JP6690492B2 - 二次電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本開示は、二次電池の製造方法に関する。
特開2016−103433号公報(特許文献1)には、ロール成形によって、負極活物質粒子を含む造粒粉末を層状に成形することにより、負極合材層を形成すること、および、ロール転写によって、負極合材層を集電箔の表面に配置することが開示されている。
特開2016−103433号公報
ロール転写の際、ロールの表面から負極合材層の表面に、大きなせん断負荷が加わることがある。これにより、負極合材層の表面において、負極活物質粒子が割れることがある。負極活物質粒子が割れると、電池性能が低下する可能性がある。
以下、本開示の技術的構成および作用効果が説明される。ただし、本開示の作用メカニズムは推定を含んでおり、その正否により本開示の発明の範囲が限定されるべきではない。
本開示の二次電池の製造方法は、以下の(A)〜(H)を含む。
(A)樹脂粒子、バインダおよび溶媒を含有する第1造粒粉末を調製する。
(B)負極活物質粒子、バインダおよび溶媒を含有する第2造粒粉末を調製する。
(C)ロール成形によって、第1造粒粉末を層状に成形することにより、樹脂粒子層を形成する。
(D)ロール成形によって、第2造粒粉末を層状に成形することにより、負極合材層を形成する。
(E)樹脂粒子層を、負極合材層の表面に配置する。
(F)ロール転写によって、樹脂粒子層が配置された負極合材層を、集電箔の表面に配置することにより、負極を製造する。負極合材層は、樹脂粒子層と集電箔との間に配置される。
(G)正極活物質粒子を含む正極合材層を形成することにより、正極を製造する。
(H)樹脂粒子層に正極合材層を積層することにより、負極および正極を含む二次電池を製造する。
本開示の製造方法では、上記(E)および(F)に示されるように、負極合材層の表面に樹脂粒子層が配置された後、ロール転写が行われる。樹脂粒子層は、緩衝材として機能する。すなわち樹脂粒子層は、ロールの表面から負極合材層の表面に加わるせん断負荷を緩和する。これにより、負極合材層の表面において、負極活物質粒子が割れることが抑制される。
負極合材層の表面に配置された樹脂粒子層は、セパレータとして機能し得る。したがって、樹脂粒子層に正極合材層を積層することにより、二次電池を製造することができる。二次電池では性能の向上が期待できる。負極活物質粒子の割れが抑制されているためである。
図1は、本開示の実施形態に係る二次電池の製造方法の概略を示すフローチャートである。 図2は、本開示の実施形態に係る電極製造装置の構成の一例を示す概略図である。 図3は、本開示の実施形態に係る二次電池の構成の一例を示す概略断面図である。
以下、本開示の実施形態(以下「本実施形態」と記される)が説明される。ただし、以下の説明は、本開示の発明の範囲を限定するものではない。
<二次電池の製造方法>
以下では、一例としてリチウムイオン二次電池の製造方法が説明される。ただし、本実施形態の二次電池は、リチウムイオン二次電池に限定されるべきではない。
本実施形態の二次電池がリチウムイオン二次電池である場合には、負極活物質粒子の割れが抑制されることにより、たとえば、リチウム(Li)析出耐性の向上が期待される。「Li析出耐性」とは、たとえば、ハイレート充電等のLiが析出しやすい条件下においても、Liを析出させない能力を示す。Li析出耐性が高いリチウムイオン二次電池は、たとえば、車載用の動力電源として有用である。ただし、本実施形態の二次電池は、車載用に限定されず、あらゆる用途に適用可能である。
図1は、本実施形態に係る二次電池の製造方法の概略を示すフローチャートである。二次電池の製造方法は、(A)第1造粒粉末の調製、(B)第2造粒粉末の調製、(C)樹脂粒子層の形成、(D)負極合材層の形成、(E)樹脂粒子層の配置、(F)負極の製造、(G)正極の製造、および(H)二次電池の製造を含む。
ここで(A)第1造粒粉末の調製〜(F)負極の製造までは、二次電池用負極の製造方法を構成する。以下、二次電池の製造方法が順を追って説明される。
《(A)第1造粒粉末の調製》
二次電池の製造方法は、(A)樹脂粒子、バインダおよび溶媒を含有する第1造粒粉末を調製することを含む。
本明細書の「造粒粉末」は、固体粒子(樹脂粒子または負極活物質粒子)およびバインダを含む複合粒子の集合体を示す。第1造粒粉末は、一般的な湿式造粒により調製され得る。たとえば、樹脂粒子の粉末、バインダおよび溶媒が攪拌されることにより、第1造粒粉末が調製され得る。攪拌には、一般的な攪拌造粒装置が使用され得る。
樹脂粒子は、たとえば、ポリエチレン(PE)粒子、ポリプロピレン(PP)粒子等のポリオレフィン粒子を含む。樹脂粒子は、好ましくはPE粒子を含む。後述されるように、樹脂粒子は、樹脂粒子層(すなわちセパレータ)を構成することになる。樹脂粒子がPE粒子を含むことにより、セパレータにシャットダウン機能が付与され得る。シャットダウン機能とは、二次電池100が発熱した際に、電荷担体(リチウムイオン)がセパレータ内を透過することを遮断する機能である。本実施形態では、樹脂粒子が溶融することにより、樹脂粒子層13内の細孔が閉塞され、電荷担体の透過が遮断される。
シャットダウン機能の観点から、PE粒子は95℃以上105℃以下の融点を有することが望ましい。たとえば、5000以上25000以下の質量平均分子量を有するPEは、95℃以上105℃以下の融点を有し得る。
樹脂粒子層13(セパレータ)のイオン透過率は、たとえば、樹脂粒子の粒径等により調整され得る。樹脂粒子は、たとえば、0.5〜5μm程度の平均粒径を有してもよい。本明細書の「平均粒径」は、レーザ回折散乱法によって測定される体積基準の粒度分布において、微粒側から累積50%の粒径を示すものとする。
バインダは、粉末状であってもよいし、溶液状であってもよい。バインダは、樹脂粒子およびバインダの合計に対して、たとえば、1〜20質量%程度の質量比率を有する。バインダは、たとえば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリアクリル酸(PAA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等でよい。バインダは、1種単独で使用されてもよいし、2種以上が組み合わされて使用されてもよい。
溶媒は、バインダの種類に応じて選択される。たとえば、バインダとしてSBRが使用される場合は、溶媒としてイオン交換水が使用できる。第1造粒粉末は、たとえば、65〜85質量%程度の固形分率を有するように調製される。ただし、混合物が塗料化しない限り、固形分率は65〜85質量%の範囲に限定されるべきではない。本明細書の「固形分率」は、造粒粉末のうち、溶媒以外の成分が占める質量比率を示すものとする。
《(B)第2造粒粉末の調製》
二次電池の製造方法は、(B)負極活物質粒子、バインダおよび溶媒を含有する第2造粒粉末を調製することを含む。
第2造粒粉末も、第1造粒粉末と同様に、一般的な湿式造粒により調製され得る。たとえば、負極活物質粒子の粉末、バインダおよび溶媒が攪拌されることにより、第2造粒粉末が調製され得る。
負極活物質粒子は、たとえば、1〜20μm程度の平均粒径を有する。負極活物質粒子は、典型的には、黒鉛粒子を含む。黒鉛粒子は、天然黒鉛の粒子であってもよいし、人造黒鉛の粒子であってもよい。黒鉛粒子は、たとえば、鱗片状黒鉛が球形化されたものであってもよい。黒鉛粒子は、その表面が非黒鉛質炭素によって被覆されていてもよい。
黒鉛粒子は、ロール転写時のせん断負荷により割れやすい傾向がある。黒鉛結晶がへき開しやすいためと考えられる。黒鉛粒子が割れることにより、黒鉛粒子を被覆している非黒鉛質炭素が剥がれることもある。黒鉛粒子が割れる、あるいは非黒鉛質炭素が剥がれることにより、新生面が露出する。新生面は電解液との反応性が高い。そのため電解液と新生面との反応によって厚い被膜が形成され、Liが析出しやすくなる、すなわちLi析出耐性が低下する可能性がある。本実施形態では、樹脂粒子層13により、黒鉛粒子の割れが抑制される。これにより二次電池100において、Li析出耐性の向上が期待される。
バインダは、粉末状であってもよいし、溶液状であってもよい。バインダは、負極活物質粒子およびバインダの合計に対して、たとえば、0.5〜5質量%程度の質量比率を有する。バインダは、たとえば、CMC、SBR、PAA、PTFE等でよい。バインダは、1種単独で使用されてもよいし、2種以上が組み合わされて使用されてもよい。
樹脂粒子層13と負極合材層12との接着強度の観点から、樹脂粒子層13に含有されるバインダと、負極合材層12に含有されるバインダとは、親和性が高い組み合わせであることが好ましい。たとえば、樹脂粒子層13がバインダとしてSBRを含有し、負極合材層12がバインダとしてCMCを含有する態様等が考えられる。
溶媒は、バインダ種に応じて選択される。たとえば、バインダとしてCMCおよびSBR、PAAが使用される場合、イオン交換水が溶媒として使用できる。第2造粒粉末は、たとえば、65〜85質量%程度の固形分率を有するように調製される。ただし、混合物が塗料化しない限り、固形分率は65〜85質量%の範囲に限定されるべきではない。
《(C)樹脂粒子層の形成》
二次電池の製造方法は、(C)ロール成形によって、第1造粒粉末を層状に成形することにより、樹脂粒子層13を形成することを含む。
本明細書の「ロール成形」は、一対の回転ロール間のロール隙に、粉末を供給することにより、粉末を層状(シート状)に成形することを示す。
図2は、本実施形態に係る電極製造装置の構成の一例を示す概略図である。電極製造装置200は、第1ホッパー211および第2ホッパー212を備える。電極製造装置200では、ロールtоロール方式で電極が製造される。電極製造装置200は、第1ロール201、第2ロール202、第3ロール203、第4ロール204、第5ロール205、および第6ロール206を備える。
各ロールは、図示されていない駆動装置に接続されている。各ロールは、各ロールに描かれた矢印の方向に回転駆動する。第1ロール201の周速がVa、第2ロール202の周速がVb、第3ロール203の周速がVc、第4ロール204の周速がVd、第5ロール205の周速がVe、第6ロール206の周速がVfとされるとき、Va〜Vfは、好ましくは、Va≒Vc<Vb≒Vd<Ve<Vfの関係を満たす。ここで「≒」は、左辺の値および右辺の値のうち大きい方の値に対する、左辺の値と右辺の値との差の比率が、5%以内であることを示している。
第1造粒粉末は、第1ホッパー211に充填される。第1ホッパー211は、第1ロール201と第2ロール202との間のロール隙に、第1造粒粉末を供給する。ロール隙において、第1造粒粉末は層状に成形される。これにより、樹脂粒子層13が形成される。第2ロール202の周速(Vb)が、第1ロール201の周速(Va)よりも速いことにより、樹脂粒子層13は、第2ロール202の表面に形成されることになる。
第2ロール202は、第2ロール202と第5ロール205との間のロール隙に、樹脂粒子層13を搬送する。第5ロール205の周速(Ve)が、第2ロール202の周速(Vb)よりも速いことにより、樹脂粒子層13が第2ロール202の表面から第5ロール205の表面へと移動することになる。本明細書では、このように、一対の回転ロール間のロール隙において、一方のロールの表面から、他方のロールの表面へと物質が移動することが「ロール転写」と称される。
《(D)負極合材層の形成》
二次電池の製造方法は、(D)ロール成形によって、第2造粒粉末を層状に成形することにより、負極合材層12を形成することを含む。
第2造粒粉末は、第2ホッパー212に充填される。第2ホッパー212は、第3ロール203と第4ロール204との間のロール隙に、第2造粒粉末を供給する。ロール隙において、第2造粒粉末は層状に成形される。これにより、負極合材層12が形成される。第4ロール204の周速(Vd)が、第3ロール203の周速(Vc)よりも速いことにより、負極合材層12は、第4ロール204の表面に形成されることになる。
負極合材層12は、樹脂粒子層13の幅寸法よりも2mm以上狭い幅寸法を有するように形成されることが望ましい。二次電池100において、樹脂粒子層13(セパレータ)から、負極合材層12がはみ出ることによる短絡を抑制するためである。なお「幅寸法」とは、図2において負極合材層12および樹脂粒子層13が搬送される方向と直交する方向の寸法を示している。
《(E)樹脂粒子層の配置》
二次電池の製造方法は、(E)樹脂粒子層13を、負極合材層12の表面に配置することを含む。
第4ロール204は、第4ロール204と第5ロール205との間のロール隙に、負極合材層12を搬送する。第5ロール205は、第4ロール204と第5ロール205との間のロール隙に、樹脂粒子層13を搬送する。ロール隙では、負極合材層12の表面に樹脂粒子層13が配置される。
第5ロール205の周速(Ve)が、第4ロール204の周速(Vd)よりも速いことにより、負極合材層12は、第5ロール205側(樹脂粒子層13の表面)に転写される。このとき、第5ロール205と第4ロール204との周速差により、負極合材層12にせん断負荷が加わる。しかし樹脂粒子層13の表面は、第5ロール205の表面(典型的には金属)よりも柔らかいため、負極合材層12に加わるせん断負荷が緩和される。
本実施形態では、樹脂粒子層13および負極合材層12の両方が湿潤状態であるため、樹脂粒子層13と負極合材層12とが馴染みやすい。そのため層間の接着強度が向上することが期待される。
《(F)負極の製造》
二次電池の製造方法は、(F)ロール転写によって、樹脂粒子層13が配置された負極合材層12を、集電箔11の表面に配置することにより、負極10を製造することを含む。負極合材層12は、樹脂粒子層13と集電箔11との間に配置される。
第5ロール205は、樹脂粒子層13が配置された負極合材層12を、第5ロール205と第6ロール206との間のロール隙に搬送する。第6ロール206は、集電箔11を第5ロール205と第6ロール206との間のロール隙に搬送する。集電箔11は、たとえば、銅(Cu)箔等でよい。
第6ロール206の周速(Vf)が、第5ロール205の周速(Ve)よりも速いことにより、樹脂粒子層13が配置された負極合材層12は、集電箔11の表面に配置されることになる。これにより負極10が製造される。
ロール転写の際、第6ロール206と第5ロール205との周速差により、せん断負荷が発生する。しかし樹脂粒子層13が緩衝材として機能するため、第5ロール205の表面から負極合材層12の表面に加わるせん断負荷は緩和される。これにより、負極合材層12の表面における負極活物質粒子の割れが抑制される。
樹脂粒子層13の厚さは、第1ロール201と第2ロール202との間のロール隙、第4ロール204と第5ロール205との間のロール隙、および第5ロール205と第6ロール206との間のロール隙により調整される。樹脂粒子層13は、乾燥後に好ましくは10μm以上30μm以下(より好ましくは10μm以上20μm以下)の厚さを有するように形成される。乾燥後の樹脂粒子層13が10μm以上の厚さを有することにより、樹脂粒子層13のシャットダウン機能の向上が期待できる。
その後、負極10が乾燥されてもよい。乾燥には、たとえば、熱風乾燥炉が使用される。本実施形態では、1つの乾燥炉で、樹脂粒子層13および負極合材層12が同時に乾燥され得るため、製造コストの低減が期待できる。
片面に樹脂粒子層13および負極合材層12が形成された負極10を、第6ロール206に供給することにより、集電箔11の両面に、樹脂粒子層13および負極合材層12を形成することもできる。(H)二次電池の製造に先立ち、負極10は、二次電池100の仕様に応じて、所定の寸法(厚さ、長さおよび幅)に加工される。
《(G)正極の製造》
二次電池の製造方法は、(G)正極活物質粒子を含む正極合材層22を形成することにより、正極20を製造することを含む。
たとえば、正極活物質粒子、導電材およびバインダを含有する塗料が調製される。塗料が集電箔21の表面に塗工され、乾燥されることにより、正極活物質粒子を含む正極合材層22が形成される。これにより正極20が製造される。正極20は、負極10と同様にロール成形およびロール転写により製造されてもよい。(H)二次電池の製造に先立ち、正極20は、二次電池100の仕様に応じて、所定の寸法に加工される。
集電箔21は、たとえば、アルミニウム(Al)箔でよい。正極活物質粒子は、たとえば、LiCoO2、LiNiO2、LiMnO2、LiMn24、LiNi1/3Co1/3Mn1/32等のLi含有金属酸化物の粒子、あるいはLiFePO4等のLi含有リン酸塩の粒子等でよい。導電材は、たとえば、カーボンブラック等でよい。バインダは、たとえば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)等でよい。
《(H)二次電池の製造》
二次電池の製造方法は、(H)樹脂粒子層13に正極合材層22を積層することにより、負極10および正極20を含む二次電池100を製造することを含む。
たとえば、負極10と正極20とが積層され、渦巻状に巻回されることにより、巻回型の電極群が構成される。負極10と正極20とが、交互に積層されることにより、積層型の電極群が構成されてもよい。電極群および電解液が所定の外装体に収納される。電解液は、非プロトン性溶媒(エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート等)に、Li塩(LiPF6等)を溶解させた液体電解質である。外装体が密閉されることにより、二次電池100が製造される。
外装体は、たとえば、Al合金、ステンレス等の金属筐体である。外装体は、たとえば、角形(扁平直方体)、円筒形等の外形を有する。外装体は、所定の密閉性を有する限り、たとえば、アルミラミネートフィルム製の袋等であってもよい。
図3は、本実施形態に係る二次電池の構成の一例を示す概略断面図である。二次電池100は、負極10および正極20を含む。負極10は、集電箔11、負極合材層12および樹脂粒子層13を含む。負極合材層12は、集電箔11と樹脂粒子層13との間に配置されている。
正極合材層22は、樹脂粒子層13に積層されている。樹脂粒子層13は、セパレータとして機能する。すなわち、樹脂粒子層13は、負極合材層12と正極合材層22とを電気的に隔絶する。さらに樹脂粒子層13は、樹脂粒子間の空隙に電解液を保持する。
二次電池100では、負極合材層12の表面において、負極活物質粒子の割れが抑制されている。そのため、二次電池100では、Li析出耐性の向上が期待される。
以下、実施例が説明される。ただし、以下の例は本開示の発明の範囲を限定するものではない。
<リチウムイオン二次電池の製造>
以下のように、各種のリチウムイオン二次電池が製造された。
《実施例1》
(A)第1造粒粉末の調製
以下の材料が準備された。
樹脂粒子:PE粒子(三井化学社製「ケミパール(商品名)」,質量平均分子量;5000〜25000,平均粒径;3μm)
バインダ:SBR(JSR社製)
溶媒:イオン交換水
攪拌造粒装置:フードプロセッサー(山本電気社製)
攪拌造粒装置により、樹脂粒子、バインダおよび溶媒が攪拌されることにより、第1造粒粉末が調製された。攪拌時間は15秒とされた。樹脂粒子とバインダとの質量比は「樹脂粒子:バインダ=90:10」とされた。第1造粒粉末の固形分率は70質量%とされた。
(B)第2造粒粉末の調製
以下の材料が準備された。
負極活物質粒子:非黒鉛質炭素によって被覆された天然黒鉛粒子(日立化成社製)
バインダ:CMC(日本製紙社製)
溶媒:イオン交換水
攪拌造粒装置により、負極活物質粒子、バインダおよび溶媒が攪拌されることにより、第2造粒粉末が調製された。負極活物質粒子とバインダとの質量比は「負極活物質粒子:バインダ=97:3」とされた。第2造粒粉末の固形分率は70質量%とされた。
(C)樹脂粒子層の形成〜(F)負極の製造
図2に示される電極製造装置200が準備された。第1ホッパー211に第1造粒粉末が充填された。第2ホッパー212に第2造粒粉末が充填された。
第1ロール201と第2ロールとの間のロール隙において、ロール成形により樹脂粒子層13が形成された。第3ロール203と第4ロール204との間のロール隙において、ロール成形により負極合材層12が形成された。第4ロール204と第5ロール205との間のロール隙において、樹脂粒子層13が負極合材層12の表面に配置された。第5ロール205と第6ロール206との間のロール隙において、ロール転写により、樹脂粒子層13が配置された負極合材層12が、集電箔11(Cu箔)の表面に配置された。これにより、負極10が製造された。乾燥炉により負極10が乾燥された。乾燥後、樹脂粒子層13の厚さは10μmであった。
(G)正極の製造
正極活物質粒子、導電材、バインダおよび溶媒が混合されることにより、塗料が調製された。塗料が集電箔21の表面に塗工されることにより、正極活物質粒子を含む正極合材層22が形成された。これにより正極20が製造された。
(H)二次電池の製造
負極10および正極20が所定の寸法に加工された。負極10および正極20が積層され、巻回されることにより、電極群が構成された。外装体としてアルミラミネートフィルム製の袋が準備された。外装体に電極群および電解液が収納された。ヒートシーラにより、外装体が封止された。以上より、実施例1に係る二次電池100が製造された。
《実施例2》
乾燥後の樹脂粒子層13が20μmの厚さを有するように形成されることを除いては、実施例1と同じ手順により、実施例2に係る二次電池が製造された。
《比較例1》
樹脂粒子層が形成されないことを除いては、実施例1と同じ手順により、負極が製造された。セパレータとして、PE製の多孔質フィルム(厚さ20μm,宇部興産社製)が準備された。多孔質フィルムを間に挟んで、負極および正極が積層され、巻回されることにより、電極群が構成された。これらを除いては、実施例1と同じ手順により、二次電池が製造された。
《比較例2》
樹脂粒子層が形成されないことを除いては、実施例1と同じ手順により、負極が製造された。乳化分散機により、PE粒子、バインダおよび溶媒を含有する塗料が調製された。グラビアコータにより、負極(負極合材層)の表面に塗料が塗工され、乾燥された。これにより、樹脂粒子層が形成された。これらを除いては実施例1と同じ手順により、比較例2に係る二次電池が製造された。
<評価>
以下のようにして、負極および二次電池が評価された。以下では、電流レートの単位として「C」が使用される。「1C」は、1時間の定電流充電により、0%のSOCが100%のSOCに達する電流レートと定義されている。「SOC(State Of Charge)」は、満充電容量に対する現在の充電容量の比率を示すものとする。
《光沢度》
負極の光沢度(60度鏡面光沢度)が測定された。光沢度は、「JIS Z 8741:鏡面光沢度−測定方法」に準拠して測定された。測定には、市販の鏡面光沢度測定機が使用された。結果は下記表1に示されている。光沢度が低い程、負極合材層の表面における負極活物質粒子の割れが抑制されていることを示している。
《Li析出耐性》
電池の初期容量が測定された。電池のSOCが80%に調整された。下記のパルス充電およびパルス放電の一巡が1サイクルと定義され、200サイクルが実行された。
パルス充電:50C×5秒
パルス放電:50C×5秒
200サイクル終了後、サイクル後容量が測定された。サイクル後容量が初期容量で除されることにより、容量維持率が算出された。結果は下記表1に示されている。容量維持率が高い程、Li析出耐性に優れることを示している。
《シャットダウン(shutdown,SD)温度》
25℃において、電池が5Cの電流レートで連続充電された。充電中、電池電圧および電池の表面温度が測定された。電池電圧が急上昇した時の電池の表面温度が測定された。結果は、下記表1に示されている。電池電圧の急上昇は、樹脂粒子層が溶融することにより、樹脂粒子層内のイオン透過が遮断されたこと(シャットダウン)を示している。SD温度は、95℃以上105℃以下であることが望ましい。
Figure 0006690492
<結果>
上記表1に示されるように、実施例は負極の光沢度が低く、Li析出耐性に優れている。樹脂粒子層が負極合材層の表面に配置された後に、負極合材層のロール転写が行われたため、負極合材層の表面における負極活物質粒子の割れが抑制されたものと考えられる。実施例の樹脂粒子層は、多孔質フィルムと同等のシャットダウン温度を示した。
比較例2は、負極が一旦乾燥された後に、グラビア塗工により樹脂粒子層が形成されている。比較例2では、2回の乾燥が必要であり、1回の乾燥で負極を製造することができる実施例よりも製造コストが高くなると考えられる。
今回開示された実施形態および実施例はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の発明の範囲は、上記の説明ではなくて、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 負極、11,21 集電箔、12 負極合材層、13 樹脂粒子層、20 正極、22 正極合材層、100 二次電池、200 電極製造装置、201 第1ロール、202 第2ロール、203 第3ロール、204 第4ロール、205 第5ロール、206 第6ロール、211 第1ホッパー、212 第2ホッパー。

Claims (1)

  1. 樹脂粒子、バインダおよび溶媒を含有する第1造粒粉末を調製すること、
    負極活物質粒子、バインダおよび溶媒を含有する第2造粒粉末を調製すること、
    ロール成形によって、前記第1造粒粉末を層状に成形することにより、樹脂粒子層を形成すること、
    ロール成形によって、前記第2造粒粉末を層状に成形することにより、負極合材層を形成すること、
    前記樹脂粒子層を、前記負極合材層の表面に配置すること、
    ロール転写によって、前記樹脂粒子層が配置された前記負極合材層を、集電箔の表面に配置することにより、負極を製造すること、
    前記負極合材層は、前記樹脂粒子層と前記集電箔との間に配置され、
    正極活物質粒子を含む正極合材層を形成することにより、正極を製造すること、および
    前記樹脂粒子層に前記正極合材層を積層することにより、前記負極および前記正極を含む二次電池を製造すること、
    を含む、二次電池の製造方法。
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