う記録手段を備える装置本体の上部に設けられ、媒体をセット可能な媒体供給口と、前記装置本体の上部において開閉可能に設けられた、原稿を読み取る読み取り機構部と、前記媒体供給口を開閉する、前記装置本体に設けられた媒体供給口カバーと、前記読み取り機構部が備える原稿台を開閉するカバーであって、前記媒体供給口カバーと開き方向が同じである、前記読み取り機構部に設けられた原稿カバーと、を備え、前記原稿カバーと前記媒体供給口カバーは、前記読み取り機構部及び前記媒体供給口カバーが閉じるとともに前記原稿カバーが開いた状態から、前記読み取り機構部が開く過程において、前記媒体供給口カバーの先端が前記原稿カバーに当接する位置関係にあるとともに、前記原稿カバーが前記媒体供給口カバーに開き方向の外力を付与することを特徴とする。
本態様によれば、前記原稿カバーと前記媒体供給口カバーは、前記読み取り機構部及び前記媒体供給口カバーが閉じるとともに前記原稿カバーが開いた状態から、前記読み取り機構部が開く過程において、前記媒体供給口カバーの先端が前記原稿カバーに当接する位置関係にあるとともに、前記原稿カバーが前記媒体供給口カバーに開き方向の外力を付与するので、前記読み取り機構部及び前記媒体供給口カバーが閉じるとともに前記原稿カバーが開いた状態から、前記読み取り機構部を開く際の、前記媒体供給口カバーの破損を抑制或いは回避できる。また、その結果、前記原稿カバーと前記媒体供給口カバーとを大きく離す必要がなくなり、良好な装置の外観を実現できる。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記読み取り機構部及び前記媒体供給口カバーが閉じるとともに前記原稿カバーが開いた状態から、前記読み取り機構部が開く過程において、前記原稿カバーが前記媒体供給口カバーから受ける反力が、前記原稿カバーが閉じる為に必要な大きさを超えないことを特徴とする。
本態様によれば、前記読み取り機構部及び前記媒体供給口カバーが閉じるとともに前記原稿カバーが開いた状態から、前記読み取り機構部が開く過程において、前記原稿カバーが前記媒体供給口カバーから受ける反力が、前記原稿カバーが閉じる為に必要な大きさを超えないので、前記読み取り機構部及び前記媒体供給口カバーが閉じるとともに前記原稿カバーが開いた状態から、前記読み取り機構部が開く過程において、意図せず前記原稿カバーが閉じてしまう問題を回避できる。
本発明の第3の態様は、第1のまたは第2の態様において、前記原稿カバー及び前記媒体供給口カバーと係合可能であるとともに揺動可能な揺動部材を備え、前記読み取り機構部並びに前記原稿カバー及び前記媒体供給口カバーが閉じた状態から前記原稿カバーを開くと、前記揺動部材が揺動して前記媒体供給口カバーを押し上げる構成であることを特徴とする。
本態様によれば、前記読み取り機構部並びに前記原稿カバー及び前記媒体供給口カバーが閉じた状態から前記原稿カバーを開くと、前記揺動部材が揺動して前記媒体供給口カバーを押し上げる構成であるので、前記原稿カバーが開いた際に予め前記媒体供給口カバーも或る程度開いておくことで、前記読み取り機構部を開く際の、前記原稿カバーに対する前記媒体供給口カバーの当接角度をより緩やかにすることができる。
その結果、前記読み取り機構部並びに前記原稿カバー及び前記媒体供給口カバーが閉じた状態から、前記読み取り機構部を開く際の、前記媒体供給口カバーの破損をより確実に抑制或いは回避できる。
本発明の第4の態様は、第1から第3の態様のいずれかにおいて、前記読み取り機構部及び前記媒体供給口カバーが閉じるとともに前記原稿カバーが開いた状態から、前記読み取り機構部を開く過程において、前記媒体供給口カバーが前記原稿カバーに当接する当接位置から前記原稿カバーの回動軸側の前記原稿カバーの上面と、前記媒体供給口カバーの上面との成す角度が、鋭角であることを特徴とする。
本態様によれば、前記読み取り機構部及び前記媒体供給口カバーが閉じるとともに前記原稿カバーが開いた状態から、前記読み取り機構部を開く過程において、前記媒体供給口カバーが前記原稿カバーに当接する当接位置から前記原稿カバーの回動軸側の前記原稿カバーの上面と、前記媒体供給口カバーの上面との成す角度が、鋭角であるので、前記媒体供給口カバーがより一層円滑に開くことができ、その結果前記媒体供給口カバーの破損をより確実に抑制或いは回避できる。
本発明の第5の態様は、第1から第4の態様のいずれかにおいて、前記媒体供給口カバーの先端に第1斜面が形成され、前記原稿カバーの基端側には、前記第1斜面と対向する第2斜面が形成され、前記読み取り機構部、前記原稿カバー、前記媒体供給口カバー、のこれらが閉じた状態から、前記読み取り機構部が開く際に、前記第2斜面が、前記第1斜面を、前記媒体供給口カバーが開く方向に押し上げる構成を備えることを特徴とする。
本態様によれば、前記読み取り機構部、前記原稿カバー、前記媒体供給口カバー、のこれらが閉じた状態から、前記読み取り機構部が開く際に、前記第2斜面が、前記第1斜面を、前記媒体供給口カバーが開く方向に押し上げる構成を備えるので、前記読み取り機構部、前記原稿カバー、前記媒体供給口カバー、のこれらが閉じた状態から、前記読み取り機構部が開く際の、前記媒体供給口カバーの破損を抑制或いは回避できる。
本発明の第6の態様は、第5の態様において、前記原稿カバー及び前記媒体供給口カバーの平面視において、前記第2斜面の少なくとも一部は、前記第1斜面と重なっていることを特徴とする。
本態様によれば、前記原稿カバー及び前記媒体供給口カバーの平面視において、前記第2斜面の少なくとも一部は、前記第1斜面と重なっているので、前記原稿カバー及び前記媒体供給口カバーの平面視において前記原稿カバー及び前記媒体供給口カバーの内側、即ち前記装置本体の上部が露呈せず、良好な装置外観を実現できる。
本発明の第7の態様に係る記録装置は、媒体に記録を行う記録手段を備える装置本体の上部に設けられ、媒体をセット可能な媒体供給口と、前記装置本体の上部において開閉可能に設けられた、原稿を読み取る読み取り機構部と、前記媒体供給口を開閉する、前記装置本体に設けられた媒体供給口カバーと、前記読み取り機構部が備える原稿台を開閉するカバーであって、前記媒体供給口カバーと開き方向が同じである、前記読み取り機構部に設けられた原稿カバーと、を備え、前記媒体供給口カバーは、回動軸線方向と交差する方向にスライド可能であり、前記原稿カバーと前記媒体供給口カバーは、前記読み取り機構部及び前記媒体供給口カバーが閉じるとともに前記原稿カバーが開いた状態から、前記読み取り機構部が開く過程において、前記媒体供給口カバーの先端が前記原稿カバーに当接する位置関係にあるとともに、前記原稿カバーが前記媒体供給口カバーをスライドさせる構成であることを特徴とする。
本態様によれば、前記媒体供給口カバーは、回動軸線方向と交差する方向にスライド可能であり、前記原稿カバーと前記媒体供給口カバーは、前記読み取り機構部及び前記媒体供給口カバーが閉じるとともに前記原稿カバーが開いた状態から、前記読み取り機構部が開く過程において、前記媒体供給口カバーの先端が前記原稿カバーに当接する位置関係にあるとともに、前記原稿カバーが前記媒体供給口カバーをスライドさせる構成であるので、前記読み取り機構部及び前記媒体供給口カバーが閉じるとともに前記原稿カバーが開いた状態から、前記読み取り機構部を開く際の、前記媒体供給口カバーの破損を抑制或いは回避できる。また、その結果、前記原稿カバーと前記媒体供給口カバーとを大きく離す必要がなくなり、適切な装置の外観を実現できる。
本発明の第8の態様は、第1から第7の態様のいずれかにおいて、前記媒体供給口カバーの上面と前記原稿カバーの上面とが面一であることを特徴とする。
本態様によれば、前記媒体供給口カバーの上面と前記原稿カバーの上面とが面一であるので、より良好な装置外観を実現できる。
本発明に係るプリンターの外観斜視図。 本発明に係るプリンターにおいて排出トレイを展開させた状態の斜視図。 本発明に係るプリンターにおける媒体搬送経路を示す側断面図。 プリンターにおいて原稿カバーの開いた状態を示す斜視図。 原稿カバーの斜視図。 読み取り機構部と原稿カバーとを接続するヒンジ部の斜視図。 ヒンジ部の斜視図。 プリンターにおける媒体供給口カバーの開いた状態を示す斜視図。 プリンターにおいて媒体供給口が閉じた状態を示す側断面図。 プリンターにおいて媒体供給口が開いた状態を示す側断面図。 プリンターにおいて読み取り機構部の開いた状態を示す外観斜視図。 読取機構部が閉じた状態における原稿カバーと媒体供給口カバーとの関係を示す側面図。 読取機構部を回動させた状態における原稿カバーと媒体供給口カバーとの関係を示す側面図。 読取機構部を回動させた状態における原稿カバーと媒体供給口カバーとの関係を示す側面図。 揺動部材の揺動前の状態を示す側断面図。 揺動部材の揺動前の状態における装置本体上部の斜視図。 揺動部材の揺動後の状態を示す側断面図。 揺動部材の揺動後の状態における装置本体上部の斜視図。 第2の状態における揺動部材が媒体供給口カバーを持ち上げた状態を示す斜視図。 原稿カバーを開いた状態で読み取り機構部を回動させた状態を示す側断面図。 図20の状態から更に装置背面側に読み取り機構部を回動させた状態を示す側断面図。 第2の実施例に係る原稿カバーと媒体供給口カバーとの関係を示す側面図。 第2の実施例における媒体供給口カバーの構成の概要図。 第2の実施例において原稿カバーを開いた状態で読み取り機構部を回動させた際における原稿カバーと媒体供給口カバーとの関係を示す側面図。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施例において同一の構成については、同一の符号を付し、最初の実施例においてのみ説明し、以後の実施例においてはその構成の説明を省略する。
図1は本発明に係るプリンターの外観斜視図であり、図2は本発明に係るプリンターにおいて排出トレイを展開させた状態の斜視図であり、図3は本発明に係るプリンターにおける媒体搬送経路を示す側断面図であり、図4はプリンターにおいて原稿カバーの開いた状態を示す斜視図であり、図5は原稿カバーの斜視図であり、図6は読み取り機構部と原稿カバーとを接続するヒンジ部の斜視図である。
図7はヒンジ部の斜視図であり、図8はプリンターにおける媒体供給口カバーの開いた状態を示す斜視図であり、図9はプリンターにおいて媒体供給口が閉じた状態を示す側断面図であり、図10はプリンターにおいて媒体供給口が開いた状態を示す側断面図であり、図11はプリンターにおいて読み取り機構部の開いた状態を示す外観斜視図であり、図12は読取機構部が閉じた状態における原稿カバーと媒体供給口カバーとの関係を示す側面図である。
図13は読取機構部を回動させた状態における原稿カバーと媒体供給口カバーとの関係を示す側面図であり、図14は読取機構部を回動させた状態における原稿カバーと媒体供給口カバーとの関係を示す側面図であり、図15は揺動部材の揺動前の状態を示す側断面図であり、図16は揺動部材の揺動前の状態における装置本体上部の斜視図であり、図17は揺動部材の揺動後の状態を示す側断面図であり、図18は揺動部材の揺動後の状態における装置本体上部の斜視図である。
図19は第2の状態における揺動部材が媒体供給口カバーを持ち上げた状態を示す斜視図であり、図20は原稿カバーを開いた状態で読み取り機構部を回動させた状態を示す側断面図であり、図21は図20の状態から更に装置背面側に読み取り機構部を回動させた状態を示す側断面図であり、図22は第2の実施例に係る原稿カバーと媒体供給口カバーとの関係を示す側面図であり、図23は第2の実施例における媒体供給口カバーの構成の概要図であり、図24は第2の実施例において原稿カバーを開いた状態で読み取り機構部を回動させた際における原稿カバーと媒体供給口カバーとの関係を示す側面図である。
また、各図において示すX−Y−Z座標系はX方向がキャリッジの主走査方向(移動方向)、すなわち記録装置の幅方向、Y方向が媒体搬送方向、すなわち記録装置の奥行き方向、Z方向が装置高さ方向を示している。尚、各図において+X方向側を装置左側とし、−X方向側を装置右側とし、−Y方向を装置前面側とし、+Y方向側を装置背面側とし、+Z軸方向側を装置上方側とし、−Z軸方向側を装置下方側とする。
■■■第1実施例■■■■
<<<プリンターの概要>>>
図1を参照するに、プリンター10は、装置本体12と、装置本体12の上部に設けられた、読み取り機構部14とを備えている。装置本体12の装置前面側には操作部16が装置本体12に対して回動(チルト)可能に設けられている。操作部16は装置本体12に対して閉じた姿勢(図1参照)と、装置本体12に対して装置前面側に回動した姿勢(図2参照)とを切換え可能に構成されている。操作部16には表示パネル等の表示手段18が設けられている。
装置本体12の装置前面側において操作部16の下方には前面カバー20が配置されている。また、装置本体12には排紙トレイ22が設けられている。排紙トレイ22は、装置本体12内に収容された状態(図1参照)と装置本体12の装置前面側に展開した状態(図2参照)とを切換え可能に構成されている。
また、装置本体12の背面側の上部には媒体供給口カバー24が回動可能に取り付けられている。媒体供給口カバー24は、図1に示す装置本体12に対して閉じた状態と、図2に示す装置本体12に対して開いた状態とを切換え可能に構成されている。尚、媒体供給口カバー24を閉じると、装置本体12の上面の一部、具体的には装置奥行き方向において背面側の上面を構成する。
媒体供給口カバー24を開くと、装置本体12の上部背面側に被記録媒体をセットする媒体供給口26が露出する。そして、矢印Aの向きに被記録媒体を媒体供給口26に差し入れることができ、差し入れられた媒体は、図3に示す傾斜した媒体案内経路28に案内されて、搬送方向下流側に送られる。
<<<媒体搬送経路について>>>
次いで、図3を参照して装置本体12における被記録媒体の媒体搬送経路30について説明する。図3において符号Pが付された太い実線は、カセット32から排紙トレイ22までの媒体搬送経路30に沿って搬送される媒体の案内経路を示している。
装置本体12の下部には、被記録媒体を収容するカセット32が設けられている。カセット32は、箱状に形成され、その内部に被記録媒体が収容可能である。さらに、装置本体12内には、媒体搬送経路30に沿ってピックアップローラー34、反転ローラー36、従動ローラー38a、38b、38c、搬送ローラー対40、記録部42及び排出ローラー対44の順に設けられている。ピックアップローラー34は、回動軸46を支点に回動可能に、カセット32の上方に配置されている。そして、ピックアップローラー34によりカセット32から給送された被記録媒体は、反転ローラー36と従動ローラー38a、38bとにニップされて、搬送ローラー対40に搬送される。
搬送ローラー対40は被記録媒体を記録部42に搬送する。記録部42は、キャリッジ48と、「記録手段」としての記録ヘッド50と、媒体案内部材52とを備えている。キャリッジ48は、装置幅方向に往復動可能に構成されている。そして、キャリッジ48の下部には、記録ヘッド50が設けられている。記録ヘッド50は装置高さ方向下方側に向けてインクを吐出するように構成されている。
また、記録ヘッド50の下方において、記録ヘッド50と対向する領域に媒体案内部材52が設けられている。媒体案内部材52は、記録ヘッド50と対向し、記録ヘッド50と間隔をおいて配置されている。媒体案内部材52は、搬送ローラー対40により記録ヘッド50と対向する領域に搬送されてきた被記録媒体の下面(記録面と反対側の面)を支持する。そして、記録ヘッド50は、媒体案内部材52により支持された被記録媒体に対してインクを吐出し、被記録媒体の記録面に記録を実行する。
そして、記録が実行された被記録媒体は、記録部42の搬送方向下流側に設けられた排出ローラー対44にニップされて、装置前面側に突出している排紙トレイ22(図2参照)に向けて排紙される。
また、媒体供給口カバー24を開いて、プリンター10の上方から媒体供給口26に差し入れられた被記録媒体は、媒体案内経路28に案内されて記録部42に搬送され、記録部42において記録が行われる。そして、記録が行われた後、排紙トレイ22に排出される。
また、記録部42において被記録媒体の第1面(記録面)に記録が実行された後、第1面と反対の側の第2面(下面)に記録を行う場合、搬送ローラー対40を逆転させて、被記録媒体を搬送方向上流側に搬送する。搬送方向上流側に搬送される被記録媒体は、反転ローラー36と従動ローラー38cとにニップされる。そして、被記録媒体は反転ローラー36により、第1面と第2面とを反転させられて、再度記録部42に搬送され、記録部42において第2面の記録が実行された後、排紙トレイ22に向けて排出される。
<<<読み取り機構部について>>>
次いで、図3ないし図7を参照して、読み取り機構部14について説明する。図3及び図4に示すように装置本体12の上部には読み取り機構部14が設けられている。読み取り機構部14は、スキャナーとして構成されている。読み取り機構部14は、本体部54(図11も参照)と、本体部54の上部に設けられた原稿台56(図4参照)と、原稿カバー58とを備えている。原稿台56は、一例として透明なガラス板で形成され、その上面に原稿を載置可能に構成されている。
また、原稿カバー58は、図5及び図6に示すように平板状の部材として形成されている。そして、原稿カバー58の装置奥行き方向背面側の端部には軸受58aが形成されている。また、図7にはヒンジ60が示されている。ヒンジ60は、互いに対向する一対の回動軸60aを備えている。回動軸60aは、原稿カバー58の軸受58aに受け入れられている。つまり、原稿カバー58は、回動軸60aを支点としてヒンジ60に対して回動可能である。
また、図6に示すように、ヒンジ60は、読み取り機構部14の本体部54に対し上から下に向けて挿入されている。ヒンジ60は、一例として本体部54に対してスナップフィットにより接続されている。つまり、原稿カバー58は、本体部54に対してヒンジ60により回動可能に連結されている。
そして、原稿カバー58に所定以上の外力が加わった際、例えば、媒体供給口カバー24が回動しないように押さえられた状態で原稿カバー58を開こうとすると、ヒンジ60と本体部54との係合状態、即ちスナップフィットが解除されて、ヒンジ60が上に抜けて、原稿カバー58の破損を抑制、あるいは回避する。尚、本体部54に対するヒンジ60の取付構造の詳細については割愛する。
また、原稿カバー58は、装置奥行き方向背面側および前面側に回動することにより原稿台56を開閉する。つまり、原稿カバー58は、媒体供給口カバー24と開き方向が同じである。そして、原稿カバー58は、閉じた状態(図1及び図2参照)では、原稿台56を覆っており、開いた状態(図4参照)では原稿台56を露出させる。原稿カバー58は、一例として、原稿カバー58が閉じた状態において、プリンター10において装置奥行き方向前面側の上面を構成する。尚、図1に示すように、本実施例では、閉じた状態の媒体供給口カバー24の上面24eと、閉じた状態の原稿カバー58の上面58dとが面一となるように構成されている。これにより、プリンター10における良好な外観を実現できる。
そして、原稿カバー58を開いて、原稿台56を露出させ、その上面に原稿をセットし、原稿カバー58を閉じることで、原稿台56において原稿の読み取りが可能となる。尚、原稿台56の下方、すなわち本体部54内には原稿台56にセットされた原稿を読み取り可能な読み取り手段(不図示)が設けられている。
また、本実施例において、読み取り機構部14には、本体部54の装置奥行き方向背面側寄りに不図示の回動軸が設けられている。そして、読み取り機構部14は、回動軸を介して回動可能に装置本体12に連結されている。読み取り機構部14は、装置本体12に対して閉じた姿勢(図1及び図2参照)と、装置本体12に対して回動し、開いた姿勢(図11参照)とを切換え可能に構成されている。
<<<媒体供給口カバーについて>>>
図8ないし図10を参照して媒体供給口カバー24について説明する。図8に示すように、媒体供給口カバー24は、装置本体12の背面側端部の上部に装置本体12に対して回動可能に取り付けられている。より具体的には、媒体供給口カバー24と装置本体12とは、ヒンジ62を介して連結されている。一例として、媒体供給口カバー24には、軸受24aが設けられ、ヒンジ62には回動軸62aが設けられている。そして、軸受24aに回動軸62aが嵌合している。
また、図9及び図10を参照するに、ヒンジ62は、装置本体12の背面側端部に設けられたヒンジ取付部12aに取り付けられている。そして、ヒンジ62は、ヒンジ取付部12aに対して装置高さ方向に沿って上下動可能に構成されている。また、ヒンジ62と装置本体12との間には、付勢手段64が設けられている。付勢手段64は一例として圧縮コイルばねとして構成されている。付勢手段64の一端はヒンジ62と係合し、他端は、装置本体12に設けられた付勢手段取付部12bと係合している。そして、付勢手段64は、ヒンジ62を装置高さ方向下方側に向けて付勢している。
ここで、図9に示すように、媒体供給口カバー24が閉じた状態では、ヒンジ62は装置本体12内のヒンジ取付部12aに引き込まれた状態となっている。そして、図10に示すように媒体供給口カバー24を開くと、媒体供給口カバー24の装置奥行き方向側の端部24bが、装置本体12の装置奥行き方向側端部の上部12cと接触する。そして、媒体供給口カバー24を装置奥行き方向背面側に更に開くと、端部24bと上部12cとの接触点を支点にヒンジ62が装置高さ方向上に持ち上げられる。
この状態では、ヒンジ62は付勢手段64の付勢力により装置高さ方向下方側に付勢されている。これにより、媒体供給口カバー24の端部24bは、装置本体12の上部12cを押圧することとなる。その結果、媒体供給口カバー24は装置本体12に対して開いた状態を維持する。また、媒体供給口カバー24は、装置本体12に対して閉じた姿勢のまま、付勢手段64の付勢力に抗して装置高さ方向上方側に変位させることも可能である。
<<<媒体供給口カバーと原稿台カバーとの関係について>>>
次いで、図11ないし図14を参照して、媒体供給口カバー24及び原稿カバー58が閉じた状態において読み取り機構部14を開いた際における媒体供給口カバー24と原稿カバー58との関係について説明する。読み取り機構部14は、図11に示すように、装置本体12に対して回動可能に構成されている。
ここで、図12は、読み取り機構部14が閉じた状態を示している。そして、媒体供給口カバー24の装置奥行き方向前面側の端部には第1斜面24cが形成されている。第1斜面24cは、装置奥行き方向前面側から背面側に向かうとともに装置高さ方向上方側から下方側に向けて傾斜するように構成されている。
また、原稿カバー58の装置奥行き方向背面側端部には第2斜面58bが形成されている。第2斜面58bも、装置奥行き方向前面側から背面側に向かうとともに装置高さ方向上方側から下方側に向けて傾斜するように構成されている。そして、第1斜面24cと第2斜面58bとは、互いに対向している。また、一例として、第1斜面24cと第2斜面58bとは、平行に形成されている。そして、図12に示すように、読み取り機構部14が閉じた状態では、第1斜面24cと第2斜面58bとは、わずかに隙間を開けて離間している。
また、図12から明かなように、原稿カバー58及び媒体供給口カバー24を平面視した際(プリンター10を上側から見た際)、第2斜面58bの少なくとも一部は、装置高さ方向において第1斜面24cと重なって見える。したがって、プリンター10を上方から見た際、媒体供給口カバー24及び原稿カバー58の内側、すなわち装置本体12の上部が露呈しないので、プリンター10の良好な外観を実現できる。
図13に示すように、媒体供給口カバー24及び原稿カバー58が閉じた状態において読み取り機構部14を開くと、第1斜面24cと第2斜面58bとが当接する。そして、読み取り機構部14の回動に伴って、第2斜面58bが第1斜面24cを装置高さ方向上方側に押し上げる。
ここで、媒体供給口カバー24は付勢手段64の付勢力に抗して装置高さ方向において変位可能に構成されている。そして、図14に示すように、さらに読み取り機構部14を装置奥行き方向背面側に回動させると、第2斜面58bは、媒体供給口カバー24の開く方向に第1斜面24cを押し上げる。そして、読み取り機構部14が装置本体12に対して所定の角度以上に開くと、媒体供給口カバー24の第1斜面24cが原稿カバー58の上面に乗り上げる。
つまり、媒体供給口カバー24及び原稿カバー58が閉じた状態において読み取り機構部14を開くと、原稿カバー58に対して媒体供給口カバー24が逃げる構成なので、原稿カバー58と媒体供給口カバー24とが干渉して少なくとも一方のカバーが破損する虞を低減できる。
<<<揺動部材について>>>
次いで図15ないし図21を参照して揺動部材66について説明する。図15に示すように装置本体12の背面側端部には、揺動部材66が設けられている。揺動部材66は装置本体12の背面側端部において、媒体供給口カバー24及び原稿カバー58の下方に位置している。揺動部材66は装置本体12内において、揺動軸66aを揺動中心として揺動可能に設けられている。また、揺動部材66は、揺動軸66aに対して装置奥行き方向前面側に設けられた被係合部66bと、揺動軸66aに対して装置奥行き方向背面側に設けられた係合部66cと、を備えている。
また、図16に示すように、装置本体12の装置奥行き方向背面側端部の上部には、スリット68が設けられている。スリット68は、一例として、装置奥行き方向背面側端部において装置幅方向右側端部に形成されている。そして、スリット68は、揺動部材66の係合部66cが突出可能な大きさに設定されている。尚、図16において媒体供給口カバー24の図示を省略している。
図15及び図16に示すように、原稿カバー58が閉じた状態では、原稿カバー58の装置奥行き方向背面側端部、すなわち基端側に設けられた係合部58cと揺動部材66の被係合部66bは原稿カバー58と離間した状態にある。この状態では、揺動部材66は揺動していない状態であるので、係合部66cがスリット68から突出していない。そのため、係合部66cが媒体供給口カバー24と接していないので、媒体供給口カバー24は装置本体12に対して閉じた状態にある。
図17を参照するに、原稿カバー58を開くと、原稿カバー58の係合部58cがヒンジ60の回動軸60aを回動中心として図17における時計回り方向に回動する。そして、係合部58cは、揺動部材66の被係合部66bと当接し、被係合部66bを押圧する。その結果、揺動部材66は揺動軸66aを揺動中心として図17における反時計回り方向に揺動する。その結果、揺動部材66の係合部66cは、スリット68から装置高さ方向上方側へ突出する(図18参照)。
そして、係合部66cがスリット68から突出する際、係合部66cは媒体供給口カバー24の底面24dと係合し、図19に示すように媒体供給口カバー24を開く方向に押し上げる。
図20を参照するに、さらに読み取り機構部14を開くと、原稿カバー58の上面58dと媒体供給口カバー24の装置奥行き方向前面側端部とが当接する。
ここで、図20において角度αは、原稿カバー58と媒体供給口カバー24との当接位置S1から原稿カバー58の回動軸側の上面58d′(図20において当接位置S1から下方側に位置する原稿カバー58の上面)と、媒体供給口カバー24の上面24eとの成す角度である。そして、角度αは、一例として鋭角に設定されている。このため、図21に示すように、原稿カバー58が開いた状態で読み取り機構部14をさらに開いた際、角度αが鋭角に設定されているので、原稿カバー58が媒体供給口カバー24を開く方向に押すこととなる。つまり、原稿カバー58は媒体供給口カバー24に開き方向の外力を付与している。
また、原稿カバー58が媒体供給口カバー24から受ける反力の大きさは、一例として原稿カバー58が開いた状態から閉じるために必要な大きさを超えないように設定されている。これにより、原稿カバー58が開いた状態で読み取り機構部14を開いた際、媒体供給口カバー24が意図せず閉じることを抑制し、媒体供給口カバー24を円滑に開くことができる。
そして、媒体供給口カバー24と原稿カバー58とが接触した状態で読み取り機構部14を開いた際、媒体供給口カバー24が原稿カバー58に対して突っ張った状態となることを抑制、或いは回避できるので、媒体供給口カバー24及び原稿カバー58の少なくとも一方が破損することを防止できる。
<<<第1実施例の変更例>>>
揺動部材66における被係合部66b及び係合部66cの形状を適宜変更することにより、原稿カバー58と被係合部66bとの接触のタイミング及び係合部66cと媒体供給口カバー24との接触のタイミングを適宜変更できる。これにより、原稿カバー58の開くタイミングに対する媒体供給口カバー24の開くタイミングを適宜設定できる。
■■■第2実施例■■■■
次いで図22ないし図24を参照して第2実施例について説明する。図22及び図23を参照するに、装置本体12の背面側端部には媒体供給口カバー70が取り付けられている。媒体供給口カバー70には装置幅方向に延びる長穴70aが形成されている。そして、長穴70aには、ヒンジ62の回動軸62aが挿入されている。また、長穴70aには、回動軸62aを装置奥行き方向背面側に付勢する付勢手段72が設けられている。尚、付勢手段72は、圧縮コイルばねとして構成されている。
ここで、媒体供給口カバー70に装置奥行き方向背面側へ向けて外力(図23における矢印B参照)が加わると、回動軸62aは、長穴70a内において付勢手段72の付勢力に抗して長穴70a内を媒体供給口カバー70に対して装置奥行き方向前面側に相対移動する。すなわち、回動軸62aは、長穴70aに対して矢印Cの方向に移動する。これにより、媒体供給口カバー70は回動軸62aに対して装置奥行き方向背面側にスライドする。
また、媒体供給口カバー70に加わっていた装置奥行き方向背面側への外力(矢印Bの向きの力)が解消すると、付勢手段72の付勢力により媒体供給口カバー70は装置奥行き方向前面側にスライドし、元の状態に戻る。
また、ヒンジ62は、第1実施例と同様に付勢手段64の一端と係合している。また、付勢手段64の他端は付勢手段取付部12bと係合している。そして、付勢手段64は、ヒンジ62を装置高さ方向下方側に付勢している。そして、媒体供給口カバー70は、第1実施例と同様に装置本体12に対して装置高さ方向に変位可能である。
図24に示すように原稿カバー58が開いた状態で読み取り機構部14を開くと、原稿カバー58の上面58dと媒体供給口カバー70の装置奥行き方向前面側の先端70bとが接触する。そして、読み取り機構部14をさらに装置奥行き方向背面側に開くと、原稿カバー58が媒体供給口カバー70を装置奥行き方向に押圧する。
これにより、媒体供給口カバー70は、原稿カバー58により付勢手段72の付勢力に抗して装置奥行き方向背面側にスライドさせられる。その結果、原稿カバー58が開いた状態において読み取り機構部14を開いても、媒体供給口カバー70の破損を抑制、あるいは防止できる。
上記説明をまとめると、プリンター10は、媒体に記録を行う記録ヘッド50を備える装置本体12の上部に設けられ、媒体をセット可能な媒体供給口26と、装置本体12の上部において開閉可能に設けられた、原稿を読み取る読み取り機構部14と、媒体供給口26を開閉する、装置本体12に設けられた媒体供給口カバー24と、読み取り機構部14が備える原稿台56を開閉するカバーであって、媒体供給口カバー24と開き方向が同じである、読み取り機構部14に設けられた原稿カバー58と、を備え、原稿カバー58と媒体供給口カバー24は、読み取り機構部14及び媒体供給口カバー24が閉じるとともに原稿カバー58が開いた状態から、読み取り機構部14が開く過程において、媒体供給口カバー24の先端が原稿カバー58に当接する位置関係にあるとともに、原稿カバー58が媒体供給口カバー24に開き方向の外力を付与する。
上記構成によれば、原稿カバー58と媒体供給口カバー24は、読み取り機構部14及び媒体供給口カバー24が閉じるとともに原稿カバー58が開いた状態から、読み取り機構部14が開く過程において、媒体供給口カバー24の先端が原稿カバー58に当接する位置関係にあるとともに、原稿カバー58が媒体供給口カバー24に開き方向の外力を付与するので、読み取り機構部14及び媒体供給口カバー24が閉じるとともに原稿カバー58が開いた状態から、読み取り機構部14を開く際の、媒体供給口カバー24の破損を抑制或いは回避できる。また、その結果、原稿カバー58と媒体供給口カバー24とを大きく離す必要がなくなり、良好な装置の外観を実現できる。
読み取り機構部14及び媒体供給口カバー24が閉じるとともに原稿カバー58が開いた状態から、読み取り機構部14が開く過程において、原稿カバー58が媒体供給口カバー24から受ける反力が、原稿カバー58が閉じる為に必要な大きさを超えない。この構成によれば、読み取り機構部14及び媒体供給口カバー24が閉じるとともに原稿カバー58が開いた状態から、読み取り機構部14が開く過程において、意図せず原稿カバー58が閉じてしまう問題を回避できる。
プリンター10は、原稿カバー58及び媒体供給口カバー24と係合可能であるとともに揺動可能な揺動部材66を備え、読み取り機構部14並びに原稿カバー58及び媒体供給口カバー24が閉じた状態から原稿カバー58を開くと、揺動部材66が揺動して媒体供給口カバー24を押し上げる構成である。この構成によれば、原稿カバー58が開いた際に予め媒体供給口カバー24も或る程度開いておくことで、読み取り機構部14を開く際の、原稿カバー58に対する媒体供給口カバー24の当接角度をより緩やかにすることができる。その結果、読み取り機構部14並びに原稿カバー58及び媒体供給口カバー24が閉じた状態から、読み取り機構部14を開く際の、媒体供給口カバー24の破損をより確実に抑制或いは回避できる。
読み取り機構部14及び媒体供給口カバー24が閉じるとともに原稿カバー58が開いた状態から、読み取り機構部14を開く過程において、媒体供給口カバー24が原稿カバー58に当接する当接位置S1から原稿カバー58の回動軸側の原稿カバー58の上面58d′と、媒体供給口カバー24の上面24eとの成す角度αが、鋭角である。この構成によれば、媒体供給口カバー24がより一層円滑に開くことができ、その結果媒体供給口カバー24の破損をより確実に抑制或いは回避できる。
媒体供給口カバー24の先端に第1斜面24cが形成され、原稿カバー58の基端側には、第1斜面24cと対向する第2斜面58bが形成され、読み取り機構部14、原稿カバー58、媒体供給口カバー24、のこれらが閉じた状態から、読み取り機構部14が開く際に、第2斜面58bが、第1斜面24cを、媒体供給口カバー24が開く方向に押し上げる構成を備える。この構成によれば、読み取り機構部14、原稿カバー58、媒体供給口カバー24、のこれらが閉じた状態から、読み取り機構部14が開く際の、媒体供給口カバー24の破損を抑制或いは回避できる。
原稿カバー58及び媒体供給口カバー24の平面視において、第2斜面58bの少なくとも一部は、第1斜面24cと重なっている。この構成によれば、原稿カバー58及び媒体供給口カバー24の平面視において原稿カバー58及び媒体供給口カバー24の内側、即ち装置本体12の上部が露呈せず、良好な装置外観を実現できる。
プリンター10は、媒体に記録を行う記録ヘッド50を備える装置本体12の上部に設けられ、媒体をセット可能な媒体供給口26と、装置本体12の上部において開閉可能に設けられた、原稿を読み取る読み取り機構部14と、媒体供給口26を開閉する、装置本体12に設けられた媒体供給口カバー70と、読み取り機構部14が備える原稿台56を開閉するカバーであって、媒体供給口カバー70と開き方向が同じである、読み取り機構部14に設けられた原稿カバー58と、を備え、媒体供給口カバー70は、回動軸線方向と交差する方向である装置奥行き方向にスライド可能であり、原稿カバー58と媒体供給口カバー70は、読み取り機構部14及び媒体供給口カバー70が閉じるとともに原稿カバー58が開いた状態から、読み取り機構部14が開く過程において、媒体供給口カバー70の先端70bが原稿カバー58に当接する位置関係にあるとともに、原稿カバー58が媒体供給口カバー70をスライドさせる構成である。
上記構成によれば、媒体供給口カバー70は、回動軸線方向と交差する方向である装置奥行き方向にスライド可能であり、原稿カバー58と媒体供給口カバー70は、読み取り機構部14及び媒体供給口カバー70が閉じるとともに原稿カバー58が開いた状態から、読み取り機構部14が開く過程において、媒体供給口カバー70の先端70bが原稿カバー58に当接する位置関係にあるとともに、原稿カバー58が媒体供給口カバー70をスライドさせる構成であるので、読み取り機構部14及び媒体供給口カバー70が閉じるとともに原稿カバー58が開いた状態から、読み取り機構部14を開く際の、媒体供給口カバー70の破損を抑制或いは回避できる。また、その結果、原稿カバー58と媒体供給口カバー70とを大きく離す必要がなくなり、適切な装置の外観を実現できる。
媒体供給口カバー24の上面24eと原稿カバー58の上面58dとが面一である。この構成によれば、より良好な装置外観を実現できる。
また、本実施形態では本発明に係る読み取り機構部14、媒体供給口カバー24、70及び原稿カバー58を記録装置の一例としてのインクジェットプリンターに適用したが、その他液体噴射装置一般に適用することも可能である。
ここで、液体噴射装置とは、インクジェット式記録ヘッドが用いられ、該記録ヘッドからインクを吐出して被記録媒体に記録を行うプリンター、複写機及びファクシミリ等の記録装置に限らず、インクに代えてその用途に対応する液体を前記インクジェット式記録ヘッドに相当する液体噴射ヘッドから被記録媒体に相当する被噴射媒体に噴射して、前記液体を前記被噴射媒体に付着させる装置を含むものである。
液体噴射ヘッドとして、前記記録ヘッドの他に、液晶ディスプレー等のカラーフィルター製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレーや面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド、精密ピペットとしての試料噴射ヘッド等が挙げられる。
尚、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
10…プリンター、12…装置本体、12a…ヒンジ取付部、12b…付勢手段取付部、12c…上部、14…読み取り機構部、16…操作部、18…表示手段、20…前面カバー、22…排紙トレイ、24、70…媒体供給口カバー、24a、58a…軸受、24b…端部、24c…第1斜面、24d…底面、24e、58d、58d′上面、26…媒体供給口、28…媒体案内経路、30…媒体搬送経路、32…カセット、34…ピックアップローラー、36…反転ローラー、38a、38b、38c…従動ローラー、40…搬送ローラー対、42…記録部、44…排出ローラー対、46、60a、62a…回動軸、48…キャリッジ、50…記録ヘッド、52…媒体案内部材、54…本体部、56…原稿台、58…原稿カバー、58b…第2斜面、58c、66c…係合部、60、62…ヒンジ、64、72…付勢手段、66…揺動部材、66a…揺動軸、66b…被係合部、68…スリット、70a…長穴、70b…先端、A、B、C…矢印、S1…当接位置、α…角度

Claims (8)

  1. 媒体に記録を行う記録手段を備える装置本体の上部に設けられ、媒体をセット可能な媒体供給口と、
    前記装置本体の上部において開閉可能に設けられた、原稿を読み取る読み取り機構部と、
    前記媒体供給口を開閉する、前記装置本体に設けられた媒体供給口カバーと、
    前記読み取り機構部が備える原稿台を開閉するカバーであって、前記媒体供給口カバーと開き方向が同じである、前記読み取り機構部に設けられた原稿カバーと、を備え、
    前記原稿カバーと前記媒体供給口カバーは、前記読み取り機構部及び前記媒体供給口カバーが閉じるとともに前記原稿カバーが開いた状態から、前記読み取り機構部が開く過程において、前記媒体供給口カバーの先端が前記原稿カバーに当接する位置関係にあるとともに、前記原稿カバーが前記媒体供給口カバーに開き方向の外力を付与する、
    ことを特徴とする記録装置。
  2. 請求項1に記載の記録装置において、前記読み取り機構部及び前記媒体供給口カバーが閉じるとともに前記原稿カバーが開いた状態から、前記読み取り機構部が開く過程において、前記原稿カバーが前記媒体供給口カバーから受ける反力が、前記原稿カバーが閉じる為に必要な大きさを超えない、
    ことを特徴とする記録装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の記録装置において、前記原稿カバー及び前記媒体供給口カバーと係合可能であるとともに揺動可能な揺動部材を備え、
    前記読み取り機構部並びに前記原稿カバー及び前記媒体供給口カバーが閉じた状態から前記原稿カバーを開くと、前記揺動部材が揺動して前記媒体供給口カバーを押し上げる構成である、
    ことを特徴とする記録装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の記録装置において、前記読み取り機構部及び前記媒体供給口カバーが閉じるとともに前記原稿カバーが開いた状態から、前記読み取り機構部を開く過程において、前記媒体供給口カバーが前記原稿カバーに当接する当接位置から前記原稿カバーの回動軸側の前記原稿カバーの上面と、前記媒体供給口カバーの上面との成す角度が、鋭角である、
    ことを特徴とする記録装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の記録装置において、前記媒体供給口カバーの先端に第1斜面が形成され、
    前記原稿カバーの基端側には、前記第1斜面と対向する第2斜面が形成され、
    前記読み取り機構部、前記原稿カバー、前記媒体供給口カバー、のこれらが閉じた状態から、前記読み取り機構部が開く際に、前記第2斜面が、前記第1斜面を、前記媒体供給口カバーが開く方向に押し上げる構成を備える、
    ことを特徴とする記録装置。
  6. 請求項5に記載の記録装置において、前記原稿カバー及び前記媒体供給口カバーの平面視において、前記第2斜面の少なくとも一部は、前記第1斜面と重なっている、
    ことを特徴とする記録装置。
  7. 媒体に記録を行う記録手段を備える装置本体の上部に設けられ、媒体をセット可能な媒体供給口と、
    前記装置本体の上部において開閉可能に設けられた、原稿を読み取る読み取り機構部と、
    前記媒体供給口を開閉する、前記装置本体に設けられた媒体供給口カバーと、
    前記読み取り機構部が備える原稿台を開閉するカバーであって、前記媒体供給口カバーと開き方向が同じである、前記読み取り機構部に設けられた原稿カバーと、を備え、
    前記媒体供給口カバーは、回動軸線方向と交差する方向にスライド可能であり、
    前記原稿カバーと前記媒体供給口カバーは、前記読み取り機構部及び前記媒体供給口カバーが閉じるとともに前記原稿カバーが開いた状態から、前記読み取り機構部が開く過程において、前記媒体供給口カバーの先端が前記原稿カバーに当接する位置関係にあるとともに、前記原稿カバーが前記媒体供給口カバーをスライドさせる構成である、
    ことを特徴とする記録装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の記録装置において、前記媒体供給口カバーの上面と前記原稿カバーの上面とが面一である、
    ことを特徴とする記録装置。
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