JP6694997B1 - 散粉装置 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、特許文献1には、回転ブラシを用いて大福餅等の製品表面をきずつけることなく均一に手粉等の粉体を付着する粉体付着装置が開示されている。
また、特許文献2には、食品の搬送経路を覆う被覆体、飛散機構(空気調整管と噴出管)を含む粉末食材付与装置が開示されている。
特許文献2に開示された粉末食材付与装置は、粉末食材(粉体)を供給する経路とハウジングとが気密に取付固定されており、粉末食材を飛散させる空気の流入、流出制御が煩雑であり、かつ装置全体の気密性等を厳格にしなければならないといった課題がある。
本発明は、上記従来技術の課題を解決し、異物混入のおそれをなくし、かつ、粉体の使用量を抑えつつ万遍なく食品に粉体を塗すことのできる散粉装置を提供することを主たる目的とする。
請求項3記載の発明は、前記トンネル型ドームは、トンネルに直交方向の断面形状において、その外表面が、中央から両側へ向かって対称な下り傾斜面を有する山形に形成されていることを特徴とする、請求項2に記載の散粉装置である。
請求項5記載の発明は、前記ベルトコンベヤは、所定の間隔を空けて並列に配置された2台以上のベルトコンベヤを含み、各ベルトコンベヤに対して、それぞれ、前記トンネル型ドーム、滑り台及びノズルが設けられていることを特徴とする、請求項4に記載の散粉装置である。
請求項7記載の発明は、前記滑り台の傾斜面に振動を与える振動付与装置が設けられていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の散粉装置である。
請求項8記載の発明は、前記トンネル型ドーム、滑り台及びノズルの周囲を覆い、かつ、前記搬送台が粉体を付着させる食品を乗せて移動することのできる入口及び出口が形成されたハウジングを備えることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の散粉装置である。
図1は、本発明の一実施形態に係る散粉装置10の概略構成を示す側面図解図であり、図2は、本発明の一実施形態に係る散粉装置10の概略構成を示す平面図解図である。
図1及び図2を参照して、散粉装置10は、搬送台としてのベルトコンベヤ1の移動経路(搬送経路)に設けられ、ベルトコンベヤ1で搬送される食品(一例として大福餅、より具体的には「雪見だいふく」(登録商標))2に対して粉体(一例としてコーンスターチ)を塗す装置である。
図1及び図2において、ベルトコンベヤ1(1A,1B)は、その上面が右から左へ一定速度で移動される。ベルトコンベヤ1(1A,1B)の右端部分において、包餡された食品(アイスが餅で包まれた大福餅「雪見だいふく」(登録商標))2が乗せられ、この食品2は、ベルトコンベヤ1(1A,1B)で左方向へ搬送される。
散粉装置10は、外側全体を覆っているハウジング11と、ハウジング11内に設けられ、ベルトコンベヤ1A,1Bの上部を覆い、かつ、ベルトコンベヤ1A,1Bによる食品2の搬送方向に延びるトンネル状をなし、散粉空間を区画するトンネル型ドーム12A,12Bと、トンネル型ドーム12A,12Bの側方にそれぞれ設けられた滑り台13,14,15,16とを含んでいる。また、ハウジング11の上には、ハウジング11内へ粉体を落下させる粉体供給装置40が設けられている。
図3は、ハウジング11内に設けられている散粉装置10の要部の構成を示す図解的な平面図である。また、図4は、ハウジング11内に設けられている散粉装置10の要部の構成を、正面側から見た図解的な図である。
また、図3及び図4において、トンネル型ドーム12Aの左側に、トンネル型ドーム12Aの左側面と所定の隙間を空けて対向して設けられた第1滑り台13及び第1ノズル21を有する第1散粉ユニット25が設けられている。
第1ノズル21の根元側、連続管29の長手方向中央部及び第4ノズル24の根元側には、それぞれ、第1配管31の長手方向の中央部及び両端部から枝分れした接続枝管31a,31b,31cが連結されている。さらに、第1配管31に略平行に配置された第2配管32が設けられている。そして、第2配管32と第1配管31とは、それぞれの長手方向途中部の2ヶ所において、2つの接続管33,34によって連通されている。また、第2配管32の長手方向ほぼ中央部にはエアー供給管35の一端部が接続されており、エアー供給管35の他端側はエアー供給源30に接続されている。エアー供給管35の途中部には、供給するエアー量の調整を行うためのエアーレギュレーター36が介在されている。
粉体供給装置40は、ハウジング11の上部を覆うケーシング41を備える。ケーシング41は、ベルトコンベヤ1(1A,1B)の移動方向と直交方向に長手をした箱状体であり、その内部に撹拌ドラム42を備える。また、ケーシング41の下面の予め定める位置には、メッシュ状の吐出口43,44,45が形成されている。メッシュ状の吐出口43,44,45は、それぞれ、滑り台13、滑り台14及び15、滑り台16の上方に対向するように設けられている。撹拌ドラム42は、ケーシング41の長手方向に延びる回転軸を中心に回転する。撹拌ドラム42の周面には、ブラシ46が植立されている。撹拌ドラム42が回転し、ブラシ46が吐出口43,44,45のメッシュと接触することによって、掻き出すように粉体が落下する。粉体の落下量は、撹拌ドラムの回転速度で制御することができる。
第1滑り台13〜第4滑り台16に落下した粉体は、各滑り台13〜16を傾斜面に沿って滑り降り、各滑り台13〜16の下端から落下する。各滑り台13〜16の裏側からトンネル型ドーム12A,12Bの各側面下方に臨むように設けられた第1ノズル21〜第4ノズル24から吹き出す空気によって、この各滑り台13〜16の下端から落下する粉体は、トンネル型ドーム12A,12Bに向けて飛散される。
図5は、散粉装置10により粉体を散粉する様子を図解的に示す図である。
ベルトコンベヤ1によって食品2が搬送される。ベルトコンベヤ1の上部は、トンネル型ドーム12によって搬送方向に所定の長さ範囲が覆われている。トンネル型ドーム12の左右側壁121,122の下部には、ベルトコンベヤ1による搬送方向に長手をした粉体流入口121W,122Wが形成されている。トンネル型ドーム12の左側壁121と所定の隙間を空けて滑り台13が対向している。滑り台13は、トンネル型ドーム12の左側壁121の下部に向かって下り傾斜の傾斜面を有している。滑り台13の裏側(トンネル型ドーム12の左側壁121と対向する側と反対側)から粉体流入口121Wに臨むようにノズル21が設けられている。ノズル21には、後述するように、粉体流入口121Wの長手方向に沿って、粉体流入口121Wに対向して配列された多数個のエアー吹出孔38が備えられている。
よって、ベルトコンベヤ1に乗せられた食品2は、トンネル型ドーム12を通過する間に、散粉空間50において、食品2の表面全体が粉体に接触し、食品2の表面全体に粉体は万遍なく塗される。なお、ベルトコンベヤ1の移動速度も、加減速制御できる構成であってもよい。
トンネル型ドーム12は、一例として、入口123の内横幅が75mm、内高さが45mm、左側壁121及び右側壁122の内高さが30mmで、トンネル方向の長さ(奥行)が210mmの寸法をしている。
なお、トンネル型ドーム12の内側の形状、特に、内側上面形状は、図5に示すように、天面壁127で区画されていてもよいし、天面壁127を有さない正面視山形の形状であってもよい。
図7及び図8を参照して、一例として、第2散粉ユニット26の構成について具体的に説明する。第2散粉ユニット26は、第2滑り台14と、第2ノズル22とを含んでいる。第2滑り台14は、例えば金属板により形成されていて、粉体を斜めに落下させるための傾斜面61を有している。一例として、傾斜面61は、水平方向に対して角度θ3=60°の傾斜角度にされている。傾斜面61の表面は、WPC処理(登録商標)が施されていることが望ましい。当該処理を施すことにより、粉体が傾斜面61に付着することなく、スムーズに滑り落ちるからである。また、傾斜面61の両側端部には、ガイドフランジ62,63が設けられ、傾斜面61を滑り落ちる粉体が傾斜面61の側方から外方へ落ちないようにされていてもよい。
第2ノズル22は、第2滑り台14の裏側から傾斜面61の下辺65を介して前方へ臨むように設けられている。第2ノズル22は、傾斜面61の下辺65に沿って水平に延びる長手の管体である。第2ノズル22には、その長さ方向に沿って、等間隔で多数個(例えば20〜30個)のエアー吹出孔38が配列されている。そして、第2ノズル22は、各エアー吹出孔38から、傾斜面61の下辺65に沿って、外方へ所定強さのエアーを吹き出すことができる。
以上、本発明の一実施形態について具体的に説明したが、本発明は、一実施形態に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内であれば、種々の変更が可能である。
例えば、上記一実施形態では、ベルトコンベヤ1が並列に2列構成とされ、2列構成のベルトコンベヤで搬送される食品に対して散粉する散粉装置としたが、ベルトコンベヤは単列構成でもよいし、あるいは、3列以上の構成であっても、本発明の散粉装置を適用できる。
2 食品
10 散粉装置
11 ハウジング
12、12A、12B トンネル型ドーム
13 第1滑り台
14 第2滑り台
15 第3滑り台
16 第4滑り台
17 入口側フード
18 出口側フード
19 入口側集塵ダクト
20 出口側集塵ダクト
21 第1ノズル
22 第2ノズル
23 第3ノズル
24 第4ノズル
25 第1散粉ユニット
26 第2散粉ユニット
27 第3散粉ユニット
28 第4散粉ユニット
29 連結管
30 エアー供給源
31 第1配管
31a、31b、31c 接続枝管
32 第2配管
33、34 接続管
35 エアー供給管
36 エアーレギュレーター
38 エアー吹出孔
40 粉体供給装置
41 ケーシング
42 撹拌ドラム
43,44,45 吐出口
46 ブラシ
50 散粉空間
61、125、126 傾斜面
62、63 ガイドフランジ
64 上辺
65 下辺
100 振動付与装置
121、122 側壁
121W、122W 粉体流入口
123 入口
124 出口
127 天面壁
Claims (8)
- 所定の幅を有し、幅方向と直交方向に水平移動する搬送台の移動経路に設けられる散粉装置であって、
前記搬送台の上部を覆い、かつ、前記搬送台の移動方向に延びるトンネル状をなし、散粉空間を区画するトンネル型ドームと、
前記トンネル型ドームの側面下部に形成され、前記搬送台の移動方向に長手をした粉体流入口と、
前記トンネル型ドームの側面と所定の隙間を空けて対向しており、前記トンネル型ドームの側面下部に向かって下り傾斜の傾斜面を有し、当該傾斜面に沿って粉体を落下させるための滑り台と、
前記滑り台にその上方から粉体を供給する粉体供給部と、
前記滑り台の裏側(前記トンネル型ドームの側面に対向する側と反対側)から前記粉体流入口に臨むように設けられ、前記粉体流入口の長手方向に沿って配列された複数のエアー吹出孔を有するノズルと、
前記ノズルに対してエアーを供給するエアー供給部と、
前記傾斜面を滑り落ちて落下する粉体を前記エアー吹出孔から吹き出るエアーによって前記粉体流入口から前記散粉空間内へ飛散させるように、前記粉体供給部及び前記エアー供給部を駆動制御する駆動制御部と、を含むことを特徴とする、散粉装置。 - 前記粉体流入口は、前記トンネル型ドームの両側面下部にそれぞれ形成されており、
各粉体流入口に対向して、前記滑り台及びノズルが設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の散粉装置。 - 前記トンネル型ドームは、トンネルに直交方向の断面形状において、その外表面が、中央から両側へ向かって対称な下り傾斜面を有する山形に形成されていることを特徴とする、請求項2に記載の散粉装置。
- 前記搬送台は、粉体を付着させる食品を乗せて移動するベルトコンベヤを含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の散粉装置。
- 前記ベルトコンベヤは、所定の間隔を空けて並列に配置された2台以上のベルトコンベヤを含み、各ベルトコンベヤに対して、それぞれ、前記トンネル型ドーム、滑り台及びノズルが設けられていることを特徴とする、請求項4に記載の散粉装置。
- 前記滑り台の傾斜面は、その表面にWPC処理(登録商標)が施されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の散粉装置。
- 前記滑り台の傾斜面に振動を与える振動付与装置が設けられていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の散粉装置。
- 前記トンネル型ドーム、滑り台及びノズルの周囲を覆い、かつ、前記搬送台が粉体を付着させる食品を乗せて移動することのできる入口及び出口が形成されたハウジングを備えることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の散粉装置。
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