JP6690501B2 - 方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、方向性電磁鋼板の製造方法に関するものである。
電磁鋼板は、変圧器やモーターの鉄心材料等として広く用いられている軟磁性材料である。その中でも方向性電磁鋼板は、結晶方位をGoss方位と呼ばれる{110}<001>方位に高度に集積させることで、優れた磁気特性を示すため、主として大型の変圧器の鉄心材料等として使用されている。変圧器を励磁した際に生じるエネルギーロスを低減するため、方向性電磁鋼板は、励磁によって鋼板で生じる損失、すなわち鉄損が低いことが求められる。
方向性電磁鋼板の鉄損は、履歴損と渦電流損とに分離することができる。履歴損は、結晶方位のGoss方位への集積度を高めることで低減することができる。例えば、特許文献1には、AlNを製造過程で微細析出させ、最終仕上焼鈍時に粒界をピン留めするインヒビタとして用いることで、Goss方位にのみ二次再結晶させて、方位集積度の高い方向性電磁鋼板を製造する技術が開示されている。
一方、渦電流損を低減する方法として、鋼中にSiを添加して固有抵抗を増し、製品を励磁した際に生じる渦電流を低減する方法が知られている。そのため、渦電流損低減の観点からは、鋼中のSi量は多いほど有利である。しかしながら、鋼中のSi量を増していくと、最終仕上焼鈍において、Goss方位の二次再結晶が困難となり、二次再結晶不良が発生して、磁気特性が大幅に劣化するという問題があった。そのため、方向性電磁鋼板のSi含有量は、一般的に質量%で3%程度に留められていた。
上記の問題を解決するために、例えば非特許文献1には、Snを添加することでSi含有量を3.8%まで高めて、安定して二次再結晶させることができる技術が開示されている。これにより、非特許文献1では、質量%でSiを3.8%、Snを0.1%添加した鋼により製造された板厚が0.285mmの製品板について、磁束密度1.7T、周波数50Hzで励磁したときに生じる鉄損W17/50が、0.94W/kgとなる結果が得られている。
しかしながら、省エネルギー化への要求はいっそう厳しさを増しており、さらなる低鉄損化が求められている。方向性電磁鋼板の渦電流損を低減する手法としては、Si量を増していく方法以外に、板厚を薄くする方法が知られている。一方で、板厚を薄くしていくと、Si量を増していく場合と同様に二次再結晶が不安定となることが知られている。上記の問題を解決するために、例えば特許文献2には、一次再結晶焼鈍を行った後、マグネシアを主成分とする焼鈍分離材を静電塗布することで、マグネシアに含まれる水分が仕上焼鈍時にインヒビタの分解を促進することをを抑制し、二次再結晶を安定化する方法が開示されている。
特公昭40-15644号公報 特許第2530521号公報
中島正三郎ら、「3.8mass%Si一方向性電磁鋼板の2次再結晶に及ぼすSn添加の影響」、1991年、日本金属学会誌、第55巻、第11号、p.1274-1281
しかしながら、マグネシアを静電塗布したとしても、工業生産する場合には塗布したマグネシアが空気中の水分を吸収するため、やはり二次再結晶が不安定となるという問題があった。
本発明は上記の問題に鑑み、Siの含有量が高く、板厚が薄い場合であっても、安定して二次再結晶を発現させて良好な鉄損を得ることができる、方向性電磁鋼板の製造方法を提供することを目的とする。
発明者らは、上記課題を解決するために、Si含有量を高めることを目的としてSnを過剰に添加することなくSiの高い方向性電磁鋼板の二次再結晶を安定化させることについて、鋭意検討を行った。その結果、脱炭焼鈍の加熱過程の雰囲気酸化性をSiの含有量が高いほど低減させるとともに、最終仕上焼鈍の加熱速度をSi量が高いほど速くすることで、二次再結晶が安定的に発現することを見出した。
以下、本発明を導くに至った実験について説明する。
(実験1)
質量%でC:0.070%、Si:2.0%〜5.0%、Mn:0.100%、Al:0.025%、N:0.009%を含有する鋼スラブを、1400℃温度で加熱した後、熱間圧延して2.4mmの板厚とし、1100℃、60秒の熱延板焼鈍を施した。その後、冷間圧延して1.7mmの中間厚とした後、1100℃×80sの中間焼鈍を施し、その後、最終冷間圧延を施して板厚0.23mmとした。
次いで、850℃で120sの脱炭焼鈍を施した。ここで、上記脱炭焼鈍における加熱過程の焼鈍雰囲気は、水蒸気を含有する湿潤水素窒素混合雰囲気とし、雰囲気中の水素分圧に対する水蒸気分圧の比である、雰囲気酸化性PH2O/PH2を種々に変えて焼鈍を施した。ここで、加熱過程の焼鈍雰囲気とは、脱炭焼鈍工程における、加熱開始から、700℃以上で行われる均熱開始前までの間の焼鈍雰囲気を指す。その後、MgOを主体とする焼鈍分離剤を塗布した後、1150℃で6時間保持する純化焼鈍を兼ねた最終仕上焼鈍を施した。ここで、最終仕上焼鈍の加熱速度は25℃/hとした。かくして得られた最終仕上焼鈍後の試験片について、JIS C2550に準拠して励磁周波数50Hzにおける鉄損W17/50を測定した。
図1にSi含有量および加熱過程の雰囲気酸化性PH2O/PH2と鉄損および二次再結晶率の状態との関係を示す。鋼スラブ中のSi含有量が、質量%で2.5%未満では、鋼の固有抵抗が低く、渦電流損が十分に低減されないため、いずれの条件でもW17/50≦0.85W/kgを満たす良好な鉄損を得ることができなかった。また、Si含有量が4.5%を超えると、いずれの条件でも二次再結晶不良が生じた。ここで、図1における二次再結晶不良とは、仕上焼鈍後の鋼板に含まれる結晶粒のうち、粒径1mm未満の結晶粒が面積分率で5%以上である状態を指し、二次再結晶良好とは、粒径1mm未満の結晶粒が面積分率で5%未満である状態を指す。Si含有量が2.5%以上4.5%以下の範囲では、Si含有量を[Si](質量%)として、図1から導き出される、以下の式(1)
PH2O/PH2≦1.538-0.315×[Si]
を満たす範囲で、二次再結晶が良好に発現するとともに、良好な鉄損が得られた。
二次再結晶を発現させるために、Si量が高いほど加熱帯の雰囲気酸化性PH2O/PH2を低くする必要がある理由については、発明者らは以下のように考えている。方向性電磁鋼板の二次再結晶は、最終仕上焼鈍中に、インヒビタが分解してGoss方位粒が周囲の結晶粒を蚕食しながら成長することで生じる。Siの含有量が増すと、脱炭焼鈍後のインヒビタの数が減少するとともにインヒビタが粗大化し、粒成長の抑制力を失うことが知られている。
そのため、仕上焼鈍中にインヒビタの分解が過度に進行し、粒界のピン留め能力を失うために、一次再結晶粒の正常粒成長が生じて、二次再結晶不良になるものと考えられる。最終仕上焼鈍中のインヒビタの分解は、焼鈍雰囲気の影響を強く受けることが知られており、特に、雰囲気中の窒素が鋼中に侵入することで、AlNが新たに形成し、あるいはAlNの分解を遅らせる。
脱炭焼鈍の加熱帯の雰囲気酸化性を低くすると、脱炭焼鈍の均熱温度までに鋼板表層に形成される緻密な酸化層が減少し、高温の均熱過程で酸化層の形成が促進されるため、酸化層中のSiO2が柱状に発達する。柱状に発達したSiO2は、加熱過程で緻密な酸化層を十分に形成させる。この柱状SiO2は、層状のSiO2を形成させた場合に比べて、雰囲気の透過性が高く、仕上焼鈍中に窒素の吸収が促進されると考えられる。そのため、AlNの分解が仕上焼鈍の高温域まで抑制され、二次再結晶が生じるようになると考えられる。
発明者らはさらに、Si含有量の高い方向性電磁鋼板の二次再結晶を安定化させるため、仕上焼鈍の加熱速度について検討を行った。
(実験2)
質量%でC:0.080%、Si:2.0〜5.0%、Mn:0.100%、Al:0.022%、N:0.008%を含有する鋼スラブを、1400℃温度で加熱した後、熱間圧延して2.4mmの板厚とし、1100℃、60秒の熱延板焼鈍を施した。その後、冷間圧延して1.8mmの中間厚とした後、1100℃×80sの中間焼鈍を施し、その後、最終冷間圧延を施して板厚0.23mmとした。
その後、850℃で120sの脱炭焼鈍を施した。ここで、上記脱炭焼鈍の加熱過程の焼鈍雰囲気は、水蒸気を含有する湿潤水素窒素混合雰囲気とし、雰囲気酸化性PH2O/PH2を0.1とした。その後、MgOを主体とする焼鈍分離剤を塗布した後、1150℃で6時間保持する純化焼鈍を兼ねた最終仕上焼鈍を施した。ここで、最終仕上焼鈍の加熱速度VFAを0〜22℃/hの種々の値とした。かくして得られた最終仕上焼鈍後の試験片について、JIS C2550に準拠して励磁周波数50Hzにおける鉄損W17/50を測定した。
図2にSi含有量および最終仕上焼鈍の加熱速度VFAと、鉄損および二次再結晶の状態との関係を示す。二次再結晶が良好に発現し、良好な鉄損が得られたのは、Si含有量が2.5%以上4.5%以下の範囲で、かつ、図2から導き出される、以下の式(2)
VFA>10.91×[S]−27.27
を満たす範囲のときであった。ここで、図2における二次再結晶不良とは、仕上焼鈍後の鋼板に含まれる結晶粒のうち、粒径1mm未満の結晶粒が面積分率で5%以上である状態を指し、二次再結晶良好とは、粒径1mm未満の結晶粒が面積分率で5%未満である状態を指す。
高Siの素材で最終仕上焼鈍の加熱速度を速くすると二次再結晶が発現するようになる理由について、発明者らは以下のように考えている。
最終仕上焼鈍では、鋼中のインヒビタの分解が鋼板表層から開始するため、焼鈍中に鋼板表層から再結晶粒の粗大化が生じる。高Siの鋼でインヒビタの抑制力が弱い場合、鋼板表層の結晶粒の粗大化が進行するために、本来二次再結晶の核となるべきGoss方位粒が蚕食されて、二次再結晶不良になると考えられる。ここで、最終仕上焼鈍の加熱速度を速めると、鋼板表層の粒成長が進行する前に二次再結晶が発現する温度に到達するために、二次再結晶不良が抑制されると考えられる。
本発明は、上記した実験結果に基づき、さらに検討を重ねた末に完成されたものであり、その要旨構成は、以下のとおりである。
1.質量%で、
C:0.002%以上0.150%以下、
Si:2.5%以上4.5%以下、
Mn:0.010%以上0.800%以下
Al:0.010%以上0.050%以下および
N:0.003%以上0.020%以下
を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物である成分組成を有する鋼スラブを加熱し、
該鋼スラブに熱間圧延を施して熱延鋼板とし、前記熱間圧延後の熱延鋼板に、1回の冷間圧延または中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延を施して最終板厚を有する冷延鋼板とし、該冷延鋼板に脱炭焼鈍を施し、その後最終仕上焼鈍を施す方向性電磁鋼板の製造方法であって、前記脱炭焼鈍の加熱過程における雰囲気酸化性PH2O/PH2が下記(1)式を満たし、前記最終仕上焼鈍における、900〜1100℃の範囲の平均昇温速度VFA(℃/h)が下記(2)式を満たす、方向性電磁鋼板の製造方法。

PH2O/PH2≦1.538−0.315×[Si] … (1)
VFA>10.91×[Si]−27.27 … (2)
ここで、
[Si]は、質量%でのSiの含有量である。
2.前記成分組成は、さらに、
質量%で、
S:0.002%以上0.030%以下および
Se:0.002%以上0.100%以下
のうちから選ばれる1種または2種を含有する、上記1に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
3.前記成分組成は、さらに、
質量%で、
Cr:0.010%以上0.500%以下、
Cu:0.010%以上0.500%以下、
P:0.005%以上0.500%以下、
Ni:0.010%以上1.500%以下、
Sb:0.005%以上0.500%以下、
Sn:0.005%以上0.500%以下、
Mo:0.005%以上0.100%以下、
B:0.0002%以上0.0025%以下、
Nb:0.0010%以上0.0100%以下および
V:0.0010%以上0.0100%以下
のうちから選ばれる1種または2種以上を含有する、上記1または2に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
4.前記脱炭焼鈍の加熱過程における、500℃〜700℃での平均昇温速度VDCが50℃/s以上である、上記1から3のいずれかに記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
5.前記冷間圧延の最終圧延における圧下率が85%以上である、上記1から4のいずれかに記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
本発明によれば、Siの含有量が高く、板厚が薄い場合でも、安定して二次再結晶を発現させて良好な鉄損を得ることができる、方向性電磁鋼板を提供することができる。
また、本発明によれば、Si含有量の高い低鉄損の方向性電磁鋼板を、冷間圧延時の破断によって生産性を落とすことなく製造することができる。
Si含有量および雰囲気酸化性PH2O/PH2と、鉄損および二次再結晶の状態との関係を示すグラフである。 Si含有量および最終仕上焼鈍の加熱速度VFAと、鉄損および二次再結晶の状態との関係を示すグラフである。
[成分組成]
以下、本発明の一実施形態による方向性電磁鋼板の製造方法について説明する。まず、鋼の成分組成の限定理由について述べる。なお、本明細書において、各成分元素の含有量を表す「%」は、特に断らない限り「質量%」を意味する。
C:0.002%以上0.150%以下
Cは、0.002%に満たないと、Cによる粒界強化効果が失われ、スラブによる割れが生じるなどして、製造に支障をきたすようになる。一方、0.150%を超えると、脱炭焼鈍で、Cを時期時効の起こらない0.005%以下に低減することが困難となる。よって、Cは0.002%以上0.150%以下の範囲とする。好ましくは0.010%以上0.150%以下である。
Si:2.5%以上4.5%以下
Siは鋼の比抵抗を高め、渦電流損を低減するのに必要な元素である。上記効果は、2.5%未満であると十分でなく、一方、4.5%を超えると、二次再結晶が困難になるとともに、加工性が低下し、圧延して製造することが困難となる。よってSiは2.5%以上4.5%以下の範囲とする。好ましくは、3.0%以上4.0%以下の範囲である。
Mn:0.010%以上0.800%以下
Mnは、鋼の熱間加工性を改善するために必要な元素である。上記効果は、0.010%未満では十分に得られず、一方、0.800%を超えると、製品板の磁束密度が低下するようになる。よってMnは0.010%以上0.800%の範囲とする。好ましくは0.020%以上0.500%以下の範囲である。
Al:0.010%以上0.050%以下、N:0.003%以上0.020%以下
AlとNはともにインヒビタ形成元素として必要であるが、上記下限値より少ないと、インヒビタ効果が十分に得られず、一方、上記上限値を超えると、固溶温度が高くなり、スラブの再加熱を行った場合にも未固溶で残存し、磁気特性を劣化させる。よってAlは0.010%以上0.050%以下、Nは0.003%以上0.020%以下の範囲とする。好ましくは、Alは0.015%以上0.035%以下、Nは0.005%以上0.015%以下の範囲である。
本発明における基本成分は、上記したとおりであり、残部はFeおよび不可避的不純物である。かかる不可避的不純物としては、原料、製造設備等から不可避的に混入する不純物が挙げられる。
以上、本発明の基本成分について説明したが、本発明では、その他にも必要に応じて、以下の元素を適宜含有させることができる。
S:0.002%以上0.030%以下および/またはSe:0.002%以上0.100%以下
SとSeはともにMnと結合してインヒビタを形成するが、それぞれ含有量が上記下限値より少ないと、インヒビタ効果が十分に得られず、一方、上記上限値を超えると、固溶温度が高くなり、スラブの再加熱を行った場合にも未固溶で残存し、磁気特性を劣化させる。好ましくはS:0.004%以上0.015%以下および/またはSe:0.005%以上0.050%以下の範囲である。
Cr:0.010%以上0.500%以下
Crは仕上焼鈍におけるフォルステライト被膜の形成を安定化させ、被膜不良を軽減することで生産性を向上させる、有用な元素である。しかしながら、含有量が0.010%未満では、被膜形成の安定化の効果が乏しく、0.500%超では、磁束密度が劣化するため、Crは0.010%以上0.500%以下の範囲とした。好ましくは0.050%以上0.400%以下の範囲である。
Ni:0.010%以上1.500%以下
Niは、オーステナイト生成元素であるため、オーステナイト変態を利用することで熱延板組織を改善し、磁気特性を向上させるために有用な元素である。しかしながら、含有量が0.010%未満では、磁気特性の向上効果が小さく、一方、含有量が1.500%超では、加工性が低下するため通板性が悪くなるほか、二次再結晶が不安定になり磁気特性が劣化する。従って、Niは0.010%以上1.500%以下の範囲とした。好ましくは0.100%以上0.600%以下の範囲である。
Sn:0.005%以上0.500%以下、Sb:0.005%以上0.500%以下、P:0.005%以上0.500%以下、Cu:0.010%以上0.500%以下、Mo:0.005%以上0.100%以下
Sn、Sb、P、CuおよびMoは、磁気特性向上に有用な元素であるが、それぞれ含有量が上記範囲の下限値に満たないと、磁気特性の改善効果が乏しく、一方、それぞれ含有量が上記範囲の上限値を超えると、二次再結晶が不安定になり磁気特性が劣化する。従って、Sn:0.005%以上0.500%以下、Sb:0.005%以上0.500%以下、P:0.005%以上0.500%以下、Cu:0.010%以上0.500%以下、Mo:0.005%以上0.100%以下の範囲でそれぞれ含有することができる。好ましくは、Sn:0.010%以上0.100%以下、Sb:0.010%以上0.100%以下、P:0.010%以上0.100%以下、Cu:0.050%以上0.300%以下、Mo:0.010%以上0.050%以下の範囲である。
B:0.0002%以上0.0025%以下、Nb:0.0010%以上0.0100%以下、V:0.0010%以上0.0100%以下
B、NbおよびVはいずれも微細な窒化物あるいは炭化物として析出することで、インヒビタとしての役割をはたし、磁束密度を向上させるのに有用な元素である。しかしながら、それぞれ含有量が上記範囲の下限値に満たないと、磁気特性の改善効果が乏しく、一方、それぞれ含有量が上記範囲を超えると、仕上焼鈍における純化が困難となって鉄損が劣化する。従って、B:0.0002%以上0.0025%以下、Nb:0.0010%以上0.0100%以下、V:0.0010%以上0.0100%以下の範囲でそれぞれ含有することができる。好ましくは、B:0.0002%以上0.0015%以下、Nb:0.0010%以上0.0060%以下、V:0.0010%以上0.0060%以下の範囲である。
次に、本発明の方向性電磁鋼板の製造方法について説明する。
[加熱]
上述した成分組成を有する鋼を常法の精錬プロセスで溶製した後、常法の造塊―分塊圧延または連続鋳造法で鋼素材(スラブ)を製造してもよいし、あるいは、直接鋳造法で100mm以下の厚さの薄鋳片を製造してもよい。上記スラブは、常法に従い、1400℃程度の温度に再加熱する。
[熱間圧延]
次に、加熱された鋼スラブに熱間圧延を施して熱延鋼板とする。熱間圧延の条件については、粗圧延を行う場合は、粗圧延の終了温度を1100℃以上とし,仕上げ圧延の終了温度は900℃以上とすることが望ましい。
[熱延板焼鈍]
次いで、熱間圧延して得た熱延板は、必要に応じて熱延板焼鈍を施す。この熱延板焼鈍の温度は、良好な磁気特性を得るために、800〜1150℃の範囲とするのが好ましい。800℃未満では、熱間圧延で形成されたバンド組織が残留し、整粒の一次再結晶組織を得ることが難しくなり、二次再結晶粒の成長が阻害される。一方、1150℃を超えると、熱延板焼鈍後の粒径が粗大化し過ぎて、整粒の一次再結晶組織を得ることが難しくなる。また、焼鈍時間は、10〜600秒程度とすることが好ましい。
[冷間圧延]
熱延板焼鈍後の鋼板は、1回または中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延により最終板厚の冷延板とする。中間焼鈍を施す場合、上記中間焼鈍の焼鈍温度は、900〜1200℃の範囲とするのが好ましい。900℃未満では、中間焼鈍後の再結晶粒が細かくなり、さらに、一次再結晶組織におけるGoss核が減少して製品板の磁気特性が低下する。一方、1200℃を超えると、熱延板焼鈍と同様、結晶粒が粗大化し過ぎて、整粒の一次再結晶組織を得ることが難しくなる。また、中間焼鈍時間は、10〜600秒程度とすることが好ましい。
[圧下率]
また、冷間圧延における最終圧延開始から最終圧延完了までの圧下率(最終圧延の圧下率)は85%以上とすることが望ましい。上記最終圧延の圧下率を85%とすることで、一次再結晶集合組織がGoss方位の二次再結晶に有利なものとなり、磁束密度が向上して、履歴損が改善される。最終圧延の圧下率は、より好ましくは87%以上である。
[脱炭焼鈍]
最終板厚に圧延した冷延板は、均熱温度が700〜1000℃の脱炭焼鈍を施す。均熱温度が700℃未満であると、一次再結晶および脱炭が十分に進行せず、所望の1次再結晶集合組織が得られなくなる。一方、1000℃を超えると1次粒径が粗大化しすぎることで2次再結晶の駆動力を失い、続く仕上焼鈍でGoss方位粒の2次再結晶が生じなくなる可能性がある。従って、脱炭焼鈍の均熱温度は700〜1000℃が好ましい。また、焼鈍時間は、10〜600秒程度とすることが好ましい。
ここで、上記脱炭焼鈍の加熱過程において、700℃以上の均熱温度までの雰囲気の酸化性PH2O/PH2は、以下の式
PH2O/PH2≦1.538−0.315×[Si]
を満たす必要がある([Si]は、質量%でのSiの含有量)。PH2O/PH2が上式の範囲を外れると、脱炭焼鈍の加熱過程で緻密な酸化層が形成され、均熱後も緻密な酸化層として残り、最終仕上焼鈍中の鋼板への窒素の侵入が抑制されるために、AlNの分解が過度に進んで二次再結晶不良となる。
また、一次再結晶集合組織のGoss方位を増やすことを目的として、脱炭焼鈍の加熱過程における、500〜700℃の平均昇温速度VDCを50℃/s以上とすることが望ましい。これは、冷延組織の回復・1次再結晶が進行する500〜700℃の範囲を急速加熱することで、冷延によって歪が蓄積しやすく、優先的に再結晶が進行する{111}//ND方位粒の再結晶を抑制し、Goss方位の再結晶を促すことを目的とする。
これにより、製品の二次再結晶粒径を微細化させて渦電流損を低減する。上記平均昇温速度VDCが50℃/s未満であると、{111}//ND方位の再結晶が優先的に進行し、急速加熱の効果が得られない。そのため、平均昇温速度VDCは50℃/s以上とするのが好ましい。より好ましくは80℃/s以上である。さらに好ましくは120℃/s以上である。
また、急速加熱の開始温度が500℃を上回ると{111}//ND方位粒の回復・再結晶が進行し、急速加熱の停止温度が700℃未満であるとGoss方位や{411}<148>方位の再結晶が促進されず、1次再結晶集合組織の改善効果が得られない。従って、急速加熱を施す温度は500〜700℃の範囲が好ましい。さらに好ましくは300℃〜700℃である。
[最終仕上焼鈍]
脱炭焼鈍を施した鋼板は、MgOを主体とする焼鈍分離材を鋼板表面に塗布、乾燥したのち、最終仕上焼鈍を施し、Goss方位に高度に集積させた二次再結晶組織を発達させるとともに、フォルステライト被膜を形成させるのが好ましい。最終仕上焼鈍の焼鈍温度は、1200℃程度まで昇温するのが好ましい。
ここで、上記最終仕上焼鈍の加熱過程において、900℃〜1100℃の範囲の平均昇温速度VFAは以下の式を満たす必要がある。
VFA>10.91×[Si]−27.27
VFAが上式を満たさない場合、最終仕上焼鈍中に鋼板表層粒の正常粒成長が進行し、二次再結晶の核となるGoss方位が蚕食されて二次再結晶不良となる。また、最終仕上焼鈍中の雰囲気は50%未満のN2を含有するH2・N2混合雰囲気とすることが望ましい。
最終仕上焼鈍後の鋼板は、その後、水洗やブラッシング、酸洗等で、鋼板表面に付着した未反応の焼鈍分離剤を除去した後、平坦化焼鈍を施して形状矯正することが、鉄損の低減には有効である。これは、仕上焼鈍が、通常、コイル状態で行われるため、コイルの巻き癖が付き、これが原因で、鉄損測定時に特性が劣化することがあるためである。
その他の製造条件は、方向性電磁鋼板の一般的な製造方法に従えばよい。
(実施例1)
質量%でC:0.070%、Si:2.4〜4.6%、Mn:0.100%、Al:0.025%、N:0.008%を含有する鋼スラブを、1400℃の温度で加熱した後、熱間圧延して2.5mmの板厚とし、1100℃、60秒の熱延板焼鈍を施した。その後、冷間圧延して1.7mmの中間厚とした後、1100℃×80sの中間焼鈍を施した後、最終冷間圧延を施して板厚0.23mmとした。
その後、850℃で120sの脱炭焼鈍を施した。ここで、上記脱炭焼鈍の加熱過程の焼鈍雰囲気は、水蒸気を含有する湿潤水素窒素混合雰囲気とし、雰囲気中の水素分圧に対する水蒸気分圧PH2O/PH2を種々に変えて焼鈍を施した。また、上記脱炭焼鈍の加熱過程において、500℃〜700℃の範囲の平均昇温速度VDCを種々の値とした。
その後、MgOを主体とする焼鈍分離剤を塗布した後、1150℃で6時間保持する純化焼鈍を兼ねた仕上焼鈍を施した。ここで、最終仕上焼鈍の加熱過程において、900〜1100℃の範囲の平均昇温速度VFAを種々の値とした。かくして得られた仕上焼鈍後の試験片について、JIS C2550に準拠して励磁周波数50Hzにおける鉄損W17/50を測定した。測定の結果を表1に示す。表1に示すように、本発明の範囲内において、良好な鉄損が得られることがわかる。
Figure 0006690501
(実施例2)
表2に示す成分の鋼スラブを、1400℃温度で加熱した後、熱間圧延して2.5mmの板厚とし、1100℃、60秒の熱延板焼鈍を施した。その後、冷間圧延して1.7mmの中間厚とし、1100℃で80sの中間焼鈍を施した後、最終冷間圧延を施して板厚0.23mmとした。その後、850℃で120sの脱炭焼鈍を施した。
ここで、上記脱炭焼鈍の加熱過程の焼鈍雰囲気は、水蒸気を含有する湿潤水素窒素混合雰囲気とし、雰囲気中の水素分圧に対する水蒸気分圧PH2O/PH2を0.25とし、上記脱炭焼鈍の加熱過程において、500℃〜700℃の範囲の平均昇温速度VDCを200℃/sとした。その後、MgOを主体とする焼鈍分離剤を塗布した後、1150℃で6時間保持する純化焼鈍を兼ねた仕上焼鈍を施した。
ここで、最終仕上焼鈍の加熱過程において、900〜1100℃の範囲の平均昇温速度VFAを20℃/sとした。かくして得た仕上焼鈍後の試験片について、JIS C2550に準拠して励磁周波数50Hzにおける鉄損W17/50を測定した。
測定の結果を表2に示す。表2に示すようにC、Si、Mn、Al、Nを本発明の範囲内とすることで、良好な鉄損を得られることがわかる。また、S、Se、Cr、Cu、P、Ni、Sb、Sn、Mo、B、Nb、Vを本発明の範囲内で添加することでさらに良好な磁気特性を得られることがわかる。
Figure 0006690501

Claims (5)

  1. 質量%で、
    C:0.002%以上0.150%以下、
    Si:3.8%以上4.5%以下、
    Mn:0.010%以上0.800%以下
    Al:0.010%以上0.050%以下および
    N:0.003%以上0.020%以下
    を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物である成分組成を有する鋼スラブを加熱し、
    該鋼スラブに熱間圧延を施して熱延鋼板とし、
    前記熱間圧延後の熱延鋼板に、1回の冷間圧延または中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延を施して最終板厚を有する冷延鋼板とし、
    該冷延鋼板に脱炭焼鈍を施し、その後最終仕上焼鈍を施す方向性電磁鋼板の製造方法であって、
    前記脱炭焼鈍の加熱過程における雰囲気酸化性PH2O/PH2が下記(1)式を満たし、
    前記最終仕上焼鈍における、900〜1100℃の範囲の平均昇温速度VFA(℃/h)が下記(2)式を満たす、方向性電磁鋼板の製造方法。

    PH2O/PH2≦1.538−0.315×[Si] … (1)
    VFA>10.91×[Si]−27.27 … (2)
    ここで、
    [Si]は、質量%でのSiの含有量である。
  2. 前記成分組成は、さらに、
    質量%で、
    S:0.002%以上0.030%以下および
    Se:0.002%以上0.100%以下
    のうちから選ばれる1種または2種を含有する、請求項1に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
  3. 前記成分組成は、さらに、
    質量%で、
    Cr:0.010%以上0.500%以下、
    Cu:0.010%以上0.500%以下、
    P:0.005%以上0.500%以下、
    Ni:0.010%以上1.500%以下、
    Sb:0.005%以上0.500%以下、
    Sn:0.005%以上0.500%以下、
    Mo:0.005%以上0.100%以下、
    B:0.0002%以上0.0025%以下、
    Nb:0.0010%以上0.0100%以下および
    V:0.0010%以上0.0100%以下
    のうちから選ばれる1種または2種以上を含有する、請求項1または2に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
  4. 前記脱炭焼鈍の加熱過程における、500℃〜700℃での平均昇温速度VDCが50℃/s以上である、請求項1から3のいずれかに記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
  5. 前記冷間圧延の最終圧延における圧下率が85%以上である、請求項1から4のいずれかに記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
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