JP6685984B2 - 連続式冷凍庫 - Google Patents

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Description

本発明は、連続式冷凍庫に関し、特に、液体窒素による2以上の連続する低温雰囲気のもとで被冷凍対象物を冷却する連続式冷凍庫に関する。
各種の食品のなかには、その生産工程において凍結工程が含まれているものがある。その例として、例えばケーキの生産工程は、生地の焼成工程、生地のスライス工程、デコレーション工程、凍結工程、及びカット工程の時系列順で構成されている。このケーキの生産工程における凍結工程では、生産するケーキのすべてを所定の低温範囲となるように凍結させている。ケーキの生産工程において、上記凍結工程が必要な理由は以下に示す通りである。
カット工程においては、切断面を綺麗に仕上げるため、独自のカッターを使用している。したがって、ケーキの温度が所定温度(実験値:−28℃)以下の場合、ケーキが硬すぎるため、カット時にカッターが破損する場合や、カット時にケーキに外観上の不具合が発生し製品不良となる場合がある。一方、製品温度が所定温度(実験値:−13℃)以上の場合、ケーキ(特にクリーム)が硬くならないため、カット時に未凍結クリームがカッターに付着し、再カット時にケーキに外観上の不具合が発生し製品不良となる場合がある。更に、ケーキの温度が不均一な場合、硬さにバラツキが発生しカッターが破損する恐れがある。
従来において、かかる凍結工程において食品を凍結させる装置としては、主としてバッチ式の機械式冷凍庫が利用されていた。例えば、特許文献1及び特許文献2が、機械式冷凍庫の例を開示している。
特許文献1においては、高風圧送風機(52)と冷気噴射スリット(71)により冷風を被凍結食品(F)にジェット噴射し、被凍結食品表面の鏡膜を破壊することで急速凍結を可能にしている。
また、特許文献2においては、コンベアベルト(15)により被凍結物(ホタテ貝柱)(20)を搬送し、コンベアの上面側と下面側から冷風を供給している。冷却空間内が−38℃以下となるように冷風を供給し、上面側と下面側の風量調整により被凍結物を均一かつ効率良く凍結することを可能にしている。
しかしながら、上記各特許文献の開示で代表される機械式冷凍庫では、冷却温度を十分に下げられずに凍結時間が長くなるため、生産性と品質が低下する。具体的には、一般的に食品を冷凍庫で長時間保管すると、食品表面から水分が蒸発したり(冷凍焼け)、食品中の脂質が空気中の酸素によって酸化したりする(油焼け)。
また、冷却速度を速くするために、冷風速度を速くする方法や、ブラインを使用する方法などが採用されている。しかしながら、冷風速度を速くする方法では、デコレーションが飛散するという欠点がある。一方、ブラインを使用する方法では、製品にブラインが吸収されるため、安全性の観点や味・食感への影響の観点から好ましくない。
加えて、機械式冷凍庫においては、付帯設備(熱交換器・圧縮機・膨張機など)が必要になるため、設置スペースが大きく、メンテナンス性と洗浄性が低下する。
ところで、上述の観点からも、昨今、凍結工程の時間を短くすることにより生産工程を短縮して生産量や品質の向上を図ることが望まれている。例えば、前述のケーキの生産工程のこれまでの各工程においては、生地の焼成工程で1日、生地のスライス工程で1日、デコレーション工程で1日、凍結工程で一晩、カット工程で1日を要していた。
そこで、一般的に機械式冷凍庫よりも急速冷凍が可能な液体窒素式冷凍庫を採用して凍結工程を短縮することを考えてみる。例えば、デコレーション工程、凍結工程、及びカット工程の全工程を1日で済ませることを前提として考えてみる。
ここで、液体窒素式冷凍庫の例は、例えば特許文献3及び特許文献4に開示されている。
特許文献3においては、前提として液体窒素(4)を利用すれば急速冷凍が行える旨が開示されていが、特に、例えばチョコレートにように、被冷凍物品(3)によっては、その表面だけを急速冷凍により固化させ、その内部までは固化させる必要のないものが存在することから、液体窒素による急速冷凍で表面を固化させた後は、フロン冷却装置(5)により弱低温に保つことにより、高価な液体窒素を節約する旨が開示されている。
また、特許文献4においては、やはり原則、食品(115)を冷凍するのに液体窒素が利用されるものの、その液体窒素を節約することを目的として、食品を冷却した後の液体窒素を、更に機械式冷凍装置(122)の気体冷媒を冷却するのに使用する旨が開示されている。
特許第3438164号公報 特許第4318699号公報 特開平8−296938号公報 特開2002−257452号公報
上述のように、液体窒素式冷凍庫を用いれば、機械式冷凍庫と比較して冷却温度を下げられるため、凍結工程における時間短縮が期待される。
しかしながら、表面にひびや割れが発生することを避けるために、ケーキ等の被冷凍対象物に液体窒素を直接噴霧することはできない。また、機械式冷凍庫と同様、冷風速度を速くし過ぎると、ケーキであればデコレーションが飛散して製品不良となる。従って、液体窒素式冷凍庫を採用するにしても、液体窒素の直接噴霧ではなく、液体窒素を気化させた低温窒素ガスによる雰囲気冷却にて被冷凍対象物を凍結する必要がある。
また、他の観点から、冷却速度を速く(凍結時間を短く)すればするほど、被凍結物の表面ばかりが過度に冷えていき、内部との温度差が生じて全体として均一にはならない。特に、表面が冷え過ぎると、カット時にカッターが破損する問題や、カット時に被冷凍対象物に外観上の不具合が発生するなどの問題が発生する。従って、液体窒素式冷凍庫を用いるにしても、被冷凍対象物を短時間で凍結するための急速凍結工程と被冷凍対象物の全体温度を所定温度範囲内で均一とするための均温工程(急速凍結工程で生じる温度ムラを解消)が必要であることから、設定温度が異なる2台を必要としたり、又は1台を温度制御を変えて繰り返し使用しなければならないことになる。
一方、生産速度及び設置スペースと凍結時間との観点からは、凍結時間は、カット工程の処理速度(例えば30秒/枚)と装置本体の許容設置スペース(例えば最長7m)により制限されている。従って、この例の場合には、凍結時間を14分間以内とする必要がある。
以上から、凍結時間の短縮及び製品温度の均温化を両立するためには、新たな冷凍方法・冷凍庫を見出す必要があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、凍結工程の必要な被冷凍対象物を凍結する際に、時間を短縮しつつ、被冷凍対象物の全体や各部を任意の所望の温度にすることができる連続式冷凍庫を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を備える。
[1] 被冷凍対象物を搬送する搬送コンベアと、
前記搬送コンベア上の前記被冷凍対象物を低温雰囲気によって冷却する、2以上の冷却空間と、を備え、
前記搬送コンベア上に2以上の前記冷却空間が連続するように設けられ、前記冷却空間に前記搬送コンベアの少なくとも搬送面が露出するとともに、
隣接する前記冷却空間の前記低温雰囲気の温度が異なる、連続式冷凍庫。
[2] 前記冷却空間は、前記低温雰囲気を維持する冷却装置を有しており、
前記冷却装置は、前記冷却空間内の雰囲気を撹拌するための1以上の攪拌ファンと、液体窒素を前記撹拌ファンに噴霧する1以上のノズルと、を有する、[1]に記載の連続式冷凍庫。
[3] 前記冷却空間は、当該冷却空間内の雰囲気を強制排気する排気口を有する、[1]又は[2]に記載の連続式冷凍庫。
本発明の連続式冷凍庫によれば、搬送コンベア上の空間を温度の異なる任意の領域に分割することができるので、凍結工程の必要な被冷凍対象物を凍結する際に、時間を短縮しつつ、被冷凍対象物の全体や各部を任意の所望の温度にすることができる。同様の手段及び効果を、機械式冷凍庫で達成しようとすれば、個別に温度調整した複数の冷凍庫が必要となる。また、連続搬送が可能であるため、スループットが向上する。更に、雰囲気冷凍であるため、被冷凍対象物がデリケートな食品であっても適用することができる。
また、液体窒素を噴霧するノズルと攪拌ファンの組を複数設け、それらの噴霧量と攪拌ファンの回転速度を個別制御することにより、搬送コンベア上の空間を温度の異なる任意の領域に分割することが確実に実現できる。
さらに、各冷却空間に対応して排気口を設けることにより、各冷却空間の間の窒素ガスの混合を回避でき、温度制御を確実に行うことができる。
本発明を適用した一実施形態である連続式冷凍庫の平面図である。 本発明を適用した一実施形態である連続式冷凍庫の側面方向からみた断面図である。
以下、本発明を適用した一実施形態である連続式冷凍庫の構成について、連続式冷凍庫の運転方法と併せて、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
先ず、本発明を適用した一実施形態である連続式冷凍庫の構成について、説明する。ここで、図1は、本発明の連続式冷凍庫における一実施形態の平面図であり、図2は、その側面方向視断面図である。
図1及び図2に示すように、本実施形態の連続式冷凍庫1は、冷凍容器11を有しており、その中空に被冷凍対象物を通過させることにより、被冷凍対象物を所望の温度に冷凍させる、というものである。この冷凍容器11の内壁天井部分には、等間隔で攪拌ファン12が懸吊されており、具体的には、一列11個の二列で計22個の攪拌ファン12〜1222が設けられている。
また、攪拌ファン12の各々に対応して、冷凍容器11の外壁上部には、攪拌ファン12の各々を駆動するためのファン駆動用モーター13〜1322が設けられている。従って、各攪拌ファン12の回転速度は、各ファン駆動用モーター13により個別にインバータ制御可能となっている。なお、搬送方向に隣接する攪拌ファン12同士の干渉を回避するため、それらの攪拌ファン12の間にファン仕切板14を設けている。
また、連続式冷凍庫1は、液体窒素供給ユニット15を備えており、そこから液体窒素供給配管16を通して、各攪拌ファン12の部分に設けられた、図示しない各ノズルまで液体窒素(LN:Liquid Nitrogen)を供給するような構造となっている。各ノズルに供給され、それらから噴霧された液体窒素は、攪拌ファン12の回転による風により低温窒素ガスに気化されるので、液体窒素が直接被冷凍対象物に噴霧されることはなく、雰囲気冷却が可能となっている。これにより被冷凍対象物の表面のひび割れを回避できる。
なお、ノズルは液体窒素噴霧量に影響しており、ノズル径はφ1.1mm程度が望ましい。ノズル径が小さすぎると液体窒素噴霧量が減少し、冷凍容器11内温度が目標温度まで下がらなくなったり、常温から目標温度までの冷却時間が長くなる。一方、ノズル径が大きすぎると液体窒素噴霧量が増加し、庫内温度が常温から目標温度までの冷却時間は速くなるが、ランニングコストが増加する。
液体窒素供給配管16の各ノズルへの分岐後の各径路には、図示しない制御弁(オン/オフ弁又は比例制御弁)が設けられており、かかる構成により、各攪拌ファン12ごとに液体窒素供給量の制御が行えるようになっている。例えば、図1の点線で示した配管部分は、対応する制御弁を閉じることにより液体窒素の供給を停止している部分である。
以上の構成から、冷凍容器11内を、被冷凍対象物の搬送方向に2以上のゾーンに分割して、それぞれのゾーンごとに温度制御が行えることとなる。
なお、図に示した本実施形態においては、攪拌ファン12を一列11個の二列で計22個設けているが、列の数やその個数はこれに限られることはない。このとき、上述のように各攪拌ファン12(ノズル)に対応して制御弁を設ければ、各攪拌ファン12(ノズル)ごとに液体窒素の供給量が制御できるが、被冷凍対象物の搬送方向に分割して温度制御するという意味では、少なくとも冷凍容器11の断面方向の列ごとに液体窒素の供給量が制御できれば足りる。また、各攪拌ファン12は前記搬送方向について等間隔に設けるのが一般的ではあるが、ファン駆動用モーター13と共に、着脱式にしたり、前記搬送方向に所定距離移動可能とすることができれば、設ける各ゾーンの搬送方向幅に融通性を持たせることができる。
そこで、図1及び図2に示した本実施形態においては、被冷凍対象物としてのケーキを短時間で均等に冷却する場合を一例として、搬送経路の上流側に急速冷凍ゾーン(LTZ:Low Temperature Zone)(−100℃くらい)とその下流側に均温化ゾーン(HTZ:High Temperature Zone)(−10〜0℃くらい)の2つのゾーンを形成する場合を説明する。なお、急速冷凍ゾーンLTZというのは、文字通り、ケーキを短時間で急速冷凍するためのゾーンであり、均温化ゾーンHTZというのは、急速冷凍ゾーンLTZでの冷却の結果、ケーキ表面は凍結したものの内部が比較的暖かいという不均一な温度状態を解消するためのゾーンである。
本実施形態においては、ケーキを冷凍容器11内で搬送するための搬送コンベアとして、急速冷凍ゾーンLTZ及び均温化ゾーンHTZのそれぞれに対応して、LTZ側搬送コンベア18a及びHTZ側搬送コンベア18bを設けている。搬送コンベアは、冷凍容器11の上流端から下流端までに対応した1つのものでも構わないのであるが、そうするとコンベアベルトが両ゾーンを行き来することになり、それにより熱交換が生じ、両ゾーンの温度差が適正に確保されないおそれがある。従って、本実施形態のように、それぞれのゾーンに専用の搬送コンベアを設けるのが好適である。これは3以上のゾーンを設けた場合も同様である。
なお、LTZ側搬送コンベア18a及びHTZ側搬送コンベア18bは、それぞれLTZ側搬送コンベア駆動用モーター19a及びHTZ側搬送コンベア駆動用モーター19bにより駆動しており、LTZ側搬送コンベア18a及びHTZ側搬送コンベア18bの搬送速度は個別にインバータ制御が可能である。また、製品(被冷凍対象物)の処理量や形状などに応じて、各搬送コンベアの幅と長さを変更することで、様々な製品に適用可能となる。
また、急速冷凍ゾーンLTZ及び均温化ゾーンHTZ内に、各ゾーン内の温度を測定するためのLTZ側温度センサー20a及びHTZ側温度センサー20bを設けている。これらの温度センサーの計測結果に基づいて制御弁の開度を調節して液体窒素の噴霧量を制御することにより、各ゾーンの温度を所望の温度に制御できる。なお、各ゾーンごとに必ずしも1つの温度センサーである必要はなく、複数の温度センサーをそれぞれ所望の位置に設置してもよい。
また、冷凍容器11内の各ゾーンにおける着霜を抑制するため、各ゾーンに排気口を設けることが好適である。図1及び図2に示した実施形態においては、急速凍結ゾーンLTZに対応してその上流端にLTZ側排気口21aを設け、均温化ゾーンHTZに対応してその下流端にHTZ側排気口21bを設けている。このとき、各LTZ側排気口21a及び21bにはブロアを設けることが好適である。これにより、急速凍結ゾーンLTZでは上流方向への流れとなり、一方、均温化ゾーンHTZでは下流方向への流れとなり、ゾーン境界部分での温度の異なる窒素ガスの混合を回避することができる。なお、各ブロアの排気量は個別にインバータ制御できる。
さらに、急速凍結ゾーンLTZから均温化ゾーンHTZへの低温窒素ガスの流入を抑制するため、その境界にゾーン仕切板17を設けることが好適である。
なお、均温化ゾーンHTZは、急速凍結ゾーンLTZからの低温窒素ガスの影響を受け易いため、均温化ゾーンHTZの温度制御精度を高めるには、当該ゾーン内に、ヒーター、又は常温気体により加温できる機構を設けることが望ましい。そのとき、常温気体は、酸化防止のため不活性ガスであって、着霜防止のためドライであることが望ましい。
次に、本実施形態の連続式冷凍庫1の運転方法について説明する。
本実施形態の連続式冷凍庫1の動作としては、急速凍結ゾーンLTZ及び均温化ゾーンHTZの各ゾーン内を所望の温度に制御すべく、LTZ側温度センサー20a及びHTZ側温度センサー20bによる計測結果に基づき、各ゾーンの各制御弁の開度を自動調節して各ゾーンの噴霧される液体窒素の量を制御する。
なお、通常、均温化ゾーンHTZよりも急速凍結ゾーンLTZに噴霧される液体窒素の量の方が多いことから、急速冷凍ゾーンLTZ内の攪拌ファン12の回転速度は、均温化ゾーンHTZ内のそれらの回転速度よりも大きく、LTZ側排気口21aのブロア排気量は、HTZ側排気口21bのそれよりも大きい。また、被冷凍対象物としてのケーキ生産量と各コンベアの有効面積との兼ね合いによって、LTZ側搬送コンベア18a及びHTZ側搬送コンベア18bの各コンベアの搬送速度が決定される。
これにより、冷凍容器11内に導入された被冷凍対象物(ケーキ)は、所望速度のLTZ側搬送コンベア18aによる搬送により急速凍結ゾーンLTZの下流端に達すると、所望の温度差を有する所望の表面温度と所望の中心温度を有することとなる。そして、当該被冷凍対象物が、更に均温化ゾーンHTZに導入され、所望速度のHTZ側搬送コンベア18bによる搬送により均温化ゾーンHTZの下流端に達すると、表面温度と中心温度が略均等化された状態となる。
以上説明したように、本実施形態の連続式冷凍庫1によれば、液体窒素を噴霧するノズルと攪拌ファン12の組を複数設け、それらの噴霧量と攪拌ファン12の回転速度を個別制御することにより、急速冷凍ゾーンLTZと均温化ゾーンHTZを連続的に設け、更に、排気口21a、12bにより低温窒素ガスの流れを制御してそれらのゾーンの温度調整を達成している。
かかる構成により、急速凍結ゾーンLTZにおいて、急速に短時間でケーキを凍結させ、そのとき生じた表面と内部の温度差を、続く均温化ゾーンHTZで許容差に均温化しているので、凍結工程の時間が短縮して生産量が増大し、かつ、作業員の作業量削減が図れる。
具体的には、凍結工程の時間が従来の一晩から14分程度に短縮される。また、均温化ゾーンHTZの最終端(最下流)に達した時点で、表面温度が−13〜−28℃、中心温度が−13〜−21℃となる。さらに、ケーキ表面のひび割れやデコレーションの飛散なども発生しない。
なお、本発明の技術的範囲は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、上述の実施形態においては、急速凍結ゾーンLTZと均温化ゾーンHTZの2つのゾーンに区分けする構成を一例として挙げたが、これに限られることはなく、3つ以上のゾーンに区分けしてもよい。例えば、上述の実施形態における均温化ゾーンHTZの後段に、更に他の温度ゾーンを設けてもよい。この場合、各ゾーンの境界にゾーン仕切板を設ける。また、各ゾーンに排気口を設ける。ここで、3つ以上のゾーンを設けた場合の、両端ゾーン以外の中間ゾーンのおける排気口の位置は、ゾーンの搬送方向における中間ゾーンと両端ゾーンとの境界位置が好適である。ゾーンの両端境界における窒素ガスの混合を効率よく防ぐことができるからである。
また、上述の実施形態においては、上流側から急速冷凍ゾーンLTZ、均温化ゾーンHTZの順にゾーンを設定して下流側に向かって温度を上げる場合の例を説明したが、これとは逆に、下流側に向かって温度を段階的に下げるような構成にすることもできる。このように、温度ゾーンの区分け数、設定温度、構成順等を適宜選択することにより、時間を短縮しつつ、被冷凍対象物の全体や各部を任意の所望の温度にすることができる。
以下、本発明の効果を、具体例を用いて詳細に説明する。
(1)比較例1(従来の凍結方法)
被凍結対象物:ケーキ(W400×D300×H30mm 1.2kg)
凍結装置: 液化窒素式冷凍庫(マジックキューブMC−350)
凍結方法: 低温窒素ガスによる雰囲気冷却
冷却温度: −120℃
(結果)
製品内部が目標温度に到達したときは表面が目標温度以下(過冷却)の状態となり、表面が硬すぎてカット不可であった。製品表面が目標温度に到達したときは内部が目標温度以上(未凍結)の状態となり、カット時に製品に外観上の不具合が発生した。
(2)比較例2(従来の凍結方法)
被凍結対象物:ケーキ(W400×D300×H30mm 1.2kg)
凍結装置: 液化窒素式冷凍庫(マジックフリーズMF−100SD)
凍結方法: 低温窒素ガスによる雰囲気冷却+液体窒素直接噴霧
冷却温度: −120℃
(結果)
製品表面が目標温度以下(過冷却)の状態となり、表面が硬すぎてカット不可であった。加えて、冷却速度が速い(液体窒素を噴霧した)ことにより凍結後に製品表面が割れた。
(3)実施例1
被凍結対象物:ケーキ(W400×D300×H30mm 1.2kg)
凍結装置: 液化窒素式冷凍庫(マジックフリーズMF−500SD 特注仕様)
凍結方法: 低温窒素ガスによる雰囲気冷却
冷却温度: −100℃(急速凍結ゾーンLTZ)
均温温度: −10℃(均温化ゾーンHTZ)
(結果)
製品を凍結時間14分で目標温度範囲内となるように凍結することができた。凍結後に製品表面が割れるなどの外観上の不具合はなかった。
本発明の連続式冷凍庫は、例えば、ケーキの生産工程における凍結工程に採用することができる。
1・・・連続式冷凍庫
11・・・冷凍容器
12・・・攪拌ファン
13・・・ファン駆動用モーター
14・・・ファン仕切板
15・・・液体窒素供給ユニット
16・・・液体窒素供給配管
LTZ・・・急速冷凍ゾーン
HTZ・・・均温化ゾーン
17・・・ゾーン仕切板
18a・・・LTZ側搬送コンベア
18b・・・HTZ側搬送コンベア
19a・・・LTZ側搬送コンベア駆動用モーター
19b・・・HTZ側搬送コンベア駆動用モーター
20a・・・LTZ側温度センサー
20b・・・HTZ側温度センサー
21a・・・LTZ側排気口
21b・・・HTZ側排気口

Claims (3)

  1. 被冷凍対象物を搬送する搬送コンベアと、
    前記搬送コンベア上の前記被冷凍対象物を低温雰囲気によって冷却する、2以上の冷却空間と
    前記冷却空間ごとに設けられ、前記冷却空間内の雰囲気をそれぞれ強制排気する、2以上の排気口と、を備え、
    前記搬送コンベア上に2以上の前記冷却空間が連続するように設けられ、前記冷却空間に前記搬送コンベアの少なくとも搬送面が露出するとともに、
    隣接する前記冷却空間の前記低温雰囲気の温度が異なる、連続式冷凍庫。
  2. 前記冷却空間は、前記低温雰囲気を維持する冷却装置を有しており、
    前記冷却装置は、前記冷却空間内の雰囲気を撹拌するための1以上の攪拌ファンと、液体窒素を前記撹拌ファンに噴霧する1以上のノズルと、を有する、請求項1に記載の連続式冷凍庫。
  3. 2以上の前記搬送コンベアを備え、
    前記冷却空間ごとに、それぞれ専用の前記搬送コンベアが設けられる、請求項1又は2に記載の連続式冷凍庫。
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