JP6685379B2 - スクリュー圧縮機および冷凍サイクル装置 - Google Patents

スクリュー圧縮機および冷凍サイクル装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6685379B2
JP6685379B2 JP2018502908A JP2018502908A JP6685379B2 JP 6685379 B2 JP6685379 B2 JP 6685379B2 JP 2018502908 A JP2018502908 A JP 2018502908A JP 2018502908 A JP2018502908 A JP 2018502908A JP 6685379 B2 JP6685379 B2 JP 6685379B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compression chamber
screw
economizer
screw compressor
slide valve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018502908A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2017149659A1 (ja
Inventor
雅章 上川
雅章 上川
下地 美保子
美保子 下地
英彰 永田
英彰 永田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Publication of JPWO2017149659A1 publication Critical patent/JPWO2017149659A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6685379B2 publication Critical patent/JP6685379B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C18/00Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
    • F04C18/48Rotary-piston pumps with non-parallel axes of movement of co-operating members
    • F04C18/50Rotary-piston pumps with non-parallel axes of movement of co-operating members the axes being arranged at an angle of 90 degrees
    • F04C18/52Rotary-piston pumps with non-parallel axes of movement of co-operating members the axes being arranged at an angle of 90 degrees of intermeshing engagement type, i.e. with engagement of co-operating members similar to that of toothed gearing
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C29/00Component parts, details or accessories of pumps or pumping installations, not provided for in groups F04C18/00 - F04C28/00
    • F04C29/0007Injection of a fluid in the working chamber for sealing, cooling and lubricating
    • F04C29/0014Injection of a fluid in the working chamber for sealing, cooling and lubricating with control systems for the injection of the fluid
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B1/00Compression machines, plants or systems with non-reversible cycle
    • F25B1/04Compression machines, plants or systems with non-reversible cycle with compressor of rotary type
    • F25B1/047Compression machines, plants or systems with non-reversible cycle with compressor of rotary type of screw type
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C28/00Control of, monitoring of, or safety arrangements for, pumps or pumping installations specially adapted for elastic fluids
    • F04C28/08Control of, monitoring of, or safety arrangements for, pumps or pumping installations specially adapted for elastic fluids characterised by varying the rotational speed
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C28/00Control of, monitoring of, or safety arrangements for, pumps or pumping installations specially adapted for elastic fluids
    • F04C28/10Control of, monitoring of, or safety arrangements for, pumps or pumping installations specially adapted for elastic fluids characterised by changing the positions of the inlet or outlet openings with respect to the working chamber
    • F04C28/12Control of, monitoring of, or safety arrangements for, pumps or pumping installations specially adapted for elastic fluids characterised by changing the positions of the inlet or outlet openings with respect to the working chamber using sliding valves

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Description

本発明は、たとえば冷媒圧縮を行うスクリュー圧縮機および冷凍サイクル装置に係るものである。特にエコノマイザポートを有するスクリュー圧縮機などに関するものである。
従来の冷凍サイクル装置において、能力増大、冷凍サイクルの性能および成績係数(圧縮機入力に対する冷凍能力の比)の向上などを目的として、冷媒回路を構成する機器として、冷媒間の熱交換を行う中間冷却器を有する装置がある。中間冷却器を有する冷凍サイクル装置では、たとえば、中間冷却器において液状の冷媒が冷却された後のガス状の冷媒(以下、エコノマイザガスという)を圧縮機中間部へ導くエコノマイザ運転を行うことができるものがある。
このような冷凍サイクル装置において、中間冷却器は、冷媒回路を構成する凝縮器と蒸発器との間に配置される。また、凝縮器から蒸発器に至る途中で主となる冷媒回路から分岐したエコノマイザ配管を有している。また、エコノマイザ配管には、中間冷却用膨張弁が設置されている。そして、エコノマイザ配管が接続されるエコノマイザポートを有するスクリュー圧縮機を有している。
スクリュー圧縮機は、スクリューロータ、スクリューロータを収容するケーシング、低圧室と圧縮室の吸込側とを連通するバイパス口およびスクリューロータの回転軸方向へスライド移動されて、バイパス口の一部または全部を塞ぎ、バイパス口の開口部分の大きさを調整するスライドバルブを備えている。スクリュー圧縮機には、ケーシングの内面とスクリューロータとゲートロータとの間に少なくとも2つの圧縮室を有しているものがある。従来技術において、前述したエコノマイザポートは、一方の圧縮室にのみ設置されている。そして、たとえば、制御装置は、エコノマイザポートが設けられていない他方の圧縮室のスライドバルブを先に移動させてバイパス口の開口部分を調整し、圧縮機の容量を調整する。このとき、エコノマイザガスが、バイパス口を経由して吸込側へ流入することがなく、吸込する冷媒の阻害を抑制する(たとえば、特許文献1参照)。
特許第1551204号公報
前述したとおり、スライドバルブを移動させてバイパス口の開口部分の大きさを調整して容量制御を行うスクリュー圧縮機に対して、圧縮されたガス状の冷媒をバイパスさせることで発生する損失を低減するため、インバータ装置による制御により、電動機の運転回転数を変化させて容量を調整するスクリュー圧縮機がある。たとえば、インバータ制御により容量を調整するスクリュー圧縮機は、低回転数運転時には吐出量に対する漏れの割合が大きく、性能が悪化してしまう。そこで、一方の圧縮室に対して、スライドバルブを移動してバイパス口の開口部分の大きさを調整する。そして、バイパス口を開けることで、一方の圧縮室を無負荷状態とし、圧縮機の吸込容積を約1/2にする休筒運転を行って、吸込容積と冷媒ガスが漏れるシール長さを減少させる。休筒運転を行うことで、所定の能力を得るために圧縮機の運転回転数を増加させることができ、吐出量に対する漏れの割合が小さくなって部分負荷における性能を向上させることができる。
上記のように電動機の運転回転数を変化させて容量を調整するスクリュー圧縮機においては、運転回転数を変化させて容量を調整するため、バイパス口を開口して容量を調整する運転モードが減り、部分負荷時の性能を向上させることができる。しかしながら、エコノマイザ配管が接続され、エコノマイザポートが設けられているスクリュー圧縮機において、エコノマイザ運転を停止した際に課題がある。エコノマイザポートは通常二つの圧縮室にそれぞれ設けられ、エコノマイザ運転を停止した際の課題があるが、一方の圧縮室にのみ設けた場合であっても、以下の同様の課題がある。特許文献1のように、バイパス口を開口しない側の圧縮室にエコノマイザポートを設けると、低負荷条件で運転圧力差(冷凍サイクルの高低差圧)が小さい条件では、エコノマイザガスが流入しにくくなり、サイクルが不安定となり、エコノマイザーサイクルによる冷凍能力の向上効果が得られず、成績係数が悪化してしまう。そのため、エコノマイザ運転を停止すると、エコノマイザポートおよび流路の容積部がデッドボリュームとなり、再圧縮損失を生じる、漏れ流路として作用するなど、成績係数が低下するという課題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するため、広い運転範囲で高い成績係数を実現し、性能を向上させることができるスクリュー圧縮機および冷凍サイクル装置を提供することを目的とする。
本発明に係るスクリュー圧縮機は、運転回転数を変更可能な電動機と、複数のスクリュー溝を外周面に有するスクリューロータと、電動機からの駆動力をスクリューロータに伝達してスクリューロータを回転させるスクリュー軸と、スクリュー軸に対して点対称に、スクリューロータの両側にそれぞれ配置され、スクリュー溝に噛み合わされる複数の歯を外周部に有する第1ゲートロータおよび第2ゲートロータと、筒形状を有し、筒の内側にスクリューロータを収容するケーシングと、第1ゲートロータ、スクリュー溝およびケーシングで囲まれた空間である第1圧縮室と、第2ゲートロータ、スクリュー溝およびケーシングで囲まれた空間である第2圧縮室と、第1圧縮室側のみに設置され、スクリュー軸の方向にスライド移動自在の第1スライドバルブを有するバイパス装置と、第1圧縮室側のみに設置され、外部からの流体をケーシング内に流入させるエコノマイザポートと、第2圧縮室の外周面に設置され、スクリュー軸の方向にスライド移動自在の第2スライドバルブと、第2スライドバルブをスライド移動させて、第2圧縮室が有する吐出口からの流体の吐出タイミングを調整する内部容積比可変機構とを備え、第1スライドバルブは、第1圧縮室と吸込圧力雰囲気となる低圧室とを連通可能にスライドして、第1圧縮室からの流体の吐出量を調整するものであり、エコノマイザポートは、ケーシングに第1圧縮室と連通して設けられているものである。
また、本発明に係る冷凍サイクル装置は、上記のスクリュー圧縮機、凝縮器、中間冷却器の高圧側流路、減圧装置および蒸発器を順に冷媒配管で接続し、流体である冷媒を循環させる冷媒回路を構成し、中間冷却器と減圧装置との間の配管から分岐し、中間冷却器用絞り装置および中間冷却器の中間圧側流路を介してスクリュー圧縮機が有するエコノマイザポートに接続されるエコノマイザ配管を備えるものである。
本発明によれば、エコノマイザポートとバイパス装置を第1圧縮室側に設けるようにしたので、たとえば、高負荷運転時にはエコノマイザ運転をしてエコノマイザ効果が得られ、低負荷運転時には、第1圧縮室を無負荷状態にすることで運転回転数を増加でき、さらにはエコノマイザを停止運転とした場合においても、デッドボリュームによる損失を低減することが可能となる。このため、広い運転範囲で高い成績係数を実現し、性能を向上させることができるスクリュー圧縮機などを得ることができる。
本発明の実施の形態1に係るスクリュー圧縮機102を備えた冷凍サイクル装置100の構成を示す図である。 本発明の実施の形態1に係るスクリュー圧縮機102における内部構成を説明する図である。 本発明の実施の形態1に係るスクリュー圧縮機102におけるケーシング1、スクリューロータ3およびゲートロータ6と、圧縮室5との関係を示す図である。 本発明の実施の形態1に係るスクリュー圧縮機102の圧縮原理を示す図である。 本発明の実施の形態1に係るスクリュー圧縮機102において、吸込側バイパス口1dが開口していないときの状態を示す概略図である。 本発明の実施の形態1に係るスクリュー圧縮機102において、吸込側バイパス口1dが開口していないときのケーシング1の内筒面およびスクリューロータ3を展開した図である。 本発明の実施の形態1に係るスクリュー圧縮機102において、吸込側バイパス口1dを開口させたときの状態を示す概略図である。 本発明の実施の形態1に係るスクリュー圧縮機102において、吸込側バイパス口1dを開口させたときのケーシング1の内筒面およびスクリューロータ3を展開した図である。 本発明の実施の形態2に係るスクリュー圧縮機102を備えた冷凍サイクル装置100の構成を示す図である。 本発明の実施の形態2に係るスクリュー圧縮機102において、吸込側バイパス口1dが開口していないときの状態を示す概略図である。 本発明の実施の形態2に係るスクリュー圧縮機102において、吸込側バイパス口1dが開口していないときのケーシング1の内筒面およびスクリューロータ3を展開した図である。 本発明の実施の形態2に係るスクリュー圧縮機102において、吸込側バイパス口1dを開口させたときの状態を示す概略図である。 本発明の実施の形態2に係るスクリュー圧縮機102において、吸込側バイパス口1dを開口させたときのケーシング1の内筒面およびスクリューロータ3を展開した図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。ここで、以下の図面において、同一の符号を付したものは、同一またはこれに相当するものであり、以下に記載する実施の形態の全文において共通することとする。また、明細書全文に示されている構成要素の形態は、あくまで例示であってこれらの記載に限定されるものではない。特に構成要素の組み合わせは、各実施の形態における組み合わせのみに限定するものではなく、他の実施の形態に記載した構成要素を別の実施の形態に適宜、適用することができる。そして、圧力の高低については、特に絶対的な値との関係で高低が定まっているものではなく、システム、装置などにおける状態、動作などにおいて相対的に定まるものとする。また、添字で区別などしている複数の同種の機器などについて、特に区別したり、特定したりする必要がない場合には、添字などを省略して記載する場合がある。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るスクリュー圧縮機102を備えた冷凍サイクル装置100の構成を示す図である。以下においては、スクリュー圧縮機102は、冷媒回路を構成する機器である。このため、実施の形態1などのスクリュー圧縮機102が吸込、圧縮および吐出する流体が、冷媒であるものとして説明する。
実施の形態1の冷凍サイクル装置100は、インバータ装置101から電力供給されて駆動するスクリュー圧縮機102と、凝縮器103と、中間冷却器104の高圧側流路と、減圧装置である膨張弁105と、蒸発器106とを順に冷媒配管で接続して構成した、主となる冷媒回路を有している。冷凍サイクル装置100は、さらに、中間冷却器104と膨張弁105との間において主流冷媒が流れる配管から一端が分岐したエコノマイザ配管108を有している。エコノマイザ配管108の別の一端は、中間冷却器用膨張弁107および中間冷却器104の中間圧側流路を介してスクリュー圧縮機102に接続される。また、エコノマイザ配管108には、エコノマイザ配管108に冷媒を通過させるまたは通過させないようにする、開閉装置となる電磁弁109が設けられている。
インバータ装置101は、スクリュー圧縮機102への電力供給を制御して、スクリュー圧縮機102の運転回転数を制御する。スクリュー圧縮機102については後述する。また、凝縮器103は、スクリュー圧縮機102から吐出されたガス状の冷媒である吐出ガスを冷却し、凝縮させる。膨張弁105は、中間冷却器104の高圧側流路から流出した主流冷媒を減圧させ、膨張させる。さらに、蒸発器106は、膨張弁105から流出した冷媒を蒸発させる。中間冷却器104は、主流冷媒である高圧側冷媒と中間圧冷媒とを熱交換させる。高圧側冷媒は、凝縮器103と膨張弁105との間の高圧側流路を流れる冷媒である。また、中間圧冷媒は、中間冷却器用膨張弁107により高圧側冷媒の一部が減圧されて、中間圧側流路を流れる冷媒である。熱交換により、高圧側冷媒は冷却される。また、中間圧冷媒は加熱されて、エコノマイザガスとなる。
冷凍サイクル装置100は、さらに制御装置110を備えている。制御装置110は、インバータ装置101、膨張弁105、中間冷却器用膨張弁107などを制御する。特に、実施の形態1では、制御装置110は、バイパス制御装置111および開閉制御装置112を有している。バイパス制御装置111は、後述するように、スクリュー圧縮機102が有するスライドバルブ8の位置制御などを行う。また、開閉制御装置112は、電磁弁109の開閉を制御する。
(スクリュー圧縮機)
図2は、本発明の実施の形態1に係るスクリュー圧縮機102における内部構成を説明する図である。また、図3は、本発明の実施の形態1に係るスクリュー圧縮機102におけるケーシング1、スクリューロータ3およびゲートロータ6と、圧縮室5との関係を示す図である。以下、本発明の実施の形態1に係るスクリュー圧縮機102について、図2および図3を用いて説明する。
図2に示すように、実施の形態1のスクリュー圧縮機102は、ケーシング1、スクリューロータ3、ゲートロータ6、スクリューロータ3を回転駆動させる電動機2およびスライドバルブ8などを備えている。筒状のケーシング1は、スクリューロータ3、ゲートロータ6、電動機2、スライドバルブ8などを筒の内側に収容する。電動機2は、ケーシング1に内接固定されたステータ2aと、ステータ2aの内側に配置されたモータロータ2bとを備えている。電動機2は、インバータ装置101から供給された電力に基づく運転回転数で駆動する。
また、ケーシング1内にはスクリューロータ3が配置されている。スクリューロータ3とモータロータ2bとは、互いに、回転軸となるスクリュー軸4の周りに配置され、固定されている。スクリューロータ3は、外周面に複数の螺旋状のスクリュー溝5aが形成されている。スクリューロータ3は、スクリュー軸4に固定されたモータロータ2bの回転に伴って回転する。また、実施の形態1のスクリュー圧縮機102は、2つのゲートロータ6を有している。2つのゲートロータ6は、スクリュー軸4に対して点対称となる位置であって、スクリューロータ3の両側にそれぞれ配置されている。ここで、一方を第1ゲートロータ6bとし、他方を第2ゲートロータ6cとする。ゲートロータ6は、円板状の形状をしており、外周面には周方向に沿って複数の歯6aが設けられている。ゲートロータ6の歯6aは、スクリュー溝5aに噛み合わされている。そして、ゲートロータ6の歯6a、スクリュー溝5aおよびケーシング1の筒内面側によって囲まれた空間が圧縮室5となる。
図3に示すように、圧縮室5は、スクリューロータ3の径方向中心に対して、点対称となる位置に複数形成される。ここで、実施の形態1では、ケーシング1、スクリューロータ3および第1ゲートロータ6bの歯6aで囲まれる圧縮室5を第1圧縮室5bとする。また、ケーシング1、スクリューロータ3および第2ゲートロータ6cの歯6aで囲まれる圧縮室5を第2圧縮室5cとする。そして、第1圧縮室5bと第2圧縮室5cとを区別する必要がない場合には、圧縮室5として説明する。
ここで、スクリュー圧縮機102内は、隔壁(図示せず)により冷媒の吸込側となる低圧側と冷媒の吐出側となる高圧側とに区画される。低圧側の空間は、吸込圧力雰囲気となる低圧室(図示せず)となる。また、高圧側の空間は、吐出圧力雰囲気となる高圧室(図示せず)となる。ケーシング1において、圧縮室5の高圧側となる位置には、高圧室と圧縮室5とを連通させる吐出口7(後述する図4を参照)が設けられている。
さらに、ケーシング1の内側において、第1圧縮室5bに対応する位置に、スクリューロータ3の回転軸方向に延びるスライド溝1aが形成されている。そして、スライド溝1a内には、バイパス装置となるスライドバルブ8が、スライド溝1aに沿ってスライド移動自在に収容されている。スライドバルブ8は、ケーシング1と一体となって、ケーシング1とともに第1圧縮室5bを形成している。実施の形態1では、2つの圧縮室5のうち、一方の圧縮室5側にのみ、スライドバルブ8が設けられている。図2では、第1圧縮室5bにのみ、バイパス装置となるスライドバルブ8が設けられている。実施の形態1では、第1圧縮室5b側だけにスライド溝1aおよびスライドバルブ8が設けられているスクリュー圧縮機102について説明するが、スライド溝1aおよびスライドバルブ8が第2圧縮室5c側だけにあってもよい。このとき、第2圧縮室5cが第1圧縮室となる。
スライドバルブ8は、連結棒9を介して、たとえば、ピストンなどのバイパス駆動装置10に接続されている。バイパス駆動装置10を駆動させることにより、スライドバルブ8は、スライド溝1a内を、スクリューロータ3の回転軸方向に移動する。制御装置110のバイパス制御装置111は、第1圧縮室5bが有する吐出口7からの流体の吐出量<第2圧縮室5cが有する吐出口からの流体の吐出量となる位置に、スライドバルブ8を位置させる指示をバイパス駆動装置10に送り、スクリュー圧縮機102の容量制御運転を行う。ここで、スライドバルブ8を駆動するバイパス駆動装置10は、ガス圧で駆動するもの、油圧で駆動するもの、ピストンとは別にモータなどにより駆動するものなど、駆動の動力源を限定しない。
また、ケーシング1は、中間冷却器104から流出したエコノマイザガスを、第1圧縮室5bに導くエコノマイザガス流路1bを有している。エコノマイザガス流路1bは、エコノマイザポート1cを介して第1圧縮室5bに連通する。そして、エコノマイザ配管108が、エコノマイザガス流路1bに接続される。中間冷却器104から流出して分岐し、主流冷媒液を冷却したエコノマイザガスが、エコノマイザ配管108、エコノマイザガス流路1bおよびエコノマイザポート1cを通って第1圧縮室5bに流入する。
ここで、中間冷却器104からエコノマイザガスを導くためのエコノマイザガス流路1bおよびエコノマイザポート1cは、前述したように、第1圧縮室5bと連通し、第1圧縮室5b側のみに設けられている。また、ケーシング1内のエコノマイザガス流路1bにおいて、冷媒ガスが流れる際の脈動を抑制する空間(図示せず)が設けられ、この空間を経由して第1圧縮室5bと連通するものもある。
(冷媒回路の動作説明)
次に、実施の形態1の冷凍サイクル装置100の動作について、図1〜図3を参照して説明する。
スクリュー圧縮機102は、ガス状の冷媒である冷媒ガスを吸込して圧縮した後、吐出する。スクリュー圧縮機102から吐出された吐出ガスは、凝縮器103で冷却される。凝縮器103で冷却された冷媒は、中間冷却器104の高圧側流路に流入する。中間冷却器104では、高圧側流路を通過する高圧側冷媒と、中間冷却器104を通過後に分岐され、中間冷却器用膨張弁107で減圧されて中間圧側流路を通過する中間圧冷媒とが熱交換される。高圧側冷媒は、中間圧冷媒との熱交換により、過冷却される。冷媒が過冷却されることで、蒸発器106における冷凍効果は増えることになる。過冷却された冷媒は、蒸発器106で加熱され、冷媒ガスとなる。蒸発器106から流出した冷媒ガスはスクリュー圧縮機102に吸い込まれる。
一方、中間冷却器104の中間圧側流路を通過する中間圧冷媒は、高圧側冷媒を冷却した後、エコノマイザガスとなり、エコノマイザ配管108およびエコノマイザガス流路1bを通過する。そして、高圧およびエコノマイザガスの中間圧力と第1圧縮室5b内の圧力との差圧により、エコノマイザガスが、ケーシング1に設けられたエコノマイザポート1cから第1圧縮室5bにインジェクションされる。インジェクションされたエコノマイザガスは、圧縮途中の冷媒ガスと混合し、スクリュー圧縮機102から吐出される。
(スクリュー圧縮機102の動作説明)
図4は、本発明の実施の形態1に係るスクリュー圧縮機102の圧縮原理を示す図である。次に、実施の形態1に係るスクリュー圧縮機102の動作について説明する。たとえば、スクリューロータ3が、図2に示す電動機2により、図2に示すスクリュー軸4を介して回転させられると、図4に示すように、ゲートロータ6の歯6aが圧縮室5(スクリュー溝5a)内を相対的に移動する。このとき、圧縮室5内では、吸込行程、圧縮行程および吐出行程が順次行われる。吸込行程、圧縮行程および吐出行程を1つのサイクルとして、サイクルが繰り返される。ここでは、図4においてドット状のハッチングで示した圧縮室5に着目して、各行程について説明する。
図4(a)は、吸込行程における圧縮室5の状態を示している。スクリューロータ3が電動機2により駆動して、実線矢印の方向に回転する。スクリューロータ3が回転すると、図4(b)に示すように圧縮室5の容積が縮小していく。
引き続き、スクリューロータ3が回転すると、図4(c)に示すように、圧縮室5が吐出口7を介して、外部と連通する。これにより、圧縮室5内で圧縮された高圧の冷媒ガスが、吐出口7から外部へ吐出される。そして、再び、スクリューロータ3の背面で同様の圧縮が行われる。
図4では、エコノマイザポート1cおよびスライドバルブ8およびスライド溝1aについては図示を省略している。ここで、エコノマイザ運転時には、圧縮行程において、エコノマイザガスが、エコノマイザポート1cを介して圧縮室5に流入する。そして、圧縮室5に流入したエコノマイザガスは、冷媒ガスと一緒に圧縮され、吐出行程において外部に吐出される。
実施の形態1のスクリュー圧縮機102は、片側の圧縮室5(実施の形態1の例では第1圧縮室5b)のみにエコノマイザポート1cを設け、エコノマイザ運転を行うものである。そして、エコノマイザ運転において、さらに、低負荷の状態で運転する低負荷運転時に、エコノマイザポート1cがデッドボリュームとなることを防止することを目的とする。以下、詳細に説明する。ここで、実施の形態1のスクリュー圧縮機102における特徴を明確にするため、高負荷運転時と低負荷運転時の吸込バイパス制御とエコノマイザポート1cの関係とを比較して、圧縮行程時の動作を説明する。ここで、低負荷は、制御装置110がスクリュー圧縮機102の運転の判断基準とする所定の負荷である。一般的には、20Hz〜30Hz程度以下の低回転数でスクリュー圧縮機102を駆動し、冷媒回路内が低差圧運転となる場合が多い。低負荷運転は、低負荷における運転である。また、高負荷運転は、一般的に、高回転数でスクリュー圧縮機102を駆動し、冷媒回路内が高差圧となる状態が多い。
まずは、高負荷運転において、低圧室と圧縮室5との間にある吸込側バイパス口1dが開かず、両側の圧縮室5にて圧縮が行われる場合における圧縮行程およびエコノマイザ回路について説明する。高負荷運転時には能力を確保するため、吸込側バイパス口1dを塞いで開口させないようにし、2つの圧縮室5で冷媒を圧縮する。
図5は、本発明の実施の形態1に係るスクリュー圧縮機102において、吸込側バイパス口1dが開口していないときの状態を示す概略図である。また、図6は、本発明の実施の形態1に係るスクリュー圧縮機102において、吸込側バイパス口1dが開口していないときのケーシング1の内筒面およびスクリューロータ3を展開した図である。
高負荷運転時には、冷凍効果、成績係数などを向上させるために、エコノマイザ運転を行う。エコノマイザ運転を行う際、制御装置110のバイパス制御装置111は、図5および図6の白抜き矢印で示すように、スライドバルブ8を、吸込側(図5および図6における右側)に移動させる。スライドバルブ8は、吸込側バイパス口1dを開口させないようにする位置(第1位置)となる。吸込側バイパス口1dが開口していないので、ケーシング1に設けられたエコノマイザガス流路1bと第1圧縮室5bとはエコノマイザポート1cを介して連通しているが、低圧室とは連通していない。
圧縮行程中、エコノマイザポート1cが第1圧縮室5bに位置している間、エコノマイザガス流路1bを通過したエコノマイザガスが、エコノマイザポート1cから第1圧縮室5bにインジェクションされる。ここで、エコノマイザポート1cが第1圧縮室5bに位置している間において、第1圧縮室5b内における冷媒の圧力(中間圧)が上昇すると、エコノマイザ運転による能力拡大効果が小さくなる。また、第1圧縮室5bの閉じ込みが完了していない状態でエコノマイザガスが第1圧縮室5bに流入すると、エコノマイザガスが第1圧縮室5bから低圧室側に流出し、冷媒ガスがスクリュー溝5aに流入することを阻害する。そこで、冷媒ガスが圧縮室5に流入するのを阻害しない範囲で、できるだけ、第1圧縮室5bの低圧部分にエコノマイザガスが流入するような位置に、エコノマイザポート1cを配置する。
このように、低圧室と第1圧縮室5bとを連通する吸込側バイパス口1dを開口させないことで、スクリュー圧縮機102には2つの圧縮室5が形成される。そして、エコノマイザ配管108などを介して、第1圧縮室5bにエコノマイザガスが流入することから、高負荷運転時に必要な冷凍能力を確保することができる。さらに、エコノマイザ効果により、高い成績係数を実現することができる。
次に、たとえば、低負荷運転について、第1圧縮室5bの吸込側バイパス口1dを開口する場合の圧縮行程およびエコノマイザ回路について説明する。吸込側バイパス口1dが開口した状態にあると、第1圧縮室5bと低圧室とが連通して、第1圧縮室5bにおいて圧縮が行われない。このため、スクリュー圧縮機102における吸込容積が半分(1/2)程度となり、第1圧縮室5bが無負荷状態となる片肺運転(片側運転)となる。
図7は、本発明の実施の形態1に係るスクリュー圧縮機102において、吸込側バイパス口1dを開口させたときの状態を示す概略図である。また、図8は、本発明の実施の形態1に係るスクリュー圧縮機102において、吸込側バイパス口1dを開口させたときのケーシング1の内筒面およびスクリューロータ3を展開した図である。
たとえば、低負荷運転時には、能力を調整するため、運転回転数を低下させる。しかし、運転回転数が低い場合には、吐出量に対する漏れの割合が大きくなり、性能が悪化する。そこで、実施の形態1では、スライドバルブ8を吐出側に移動させ、低圧室と第1圧縮室5bの吸込側バイパス口1dを開口させる位置に移動させる。吸込側バイパス口1dを開口させることで、第1圧縮室5bでは圧縮行程が行われず、無負荷状態となる。そして、第2圧縮室5cだけで圧縮行程が行われるため、吸込側バイパス口1dを開口していない場合に対し、排除容積は半分(1/2)程度となる。したがって、2つの圧縮室5において圧縮した場合と同様の排除容積にして冷凍能力を確保するため、運転回転数を増加させて駆動させる。運転回転数が増加することで、吐出量に対する漏れの割合の悪化を抑えることができる。
たとえば、水冷チラーなどでは、一般的に低負荷運転の場合、吸込圧力もしくは圧縮室5内の圧力と吐出圧力が低差圧状態であることが多い。このため、エコノマイザ運転をしてもエコノマイザ効果が小さい。さらに、エコノマイザガスが圧縮室5に流入しにくい。このため、エコノマイザポート1cがデッドボリュームとなり、再圧縮損失、漏れ損失が生じてしまう。ここで、デッドボリュームとは、無駄に圧縮される容積部である。
また、低負荷運転においては、エコノマイザ運転をしてもエコノマイザガスが圧縮室5に流入しにくく、冷凍サイクルが不安定な状態となる。したがって、制御装置110において、開閉制御装置112が、エコノマイザ配管108にある電磁弁109を閉止させ、エコノマイザ運転を停止状態とする。
そこで、実施の形態1では、第1圧縮室5b側に、エコノマイザポート1cおよび吸込側バイパス口1dを設置する。そして、低負荷運転時に、バイパス制御装置111は、スライドバルブ8を移動させ、吸込側バイパス口1dを開口させて、休筒運転を行う。
制御装置110のバイパス制御装置111は、図7および図8の白抜き矢印で示すように、スライドバルブ8を、吐出側(図7および図8における左側)に移動させる。スライドバルブ8は、吸込側バイパス口1dを開口させる位置(第2位置)となる。第1圧縮室5bは休筒しているため、第1圧縮室5bにおいて圧縮行程が行われない。このため、エコノマイザポート1cおよびエコノマイザガス流路1bがデッドボリュームになり得ない。
このように、スライドバルブ8を移動させて吸込側バイパス口1dを開口させた状態において、エコノマイザポート1cおよびエコノマイザガス流路1bは吸込側バイパス口1dが開口される第1圧縮室5bに形成されている。このため、低負荷運転時においても片肺運転とすることで、運転回転数の増加によって漏れ損失抑制効果を確保することができる。そして、デッドボリュームとなる空間の影響を受けないため、再圧縮損失や漏れ損失を低減できる。以上のことから、実施の形態1のスクリュー圧縮機102は、高い成績係数を実現する圧縮機となる。
以上、説明したように、実施の形態1のスクリュー圧縮機102によれば、エコノマイザポート1cおよびエコノマイザガス流路1bと、吸込側バイパス口1dおよびスライドバルブ8とを第1圧縮室5bに設けるようにしたので、吸込側バイパス口1dを開口させ、吸込容積を約半分にできる片肺運転を行うことで、漏れ損失を低減させ、さらにはデッドボリュームによる損失を低減することができ、成績係数を向上させることができる。したがって、実施の形態1の冷凍装置においては、スクリュー圧縮機102および冷凍サイクル装置100において高負荷運転においてはエコノマイザ効果を得ることができ、低負荷運転においてはデッドボリューム損失および漏れ損失を低減できるので、広い運転範囲において、高い成績係数を実現することができる。
実施の形態2.
図9は、本発明の実施の形態2に係るスクリュー圧縮機102を備えた冷凍サイクル装置100の構成を示す図である。ここでは、実施の形態1の冷凍サイクル装置100と異なる部分について説明する。実施の形態2の冷凍サイクル装置100は、スクリュー圧縮機102および制御装置110の構成が、実施の形態1の冷凍サイクル装置100と異なる。
(スクリュー圧縮機)
実施の形態2におけるスクリュー圧縮機102は、第1スライドバルブ8aおよび第2スライドバルブ8bを有している。第1スライドバルブ8aは、第1圧縮室5bに設置されている。第1スライドバルブ8aは、実施の形態1で説明したスライドバルブ8と同様に、バイパス装置としての動作を行う。
また、実施の形態2におけるスクリュー圧縮機102は、実施の形態1のスクリュー圧縮機102と比較して、第1圧縮室5b側だけでなく、第2圧縮室5c側にも第2スライドバルブ8bを設置している。第2スライドバルブ8bは、スクリューロータ3の軸方向に移動可能に設置されている。また、第2スライドバルブ8bの位置を変化させる内部容積比可変機構11が設置されている。内部容積比とは、吸込完了(圧縮開始)時の圧縮室5の容積と吐出寸前の圧縮室5の容積との比である。内部容積比の変更は、冷媒が吐出口7から吐出されるタイミングを調整することで行う。具体的には、低負荷運転時には、第2スライドバルブ8bが吸込側に位置して、吐出口7の開口タイミングを早くして容積比を減らすように位置を変化させる。また、高負荷運転時には、第2スライドバルブ8bが吐出側に位置して、吐出口7の開口タイミングを遅くして容積比を増やすように位置を変化させる。
このように、第2スライドバルブ8bは吐出口7の一部を構成することになる。このため、内部容積比可変機構11が第2スライドバルブ8bを移動させることで、吐出のタイミングを調整し、内部容積比を変更することができる。したがって、高負荷運転時の不足圧縮および低負荷運転時の過圧縮を抑制し、性能を向上させるものである。
また、実施の形態2の制御装置110は、内部容積比制御装置113をさらに有している。内部容積比制御装置113は、指示を内部容積比可変機構11に送り、第2スライドバルブ8bを内部容積比に基づいて位置させる制御を行う。
次に、実施の形態2の特徴を明確とするため、実施の形態1と同様に高負荷運転時と低負荷運転時における第1スライドバルブ8aおよび第2スライドバルブ8bの位置制御とエコノマイザポート1cの関係とを比較して、圧縮行程時の動作について説明する。
図10は、本発明の実施の形態2に係るスクリュー圧縮機102において、吸込側バイパス口1dが開口していないときの状態を示す概略図である。また、図11は、本発明の実施の形態2に係るスクリュー圧縮機102において、吸込側バイパス口1dが開口していないときのケーシング1の内筒面およびスクリューロータ3を展開した図である。図10および図11に基づいて、高負荷運転時のスクリュー圧縮機102の動作などについて説明する。
高負荷運転時には、冷凍効果、成績係数などを向上させるために、エコノマイザ運転を行う。エコノマイザ運転を行う際、実施の形態1と同様に、制御装置110のバイパス制御装置111は、図10および図11の白抜き矢印で示すように、第1スライドバルブ8aを、吸込側(図10および図11における右側)に移動させる。第1スライドバルブ8aは、吸込側バイパス口1dを開口させないようにする位置(第1位置)となる。
一方、制御装置110の内部容積比制御装置113は、内部容積比可変機構11に指示を送り、第1圧縮室5bと第2圧縮室5cとにおいて内部容積比が同じとなり、吐出口7から冷媒が吐出するタイミングが同じになるように、第2スライドバルブ8bを位置させる。具体的には、図10および図11の白抜き矢印で示すように、たとえば、第2スライドバルブ8bを、吐出側(図10および図11の左側)に移動させる。
このように、低圧室と第1圧縮室5bとを連通する吸込側バイパス口1dを開口させないことで、スクリュー圧縮機102には2つの圧縮室5が形成される。そして、エコノマイザ配管108などを介して、第1圧縮室5bにエコノマイザガスが流入することから、高負荷運転時に必要な冷凍能力を確保することができる。さらに、エコノマイザ効果および内部容積比が適正な位置となるように調整することにより、高い成績係数を実現することができる。
次に、第1圧縮室5bの吸込側バイパス口1dを開口する場合の圧縮行程並びに第1スライドバルブ8aおよび第2スライドバルブ8bの動作について説明する。ここで、実施の形態2の低負荷運転においては、実施の形態1同様に、第1圧縮室5bを休筒状態として片肺運転とする。
図12は、本発明の実施の形態2に係るスクリュー圧縮機102において、吸込側バイパス口1dを開口させたときの状態を示す概略図である。また、図13は、本発明の実施の形態2に係るスクリュー圧縮機102において、吸込側バイパス口1dを開口させたときのケーシング1の内筒面およびスクリューロータ3を展開した図である。
実施の形態2において、低負荷となる運転条件では、エコノマイザ運転を行わない。したがって、制御装置110の開閉制御装置112は、電磁弁109を閉止させ、エコノマイザガスが第1圧縮室5bに流入しないようにする。制御装置110のバイパス制御装置111は、図12および図13の白抜き矢印で示すように、スライドバルブ8を、吐出側(図12および図13における左側)に移動させる。スライドバルブ8は、吸込側バイパス口1dを開口させる位置(第2位置)となる。第1圧縮室5bは休筒しているため、第1圧縮室5bにおいて圧縮行程が行われない。
一方、制御装置110の内部容積比制御装置113は、内部容積比可変機構11に指示を送り、運転に適した位置に第2スライドバルブ8bを移動させる。具体的には、図12および図13の白抜き矢印で示すように、たとえば、第2スライドバルブ8bを、内部容積比を減らす方向である吸込側(図12および図13の右側)に移動させる。
以上、説明したように、実施の形態2のスクリュー圧縮機102によれば、第1スライドバルブ8aを移動させて吸込側バイパス口1dを開口させた状態において、エコノマイザポート1cおよびエコノマイザガス流路1bは吸込側バイパス口1dが開口される第1圧縮室5bに形成されている。このため、低負荷運転時においても片肺運転とし、運転回転数の増加によって漏れ損失抑制効果を確保することができる。そして、デッドボリュームとなる空間の影響を受けないため、再圧縮損失や漏れ損失を低減できる。したがって、実施の形態2のスクリュー圧縮機102は、高い成績係数を実現するスクリュー圧縮機102を得ることができる。また、内部容積比可変機構11に第2スライドバルブ8bを移動させて、吐出口7から冷媒を吐出するタイミングを調整するようにしたので、第2圧縮室5cにおける内部容積比を適正に設定することができる。このため、不足圧縮および過圧縮による動力損失を抑制することができ、広い運転範囲でさらに高い成績係数を実現することができる。
実施の形態3.
上述した実施の形態2では特に限定しなかったが、たとえば、制御装置110が行うスクリュー圧縮機102における第2スライドバルブ8bの移動に関する制御は、連続的であってもよいし、段階的であってもよい。
1 ケーシング、1a スライド溝、1b エコノマイザガス流路、1c エコノマイザポート、1d 吸込側バイパス口、2 電動機、2a ステータ、2b モータロータ、3 スクリューロータ、4 スクリュー軸、5 圧縮室、5a スクリュー溝、5b 第1圧縮室、5c 第2圧縮室、6 ゲートロータ、6a 歯、6b 第1ゲートロータ、6c 第2ゲートロータ、7 吐出口、8 スライドバルブ、8a 第1スライドバルブ、8b 第2スライドバルブ、9 連結棒、10 バイパス駆動装置、11 内部容積比可変機構、100 冷凍サイクル装置、101 インバータ装置、102 スクリュー圧縮機、103 凝縮器、104 中間冷却器、105 膨張弁、106 蒸発器、107 中間冷却器用膨張弁、108 エコノマイザ配管、109 電磁弁、110 制御装置、111 バイパス制御装置、112 開閉制御装置、113 内部容積比制御装置。

Claims (8)

  1. 運転回転数を変更可能な電動機と、
    複数のスクリュー溝を外周面に有するスクリューロータと、
    前記電動機からの駆動力を前記スクリューロータに伝達して前記スクリューロータを回転させるスクリュー軸と、
    前記スクリュー軸に対して点対称に、前記スクリューロータの両側にそれぞれ配置され、前記スクリュー溝に噛み合わされる複数の歯を外周部に有する第1ゲートロータおよび第2ゲートロータと、
    筒形状を有し、筒の内側に前記スクリューロータを収容するケーシングと、
    前記第1ゲートロータ、前記スクリュー溝および前記ケーシングで囲まれた空間である第1圧縮室と、
    前記第2ゲートロータ、前記スクリュー溝および前記ケーシングで囲まれた空間である第2圧縮室と、
    前記第1圧縮室側のみに設置され、前記スクリュー軸の方向にスライド移動自在の第1スライドバルブを有するバイパス装置と、
    前記第1圧縮室側のみに設置され、外部からの流体を前記ケーシング内に流入させるエコノマイザポートと、
    前記第2圧縮室の外周面に設置され、前記スクリュー軸の方向にスライド移動自在の第2スライドバルブと、
    該第2スライドバルブをスライド移動させて、前記第2圧縮室が有する吐出口からの前記流体の吐出タイミングを調整する内部容積比可変機構と
    を備え、
    前記第1スライドバルブは、前記第1圧縮室と吸込圧力雰囲気となる低圧室とを連通可能にスライドして、前記第1圧縮室からの前記流体の吐出量を調整するものであり、
    前記エコノマイザポートは、前記ケーシングに前記第1圧縮室と連通して設けられているスクリュー圧縮機。
  2. 前記第1圧縮室が有する吐出口からの流体の吐出量が、前記第2ゲートロータ、前記スクリュー溝および前記ケーシングで囲まれた空間である第2圧縮室が有する吐出口からの流体の吐出量より少なくなる位置に、前記第1スライドバルブを位置させる請求項1に記載のスクリュー圧縮機。
  3. 前記第1圧縮室内における前記流体の圧力が上昇しない無負荷状態となる位置まで前記第1スライドバルブを移動させる請求項1または請求項2に記載のスクリュー圧縮機。
  4. 前記ケーシングの前記低圧室と前記第1圧縮室との間に、吸込側バイパス口が設けられている請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のスクリュー圧縮機。
  5. 前記第1スライドバルブは、前記吸込側バイパス口を開口させないようにする第1位置と、前記吸込側バイパス口を開口させる第2位置とに移動が制御される請求項4に記載のスクリュー圧縮機。
  6. 所定の負荷より小さいときに、内部容積比を減らす方向に前記第2スライドバルブを移動させる請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載のスクリュー圧縮機。
  7. 請求項1〜請求項のいずれか一項に記載のスクリュー圧縮機、凝縮器、中間冷却器の高圧側流路、減圧装置および蒸発器を順に冷媒配管で接続し、流体である冷媒を循環させる冷媒回路を構成し、
    前記中間冷却器と前記減圧装置との間の配管から分岐し、中間冷却器用絞り装置および前記中間冷却器の中間圧側流路を介して前記スクリュー圧縮機が有するエコノマイザポートに接続されるエコノマイザ配管を備える冷凍サイクル装置。
  8. 装置の負荷が、所定の負荷よりも小さいと判断すると、前記エコノマイザ配管に前記冷媒を通過させない開閉装置をさらに備える請求項に記載の冷凍サイクル装置。
JP2018502908A 2016-03-01 2016-03-01 スクリュー圧縮機および冷凍サイクル装置 Active JP6685379B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2016/056265 WO2017149659A1 (ja) 2016-03-01 2016-03-01 スクリュー圧縮機および冷凍サイクル装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2017149659A1 JPWO2017149659A1 (ja) 2018-09-20
JP6685379B2 true JP6685379B2 (ja) 2020-04-22

Family

ID=59743579

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018502908A Active JP6685379B2 (ja) 2016-03-01 2016-03-01 スクリュー圧縮機および冷凍サイクル装置

Country Status (3)

Country Link
EP (1) EP3425202B1 (ja)
JP (1) JP6685379B2 (ja)
WO (1) WO2017149659A1 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107461222A (zh) * 2017-09-13 2017-12-12 北京工业大学 一种集成滑阀的单螺杆膨胀机
CN108644116A (zh) * 2018-07-13 2018-10-12 麦克维尔空调制冷(苏州)有限公司 螺杆压缩机系统以及包含该螺杆压缩机系统的换热系统
GB2581526A (en) * 2019-02-22 2020-08-26 J & E Hall Ltd Single screw compressor
CN109854509B (zh) * 2019-03-19 2024-04-26 福建雪人股份有限公司 一种燃料电池用空气压缩机的内建容积比的自动调节装置
WO2021106061A1 (ja) * 2019-11-26 2021-06-03 三菱電機株式会社 スクリュー圧縮機
EP4151858A4 (en) * 2020-05-14 2023-07-12 Mitsubishi Electric Corporation SCREW COMPRESSOR
WO2022244219A1 (ja) * 2021-05-21 2022-11-24 三菱電機株式会社 スクリュー圧縮機

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4610613A (en) * 1985-06-03 1986-09-09 Vilter Manufacturing Corporation Control means for gas compressor having dual slide valves
JP2576309B2 (ja) * 1991-07-02 1997-01-29 ダイキン工業株式会社 スクリュー冷凍装置
JP4374958B2 (ja) * 2003-09-16 2009-12-02 ダイキン工業株式会社 シングルスクリュー圧縮機
WO2010106787A1 (ja) * 2009-03-16 2010-09-23 ダイキン工業株式会社 スクリュー圧縮機
JP5445118B2 (ja) * 2009-12-24 2014-03-19 ダイキン工業株式会社 スクリュー圧縮機
WO2012056728A1 (ja) * 2010-10-29 2012-05-03 ダイキン工業株式会社 スクリュー圧縮機
EP2920469A2 (en) * 2012-09-27 2015-09-23 Vilter Manufacturing Llc Apparatus and method for enhancing compressor efficiency
WO2014192898A1 (ja) * 2013-05-30 2014-12-04 三菱電機株式会社 スクリュー圧縮機及び冷凍サイクル装置
JP5951125B2 (ja) * 2013-05-30 2016-07-13 三菱電機株式会社 スクリュー圧縮機及び冷凍サイクル装置
JP6177450B2 (ja) * 2014-09-24 2017-08-09 三菱電機株式会社 スクリュー圧縮機および冷凍サイクル装置

Also Published As

Publication number Publication date
EP3425202B1 (en) 2024-06-19
WO2017149659A1 (ja) 2017-09-08
EP3425202A1 (en) 2019-01-09
JPWO2017149659A1 (ja) 2018-09-20
EP3425202A4 (en) 2019-01-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6685379B2 (ja) スクリュー圧縮機および冷凍サイクル装置
JP6058133B2 (ja) スクリュー圧縮機及び冷凍サイクル装置
JP6177449B2 (ja) スクリュー圧縮機および冷凍サイクル装置
JP4183021B1 (ja) 圧縮機および冷凍装置
JP2007239666A (ja) 冷凍装置
JP2007138919A (ja) 2段スクリュ圧縮機及びそれを用いた2段圧縮冷凍機
JP6989811B2 (ja) スクリュー圧縮機及び冷凍装置
JP5228905B2 (ja) 冷凍装置
JP5951125B2 (ja) スクリュー圧縮機及び冷凍サイクル装置
JP6177450B2 (ja) スクリュー圧縮機および冷凍サイクル装置
JPWO2016084176A1 (ja) スクリュー圧縮機および冷凍サイクル装置
WO2017094057A1 (ja) シングルスクリュー圧縮機および冷凍サイクル装置
JP2010156245A (ja) 冷凍装置
WO2018037469A1 (ja) スクリュー圧縮機及び冷凍サイクル装置
JP2016017465A (ja) シングルスクリュー圧縮機
WO2017203642A1 (ja) スクリュー圧縮機及び冷凍サイクル装置
JP2006214610A (ja) 冷凍装置
WO2018131089A1 (ja) 冷凍サイクル装置
JP5321055B2 (ja) 冷凍装置
JP7158603B2 (ja) スクリュー圧縮機
WO2017175298A1 (ja) スクリュー圧縮機および冷凍サイクル装置
WO2023162744A1 (ja) スクリュー圧縮機及び冷凍装置
JP5835299B2 (ja) 冷凍装置
JP2009228568A (ja) 冷凍装置及び膨張機
JP2008190493A (ja) 回転式圧縮機

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180530

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180530

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190514

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190709

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191112

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200303

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200331

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6685379

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250