JP6692693B2 - 蓄熱パネル及びその製造方法 - Google Patents
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板状の基材と前記基材に含浸された潜熱蓄熱材とを含む蓄熱体、
多孔質のクッション体、並びに、
前記蓄熱体及び前記クッション体を封入する袋体
を備え、
前記クッション体は圧縮変形した状態で前記袋体内に収容されており、
前記蓄熱体の一方の面は、前記袋体の一部により覆われていることを特徴とする。
本発明の実施形態を説明する前に、図3を参照して、クッション体を用いずに蓄熱体10を袋体30に封入した比較例の蓄熱パネル2Aに生じ得る課題について説明する。
本発明の第1実施形態の蓄熱パネル1は、図1A、図1B及び図2に示すように、板状の基材と前記基材に含浸された潜熱蓄熱材とを含む蓄熱体10、多孔質のクッション体20、並びに、蓄熱体10及びクッション体20を封入する袋体30を備える。第1実施形態では袋体30は、一対のシート材である第1シート材31と第2シート材32とが、それらの周縁部31a、32aで接合されて形成される。第1実施形態では、クッション体20は圧縮変形した状態で袋体30内に収容されている。更に、蓄熱体10の一方の面である第1面10aは、袋体30の一部である第1シート材31により覆われて、第1シート材31の内面である第1内面33と接しており、蓄熱体10が、第1面10aの側から袋体30(第1シート材31)を介して入熱及び出熱を行うことができるように構成されている。
第1実施形態において、蓄熱体10は、潜熱蓄熱材が含浸された板状の基材により構成される。蓄熱体10の形状は、基材の形状と同様に板状である。
第1実施形態において、多孔質のクッション体20は、押圧により復元可能に圧縮変形することができる多孔質体であれば特に限定されない。ここで復元とは、完全にあるいは途中まで元の形状に戻ることを意味する。以下、同様である。クッション体20は、繊維、樹脂等の可撓性のマトリクス中に、外気と連通している複数の細孔が形成されたものであり、押圧による圧縮変形時には前記細孔内のガス(空気等)が排出されて細孔内の容積が縮小し、復元時には前記細孔が周囲の雰囲気のガスを取り込んで元の容積を復元することができる。
第1実施形態において、袋体30は、第1シート材31と第2シート材32とが周縁の接合部30Aにより接合されたものである。第2シート32には、蓄熱体10とクッション体20とを収容するように突出した形状の収容部30Bが形成されている。
第1実施形態の蓄熱パネル1では、クッション体20が、圧縮変形した状態で袋体30内に収容されていることを特徴とする。クッション体20は、蓄熱体10の他方の面である第2面10bと、袋体30の他方の内面である第2内面35との間に付勢した状態で袋体30内に収容されている。
第1実施形態の蓄熱パネル1では、袋体30内において、蓄熱体10の第1面10aの反対側の面である第2面10bの全体を覆うようにクッション体20が収容されている。このとき、クッション体20が内部に空気を保持した状態で収容されていることが好ましい。空気を保持するクッション体20が断熱層として機能するため、蓄熱パネル1は、クッション体20が存在する側である袋体30の第2外面36の側からの入熱及び出熱が抑えられ、この部分を通じた熱的損失が抑制され、その結果、蓄熱体10の第1面10aの側からの袋体30を介した入熱及び出熱が更に効率的となるからである。
この効果を確認するために本発明者らは次の実験を行った。
第1実施形態の蓄熱パネル1の具体例として以下の蓄熱パネルを製造した。
板状基材として、インシュレーションボード(300×300×9.3mm)を用いた。
第1シート材及び第2シート材として、それぞれ、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂+アルミ箔+ポリエチレン樹脂の3層積層シート(シート総厚100μm)を用いた。第1シート材と第2シート材はポリエチレン樹脂層の側が対向するように配置し熱融着により周縁部を接合して袋体を形成することができる。
上記で製造した蓄熱パネル1を40℃に加温したのち放熱させた。
蓄熱パネル1の、蓄熱体10が配置された側の袋体30の第1外面34と、クッション体20が配置された側の袋体30の第2外面36における温度と熱流を経時的に測定した。
また、蓄熱パネル1において、蓄熱体10の第1面10aと第1シート材31の内面である第1内面33との、加温後の密着性も確認した。
温度の測定結果を図7Aに、熱流の測定結果を図7Bに示す。
放熱量を求めたところ、蓄熱体10が配置された側の袋体30の第1外面34での放熱量は648kJ/m2であり、クッション体20が配置された側の袋体30の第2外面36での放熱量は393kJ/m2であった。このことから、空気を保持したクッション体20により、第2外面36からの熱の出入りは40%程度減少できることが確認された。
第1実施形態の蓄熱パネル1では更に、袋体30の周縁は、対向する内面である第1内面33と第2内面35とが接合された接合部30Aを形成している。袋体30の対向する第1内面33と第2内面35とは、袋体30に内包される蓄熱体10に含まれる潜熱蓄熱材が漏出しないように接合されていればよく、接合の態様は特に限定されない。袋体30の対向する第1内面33と第2内面35との接合は融着によるものであってもよいし、接着によるものであってもよい。接合部30Aは図示するように袋体30の周縁に全周に亘って形成されていてもよいし、一部のみに形成されていてもよい。接合部30Aは所定の幅、例えば1〜10cm程度の幅、を有している。接合部30Aは、袋体30を構成する第1シート材31の周縁部31aと第2シート材32の周縁部32aとが、間に蓄熱体10及びクッション体20を介さずに接合されて形成されているため、接合部30Aに釘やネジなどの固定具を貫通させても蓄熱体10及びクッション体20を損傷することがない。このため接合部30Aには釘やネジなどの固定具を貫通させることができる。このため図4に示すように、設置部50の設置面51に第1実施形態の蓄熱パネル1を固定する場合に、固定具40の先端を、接合部30Aに貫通させ設置部50に埋設することにより固定することができる。設置部50としては例えば外壁を構成する柱材が挙げられる。図4では、設置部50が外壁を構成する柱材であり、蓄熱パネル1の、袋体30の第1シート材31の側が室内側であり、第2シート材32の側が室外側である例を示す。図4に示すように配置することにより、蓄熱パネル1に含まれる蓄熱体10は、第1シート材31を介して室内と熱の交換を行うことができる。
第1実施形態の蓄熱パネル1の好ましい製造方法を図2を参照して説明する。
まず、図2Aに示すように、潜熱蓄熱材を含浸した板状の基材を含む蓄熱体10と、多孔質のクッション体20とを、対向する一対のシート材である第1シート材31と第2シート材32とにより挟むように積層する。このとき、平面視において、第1シート材31の外郭と第2シート材32の外郭はともに、蓄熱体10の外郭及びクッション体20の外郭の全体を内包するように形成し、第1シート材31の、袋体30において第1内面33となる面の周縁部と、第2シート材32の、袋体30において第2内面35となる面の周縁部とが、蓄熱体10及びクッション体20を間に介さずに直接に対向するように配置する。
第1実施形態の蓄熱パネル1の変形例として、図5に、第2実施形態の蓄熱パネル1Aを示す。
Claims (4)
- 板状の基材と前記基材に含浸された潜熱蓄熱材とを含む蓄熱体、
多孔質のクッション体、並びに、
前記蓄熱体及び前記クッション体を封入する袋体
を備え、
前記クッション体は圧縮変形した状態で前記袋体内に収容されており、
前記蓄熱体の一方の面は、前記袋体の一部により覆われている、蓄熱パネル。 - 前記クッション体は、内部に空気を保持した状態で、前記蓄熱体の他方の面を覆うように前記袋体内に収容されている、請求項1に記載の蓄熱パネル。
- 前記袋体の周縁の少なくとも一部は、対向する内面同士が接合された接合部を形成している、請求項1又は2に記載の蓄熱パネル。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の蓄熱パネルの製造方法であって、
板状の基材と前記基材に含浸された潜熱蓄熱材とを含む蓄熱体と、
多孔質のクッション体と
を、対向する一対のシート材の間に挟んで積層し、前記クッション体が圧縮変形されるように積層方向に圧縮しながら、前記シート材同士を周縁において接合させて、前記蓄熱体と前記クッション体とを、前記シート材により構成される袋体に封入する封入工程を含む方法。
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