JP6686427B2 - エンジン制御装置 - Google Patents
エンジン制御装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6686427B2 JP6686427B2 JP2015253924A JP2015253924A JP6686427B2 JP 6686427 B2 JP6686427 B2 JP 6686427B2 JP 2015253924 A JP2015253924 A JP 2015253924A JP 2015253924 A JP2015253924 A JP 2015253924A JP 6686427 B2 JP6686427 B2 JP 6686427B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- charging efficiency
- intake air
- air amount
- time
- predicted
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Description
前記予測部は、前記目標吸気量が前記最大吸気量よりも小さい場合に、前記目標吸気量が算出された時点よりも前記目標吸気量に対する実吸気量の応答遅れ時間である第一遅れ時間だけ前の時刻から、前記目標吸気量が算出された時点から予測したい未来までの時間である予測時間幅だけ進んだ時刻までの前記目標吸気量の変化量に基づき、前記予測吸気量を算出する。
また、前記予測部は、前記目標吸気量が前記最大吸気量よりも大きい場合に、前記目標吸気量が算出された時点よりも前記最大吸気量に対する実吸気量の応答遅れ時間である第二遅れ時間だけ前の時刻から、前記予測時間幅だけ進んだ時刻までの前記最大吸気量の変化量に基づき、前記予測吸気量を算出する。
前記目標吸気量とは、前記エンジンのシリンダ内に導入される空気量の目標値に相当するパラメータであり、例えば目標吸入空気量や目標体積効率,目標充填効率などがこれに含まれる。また、前記最大吸気量とは、前記時点におけるエンジン回転数,吸気温度,バルブリフト,バルブタイミングなどを固定してスロットル開度を全開にした場合に、どの程度の吸気量が得られるかを表すパラメータであり、例えば最大吸入空気量や最大体積効率,最大充填効率などがこれに含まれる。前記予測吸気量についても同様であり、予測吸入空気量や予測体積効率,予測充填効率などがこれに含まれる。
(3)前記予測吸気量に基づき、前記エンジンの燃料噴射量を制御する燃料制御手段を備えることが好ましい。
(4)前記予測吸気量に基づき、前記エンジンの点火時期を制御する点火制御手段を備えることが好ましい。
本実施形態のエンジン制御装置は、図1に示す過給機11が付設された車両のエンジン10に適用される。この過給機11は、排気通路上のタービン12と吸気通路上のコンプレッサ13とが同軸上に配置され、タービン12で回収された排気エネルギーによりコンプレッサ13を駆動する機械式ターボチャージャである。また、排気通路には、タービン12の上流側と下流側との間を連絡する排気バイパス通路15が設けられ、タービン12を迂回する排気流量を制御するためのウェイストゲートバルブ16がこれに介装される。
図2に示すように、エンジン制御装置1には、エンジン10のシリンダに導入される吸気量を予測するとともに、予測結果をエンジン10の作動状態に反映させるための要素として、第一算出部2,第二算出部3,予測部4,制御部7が設けられる。また、予測部4には第一予測部5と第二予測部6とが設けられ、制御部7には燃料制御部8と点火制御部9とが設けられる。これらの要素は、エンジン制御装置1で実行されるプログラムの一部の機能を示すものであり、ソフトウェアで実現されるものとする。ただし、各機能の一部又は全部をハードウェア(電子回路)で実現してもよく、あるいはソフトウェアとハードウェアとを併用して実現してもよい。
図6は、エンジン制御装置1で実施される制御内容を説明するためのフローチャート例である。まず、センサ類21〜30で検出された各種情報がエンジン制御装置1に入力される(ステップA1)。また、第一算出部2では、エンジン10の目標トルクに相当する吸気量から目標充填効率EcTGTが算出され(ステップA2)、第二算出部3では最大充填効率EcMAXが算出される(ステップA3)。続いて予測部4では、目標充填効率EcTGTと最大充填効率EcMAXとの大小関係が判定される(ステップA4)。
(1)上記のエンジン制御装置1には、最大充填効率EcMAXに基づいて予測充填効率EcESTを算出する第二予測部6が設けられる。このように吸気量の予測に際し、最大充填効率EcMAXを用いることで、予測充填効率EcESTの予測精度を向上させることができる。特に、図3に示すように、過給域における予測精度を向上させることができる。また、エンジン10の目標充填効率EcTGTが算出される時点よりも過去の最大充填効率EcMAXの履歴が参照されるため、スロットルディレイ制御のようにアクセル操作に対するスロットル開度の応答遅れを発生させることがなく、小気味よい加速感を提供することができる。したがって、レスポンス低下を抑制しつつ吸気量の予測精度を向上させることができる。
(3)予測部4には、第二予測部6だけでなく第一予測部5が設けられ、目標充填効率EcTGT及び最大充填効率EcMAXに基づいて予測充填効率EcESTが算出される。このような演算により、過給域だけでなく非過給域においても精度よく予測充填効率EcESTを算出することができ、エンジン10のさまざまな運転状態で今後の実充填効率Ecの推移を高精度に把握することができる。
(5)第一予測部5では『目標充填効率EcTGT≦最大充填効率EcMAX』である場合に、予測充填効率EcESTの値を目標充填効率EcTGTの変化量から算出するための遅れ演算処理が実施される。これにより、スロットルバルブ20の駆動特性や吸気通路の流路特性(いわゆるスロットル駆動遅れや吸気遅れ)に見合った予測充填効率EcESTを精度よく算出することができる。
一方、第二予測部6では『目標充填効率EcTGT>最大充填効率EcMAX』である場合に、予測充填効率EcESTの値を最大充填効率EcMAXの変化量から算出するための遅れ演算処理が実施される。これにより、スロットル駆動遅れや吸気遅れの影響が比較的小さい運転状態(例えば過給状態)での予測充填効率EcESTを精度よく算出することができる。したがって、エンジン10のあらゆる運転状態において、予測充填効率EcESTの予測精度を向上させることができる。
(7)燃料制御部8では、予測充填効率EcESTに基づいて燃料噴射量,燃料噴射タイミングが制御される。これにより、燃料の噴射対象となる空気が吸気ポートへと流入してくる吸気行程よりも前に、正確な量の燃料噴射を実施することができ、例えば排気行程内での燃料を噴射した場合であっても、空燃比を精度よく制御することができる。特に、過渡時(実充填効率Ecやその変化勾配が変動している時)の空燃比変動を抑制することができ、エンジントルクを高精度に制御することができる。
(8)点火制御部9では、予測充填効率EcESTに基づいて点火時期が制御される。これにより、吸気行程が完了する前にリタード量の目標値を演算することができ、エンジン10の制御性を向上させることができる。また、実充填効率Ecと予測充填効率EcESTとを併用すれば、実充填効率Ecを予測充填効率EcESTで補正することができ、エンジントルクの制御性をさらに向上させることができる。
上述の実施形態では、排気通路にはタービン12の上流側と下流側との間を連絡する排気バイパス通路15が設けられ、タービン12を迂回する排気流量を制御するためのウェイストゲートバルブ16がこれに介装される過給機11を例示したが、排気通路上のタービン12に接触する排気流量を変更するための可変ノズル装置が内蔵された可変容量型ターボチャージャを用いてもよい。可変ノズル装置のノズルベーン開度を変更することで、タービンを回転させる排気流の流速,流量,圧力などが変化する。これにより、タービン及びコンプレッサの回転数(すなわち、過給機11の回転数)が変更可能となり、排気圧に対する過給圧の割合が可変となる。
また、上述の実施形態では、エンジン10の目標充填効率EcTGTや最大充填効率EcMAXを用いて予測充填効率EcESTを算出するものを例示したが、充填効率の代わりに体積効率を用いてもよいし、吸気量(体積,質量,体積流量など)を用いてもよい。体積効率とは、一サイクルで吸入された吸入空気の質量をその測定時と同一の大気条件での行程容積相当の空気質量で除したものであり、エンジン10のシリンダに吸入される吸気量に相当するパラメータの一つである。体積効率と充填効率とは、大気条件が定まれば互いに換算することが可能である。このように、吸気量に相当する何らかのパラメータを用いることで、上述の実施形態と同様の効果を奏するものとなる。
なお、上記のエンジン制御装置1が適用されるエンジン10の種類は任意であり、ガソリンエンジンにもディーゼルエンジンにも適用することができる。また、エンジン10のシリンダ数やストローク数,可変動弁機構の有無についても不問であり、あらゆるレシプロエンジンに適用することができる。
2 第一算出部
3 第二算出部
4 予測部
5 第一予測部
6 第二予測部
7 制御部
8 燃料制御部
9 点火制御部
10 エンジン
Ec 実充填効率
EcTGT 目標充填効率
EcMAX 最大充填効率
EcEST 予測充填効率
D1 第一遅れ時間
D2 第二遅れ時間
P 予測時間幅
Claims (4)
- アクセル操作量に基づきエンジンの目標吸気量を算出する第一算出部と、
前記目標吸気量が算出された時点における前記エンジンの運転状態で、スロットル開度が全開であると仮定した場合の最大吸気量を算出する第二算出部と、
少なくとも前記最大吸気量に基づき、前記時点よりも未来の予測吸気量を算出する予測部と、を備え、
前記予測部は、
前記目標吸気量が前記最大吸気量よりも小さい場合に、前記目標吸気量が算出された時点よりも前記目標吸気量に対する実吸気量の応答遅れ時間である第一遅れ時間だけ前の時刻から、前記目標吸気量が算出された時点から予測したい未来までの時間である予測時間幅だけ進んだ時刻までの前記目標吸気量の変化量に基づき、前記予測吸気量を算出し、
前記目標吸気量が前記最大吸気量よりも大きい場合に、前記目標吸気量が算出された時点よりも前記最大吸気量に対する実吸気量の応答遅れ時間である第二遅れ時間だけ前の時刻から、前記予測時間幅だけ進んだ時刻までの前記最大吸気量の変化量に基づき、前記予測吸気量を算出する
ことを特徴とする、エンジン制御装置。 - 前記第二遅れ時間が、前記第一遅れ時間以下の長さに設定される
ことを特徴とする、請求項1記載のエンジン制御装置。 - 前記予測吸気量に基づき、前記エンジンの燃料噴射量を制御する燃料制御手段を備える
ことを特徴とする、請求項1又は2記載のエンジン制御装置。 - 前記予測吸気量に基づき、前記エンジンの点火時期を制御する点火制御手段を備える
ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のエンジン制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015253924A JP6686427B2 (ja) | 2015-12-25 | 2015-12-25 | エンジン制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015253924A JP6686427B2 (ja) | 2015-12-25 | 2015-12-25 | エンジン制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017115777A JP2017115777A (ja) | 2017-06-29 |
JP6686427B2 true JP6686427B2 (ja) | 2020-04-22 |
Family
ID=59233565
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015253924A Active JP6686427B2 (ja) | 2015-12-25 | 2015-12-25 | エンジン制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6686427B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7067003B2 (ja) * | 2017-09-25 | 2022-05-16 | 三菱自動車工業株式会社 | エンジンの制御装置 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05171980A (ja) * | 1991-12-24 | 1993-07-09 | Hitachi Ltd | エンジンの計測データ未来値予測方法 |
JPH10103121A (ja) * | 1996-09-25 | 1998-04-21 | Fuji Heavy Ind Ltd | エンジンの制御装置 |
JP2012052465A (ja) * | 2010-09-01 | 2012-03-15 | Honda Motor Co Ltd | 内燃機関の制御装置 |
JP5594233B2 (ja) * | 2011-06-07 | 2014-09-24 | 三菱自動車工業株式会社 | エンジンの制御装置 |
-
2015
- 2015-12-25 JP JP2015253924A patent/JP6686427B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017115777A (ja) | 2017-06-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4335249B2 (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
JP5115629B2 (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
JP2013011271A (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
JP2005307847A (ja) | 内燃機関の空気量算出装置 | |
EP3707361B1 (en) | Measurement, modeling, and estimation of scavenging airflow in an internal combustion engine | |
JP5273183B2 (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
US9726531B2 (en) | Estimation apparatus and method for cylinder intake air amount of internal combustion engine | |
JP4114574B2 (ja) | 内燃機関の吸気量制御装置及び吸気量制御方法 | |
JP4207718B2 (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
JP5146619B2 (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
JP6241412B2 (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
JPWO2014080523A1 (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
JP3985746B2 (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
JP6686427B2 (ja) | エンジン制御装置 | |
JP2009007940A (ja) | 内燃機関の筒内充填空気量演算装置 | |
JP4424257B2 (ja) | 内燃機関の制御装置 | |
JP4428150B2 (ja) | エンジンの吸気制御装置 | |
JP2006063802A (ja) | 内燃機関の空気量推定装置 | |
JP2015010548A (ja) | エンジンの制御装置 | |
JP4241560B2 (ja) | 内燃機関の吸入空気量推定装置 | |
JP2009121356A (ja) | 内燃機関の空気量推定装置 | |
JP2017115778A (ja) | エンジン制御装置 | |
JP6406300B2 (ja) | エンジンの制御装置 | |
JP2017002742A (ja) | 内燃機関の吸気量算出装置 | |
JP2022114011A (ja) | 内燃機関の制御装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20181130 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190822 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190903 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20191101 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200303 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200316 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6686427 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |