JP6695658B2 - 液晶表示装置および偏光板キット - Google Patents

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Description

本発明は、液晶表示装置および偏光板キットに関する。
液晶表示装置は、液晶のスイッチングによる偏光状態を可視化させたものであり、その表示原理から、偏光子の両面に透明保護フィルムを接着剤層により貼り合わせた偏光板が用いられている。偏光子としては、例えばポリビニルアルコールにヨウ素を吸着させ、延伸した構造のヨウ素系偏光子が高透過率、高偏光度を有することから、最も一般的な偏光子として広く使用されている。透明保護フィルムとしては、透湿度の高いトリアセチルセルロース等が用いられる。
前記偏光板が適用される液晶表示装置等の画像表示装置は様々な環境下において用いられる。そのため、前記偏光板には、高温環境下における耐熱性、高湿環境下における耐湿性等の耐久性を有することが望まれる。しかし、透明保護フィルムとして、通常、用いられるトリアセチルセルロース等は高湿環境下において、位相差が大きく変化して、パネル上に表示ムラが生じる問題がある。これに対し、(メタ)アクリル系樹脂を含む透明保護フィルムを用いて透湿度を低減させ表示ムラを抑制する技術が提案されている(特許文献1参照)。
特開2009−139720号公報
しかしながら、画像表示装置において組み合わせる偏光板によっては、過酷環境下ではやはり表示ムラが生じたり、偏光板の反りが生じたりすることがある。
また近年では、特に携帯電話等のモバイル用途等の展開が図られている。これらモバイル用途では野外環境に置かれることが多いことから、上記技術を用いる液晶表示装置であっても紫外線の影響により表示部に黄変(黄ばみ)が生じる場合があり、環境耐久性、中でも紫外線耐久性を満足することが望まれる。
そこで本発明者らは、黄変対策として(メタ)アクリル系樹脂により形成された透明保護フィルムに紫外線吸収剤を添加し、紫外線耐久性を高めようとした。しかしながら、紫外線吸収剤を添加した透明保護フィルムでは、フィルム製膜時にコゲ(焦げたように見える黒色状の微小な斑点)等の外観不良を惹起することが新たに判明した。
本発明は、液晶パネルに適用した場合にも表示ムラや偏光板の反り、黄変を抑えることができ、かつフィルム製膜時のコゲも防止可能な液晶表示装置および偏光板キットを提供することを目的とする。
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す偏光板を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、対向する偏光板を備える液晶表示装置であって、
前記偏光板の各々は、ポリビニルアルコール系偏光子の両面に接着剤層を介して設けられた透明保護フィルムを備え、
一方の面の第1透明保護フィルムは、不飽和カルボン酸アルキルエステル単位および一般式(1)で表わされるグルタルイミド単位を有する(メタ)アクリル系樹脂であって、イミド化率が2.5〜5.0%、酸価が0.10〜0.50mmol/gの範囲であり、かつ、アクリル酸エステル単位が1重量%未満である(メタ)アクリル系樹脂を含有し、かつ、紫外線吸収剤を有し、
他方の面の第2透明保護フィルムは、セルロースエステルを含有してなり、かつ、nx>ny>nz(但し、面内屈折率が最大となる方向をX軸、X軸に垂直な方向をY軸、厚さ方向をZ軸とし、それぞれの軸方向の屈折率をnx、ny、nzとする)の関係を満足する位相差板である液晶表示装置に関する。
Figure 0006695658
(ここで、R及びRはそれぞれ独立に、水素または炭素数1〜8のアルキル基を示し、Rは炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、または炭素数6〜10のアリール基を示す。)
当該液晶表示装置では、偏光板の一方の面の第1透明保護フィルムとして、不飽和カルボン酸アルキルエステル単位およびグルタルイミド単位を有する(メタ)アクリル系樹脂を含有してなるものを用いる。この(メタ)アクリル系樹脂は、透湿度が低く、高温環境下における耐熱性、高湿環境下における耐湿性等の耐久性を満足することができる。当該液晶表示装置では、このような偏光板を上下に配置させているので、偏光板を液晶パネルに適用した場合にも表示ムラや反りを小さく抑えることができる。
また、前記偏光板では、第1透明保護フィルムが紫外線吸収剤を有しているので、野外環境下での影響の大きい黄変を好適に防止することができる。
さらに、前記偏光板では、第1透明保護フィルムの形成材料として不飽和カルボン酸アルキルエステル単位およびグルタルイミド単位を有する(メタ)アクリル系樹脂を採用し、かつこの(メタ)アクリル系樹脂のイミド化率、酸価およびアクリル酸エステル単位の含有量を所定範囲としているので、紫外線吸収剤の添加によるフィルム製膜時のコゲの発生を抑制し、偏光板の外観を良好なものとすることができる。
加えて、前記偏光板では他方の面側の第2透明保護フィルムが位相差板を兼ねているので、光学フィルムとしての薄型化が可能となり、ひいては液晶表示装置の薄型化を図ることができる。
前記第1透明保護フィルムの面内位相差および厚み方向位相差がそれぞれ40nm以下であることが好ましい。これにより、液晶表示装置の偏光板用途に好適な透明保護フィルムとすることができる。
前記偏光板は、前記第1透明保護フィルムの一方の面側に配置されたコーティング層を有していてもよい。また、前記コーティング層がハードコート層または防汚層であってもよい。これにより、コーティング層の種類に応じた機能を偏光板に付与することができる。
前記接着剤層が水系接着剤を含むことが好ましい。水系接着剤はポリビニルアルコール系偏光子との親和性が高いので、偏光子と透明保護フィルムとの密着性を向上させることができる。
当該液晶表示装置の構成として、前記偏光板が、前記透明保護フィルムの前記偏光子側とは反対側に設けられた粘着層を介して液晶セルに貼り合わされていてもよい。
当該液晶表示装置では、前記偏光板と前記粘着層との間にアンカー層が設けられていてもよい。アンカー層を設けることにより密着性のさらなる向上を図ることができる。
当該液晶表示装置では、前記粘着層が導電性を有していてもよく、前記アンカー層が導電性を有していてもよい。これにより偏光板やこれを備える液晶表示装置に帯電防止性を付与することができる。
本発明には、液晶表示装置において対向配置される偏光板キットであって、
前記偏光板の各々が、ポリビニルアルコール系偏光子の両面に接着剤層を介して設けられた透明保護フィルムを備え、
一方の面の第1透明保護フィルムは、不飽和カルボン酸アルキルエステル単位および一般式(1)で表わされるグルタルイミド単位を有する(メタ)アクリル系樹脂であって、イミド化率が2.5〜5.0%、酸価が0.10〜0.50mmol/gの範囲であり、かつ、アクリル酸エステル単位が1重量%未満である(メタ)アクリル系樹脂を含有し、かつ、紫外線吸収剤を有し、
他方の面の第2透明保護フィルムは、セルロースエステルを含有してなり、かつ、nx>ny>nz(但し、面内屈折率が最大となる方向をX軸、X軸に垂直な方向をY軸、厚さ方向をZ軸とし、それぞれの軸方向の屈折率をnx、ny、nzとする)の関係を満足する位相差板である偏光板キットも含まれる。
Figure 0006695658
(ここで、R及びRはそれぞれ独立に、水素または炭素数1〜8のアルキル基を示し、Rは炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、または炭素数6〜10のアリール基を示す。)
本発明の一実施形態に係る液晶表示装置を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置について、図面を参照しながら説明する。ただし、図の一部又は全部において、説明に不要な部分は省略し、また説明を容易にするために拡大または縮小等して図示した部分がある。
<液晶表示装置>
図1は、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置を模式的に示す断面図である。液晶表示装置100では、液晶セルCの両側に同一構成の偏光板Pが配置されている。これに加え、液晶表示装置の形成に際しては、例えば拡散板、アンチグレア層、反射防止膜、保護板、プリズムアレイ、レンズアレイシート、光拡散板、バックライトなどの適宜な部品を適宜な位置に1層又は2層以上配置することができる。
液晶表示装置の形成は、従来に準じて行いうる。すなわち液晶表示装置は一般に、液晶セルと偏光板、及び必要に応じての照明システム等の構成部品を適宜に組立てて駆動回路を組込むことなどにより形成されるが、本実施形態においては所定の偏光板を用いる点を除いて特に限定はなく、従来に準じうる。液晶セルについても、例えばTN型やSTN型、π型、VA型、IPS型、などの任意なタイプのものを用いうる。
<偏光板>
図1に示すように、各偏光板Pでは、ポリビニルアルコール系偏光子1の両面に、接着剤層3を介して第1透明保護フィルム21、第2透明保護フィルム22がそれぞれ設けられている。第1透明保護フィルム21は、不飽和カルボン酸アルキルエステル単位およびグルタルイミド単位を有する(メタ)アクリル系樹脂および紫外線吸収剤を含有する。一方、第2透明保護フィルム22は、セルロースエステルを含有する位相差板である。
(ポリビニルアルコール系偏光子)
偏光子1は、特に制限されず、各種のものを使用できる。偏光子としては、例えば、ポリビニルアルコール系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等の親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料等の二色性材料を吸着させて一軸延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等ポリエン系配向フィルム等があげられる。これらのなかでもポリビニルアルコール系フィルムとヨウ素などの二色性物質からなる偏光子が好適である。これら偏光子の厚さは特に制限されないが、一般的に、5〜80μm程度である。
ポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素で染色し一軸延伸した偏光子は、例えば、ポリビニルアルコールをヨウ素の水溶液に浸漬することによって染色し、元長の3〜7倍に延伸することで作成することができる。必要に応じてホウ酸やヨウ化カリウムなどの水溶液に浸漬することもできる。さらに必要に応じて染色の前にポリビニルアルコール系フィルムを水に浸漬して水洗してもよい。ポリビニルアルコール系フィルムを水洗することでポリビニルアルコール系フィルム表面の汚れやブロッキング防止剤を洗浄することができるほかに、ポリビニルアルコール系フィルムを膨潤させることで染色のムラなどの不均一を防止する効果もある。延伸はヨウ素で染色した後に行っても良いし、染色しながら延伸してもよし、また延伸してからヨウ素で染色してもよい。ホウ酸やヨウ化カリウムなどの水溶液中や水浴中でも延伸することができる。
液晶表示装置100の偏光板P、Pは、一方の偏光子1(例えば、図1中上側)の偏光軸と他方の偏光子1(例えば、図1中下側)の偏光軸とが直交するように配置されている。
(第1透明保護フィルム)
第1透明保護フィルム21は、不飽和カルボン酸アルキルエステル単位およびグルタルイミド単位を有する(メタ)アクリル系樹脂、ならびに紫外線吸収剤を含有する。前記(メタ)アクリル系樹脂は、好ましくは、下記一般式(1)で表されるグルタルイミド単位および下記一般式(2)で表される不飽和カルボン酸アルキルエステル単位の構造単位を有する。
Figure 0006695658
一般式(1)中、R及びRはそれぞれ独立に、水素または炭素数1〜8のアルキル基を示し、Rは炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、または炭素数6〜10のアリール基を示す。
Figure 0006695658
一般式(2)中、Rは水素原子または炭素数1〜5のアルキル基を表す。Rは水素原子または炭素数1〜6の脂肪族、もしくは脂環式炭化水素基を示す。
上記一般式(1)において、RおよびRは、それぞれ独立して、水素またはメチル基であり、Rは水素、メチル基、ブチル基、またはシクロヘキシル基であることが好ましく、Rはメチル基であり、Rは水素であり、Rはメチル基であることがより好ましい。
上記グルタル(メタ)アクリル系樹脂は、グルタルイミド単位として、単一の種類のみを含んでいてもよいし、上記一般式(1)におけるR、R、およびRが異なる複数の種類を含んでいてもよい。
前記(メタ)アクリル系樹脂における、一般式(1)で表されるグルタルイミド単位の含有割合は、好ましくは5〜50モル%、より好ましくは10〜45モル%、さらに好ましくは15〜40モル%、特に好ましくは20〜35モル%、最も好ましくは25〜35モル%である。上記含有割合が5モル%より少ないと、一般式(1)で表されるグルタル酸無水物単位に由来して発現される効果、例えば、高い光学的特性、高い機械的強度、偏光子との優れた接着性、薄型化が十分に発揮されないおそれがある。上記含有割合が50モル%よりも多いと、例えば、高い耐熱性、高い透明性が十分に発揮されないおそれがある。
前記(メタ)アクリル系樹脂における、一般式(2)で表される不飽和カルボン酸アルキルエステル単位の含有割合は、好ましくは50〜95モル%、より好ましくは55〜90モル%、さらに好ましくは60〜85モル%、特に好ましくは65〜80モル%、最も好ましくは65〜75モル%である。上記含有割合が50モル%より少ないと、一般式(2)で表される不飽和カルボン酸アルキルエステル単位に由来して発現される効果、例えば、高い耐熱性、高い透明性が十分に発揮されないおそれがある。上記含有割合が95モル%よりも多いと、樹脂が脆くて割れやすくなり、高い機械的強度が十分に発揮できず、生産性に劣るおそれがある。
一般式(1)で表されるグルタルイミド単位および一般式(2)で表される不飽和カルボン酸アルキルエステル単位を有する(メタ)アクリル系樹脂は、基本的には以下に示す方法により製造することができる。
即ち、前記(メタ)アクリル系樹脂は、一般式(2)で表される不飽和カルボン酸アルキルエステル単位に対応する不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体と、不飽和カルボン酸単量体および/またはその前駆体単量体とを共重合して共重合体(a)を得た後、当該共重合体(a)をイミド化剤にて処理することにより、当該共重合体(a)中の不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体単位と不飽和カルボン酸単量体および/またはその前駆体単量体単位の分子内イミド化反応を行い、一般式(1)で表されるグルタルイミド単位を共重合体中に導入することにより、得ることができる。
不飽和カルボン酸アルキルエステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸クロロメチル、(メタ)アクリル酸2−クロロエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキシルおよび
(メタ)アクリル酸2,3,4,5−テトラヒドロキシペンチルなどがあげられる。これらは1種のみが用いられても良いし、2種以上が併用されても良い。これらの中でも、熱安定性に優れる点で、(メタ)アクリル酸メチルがより好ましく、メタクリル酸メチルが特に好ましい。すなわち、一般式(1)において、Rがメチル基、Rがメチル基であることが特に好ましい。
不飽和カルボン酸単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、α−置換アクリル酸、α−置換メタクリル酸などが挙げられ、その前駆体単量体としては、アクリルアミド、メタクリルアミドなどがあげられる。これら不飽和カルボン酸単量体またはその前駆体単量体は1種のみ用いても良いし、2種以上を併用しても良い。これらの中でも特に、本発明の効果を十分に発揮させる点で、不飽和カルボン酸単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸が好ましく、前記前駆体単量体としては、アクリルアミドが好ましい。
共重合体(a)をイミド化剤により処理する方法は、特に限定されなく、従来公知のあらゆる方法を用いることができる。例えば、押出機や、バッチ式反応槽(圧力容器)等を用いる方法により、上記共重合体(a)をイミド化することができる。押出機を用いて加熱溶融し、イミド化剤と処理する場合、用いる押出機は特に限定されるものではなく、各種押出機を用いることができる。具体的には、例えば、単軸押出機、二軸押出機または多軸押出機等を用いることができる。また、上記共重合体(a)のイミド化剤による処理をバッチ式反応槽(圧力容器)を用いて行う場合、そのバッチ式反応槽(圧力容器)の構造は特に限定されるものでない。
イミド化剤は、特に限定されるものではなく、上記一般式(1)で表されるグルタルイミド単位を生成できるものであればよい。具体的には、例えば、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、i−プロピルアミン、n−ブチルアミン、i−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、n−ヘキシルアミン等の脂肪族炭化水素基含有アミン、アニリン、ベンジルアミン、トルイジン、トリクロロアニリン等の芳香族炭化水素基含有アミン、シクロヘキシルアミン等などの脂環式炭化水素基含有アミンを挙げることができる。
また、尿素、1,3−ジメチル尿素、1,3−ジエチル尿素、1,3−ジプロピル尿素のように、加熱により、上記例示したアミンを発生する尿素系化合物を用いることもできる。
上記例示したイミド化剤のうち、コスト、物性の面からメチルアミン、アンモニア、シクロヘキシルアミンを用いることが好ましく、メチルアミンを用いることが特に好ましい。
なお、このイミド化の工程においては、上記イミド化剤に加えて、必要に応じて、閉環促進剤を添加してもよい。
このイミド化の工程において、イミド化剤は共重合体(a)100重量部に対して0.5〜10重量部であることが好ましく、0.5〜6重量部であることがより好ましい。イミド化剤の添加量が0.5重量部を下回ると最終的に得られる樹脂組成物のイミド化率が低くなるためその耐熱性が著しく低下し、成形後のコゲなどの外観欠陥を誘発することがある。また、10重量部を上回ると、樹脂中にイミド化剤が残存し、成形後のコゲなどの外観欠陥や発泡を誘発することがある。
本実施形態の製造方法では、上記イミド化工程に加え、エステル化剤で処理する工程を含むことができる。
エステル化剤としては、例えば、ジメチルカーボネート、2,2−ジメトキシプロパン、ジメチルスルホキシド、トリエチルオルトホルメート、トリメチルオルトアセテート、トリメチルオルトホルメート、ジフェニルカーボネート、ジメチルサルフェート、メチルトルエンスルホネート、メチルトリフルオロメチルスルホネート、メチルアセテート、メタノール、エタノール、メチルイソシアネート、p−クロロフェニルイソシアネート、ジメチルカルボジイミド、ジメチル−t−ブチルシリルクロライド、イソプロペニルアセテート、ジメチルウレア、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、ジメチルジエトキシシラン、テトラ−N−ブトキシシラン、ジメチル(トリメチルシラン)フォスファイト、トリメチルフォスファイト、トリメチルフォスフェート、トリクレジルフォスフェート、ジアゾメタン、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、ベンジルグリシジルエーテルなどが挙げられる。これらの中でも、コスト、反応性などの観点から、ジメチルカーボネートが好ましい。
エステル化剤の添加量としては、特に制限はなく、(メタ)アクリル系樹脂の酸価が所望の値になるように設定される。
本実施形態の(メタ)アクリル系樹脂は、上記一般式(1)で表されるグルタルイミド単位と不飽和カルボン酸アルキルエステル単位とを含有し、かつ、特定のイミド化率、酸価、アクリル酸エステル単位含有量を有する。
上記(メタ)アクリル系樹脂におけるイミド化率は、グルタルイミド単位と不飽和カルボン酸アルキルエステル単位との比で表される。ゆえに、「イミド化率」とは全カルボニル基中のイミドカルボニル基の占める割合をいう。この比は、例えば、(メタ)アクリル系樹脂のNMRスペクトル、IRスペクトル、あるいはその他方法により測定することが可能であるが、本実施形態のイミド化率はHNMR BRUKER AvanceIII(400MHz)を用いて、樹脂のH−NMR測定を行って求める。3.5から3.8ppm付近の不飽和カルボン酸アルキルエステルのO−CHプロトン由来のピーク面積をAとし、3.0から3.3ppm付近のグルタルイミドのN−CHプロトン由来のピークの面積をBとして、次式により求められる。
Im%={B/(A+B)}×100
上記イミド化率は、2.5〜5.0%とすることが必要である。イミド化率が上記範囲内であれば、得られる(メタ)アクリル系樹脂の耐熱性および透明性が低下したり、成形加工性、およびフィルムに加工したときのコゲの発生や機械的強度が低下したりすることがない。一方、イミド化率が上記範囲より少ないと、第1透明保護フィルムのフィルム製膜時にコゲが発生したり、得られる(メタ)アクリル系樹脂の耐熱性が不足したり、透明性が損なわれたりする傾向がある。また、上記範囲より多くてもコゲが発生したり、また、不必要に耐熱性および溶融粘度が高くなり、成形加工性が悪くなったり、フィルム加工時の機械的強度が極端に脆くなったり、透明性が損なわれたりする傾向がある。
本実施形態の(メタ)アクリル系樹脂の酸価は、(メタ)アクリル系樹脂中でのカルボン酸単位、カルボン酸無水物単位の含有量を表す。酸価は、例えばWO2005−054311に記載の滴定法や、特開2005−23272号公報に記載の滴定法などにより算出することが可能である。
上記(メタ)アクリル系樹脂の酸価は、0.10〜0.50mmol/gであることが必要である。酸価が上記範囲内であれば、耐熱性、機械物性、成形加工性のバランスに優れた(メタ)アクリル系樹脂を得ることができる。一方、例えば、酸価が上記範囲より大きいと、溶融押出時の樹脂の発泡が起こりやすくなり、成形加工性が低下し、成形品の生産性が低下する傾向がある。酸価が上記範囲より小さいと、当該酸価に調整するための変性剤をより多く費やす必要があるため、コストアップになったり、変性剤の残存によるゲル状物の発生を誘発したりすることがあるため好ましくない。
本実施形態の(メタ)アクリル系樹脂に含まれるアクリル酸エステル単位は1重量%未満であり、好ましくは0.5重量%未満である。アクリル酸エステル単位が上記範囲内であれば、(メタ)アクリル系樹脂は熱安定性に優れたものになるが、上記範囲を超えると熱安定性が悪くなり、樹脂製造時あるいは成形加工時に樹脂の分子量や粘度低下が低下して物性が悪化する傾向がある。
前記(メタ)アクリル系樹脂中には、一般式(1)で表されるグルタルイミド単位および一般式(2)で表される不飽和カルボン酸アルキルエステル単位以外のその他単位を含んでいても良い。
前記(メタ)アクリル系樹脂では、例えば、前記分子内イミド化反応に関与していない不飽和カルボン酸単量体由来単位を0〜10重量%含有することができる。不飽和カルボン酸由来単位の割合は、0〜5重量%がより好ましく、0〜1重量%であるのがさらに好ましい。前記(メタ)アクリル系樹脂中における不飽和カルボン単量体由来単位を10重量%以下とすることによって、無色透明性、滞留安定性、耐湿性を維持することができる。
また、本発明の(メタ)アクリル系樹脂は、前記以外の共重合可能な他のビニル系単量体単位を含有することができる。その他のビニル系単量体としては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、エタクリロニトリル、アリルグリシジルエーテル、無水マレイン酸、無水イタコン酸、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、アクリル酸アミノエチル、アクリル酸プロピルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸エチルアミノプロピル、メタクリル酸シクロヘキシルアミノエチル、N−ビニルジエチルアミン、N−アセチルビニルアミン、アリルアミン、メタアリルアミン、N−メチルアリルアミン、2−イソプロペニル−オキサゾリン、2−ビニル−オキサゾリン、2−アクロイル−オキサゾリン、N−フェニルマレイミド、メタクリル酸フェニルアミノエチル、スチレン、α−メチルスチレン、p−グリシジルスチレン、p−アミノスチレン、2−スチリル−オキサゾリンなどがあげられる。これらは、1種のみ用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
上記その他のビニル系単量体の中でも、スチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン系構造単位の含有割合を0〜1重量%とすることが好ましく、より好ましくは0〜0.1重量%である。スチレン系構造単位の含有濃度を0〜1重量%とすることで、位相差の悪化および透明性の低下を防ぐことができる。
前記(メタ)アクリル系樹脂の重量平均分子量は、好ましくは1000〜2000000、より好ましくは5000〜1000000、さらに好ましくは10000〜500000、特に好ましくは50000〜500000、最も好ましくは60000〜150000である。重量平均分子量が上記範囲から外れると、本発明の効果が十分に発揮できないおそれがある。重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフ(GPCシステム,東ソー製)を用いて、ポリスチレン換算により求める。溶剤はテトラヒドロフランを用いる。
前記(メタ)アクリル系樹脂は、Tg(ガラス転移温度)が、好ましくは110℃以上、より好ましくは115℃以上、さらに好ましくは120℃以上、特に好ましくは125℃以上、最も好ましくは130℃以上である。Tgが110℃以上であることにより、例えば、最終的に偏光板に組み入れた場合に、耐久性に優れたものとなり易い。前記(メタ)アクリル系樹脂のTgの上限値は特に限定されないが、成形性等の点から、好ましくは300℃以下、より好ましくは290℃以下、さらに好ましくは285℃以下、特に好ましくは200℃以下、最も好ましくは160℃以下である。
前記(メタ)アクリル系樹脂は、射出成形により得られる成形品の、ASTM−D−1003に準じた方法で測定される全光線透過率が、高ければ高いほど好ましく、好ましくは85%以上.より好ましくは88%以上、さらに好ましくは90%以上である。全光線透過率が85%未満であると、透明性が低下し、本来目的とする用途に使用できないおそれがある。
第1透明保護フィルム中の前記(メタ)アクリル系樹脂の含有量は、好ましくは50〜100重量%、より好ましくは60〜100重量%、さらに好ましくは70〜100重量%、特に好ましくは80〜100重量%である。本発明の透明保護フィルム中の前記(メタ)アクリル系樹脂の含有量が50重量%未満の場合には、前記(メタ)アクリル系樹脂が本来有する高い耐熱性、高い透明性が十分に反映できないおそれがある。
また、本実施形態の第1透明保護フィルムにおいて、前記(メタ)アクリル系樹脂に併用できる樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエステル、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリアセタール、ポリイミド、ポリエーテルイミドなどの他の熱可塑性樹脂、フェノール系樹脂、メラミン系樹脂、ポリエステル系樹脂、シリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂などの熱硬化性樹脂があげられる。これらは、本発明の目的を損なわない範囲で配合される。
第1透明保護フィルムは上記(メタ)アクリル系樹脂とともに、紫外線吸収剤を含む。本実施形態の第1透明樹脂フィルムは特定の構造単位および特定のイミド化率、酸価、アクリル酸エステル単位含有量を具備しているので、本発明者らによって新たに見出された紫外線吸収剤によるフィルム製膜時のコゲを防止しつつ、偏光板の黄変を抑制することができる。紫外線吸収剤の具体例としては、例えば、従来公知のオキシベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物、トリアジン系化合物などが挙げられる。第1透明保護フィルムへの紫外線吸収剤の付与方法としては、透明保護フィルム中に紫外線吸収剤を含有させる方法や、透明保護フィルムの構成層として紫外線吸収剤を含有する層を積層させる方法が挙げられる。
第1透明保護フィルムにおける紫外線吸収剤の含有量は、目的とする黄変防止効果が得られるように適宜調整すればよい。紫外線吸収剤の含有量が少なすぎると黄変防止効果が不十分となる場合があり、反対に多すぎるとコゲが十分に抑制されにくくなったり、紫外線吸収剤のブリードアウトが発生したりする場合がある。
なお、上記その他の樹脂、上記添加剤は、前記(メタ)アクリル系樹脂を形成するための原料に配合して、(メタ)アクリル系樹脂を製造する際に配合してもよく、(メタ)アクリル系樹脂を製造した後に配合してもよい。
本発明の前記(メタ)アクリル系樹脂を含有する透明保護フィルムは、通常、前記(メタ)アクリル系樹脂を、流延法、射出成形法、溶融押出成形法でフィルム化することにより得られる。得られたフィルムは、フィルム強度を向上させるために一軸または二軸延伸することができる。
前記(メタ)アクリル系樹脂を含有する透明保護フィルムは、未延伸の状態では位相差は殆ど発現しないが、延伸すると位相差が生じる。延伸する場合には、延伸倍率と位相差制御剤の添加により、位相差を制御することができる。位相差制御剤としては、スチレン系樹脂が好ましく、特に好ましくは、アクリロニトリル−スチレン共重合体である。
本実施形態にかかる第1透明保護フィルムは、光学異方性が小さいことが好ましい。特に、フィルムの面内方向(長さ方向、幅方向)の光学異方性だけでなく、厚み方向の光学異方性についても小さいことが好ましい。換言すれば、面内位相差および厚み方向位相差がともに小さいことが好ましい。
具体的には、第1透明保護フィルムの面内位相差および厚み方向位相差は、それぞれ40nm以下であることが好ましく、20nm以下であることがより好ましい。このような光学特性を有する構成とすれば、本実施形態にかかる透明保護フィルムを、液晶表示装置の偏光板に備える偏光子保護フィルムとして好適に用いることができる。一方、フィルムの面内位相差が40nmを超えたり、厚み方向位相差が40nmを超えたりすると、本実施形態にかかる透明保護フィルムを液晶表示装置の偏光板に組み込んで用いる場合、液晶表示装置においてコントラストが低下するなどの問題が発生する場合がある。
なお、面内位相差(Re)および厚み方向位相差(Rth)は、それぞれ、以下の式により算出することができる。つまり、3次元方向について完全光学等方である理想的なフィルムでは、面内位相差Re、厚み方向位相差Rthともに0となる。
Re=(nx−ny)×d
Rth=(nx−nz)×d
なお、上記式中において、面内屈折率が最大となる方向をX軸、X軸に垂直な方向をY軸、フィルムの厚さ方向をZ軸とし、それぞれの軸方向の屈折率をnx、ny、およびnzとして表す。また、dはフィルムの厚み(nm)を表す。
本実施形態の不飽和カルボン酸アルキルエステル単位およびグルタル酸無水物単位を有する(メタ)アクリル系樹脂を含有する透明保護フィルムは、透湿度300g/m以下を満足することができ、耐久性の点で好ましい。透湿度は、さらには250g/m以下であるのが好ましく、さらには200g/m以下であるのが好ましい。
なお、本実施形態で用いる第1透明保護フィルム中には任意の適切な添加剤が1種類以上含まれていてもよい。その他の添加剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系、リン系、イオウ系等の酸化防止剤;耐光安定剤、耐候安定剤、熱安定剤等の安定剤;ガラス繊維、炭素繊維等の補強材;近赤外線吸収剤;トリス(ジブロモプロピル)ホスフェート、トリアリルホスフェート、酸化アンチモン等の難燃剤;アニオン系、カチオン系、ノニオン系の界面活性剤等の帯電防止剤;無機顔料、有機顔料、染料等の着色剤;有機フィラーや無機フィラー;樹脂改質剤;有機充填剤や無機充填剤;可塑剤;滑剤;帯電防止剤;難燃剤;などが挙げられる。
本実施形態の第1透明保護フィルム中の添加剤の含有割合は、好ましくは0〜5重量%、より好ましくは0〜2重量%、さらに好ましくは0〜0.5重量%である。
(第2透明保護フィルム)
本実施形態において、位相差板として用いられる第2透明保護フィルムは、セルロースエステルを主原料として含有する。セルロースエステルは任意の適切な材料が採用され得る。好ましくは、セルロースエステルはセルロースの炭素原子数が6以下の低級脂肪酸エステルである。具体例としては、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート等のセルロースの水酸基が同じ低級脂肪酸でエステル化されたもの、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート等のセルロースの水酸基が異なる低級脂肪酸でエステル化されたものが挙げられ、特に好ましくは、セルロースの水酸基がアセチル基および/またはプロピオニル基で置換されたセルロースエステルである。これらは1種を単独で使用、または2種以上を併用できる。セルロースエステルは、低級脂肪酸の置換基の種類、低級脂肪酸の置換度を変更することによって、得られる位相差板の位相差値を制御することができる。また、位相差を制御するために、位相差向上剤、位相差制御剤を含有させることもできる。上記セルロースエステルは、任意の適切な方法、例えば、特開2001−188128号公報に記載の方法により製造することができる。また、セルロースエステルは、多くの製品が市販されており、入手容易性やコストの点でも有利である。セルロースエステルの市販品の例としては、富士フイルム社製の商品名「UV−50」、「UV−80」、「SH−80」、「TD−80U」、「TD−TAC」、「UZ−TAC」や、コニカ社製の「KCシリーズ」等があげられる。
上記セルロースエステルが低級脂肪酸の置換基としてアセチル基を含む場合には、そのアセチル置換度は、好ましくは3以下、さらに好ましくは0.5〜3、特に好ましくは1〜3である。上記セルロースエステルが低級脂肪酸の置換基としてプロピオニル基を含む場合には、そのプロピオニル置換度は、好ましくは3以下、さらに好ましくは0.5〜3、特に好ましくは1〜3である。また、上記セルロースエステルが、セルロースの水酸基の一部がアセチル基で置換され、他の一部がプロピオニル基で置換された混合脂肪酸エステルである場合には、アセチル置換度とプロピオニル置換度の合計は、好ましくは1〜3であり、さらに好ましくは2〜3である。このとき、アセチル置換度は好ましくは0.5〜2.5であり、プロピオニル置換度は好ましくは0.3〜1.5である。
なお、アセチル置換度(またはプロピオニル置換度)とは、セルロース骨格における2、3、6位の炭素についた水酸基をアセチル基(またはプロピオニル基)で置換した数を示す。セルロース骨格における2、3、6位の炭素のどれかにアセチル基(またははプロピオニル基)が偏ってもよく、また平均的に存在してもよい。上記アセチル置換度は、ASTM−D817−91(セルロースアセテート等の試験法)によって求めることができる。また、上記プロピオニル置換度は、ASTM−D817−96(セルロースアセテート等の試験法)によって求めることができる。
上記セルロースエステルは、テトラヒドロフラン溶媒によるゲル・パーミエーション・クロマトグラフ(GPC)法で測定した重量平均分子量(Mw)が好ましくは30,000〜500,000、さらに好ましくは50,000〜400,000、最も好ましくは80,000〜300,000である。重量平均分子量が上記の範囲であれば、機械的強度に優れ、溶解性、成形性、流延の操作性が良いものができる。
また、上記セルロースエステルの分子量分布(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)は、好ましくは1.5〜5.5であり、さらに好ましくは2〜5である。
第2透明保護フィルムは、nx>ny>nzの関係を満足するものである。当該位相差板の面内位相差は、通常、40〜300nmの範囲に、厚み方向位相差は、通常、80〜320nmの範囲に制御される。さらには、面内位相差は40〜100nm、厚み方向位相差は100〜320nmが好ましく、Nz係数は1.8〜4.5を満足するものが好ましい。Nz係数は、代表的には3.5〜4.5程度である。かかる位相差板によれば、斜視方向の視野角特性を改善できる。特に、IPSモードやVAモードの液晶表示装置に適用した場合に好適である。なお、Nz係数は、Nz=(nx−nz)/(nx−ny)で表される(nx、ny、nzの定義は面内位相差および厚み方向位相差と同様とする)。
前記位相差板として用いられる第2透明保護フィルムとしては、例えば、nx>ny>nz、の屈折率の関係を満足する二軸性位相差板(富士フイルム社製「WVBZ4A6」、コニカ社製「KC4DR−1」等)が用いられる。これら位相差の制御は、セルロースエステルを含む高分子フィルムを、縦方向もしくは横方向に一軸延伸、または二軸延伸することにより得ることができる。
なお、上記位相差板は、例えば各種波長板や液晶層の複屈折による着色や視角等の補償を目的としたものなどの使用目的に応じた適宜な位相差を有するものであって良く、2種以上の位相差板を積層して位相差等の光学特性を制御したものなどであっても良い。
本実施形態で用いる第2透明保護フィルム中には任意の適切な添加剤が1種類以上含まれていてもよい。その他の添加剤(紫外線吸収剤を含む。)およびその含有量としては、第1透明保護フィルムの項で示した添加剤およびその含有量を好適に用いることができる。
本実施形態の第1透明保護フィルムおよび第2透明保護フィルムの厚さは適宜に決定しうるが、一般には強度や取扱性等の作業性、薄層性などの点より、それぞれ独立して1〜500μm程度である。特に1〜300μmが好ましく、5〜200μmがより好ましい。
(コーティング層)
前記透明保護フィルムの偏光子を接着させない面には、ハードコート層や防汚層、反射防止層、スティッキング防止層や、拡散層ないしアンチグレア層などの各種コーティング層を設けてもよい。
ハードコート層は偏光板表面の傷付き防止などを目的に施されるものであり、例えばアクリル系、シリコーン系などの適宜な紫外線硬化型樹脂による硬度や滑り特性等に優れる硬化皮膜を透明保護フィルムの表面に付加する方式などにて形成することができる。防汚層は偏光板表面の汚れを防止することを目的とする。反射防止層は偏光板表面での外光の反射防止を目的に施されるものであり、従来に準じた反射防止膜などの形成により達成することができる。また、スティッキング防止層は隣接層との密着防止を目的に施される。
またアンチグレア層は偏光板の表面で外光が反射して偏光板透過光の視認を阻害することの防止等を目的に施されるものであり、例えばサンドブラスト方式やエンボス加工方式による粗面化方式や透明微粒子の配合方式などの適宜な方式にて透明保護フィルムの表面に微細凹凸構造を付与することにより形成することができる。前記表面微細凹凸構造の形成に含有させる微粒子としては、例えば平均粒径が0.5〜50μmのシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニア、酸化錫、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化アンチモン等からなる導電性のこともある無機系微粒子、架橋又は未架橋のポリマー等からなる有機系微粒子などの透明微粒子が用いられる。表面微細凹凸構造を形成する場合、微粒子の使用量は、表面微細凹凸構造を形成する透明樹脂100重量部に対して一般的に2〜50重量部程度であり、5〜25重量部が好ましい。アンチグレア層は偏光板透過光を拡散して視角などを拡大するための拡散層(視角拡大機能など)を兼ねるものであってもよい。
なお、前記反射防止層、スティッキング防止層、拡散層やアンチグレア層等は、透明保護フィルムそのものに設けることができるほか、別途光学層として透明保護フィルムとは別体のものとして設けることもできる。
(接着剤層)
前記偏光子と透明保護フィルムの貼り合わせに用いる接着剤層は光学的に透明であれば、特に制限されず水系、溶剤系、ホットメルト系、ラジカル硬化型の各種形態のものが用いられるが、水系接着剤またはラジカル硬化型接着剤が好適である。
接着剤層を形成する水系接着剤としては特に限定されるものではないが、例えば、ビニルポリマー系、ゼラチン系、ビニル系ラテックス系、ポリウレタン系、イソシアネート系、ポリエステル系、エポキシ系等を例示できる。
ラジカル硬化型接着剤としては、電子線硬化型、紫外線硬化型等の活性エネルギー線硬化型、熱硬化型等の各種のものを例示できるが、短時間で硬化可能な、活性エネルギー線硬化型が好ましい。特に、電子線硬化型が好ましい。電子線硬化型接着剤を用いることができる。偏光子と透明保護フィルムを貼り合せるために用いる接着剤の硬化方法に電子線を用いる(即ちドライラミネーション)ことによって、紫外線硬化法のような、加熱工程が不要になり、生産性を非常に高くすることができる。
なお、(メタ)アクリロイル基を有する化合物、特に、芳香環およびヒドロキシ基を有する単官能の(メタ)アクリレート、窒素含有(メタ)アクリレート、カルボキシル基含有(メタ)アクリレートは、電子線硬化型接着剤として適しており、当該接着剤を用いることで、偏光子および透明保護フィルムに対して良好な接着性を有する偏光板が得られる。例えば、低水分率の偏光子を用いた場合にも、また、透明保護フィルムとして透湿度の低い材料を用いた場合にも、本実施形態の接着剤は、これらに対して良好な接着性を示し、その結果、寸法安定性の良好な偏光板が得られる。
また前記接着剤には、金属化合物フィラーを含有させることができる。金属化合物フィラーにより、接着剤層の流動性を制御することができ、膜厚を安定化して、良好な外観を有し、面内が均一で接着性のバラツキのない偏光板が得られる。
前記偏光板は、偏光子の両面に透明保護フィルムを接着剤層を介して貼り合せることにより得られるが、接着剤層と、透明保護フィルムまたは偏光子との間には下塗り層や易接着処理層等を設けても良い。易接着処理としては、プラズマ処理、コロナ処理等のドライ処理、アルカリ処理(ケン化処理)等の化学処理、易接着剤層を形成するコーティング処理等があげられる。これらのなかでも、易接着剤層を形成するコーティング処理やアルカリ処理が好適である。易接着剤層の形成には、ポリオール樹脂、ポリカルボン酸樹脂、ポリエステル樹脂等の各種の易接着材料を使用することができる。なお、易接着剤層の厚みは、通常、0.001〜10μm程度、さらには0.001〜5μm程度、特に0.001〜1μm程度とするのが好ましい。
前記接着剤層が水系接着剤等により形成される場合には、当該接着剤層の厚みは10〜300nm程度である。接着剤層の厚みは、均一な面内厚みを得ることと、十分な接着力を得る点から、さらに好ましくは、10〜200nm、さらに好ましくは20〜150nmである。
接着剤層の厚みを調整する方法としては、特に制限されるものではないないが、例えば、接着剤溶液の固形分濃度や接着剤の塗布装置を調整する方法があげられる。このような接着剤層厚みの測定方法としては、特に制限されるものではないが、SEM(Scanning Electron Microscopy)や、TEM(Transmission Electron Microscopy)による断面観察測定が好ましく用いられる。接着剤の塗布操作は特に制限されず、ロール法、噴霧法、浸漬法等の各種手段を採用できる。
水系接着剤を塗布した後は、偏光子と透明保護フィルムをロールラミネーター等により貼り合わせる。前記接着剤の塗布は、透明保護フィルム、偏光子のいずれに行ってもよく、両者に行ってもよい。貼り合わせ後には、乾燥工程を施し、塗布乾燥層からなる接着剤層を形成する。乾燥温度は、5〜150℃程度、好ましくは30〜120℃で、120秒間以上、さらには300秒間以上である。
一方、前記接着剤層が硬化型接着剤(電子線硬化型接着剤)により形成される場合には、前記接着層の厚みは、好ましくは0.1〜20μm、より好ましくは、0.2〜10μm、さらに好ましくは0.3〜8μmである。厚みが薄い場合は、接着力自体の凝集力が得られず、接着強度が得られないおそれがある。接着剤層の厚みが20μmを超えると、コストアップと接着剤自体の硬化収縮の影響が出て、偏光板の光学特性へ悪影響が発生するおそれがある。
偏光子と透明保護フィルムを貼り合わせた後に、電子線等を照射して、接着剤を硬化させる。電子線の照射方向は、任意の適切な方向から照射することができる。好ましくは、透明保護フィルム側から照射する。偏光子側から照射すると、偏光子が電子線によって劣化するおそれがある。
電子線の照射条件は、前記接着剤を硬化しうる条件であれば、任意の適切な条件を採用できる。例えば、電子線照射は、加速電圧が好ましくは5kV〜300kVであり、さらに好ましくは10kV〜250kVである。加速電圧が5kV未満の場合、電子線が接着剤まで届かず硬化不足となるおそれがあり、加速電圧が300kVを超えると、試料を通る浸透力が強すぎて電子線が跳ね返り、透明保護フィルムや偏光子にダメージを与えるおそれがある。照射線量としては、5〜100kGy、さらに好ましくは10〜75kGyである。照射線量が5kGy未満の場合は、接着剤が硬化不足となり、100kGyを超えると、透明保護フィルムや偏光子にダメージを与え、機械的強度の低下や黄変を生じ、所定の光学特性を得ることができない。
電子線照射は、通常、不活性ガス中で照射を行うが、必要であれば大気中や酸素を少し導入した条件で行ってもよい。透明保護フィルムの材料によるが、酸素を適宜導入することによって、最初に電子線があたる透明保護フィルム面にあえて酸素阻害を生じさせ、透明保護フィルムへのダメージを防ぐことができ、接着剤にのみ効率的に電子線を照射させることができる。
前記製造方法を連続ラインで行う場合、ライン速度は、接着剤の硬化時間によるが、好ましくは1〜500m/min、より好ましくは5〜300m/min、さらに好ましくは10〜100m/minである。ライン速度が小さすぎる場合は、生産性が乏しい、または透明保護フィルムへのダメージが大きすぎ、耐久性試験などに耐えうる偏光板が作製できない。ライン速度が大きすぎる場合は、接着剤の硬化が不十分となり、目的とする接着性が得られない場合がある。
偏光板Pを液晶セルCに配置する場合には、当該偏光板Pは、第2透明保護フィルム(位相差板)22側を液晶セルC側になるように配置するのが好ましい。従って、液晶セルCの両側に前記偏光板Pを配置する場合には、両側の偏光板ともに、第2透明保護フィルム(位相差板)22側を液晶セルC側になるように配置するのが好ましい。このように配置した場合を図1に示す。
<偏光板のその他の実施形態>
本実施形態の偏光板は、実用に際して他の光学層と積層した光学フィルムの形態でも用いることができる。その光学層については特に限定はないが、例えば反射板や半透過板、位相差板(1/2や1/4等の波長板を含む)、視角補償フィルムなどの液晶表示装置等の形成に用いられることのある光学層を1層または2層以上用いることができる。特に、本実施形態の偏光板に更に反射板または半透過反射板が積層されてなる反射型偏光板または半透過型偏光板、偏光板に更に位相差板が積層されてなる楕円偏光板または円偏光板、偏光板に更に視角補償フィルムが積層されてなる広視野角偏光板、あるいは偏光板に更に輝度向上フィルムが積層されてなる偏光板が好ましい。
反射型偏光板は、偏光板に反射層を設けたもので、視認側(表示側)からの入射光を反射させて表示するタイプの液晶表示装置などを形成するためのものであり、バックライト等の光源の内蔵を省略できて液晶表示装置の薄型化を図りやすいなどの利点を有する。反射型偏光板の形成は、必要に応じ透明保護層等を介して偏光板の片面に金属等からなる反射層を付設する方式などの適宜な方式にて行うことができる。
(粘着層)
前述した偏光板や、少なくとも1層の偏光板を備える光学フィルム(以下、特に断りのない限り偏光板と光学フィルムとを併せて「偏光板」と称する。)には、液晶セル等の他部材と接着するための粘着層を設けることもできる。粘着層を形成する粘着剤は特に制限されないが、例えばアクリル系重合体、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエーテル、フッ素系やゴム系などのポリマーをベースポリマーとするものを適宜に選択して用いることができる。特に、アクリル系粘着剤の如く光学的透明性に優れ、適度な濡れ性と凝集性と接着性の粘着特性を示して、耐候性や耐熱性などに優れるものが好ましく用いうる。
また上記に加えて、吸湿による発泡現象や剥がれ現象の防止、熱膨張差等による光学特性の低下や液晶セルの反り防止、ひいては高品質で耐久性に優れる液晶表示装置の形成性などの点より、吸湿率が低くて耐熱性に優れる粘着層が好ましい。
上記粘着層は導電性を有していてもよい。粘着層に導電性を付与することで、帯電防止性を向上させることができ、これを目的として帯電防止剤を好適に添加することもできる。帯電防止剤としては、イオン性界面活性剤系、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリキノキサリン等の導電性ポリマー系、酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム等の金属酸化物系などがあげられるが、特に光学特性、外観、帯電防止効果、および帯電防止効果の加熱、加湿時での安定性という観点から、導電性ポリマー系が好ましく使用される。この中でも、ポリアニリン、ポリチオフェンなどの水溶性導電性ポリマー、もしくは水分散性導電性ポリマーが特に好ましく使用される。帯電防止層の形成材料として水溶性導電性ポリマーや水分散性導電性ポリマーを用いた場合、塗工に際して有機溶剤による偏光板の変質を抑えることができる。
粘着層は、例えば天然物や合成物の樹脂類、特に、粘着性付与樹脂や、ガラス繊維、ガラスビーズ、金属粉、その他の無機粉末等からなる充填剤や顔料、着色剤、酸化防止剤などの粘着層に添加されることの添加剤を含有していてもよい。また微粒子を含有して光拡散性を示す粘着層などであってもよい。
偏光板の片面又は両面への粘着層の付設は、適宜な方式で行いうる。その例としては、例えばトルエンや酢酸エチル等の適宜な溶剤の単独物又は混合物からなる溶媒にベースポリマーまたはその組成物を溶解又は分散させた10〜40重量%程度の粘着剤溶液を調製し、それを流延方式や塗工方式等の適宜な展開方式で偏光板上に直接付設する方式、あるいは前記に準じセパレータ上に粘着層を形成してそれを偏光板上に移着する方式などがあげられる。
粘着層は、異なる組成又は種類等のものの重畳層として偏光板の片面又は両面に設けることもできる。また両面に設ける場合に、偏光板の表裏において異なる組成や種類や厚さ等の粘着層とすることもできる。粘着層の厚さは、使用目的や接着力などに応じて適宜に決定でき、一般には1〜40μmであり、5〜30μmが好ましく、特に10〜25μmが好ましい。1μmより薄いと耐久性が悪くなり、また40μmより厚いと発泡などによる浮きや剥がれが生じやすく外観不良となる、
粘着層の露出面に対しては、実用に供するまでの間、その汚染防止等を目的にセパレータが仮着されてカバーされる。これにより、通例の取扱状態で粘着層に接触することを防止できる。セパレータとしては、上記厚さ条件を除き、例えばプラスチックフィルム、ゴムシート、紙、布、不織布、ネット、発泡シートや金属箔、それらのラミネート体等の適宜な薄葉体を、必要に応じシリコーン系や長鎖アルキル系、フッ素系や硫化モリブデン等の適宜な剥離剤でコート処理したものなどの、従来に準じた適宜なものを用いうる。
(アンカー層)
偏光板と粘着剤層との間の密着性を向上させるために、その層間にアンカー層を設けることもできる。
上記アンカー層の形成材としては、好ましくは、ポリウレタン、ポリエステル、分子中にアミノ基を含むポリマー類から選ばれるアンカー剤が用いられ、特に好ましくは、分子中にアミノ基を含んだポリマー類である。分子中にアミノ基を含むポリマー類は、分子中のアミノ基が粘着剤中のカルボキシル基等と反応またはイオン性相互作用などの相互作用を示すため、良好な密着性が確保される。
分子中にアミノ基を含むポリマー類としては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ポリビニルピリジン、ポリビニルピロリジン、ジメチルアミノエチルアクリレート等の含アミノ基含有モノマーの重合体などをあげることができる。
上記アンカー層は導電性を有していてもよい。アンカー層に導電性を付与することで、帯電防止性を向上させることができ、これを目的として帯電防止剤を好適に添加することもできる。帯電防止剤としては、上述の粘着層に含み得る帯電防止剤を好適に用いることができる。
なお本実施形態において、アンカー層は、第1透明保護フィルムに用いられる紫外線吸収剤で処理する方式などの方式により紫外線吸収能をもたせたものなどであってもよい。
<偏光板キット>
本発明の一実施形態として、上記偏光板を2枚1組とした偏光板キットも好適に採用することができる。当該キットは、液晶表示装置に組み込んだ際に、一方の偏光板の偏光子の偏光軸と他方の偏光子の偏光軸とが直交するように構成されている。例えば、偏光板の平面視形状が矩形である場合、一方の偏光板の偏光子の偏光軸が矩形の長辺方向と平行であり、他方の偏光板の偏光子の偏光軸が矩形の短辺方向と平行になる構成などが挙げられる。もちろん、これに限らず、偏光軸の配置が上下で逆となってもよく、偏光軸が矩形の長辺方向又は短辺方向に対して平行でなくてもよい。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、各例中、部および%は特記ない限り重量基準である。
(イミド化率の算出)
H−NMR BRUKER AvanceIII(400MHz)を用いて、樹脂のH−NMR測定を行った。3.5から3.8ppm付近のメタクリル酸メチルのO−CHプロトン由来のピーク面積Aと、3.0から3.3ppm付近のグルタルイミドのN−CHプロトン由来のピークの面積Bより、次式で求めた。
Im%={B/(A+B)}×100
なお、「イミド化率」とは全カルボニル基中のイミドカルボニル基の占める割合をいう。
(酸価)
酸価は、イミド樹脂中でのカルボン酸単位、カルボン酸無水物単位の含有量を示す。0.3gのポリマー試料を37.5mlの塩化メチレンおよび37.5mlのメタノールの混合溶媒の中で溶解し、フェノールフタレインエタノール溶液を2滴加えた後に、0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液を5ml加える。過剰の塩基を0.1N塩酸で滴定し、酸価を添加した塩基と中和に達するまでに使用した塩酸との間のミリ当量で示す差で算出した。
(偏光子の作製)
平均重合度2400、ケン化度99.9モル%、厚さ75μmのポリビニルアルコールフィルムを、28℃の温水中に60秒間浸漬して膨潤させた。次いで、3.2重量%(重量比:ヨウ素/ヨウ化カリウム=1/10)の30℃のヨウ素溶液中で1分間染色しながら、3.3倍まで延伸した。次いで、60℃の3重量%のホウ酸、2重量%のヨウ化カリウム水溶液中に10秒間浸漬しながら3.6倍まで延伸した。その後、60℃の4重量%のホウ酸、3重量%のヨウ化カリウム水溶液中に0.5分間浸漬しながら総合延伸倍率が6倍まで延伸した。さらに、5重量%のヨウ化カリウム水溶液中に10秒間浸漬してヨウ素イオン含浸処理をした。その後、40℃のオーブンで3分間乾燥を行い、厚さ30μmの偏光子を得た。
(透明保護フィルムの作製)
透明保護フィルムA(グルタルイミド単位含有):MS樹脂(MS−200;メタクリル酸メチル/スチレン(モル比)=80/20の共重合体,新日鐵化学(株)製)をモノメチルアミンでイミド化(イミド化率:5%)した。得られたイミド化されたMS樹脂は、一般式(1)で表されるグルタルイミド単位(式中、RおよびRはメチル基、Rは水素原子である)、一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸エステル単位(Rは水素原子、RおよびRはメチル基である)、およびスチレン単位を有する。なお、前記イミド化には、口径15mmの噛合い型同方向回転式二軸押出機を用いた。押出機の各温調ゾーンの設定温度を230℃、スクリュー回転数150rpm、MS樹脂を2.0kg/hrで供給し、モノメチルアミンの供給量はMS樹脂100重量部に対して2重量部とした。ホッパーからMS樹脂を投入し、ニーディングブロックによって樹脂を溶融、充満させた後、ノズルからモノメチルアミンを注入した。反応ゾーンの末端にはシールリングを入れて樹脂を充満させた。反応後の副生成物および過剰のメチルアミンをベント口の圧力を−0.08MPaに減圧して脱揮した。押出機出口に設けられたダイスからストランドとして出てきた樹脂は、水槽で冷却した後、ペレタイザでペレット化した。前記イミド化されたMS樹脂を溶融押出製膜した。このとき、紫外線吸収剤(ADEKA社製、「T−712」)をMS樹脂100重量部に対して0.66重量部供給した。次いで、縦2倍、横2倍に二軸延伸した透明保護フィルム(厚さ40μm,Re=2nm,Rth=2nm)を作製した。
透明保護フィルムB(グルタルイミド単位含有):反応時間と温度を調整してイミド化率を2.5%としたこと以外は、透明保護フィルムAの手順と同様にして作製した。
透明保護フィルムC(グルタルイミド単位含有):反応時間と温度を調整してイミド化率を10%としたこと以外は、透明保護フィルムAの手順と同様にして作製した。
透明保護フィルムD(グルタルイミド単位含有):反応時間と温度を調整して酸価を0.1mmol/gとしたこと以外は、透明保護フィルムAの手順と同様にして作製した。
透明保護フィルムE(グルタルイミド単位含有):紫外線吸収剤を配合しなかったこと以外は、透明保護フィルムDと同様に作製した。
透明保護フィルムF:厚さ60μmで紫外線吸収剤を含有するトリアセチルセルロースフィルム(富士フィルム(株)製,「TD60UL」、Re=10nm,Rth=50nm,透湿度600g/m・24hr)を用いた。
透明保護フィルムG:厚さ80μmで紫外線吸収剤を含有するポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡社製,「TA010」、Re=8400nm,Rth=11500nm,透湿度10g/m・24hr)を用いた。
透明保護フィルムH(グルタル酸無水物単位含有):メタクリル酸メチル20重量部と、アクリルアミド80重量部とを共重合した共重合体を、さらに、メタクリル酸27重量部およびメタクリル酸メチル73重量部と反応させて共重合体(a)を得た後、当該共重合体(a)を加熱することにより、分子内環化反応を行い、グルタル酸無水物単位を共重合体中に導入した。当該共重合体の全単位を基準として、不飽和カルボン酸アルキルエステル単量体単位:グルタル酸無水物単量体単位:不飽和カルボン酸単量体単位の割合は、71:28:1(モル比)である。得られる構造単位としては、上記一般式(2)中、RおよびRがメチル基であり、下記一般式(3)中、RおよびRがメチル基である。なお、不飽和カルボン酸単量体単位は、メタクリル酸由来の構造単位である。重量平均分子量は、13万であった。
Figure 0006695658
攪拌機を備えた300mlセパラブルフラスコに得られた共重合体(a)50g、2−ブタノン150gを入れ、ダブルヘリカルリボン撹拌翼で24時間撹拌した。得られた溶液を1μmカットのガラスフィルターで濾過し、アクリル系樹脂溶液を得た。アクリル系樹脂溶液の一部を、ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み100μm)を固定したガラス板上に取り、バーコーターを用いて均一な膜を形成せしめ、次いで50℃で10分間加熱し、アクリル系樹脂フィルムを得た。得られたアクリル系樹脂フィルムをポリエチレンテレフタレートフィルムから剥がし、100℃で10分間、120℃で20分間、140℃で20分間、さらに170℃で40分間加熱して、透明保護フィルムF(厚さ40μm,Re=0nm,Rth=0nm)を得た。
透明保護フィルムI:トリアセチルセルロースフィルム(富士フイルム社製,WVBZ4A6)のnx>ny>nzの関係を満足する二軸性位相差フィルム(厚さ60μm,Re=55nm,Rth=125nm)を用いた。
透明保護フィルムJ:トリアセチルセルロースフィルム(コニカ社製,KC4DR−1)のnx>ny>nzの関係を満足する二軸性位相差フィルム(厚さ40μm,Re=52nm,Rth=125nm)を用いた。
(接着剤の調製)
接着剤(水系):アセトアセチル基を含有するポリビニルアルコール系樹脂(平均重合度:1200,ケン化度:98.5モル%,アセトアセチル化度:5モル%)100部に対し、メチロールメラミン50部を、30℃の温度条件下に、純水に溶解し、固形分濃度3.7%に調整した水溶液を調製した。前記水溶液100部に対し、アルミナコロイド水溶液(平均粒子径15nm,固形分濃度10%,正電荷)18部を加えて接着剤水溶液を調製した。接着剤水溶液の粘度は9.6mPa・sであった。接着剤水溶液のpHは、4−4.5の範囲であった。これを接着剤とした。
<実施例1>
(液晶表示装置サンプルの作成)
上記透明保護フィルムAの片面に、上記接着剤Aを乾燥後の接着剤層の厚みが80nmとなるように塗布したもの用意した。上記透明保護フィルムHの片面に、上記接着剤Aを乾燥後の接着剤層の厚みが80nmとなるように塗布したもの用意した。また、接着剤の塗布は、その調製から30分間後に23℃の温度条件下で行なった。次いで、23℃の温度条件下で偏光子の両面に、前記接着剤付きの透明保護フィルムAおよびHをロール機で貼り合せた後、55℃で6分間乾燥して視認側を想定した偏光板を作製した。
視認側の偏光板と同様の手順でバックライト側を想定した偏光板を作製した。これにより、視認側とバックライト側とで同一構成の偏光板を作製した。
作製した偏光板を、偏光子の偏光軸が長辺に対して45°となるように、160mm×90mmに切り出した。当該偏光板の第2透明保護フィルム側(位相差フィルム側)にアクリル系粘着剤層を貼り付けた。この粘着剤層付きの偏光板を、厚み0.5mmのアクリルガラスの両面に、偏光板(偏光子)の偏光軸が直交するように貼り付けたものを模擬的に液晶表示装置サンプルとした。
<実施例2〜5、比較例1〜7>
実施例1において、視認側およびバックライト側の偏光板の作製にあたり、透明保護フィルムの種類等を表1に示すように変えたこと以外は実施例1と同様にして液晶表示装置サンプルを作製した。
なお、実施例2の偏光板表面のコーティング層は、以下の手順により形成した。紫外線硬化型ウレタンアクリレート樹脂(日本合成化学工業(株)製、商品名「UV1700B」、固形分100%)50重量部、および、ペンタエリスリトールトリアクリレートを主成分とする多官能アクリレート(大阪有機化学工業(株)製、商品名「ビスコート#300」、固形分100%)50重量部を準備した。前記樹脂の樹脂固形分100重量部あたり、粒子としてアクリルとスチレンの共重合粒子(積水化成品工業(株)製、商品名「テクポリマー」、重量平均粒径:3.0μm、屈折率:1.520)を2重量部、チキソトロピー付与剤として有機粘土である合成スメクタイト(コープケミカル(株)製、商品名「ルーセンタイトSAN」)を1.5重量部、光重合開始剤(BASF社製、商品名「イルガキュア907」)を3重量部、レベリング剤(DIC(株)製、商品名「PC4100」、固形分10%)を0.2部混合した。なお、前記有機粘土は、トルエンで固形分が6.0%になるよう希釈して用いた。この混合物を、固形分濃度が40重量%となるように、トルエン/MIBK(メチルイソブチルケトン)混合溶媒(重量比80/20)で希釈して、塗工液を調製した。塗工液を、コンマコータを用いて塗布して塗膜を形成した。そして、この塗膜が形成されたフィルムを、約30°の角度で傾斜させながら乾燥工程へと搬送した。乾燥工程において、100℃で2分間加熱することにより前記塗膜を乾燥させた。その後、高圧水銀ランプにて積算光量300mJ/cmの紫外線を照射し、前記塗膜を硬化処理して厚み7.5μmのコーティング層を形成した。
(評価)
得られた偏光板について下記評価を行った。結果を表1に示す。
(外観評価:コゲ)
作製した偏光板を目視にて確認し、コゲ(黒い斑点状の外観不良)の有無を確認した。コゲが発生しなかった場合を「○」、コゲが発生した場合を「×」として評価した。
(反りおよび表示ムラ)
サンプルについて、加熱試験(60℃,240時間)、加湿試験(60℃,90%RH,240時間)を行った。試験後、以下の手順で反りおよび表示ムラの評価を行った。
(反り)
下に凸になるように偏光板を平台に載置したときの端部の反り量を測定し、以下の基準で評価した。
○:3mm以下
×:3mm超6mm以下
××:6mm超
(表示ムラ)
SONY社製ブラビア920Aからリワークにて偏光板を剥離して液晶セルを取り出し、得られた液晶セルの両面に実施例、比較例の偏光板を貼り付けて再度組み立てたものを液晶表示装置サンプルとして作製した。表示ムラの評価は、偏光板を貼り付けて組み立てたときにベゼルが接触して発生するムラの有無、および偏光板に起因して発生するムラの有無を確認し、以下の基準で行った。
○:ベゼル接触ムラも偏光板起因ムラもなし
×:ベゼル接触ムラか偏光板起因ムラのいずれか一方のみが発生
××:ベゼル接触ムラと偏光板起因ムラの双方が発生
(外観評価:黄変)
偏光板を1000mm×1000mmになるように切り出してサンプルを調製した。サンプルの偏光板を、JIS K 7350−2で定められた耐光試験の環境下に置き、その際の偏光板の黄変の有無を確認した。黄変が発生しなかった場合を「○」、黄変が発生した場合を「×」として評価した。
Figure 0006695658
1 偏光子
21 第1透明保護フィルム
22 第2透明保護フィルム
3 接着剤層
100 液晶表示装置
P 偏光板
C 液晶セル

Claims (10)

  1. 対向する偏光板を備える液晶表示装置であって、
    前記偏光板の各々は、ポリビニルアルコール系偏光子の両面に接着剤層を介して設けられた透明保護フィルムを備え、
    一方の面の第1透明保護フィルムは、不飽和カルボン酸アルキルエステル単位および一般式(1)で表わされるグルタルイミド単位を有する(メタ)アクリル系樹脂であって、イミド化率が2.5〜5.0%、酸価が0.10〜0.50mmol/gの範囲であり、かつ、アクリル酸エステル単位が1重量%未満である(メタ)アクリル系樹脂を含有し、かつ、紫外線吸収剤を有し、
    他方の面の第2透明保護フィルムは、セルロースエステルを含有してなり、かつ、nx>ny>nz(但し、面内屈折率が最大となる方向をX軸、X軸に垂直な方向をY軸、厚さ方向をZ軸とし、それぞれの軸方向の屈折率をnx、ny、nzとする)の関係を満足する位相差板である液晶表示装置。
    Figure 0006695658
    (ここで、R及びRはそれぞれ独立に、水素または炭素数1〜8のアルキル基を示し、Rは炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、または炭素数6〜10のアリール基を示す。)
  2. 前記第1透明保護フィルムの面内位相差および厚み方向位相差がそれぞれ40nm以下である請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 前記第1透明保護フィルムの一方の面側に配置されたコーティング層を有する請求項1または2に記載の液晶表示装置。
  4. 前記コーティング層がハードコート層または防汚層である請求項3に記載の液晶表示装置。
  5. 前記接着剤層が水系接着剤を含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  6. 前記偏光板は、前記透明保護フィルムの前記偏光子側とは反対側に設けられた粘着層を介して液晶セルに貼り合わされている請求項1〜5のいずれか1項に記載の液晶表示装置。
  7. 前記偏光板と前記粘着層との間にアンカー層が設けられている請求項6に記載の液晶表示装置。
  8. 前記粘着層が導電性を有する請求項6に記載の液晶表示装置。
  9. 前記アンカー層が導電性を有する請求項7に記載の液晶表示装置。
  10. 液晶表示装置において対向配置される偏光板キットであって、
    前記偏光板の各々が、ポリビニルアルコール系偏光子の両面に接着剤層を介して設けられた透明保護フィルムを備え、
    一方の面の第1透明保護フィルムは、不飽和カルボン酸アルキルエステル単位および一般式(1)で表わされるグルタルイミド単位を有する(メタ)アクリル系樹脂であって、イミド化率が2.5〜5.0%、酸価が0.10〜0.50mmol/gの範囲であり、かつ、アクリル酸エステル単位が1重量%未満である(メタ)アクリル系樹脂を含有し、かつ、紫外線吸収剤を有し、
    他方の面の第2透明保護フィルムは、セルロースエステルを含有してなり、かつ、nx>ny>nz(但し、面内屈折率が最大となる方向をX軸、X軸に垂直な方向をY軸、厚さ方向をZ軸とし、それぞれの軸方向の屈折率をnx、ny、nzとする)の関係を満足する位相差板である偏光板キット。
    Figure 0006695658
    (ここで、R及びRはそれぞれ独立に、水素または炭素数1〜8のアルキル基を示し、Rは炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、または炭素数6〜10のアリール基を示す。)

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