JP6686082B2 - 外界センサ取付構造 - Google Patents
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Description
なお、以下に示す図において、共通の機能を有する部材間、又は、相互に対応する機能を有する部材間には、原則として共通の参照符号を付するものとする。また、説明の便宜のため、部材のサイズ及び形状は、変形又は誇張して模式的に表す場合がある。
また、以下の説明において、上下方向、車幅方向、前後方向とは、自車両11を水平に静置した状態を基準とした方向を意味するものとする。
はじめに、本発明の実施形態に係る外界センサ取付構造が適用される自車両11の概略構成について、図1,図2A,図2B,図3を適宜参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る外界センサ取付構造が適用される自車両11の概略構成図である。図2Aは、外界センサ25が取り付けられた状態の自車両11を正面から視た図である。図2Bは、外界センサ25が取り付けられた状態の自車両11を正面斜め前方側から視た図である。図3は、図2Aに示すIII−III線に沿う外界センサ周辺の矢視断面図である。
大窓部26は、本発明の「第1開口部」に相当する。
なお、メッキモール部28は、ライトガーニッシュ27に取り付けられている。そのため、本発明では、メッキモール部28を、ライトガーニッシュ27と同様に、フロントバンパ部材(バンパ部材)21の一部を構成する部材として取り扱っている。
外界センサ25に備わる、外界情報を検知するための検知面31において略水平方向に延出する辺31aの延出方向は、図2Aに示すように、庇状張出部30のうち水平延在部51の延在方向と同等である。
また、庇状張出部30のうち水平延在部51の寸法は、検知面31において略水平方向に延出する前記辺31aの寸法と比べて充分に長く設定されている。
次に、本発明の実施形態に係る外界センサ取付構造について、図4,図5,図6A〜図6D,図7,図8A〜図8Dを適宜参照して説明する。
図4は、本発明の実施形態に係る外界センサ取付構造を表す外界センサ25の周辺を含む分解斜視図である。図5は、外界センサ25の分解斜視図である。図6A〜図6Dは、図2Aに示すVIA−VIA線、VIB−VIB線、VIC−VIC線、VID−VID線のそれぞれに沿う外界センサ25の矢視断面図である。図7Aは、センサガーニッシュ37の小窓部39及び外界センサ25の検知部32の間の車幅方向及び上下方向に係るそれぞれの隙間の大きさを正面視で比べると共に、外界センサ25の検知部32に係るロール方向の調整代を表す図である。図7Bは、センサガーニッシュ37の小窓部39及び外界センサ25の検知部32の間の車幅方向及び上下方向に係るそれぞれの隙間の大きさを正面視で比べると共に、外界センサ25の検知部32に係るピッチ方向の調整代を表す図である。図8Aは、図5に示すVIIIA−VIIIA線に沿う外界センサ25の一部を構成するセンサガーニッシュ37における支持脚部38の矢視断面図である。図8B〜図8Dは、図8Aに示すセンサガーニッシュ37における支持脚部38を矢印VIIIB、矢印VIIIC、矢印VIIIDのそれぞれの方向から視た図である。図8Eは、センサ取付けブラケット35に対するセンサガーニッシュ37の位置決め調整に係る作用機序の説明に供する図である。
なお、「検知面」とは、レーザレーダ、ミリ波レーダ、超音波センサの場合、外界検知波の送受信面を意味する。一方、光学カメラの場合、対物レンズのレンズ面が「検知面」に相当する。また、検知面31を含む検知に関わる部分を、検知部32と呼ぶ。
小窓部39は、前記大窓部26と比べて小さく形成されている。小窓部39は、本発明の「第2開口部」に相当する。
要するに、フロントバンパ部材(バンパ部材)21と、センサ本体33及びセンサガーニッシュ37とは、それぞれが分離独立した状態で車体フレーム部材23に取付けられている。
また、センサ本体33及びセンサガーニッシュ37が車体フレーム部材23に取付けられた状態で、センサ本体33に備わる検知面31は、センサガーニッシュ37に開設された小窓部39を通して、自車両11の外方側へ露出している(図2A,図2B等参照)。
ただし、前記したとおり、センサ本体33及びセンサガーニッシュ37が車体フレーム部材23に取付けられた状態で、センサガーニッシュ37の周縁部37bのうち周端縁部37b2は、図6A〜図6Dに示すように、ライトガーニッシュ27に開設された大窓部26の周縁部26aに対して、僅かな隙間GP0を隔てて位置している。
シール部材41は、前記僅かな隙間GP0を維持することにより、センサガーニッシュ37の周端縁部37b2が、対面する大窓部26の周縁部26aにこすれることを防ぎ、これをもって、ライトガーニッシュ27に設けた大窓部26の周縁部26aに対する傷付きを防止する役割を果たす。
これにより、図7Aに示すように、センサ取付けブラケット35が車体フレーム部材23に取り付けられた状態で、センサ本体33に係る中心点60において、センサ取付けブラケット35に対する自車両11のロール方向に係るセンサ本体33の位置を、検知部32に係る検知面31の全てを小窓部39を通して自車両11の外方側に露出させた状態を維持しながら、位置決め機構34を介して調整することができる。
また、図7Bに示すように、センサ取付けブラケット35が車体フレーム部材23に取り付けられた状態で、センサ本体33に係る中心点60を通る水平軸において、センサ取付けブラケット35に対する自車両11のピッチ方向に係るセンサ本体33の位置を、検知部32に係る検知面31の全てを小窓部39を通して自車両11の外方側に露出させた状態を維持しながら、位置決め機構34を介して調整することができる。
なお、センサ本体33のロール方向及びピッチ方向への位置決め調整は、センサ取付けブラケット35からセンサガーニッシュ37を取り外した状態で行われる。
第1〜第3係止部38a1,38b1,38c1には、第1〜第3鍵穴状受け部46a,46b,46c(図8B,図8C,図8D参照)がそれぞれ設けられている。第1〜第3鍵穴状受け部46a,46b,46cのそれぞれには、共通の合成樹脂製クリップ(係合片)45の軸部47が軸放射方向へ挿し込み係合される。
クリップ45に係る軸部47の径寸法をD1とすると、第1案内溝部48a及び第1収容部49aの境界部分に係る幅方向寸法はD0(ただし、D0<D1)に設定される。
第1収容部49aの挿抜方向寸法はD2(ただし、D1<D2)に設定される。また、第1収容部49aの幅方向寸法はD3(ただし、D2<D3)に設定される。これにより、第1の係合態様では、クリップ45に係る軸部47の十字方向における自由度が所定の基準範囲以内に設定されている。
第2案内溝部48b及び第2収容部49bの境界部分に係る幅方向寸法はD0(ただし、D0<D1)に設定される。
第2収容部49bの幅方向寸法はD3(ただし、D1<D3)に設定される。また、第2収容部49bの挿抜方向寸法はD4(ただし、D3<D4)に設定される。これにより、第2の係合態様では、クリップ45に係る軸部47の十字方向のうち一方向(挿抜方向)における自由度が所定の基準範囲を超える値に設定されている。
第3案内溝部48c及び第3収容部49cの境界部分に係る幅方向寸法はD0(ただし、D0<D1)に設定される。
第3収容部49cの挿抜方向寸法はD5(ただし、D3<D5)に設定される。また、第3収容部49cの幅方向寸法はD6(ただし、D5<D6)に設定される。これにより、第2の係合態様では、クリップ45に係る軸部47の十字方向のうち両方向(挿抜方向及び幅方向)における自由度が所定の基準範囲を超える値に設定されている。
まず、図8Eに示す第1係止部38a1に備わる第1鍵穴状受け部46aの第1収容部49aに対し、クリップ45に係る軸部47を軸放射方向にスライドさせて装着する。その後、第1収容部49aに装着されたクリップ45を、センサ取付けブラケット35に設けた第1係合孔35aに挿し込み装着する。
そのため、センサガーニッシュ37における第1係止部38a1は、図8Eに示すように、センサガーニッシュ37を位置決め調整する際の基準点61として機能する。
また、第3の係合態様が割り当てられる第3鍵穴状受け部46cでは、センサガーニッシュ37における第3係止部38c1に装着されたクリップ45に係る軸部47の十字方向のうち両方向(挿抜方向及び幅方向)における自由度が所定の基準範囲を超える値に設定されている。
そのため、センサガーニッシュ37は、第1係止部38a1を基準点61とする一方、第2係止部38b1,第3係止部38c1を自由度の高い作用点として用い、図8Eに示す矢印方向63に沿って位置決め調整を行うことができる。
次に、本発明の実施形態に係る外界センサ取付構造の作用効果について説明する。
センサ本体33及びセンサガーニッシュ37は、センサ取付けブラケット35を介して車体フレーム部材(車体)23に取付けられ、センサ本体33及びセンサガーニッシュ37が車体フレーム部材(車体)23に取付けられた状態で、バンパ部材21に備わる大窓部26の周縁部26aと、センサガーニッシュ37の周縁部37bとは、相互に対面するように配設されると共に、センサ本体33に備わる検知面31は、センサガーニッシュ37に備わる小窓部39を通して自車両11の外方側に露出しており、センサガーニッシュ37の周縁部37bには、大窓部(第1開口部)26の周縁部26aに向かって折り曲げられた折曲部37b3が設けられ、折曲部37b3の開放端部には、断面半円形状の当接部37b4が設けられ、大窓部(第1開口部)26の周縁部26aとセンサガーニッシュ37の周縁部37bとの間には隙間が設けられ、大窓部(第1開口部)26の周縁部26aのうち鉛直方向の上部及び側部に位置する前記隙間には、シール部材41が設けられ、バンパ部材21と、センサ本体33及びセンサガーニッシュ37とは、それぞれが独立した状態で車体フレーム部材(車体)23に取付けられている。
このため、衝突時の荷重がバンパ部材21に入力されてバンパ部材21の取付け位置が本来の位置から仮にズレた場合であっても、バンパ部材21への入力荷重がセンサ本体33及びセンサガーニッシュ37に対して直に伝わることがない。
また、センサガーニッシュ37の周縁部37bには、大窓部(第1開口部)26の周縁部26aに向かって折り曲げられた折曲部37b3が設けられ、折曲部37b3の開放端部には、断面半円形状の当接部37b4が設けられている。このように、第1開口部26の周縁部26aに対する当接部37b4を、角が丸まった断面半円形状に形成したため、第1開口部26の周縁部26aへの傷付きを防止することができる。
さらに、第1開口部26の周縁部26aとセンサガーニッシュ37の周縁部37bとの間には隙間が設けられ、第1開口部26の周縁部26aのうち鉛直方向の上部及び側部に位置する前記隙間には、シール部材41が設けられている。そのため、シール部材41が前記隙間を維持する役割のほかに、センサ本体33への水分の侵入を防ぐと共に、侵入した水分を第1開口部26の周縁部26aのうち鉛直方向の下部より排出する役割を果たす。
その結果、センサガーニッシュ37の周端縁部37b2が、対面する第1開口部26の周縁部26aにこすれることを防ぐ。これをもって、ライトガーニッシュ27に設けた第1開口部26の周縁部26aへの傷付きを防止することができる。しかも、水分に由来する弊害からセンサ本体33を守ることができる。
また、センサガーニッシュ37に備わる小窓部39を通して自車両11の外方側に露出している、センサ本体33に備わる検知面31を、雨滴の付着等から防護する効果を期待することもできる。
以上説明した複数の実施形態は、本発明の具現化の例を示したものである。したがって、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならない。本発明はその要旨又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形態で実施することができるからである。
21 フロントバンパ部材(バンパ部材)
23 車体フレーム部材(車体)
25 外界センサ
26 大窓部(第1開口部)
26a 大窓部の周縁部
30 庇状張出部
31 検知面
33 センサ本体
35 センサ取付けブラケット
37 センサガーニッシュ
37b センサガーニッシュの周縁部
39 小窓部(第2開口部)
51 水平延在部
Claims (9)
- 自車両の周囲に存する物体に関する外界情報を検知する外界センサを自車両に取付ける際に用いられる外界センサ取付構造であって、
自車両の車体には、衝突時の荷重を緩和するためのバンパ部材が取付けられており、
前記バンパ部材には、第1開口部が開設され、
前記外界センサは、
前記外界情報を検知するための検知面を有するセンサ本体と、
前記センサ本体を前記車体に取付けるためのセンサ取付けブラケットと、
正面視で前記検知面を臨む第2開口部を有し、当該外界センサのうち当該検知面以外の部分、及び前記第1開口部の周縁部に対して少なくとも一部が重複するように自車両の外方側に位置するセンサガーニッシュと、を備え、
前記第2開口部は、前記第1開口部と比べて小さく形成され、
前記センサ本体及び前記センサガーニッシュは、前記センサ取付けブラケットを介して前記車体に取付けられ、
前記センサ本体及び前記センサガーニッシュが前記車体に取付けられた状態で、前記バンパ部材に備わる前記第1開口部の周縁部と、当該センサガーニッシュの周縁部とは、相互に対面するように配設されると共に、前記センサ本体に備わる前記検知面は、前記センサガーニッシュに備わる前記第2開口部を通して自車両の外方側に露出しており、前記センサガーニッシュの周縁部には、前記第1開口部の周縁部に向かって折り曲げられた折曲部が設けられ、前記折曲部の開放端部には、断面半円形状の当接部が設けられ、前記第1開口部の周縁部と前記センサガーニッシュの周縁部との間には隙間が設けられ、前記第1開口部の周縁部のうち鉛直方向の上部及び側部に位置する前記隙間にはシール部材が設けられ、
前記バンパ部材と、前記センサ本体及び前記センサガーニッシュとは、それぞれが独立した状態で前記車体に取付けられている
ことを特徴とする外界センサ取付構造。 - 請求項1に記載の外界センサ取付構造であって、
前記バンパ部材は、前記センサガーニッシュの一般面に対して自車両の外方側へ庇状に張り出すように位置する庇状張出部を備える
ことを特徴とする外界センサ取付構造。 - 請求項2に記載の外界センサ取付構造であって、
前記センサ本体に備わる前記検知面は、正面視で矩形状に形成されており、
前記バンパ部材に備わる前記庇状張出部は、前記センサガーニッシュの上方側に位置し、かつ、略水平方向に延在する水平延在部を備え、
前記検知面において略水平方向に延出する辺の延出方向は、前記庇状張出部のうち前記水平延在部の延在方向と同等であり、
前記庇状張出部のうち前記水平延在部の寸法は、前記検知面において略水平方向に延出する辺の寸法と比べて長く設定されている
ことを特徴とする外界センサ取付構造。 - 請求項3に記載の外界センサ取付構造であって、
前記バンパ部材に備わる前記庇状張出部は、前記センサガーニッシュの上方側及び下方側にそれぞれ位置し、かつ、略水平方向に延在する前記水平延在部を備え、
前記センサガーニッシュは、その一般面に対して周縁部が正面視で自車両の外方側へ張り出すように形成されている
ことを特徴とする外界センサ取付構造。 - 請求項3に記載の外界センサ取付構造であって、
前記バンパ部材に備わる前記庇状張出部は、自車両の車幅方向における端部側に設けられ、
当該庇状張出部に備わる前記水平延在部は、自車両の車幅方向における中央部側から端部側に向けて正面視で逆ハの字状に傾斜しており、
前記水平延在部の近傍には、該水平延在部に沿って直線状に延びる灯体が設けられている
ことを特徴とする外界センサ取付構造。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の外界センサ取付構造であって、
前記センサ本体及び前記センサガーニッシュが前記車体に取付けられた状態で、
前記バンパ部材に備わる前記第1開口部の周縁部と、当該センサガーニッシュの周縁部とは、自車両の外方側から内方側へ向かうに連れて縮径するように、同等の勾配角をもって傾斜した状態で、僅かな隙間を介して相互に対面するように配設されている
ことを特徴とする外界センサ取付構造。 - 請求項6に記載の外界センサ取付構造であって、
前記センサガーニッシュの周縁部のうち周端縁部には、前記折曲部が設けられている
ことを特徴とする外界センサ取付構造。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の外界センサ取付構造であって、
前記センサ本体に備わる前記検知面は、縦辺・横辺のそれぞれが所定長を呈する正面視で矩形状に形成され、
前記センサガーニッシュに備わる前記第2開口部は、前記検知面と同様に、縦辺・横辺のそれぞれが所定長を呈する正面視で矩形状に形成され、
前記第2開口部に係る縦辺・横辺の長さ寸法を、前記検知面に係る縦辺・横辺の長さ寸法と比べてそれぞれ長尺に設定することで、前記検知面の全てが、前記第2開口部を通して自車両の外方側に露出している
ことを特徴とする外界センサ取付構造。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の外界センサ取付構造であって、
前記センサガーニッシュの背面側には、自車両の内方側を指向する3つの支持脚部が設けられると共に、当該3つの支持脚部のそれぞれに3つの係止部が設けられる一方、前記センサ取付けブラケットの正面側には、前記3つの係止部にそれぞれ係り合う3つの係合部が設けられ、
前記3つの係止部と、前記3つの係合部とのそれぞれの係合態様は、
十字方向における自由度が所定の基準範囲以内に設定される第1の係合態様と、
十字方向のうち一方向における自由度が前記基準範囲を超える値に設定される第2の係合態様と、
十字方向のうち両方向における自由度が前記基準範囲を超える値に設定される第3の係合態様と、からなる
ことを特徴とする外界センサ取付構造。
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