JP3681956B2 - 被測定物の状態評価方法および状態評価装置 - Google Patents

被測定物の状態評価方法および状態評価装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙、不織布等の被測定物の状態を評価する方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
繊維で構成されるシート状物は、その構成繊維の偏在によって外観上の良否を生じることは周知の事実である。しかし、構成繊維の偏在は、単に外観上の良否に留まらず、例えば貼付薬基材における伸縮性、電池用基材(セパレータ)や不織布を熱圧着して絶縁基板に用いる絶縁基板用基材における耐ショート性などといった用途上の機能にも大きく影響するものである。従って、構成繊維の偏在を解消するため、シート状物の生産技術自体の向上は勿論のこと、その指標となる偏在評価技術も重要度を増している。
【0003】
かかる繊維の偏在(地合)を評価する技術として、予め用意された数段階の偏在度合いを有するシート状物と測定対象とを対比し、これらの繊維の偏在状態(地合)を単に目視により比較するといった主観評価が従来より行われてきたが、近年の電子機器の発達により、この繊維の偏在状態の評価は電子機器を利用した客観評価へと移り替わってきている。
【0004】
このような電子機器を利用した繊維の偏在状態の評価技術としては種々のものが提案されており、その多くは測定対象であるシート状物に光を照射し、その反射光若しくは透過光を、例えば256階調(8bit)の濃淡で識別し得る固体撮像素子(CCD)などによって輝度情報として数値化し、この数値を演算処理するという手法が採られている。
【0005】
このようなCCDを利用した測定技術として、”1996 Nonwovens Conference”予稿集P239〜244(「CHARACTERIZING NONWOVEN WEB STRUCTURE USING IMAGE ANALYSIS TECHNIQUES」、R.R.Breseeら、1996年3月11〜13日に米国で開催)には、対象となるシート状物から得られた輝度情報を種々に演算処理した結果が報告されている。特に、Fig.9には、測定対象となる不織布をスキャンする際の測定面積を種々に変え、各解像度で得られた輝度情報(256階調)の標準偏差σを算術平均Xで割った変動係数CV(%)を求め、測定面積を正方形とみなした場合の一辺の寸法に相当する画像サイズ(mm)に対して変動係数CVをプロットした測定結果が示されている。そして測定結果が示されたグラフを検討し、CV値を見比べることで、対比される不織布のうちいずれの不織布がより均一性に優れているかの判断が可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来の繊維の偏在状態(地合)の評価方法では、対比される不織布の均一性の優劣の判断は可能であっても、均一性の度合いを具体的な数値として表すことができなかったため、繊維の偏在状態の評価手段としては不十分なものであった。
【0007】
また、特殊金属箔の表面状態を評価する場合や、プリントされたシートのプリント状態を評価する場合にも同様の問題があった。
【0008】
そこで本発明は、前記測定技術を応用し、被測定物の状態の評価を具体的な数値として表すことにより、被測定物の状態の定量化を図ることができる状態評価方法および状態評価装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、小さな構造上の特徴は、その測定面積が増加するにつれて物理的に均一化されるため、種々の測定寸法とCV値との相関を採り、その相関係数によって被測定物の状態を評価できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
即ち、本発明の被測定物の状態評価方法は、被測定物の所定領域に光を照射し所定領域からの反射光または透過光を受光して輝度情報を取得する工程と、被測定物の所定領域を所定の画像サイズにより分割し、分割された各区画の輝度値を輝度情報に基づいて算出し、当該各区画の輝度値に基づいて所定領域全体の輝度平均及び標準偏差を算出し、当該所定の画像サイズについて輝度平均に対する標準偏差の比である主変動係数を算出する工程と、所定の画像サイズの大きさを変えながら主変動係数の算出を繰り返す工程と、画像サイズと主変動係数との間の相関関係を示す主相関係数を、複数の画像サイズの対数と複数の主変動係数とに基づいて得られた主測定結果群座標を一次直線に回帰した際の傾きとして算出する工程と、算出した主相関係数と、予め得られた他の被測定物についての主相関係数との比を算出する工程と、を含むことを特徴とする。
【0011】
また本発明の被測定物の状態評価装置は、被測定物に対して光を照射する光源と、被測定物の所定領域において反射または透過された反射光または透過光を受光して輝度情報を取得するための受光手段と、被測定物の所定領域を所定の画像サイズにより分割し、分割された各区画の輝度値を前記輝度情報に基づいて算出し、当該各区画の輝度値に基づいて所定領域全体の輝度平均及び標準偏差を算出し、当該所定の画像サイズについて輝度平均に対する標準偏差の比である主変動係数を算出する第1の演算手段と、所定の画像サイズの大きさを変更するための変更手段と、画像サイズと主変動係数との間の相関関係を示す主相関係数を、複数の画像サイズの対数と複数の主変動係数とに基づいて得られた主測定結果群座標を一次直線に回帰した際の傾きとして算出する第2の演算手段と、算出された主相関係数と、予め得られた他の被測定物についての主相関係数との比を算出する第3の演算手段と、を備えることを特徴とする。
【0012】
かかる構成としたことにより、光源から被測定物に対して照射された光のうち、被測定物の所定領域において反射または透過された反射光または透過光が受光手段によって受光され輝度情報が取得される。次いで、第1の演算手段により、被測定物の所定領域が所定の画像サイズにより分割され、分割された各区画の輝度値が上記輝度情報に基づいて算出され、当該各区画の輝度値に基づいて当該所定の画像サイズについて輝度平均に対する標準偏差の比である主変動係数が算出される。そして、変更手段により上記所定の画像サイズの大きさが変更されながら、上記主変動係数の算出が繰り返される。その後、第2の演算手段により、画像サイズと主変動係数との間の相関関係を示す主相関係数が、複数の画像サイズの対数と複数の主変動係数とに基づいて得られた主測定結果群座標を一次直線に回帰した際の傾きとして算出される。このようにして、主相関係数が具体的な数値として得られ、その数値に基づいて被測定物の状態の客観的な評価が可能となる。
【0013】
すなわち、第3の演算手段により、被測定物の主相関係数と、予め得られた他の被測定物についての主相関係数との比が算出されることで、この比に基づいて被測定物の状態の相対的な評価が可能となる。特に、他の被測定物が基準となるサンプルである場合は、その基準に対する状態の優劣の度合いを客観的な数値として得ることができる。
【0014】
このとき、一次直線への回帰を最小二乗法により行うと好ましい。
【0015】
また本発明の被測定物の状態評価方法は、被測定物の所定領域に光を照射し所定領域からの反射光または透過光を受光して輝度情報を取得する工程と、被測定物の所定領域を互いに交差する第1及び第2方向に所定の画像サイズにより分割し、分割された各区画の輝度値を輝度情報に基づいて算出し、当該各区画の輝度値に基づいて同一行及び同一列にある区画毎の輝度平均及び標準偏差を算出し、同一行及び同一列にある区画毎に輝度平均に対する標準偏差の比である変動係数を算出する工程と、同一行にある区画毎に算出された複数の変動係数を平均して第1変動係数を算出すると共に、同一列にある区画毎に算出された複数の変動係数を平均して第2変動係数を算出し、第1及び第2変動係数を平均して当該所定の画像サイズについての主変動係数を算出する工程と、所定の画像サイズの大きさを変えながら主変動係数の算出を繰り返す工程と、画像サイズと主変動係数との間の相関関係を示す主相関係数を、複数の画像サイズの対数と複数の主変動係数とに基づいて得られた主測定結果群座標を一次直線に回帰した際の傾きとして算出する工程と、算出した主相関係数と、予め得られた他の被測定物についての主相関係数との比を算出する工程と、を含むことを特徴とする。
【0016】
また本発明の被測定物の状態評価装置は、被測定物に対して光を照射する光源と、被測定物の所定領域において反射または透過された反射光または透過光を受光して輝度情報を取得するための受光手段と、被測定物の所定領域を互いに交差する第1及び第2方向に所定の画像サイズにより分割し、分割された各区画の輝度値を輝度情報に基づいて算出し、当該各区画の輝度値に基づいて主変動係数を算出する第1の演算手段と、所定の画像サイズの大きさを変更するための変更手段と、画像サイズと主変動係数との間の相関関係を示す主相関係数を、複数の画像サイズの対数と複数の主変動係数とに基づいて得られた主測定結果群座標を一次直線に回帰した際の傾きとして算出する第2の演算手段と、算出された主相関係数と、予め得られた他の被測定物についての主相関係数との比を算出する第3の演算手段と、を備え、第1の演算手段は、分割した各区画の輝度値に基づいて同一行及び同一列にある区画毎の輝度平均及び標準偏差を算出し、同一行及び同一列にある区画毎に輝度平均に対する標準偏差の比である変動係数を算出し、同一行にある区画毎に算出された複数の変動係数を平均して第1変動係数を算出すると共に、同一列にある区画毎に算出された複数の変動係数を平均して第2変動係数を算出し、第1及び第2変動係数を平均して当該所定の画像サイズについての主変動係数を算出する、ことを特徴とする。
【0017】
かかる構成としたことにより、光源から被測定物に対して照射された光のうち、被測定物の所定領域において反射または透過された反射光または透過光が受光手段によって受光され輝度情報が取得される。次いで、第1の演算手段により、被測定物の所定領域が互いに交差する第1及び第2方向に所定の画像サイズにより分割され、分割された各区画の輝度値が輝度情報に基づいて算出される。そして、当該各区画の輝度値に基づいて同一行及び同一列にある区画毎の輝度平均及び標準偏差が算出され、同一行及び同一列にある区画毎に輝度平均に対する標準偏差の比である変動係数が算出される。次に、同一行にある区画毎に算出された複数の変動係数が平均されて第1変動係数が算出されると共に、同一列にある区画毎に算出された複数の変動係数が平均されて第2変動係数が算出され、第1及び第2変動係数が平均されて当該所定の画像サイズについての主変動係数が算出される。そして、変更手段により上記所定の画像サイズの大きさが変更されながら、上記主変動係数の算出が繰り返される。その後、第2の演算手段により、画像サイズと主変動係数との間の相関関係を示す主相関係数が、複数の画像サイズの対数と複数の主変動係数とに基づいて得られた主測定結果群座標を一次直線に回帰した際の傾きとして算出される。このようにして、主相関係数が具体的な数値として得られ、その数値に基づいて被測定物の状態の客観的な評価が可能となる。
【0018】
すなわち、第3の演算手段により、被測定物の主相関係数と、予め得られた他の被測定物についての主相関係数との比が算出されることで、この比に基づいて被測定物の状態の相対的な評価が可能となる。特に、他の被測定物が基準となるサンプルである場合は、その基準に対する状態の優劣の度合いを客観的な数値として得ることができる。
【0019】
このとき、一次直線への回帰を最小二乗法により行うと好ましい。
【0020】
また本発明の被測定物の状態評価方法では、画像サイズと第1変動係数との相関関係を示す第1相関係数を、複数の画像サイズの対数と複数の第1変動係数とに基づいて得られた測定結果群座標を一次直線に回帰した際の傾きとして算出する工程を更に含む、ことを特徴としてもよい。
【0021】
また本発明の被測定物の状態評価装置では、画像サイズと第1変動係数との相関関係を示す第1相関係数を、複数の画像サイズの対数と複数の第1変動係数とに基づいて得られた測定結果群座標を一次直線に回帰した際の傾きとして算出する第4の演算手段を更に備える、ことを特徴としてもよい。
【0022】
このようにすれば、第4の演算手段により、画像サイズと第1変動係数との相関関係を示す第1相関係数が、複数の画像サイズの対数と複数の第1変動係数とに基づいて得られた測定結果群座標を一次直線に回帰した際の傾きとして算出される。そして、この第1相関係数と上記主相関係数とを用いて、被測定物の状態のより具体的な評価が可能となる。
【0023】
このとき、一次直線への回帰を最小二乗法により行うと好ましい。
【0024】
また、本発明の被測定物の状態評価方法および状態評価装置では、輝度情報は、上記反射光または上記透過光を赤、緑、及び青の光成分に分光して得られた各光成分ごとの輝度情報を含むことを特徴としてもよい。このようにすれば、各光成分ごとの輝度情報、すなわち各色ごとの輝度情報を用いて、被測定物の状態の評価をより詳細に行うことが可能となる。
【0025】
また、本発明の被測定物の状態評価方法および状態評価装置では、被測定物は、繊維で構成されるシート状物であることを特徴としてもよい。このように、本発明の被測定物の状態評価方法および状態評価装置は、例えば紙、不織布等の繊維で構成されるシート状物の地合の評価に好適に用いることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づき、本発明の被測定物の状態評価方法および状態評価装置の好適な実施形態について説明する。尚、同一の要素には同一の符号を附し、重複する説明を省略する。ここで本明細書において被測定物とは、主として紙、不織布、特殊金属箔、プリントされたシート等のシート状物を意味し、被測定物の状態とは、被測定物全体の状態や被測定物表面の状態を意味する。具体的には、例えば紙、不織布などの繊維で構成されるシート状物の繊維の偏在状態(地合)、特殊金属箔の表面状態、プリントされたシートのプリント状態などを意味する。以下の実施形態では、特に紙、不織布等の繊維で構成されるシート状物の地合を評価する場合について説明する。
【0027】
図1は、本発明にかかる被測定物の状態評価装置(以下、評価装置ともいう)の第1実施形態を示す斜視図である。
【0028】
図1に示すように、紙、不織布等の繊維で構成されたシート状物(被測定物)3は、生産された後に図示しない搬送手段により矢印5で示す方向(これを生産方向という)に搬送される。
【0029】
その際、シート状物3の繊維の偏在、いわゆる地合を評価するために、評価装置1はシート状物3の所定領域の輝度情報を測定可能な光学測定手段を備えている。光学測定手段は、シート状物3の下側に配置された光源、例えば蛍光灯7と、シート状物3の上方に配置されシート状物3を透過した光を受光する受光手段、例えばCCDカメラ9とを備えている。このCCDカメラ9は、透過光を分光することなくそのまま受光して輝度情報を生成する構成としてもよいし、透過光を赤(R)、緑(G)、青(B)の光成分に分光し、これら光成分を受光して各光成分ごとの輝度情報を生成する構成としてもよい。
【0030】
また評価装置1は、CCDカメラ9からの透過映像信号を処理するためのコンピュータ11と、処理結果を表示するためのディスプレイ15を備えている。このCCDカメラ9とコンピュータ11とは電気的に接続されており、CCDカメラ9からの透過映像信号はコンピュータ11に伝送され、所定領域における輝度情報として蓄積される。コンピュータ11は内部に種々の演算を行うための演算部13を備えており、所定領域における輝度情報は演算部13において画像処理ソフトを用いて処理され、その結果として地合の評価がディスプレイ15上に表示されるようになっている。
【0031】
なお、本実施形態の評価装置1では、蛍光灯7とCCDカメラ9とをシート状物3に対して同一の側に配置し、CCDカメラ9はシート状物3において反射された反射光を検出する構成としてもよい。また、シート状物3の所定領域における輝度情報をページスキャナで読み取る構成としてもよい。
【0032】
コンピュータ11の演算部13は、図2に示すように、主変動係数演算部(第1の演算手段)17、画像サイズ変更部(変更手段)19、主相関係数演算部(第2の演算手段)21および比演算部(第3の演算手段)23を備えている。
【0033】
主変動係数演算部17は、CCDカメラ9から伝送されてきた輝度情報に基づいて、シート状物3の所定領域を所定の画像サイズにより分割して各区画の輝度値を算出し、当該各区画の輝度値に基づいて当該所定の画像サイズに対応する主変動係数を算出する。
【0034】
画像サイズ変更部19は、主変動係数演算部17と接続されており、シート状物3の所定領域を分割する画像サイズを変更するための信号を主変動係数演算部17に伝送する。
【0035】
主相関係数演算部21は、主変動係数演算部17と接続されており、画像サイズを変更することにより得られた複数の画像サイズと、それに対応するように算出された複数の主変動係数とに基づいて、画像サイズと主変動係数との相関関係を示す主相関係数を算出する。
【0036】
比演算部23は、主相関係数演算部21と接続されており、主相関係数演算部21において算出された主相関係数と、記憶手段25において記憶されている他のシート状物(他の被測定物)についての主相関係数との比を算出する。
【0037】
このRAM等により構成される記憶手段25は、演算部13と接続されており、演算部13において演算された種々の値を記憶したり、予め記憶されているデータを演算部13に供給したりする。
【0038】
次に、上記した構成の第1実施形態の評価装置1を用いたシート状物3の地合の評価方法について、図3のデータ処理手順を示すフローチャートに沿って説明する。
【0039】
まず、生産ライン中で光源7からシート状物3に光を当て、その透過光をCCDカメラ9により受光して所定領域における輝度情報をコンピュータ11に蓄積する(S1)。この場合、解像度は任意に設定可能であるが、通常400dpi程度の精度で解析を行う。各画素における輝度を構成する数値は、8bitの場合0〜255のデジタル化された階調で表される。なお輝度情報としては、透過光を分光することなくそのまま受光して生成された輝度情報を用いてもよいし、透過光を赤(R)、緑(G)、青(B)の光成分に分光し、これら光成分を受光して生成された各光成分ごとの輝度情報を用いてもよい。ただし、各光成分ごとの輝度情報、すなわち各色ごとの輝度情報を用いれば、シート状物3の地合の評価をより詳細に行うことが可能となる。例えば、色のついた繊維の分布状態などの評価が可能となる。
【0040】
次に、コンピュータ11の演算部13において、より詳細には主変動係数演算部17において、上記方法により得られた所定領域分のbitmapデータを、画像処理ソフトを用いて所定の同一画像サイズに等分割する(S2)。この場合、好ましくは正方形状の少なくとも2区画以上、より好ましくは4区画以上に等分割する。そして、画像サイズ変更部19から主変動係数演算部17に対して画像サイズを変更する信号を送り、所定領域の分割作業を少なくとも2種以上の画像サイズSnについて行って複数の分割パターンを得る。なお、画像サイズSnの数(分割パターン)が、最低2つあれば地合の評価は可能であるが、画像サイズSnの数が増えれば後述する地合指数Pの信頼性が増すため、3種類以上の画像サイズSnについて分割作業を行うことが好ましい。また、各区画が互いに重畳しないように上記所定領域を分割すれば、変動係数CVを有意に求めることができ、その結果、後述する地合指数Pの信頼性がより一層向上する。また、分割された各区画の輝度情報は、以下の処理において必ずしもすべて用いる必要はない。更に、所定領域を非正方形状に等分割してもよい。例えば、長方形状、円形状に等分割してもよい。
【0041】
次に、同じく主変動係数演算部17において、n個の画像サイズS1〜Snに対応するn個の分割パターンの各分割パターンごとに、等分割された正方形の各区画の輝度値を算出し、輝度値群G1〜Gnを求める(S3)。
【0042】
ここで、簡単のためn=2の場合、すなわち2種類の画像サイズで所定領域を等分割して、2つの輝度値群を求める場合について、図4を参照して説明する。図4(a)は、15cm角のシート状物3をページスキャナによりスキャンし、画像サイズS1(分割パターン1)として7.5cm角の4個の同一画像サイズに分割した場合を示し、図4(b)は15cm角のシート状物3を画像サイズS2(分割パターン2)として5cm角の9個の同一画像サイズに分割した場合を示している。例えば、スキャナの精度が400dpiであり、画像サイズがS1の場合を考えると、各区画の輝度値g11〜g14は、それぞれ約1180×1180({400÷25.4×75}2)個の画素における輝度の平均値で代表され、画像サイズS1(分割パターン1)に対応する輝度値群G1=(g11,g12,g13,g14)が得られる。また、画像サイズがS2の場合を考えると、各区画の輝度値g21〜g2 9は、それぞれ約787×787({400÷25.4×50}2)個の画素における輝度の平均値で代表され、画像サイズS2(分割パターン2)に対応する輝度値群G2=(g21,g22,・・・,g28,g29)が得られる。
【0043】
次に、各輝度値群G1〜Gnごとの輝度平均X1〜Xnを算出する。(S4)
これは、単純に輝度値の算術平均として求められる。例えば、前述の画像サイズがS1の場合を考えると、輝度平均X1は、
1=(g11+g12+g13+g14)/4
として求めることができる。
【0044】
次に、各輝度値群G1〜Gnごとの標準偏差σ1〜σnを算出する(S5)。例えば、前述の画像サイズがS1の場合を考えると、標準偏差σ1は、
【数1】
Figure 0003681956
として求めることができる。
【0045】
次に、標準偏差σ1〜σnを輝度平均X1〜Xnで割った主変動係数CV1〜CVn(CVn=σn/Xn)を算出する(S6)。例えば、前述の画像サイズがS1の場合を考えると、主変動係数CV1は、
CV1=σ1/X1
として求められる。なお、主変動係数CVnは百分率で求めるのが一般的であるが、本実施形態では後述するように地合指数として傾きkMとkRとの比を採るため、主変動係数CVnとして単に標準偏差σnを輝度平均Xnで割ったものを用いても同一の地合指数が得られる。
【0046】
次に、主相関係数演算部21において画像サイズS1〜Snの対数をx座標、主変動係数CV1〜CVnをy座標とした主測定結果群座標{(Loga1,CV1),・・・・,(Logan,CVn)}(但し、aは1を除く正数)を最小二乗法により一次直線に回帰し、その傾きkM(主相関係数)を算出する(S7)。なお、x座標として画像サイズの対数を採っているため、読み取り領域の面積を画像サイズの代わりに用いることもできる。
【0047】
最後に、比演算部23において、主相関係数演算部21で算出された傾きkMと、記憶手段25に予め記憶されている基準サンプル(他の被測定物)の傾きkRとの比を採り、これを地合指数Pとして算出する(S8)。即ち、Pは、
P=kM/kR
として表される。
【0048】
このように本実施形態では、画像サイズSnの対数と主変動係数CVnとにより得られる主測定結果群座標{(Loga1,CV1),・・・・,(Logan,CVn)}を一次直線に回帰することによって、主変動係数CVnの平均化の度合いは一次直線の傾きという形で定量化されるため、シート状物3の地合を具体的な数値として客観的に評価することができる。例えば、シート状物3の均一性が高ければ、その傾きkMは0に近いという結果として反映される。また、この傾きkMと、基準サンプルについて予め得られた傾きkRとの比を採り、この比を地合指数Pとして算出することにより、所定基準に対する客観的な地合の評価を高い再現性で実現することができる。
【0049】
なお、本実施形態では、生産ライン中で連続的に流れてくるシート状物3を一定時間ごとにスキャンし、主相関係数としての傾きkMを一定時間ごとに算出することで、シート状物3の品質の変化を監視するようにしてもよい。また、地合指数Pを、所定基準に対する地合の評価として用いるだけでなく、互いに異なるシート状物の地合の状態の相対的な評価に用いてもよい。
【0050】
次に、本発明にかかる被測定物の状態評価装置の第2実施形態について説明する。
【0051】
本実施形態の評価装置1は、図1及び図2における演算部13の構成が、上記した第1実施形態の評価装置と相違している。
【0052】
すなわち本実施形態の評価装置1の演算部13では、主変動係数演算部17は、CCDカメラ9から伝送されてきた輝度情報に基づいて、シート状物3の所定領域を所定の画像サイズにより分割して各区画の輝度値を算出する。そして、当該各区画の輝度値に基づいて、シート状物3の生産方向5(第1方向または第2方向)の生産方向変動係数(第1変動係数または第2変動係数)と、生産方向5と直交する幅方向27(第2方向または第1方向)の幅方向変動係数(第2変動係数または第1変動係数)を算出する。そして、これら生産方向変動係数と幅方向変動係数とを平均して主変動係数を算出する。
【0053】
画像サイズ変更部19は、シート状物3の所定領域を分割する画像サイズを変更するための信号を主変動係数演算部17に伝送する。
【0054】
そして、主相関係数演算部21(第2の演算部及び第4の演算部)は、画像サイズを変更することにより得られた複数の画像サイズと、それに対応するように算出された複数の主変動係数とに基づいて、画像サイズと主変動係数との相関関係を示す主相関係数を算出する。また主相関係数演算部21は、画像サイズを変更することにより得られた複数の画像サイズと、それに対応するように算出された複数の生産方向変動係数とに基づいて、画像サイズと生産方向変動係数との相関関係を示す生産方向相関係数を算出する。あるいは、画像サイズを変更することにより得られた複数の画像サイズと、それに対応するように算出された複数の幅方向変動係数とに基づいて、画像サイズと幅方向変動係数との相関関係を示す幅方向相関係数を算出する。なお、主相関係数演算部21において、生産方向相関係数と幅方向相関係数との両方を算出してもよい。
【0055】
このように本実施形態では、主相関係数演算部21において主相関係数を算出するだけでなく、生産方向相関係数または幅方向相関係数を算出しているが、演算部13は生産方向相関係数または幅方向相関係数を算出するための演算部を、主相関係数演算部21とは別に備えていてもよい。
【0056】
次に、上記した構成の第2実施形態の評価装置1を用いたシート状物3の地合の評価方法ついて、図5のデータ処理手順を示すフローチャートに沿って説明する。
【0057】
まず、第1実施形態と同様に、生産ライン中で光源7よりシート状物3に光を当て、その透過光をCCDカメラ9により受光して所定領域における輝度情報をコンピュータ11に蓄積する(S11)。この場合、解像度は任意に設定可能であるが、通常400dpi程度の精度で解析を行う。各画素における輝度を構成する数値は、8bitの場合0〜255のデジタル化された階調で表される。なお輝度情報としては、上記した第1実施形態と同様に透過光を分光することなくそのまま受光して生成された輝度情報を用いてもよいし、透過光を赤(R)、緑(G)、青(B)の光成分に分光し、これら光成分を受光して生成された各光成分ごとの輝度情報を用いてもよい。
【0058】
次に、コンピュータ11の演算部13において、より詳細には主変動係数演算部17において、上記方法により得られた所定領域分のbitmapデータを、画像処理ソフトを用いて所定の同一画像サイズに等分割する(S12)。この場合、好ましくは正方形状の少なくとも2区画以上、より好ましくは4区画以上に等分割する。そして、画像サイズ変更部19から主変動係数演算部17に対して画像サイズを変更する信号を送り、所定領域の分割作業を少なくとも2種以上の画像サイズSnについて行って複数の分割パターンを得る。なお、画像サイズSnの数(分割パターン)が、最低2つあれば地合の評価は可能であるが、画像サイズSnの数が増えれば後述する地合指数Pの信頼性が増すため、3種類以上の画像サイズSnについて分割作業を行うことが好ましい。また、各区画が互いに重畳しないように上記所定領域を分割すれば、変動係数CVを有意に求めることができ、その結果、後述する地合指数Pの信頼性がより一層向上する。また、分割された各区画の輝度情報は、以下の処理において必ずしもすべて用いる必要はない。更に、所定領域を非正方形状に等分割してもよい。例えば、長方形状、円形状に等分割してもよい。
【0059】
次に、同じく主変動係数演算部17において、n個の画像サイズS1〜Snに対応するn個の分割パターンの各分割パターンごとに、等分割された正方形の各区画の輝度値を算出し、輝度値群G1〜Gnを求める(S13)。
【0060】
ここで、輝度値群G1〜Gnの算出の手法は、図4で示したように第1実施形態と同じ手法を用いる。
【0061】
次に、各輝度値群G1〜Gnを用いて、各輝度値群における幅方向変動係数CVCDn及び生産方向変動係数CVMDnを算出する(S14)。そして、幅方向変動係数CVCDnと生産方向変動係数CVMDnとを平均することで、各輝度値群G1〜Gnにおける主変動係数CV1〜CVnを算出する(S15)。
【0062】
ここで、図6を用いて分割パターン2(図4(b)参照)のときの幅方向変動係数CVCDn及び生産方向変動係数CVMDnと、主変動係数CVnの算出の仕方について説明する。
【0063】
まず、9個の各区画の輝度値g21〜g29を用い、これを幅方向第1段目の輝度値群(g21,g22,g23)、幅方向第2段目の輝度値群(g24,g25,g26)、および幅方向第3段目の輝度値群(g27,g28,g29)に分ける。そして、幅方向第1段目の輝度平均X1CDおよび標準偏差σ1CDを算出する。幅方向第1段目の輝度平均X1CDは、
1CD=(g21+g22+g23)/3
として求めることができる。
【0064】
また、幅方向第1段目の標準偏差σ1CDは、
【数2】
Figure 0003681956
として求めることができる。
【0065】
そして、これら幅方向第1段目の輝度平均X1CDと標準偏差σ1CDとを用い、幅方向第1段目の変動係数CV1CDは、
CV1CD=σ1CD/X1CD
として求めることができる。
【0066】
この作業を幅方向第2段目および第3段目についても行い、幅方向第2段目の変動係数CV2CDおよび第3段目の変動係数CV3CDを算出し、これらCV1CD〜CV3CDを平均して幅方向変動係数CVCDnを算出する。
【0067】
一方、9個の各区画の輝度値g21〜g29を用い、これを生産方向第1段目の輝度値群(g21,g24,g27)、生産方向第2段目の輝度値群(g22,g25,g28)、および生産方向第3段目の輝度値群(g23,g26,g29)に分ける。そして、生産方向第1段目の輝度平均X1MDおよび標準偏差σ1MDを算出する。生産方向第1段目の輝度平均X1MDは、
1MD=(g21+g24+g27)/3
として求めることができる。
【0068】
また、生産方向第1段目の標準偏差σ1MDは、
【数3】
Figure 0003681956
として求められる。
【0069】
そして、これら生産方向第1段目の輝度平均X1MDと標準偏差σ1MDとを用い、生産方向第1段目の変動係数CV1MDは、
CV1MD=σ1MD/X1MD
として求めることができる。
【0070】
この作業を生産方向第2段目および第3段目についても行い、生産方向第2段目の変動係数CV2MDおよび第3段目の変動係数CV3MDを算出し、これらCV1MD〜CV3MDを平均して生産方向変動係数CVMDnを算出する。
【0071】
最後に、幅方向変動係数CVCDnと生産方向変動係数CVMDnとを平均して主変動係数CVnを算出する。
【0072】
次に、主相関係数演算部21において、画像サイズS1〜Snの対数をx座標、主変動係数CV1〜CVnをy座標とした主測定結果群座標{(Loga1,CV1),・・・・,(Logan,CVn)}(但し、aは1を除く正数)を最小二乗法により一次直線に回帰し、その傾きkM(主相関係数)を算出する(S16)。なお、x座標として画像サイズの対数を採っているため、読み取り領域の面積を画像サイズの代わりに用いることもできる。
【0073】
最後に、比演算部23において、主相関係数演算部21で算出された傾きkMと、記憶手段25に予め記憶されている基準サンプル(他の被測定物)の傾きkRとの比を採り、これを地合指数Pとして算出する(S17)。即ち、Pは、
P=kM/kR
として表される。
【0074】
このように本実施形態では、画像サイズSnの対数と主変動係数CVnとにより得られる主測定結果群座標{(Loga1,CV1),・・・・,(Logan,CVn)}を一次直線に回帰することによって、主変動係数CVnの平均化の度合いは一次直線の傾きという形で定量化されるため、シート状物3の地合を具体的な数値として客観的に評価することができる。例えば、シート状物3の均一性が高ければ、その傾きkMは0に近いという結果として反映される。また、この傾きkMと、基準サンプルについて予め得られた傾きkRとの比を採り、この比を地合指数Pとして算出することにより、所定基準に対する客観的な地合の評価を高い再現性で実現することができる。
【0075】
なお、第2実施形態においても、生産ライン中で連続的に流れてくるシート状物3を一定時間ごとにスキャンし、主相関係数としての傾きkMを一定時間ごとに算出することで、シート状物3の品質の変化を監視するようにしてもよい。また、地合指数Pを、所定基準に対する地合の評価として用いるだけでなく、互いに異なるシート状物の地合の状態の相対的な評価に用いてもよい。
【0076】
また本実施形態では、主相関係数演算部21において、画像サイズS1〜Snの対数をx座標、幅方向変動係数CVCD1〜CVCDnをy座標とした幅方向測定結果群座標{(Loga1,CVCD1),・・・・,(Logan,CVCDn)}(但し、aは1を除く正数)を最小二乗法により一次直線に回帰し、その傾きkCD(幅方向相関係数)を算出する(S18)。または、各輝度値群G1〜Gnに応じた画像サイズS1〜Snの対数をx座標、生産方向変動係数CVMD1〜CVMDnをy座標とした生産方向測定結果群座標{(Loga1,CVMD1),・・・・,(Logan,CVMDn)}(但し、aは1を除く正数)を最小二乗法により一次直線に回帰し、その傾きkMD(生産方向相関係数)を算出する(S18)。なお、x座標として画像サイズの対数を採っているため、読み取り領域の面積を画像サイズの代わりに用いることもできる。
【0077】
そして、比演算部23において主相関係数kMに対する幅方向相関係数kCDまたは生産方向相関係数kMDの比QCD(QCD=kCD/kM)またはQMD(QMD=kMD/kM)を算出することで(S19)、シート状物3に筋があるかどうか、そしてその筋の具合を評価することができる。すなわち、シート状物3として、例えば不織布を生産する技術によっては、生産する不織布の特定方向(特に生産方向または幅方向)に筋(縞模様)を生じる場合がある。この筋は、あるときは製品としての欠点となるため、筋の解消を目的として生産条件を調整する必要がある。また、あるときはこの筋を意匠的効果として積極的にシート状物3に取り入れる場合がある(例えば、特開昭57−39268号公報には、ウェブを高圧水流によって絡合することにより生産方向に沿った縞模様を形成する技術が開示されている)。よって、シート状物3に筋があるかどうか、そしてその筋の具合を評価する技術が望まれる。
【0078】
本実施形態では、主相関係数kMに対する幅方向相関係数kCDまたは生産方向相関係数kMDの比QCDまたはQMDを算出することで、シート状物3に筋があるかどうか、そしてその筋の具合を評価することができる。例えば、シート状物3に筋が存在しない場合は、主相関係数kMに対する幅方向相関係数kCDおよび生産方向相関係数kMDの変動は極めて小さい。これに対し、シート状物3に筋がある場合は主相関係数kMに対する幅方向相関係数kCDおよび生産方向相関係数kMDの変動が極めて大きくなる。
【0079】
したがって、主相関係数kMに対する幅方向相関係数kCDまたは生産方向相関係数kMDの比QCDまたはQMDを算出することで、シート状物3に筋がなければ比QCDおよびQMDの値は1に極めて近い値をとり、一方シート状物3に筋があれば比QCDおよびQMDの値は1から遠ざかる。
【0080】
このようにして、比QCDまたはQMDを算出することでシート状物3に筋があるかどうかを判定することができ、また筋の具合を評価することができる。
【0081】
次に、本発明の被測定物の状態評価装置を用いた状態評価方法を実施例によりさらに詳細に説明する。
【0082】
【実施例】
(1) 実施例1
表1に示すように、シート状物として水流絡合された地合の異なる2つの不織布を測定サンプルA,Bとした。
【表1】
Figure 0003681956
【0083】
サンプルAは、構成繊維の平均繊度が0.2d(デニール)であり、またサンプルBは、構成繊維の平均繊度が2.8d(3dと1.2dとを9:1で混合)であり、構成繊維の平均繊度を異なるものとしている。その結果、サンプルA及びBの状態をそれぞれ表す図7及び図8から分かるように、平均繊度を小さく採ったサンプルAの方がサンプルBに比べて目視上の地合に優れている。
【0084】
これら2つのサンプルを15cm角に裁断し、市販のページスキャナにかけ、分解能を400dpiに設定し、画像サイズ3mm角〜48mm角の5つの分割パターンで輝度情報を取得・演算処理した。なお、この際の演算は、ページスキャナからパソコンに輝度情報を送り、その情報をMicrosoft Excelで処理した。
【0085】
図9は、画像サイズの対数をx座標とし、主変動係数をy座標とした場合に、演算の結果得られた主測定結果群座標をプロットしたグラフである。
【0086】
サンプルAの主測定結果群座標(図中三角で示す)を最小二乗法により一次直線に回帰した場合の直線L1の式は、
y=−0.192x+1.224
と求められる。よって、主相関係数kMは−0.192と求められる。また、基準となるサンプルBの主測定結果群座標(図中白丸で示す)を最小二乗法により一次直線に回帰した場合の直線L2の式は、
y=−0.588x+3.804
と求められる。よって、主相関係数kRは−0.588と求められる。その結果、地合指数P(=kM/kR)は約0.327となり、図7及び図8の目視比較と高い相関が得られた。
(2) 実施例2
図10に示すように、シート状物として筋のない不織布をサンプルCとし、また図11に示すように、生産方向に筋のある不織布を測定サンプルDとした。
【0087】
これら2つのサンプルを15cm角に裁断し、市販のページスキャナにかけ、分解能を400dpiに設定し、画像サイズ3mm角〜24mm角の4つの分割パターンで輝度情報を取得・演算処理した。なお、この際の演算は、ページスキャナからパソコンに輝度情報を送り、その情報をMicrosoft Excelで処理した。
【0088】
図12は、サンプルCについて画像サイズの対数をx座標とし、主変動係数・幅方向変動係数・生産方向変動係数をy座標とした場合に、演算の結果得られた測定結果群座標をプロットしたグラフである。
【0089】
サンプルCの主測定結果群座標(図中白丸で示す)を最小二乗法により一次直線に回帰した場合の直線L1の式は、
y=−0.5735x+2.7636
と求められる。よって、主相関係数kMは−0.5735と求められる。また、生産方向測定結果群座標(図中白四角で示す)を最小二乗法により一次直線に回帰した場合の直線L2の式は、
y=−0.5696x+2.7728
と求められる。よって、生産方向相関係数kMDは−0.5696と求められる。また、幅方向測定結果群座標(図中白三角で示す)を最小二乗法により一次直線に回帰した場合の直線L3の式は、
y=−0.5775x+2.7554
と求められる。よって、幅方向相関係数kCDは−0.5775と求められる。このように、不織布として筋のないサンプルCでは、kMDおよびkCDはkMを中心として小数点以下第3位のオーダーで変動しており、変動が極めて小さい。
【0090】
なお、主相関係数kMに対する幅方向相関係数kCDの比QCDは、QCD=1.00697となる。また、主相関係数kMに対する生産方向相関係数kMDの比QMDは、QMD=0.9932となる。
【0091】
図13は、サンプルDについて画像サイズの対数をx座標とし、主変動係数・幅方向変動係数・生産方向変動係数をy座標とした場合に、演算の結果得られた測定結果群座標をプロットしたグラフである。
【0092】
サンプルDの主測定結果群座標(図中白丸で示す)を最小二乗法により一次直線に回帰した場合の直線L1の式は、
y=−0.3772x+2.139
と求められる。よって、主相関係数kMは−0.3772と求められる。また、生産方向測定結果群座標(図中白四角で示す)を最小二乗法により一次直線に回帰した場合の直線L2の式は、
y=−0.4054x+2.096
と求められる。よって、生産方向相関係数kMDは−0.4054と求められる。また、幅方向測定結果群座標(図中白三角で示す)を最小二乗法により一次直線に回帰した場合の直線L3の式は、
y=−0.349x+2.1821
と求められる。よって、幅方向相関係数kCDは−0.349と求められる。このように、不織布として生産方向に筋のあるサンプルDでは、kMDおよびkCDはkMを中心として小数点以下第2位のオーダーで変動しており、筋のないサンプルCの場合と比べて変動が大きい。そして、生産方向相関係数kMDの絶対値は、主相関係数kMの絶対値と比べて大きくなっており、また幅方向相関係数kCDの絶対値は、主相関係数kMの絶対値と比べて小さくなっている。
【0093】
なお、主相関係数kMに対する幅方向相関係数kCDの比QCDは、QCD=0.9252となる。また、主相関係数kMに対する生産方向相関係数kMDの比QMDは、QMD=1.0748となる。
【0094】
サンプルDの比QCDまたはQMDの値は、サンプルCの比QCDまたはQMDの値と比べて一つ大きいオーダーで変動している。したがって、サンプルCを基準とすれば、サンプルDには筋があると判定することができる。また、比QCDまたはQMDの値を観察することで、例えば経験則等により筋の具合を評価することが可能となる。
【0095】
このように、主相関係数kMと幅方向相関係数kCDまたは生産方向相関係数kMDとの比QCDまたはQMDを算出することで、シート状物に筋があるかどうか、また筋の具合を評価することができる。
【0096】
【発明の効果】
本発明によれば、被測定物の状態評価を具体的な数値として表すことにより、被測定物の状態の定量化を図ることができる状態評価方法及び状態評価装置が得られる。従って、目視による主観評価と比較してより客観的な指標が得られるとともに、電子機器を利用して多数の被測定物の状態評価を、高い信頼性の下で行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1及び第2実施形態にかかる被測定物の状態評価装置の構成を概略的に示す斜視図である。
【図2】コンピュータの演算部の構成を模式的に示すブロック図である。
【図3】第1実施形態において、地合を評価する際のデータ処理手順を示すフローチャートである。
【図4】図4(a)は、所定領域を4つの区画に等分割した分割例を示す説明図である。また図4(b)は、所定領域を9つの区画に等分割した分割例を示す説明図である。
【図5】第2実施形態において、地合を評価する際のデータ処理手順を示すフローチャートである。
【図6】第2実施形態において、所定領域を9つの区画に等分割して輝度値群を得た場合の、幅方向変動係数、生産方向変動係数及び主変動係数の算出の仕方を説明するための説明図である。
【図7】実施例1におけるサンプルAの状態のイメージを示す写真である。
【図8】実施例1におけるサンプルBの状態のイメージを示す写真である。
【図9】実施例1において演算処理して得られた両サンプルの主測定結果群座標(Logan,CVn)をプロットしたグラフである。
【図10】実施例2におけるサンプルCの状態のイメージを示す写真である。
【図11】実施例2におけるサンプルDの状態のイメージを示す写真である。
【図12】実施例2において演算処理して得られたサンプルCの主測定結果群座標(Logan,CVn)、幅方向測定結果群座標(Logan,CVCDn)および生産方向測定結果群座標(Logan,CVMDn)をプロットしたグラフである。
【図13】実施例2において演算処理して得られたサンプルDの主測定結果群座標(Logan,CVn)、幅方向測定結果群座標(Logan,CVCDn)および生産方向測定結果群座標(Logan,CVMDn)をプロットしたグラフである。
【符号の説明】
1…被測定物の状態評価装置、3…シート状物、7…光源、9…CCDカメラ、11…コンピュータ、13…演算部、15…ディスプレイ、17…主変動係数演算部、19…画像サイズ変更部、21…主相関係数演算部、23…比演算部、25…記憶手段。

Claims (16)

  1. 被測定物の所定領域に光を照射し該所定領域からの反射光または透過光を受光して輝度情報を取得する工程と、
    前記被測定物の前記所定領域を所定の画像サイズにより分割し、分割された各区画の輝度値を前記輝度情報に基づいて算出し、当該各区画の輝度値に基づいて前記所定領域全体の輝度平均及び標準偏差を算出し、当該所定の画像サイズについて該輝度平均に対する該標準偏差の比である主変動係数を算出する工程と、
    前記所定の画像サイズの大きさを変えながら前記主変動係数の算出を繰り返す工程と、
    画像サイズと主変動係数との間の相関関係を示す主相関係数を、複数の前記画像サイズの対数と複数の前記主変動係数とに基づいて得られた主測定結果群座標を一次直線に回帰した際の傾きとして算出する工程と、
    算出した前記主相関係数と、予め得られた他の被測定物についての主相関係数との比を算出する工程と、
    を含むことを特徴とする被測定物の状態評価方法。
  2. 前記一次直線への回帰を最小二乗法により行う、ことを特徴とする請求項1に記載の被測定物の状態評価方法。
  3. 被測定物の所定領域に光を照射し該所定領域からの反射光または透過光を受光して輝度情報を取得する工程と、
    前記被測定物の前記所定領域を互いに交差する第1及び第2方向に所定の画像サイズにより分割し、分割された各区画の輝度値を前記輝度情報に基づいて算出し、当該各区画の輝度値に基づいて同一行及び同一列にある区画毎の輝度平均及び標準偏差を算出し、同一行及び同一列にある区画毎に該輝度平均に対する該標準偏差の比である変動係数を算出する工程と、
    同一行にある区画毎に算出された複数の変動係数を平均して第1変動係数を算出すると共に、同一列にある区画毎に算出された複数の変動係数を平均して第2変動係数を算出し、該第1及び第2変動係数を平均して当該所定の画像サイズについての主変動係数を算出する工程と、
    前記所定の画像サイズの大きさを変えながら前記主変動係数の算出を繰り返す工程と、
    画像サイズと主変動係数との間の相関関係を示す主相関係数を、複数の前記画像サイズの対数と複数の前記主変動係数とに基づいて得られた主測定結果群座標を一次直線に回帰した際の傾きとして算出する工程と、
    算出した前記主相関係数と、予め得られた他の被測定物についての主相関係数との比を算出する工程と、
    を含むことを特徴とする被測定物の状態評価方法。
  4. 前記一次直線への回帰を最小二乗法により行う、ことを特徴とする請求項3に記載の被測定物の状態評価方法。
  5. 画像サイズと第1変動係数との相関関係を示す第1相関係数を、複数の前記画像サイズの対数と複数の前記第1変動係数とに基づいて得られた測定結果群座標を一次直線に回帰した際の傾きとして算出する工程を更に含む、ことを特徴とする請求項3又は4に記載の被測定物の状態評価方法。
  6. 前記一次直線への回帰を最小二乗法により行う、ことを特徴とする請求項5に記載の被測定物の状態評価方法。
  7. 前記輝度情報は、前記反射光または前記透過光を赤、緑、及び青の光成分に分光して得られた各光成分ごとの輝度情報を含む請求項1〜6のいずれかに記載の被測定物の状態評価方法。
  8. 前記被測定物は、繊維で構成されるシート状物である請求項1〜7のいずれかに記載の被測定物の状態評価方法。
  9. 被測定物に対して光を照射する光源と、
    前記被測定物の所定領域において反射または透過された反射光または透過光を受光して輝度情報を取得するための受光手段と、
    前記被測定物の前記所定領域を所定の画像サイズにより分割し、分割された各区画の輝度値を前記輝度情報に基づいて算出し、当該各区画の輝度値に基づいて前記所定領域全体の輝度平均及び標準偏差を算出し、当該所定の画像サイズについて該輝度平均に対する該標準偏差の比である主変動係数を算出する第1の演算手段と、
    前記所定の画像サイズの大きさを変更するための変更手段と、
    画像サイズと主変動係数との間の相関関係を示す主相関係数を、複数の前記画像サイズの対数と複数の前記主変動係数とに基づいて得られた主測定結果群座標を一次直線に回帰した際の傾きとして算出する第2の演算手段と、
    算出された前記主相関係数と、予め得られた他の被測定物についての主相関係数との比を算出する第3の演算手段と、
    を備えることを特徴とする被測定物の状態評価装置。
  10. 前記一次直線への回帰を最小二乗法により行う、ことを特徴とする請求項9に記載の被測定物の状態評価装置。
  11. 被測定物に対して光を照射する光源と、
    前記被測定物の所定領域において反射または透過された反射光または透過光を受光して輝度情報を取得するための受光手段と、
    前記被測定物の前記所定領域を互いに交差する第1及び第2方向に所定の画像サイズにより分割し、分割された各区画の輝度値を前記輝度情報に基づいて算出し、当該各区画の輝度値に基づいて主変動係数を算出する第1の演算手段と、
    前記所定の画像サイズの大きさを変更するための変更手段と、
    画像サイズと主変動係数との間の相関関係を示す主相関係数を、複数の前記画像サイズの対数と複数の前記主変動係数とに基づいて得られた主測定結果群座標を一次直線に回帰した際の傾きとして算出する第2の演算手段と、
    算出された前記主相関係数と、予め得られた他の被測定物についての主相関係数との比を算出する第3の演算手段と、を備え、
    前記第1の演算手段は、分割した各区画の輝度値に基づいて同一行及び同一列にある区画毎の輝度平均及び標準偏差を算出し、同一行及び同一列にある区画毎に該輝度平均に対する該標準偏差の比である変動係数を算出し、同一行にある区画毎に算出された複数の変動係数を平均して第1変動係数を算出すると共に、同一列にある区画毎に算出された複数の変動係数を平均して第2変動係数を算出し、該第1及び第2変動係数を平均して当該所定の画像サイズについての主変動係数を算出する、ことを特徴とする記載の被測定物の状態評価装置。
  12. 前記一次直線への回帰を最小二乗法により行う、ことを特徴とする請求項11に記載の被測定物の状態評価装置。
  13. 画像サイズと第1変動係数との相関関係を示す第1相関係数を、複数の前記画像サイズの対数と複数の前記第1変動係数とに基づいて得られた測定結果群座標を一次直線に回帰した際の傾きとして算出する第4の演算手段を更に備える、ことを特徴とする請求項11又は12に記載の被測定物の状態評価装置。
  14. 前記一次直線への回帰を最小二乗法により行う、ことを特徴とする請求項13に記載の被測定物の状態評価装置。
  15. 前記輝度情報は、前記反射光または前記透過光を赤、緑、及び青の光成分に分光して得られた各光成分ごとの輝度情報を含む請求項9〜14のいずれかに記載の被測定物の状態評価装置。
  16. 前記被測定物は、繊維で構成されるシート状物である請求項9〜15のいずれかに記載の被測定物の状態評価装置。
JP2000153561A 1999-05-31 2000-05-24 被測定物の状態評価方法および状態評価装置 Expired - Lifetime JP3681956B2 (ja)

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