JP6690316B2 - シート状の被検査体の欠陥検査装置、欠陥検査方法及び欠陥検査システム - Google Patents

シート状の被検査体の欠陥検査装置、欠陥検査方法及び欠陥検査システム Download PDF

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本発明は、シート状の被検査体の欠陥検査装置、欠陥検査方法及び欠陥検査システムに関する。
紙・フィルム等のようなシート状の被検査体(以下、ウエブという)は、通常ローラなどに巻きつけて高速で搬送し、高速搬送されるウエブに照明を当てて、カメラで撮像し、表面形状や表面欠陥(スジ・ムラ・異物など)の検査を行う。
このようなウエブ上の異物による欠陥の検査手法の一例として、ウエブに照明光を当ててウエブ上に影を作り、この影内における正反射または乱反射の像を暗視野感度領域においてカメラで撮像し、得られた撮像画像の画像信号を画像処理して欠陥を検出する装置が知られている。
その一例として、特許文献1(特開平8−145907号公報)には、一台の検査装置で様々な種類の欠陥を検出する目的で、検出された欠陥の種別を報知して欠陥を総合的に判定することのできるアルゴリズム及び欠陥検査装置が開示されている。
この欠陥検査装置では、例えば、キズを検出する場合は、縦・横のソーベルフィルタを使用し、各画素を積分して欠陥検出している。また、ムラを検出する場合は、濃度情報を縦横それぞれ所定数の画素行列からなる格子に切り分け、その各格子内の各画素の濃度情報を加算し、各格子間での濃度加算値の変化量を水平方向及び垂直方向のそれぞれについて求め、求められた水平方向の変化量と垂直方向の変化量が所定量より多い場合、ムラと検出する。
この検査装置は、一台の検査装置でウエブの複数種の欠陥を検出することができる。しかし、その検査手法では、スジ・ムラ・異物などの欠陥の種類により欠陥検出アルゴリズムが別々である。そのため、プログラム処理におけるアルゴリズムの軽量化(即ち欠陥の検査の高速化)ができておらず、検査処理時間がかかるという問題がある。
本発明は、前記従来の課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、欠陥検査の処理時間を短縮し、欠陥検査を従来よりも高速化することができるようにすることである。
本発明は、撮影装置から取り込んだシート状の被検査体の撮影画像を用いて、シート状の被検査体の検査を行うシート状の被検査体の欠陥検査装置であって、前記シート状の被検査体の撮影画像を所定の縦及び横方向画素数でブロックに分割するブロック分割部と、各ブロック内の縦方向の画素値に基づき縦方向分散を、前記各ブロック内の横方向の画素値に基づき横方向分散を、各ブロック内の斜め方向の画素値に基づき斜め方向分散をそれぞれ算出する算出部と、前記縦方向分散、前記横方向分散、及び、前記斜め方向分散の総和をシート状の被検査体の欠陥判定の評価量として当該ブロックの欠陥候補判定を行い、欠陥候補判定されたブロックの長さ又は面積に基づきシート状の被検査体の欠陥判定を行う欠陥判定部と、を有するシート状の被検査体の欠陥検査装置である。
本発明によれば、シート状の被検査体の欠陥検査装置において、欠陥検査の処理時間を短縮し、欠陥検査を従来よりも高速化することができる。
本発明の実施形態に係る紙・フィルム等のシート状の被検査体の欠陥検査装置を備えた検査システムの全体構成を示す斜視図である。 図1に示す欠陥検査装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 図1に示す欠陥検査装置の構造を示すブロック図である。 ウエブの欠陥検査を行うときの検査手順を示すフロー図である。 欠陥検出サイズに基づき、画像データを例えば10×10画素のブロックに分割した状態を示す画像データである。 10×10画素のブロックの画素毎の輝度値と方向分散計算の例をあらわした表である。 判定結果の一例を示す図である。 「方向分散」つまり、縦及び横方向における輝度の分散を用いて、ウエブの欠陥を検査する計算速度と、平均化フィルタ及びメディアンフィルタを用いた場合の1ラインの処理速度を対比した表である。 方向分散を計算するための累算値の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態に係るシート状の被検査体、ここではウエブの欠陥検査装置及びその欠陥検査方法について添付図面を参照して説明する。なお、ここでは、その前に本発明の特徴について説明する。即ち、本発明は、カメラで撮影した画像を複数の格子状のブロックに分割して、ブロック内の輝度の分散(縦方向の分散と、横方向の分散と、斜め(例えば45度)方向の分散)を算出し、算出した輝度の分散(の総和)と、基準値(地合輝度)を比較してウエブの欠陥候補のブロック(以下欠陥候補ブロックという)を決定する。次に、決定した欠陥候補ブロックをつなぎ合わせ、欠陥の解析を行う。
欠陥の解析では、例えば、つなぎ合わせた欠陥候補ブロックが横方向にならんでいる場
合は横スジ、欠陥候補ブロックが縦方向にならんでいる場合は縦スジ、欠陥候補ブロックが塊まっている場合は、ムラ欠陥などとし、ブロック毎の分散(の総和)を基準としている。そのため、欠陥毎のフィルタ処理・積分処理・平均化などは不要で、アルゴリズムを軽量化し、かつ、検査毎に異なるアルゴリズムではないため、計算量を少なくしたことに特徴がある。
次に、本発明の実施形態について、以下、図面を用いて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る、紙・フィルム等のシート状部材の欠陥検査装置を備えた検査システム1の全体構成を示す斜視図である。なお、検査システム1は、欠陥検査システムの例である。以下、検査システム1を例に説明する。
本検査システム1は、検査用パソコン10と、ウエブ(紙・フィルム等のようなシート状の被検査体)11を搬送する一対の搬送ローラ12と、ウエブ11を撮影する撮影装置(ラインカメラ;1次元CCDカメラ)13と、ウエブ11を照射する照明装置(例えばLED)14と、を有し、検査用パソコン10は、ウエブ11の撮影画像に基づき、その欠陥を検査する。
検査は、搬送ローラ12により搬送されるウエブ11にLED14で照明光を照射し、ラインカメラ13でウエブ11を撮像し、撮像した画像データを検査用パソコン10で取り込み、取り込んだ画像データを検査する手法で行う。
なお、欠陥検査装置の例である検査用パソコン10は、PC(Personal Computer)又はサーバ等の情報処理装置であり、例えば、以下のようなハードウェア構成の装置である。
図2は、図1に示す欠陥検査装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。例えば、検査用パソコン10は、図示するように、キーボード10H1及びマウス10H2等のユーザからの操作を入力する入力装置を有する。また、検査用パソコン10は、LAN(Local Area Network)10H3等のネットワークに接続するためのネットワークインタフェースを有する。さらに、検査用パソコン10は、キーボード10H1、マウス10H2及びLAN10H3等の周辺機器を検査用パソコン10に接続させる汎用インタフェース10H5を有する。さらにまた、検査用パソコン10は、ディスプレイ10H6等の出力装置を有し、ディスプレイ10H6は、グラフィックボード10H7からの画像信号に基づいて、画像等をユーザに出力する。そして、検査用パソコン10は、CPU(Central Processing Unit)10H8等のような、処理を実現するための演算を行う演算装置及びハードウェアを制御する制御装置を有する。また、検査用パソコン10は、CPU10H8等が処理を行うための記憶領域となるメモリ10H10を有する。なお、メモリ10H10は、主記憶装置の例である。さらに、検査用パソコン10は、ハードディスク10H9等のプログラム及びデータ等を記憶する補助記憶装置を有する。
このように、検査用パソコン10は、プログラム等に基づいて処理を実行するコンピュータである。なお、ハードウェア構成は、図示する構成に限られず、例えば、検査用パソコン10は、更に演算装置、制御装置又は記憶装置を有してもよい。また、例えば、検査用パソコン10は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)又はFPGA(Field−Programmable Gate Array)等によって実現される電子回路を有し、電子回路によって処理を実行する構成でもよい。
図3は、図1に示す欠陥検査装置100の構造を示すブロック図である。
欠陥検査装置100は、撮影装置であるラインカメラ13から入力画像データを取り込む画像入力部101と、取り込んだ画像データのシェーディング補正を行う濃度拡張・地合補正部102と、補正後の画像データを分割するブロック分割部103と、縦、横、斜め方向の平均・分散値算出部104と、分散に基づき画像データのラベリングを行うラベリング処理部105と、ラベリング処理部105によるラベリング処理の結果に基づきウエブ11の欠陥種別を判定する欠陥判定部106と、欠陥種別の判定に基づき欠陥情報をハードディスク等の任意の記録媒体108に記録する欠陥情報記録部107とを有する。
なお、この欠陥検査装置100及び上述の各構成部は、いずれも検査用パソコン10にプログラムを読み取らせることにより実現する機能実現手段である。プログラムは、任意のプログラム提供手段(記録媒体、伝送手段など)により適宜提供される。具体的には、例えば、画像入力部101は、カメラインタフェース10H4(図2)等によって実現される。また、濃度拡張・地合補正部102、ブロック分割部103、平均・分散値算出部104、ラベリング処理部105及び欠陥判定部106は、プログラム等に基づいて、CPU10H8(図2)等によって実現される。さらに、欠陥情報記録部107は、ハードディスク10H9(図2)等によって実現される。
次に、以上で説明した欠陥検査装置100で、ウエブ11の欠陥検査を行う場合における検査手法について図4を参照して説明する。
図4は、ウエブの欠陥検査を行うときの検査手順を示すフロー図である。
即ち、まず、欠陥検査装置は、搬送ローラ12間で搬送されるウエブ11に対して、LED14で照明光を照射し、その正反射または乱反射光の像を暗視野感度領域においてラインカメラ13で撮像する(S101)。ラインカメラ13で撮像した画像データは、A/D変換器でデジタル化され、検査用パソコン10の画像入力部101で取り込まれる(S102)。次に、濃度拡張・地合補正部102は、取り込んだ画像の濃度拡張・補正(シェーディング補正)(S103)を行い、取り込んだ画像の輝度を補正する。
なお、行われる処理は、シェーディング補正に限られない。即ち、濃度拡張・地合補正部102は、他に処理を行ってもよい。例えば、濃度拡張・地合補正部102は、歪補正又はローパスフィルタ処理等を行ってもよい。さらに、カラー画像を用いる場合等には、濃度拡張・地合補正部102は、ホワイトバランス等を行ってもよい。
次に、ブロック分割部103は、シェーディング補正を行った画像データを複数の縦横所定の画素数から成るブロックに分割する(S104)。分割するブロックサイズは、欠陥検出のサイズに相当するものとする。また、ブロックは、縦横・上下のブロックを跨ぐ様に、例えば、10×10画素(pixel)のブロックに分割する。
図5は、欠陥検出サイズに基づき、画像データを例えば10×10画素のブロックに分割した状態を示す画像データである。
次に、欠陥検査装置は、ステップS104で分割したブロックにおける縦方向・横方向・斜め方向の画素の輝度値の分散(分散値)を算出する(S105)。
なお、算出に用いられる画素値は、輝度値に限られない。例えば、カラー画像を用いる場合には、RGB値が用いられてもよい。すなわち、撮影装置13が撮影する撮影画像がカラー画像である場合には、カラー画像が示すRGB値のうち、R、G、B又はこれらの組み合わせの値が用いられてもよい。また、用いられる種類は、例えば、撮影される被写体の色に応じて選択されてもよい。具体的には、例えば、欠陥の色が赤色と想定できる場合には、RGB値のうち、Rの値が用いられてもよい。このようにすると、赤色の欠陥を精度良く検出することができる。
ここで、図6は、10×10画素のブロックの画素毎の輝度値と方向分散計算の例をあらわした表である。表の右側は、各列(横方向)の輝度値の各行ごとの平均値、その右側の平均値は、1〜10列の各行(縦方向)ごとの平均値の平均値であり、ここでは「(135.7+134.8+132.5+134.2+131.5+128.4+128.8+127.9+129.4+130.1)÷10=131.3」である。更に各列の各行ごとの平均値の二乗値と、横方向の分散が示されており、縦方向についても以上と同様の数値が示されている。
例えば、縦方向分散、横方向分散を算出して、その和を評価量とする場合には、表の数値を例に採れば、縦方向分散(=7.1311)+横方向分散(=9.7311)=評価量(=18.8622)となる。
次に、図4に戻り、欠陥検査装置は、縦方向・横方向・斜め方向の分散の総和と、地合(輝度値の閾値)を比較する(S106)。ここで、比較した分散の総和>地合(閾値)の場合(S106、Yes)には、欠陥検査装置は、欠陥候補ブロックと定義する。なお、地合(閾値)は、欠陥が無い部分のブロックに対して分散を計算した値である。
ステップS107では、欠陥検査装置は、ステップS106で決定した欠陥候補ブロックをラベリングする(なお、ラベリングは、1つの連結成分に1つの番号を割り当てる操作をいうが、ここでは、各欠陥候補ブロックを繋ぎ合わせることを云う)。
ステップS107で欠陥候補ブロックをラベリングした後、欠陥検査装置は、ウエブの欠陥の有無及び欠陥種別の判定を行う(S108)。
即ち、欠陥検査装置は、ラベリングした欠陥候補ブロックの縦方向の長さ、又は横方向の長さ、又は面積と予め定めた閾値とを比較して、これらの長さ、面積が閾値を越えていればウエブに欠陥あり(S109、Yes)、越えていなければウエブに欠陥なし(S109、No)と判定する。
ここで、判定は次のように行う。即ち、欠陥検査装置は、欠陥候補ブロックとしてラベリングしたブロックが縦方向に予め定めた閾値の長さを越えて繋がっている場合は縦スジ、同様に、横方向に予め定めた閾値の長さを越えて繋がっている場合は横スジ、縦横複数、即ち面積が予め定めた閾値を越えている場合はムラと判定する。
図7は、判定結果の一例を示す図である。例えば、図示するような判定結果が出力される。この例では、1つのマスが、1つのブロックを示す。また、以下の説明では、横方向を「X方向」、縦方向を「Y」という。そして、欠陥検査装置は、X方向に閾値を越えたブロックが6ブロック以上つながっている場合には、「横スジ」と判定し、欠陥検査装置は、Y方向に閾値を越えたブロックが6ブロック以上つながっている場合には、「縦スジ」と判定する。さらに、欠陥検査装置は、閾値を越えたブロックが9以上の面積となっている場合には、「ムラ」と判定する。以下、このような判定の基準で、欠陥検査装置が判定を行った場合の判定結果の例を示す。また、この図では、色付きの画素(図では、灰色で示す画素である。)は、閾値を越えたと判定されたブロックを示す。さらに、ブロック内の数値は、ラベリングによって付加されたラベル番号である。
例えば、「1」のラベル番号のグループ(以下「第1ラベルグループL1」という。)は、Y方向に、閾値を越えたブロックが7ブロックのグループである。そのため、第1ラベルグループL1は、「縦スジ」と判定される。
「2」のラベル番号のグループ(以下「第2ラベルグループL2」という。)は、X方向に、閾値を越えたブロックが8ブロックのグループである。そのため、第2ラベルグループL2は、「横スジ」と判定される。
「3」のラベル番号のグループ(以下「第3ラベルグループL3」という。)は、X方向に、閾値を越えたブロックが4ブロックのグループである。そのため、第3ラベルグループL3は、「横スジ」でないと判定される。
「4」のラベル番号のグループ(以下「第4ラベルグループL4」という。)は、Y方向に、閾値を越えたブロックが5ブロックのグループである。そのため、第4ラベルグループL4は、「縦スジ」でないと判定される。
「5」のラベル番号のグループ(以下「第5ラベルグループL5」という。)は、閾値を越えたブロックの面積が4ブロックのグループである。そのため、第5ラベルグループL5は、「ムラ」でないと判定される。
「6」のラベル番号のグループ(以下「第6ラベルグループL6」という。)は、閾値を越えたブロックの面積が9ブロックのグループである。そのため、第6ラベルグループL6は、「ムラ」と判定される。
このようして、欠陥検査装置は、閾値を越えたブロックの繋がっている長さ又は面積に基づいて、欠陥の有無と、「横スジ」、「縦スジ」及び「ムラ」等の欠陥種別とを判定する。なお、判定の基準は、ユーザの操作等によってあらかじめ欠陥検査装置に設定される。
ステップS109でウエブに欠陥ありと判定した場合には(S109、Yes)、欠陥検査装置は、記録媒体、例えばハードディスク等の記録媒体108(図3)に、欠陥の画像・位置情報・欠陥種類・サイズ情報などを記録し(S110)、処理を終了する。
なお、ステップS106で分散値(の総和)が地合(閾値)以下であれば(S106、No)、欠陥検査装置は、ブロック、したがってウエブにも欠陥なしとしてそのまま終了する。
本実施形態では、縦方向の分散と横の方向の分散と斜め方向の分散の和を欠陥判定条件に加えることにより、欠陥の検出感度が上がり、「薄いムラ」の検出が可能である。なお、「薄いムラ」とは、隣り合う画素値の輝度差が他の欠陥に比べて少なく序々に輝度差がでて広範囲に渡るムラのことであって、印刷物欠陥では、蛍欠陥とも呼ばれる欠陥である。
図8は、以上で説明した「方向分散」つまり、縦及び横方向における輝度の分散を用いて、ウエブの欠陥を検査する計算速度(1/ラインレート)と、平均化フィルタ及びメディアンフィルタを用いた場合の1ラインの処理速度、即ち、ここでは、使用するラインカメラの仕様(8192画素)に基づき、走査方向の画素数が8192個で1ラインを処理した場合の1ラインの処理速度を対比した表である。
図9は、方向分散を計算するための累算値の一例を示す図である。例えば、方向分散によって以下のように欠陥DEが検出できる。以下、ウエブ11に図示するような欠陥DEがある例で説明する。
まず、図示するように、X方向の方向分散(以下「X方向分散XV」という。)と、Y方向の方向分散(以下「Y方向分散YV」という。)とが欠陥検査装置によってそれぞれ算出される。このようにすると、図示するように、欠陥DEがあると、その点では、X方向分散XV及びY方向分散YVが他の点より増加する。したがって、このように、X方向分散XV及びY方向分散YVの値に基づいて、欠陥検査装置は、欠陥DEを検出することができる。
なお、ラインレート(1/ライン数(副走査2048)/フィルタ処理に掛かった時間)とは、ラインカメラで表現されるスキャンレート(1/ライン数(副走査2048)/スキャン処理に掛かった時間)と同様な考え方で、1ライン処理するのに掛かる時間を周波数で表現している。したがって、数が大きい程、速度が速いことを意味する。
本発明の方向分散法と従来の平均化フィルタ法を比較すると、フィルタのサイズ(カーネルサイズ)は異なっているが、1×31の平均化フィルタと40×40の方向分算によるスジ欠陥の検出ができる長さは同等(31pix;40pix)であるが、ラインレートは、「方向分散」では、888.43であるのに対し、平均化フィルタでは、314.96である。したがって、方向分散法に依る場合の速度は、888.43/314.96で、平均化フィルタ法に依る場合より約2.8倍速いことが分かる。
本発明の方向分散法による場合、一般に使用されている平均化フィルタ、メディアンフィルタに比較してその処理が速い理由は、本発明では、演算コストは高いもののメモリへの書き込み回数が少ないためである。
即ち、例えば、平均化フィルタを用いる場合は、ブロックの画素毎に平均値を書き込むが、方向分散では、ブロック数に対して分散値を算出してメモリへの書き込みを行うだけである。
具体的に、主走査ブロックサイズ20pix、副走査ブロックサイズ20pixとし、ラインカメラの画素数を8192画素としたときのメモリへの書き込み回数を計算すると、メモリへの書き込み回数は、平均化フィルタ法では、8192*2048=16,777,216回であるのに対し、本発明の方向分散法では、(8192/20)*2*(2048/2)*2=1,677,722回である。
即ち、既に説明した本発明のアルゴリズムを用いた場合、メモリ書込み回数は、平均化フィルタを用いた場合の約1/10である。
以上で説明したように、本実施形態の欠陥検査装置では、上述のように画像データを所定サイズのブロックに分割し、かつ各ブロックにおいて方向分散法を用いてウエブの欠陥を検査する。そのため、従来法によりウエブの欠陥検査を行うものに比して高速で検査が可能であり、しかも、欠陥の検出のアルゴリズムを1つにまとめることができるため、プログラム処理におけるアルゴリズムの軽量化(即ち欠陥の検査の高速化)が可能である。
なお、画素数は、あらかじめ設定される値である。例えば、画素数は、ラインカメラの仕様、すなわち、ラインカメラが有する光センサの画素数に応じて設定されてもよい。また、画素数は、検査の対象に基づいて設定されてもよい。例えば、欠陥の大きさ又は長さが想定される場合には、欠陥を検出できる分解能に基づいて、画素数は、設定される。さらに、ラインセンサが有する光センサが出力する画素のうち、対象となる箇所を選択してもよい。このようにすると、処理対象となる画素が限定されるため、後段の処理の負荷が少なくできる。
10・・・検査用パソコン、11・・・ウエブ、12・・・搬送ローラ、13・・・ラインカメラ、14・・・照明装置、100・・・欠陥検査装置、101・・・画像入力部、102・・・濃度拡張・地合補正部、103・・・ブロック分割部、104・・・平均・分散値算出部、105・・・ラベリング処理部、106・・・欠陥判定部、107・・・欠陥情報記録部、108・・・記録媒体。
特開平8−145907号公報

Claims (7)

  1. 撮影装置から取り込んだシート状の被検査体の撮影画像を用いて、シート状の被検査体の検査を行うシート状の被検査体の欠陥検査装置であって、
    前記シート状の被検査体の撮影画像を所定の縦及び横方向画素数でブロックに分割するブロック分割部と、
    各ブロック内の縦方向の画素値に基づき縦方向分散を、前記各ブロック内の横方向の画素値に基づき横方向分散を、前記各ブロック内の斜め方向の画素値に基づき斜め方向分散をそれぞれ算出する算出部と、
    前記縦方向分散、前記横方向分散、及び、前記斜め方向分散の総和をシート状の被検査体の欠陥判定の評価量として当該ブロックの欠陥候補判定を行い、欠陥候補判定されたブロックの長さ又は面積に基づきシート状の被検査体の欠陥判定を行う欠陥判定部と、
    を有するシート状の被検査体の欠陥検査装置。
  2. 請求項に記載されたシート状の被検査体の欠陥検査装置において、
    前記欠陥判定部は、前記総和が所定の閾値よりも大きいとき、当該ブロックを欠陥候補ブロックと判定するシート状の被検査体の欠陥検査装置。
  3. 請求項に記載されたシート状の被検査体の欠陥検査装置において、
    前記欠陥候補ブロックをラベリングするラベリング処理部を有し、
    前記欠陥判定部は、前記ラベリング処理部によるラベリングされた前記欠陥候補ブロックの縦又は横方向における長さ、又は面積に基づきシート状の被検査体の欠陥種別を判定するシート状の被検査体の欠陥検査装置。
  4. 前記撮影画像は、カラー画像であり、
    前記画素値は、輝度値又はRGB値のうち、少なくともいずれか1つの値である請求項1乃至のいずれか一項に記載のシート状の被検査体の欠陥検査装置。
  5. 撮影装置から取り込んだシート状の被検査体の撮影画像を用いて、シート状の被検査体の検査を行うシート状の被検査体の欠陥検査方法であって、
    前記シート状の被検査体の撮影画像を所定の縦及び横方向画素数でブロックに分割するブロック分割工程と、
    各ブロック内の縦方向の画素値に基づき縦方向分散を、前記各ブロック内の横方向の画素値に基づき横方向分散を、各ブロック内の斜め方向の画素値に基づき斜め方向分散をそれぞれ算出する算出工程と、
    前記縦方向分散、前記横方向分散、及び、前記斜め方向分散の総和をシート状の被検査体の欠陥判定評価量として当該ブロックの欠陥候補判定を行い、欠陥候補判定されたブロックの長さ又は面積に基づきシート状の被検査体の欠陥判定を行う欠陥判定工程と、
    を有するシート状の被検査体の欠陥検査方法。
  6. 請求項に記載されたシート状の被検査体の欠陥検査方法であって、
    記総和が所定の閾値よりも大きいとき、欠陥候補ブロックと判定されるブロックをラベリングするラベリング処理工程を有し、
    前記欠陥判定工程では、前記ラベリング処理工程によるラベリングされた前記欠陥候補ブロックの縦又は横方向における長さ、又は面積に基づきシート状の被検査体の欠陥種別を判定するシート状の被検査体の欠陥検査方法。
  7. 撮影装置と、前記撮影装置から取り込んだシート状の被検査体の撮影画像を用いて、シート状の被検査体の検査を行うシート状の被検査体の欠陥検査装置とを有する欠陥検査システムであって、
    前記シート状の被検査体の撮影画像を所定の縦及び横方向画素数でブロックに分割するブロック分割部と、
    各ブロック内の縦方向の画素値に基づき縦方向分散を、前記各ブロック内の横方向の画素値に基づき横方向分散を、各ブロック内の斜め方向の画素値に基づき斜め方向分散をそれぞれ算出する算出部と、
    前記縦方向分散、前記横方向分散、及び、前記斜め方向分散の総和をシート状の被検査体の欠陥判定の評価量として当該ブロックの欠陥候補判定を行い、欠陥候補判定されたブロックの長さ又は面積に基づきシート状の被検査体の欠陥判定を行う欠陥判定部と、
    を有するシート状の被検査体の欠陥検査システム。
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