JP2017115778A - エンジン制御装置 - Google Patents

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Shoya Tano
翔也 田野
戸田 仁司
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仁司 戸田
敏行 宮田
Toshiyuki Miyata
敏行 宮田
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Abstract

【課題】エンジン制御装置に関し、レスポンス低下を抑制しつつ吸気量の予測精度を向上させる。【解決手段】過給機を備えたエンジンのシリンダから排出される排気量QEXに基づき、排気通路上のタービンで回収されるエネルギーEを第一算出部2に算出させる。また、そのエネルギーEに基づき、タービンに駆動される吸気通路上のコンプレッサによって過給される所定行程先の吸気量EcESTを予測部4に予測させる。【選択図】図2

Description

本発明は、シリンダに導入される吸気量を予測するエンジン制御装置に関する。
従来、エンジンのシリンダに導入される吸気量を予測するための手法として、吸気通路内の空気の挙動をモデル化した物理モデルによる手法が知られている。例えば、吸気通路に介装されるスロットルバルブの前後圧力差と流路面積と流量との関係をモデル化したスロットルモデルを用いて、スロットルバルブを通過する空気量を推定する手法が知られている。また、吸気弁を通過する吸気流量と吸気管圧との関係をモデル化した吸気弁モデルを用いて、吸気管内からシリンダへと流入する空気量を推定する手法も知られている(特許文献1参照)。これらの物理モデルを用いることで、エンジンのシリンダに導入されうる将来の吸気量を近似的に算出することができる。
特開2013-155614号公報
上記のような物理モデルを用いた吸気量の予測手法は、ドライバ(運転者)のアクセル操作に対し、スロットル弁の開度の変化を遅らせる演算処理を実施するスロットルディレイ制御を前提としている。すなわち、アクセルペダルの踏み込み操作に対し、あえてスロットル弁の動作を遅延させることで吸気量の変化を予測するための時間を稼ぐ手法であることから、ドライバの出力要求に対する良好なレスポンスが得られない。したがって、仮に高精度な予測精度が得られたとしても、アクセル操作に対するスロットル開度の応答遅れを解消することはできず、加速のもたつきによるドライブフィーリングの低下を招きうる。
本件の目的の一つは、上記のような課題に鑑みて創案されたものであり、レスポンス低下を抑制しつつ吸気量の予測精度を向上させることができるようにしたエンジン制御装置を提供することである。なお、この目的に限らず、後述する「発明を実施するための形態」に示す各構成から導き出される作用効果であって、従来の技術では得られない作用効果を奏することも、本件の他の目的として位置付けることができる。
(1)ここで開示するエンジン制御装置は、過給機を備えたエンジンのシリンダから排出される排気量に基づき、排気通路上のタービンで回収されるエネルギーを算出する第一算出部を備える。また、前記エネルギーに基づき、前記タービンに駆動される吸気通路上のコンプレッサによって過給される所定行程先の吸気量を予測する予測部を備える。
(2)前記エネルギーに基づき、前記コンプレッサの前後圧力比を算出する第二算出部を備えることが好ましい。この場合、前記予測部が、前記前後圧力比に基づき前記吸気量を予測することが好ましい。
(3)前記第一算出部が、前記排気量と前記タービンを迂回する排気通路上に介装されたウェイストゲートバルブの開度とに基づき、前記エネルギーを算出することが好ましい。
(4)前記第一算出部が、前記排気量と前記タービンの周囲に配設される可変ノズル装置のノズルベーン開度とに基づき、前記エネルギーを算出することが好ましい。
(5)前記第一算出部が、現在よりもN行程前の吸気量に基づき、その吸気が前記シリンダから排出されるまでにかかる行程数Lが経過したM行程後の排気量を算出し、前記予測部が、M行程後の吸気量を予測することが好ましい。すなわち、関係式「L=M+N」(L,M,Nは任意の実数)が成立するように、N行程前の吸気量とM行程後の吸気量とが設定されることが好ましい。
(6)前記第一算出部が、前記シリンダに導入された吸気量と空燃比とに基づき、前記排気量を算出することが好ましい。
(7)前記予測部で予測された前記吸気量に基づき、前記エンジンの燃料噴射量を制御する燃料制御手段を備えることが好ましい。
(8)前記予測部で予測された吸気量に基づき、前記エンジンの点火時期を制御する点火制御手段を備えることが好ましい。
タービンで回収されるエネルギーに基づいて、過給される吸気量を算出することで、レスポンス低下を抑制しつつ吸気量の予測精度を向上させることができる。
エンジン制御装置及びエンジンの構成を示す模式図である。 エンジン制御装置による制御内容を説明するためのブロック図である。 エンジン制御装置による制御内容を説明するための模式図である。 過給機の性能特性図である。 エンジン制御装置による制御手順を例示するフローチャートである。
図面を参照して、実施形態としてのエンジン制御装置について説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。本実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。また、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることができる。
[1.装置構成]
本実施形態のエンジン制御装置は、図1に示す過給機11が付設された車両のエンジン10に適用される。この過給機11は、排気通路上のタービン12と吸気通路上のコンプレッサ13とが同軸上に配置され、タービン12で回収された排気エネルギーによりコンプレッサ13を駆動する機械式ターボチャージャである。また、排気通路には、排気通路にはタービン12の上流側と下流側との間を連絡する排気バイパス通路15が設けられ、タービン12を迂回する排気の流量を制御するためのウェイストゲートバルブ16がこれに介装される。
同様に、吸気通路にもコンプレッサ13の上流側と下流側との間を連絡する吸気バイパス通路17が設けられ、コンプレッサ13の下流側の過給圧を上流側へと逃がすためのバイパスバルブ18がこれに介装される。吸気通路と吸気バイパス通路17との合流箇所よりも下流側には、吸気を冷却するためのインタークーラ19が設けられるとともに、吸気流量を制御するためのスロットルバルブ20が設けられる。また、エンジン10の吸気ポートにはインジェクタ35が設けられ、シリンダ内の頂面にはイグナイタ36が設けられる。スロットルバルブ20,インジェクタ35,イグナイタ36の作動状態は、エンジン制御装置1によって制御される。
エンジン制御装置1は、内部バス34を介して互いに接続されたプロセッサ31,メモリ32,インタフェイス装置33を内蔵する電子デバイス(電子制御装置)であり、エンジン10が搭載された車両の車載ネットワーク網に接続される。プロセッサ31は、例えば制御ユニット(制御回路)や演算ユニット(演算回路),キャッシュメモリ(レジスタ)などを内蔵する処理装置(プロセッサ)である。また、メモリ32は、プログラムや作業中のデータが格納されるメモリ装置であり、ROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory),不揮発メモリなどを含む。エンジン制御装置1で実施される制御の内容は、ファームウェアやアプリケーションプログラムとしてメモリ32に記録,保存されており、プログラムの実行時にはプログラムの内容がメモリ空間内に展開されて、プロセッサ31によって実行される。
エンジン制御装置1に接続されるセンサ類を図2に例示する。アクセル開度センサ21はアクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度)を検出し、ブレーキセンサ22はブレーキペダルの踏み込み量(ブレーキ開度)やブレーキ液圧を検出する。車速センサ23は車速を検出し、エンジン回転数センサ24はエンジン回転数を検出する。水温センサ25はエンジン冷却水の温度(水温)を検出し、インマニ圧センサ26及び吸気温度センサ27はそれぞれインマニ内における吸気の圧力(インマニ圧)と温度(吸気温度)とを検出する。大気圧センサ28は大気圧を検出し、エアフローセンサ29は吸気通路に流入した吸気の流量(吸気流量,体積流量又は質量流量)を検出する。ターボ回転数センサ30は過給回転数を検出する。エンジン制御装置1は、これらのセンサ類21〜30で検出された各種情報に基づき、エンジン10の作動状態を制御する。
[2.制御構成]
図2に示すように、エンジン制御装置1には、エンジン10のシリンダに導入される吸気量を予測するとともに、予測結果をエンジン10の作動状態に反映させるための要素として、第一算出部2,第二算出部3,予測部4,制御部5が設けられる。また、制御部5には燃料制御部6と点火制御部7とが設けられる。これらの要素は、エンジン制御装置1で実行されるプログラムの一部の機能を示すものであり、ソフトウェアで実現されるものとする。ただし、各機能の一部又は全部をハードウェア(電子回路)で実現してもよく、あるいはソフトウェアとハードウェアとを併用して実現してもよい。
本実施形態のエンジン制御装置1は、エンジン10のシリンダに導入される充填効率を予測し、予測された充填効率に基づいてインジェクタ35から噴射される燃料噴射量及び噴射時期,イグナイタ36の点火時期のそれぞれを制御する。充填効率とは、一回の吸気行程でシリンダに充填される空気の体積を標準状態での気体体積に正規化したのちシリンダ容積で除算したものであり、その行程でシリンダ内に新たに導入される吸気量に対応するパラメータの一つである。以下、エンジン制御装置1で予測される充填効率のことを予測充填効率EcESTと呼ぶ。また、エアフローセンサ29で検出された吸気流量(体積流量又は質量流量)から算出される実際の充填効率のことを実充填効率Ecと呼ぶ。
第一算出部2は、エンジン10のシリンダから排出される排気量に基づき、タービン12で回収されるエネルギーEを算出するものである。ここでは、現在よりもN行程前の吸気量に基づいて、その吸気がシリンダから排出されるまでにかかる行程数が経過したM行程後の排気量が算出される。また、その排気がタービン12を駆動することによってタービン12で回収されるエネルギーEが、排気回収エネルギーEとして算出される。
エンジン10が4ストロークエンジンである場合、吸気がシリンダに流入してから排出されるまでにかかる行程数は三行程であるとみなせる。したがって、N行程前の吸気量から算出される排気量は「3−N行程後」の排気量となる(ただしN<3)。なお、エンジン10が四気筒エンジンである場合、ここでいう行程数はIG数(イグニッション周期数)に読み替えることができる。
本実施形態の第一算出部2は、図3に示すように、一行程前の空気量に対応する実充填効率Ecを用いて、二行程後の排気量に対応する排気流量QEX(質量流量)を算出する。排気の質量流量は、吸気の質量流量と燃料の質量流量との和として算出される。また、吸気の質量流量は、エアフローセンサ29で検出された空気質量からシリンダが吸入した空気質量を計算することで求められる。本実施形態では、実充填効率Ec(又は吸気流量)と空燃比と排気流量QEXとの三者関係を規定したマップや関係式などに基づいて、シリンダから排出される排気流量QEXを算出する。なお、ここで使用される空燃比の値は、三行程前の空燃比とする。これは、一行程前の吸気行程のシリンダに燃料を供給するのは、その時点からさらに二工程前となるからである。これにより、二工程先の排気流量QEXの算出精度が向上する。
また、第一算出部2は、シリンダから排出される排気流量QEXに基づいて排気回収エネルギーEを算出する。排気回収エネルギーEの大きさは、排気の全体のうち、タービン12の翼に作用する排気流量QTURBOに基づいて算出される。この排気流量QTURBOは、ウェイストゲートバルブ16のウェイストゲート開度が小さく絞られるほど増大する特性を持つ。したがって、これらの開度を参照すれば、タービン12で回収されるエネルギーEを算出することができる。本実施形態では、シリンダから排出される排気流量QEX,ウェイストゲート開度,排気回収エネルギーEの三者関係を規定したマップや関係式などに基づいて、排気回収エネルギーEを算出する。なお、ここで使用されるウェイストゲート開度は、好ましくは二行程後の値であるが、変動を予想できない場合にはその時点での空燃比を用いてもよい。
第二算出部3は、第一算出部2で算出された排気回収エネルギーEに基づき、タービン12に連結されたコンプレッサ13の前後圧力比Rを算出するものである。ここでは、排気回収エネルギーEからコンプレッサ13に付与されるコンプレッサ駆動力が算出されるとともに、そのコンプレッサ駆動力に基づいてコンプレッサ13の前後圧力比Rが算出される。コンプレッサ駆動力は、排気回収エネルギーE,過給回転数などに基づいて算出される。前後圧力比Rは、図4に示すコンプレッサ13の性能特性に基づき、コンプレッサ駆動力に対応する推定回転数とコンプレッサ13へ流入する吸気量とから算出される。図4中の実線は、コンプレッサ13の回転数を一定にしたときの前後圧力比Rと吸気量との関係を示す。なお、推定回転数の算定に際し、その時点における過給機回転数,吸気温度,吸気流量などを参照してもよい。本実施形態では、排気回収エネルギーE,過給回転数,前後圧力比Rの三者関係を規定したマップや関係式などに基づいて、前後圧力比Rを算出する。
予測部4は、少なくとも排気回収エネルギーEに基づき、その排気回収エネルギーEで駆動されるコンプレッサ13による過給吸気量を予測するものである。ここでは、現在よりもM行程後の吸気量が予測吸気量として算出される。予測部4は、第二算出部3で算出された前後圧力比Rと大気圧とに基づいてコンプレッサ下流圧を算出する。また、エンジン10の過給中にはコンプレッサ下流圧とインマニ圧とがほぼ同等になることから、コンプレッサ下流圧とエンジン回転数とに基づいて二行程後の充填効率を算出する。本実施形態では、コンプレッサ下流圧(インマニ圧),エンジン回転数,充填効率の三者関係を規定したマップや関係式などに基づいて、二行程後の充填効率である予測充填効率EcESTを算出する。なお、ここで使用される大気圧の値は、理論上は二行程後の大気圧であるが、大気圧が急激に変動する可能性は極めて小さいため、その時点での大気圧を用いてもよい。
制御部5は、インジェクタ35,イグナイタ36などの制御対象に伝達される制御信号を生成するものである。制御部5には燃料制御部6,点火制御部7が設けられる。
燃料制御部6は、予測部4で算出された予測充填効率EcESTに基づいてシリンダ毎の燃料噴射量及び燃料噴射タイミングを制御するものである。ここでは、インジェクタ35から噴射される燃料量が予測充填効率EcESTに応じた量となるようにパルス幅の励磁信号が設定され、その励磁信号が適切なタイミングでインジェクタ35へと出力される。励磁信号のパルス幅は、例えば所望の空燃比と予測充填効率EcESTとに基づいて算出される。励磁信号の出力対象は、二行程後に吸気行程が終了するシリンダに設けられたインジェクタ35である。また、インジェクタ35に励磁信号が出力されるタイミングは、そのインジェクタ35が設けられたシリンダの実充填効率Ecが演算される時点からおよそ二行程前である。このように、二行程後にシリンダ内に吸入されるだろうと推定される吸気量の予測値を踏まえて燃料の噴射量が制御されるため、空燃比及びエンジントルクの制御性が向上する。
点火制御部7は、実充填効率Ecと予測充填効率EcESTとに基づいてシリンダ毎の点火時期を制御するものである。ここでは、例えば実充填効率Ec又は予測充填効率EcESTで最大のトルクが発生する最適点火時期(MBT)を基準としたリタード量がエンジン回転数に応じて設定され、設定されたリタード量となるタイミングでイグナイタ36に制御信号が出力される。なお、点火のタイミングは、そのシリンダへの吸気が完了した時点よりも後であり、点火制御が実施されるときにはすでに実充填効率Ecが演算されているため、必ずしも予測充填効率EcESTが要求されるわけではない。しかし、実充填効率Ecと予測充填効率EcESTとを併用することで(例えば、実充填効率Ecを予測充填効率EcESTで補正することで)エンジントルクの制御性がさらに向上する。
[3.フローチャート]
図5は、エンジン制御装置1で実施される制御内容を説明するためのフローチャート例である。まず、センサ類21〜30で検出された各種情報がエンジン制御装置1に入力され(ステップA1)。第一算出部2では、一行程前の実充填効率Ecから排気流量QEXが算出され(ステップA2)、その排気流量QEXからタービン12の排気回収エネルギーEが算出される(ステップA3)。続いて、第二算出部3では、排気回収エネルギーEからコンプレッサ13の前後圧力比Rが算出される(ステップA4)。また、予測部4では、排気回収エネルギーEの影響が反映された前後圧力比Rに基づいて、二行程後の予測充填効率EcESTが算出される(ステップA5)。その後、制御部5の燃料制御部6及び点火制御部7において、予測充填効率EcESTに応じた励磁信号,制御信号が生成され、所定のタイミングでインジェクタ35,イグナイタ36のそれぞれに出力される(ステップA6)。
[4.効果]
(1)上記のエンジン制御装置1の第一算出部2は、エンジン10のシリンダから排出される排気流量QEXに基づいて排気回収エネルギーEを算出している。また、予測部4は、その排気回収エネルギーEに基づいて所定行程先の予測充填効率EcESTを予測している。このような制御構成により、排気回収エネルギーEで駆動されるコンプレッサ13による過給吸気量を精度よく算出することができ、予測充填効率EcESTの予測精度を向上させることができる。特に、エンジンの排気ガスから過給機11に与えられるエネルギーの大きさに基づく予測手法であることから、過給域における予測精度を向上させることができる。また、予測充填効率EcESTを算出するために用いられるパラメータは、その時点よりも過去の実充填効率Ecとなっているため、スロットルディレイ制御のようにアクセル操作に対するスロットル開度の応答遅れを発生させることがなく、小気味よい加速感を提供することができる。したがって、レスポンス低下を抑制しつつ吸気量の予測精度を向上させることができる。
(2)上記のエンジン制御装置1の第二算出部3は、排気回収エネルギーEに基づいてコンプレッサ13の前後圧力比Rを算出している。また、予測部4は、その前後圧力比Rに基づいて予測充填効率EcESTを予測している。このような制御構成により、コンプレッサ13の性能特性に合致する適正な過給吸気量を精度よく算出することができ、予測充填効率EcESTの予測精度を向上させることができる。
また、コンプレッサ13の前後圧力比Rを算出する過程で、コンプレッサ駆動力を参照することで、過給機11の構造やコンプレッサ13の翼形状に由来する摩擦損失(風損失や機械損失)の影響を考慮した過給吸気量を精度よく算出することができる。したがって、予測充填効率EcESTの予測精度をさらに向上させることができる。
(3)第一算出部2は、ウェイストゲート開度の影響が考慮された排気流量QTURBOを用いて、排気回収エネルギーEを算出している。これにより、タービン12の翼に作用する実際の排気流通状態に見合った排気回収エネルギーEを精度よく算出することができる。したがって、予測充填効率EcESTの予測精度をさらに向上させることができる。
(4)第一算出部2は、現在よりも一行程前の実充填効率Ecに基づいて、一行程前のの吸気がシリンダから排出されるまでにかかる行程数(三行程)が経過した二行程後の排気流量QEXを算出している。また、予測部4は、二行程後の予測充填効率EcESTを算出している。このように、吸気量が排気量に反映されるまでの行程数を考慮して、予測したい行程から逆算した過去の行程における吸気量の情報を用いることで、予測充填効率EcESTの予測精度をさらに向上させることができる。
(5)第一算出部2は、シリンダに導入された吸気量(吸気流量や実充填効率)と空燃比とに基づいて排気流量QEXを算出している。これにより、排気通路上にマスフローメーターや流速センサなどを設けることなく、排気流量QEXを精度よく把握することができる。したがって、簡素な装置構成で排気回収エネルギーEの算出精度を向上させることができ、延いては予測充填効率EcESTの予測精度を向上させることができる。
(6)燃料制御部6では、予測充填効率EcESTに基づいて燃料噴射量,燃料噴射タイミングが制御される。これにより、燃料の噴射対象となる空気が吸気ポートへと流入してくる吸気行程よりも前に、正確な量の燃料噴射を実施することができ、例えば排気行程内での燃料を噴射した場合であっても、空燃比を精度よく制御することができる。特に、過渡時(実充填効率Ecやその変化勾配が変動している時)の空燃比変動を抑制することができ、エンジントルクを高精度に制御することができる。
(7)点火制御部7では、予測充填効率EcESTに基づいて点火時期が制御される。これにより、吸気行程が完了する前にリタード量の目標値を演算することができ、エンジン10の制御性を向上させることができる。また、実充填効率Ecと予測充填効率EcESTとを併用すれば、実充填効率Ecを予測充填効率EcESTで補正することができ、エンジントルクの制御性をさらに向上させることができる。
[5.変形例]
上述の実施形態では、排気通路にはタービン12の上流側と下流側との間を連絡する排気バイパス通路15が設けられ、タービン12を迂回する排気流量を制御するためのウェイストゲートバルブ16がこれに介装される過給機11を例示したが、排気通路上のタービン12に接触する排気流量を変更するための可変ノズル装置が内蔵された可変容量型ターボチャージャを用いてもよい。可変ノズル装置のノズルベーン開度を変更することで、タービンを回転させる排気流の流速,流量,圧力などが変化する。これにより、タービン及びコンプレッサの回転数(すなわち、過給機11の回転数)が変更可能となり、排気圧に対する過給圧の割合が可変となる。
なお、可変ノズル装置が内蔵された可変容量型ターボチャージャを用いた場合には、第一算出部2において、排気量と可変ノズル装置のノズルベーン開度とに基づいて、排気回収エネルギーEを算出することが考えられる。これにより、タービン12を回転させる排気流の流速や排気圧を正確に把握することができ、タービン12で回収される排気回収エネルギーEを精度よく算出することができる。したがって、予測充填効率EcESTの予測精度をさらに向上させることができる。
また、上述の実施形態では、一行程前の実充填効率Ecを用いて二行程後の予測充填効率EcESTを算出するものを例示したが、一行程前の予測充填効率EcESTを用いて二行程後の予測充填効率EcESTを算出してもよい。あるいは、充填効率の代わりに体積効率を用いてもよいし、吸気量(体積,質量,体積流量など)を用いてもよい。体積効率とは、一サイクルで吸入された吸入空気の質量をその測定時と同一の大気条件での行程容積相当の空気質量で除したものであり、エンジン10のシリンダに吸入される吸気量に相当するパラメータの一つである。体積効率と充填効率とは、大気条件が定まれば互いに換算することが可能である。このように、吸気量に相当する何らかのパラメータを用いることで、上述の実施形態と同様の効果を奏するものとなる。
また、上述の実施形態では、現在よりもN行程前の吸気量に基づいて、M行程後の排気量や吸気量を予測しているが、ここでいうN,Mは自然数に限定されない。例えば、演算上の要請により、現在から2.5行程後の予測充填効率EcESTを算出したい場合には、0.5行程前の実充填効率Ec(一行程前の実充填効率Ecと現在の実充填効率Ecとの平均値)を用いて上述の実施形態と同様の演算を実施すればよい。このように、演算上の行程数を実数とみなす(上記のN,Mは任意の実数であるとみなす)ことで、演算上の予測充填効率EcESTをより短い時間間隔で算出することができ、エンジン10の制御性を向上させることができる。
また、上記の予測部4には第一算出部2と第二算出部3とが設けられているが、第二算出部3は適宜省略することも可能である。例えば、予測部4において、排気回収エネルギーEに基づいて予測充填効率EcESTを算出するような制御構成としてもよい。この場合、予測部4には、少なくとも排気回収エネルギーEと充填効率との関係を規定したマップや関係式などを記憶させておくことが考えられる。このとき、過給回転数,エンジン回転数,コンプレッサ13へ流入する吸気量なども併せて考慮することで、上述の実施形態と同様の効果を奏するものとなる。
上記のエンジン制御装置1が適用されるエンジン10の種類は任意であり、ガソリンエンジンにもディーゼルエンジンにも適用することができる。また、エンジン10のシリンダ数やストローク数,可変動弁機構の有無についても不問であり、あらゆるレシプロエンジンに適用することができる。さらに、ウェイストゲートバルブ16を持たないエンジン10にも適用可能である。この場合、シリンダから排出される排気流量QEXから直接的に排気回収エネルギーEを算出することで、上述の実施形態と同様の効果を奏するものとなる。
1 エンジン制御装置
2 第一算出部
3 第二算出部
4 予測部
5 制御部
6 燃料制御部
7 点火制御部
10 エンジン
Ec 実充填効率
EcEST 予測充填効率
QEX 排気流量
E 排気回収エネルギー
R 前後圧力比

Claims (8)

  1. 過給機を備えたエンジンのシリンダから排出される排気量に基づき、排気通路上のタービンで回収されるエネルギーを算出する第一算出部と、
    前記エネルギーに基づき、前記タービンに駆動される吸気通路上のコンプレッサによって過給される所定行程先の吸気量を予測する予測部と
    を備えたことを特徴とする、エンジン制御装置。
  2. 前記エネルギーに基づき、前記コンプレッサの前後圧力比を算出する第二算出部を備え、
    前記予測部が、前記前後圧力比に基づき前記吸気量を予測する
    ことを特徴とする、請求項1記載のエンジン制御装置。
  3. 前記第一算出部が、前記排気量と前記タービンを迂回する排気通路上に介装されたウェイストゲートバルブの開度とに基づき、前記エネルギーを算出する
    ことを特徴とする、請求項1又は2記載のエンジン制御装置。
  4. 前記第一算出部が、前記排気量と前記タービンの周囲に配設される可変ノズル装置のノズルベーン開度とに基づき、前記エネルギーを算出する
    ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載のエンジン制御装置。
  5. 前記第一算出部が、現在よりもN行程前の吸気量に基づき、その吸気が前記シリンダから排出されるまでにかかる行程数Lが経過したM行程後の排気量を算出し、
    前記予測部が、M行程後の吸気量を予測する
    ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のエンジン制御装置。
  6. 前記第一算出部が、前記シリンダに導入された吸気量と空燃比とに基づき、前記排気量を算出する
    ことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のエンジン制御装置。
  7. 前記予測部で予測された前記吸気量に基づき、前記エンジンの燃料噴射量を制御する燃料制御手段を備える
    ことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のエンジン制御装置。
  8. 前記予測部で予測された吸気量に基づき、前記エンジンの点火時期を制御する点火制御手段を備える
    ことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載のエンジン制御装置。
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