JP6684608B2 - 音場制御装置、音場制御システム及び音場制御方法 - Google Patents

音場制御装置、音場制御システム及び音場制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6684608B2
JP6684608B2 JP2016030341A JP2016030341A JP6684608B2 JP 6684608 B2 JP6684608 B2 JP 6684608B2 JP 2016030341 A JP2016030341 A JP 2016030341A JP 2016030341 A JP2016030341 A JP 2016030341A JP 6684608 B2 JP6684608 B2 JP 6684608B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sound
field control
sound field
driver
filter coefficient
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016030341A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017147702A (ja
Inventor
武司 戸井
武司 戸井
有光 哲彦
哲彦 有光
雅貴 矢嶋
雅貴 矢嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chuo University
Original Assignee
Chuo University
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chuo University filed Critical Chuo University
Priority to JP2016030341A priority Critical patent/JP6684608B2/ja
Publication of JP2017147702A publication Critical patent/JP2017147702A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6684608B2 publication Critical patent/JP6684608B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Fittings On The Vehicle Exterior For Carrying Loads, And Devices For Holding Or Mounting Articles (AREA)
  • Stereophonic System (AREA)

Description

本発明は、自動車の車室内において音場を制御する音場制御装置、音場制御システム及び音場制御方法に関するものである。
自動車の安全技術として、自動車に接近者や接近車両がある場合に、警告音などを提供して運転者に注意を促す技術が知られている。
この際、自動車の車室内において、運転者に音像定位を用いた音情報を提示すると、危険への反応時間が短縮される効果があることが報告されている(非特許文献1参照)。
茂木勇祐 他、「脳活動計測に基づく車室内警報音の音像定位による危険認知支援」、自動車技術会論文集、2015年、46(6)、p.1093−1098
上述のように、音像定位を用いた警告音を提示することは、運転者が危険に対して短時間で反応できるようにするために有用である。しかしながら、複数人が自動車に乗車している場合、運転者以外の乗客は、必ずしも警告音を聞く必要はない。
例えば、自動車の車室内において、オーディオ機器により音楽を聴いている場合、運転席以外の乗客にとっては、警告音のような音情報よりも音楽を優先して聴くことができることが好ましい場合がある。
かかる点に鑑みてなされた本発明の目的は、自動車の車室内において、音像を与える位置と静寂性を保つ領域との間で音エネルギーのエネルギー比を保ちつつ、音像定位精度を向上させることができる、音場制御装置、音場制御システム及び音場制御方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る音場制御装置は、自動車内の音場を制御する音場制御装置であって、前記自動車に設けられたセンサ及び/又はアンテナから取得した情報に基づいて、該自動車に接近する対象物と該自動車との相対位置を算出する相対位置算出部と、前記相対位置に基づいて運転者に与える音像の方向を決定し、該音像の方向及び静寂領域に基づいてフィルタ係数を設定する設定部と、前記運転者に警告を促すための音情報を前記フィルタ係数を有するフィルタに通して、音響情報を生成する音響信号生成部とを備え、前記フィルタ係数は、伝達関数に重みを加味して算出した値であり、該重みの値は、前記静寂領域よりも前記運転者の位置において大きいことを特徴とする。
また、本発明に係る音場制御装置において、前記設定部は、前記自動車に対する前記対象物の相対位置の方向を、前記音像の方向として設定することが好ましい。
また、本発明に係る音場制御装置において、前記自動車に座っている乗客の位置を判定する乗客位置判定部をさらに備え、前記設定部は、該乗客の位置に基づいて前記静寂領域を決定することが好ましい。
また、本発明に係る音場制御装置において、前記設定部は、前記乗客の位置のうち前記運転者以外の乗客が座っている位置を、前記静寂領域として設定することが好ましい。
また、本発明に係る音場制御装置において、前記運転者に警告を促すための前記音情報は、警告音又は音声であることが好ましい。
また、本発明に係る音場制御装置において、前記運転者に警告を促すための前記音情報は、前記自動車に設けられた車外マイクロフォンが、接近する前記対象物の方向から取得した音情報であることが好ましい。
また、上記課題を解決するため、本発明に係る音場制御システムは、自動車内の音場を制御する音場制御装置と、複数のスピーカとを備える音場制御システムであって、前記音場制御装置は、前記自動車に設けられたセンサ及び/又はアンテナから取得した情報に基づいて、該自動車に接近する対象物と該自動車との相対位置を算出する相対位置算出部と、前記相対位置に基づいて運転者に与える音像の方向を決定し、該音像の方向及び静寂領域に基づいてフィルタ係数を設定する設定部と、前記運転者に警告を促すための音情報を前記フィルタ係数を有するフィルタに通して、音響情報を生成する音響信号生成部と、前記音響信号を前記複数のスピーカに供給する音響出力部とを備え、前記フィルタ係数は、伝達関数に重みを加味して算出した値であり、該重みの値は、前記静寂領域よりも前記運転者の位置において大きいことを特徴とする。
また、上記課題を解決するため、本発明に係る音場制御方法は、自動車内の音場を制御する音場制御方法であって、前記自動車に設けられたセンサ及び/又はアンテナから取得した情報に基づいて、該自動車に接近する対象物と該自動車との相対位置を算出し、該相対位置に基づいて運転者に提供する音像の方向を決定する音像方向決定ステップと、前記音像の方向及び静寂領域に基づいてフィルタ係数を設定するフィルタ係数設定ステップと、前記運転者に警告を促すための音情報を前記フィルタ係数を有するフィルタに通して、音響情報を生成する音響信号生成ステップとを含み、前記フィルタ係数は、伝達関数に重みを加味して算出した値であり、該重みの値は、前記静寂領域よりも前記運転者の位置において大きいことを特徴とする。
本発明に係る音場制御装置、音場制御システム及び音場制御方法によれば、自動車の車室内において、音像を与える位置と静寂性を保つ領域との間でエネルギー比を保ちつつ、音像定位精度を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る音場制御システムの概略構成を示す図である。 自動車の車室内におけるスピーカ配置例及びマイクロフォン配置例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る音場制御システムの動作の一例を示すフローチャートである。 聴取実験の際のマイクロフォン及びスピーカの配置を示す図である。 聴取実験における主観評価結果のバブル図である。 聴取実験における主観評価結果の正答率を示す図である。 聴取実験におけるエネルギー比の実験結果を示す表である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る音場制御システム10の概略構成を示す図である。音場制御システム10は、自動車に搭載されて用いられるシステムである。以下、特に断らない限り、「自動車」との記載は、音場制御システム10を搭載している自動車を意味するものとする。音場制御システム10は、自動車の車室内において、音像を与える位置(以下、「音像位置」又は「SILP(Sound Image Localizing Position)」とも称する)に音像を有する音情報を与えつつ、静寂性を保つ領域(以下、「静寂領域」又は「DZ(Dark Zone)」とも称する)において該音情報が聞こえる量を低減させるように音場を制御するシステムである。
ここで、「音情報」は、例えば、自動車への接近者や接近車両など(以下、まとめて「接近する対象物」とも称する)がある場合に、運転者への注意喚起のために提示される警告音などである。なお、以下の説明で、自動車に接近する対象物の例として、接近者や接近車両を例に挙げて説明するが、自動車に接近する対象物はこれらに限るものではなく、ガードレールや壁など、自動車に接近するあらゆる物体を含む。また、「音像位置(SILP)」は、例えば運転席、より具体的には運転者の両耳の位置に相当する位置であり、「静寂領域(DZ)」は、例えば運転者以外には助手席のみに乗客がいる場合は助手席である。
音場制御システム10は、音場制御装置100と、信号再生装置200と、車外マイクロフォン210と、センサ220と、アンテナ230と、複数のスピーカ300とを備えている。
音場制御装置100は、センサ220及び/又はアンテナ230から、自動車への接近者や接近車両があるとの情報を取得すると、音像定位を用いた音情報(例えば、警告音)を、スピーカ300に再生させる。音場制御装置100は、例えば、自動車の右後方に接近車両があることを検出した場合、音像位置において運転者の右後方から警告音が聞こえ、静寂領域においては警告音の音量が小さくなるように音場を制御する。音場制御装置100の構成及び機能の詳細については後述する。
信号再生装置200は、例えば、CDやHDDなどに記録された音楽や、カーナビゲーションの音声情報などの各種音源を音場制御装置100に出力する。
車外マイクロフォン210は、自動車の周囲に配置された指向性又は無指向性のマイクロフォンである。車外マイクロフォン210は、1つでもよいが、好適には、自動車の周囲に複数個が配置され、各車外マイクロフォン210がそれぞれ特定の領域の音を検出する。車外マイクロフォン210は、検出した音を音場制御装置100に出力する。
センサ220は、自動車の周囲に配置され、自動車への接近者や接近車両を検出する各種センサである。センサ220は、例えば、カメラ、マイクロ波センサ、超音波センサなどである。センサ220は、1つでもよいが、好適には、自動車の周囲に複数個が配置され、各センサ220がそれぞれ特定の領域への接近者や接近車両を検出する。
アンテナ230は、GPS(Global Positioning System)などの位置情報を発信可能な車両と、直接又は基地局を介して通信を行い、該車両の位置情報を受信する。また、アンテナ230は、GPSなどの位置情報を発信可能な通信端末と、直接又は基地局を介して通信を行い、該通信端末を保持しているユーザの位置情報を受信する。
スピーカ300は、自動車の車室内に複数個設置されているスピーカである。例えば、図2(a)に示す例においては、自動車の車室の壁面400に沿って複数個のスピーカ300が設置されている。
音場制御装置100は、信号分離部101と、環境音信号調整部102と、音響信号生成部103と、信号加算部104と、複数の音響出力部105と、記憶部106と、通信部107と、相対位置算出部108と、乗客位置判定部109と、設定部110とを備えている。
信号分離部101は、信号再生装置200及び車外マイクロフォン210から取得した音情報を、音情報に応じて分離して、環境音信号調整部102又は音響信号生成部103に出力する。
信号分離部101は、音像を与える音情報は、音響信号生成部103に出力する。音像を与える音情報は、例えば、車外マイクロフォン210から取得した車外の音情報である。また、信号分離部101は、音像を与えない音情報は、環境音信号調整部102に出力する。音像を与えない音情報は、例えば、緊急時におけるラジオの音声情報である。
環境音信号調整部102は、信号分離部101から供給された音情報を信号加算部104に出力する。
音響信号生成部103は、音像を与える音情報に対し、音像位置において、接近者又は接近車両の方向から聞こえるように音像を与えつつ、静寂領域において、該音情報が聞こえる量を低減させることができるフィルタ係数を有するフィルタを通して、各スピーカ300用の複数の音響信号を生成する。音響信号生成部103が音像を与える音情報は、信号分離部101から供給される車外の音情報や、記憶部106から取得する警告音の音情報などである。
音響信号生成部103が使用するフィルタ係数は、設定部110によって設定される。音響信号生成部103は、設定部110による設定に応じて、フィルタ係数を記憶部106から読み出す。フィルタ係数の詳細については後述する。
信号加算部104は、環境音信号調整部102から供給された音響信号と、音響信号生成部103から供給された音響信号とを加算し、複数の音響出力部105に出力する。
音響出力部105は、信号加算部104で加算された音響信号をスピーカ300に供給する。音響出力部105の数はスピーカ300の個数に対応している。
記憶部106は、音響信号生成部103が用いるフィルタのフィルタ係数を記憶している。記憶部106は、音像の方向、及び、静寂領域とする領域に応じたフィルタ係数を記憶している。静寂領域が同じであっても、音像の方向が異なればフィルタ係数は異なる。例えば、助手席に同乗者が座っている場合に、運転者への音像の方向を、後方とする場合と、右後方とする場合とでは、フィルタ係数は異なる。また、例えば、運転者への音像の方向が後方で同じであっても、同乗者が助手席に座っていて助手席を静寂領域とする場合と、同乗者が後部座席に座っていて後部座席を静寂領域とする場合とではフィルタ係数は異なる。
また、記憶部106は、接近者や接近車両があった場合に提示する警告音などの音情報を記憶している。音情報は、例えば、「ピピピ」のような警告音、又は、「車両が接近しています。注意して下さい。」のような人間の音声などである。音情報は、接近者の場合と接近車両の場合とで異なるものとしてもよいし、また、接近者又は接近車両を検出した方向に応じて異なるものとしてもよい。接近者や接近車両を検出した場合に、どの音情報を用いるかは設定部110によって設定される。音響信号生成部103は、設定部110によって設定された音情報を記憶部106から読み出す。なお、本実施形態においては、記憶部106が警告音などの音情報を記憶しているものとして説明するが、信号再生装置200が警告音などの音情報を有していてもよい。
通信部107は、アンテナ230を介して、位置情報を発信可能な車両の位置情報、又は、位置情報を発信可能な通信端末を保持しているユーザの位置情報を受信する。通信部107は、取得した車両又はユーザの位置情報を相対位置算出部108に出力する。
相対位置算出部108は、センサ220又は通信部107から取得した情報に基づいて、自動車と、該自動車に接近している接近者又は接近車両との相対位置を算出し、設定部110に出力する。
ここで、相対位置算出部108が算出する相対位置は、自動車と接近者又は接近車両との距離、及び、自動車に対する接近者又は接近車両の方向の情報を含む。
乗客位置判定部109は、乗客が自動車のどの位置に座っているか(以下、「乗客位置パターン」とも称する)を判定し、判定結果を設定部110に出力する。乗客位置判定部109は、例えば、シートベルトの着脱を検出することにより、乗客位置パターンを判定することができる。
設定部110は、相対位置算出部108から取得した接近者又は接近車両の相対位置に基づいて、接近者又は接近車両の方向を、運転者に与える音像の方向、すなわち、警告音などの音情報に対して与える音像の方向として決定する。また、設定部110は、乗客位置判定部109から取得した乗客位置パターンに基づいて、運転者以外の乗客が座っている領域を、静寂領域として決定する。設定部110は、決定した音像の方向及び静寂領域に基づいて、音響信号生成部103が警告音などの音情報に対して用いるフィルタのフィルタ係数を設定する。なお、静寂領域は、乗客位置判定部109から取得した乗客位置パターンに基づいて決定するのではなく、予め、指定された領域としてもよい。例えば、予め、助手席を静寂領域として設定しておいてもよい。
ここで、図2を参照して、記憶部106が記憶しているフィルタ係数の算出方法について説明する。フィルタ係数は予め記憶部106に記憶されているが、フィルタ係数は、以下に示すような方法により算出されている。なお、図2に示す例において算出されるフィルタ係数は、静寂領域が助手席である場合の例である。
図2(a)は、自動車の車室の壁面400に沿って設置された複数のスピーカ300の位置の一例を示す図である。
図2(b)は、自動車の車室内に設置されたマイクロフォンの位置の一例を示す図である。図2(b)に示す例においては、運転席にマイクロフォン410及び420が設置され、助手席に複数のマイクロフォン430が設置されている。マイクロフォン410及び420は、それぞれ、運転者の右耳及び左耳に対応する位置、すなわち音像位置に設置されている。また、複数のマイクロフォン430は、助手席、すなわち静寂領域をコの字型に囲うように設置されている。
実際に各スピーカ300から音を出力し、各マイクロフォンで音を測定することにより、各スピーカ300と各マイクロフォンとの組み合わせについて、図2に示す配置における伝達関数を測定することができる。スピーカの個数をN個、マイクロフォンの個数をM個とすると、伝達関数から構成される行列(伝達行列)は、GMxNと表すことができる。
ここで、N個のスピーカの入力信号から構成される行列をqNx1とし、所望の音圧応答をPtargetとすると、スピーカに入力すべき信号qの最小二乗推定値は、下記の式(1)のように求めることができる。
Figure 0006684608
ここで、右上のHは、共役転置行列であることを意味する。
式(1)において、伝達行列Gの条件数が大きくなると解の不安定性が生じる。ここで、「条件数」とは、誤差に対するシステムの敏感度を評価する指標である。条件数が小さくなるようにシステムを構成することにより、システムのロバスト性を高めることができる。自動車の車室内のような体積の小さい閉空間では伝達関数に誤差が生じやすいため、条件数を小さくしてロバスト性を高めることが有効である。
そこで、解の安定性を向上させるため、ティホノフ(Tikhonov)の正規化法を用いると、式(1)を下記の式(2)のようにすることができる。
Figure 0006684608
ここで、λは正則化パラメータを表す。またIは単位行列である。λは例えば、下記の式(3)のような形式とすることができる。
Figure 0006684608
λは、目標音場との誤差が小さくなる値を選択することが好ましい。例えば、a=1〜9、k=−20〜20でパラメータをふって反復計算を行い、目標音場との誤差が最も小さくなるa及びkの値を選択することが好ましい。
式(2)について、さらに、各マイクロフォンの位置について重みWMxMを加味して解くことができ、そうすると、下記の式(4)のようになる。本実施形態においては、下記の式(4)を用いて、qの値を算出するものとする。記憶部106は、このようにして算出したqの値を、フィルタ係数の値として記憶している。
Figure 0006684608
本実施形態においては、所望の音圧応答Ptarget及び伝達行列Gを、下記の式(5)のように設定している。
Figure 0006684608
ここで、Hrightは、運転者の右耳に相当する位置に設置されたマイクロフォンにおける所望の音圧であり、Hleftは、運転者の左耳に相当する位置に設置されたマイクロフォンにおける所望の音圧である。Hright及びHleftの値は、例えば、頭部伝達関数に基づき、音像の方向に応じて設定される値である。すなわち、音像の方向ごとに異なるHright及びHleftの値が設定され、フィルタ係数qは算出される。
また、式(5)において、Ptargetの値が3行目以降において「0」となっているのは、静寂領域とする領域の周りに設置されたマイクロフォンにおいて、所望の音圧を「0」としていることを示す。例えば、助手席のみに同乗者がいる場合は、助手席の周りに設置されたマイクロフォン430の位置において所望の音圧は「0」である。
また、ここで、GはM行N列の行列であり、式(5)に示すGの各成分は1行N列の行ベクトルである。Grightは、N個のスピーカから、運転者の右耳に相当する位置に設置されたマイクロフォンへの伝達関数で構成される行ベクトルであり、Gleftは、N個のスピーカから、運転者の左耳に相当する位置に設置されたマイクロフォンへの伝達関数で構成される行ベクトルである。G3〜GMは、それぞれが、N個のスピーカから、静寂領域とする領域の周りに設置されたマイクロフォンへの伝達関数で構成される行ベクトルである。
また、式(4)において、重みWMxMは、対角行列である。ここで、自動車の車室内においては、運転者が危険情報を迅速に認識できること、すなわち、音像の方向を運転者が正しく認識できることを、同乗者が快適に音楽を聴くことなどよりも優先することが好ましい。そのため、重みの値は、運転者の右耳及び左耳に相当する位置(音像位置)に設置されたマイクロフォンに対応する重み成分であるW(1,1)及びW(2,2)を、静寂領域に設置されたマイクロフォンに対応する重み成分であるW(3,3)〜W(M,M)よりも大きい値とする。例えば、W(1,1)及びW(2,2)を1に設定し、W(3,3)〜W(M,M)の値を0.01に設定して、式(4)によりフィルタ係数は算出される。
続いて、図3に示すフローチャートを参照して、本発明の一実施形態に係る音場制御システム10の動作の一例について説明する。なお、本フローチャートでは、音響信号生成部103は、記憶部106が記憶している警告音に対して音像の制御をするものとして説明する。
音場制御装置100は、運転者がエンジンを起動して自動車の運転を開始すると、センサ220及び/又はアンテナ230から、車外の接近者や接近車両についての情報の取得を開始する。(ステップS101)。
設定部110は、相対位置算出部108から取得する接近者又は接近車両の情報に基づいて、所定の閾値以下の距離まで接近している接近者又は接近車両があるか否かを判定する(ステップS102)。
ステップS102において、所定の閾値以下の距離まで接近している接近者又は接近車両がないと判定した場合(ステップS102:No)、音場制御装置100はステップS101の処理に戻る。
ステップS102において、所定の閾値以下の距離まで接近している接近者又は接近車両があると判定した場合(ステップS102:Yes)、設定部110は、接近を検出した対象物の種類及び方向に応じて警告音を選択する(ステップS103)。
設定部110は、乗客位置判定部109から、乗客位置パターンの情報を取得し、静寂領域を決定する(ステップS104)。
設定部110は、相対位置算出部108から接近者又は接近車両の方向を取得し、音像の方向を決定する(ステップS105)。
設定部110は、ステップS104にて決定した静寂領域、及び、ステップS105にて決定した音像の方向に基づいて、警告音に適用するフィルタ係数を設定する(ステップS106)。
音響信号生成部103は、ステップS103にて設定部110が設定した警告音に、ステップS106にて設定部110が設定したフィルタ係数を適用し音像を与える(ステップS107)。
音場制御装置100は、自動車が運転されている間、ステップS101〜S107の処理を繰り返し実行する。
[聴取実験]
フィルタを算出する際の重みWにおいて、音像位置の重みの値を、静寂領域の重みの値よりも大きい値とすることの効果を確認するための実験を行った。
<実験環境>
聴取実験におけるスピーカ及びマイクロフォンの配置を図4に示す。音像位置は運転席とし、運転席にダミーヘッドを置いて、運転者の右耳と左耳に相当する位置にマイクロフォンを設置した。また、静寂領域は助手席とし、助手席をコの字型に囲うように29個のマイクロフォンを設置した。左耳マイクロフォンと、直近の静寂領域のマイクロフォンとの距離は0.50mとした。
スピーカは、運転席及び助手席の前方に7個並べて設置した。スピーカは直径0.074mのものを隙間なく並べた。
再生する音源は、200〜16384Hzのバンドパスフィルタをかけた女性の音声を使用した。また、被験者は健常な聴力を有する20代の男性8名とし、主観評価により音像定位の精度を検証した。なお、本実験においては、主観評価によるデータ取得について、被験者から十分なインフォームドコンセントを得た上で実験を行った。
フィルタ係数は、「SILPのみ」、「ケース1」、「ケース2」の3種類を用いた。それぞれ、以下のようにして算出した係数である。なお、「SILPのみ」、「ケース1」は比較例であり、「ケース2」が本実施形態に対応するものである。
SILPのみ:音像位置(SILP)のみを考慮し、静寂領域を考慮せずに算出した係数である。具体的には、下記の式(6)のように、Ptarget及びGを音像位置のみを考慮した行列として係数を算出したものである。また、重みWを加味した式(4)ではなく、式(2)にて係数を算出したものである。
Figure 0006684608
ケース1:重みWを実質的に設定せず、重みWを下記の式(7)のように設定して係数を算出したものである。なお、対角成分以外は全て「0」であるため記載を省略した。
Figure 0006684608
ケース2:重みの値を、下記の式(8)に示すように、音像位置に対応する重み成分であるW(1,1)及びW(2,2)の値を1とし、静寂領域に対応する重み成分であるW(3,3)〜W(M,M)の値を0.01としたものである。なお、対角成分以外は全て「0」であるため記載を省略した。また、本実験では、M=31である。
Figure 0006684608
被験者は、目を瞑りながら前方を向き、0度〜315度の間で、45度刻みで設定されたいずれかの方向(すなわち、0,45,90,135,180,225,270,315度のいずれかの方向)を音像の方向としてランダムに再生された音声を聞いた。そして、被験者は、音声を知覚した角度を回答した。なお、0度は前方であり、そこから時計回りに角度を増やしている。すなわち、0度が運転席の前方、90度が右方向、180度が後方、270度が左方向である。
<実験結果>
被験者に依る主観評価結果のバブル図を図5に示す。図5は、横軸が音像の方向を設定した角度(ターゲット角度)であり、縦軸が、被験者が音声を知覚した角度(知覚角度)である。図5において、円の大きさが、その知覚角度で音が聞こえたと回答した被験者の数を表す。
また、図6に、横軸をターゲット角度、縦軸を正答率としたグラフを示す。
図5及び図6を参照すると、「SILPのみ」、「ケース1」、「ケース2」の全ての条件において、前方(0度)に比べて後方(180度)の正答率が低い。また、「SILPのみ」の場合は、「ケース1」及び「ケース2」の場合に比べて、全角度に対して全体的に正答率が高い。「SILPのみ」の場合に全体的に正答率が高い理由は、静寂領域を考慮していないことによるものと想定される。
また、「ケース1」と「ケース2」を比較すると、「ケース2」の方が全角度に対して全体的に正答率が高く、特に、135〜225度の範囲(右斜め後方、後方、左斜め後方)で正答率の改善が顕著である(図5の楕円500及び図6を参照)。これは、音像位置の重みの値を、静寂領域の重みの値よりも大きく設定することにより、音像の方向の特性をより再現できるようになったためと想定される。
図7に、音像位置(運転席)と静寂領域(助手席)とのエネルギー比の結果を示す。図7に示す結果は、200〜2000Hzのエネルギー比の平均値を算出した結果である。エネルギー比は、下記の式(9)のようにして算出される。
Figure 0006684608
ここで、PSILP及びPDは、それぞれ、音像位置及び静寂領域の音圧を示す。また、MSILP及びMDは、それぞれ、音像位置及び静寂領域におけるマイクロフォンの数を示す。
図7に示すように、静寂領域を考慮していない「SILPのみ」の条件では、エネルギー比は3dB以下程度と低い値になっており、運転席と助手席とで音場を分離できていない。
これに対し、静寂領域を考慮した「ケース1」及び「ケース2」では、エネルギー比は高い値となっている。また、「ケース2」は、音像位置の重みの値を、静寂領域の重みの値よりも大きく設定しているが、こうしたことにより「ケース1」から「ケース2」でエネルギー比が劣化しているということはない。すなわち、図5〜7の実験結果から、音像位置の重みの値を、静寂領域の重みの値よりも大きく設定していることにより、音像位置と静寂領域の間のエネルギー比を保ちつつ、音像定位精度を向上させることができたことが示される。
このように、本実施形態によれば、設定部110は、相対位置に基づいて運転者に与える音像の方向を決定し、音像の方向及び静寂領域に基づいてフィルタ係数を設定する。また、音響信号生成部103は、運転者に警告を促すための音情報を設定部110が設定したフィルタ係数を有するフィルタに通して、音響情報を生成する。この際、フィルタ係数は、伝達関数に重みを加味して算出した値であり、この重みの値は、静寂領域よりも前記運転者の位置において大きい。これにより、運転者は、接近者又は接近車両のある方向から警告を促すための音情報を聞くことができるため短時間で危険回避の運転操作を行うことができる。また、同乗者には、警告を促すための音情報が小さく聞こえるため、同乗者は音楽などを快適に聴くことができる。
また、運転者に警告を促すための音情報を、警告音又は音声とすることにより、運転者は、より短時間で危険回避の運転操作を行うことができる。
また、運転者に警告を促すための音情報を、自動車に設けられた車外マイクロフォン210が、接近する対象物の方向から取得した音情報とすることにより、運転者は、接近する対象物が生じさせる実際の音を認識することができ、より適切な危険回避の運転操作を行うことができる。
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部、各ステップなどに含まれる機能などは論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部やステップなどを1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。また、本発明について装置を中心に説明してきたが、本発明は装置の各構成部が実行するステップを含む方法としても実現し得るものである。また、本発明について装置を中心に説明してきたが、本発明は装置が備えるプロセッサにより実行される方法、プログラム、又はプログラムを記録した記憶媒体としても実現し得るものであり、本発明の範囲にはこれらも包含されるものと理解されたい。
10 音場制御システム
100 音場制御装置
101 信号分離部
102 環境音信号調整部
103 音響信号生成部
104 信号加算部
105 音響出力部
106 記憶部
107 通信部
108 相対位置算出部
109 乗客位置判定部
110 設定部
200 信号再生装置
210 車外マイクロフォン
220 センサ
230 アンテナ
300 スピーカ

Claims (8)

  1. 自動車内の音場を制御する音場制御装置であって、
    前記自動車に設けられたセンサ及び/又はアンテナから取得した情報に基づいて、該自動車に接近する対象物と該自動車との相対位置を算出する相対位置算出部と、
    前記相対位置に基づいて運転者に与える音像の方向を決定し、該音像の方向及び静寂領域に基づいてフィルタ係数を設定する設定部と、
    前記運転者に警告を促すための音情報を前記フィルタ係数を有するフィルタに通して、音響情報を生成する音響信号生成部とを備え、
    前記フィルタ係数は、伝達関数に重みを加味して算出した値であり、該重みの値は、前記静寂領域よりも前記運転者の位置において大きく、
    前記フィルタ係数は、下記の式(1)により表されることを特徴とする音場制御装置。
    Figure 0006684608
    ただし、式(1)において、qはフィルタ係数を示し、Gは伝達行列を示し、Wは重みを示し、λは正則化パラメータを示し、Iは単位行列を示し、P target は所望の音圧応答を示す。
  2. 請求項1に記載の音場制御装置において、前記設定部は、前記自動車に対する前記対象物の相対位置の方向を、前記音像の方向として設定することを特徴とする音場制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の音場制御装置において、前記自動車に座っている乗客の位置を判定する乗客位置判定部をさらに備え、前記設定部は、該乗客の位置に基づいて前記静寂領域を決定することを特徴とする音場制御装置。
  4. 請求項3に記載の音場制御装置において、前記設定部は、前記乗客の位置のうち前記運転者以外の乗客が座っている位置を、前記静寂領域として設定することを特徴とする音場制御装置。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の音場制御装置において、前記運転者に警告を促すための前記音情報は、警告音又は音声であることを特徴とする音場制御装置。
  6. 請求項1から4のいずれか一項に記載の音場制御装置において、前記運転者に警告を促すための前記音情報は、前記自動車に設けられた車外マイクロフォンが、接近する前記対象物の方向から取得した音情報であることを特徴とする音場制御装置。
  7. 自動車内の音場を制御する音場制御装置と、複数のスピーカとを備える音場制御システムであって、前記音場制御装置は、
    前記自動車に設けられたセンサ及び/又はアンテナから取得した情報に基づいて、該自動車に接近する対象物と該自動車との相対位置を算出する相対位置算出部と、
    前記相対位置に基づいて運転者に与える音像の方向を決定し、該音像の方向及び静寂領域に基づいてフィルタ係数を設定する設定部と、
    前記運転者に警告を促すための音情報を前記フィルタ係数を有するフィルタに通して、音響情報を生成する音響信号生成部と、
    前記音響情報を前記複数のスピーカに供給する音響出力部とを備え、
    前記フィルタ係数は、伝達関数に重みを加味して算出した値であり、該重みの値は、前記静寂領域よりも前記運転者の位置において大きく、
    前記フィルタ係数は、下記の式(2)により表されることを特徴とする音場制御システム。
    Figure 0006684608
    ただし、式(2)において、qはフィルタ係数を示し、Gは伝達行列を示し、Wは重みを示し、λは正則化パラメータを示し、Iは単位行列を示し、P target は所望の音圧応答を示す。
  8. 自動車内の音場を制御する音場制御方法であって、
    前記自動車に設けられたセンサ及び/又はアンテナから取得した情報に基づいて、該自動車に接近する対象物と該自動車との相対位置を算出し、該相対位置に基づいて運転者に提供する音像の方向を決定する音像方向決定ステップと、
    前記音像の方向及び静寂領域に基づいてフィルタ係数を設定するフィルタ係数設定ステップと、
    前記運転者に警告を促すための音情報を前記フィルタ係数を有するフィルタに通して、音響情報を生成する音響信号生成ステップとを含み、
    前記フィルタ係数は、伝達関数に重みを加味して算出した値であり、該重みの値は、前記静寂領域よりも前記運転者の位置において大きく、
    前記フィルタ係数は、下記の式(3)により表されることを特徴とする音場制御方法。
    Figure 0006684608
    ただし、式(3)において、qはフィルタ係数を示し、Gは伝達行列を示し、Wは重みを示し、λは正則化パラメータを示し、Iは単位行列を示し、P target は所望の音圧応答を示す。
JP2016030341A 2016-02-19 2016-02-19 音場制御装置、音場制御システム及び音場制御方法 Active JP6684608B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016030341A JP6684608B2 (ja) 2016-02-19 2016-02-19 音場制御装置、音場制御システム及び音場制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016030341A JP6684608B2 (ja) 2016-02-19 2016-02-19 音場制御装置、音場制御システム及び音場制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017147702A JP2017147702A (ja) 2017-08-24
JP6684608B2 true JP6684608B2 (ja) 2020-04-22

Family

ID=59683326

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016030341A Active JP6684608B2 (ja) 2016-02-19 2016-02-19 音場制御装置、音場制御システム及び音場制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6684608B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111034222A (zh) * 2017-08-30 2020-04-17 松下知识产权经营株式会社 拾音装置、拾音方法以及程序

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002127854A (ja) * 2000-10-27 2002-05-09 Toyota Motor Corp 車載警報装置
JP4047683B2 (ja) * 2001-10-05 2008-02-13 松下電器産業株式会社 ハンズフリー装置
JP5303998B2 (ja) * 2008-04-03 2013-10-02 日産自動車株式会社 車外情報提供装置及び車外情報提供方法
JP6348769B2 (ja) * 2014-05-02 2018-06-27 学校法人 中央大学 音場制御装置、音場制御システム及び音場制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017147702A (ja) 2017-08-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6611474B2 (ja) 集音装置、及び集音装置の制御方法
CN110024030B (zh) 情境感知听力优化引擎
US7092531B2 (en) Sound output apparatus for an automotive vehicle
CN108058663B (zh) 车辆声音处理系统
KR20130087439A (ko) 음장 제어 장치 및 프로그램
KR20000070673A (ko) 차량 충돌 경고 시스템
EP3539304A1 (en) Spatially ambient aware personal audio delivery device
US10206043B2 (en) Method and apparatus for audio pass-through
WO2018099677A1 (en) Improvements relating to hearing assistance in vehicles
EP3547717B1 (en) Acoustic device and mobile object
JP2018060403A (ja) 音出力装置及び携帯装置
JP7049803B2 (ja) 車載装置および音声出力方法
JP2022000960A (ja) 音出力装置
JP6684608B2 (ja) 音場制御装置、音場制御システム及び音場制御方法
JP2009043146A (ja) 車両接近告知装置
KR20150074642A (ko) 음향 출력 장치에 입력된 외부 소리 신호에 대한 정보를 출력하는 방법 및 장치.
JP4977066B2 (ja) 車両用音声案内装置
GB2557178A (en) Improvements relating to hearing assistance in vehicles
JP2002127854A (ja) 車載警報装置
KR101575437B1 (ko) 차량 내부의 스피커를 통한 경고음 출력의 제어 방법 및 이를 위한 장치
JP7456490B2 (ja) 音データ処理装置および音データ処理方法
CN114422932A (zh) 声场调节方法、系统、装置、车辆及存储介质
JP6978888B2 (ja) 感度調整装置、車載システム、車用ヘッドレスト及び信号処理装置
JP2021150835A (ja) 音データ処理装置および音データ処理方法
JPWO2018105668A1 (ja) 音響装置及び音響処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190214

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191107

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191112

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20200107

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200309

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200324

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200330

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6684608

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250