JP6689534B2 - マウントフランジの端面修正方法及び切削装置 - Google Patents

マウントフランジの端面修正方法及び切削装置 Download PDF

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Description

本発明は、切削ブレードを支持するマウントフランジの端面を修正するためのマウントフランジの端面修正方法、及びこの端面修正方法に適した切削装置に関する。
半導体ウェーハに代表される板状の被加工物を切削する切削装置では、例えば、マウントフランジと呼ばれる治具を介して回転軸となるスピンドルの先端に切削ブレードが装着される。この場合、切削ブレードに接触するマウントフランジの端面が切削の進行とともに傷付いて、端面の平坦性も徐々に低下する。
また、スピンドルに対してマウントフランジを固定した直後には、被加工物を保持する保持テーブルの保持面やスピンドルの軸心方向に対して、必ずしも端面が垂直にならない。そこで、スピンドルの軸心方向(保持テーブルの保持面)に対して端面が垂直かつ平坦になるように端面の形状を修正する端面修正と呼ばれる技術が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−11299号公報
上述した端面修正の後には、例えば、端面の位置を測定するためのプローブを端面に接触させてスピンドルを回転させることで、端面が適切に修正されているか否かを判定している。しかしながら、この判定方法では、測定機器の設定や実際の測定作業等に時間が掛かり易く、また、プローブを誤って端面に衝突させて端面を傷つけることもあった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、端面の修正が完了しているか否かを適切かつ容易に判定できるマウントフランジの端面修正方法又は切削装置を提供することである。
本発明の一態様によれば、被加工物を保持するためのチャックテーブルが装着される導電性の保持テーブルと、被加工物を切削するための切削ブレードを支持する導電性のマウントフランジが先端に固定される導電性のスピンドルと、導電性の研削砥石及び導電性の支持基台を有し該保持テーブルに装着される端面修正治具と、を用いて、該切削ブレードを支持するために該マウントフランジが有する環状の端面を修正するマウントフランジの端面修正方法であって、該保持テーブルに装着された該端面修正治具の該研削砥石と、該スピンドルに固定された該マウントフランジの該端面とを、該端面の修正を開始するための基準位置に位置付ける位置付けステップと、該位置付けステップを実施した後、該スピンドルを回転させつつ該スピンドルの軸心方向へ移動させて該端面と該研削砥石とを接触させることで、該端面を該研削砥石で修正する修正ステップと、該修正ステップを実施した後、該保持テーブルと該スピンドルとの間に電圧を印加し、該スピンドルを回転させつつ該研削砥石と該端面とを接触させて、該研削砥石と該端面との接触の状態を電気的に測定する測定ステップと、該測定ステップで測定される該接触の状態が安定している場合に、該端面の修正が完了していると判定し、該接触の状態が不安定な場合に、該端面の修正が完了していないと判定する判定ステップと、該判定ステップで該端面の修正が完了していないと判定した場合に、該端面を該研削砥石で再び修正する再修正ステップと、を備えることを特徴とするマウントフランジの端面修正方法が提供される。
本発明の一態様において、該位置付けステップでは、該保持テーブルと該スピンドルとの間に電圧を印加しつつ該スピンドルと該保持テーブルとを相対的に移動させ、該研削砥石と該端面とが接触して通電する位置を該基準位置とすることが好ましい。
また、本発明の一態様によれば、被加工物を保持するためのチャックテーブルと、導電性の研削砥石及び導電性の支持基台を有する端面修正治具と、が選択的に装着される導電性の保持テーブルと、被加工物を切削するための切削ブレードを支持する導電性のマウントフランジが先端に固定される導電性のスピンドルを含む切削ユニットと、該保持テーブルに装着された該端面修正治具を用いて、該切削ブレードを支持するために該マウントフランジが有する環状の端面を修正した後に、該端面修正治具を用いて電気的に測定される該研削砥石と該端面との接触の状態に基づいて該端面の修正が完了しているか否かを判定する判定手段と、を備えることを特徴とする切削装置が提供される。
本発明の一態様に係るマウントフランジの端面修正方法では、導電性の研削砥石を有する端面修正治具を用いてマウントフランジの端面を修正した後に、スピンドルを回転させつつ研削砥石と端面とを接触させて研削砥石と端面との接触の状態を電気的に測定し、測定された接触の状態に基づいて、端面の修正が完了しているか否かを判定する。
つまり、本発明の一態様に係るマウントフランジの端面修正方法によれば、端面修正治具とは別の測定機器を用いる必要がないので、端面の修正が完了しているか否かを適切かつ容易に判定できる。また、本発明の一態様に係る切削装置によれば、このマウントフランジの端面修正方法を実施して、端面の修正が完了しているか否かを適切かつ容易に判定できる。
切削装置の構成例を模式的に示す図である。 保持テーブル及び端面修正治具の構造を説明するための分解斜視図である。 端面修正治具の下面側の構造を説明するための斜視図である。 保持テーブルの上面に端面修正治具が装着された状態を模式的に示す斜視図である。 位置付けステップを模式的に示す図である。 マウントフランジの端面の高さが調整される様子を模式的に示す図である。 修正ステップを模式的に示す図である。 測定ステップを模式的に示す図である。 図9(A)は、端面の修正が適切に完了している場合の測定結果の例を模式的に示すグラフであり、図9(B)は、端面の修正が適切に完了していない場合の測定結果の例を模式的に示すグラフである。
添付図面を参照して、本発明の一態様に係る実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る切削装置の構成例を模式的に示す図である。
図1に示すように、切削装置2は、各構造を支持する基台4を備えている。基台4の前方の角部には、昇降可能なカセット支持台6が設けられている。カセット支持台6の上面には、複数の被加工物11を収容する直方体状のカセット8が載せられる。なお、図1では、説明の便宜上、カセット8の輪郭のみを示している。
被加工物11は、例えば、シリコン等の半導体材料でなる円盤状のウェーハであり、その表面側は、中央のデバイス領域と、デバイス領域を囲む外周余剰領域とに分けられている。デバイス領域は、格子状に配列された分割予定ライン(ストリート)でさらに複数の領域に区画されており、各領域には、IC、LSI等のデバイスが形成されている。
被加工物11の裏面側には、例えば、被加工物11より径の大きいダイシングテープ13が貼り付けられている。また、ダイシングテープ13の外周部分には、環状のフレーム15が固定されている。すなわち、被加工物11は、ダイシングテープ13を介してフレーム15に支持されている。
なお、本実施形態では、シリコン等の半導体材料でなる円盤状のウェーハを被加工物11としているが、被加工物11の材質、形状、構造等に制限はない。例えば、ガラスやサファイア等の材料でなるセラミックス基板、樹脂基板、金属基板等を被加工物11として用いることもできる。
カセット支持台6の側方には、X軸方向(前後方向、加工送り方向)に長い矩形の開口4aが形成されている。この開口4a内には、X軸移動テーブル10、X軸移動テーブル10をX軸方向に移動させるボールネジ式のX軸移動機構(不図示)、及びX軸移動機構を覆う防塵防滴カバー12が設けられている。
X軸移動テーブル10の上方には、導電性を有する材料(例えば、ステンレスやアルミニウム等の金属)を用いて形成された円柱状の保持テーブル14が設けられている。この保持テーブル14の上面14aには、被加工物11を保持するためのチャックテーブル16と、端面修正治具18とが選択的に装着される。
保持テーブル14は、モータ等の回転駆動源(不図示)に連結されており、Z軸方向(鉛直方向)に概ね平行な回転軸の周りに回転する。また、保持テーブル14は、上述したX軸移動機構によってX軸方向に加工送りされる。保持テーブル14や端面修正治具18等の詳細については後述する。
開口4aに隣接する位置には、被加工物11を切削するための切削ユニット20を支持する片持ち梁状の支持構造22が配置されている。支持構造22の前面上部には、切削ユニット20をY軸方向(左右方向、割り出し送り方向)及びZ軸方向(鉛直方向)に移動させる切削ユニット移動機構24が設けられている。
切削ユニット移動機構24は、支持構造22の前面に配置されY軸方向に平行な一対のY軸ガイドレール26を備えている。Y軸ガイドレール26には、切削ユニット移動機構24を構成するY軸移動プレート28がスライド可能に取り付けられている。
Y軸移動プレート28の裏面側(後面側)には、ナット部(不図示)が設けられており、このナット部には、Y軸ガイドレール26に平行なY軸ボールネジ30が螺合されている。Y軸ボールネジ30の一端部には、Y軸パルスモータ(不図示)が連結されている。Y軸パルスモータでY軸ボールネジ30を回転させれば、Y軸移動プレート28は、Y軸ガイドレール26に沿ってY軸方向に移動する。
Y軸移動プレート28の表面(前面)には、Z軸方向に平行な一対のZ軸ガイドレール32が設けられている。Z軸ガイドレール32には、Z軸移動プレート34がスライド可能に取り付けられている。
Z軸移動プレート34の裏面側(後面側)には、ナット部(不図示)が設けられており、このナット部には、Z軸ガイドレール32に平行なZ軸ボールネジ36が螺合されている。Z軸ボールネジ36の一端部には、Z軸パルスモータ38が連結されている。Z軸パルスモータ38でZ軸ボールネジ36を回転させれば、Z軸移動プレート34は、Z軸ガイドレール32に沿ってZ軸方向に移動する。
Z軸移動プレート34の下部には、切削ユニット20が設けられている。切削ユニット20は、導電性を有する材料で形成されたスピンドル40(図5等参照)を備える。このスピンドル40の先端(一端)側には、導電性を有する材料で形成された円盤状のマウントフランジ42(図5等参照)が固定される。
マウントフランジ42の一方側(保持テーブル14側)には、被加工物11を切削するための切削ブレード44に接触する端面42a(図5等参照)が設けられている。切削ブレード44をスピンドル40へと装着する際には、端面42aに切削ブレード44の側面を接触させて、マウントフランジ42で切削ブレード44を保持する。
スピンドル40の基端(他端)側には、モータ等の回転駆動源(不図示)が連結されており、スピンドル40に装着された切削ブレード44は、回転駆動源から伝達される力によって回転する。また、切削ユニット20に隣接する位置には、チャックテーブル16に保持された被加工物11等を撮像するためのカメラ46が設置されている。
切削ユニット移動機構24でY軸移動プレート28をY軸方向に移動させれば、切削ユニット20及びカメラ46は、Y軸方向に割り出し送りされる。また、切削ユニット移動機構24でZ軸移動プレート34をZ軸方向に移動させれば、切削ユニット20及びカメラ46は、昇降する。
開口4aに対してカセット支持台6と反対側の位置には、円形の開口4bが形成されている。開口4b内には、被加工物11を洗浄するための洗浄ユニット48が配置されている。洗浄ユニット48は、洗浄液等を噴射するノズル48aを備える。
X軸移動機構、保持テーブル14、切削ユニット20、切削ユニット移動機構24、カメラ46、洗浄ユニット48等の構成要素は、それぞれ、制御ユニット50に接続されている。制御ユニット50は、被加工物11を適切に切削できるように、上述した各構成要素を制御する。また、この制御ユニット50は、判定部(判定手段)50aを有している。判定部50aの機能等の詳細については後述する。
この切削装置2でマウントフランジ42の端面42aを修正する際には、まず、保持テーブル14の上面14aに端面修正治具18を装着する装着ステップを実施する。図2は、保持テーブル14及び端面修正治具18の構造を説明するための分解斜視図であり、図3は、端面修正治具18の下面側の構造を説明するための斜視図である。
図2に示すように、円柱状に形成された保持テーブル14の上面14aには、平面視で円形の凹部14bが形成されている。凹部14bの底には、保持テーブル14内に形成された第1吸引路52aの一端側が開口している。第1吸引路52aの他端側には、開閉弁(不図示)等を介して吸引源(不図示)が接続されており、上面14aに配置されるチャックテーブル16や端面修正治具18等に吸引源の負圧を作用させることができる。
また、凹部14b内には、凹部14bの形状に合致するOリング54が設けられている。Oリング54は、例えば、ゴム弾性を持つ樹脂等で形成されており、凹部14bに配置された状態で上面14aから突出する。このOリング54によって、保持テーブル14の上面14aに配置されるチャックテーブル16又は端面修正治具18と、保持テーブル14との間の気密を保つことができる。
凹部14bの周囲には、第1吸引路52aとは別に保持テーブル14内に形成された2つの第2吸引路52bの一端側が開口している。第2吸引路52bの他端側にも、開閉弁(不図示)等を介して吸引源(不図示)が接続されている。また、上面14aには、チャックテーブル16や端面修正治具18の位置を決めるための位置決め用の凹部14cが形成されている。
端面修正治具18は、導電性を有する材料を用いて保持テーブル14に対応する大きさに形成された円盤状の支持プレート(支持基台)56を備えている。支持プレート56の第1面56aと第2面56bとは、概ね平行に形成されており、端面修正治具18を保持テーブル14に載せると、支持プレート56の第2面56bが保持テーブル14の上面14aに接触する。
図3に示すように、支持プレート56の第2面56bには、保持テーブル14の凹部14bに対応する位置、形状、及び大きさの凹部56cと、保持テーブル14の凹部14cに対応する位置、形状、及び大きさの凸部56dとが形成されている。保持テーブル14に端面修正治具18を装着する際には、支持プレート56を保持テーブル14に載せて、凹部14bと凹部56cとの位置を合わせるとともに凹部14cと凸部56dとの位置を合わせる。
これにより、保持テーブル14の上面14aから突出するOリング54は、支持プレート56の凹部56cに挿入され、支持プレート56の第2面56bから突出する凸部56dは、保持テーブル14の凹部14cに挿入される。その後、第1吸引路52aの他端側に接続された開閉弁を開いて支持プレート56に吸引源の負圧を作用させれば、保持テーブル14に対する位置を合わせた状態で支持プレート56を固定できる。
支持プレート56の第1面56aと第2面56bとには、支持プレート56内に形成された吸引路58の両端が開口している。吸引路58の第2面56b側の端の位置は、保持テーブル14が備える第2吸引路52bの一端の位置に対応している。よって、保持テーブル14に対する位置を合わせた状態で支持プレート56を固定すると、第2吸引路52bの一端側には吸引路58の第2面56b側が接続される。
また、支持プレート56の第1面56aには、2つの凸部60が形成されている。この凸部60は、支持プレート56の第1面56a側に設けられる砥石固定部62の位置を規定する。砥石固定部62は、例えば、導電性を有する材料を用いて直方体状に形成されており、砥石固定部62の第1面62aと第2面62bとは、概ね平行である。
砥石固定部62には、砥石固定部62を第1面62aから第2面62bにかけて貫通する平面視で矩形状の貫通穴62cが形成されている。支持プレート56に砥石固定部62を配置する際には、砥石固定部62を支持プレート56に載せ、2つの凸部60と貫通穴62cとの位置を合わせて、砥石固定部62の第2面62bを支持プレート56の第1面56aに接触させる。
これにより、支持プレート56の第1面56aから突出する2つの凸部60は、砥石固定部62の貫通穴62cに挿入され、支持プレート56に対する砥石固定部62の位置を大まかに合わせることができる。また、吸引路58の第1面56a側の端は、砥石固定部62の第2面62bによって閉じられる。
貫通穴62cは、2つの凸部60を収容した状態で、貫通穴62cと凸部60との間に隙間ができる大きさに形成されている。よって、第2吸引路52bの他端側に接続された開閉弁を開いて吸引源の負圧を砥石固定部62に作用させる前であれば、支持プレート56の第1面56aに対して砥石固定部62を平行(特に、Y軸方向)に移動させて、砥石固定部62の位置を調整できる。
砥石固定部62の側方には、マウントフランジ42の端面42aを修正するための研削砥石64が固定されている。研削砥石64も、導電性を有する材料を用いて形成されている。図4は、保持テーブル14の上面14aに端面修正治具18が装着された状態を模式的に示す斜視図である。なお、この装着ステップでは、第2吸引路52bの他端側に接続された開閉弁を閉じておき、吸引源の負圧を砥石固定部62に作用させない。
装着ステップの後には、研削砥石64とマウントフランジ42の端面42aとを、端面42aの修正を開始するための基準位置に位置付ける位置付けステップを実施する。図5は、位置付けステップを模式的に示す図である。
位置付けステップでは、例えば、保持テーブル14をX軸方向に移動させて、マウントフランジ42の端面42aの一部と研削砥石64の先端面とを対面させる。次に、図5に示すように、保持テーブル14と切削ユニット20とを任意の速度でY軸方向に相対的に移動させて、マウントフランジ42の端面42aを研削砥石64の先端面に接触させる。
図5に示すように、保持テーブル14とスピンドル40との間には、例えば、直流電源72と抵抗器74とが直列に接続されている。また、保持テーブル14、スピンドル40、マウントフランジ42、支持プレート56、砥石固定部62、及び研削砥石64は、全て導電性を有している。
そのため、研削砥石64の先端面にマウントフランジ42の端面42aが接触し、マウントフランジ42と研削砥石64との間の抵抗値が下がると(マウントフランジ42と研削砥石64との間で通電すると)、抵抗器74の両端に加わる電圧は増大する。よって、電圧計等でなる通電測定ユニット76を抵抗器74に対して並列に接続し、抵抗器74の両端に加わる電圧を測定することで、マウントフランジ42の端面42aと研削砥石64の先端面との接触を電気的に検出できる。
通電測定ユニット76による測定の結果は、例えば、制御ユニット50が備える判定部50aへと送られる。判定部50aは、例えば、通電測定ユニット76で測定された電圧が任意の閾値を超えた場合に、マウントフランジ42の端面42aと研削砥石64の先端面とが接触したと判定する。
マウントフランジ42の端面42aと研削砥石64の先端面とが接触したと判定された後には、保持テーブル14と切削ユニット20との相対的な移動を停止させて、第2吸引路52bの他端側に接続された開閉弁を開く。これにより、吸引源の負圧を砥石固定部62に作用させて、支持プレート56に対する砥石固定部62の位置を固定できる。なお、この時の研削砥石64とマウントフランジ42との位置が、端面42aの修正を開始するための基準位置となる。
支持プレート56に対する砥石固定部62の位置を固定した後には、マウントフランジ42の端面42aの高さを調整しても良い。図6は、マウントフランジ42の端面42aの高さが調整される様子を模式的に示す図である。本実施形態では、例えば、切削ユニット20を下降させて、マウントフランジ42の端面42aより内側の部分に研削砥石64の先端面を対面させる。
なお、端面42aの高さの調整は、支持プレート56に対する砥石固定部62の位置を固定する前に行われても良い。さらに、端面42aに対する砥石固定部62の高さが予め調整されている端面修正治具18を用いる場合等には、端面42aの高さの調整を省略することもできる。
位置付けステップの後には、マウントフランジ42の端面42aを研削砥石64で修正する修正ステップを実施する。図7は、修正ステップを模式的に示す図である。修正ステップでは、図7に示すように、スピンドル40を回転させつつ、マウントフランジ42と研削砥石64とをX軸方向に任意の速度で相対的に移動させる。
また、保持テーブル14と切削ユニット20とを任意の速度でY軸方向に移動させて(スピンドル40を軸心方向へ移動させて)、マウントフランジ42の端面42aを研削砥石64に押し当てる。これにより、マウントフランジ42の端面42aを研削砥石64で研削して、Y軸方向(スピンドル40の軸心方向)に対して垂直かつ平坦に端面42aを修正できる。
修正ステップの後には、研削砥石64とマウントフランジ42の端面42aとの接触の状態を電気的に測定する測定ステップを実施する。図8は、測定ステップを模式的に示す図である。測定ステップでは、図8に示すように、スピンドル40を回転させつつ、マウントフランジ42と研削砥石64とをX軸方向に任意の速度で相対的に移動させる。なお、この測定ステップの各部の動作は、修正ステップの各部の動作と同じで良い。すなわち、修正ステップと同じ動作で測定ステップを実施できる。
図8に示すように、保持テーブル14(研削砥石64)とスピンドル40(マウントフランジ42)との間には、例えば、直流電源82と抵抗器84とが直列に接続されている。また、保持テーブル14、スピンドル40、マウントフランジ42、支持プレート56、砥石固定部62、及び研削砥石64は、全て導電性を有している。
そのため、抵抗器84の両端には、マウントフランジ42と研削砥石64との接触の状態に応じた電圧が加わる。よって、オシロスコープ等でなる接触状態測定ユニット86を抵抗器84に対して並列に接続し、抵抗器84の両端に加わる電圧を測定することで、マウントフランジ42の端面42aと研削砥石64の先端面との接触の状態を電気的に測定できる。
接触状態測定ユニット86による測定の結果は、例えば、制御ユニット50が備える判定部50aへと送られる。図9(A)は、端面42aの修正が適切に完了している場合の測定結果の例を模式的に示すグラフであり、図9(B)は、端面42aの修正が適切に完了していない場合の測定結果の例を模式的に示すグラフである。図9(A)及び図9(B)では、横軸が時刻tを、縦軸が電圧Vをそれぞれ示している。マウントフランジ42の端面42aと研削砥石64の先端面とは、時刻tから時刻tまでの期間で接触している。
測定ステップの後には、端面の修正が完了しているか否かを判定する判定ステップを実施する。判定ステップは、制御ユニット50が備える判定部50aで行われる。例えば、端面42aの修正が適切に完了している場合には、マウントフランジ42の端面42aと研削砥石64の先端面との接触の状態が安定するので、図9(A)に示すように、時刻tから時刻tまでの期間で測定される電圧Vも高い値で安定する。
よって、判定部50aは、マウントフランジ42の端面42aと研削砥石64の先端面との接触の状態が安定している場合、すなわち、マウントフランジ42の端面42aと研削砥石64の先端面とが接触した状態で測定される電圧Vが高い値で安定している場合に、端面42aの修正が適切に完了していると判定する。
一方で、端面42aの修正が適切に完了していない場合には、マウントフランジ42の端面42aと研削砥石64の先端面との接触の状態が安定しないので、図9(B)に示すように、時刻tから時刻tまでの期間で測定される電圧Vも安定しない。
よって、判定部50aは、マウントフランジ42の端面42aと研削砥石64の先端面との接触の状態が安定していない場合、すなわち、マウントフランジ42の端面42aと研削砥石64の先端面とが接触した状態で測定される電圧Vが安定していない場合に、端面42aの修正が適切に完了していないと判定する。
より具体的には、例えば、測定される電圧Vが時刻tから時刻tまでの全期間で閾値(電圧)を超えている場合に、判定部50aは、端面42aの修正が適切に完了していると判定する。また、測定される電圧Vが時刻tから時刻tまでの期間の一部(又は全部)で閾値を超えていない場合に、判定部50aは、端面42aの修正が適切に完了していないと判定する。判定の基準として用いられる閾値は、任意の値で良い。例えば、時刻tから時刻tまでの期間で測定される電圧Vの平均値や標準偏差等を用いて、閾値を算出することもできる。
この判定ステップにおいて、端面42aの修正が適切に完了していると判定された場合には、例えば、マウントフランジ42に切削ブレード44を装着する。一方で、端面42aの修正が適切に完了していないと判定された場合には、端面42aを研削砥石64で再び修正する再修正ステップを実施する。再修正ステップの具体的な内容は、修正ステップと同じで良い。また、再修正ステップの後には、同様の手順で端面42aの修正が適切に完了しているか否かを判定すると良い。
以上のように、本実施形態に係るマウントフランジの端面修正方法では、導電性の研削砥石64を有する端面修正治具18を用いてマウントフランジ42の端面42aを修正した後に、スピンドル40を回転させつつ研削砥石64と端面42aとを接触させて研削砥石64と端面42aとの接触の状態を電気的に測定し、測定された接触の状態に基づいて、端面42aの修正が完了しているか否かを判定する。
つまり、本実施形態に係るマウントフランジの端面修正方法によれば、端面修正治具18とは別の測定機器を用いる必要がないので、端面42aの修正が完了しているか否かを適切かつ容易に判定できる。また、本実施形態に係る切削装置2によれば、このマウントフランジの端面修正方法を実施して、端面42aの修正が完了しているか否かを適切かつ容易に判定できる。
なお、本発明は上記実施形態の記載に限定されず、種々変更して実施可能である。例えば、上記実施形態に係る切削装置2では、直流電源82、抵抗器84、接触状態測定ユニット86とは別の直流電源72、抵抗器74、通電測定ユニット76を用いているが、これらは同じものでも良い。
また、上記実施形態では、電圧を測定することによってマウントフランジ42の端面42aと研削砥石64の先端面との接触を検出しているが、電流を測定することによってこの接触を検出することもできる。同様に、上記実施形態では、電圧を測定することによってマウントフランジ42の端面42aと研削砥石64の先端面との接触の状態を測定しているが、電流を測定することによってこの接触の状態を測定することもできる。
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
2 切削装置
4 基台
4a,4b 開口
6 カセット支持台
8 カセット
10 X軸移動テーブル
12 防塵防滴カバー
14 保持テーブル
14a 上面
14b 凹部
14c 凹部
16 チャックテーブル
18 端面修正治具
20 切削ユニット
22 支持構造
24 切削ユニット移動機構
26 Y軸ガイドレール
28 Y軸移動プレート
30 Y軸ボールネジ
32 Z軸ガイドレール
34 Z軸移動プレート
36 Z軸ボールネジ
38 Z軸パルスモータ
40 スピンドル
42 マウントフランジ
42a 端面
44 切削ブレード
46 カメラ
48 洗浄ユニット
48a ノズル
50 制御ユニット(制御手段)
50a 判定部(判定手段)
52a 第1吸引路
52b 第2吸引路
54 Oリング
56 支持プレート(支持基台)
56a 第1面
56b 第2面
56c 凹部
56d 凸部
58 吸引路
60 凸部
62 砥石固定部
62a 第1面
62b 第2面
62c 貫通穴
64 研削砥石
72 直流電源
74 抵抗器
76 通電測定ユニット
82 直流電源
84 抵抗器
86 接触状態測定ユニット
11 被加工物
13 ダイシングテープ
15 フレーム

Claims (3)

  1. 被加工物を保持するためのチャックテーブルが装着される導電性の保持テーブルと、被加工物を切削するための切削ブレードを支持する導電性のマウントフランジが先端に固定される導電性のスピンドルと、導電性の研削砥石及び導電性の支持基台を有し該保持テーブルに装着される端面修正治具と、を用いて、該切削ブレードを支持するために該マウントフランジが有する環状の端面を修正するマウントフランジの端面修正方法であって、
    該保持テーブルに装着された該端面修正治具の該研削砥石と、該スピンドルに固定された該マウントフランジの該端面とを、該端面の修正を開始するための基準位置に位置付ける位置付けステップと、
    該位置付けステップを実施した後、該スピンドルを回転させつつ該スピンドルの軸心方向へ移動させて該端面と該研削砥石とを接触させることで、該端面を該研削砥石で修正する修正ステップと、
    該修正ステップを実施した後、該保持テーブルと該スピンドルとの間に電圧を印加し、該スピンドルを回転させつつ該研削砥石と該端面とを接触させて、該研削砥石と該端面との接触の状態を電気的に測定する測定ステップと、
    該測定ステップで測定される該接触の状態が安定している場合に、該端面の修正が完了していると判定し、該接触の状態が不安定な場合に、該端面の修正が完了していないと判定する判定ステップと、
    該判定ステップで該端面の修正が完了していないと判定した場合に、該端面を該研削砥石で再び修正する再修正ステップと、を備えることを特徴とするマウントフランジの端面修正方法。
  2. 該位置付けステップでは、該保持テーブルと該スピンドルとの間に電圧を印加しつつ該スピンドルと該保持テーブルとを相対的に移動させ、該研削砥石と該端面とが接触して通電する位置を該基準位置とすることを特徴とする請求項1記載のマウントフランジの端面修正方法。
  3. 被加工物を保持するためのチャックテーブルと、導電性の研削砥石及び導電性の支持基台を有する端面修正治具と、が選択的に装着される導電性の保持テーブルと、
    被加工物を切削するための切削ブレードを支持する導電性のマウントフランジが先端に固定される導電性のスピンドルを含む切削ユニットと、
    該保持テーブルに装着された該端面修正治具を用いて、該切削ブレードを支持するために該マウントフランジが有する環状の端面を修正した後に、該端面修正治具を用いて電気的に測定される該研削砥石と該端面との接触の状態に基づいて該端面の修正が完了しているか否かを判定する判定手段と、を備えることを特徴とする切削装置。
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