JP6683545B2 - 歯ブラシ - Google Patents

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Description

本発明は、歯ブラシ、特にヘッドが回転する歯ブラシに関する。
従来の歯ブラシ100(例えば、図15参照)は、真っ直ぐな棒状の柄101の先端にブラシ毛102が植毛されたものが一般的であるが、磨き心地や汚れの除去性能を向上させるべく、ブラシ毛の先端形状や配置、材質、柄の先端部の形状等について改良した歯ブラシも種々、提案されている。
柄が真っ直ぐな歯ブラシ100では、歯の角度に応じて柄101を握っている手を動かしながら歯を磨くが、右手を使う場合には右側の歯を磨くときに手首を捻る必要があり、力を入れ難くなるという課題がある。同様に、左手を使う場合には左側の歯が磨き難くなる。また柄101が真っ直ぐな歯ブラシ100では、歯の裏面を磨くときにブラシ毛102を適切な角度で歯に当てることが難しいという課題もある。
これらの課題を解決すべく、ブラシ毛が植毛されたヘッド部材が柄の先端に回転自在に取付けられた歯ブラシが提案されており(例えば、特許文献1参照)、本出願人もヘッド部材が回転する歯ブラシを開発し、特許出願を行っている(特許文献2参照)。
実開平6−31528号公報 特願2015−125196号
特許文献1に記載の歯ブラシによれば、歯を磨くときにヘッド部材が歯の並びに沿って回転してブラシ毛が歯に追従するので、歯の位置に関わらずブラシ毛を常に歯に直角に当てることができる。これにより手首を無理な角度に捻る必要がなくなり、歯の磨き易さが向上するとある。
しかしながら、特許文献1に記載の歯ブラシでは、歯を磨くときに力を入れるとヘッド部材が不意に回転してしまい、力がうまく歯(ブラシ毛)に伝わらず、却って歯が磨き難くなる場合がある。
これに対し本出願人が出願した特許文献2に記載の歯ブラシは、正面視において歯ブラシの柄のハンドル部の中心軸線上に回転ヘッドの植毛面が位置するので、歯を磨くときの力が歯(ブラシ毛)に伝わり易くなり使い勝手が良く、汚れの除去性能が向上する。今回本出願人は、特許文献2に記載の歯ブラシにおいて、さらに磨き易さを向上させる余地があることに思い至った。
本発明の目的は、コンパクトで磨き易さが向上した、ヘッドが回転する歯ブラシを提供することである。
本発明は、持ち手となるハンドル部を有する棒状の柄と、ブラシ毛が植毛され前記柄に回転自在に取付けられた回転ヘッドとを備える歯ブラシであって、前記柄は、前記ハンドル部の先端から延設され湾曲したネック部を有し、前記ネック部は、先端部に前記回転ヘッドの軸部が回転自在に嵌り込む軸受部を有し、前記軸受部は、前記ハンドル部の中心軸線Oに平行な前記ハンドル部の中心軸線Oから最も遠い前記ネック部の接線Lから突出しないように設けられ、前記回転ヘッドは、外周面の長手方向中央に前記軸受部が嵌り込む窪みを有する植毛部を有し、前記窪みに前記軸部が立設され、前記ブラシ毛は、前記植毛部の植毛面を3次元直交座標系のX軸及び3次元直交座標系のY軸を含む平面と平行にしたとき3次元直交座標系のZ軸に平行に植毛され、前記回転ヘッドの回転軸線Rは、前記ネック部の湾曲方向を前記X軸及び前記Y軸を含む平面に平行としたとき、前記X軸及び前記Y軸を含む平面と平行な面に含まれ、かつ前記ハンドル部の中心軸線Oに対して傾斜し、前記回転軸線Rを前記Y軸に平行にして前記回転ヘッドを回転させると、前記ブラシ毛は、前記X軸及び前記Z軸を含む平面に平行に360°回転可能なことを特徴とする歯ブラシである。
本発明の歯ブラシによれば、柄に360°回転自在に取付けられた、ブラシ毛を有する回転ヘッドを備えており、回転ヘッドが歯の並びに沿って回転してブラシ毛が歯に追従するので、手首を無理な角度に捻ることなく歯を磨くことが可能である。また回転ヘッドの回転軸線Rが柄のハンドル部の中心軸線Oに対し傾斜するように構成されているので、略平行状態(平行状態を含む)において、特に、臼歯(奥歯)を磨くときに回転ヘッドの植毛面が歯の側面に真っ直ぐ、つまり回転ヘッドの回転軸線Rが歯軸に対して平行になるように対面し、磨き易さ及び歯の側面の汚れの除去性能が向上する。また回転ヘッドの回転軸線Rを柄のハンドル部の中心軸線Oに対し傾斜させることで回転ヘッドを360°回転可能としつつ、ネック部及び軸受部が歯を磨くときに邪魔にならないように構成することが可能となる。さらに軸受部がネック部から突出せず、回転ヘッドの窪みに嵌り込むことで歯を磨くときに邪魔にならず、また口内に入るヘッド部分がコンパクトになるため、歯の磨き易さが向上する。
また本発明の歯ブラシにおいて、前記回転ヘッドを前記柄に対して直交状態とすると、前記ブラシ毛の先端部が前記ネック部から遠ざかり、前記ブラシ毛の先端と前記ネック部との間にスペースが生じることを特徴とする。
本発明の歯ブラシによれば、ブラシ毛の先端が柄の方を向くように回転ヘッドを回転させたとき、ブラシ毛が根元から先端にかけてネック部から遠ざかり、ブラシ毛とネック部との間にスペースが生じるので、特に、前歯の裏側を磨くときにネック部が歯に接触しない。これにより、シンプルな構成でありながら歯の磨き易さが格段に向上する。
また本発明の歯ブラシにおいて、前記植毛部は、前記窪みが設けられた側とは反対側の縁部が円弧状であり、前記ブラシ毛の一部は、少なくとも円弧状の前記縁部に沿って植毛されていることを特徴とする。
本発明の歯ブラシによれば、回転ヘッドの植毛部は、窪みが設けられた側とは反対側の縁部、つまり歯を磨くときに歯の根元に位置する部分が円弧状なので、歯磨き中に手首、腕の角度が変化したとしても、いずれかのブラシ毛が確実に歯の根元に当るようになり、歯の汚れを確実に除去することが可能となる。
また本発明の歯ブラシにおいて、前記ブラシ毛は、前記植毛部の外縁に沿ってリング状に植毛されていることを特徴とする。
本発明の歯ブラシによれば、ブラシ毛が回転ヘッドの外縁に沿ってリング状に植毛されているので、ブラシ毛を密集して植毛した場合と比べて歯間の汚れの除去性能が向上する。また回転ヘッドとともにブラシ毛の配列が柄のハンドル部の中心軸線Oに対して傾斜している場合には、ブラシ毛が平行移動により歯の側面全体を均等に磨くことが可能な配置となり、歯の側面の汚れの除去性能を確保しつつ、歯間の汚れの除去性能を向上させることができる。
また本発明の歯ブラシは、さらに前記回転ヘッドに回転抵抗を付与するOリングを備え、記軸部は、中心軸線方向の先端側に中心軸線周りに形成された溝を備え、前記Oリングは、前記溝に装着され、前記回転ヘッドに回転抵抗を付与することを特徴とする。
本発明の歯ブラシによれば、回転ヘッドの回転抵抗をOリングによって付与するので、Oリングの選定により回転抵抗を調節することができる。またOリングは、柄及び回転ヘッドの互いの結合部のがたつきを抑制、調整する効果も奏する。さらにOリングを装着する溝が回転ヘッドの軸部の先端側に形成されていることにより、軸部の折損が防止される。
また本発明の歯ブラシにおいて、前記軸受部は前記軸部の溝に係止する爪を有していることを特徴とする。
本発明の歯ブラシによれば、柄と回転ヘッドとの結合、Oリングの取付けを共通の溝で行うので、ヘッド部分をコンパクトに構成可能となり、磨き易さが確保される。
また本発明の歯ブラシにおいて、前記軸部と前記軸受部とは、互いの摺動面において、部分的に接触することを特徴とする。
本発明の歯ブラシによれば、軸部と軸受部との互いの摺動面が部分的に接触することにより、接触面積が減少し静止時における互いの摺動面の密着が抑制され、回転ヘッドが回転し始めるときに余計な抵抗が加わらず、スムーズに回転可能となる。
本発明によれば、コンパクトで磨き易さが向上した、ヘッドが回転する歯ブラシを提供することができる。
本発明の第1実施形態の歯ブラシ1の斜視図である。 図1の歯ブラシ1の正面図である。 図1の歯ブラシ1の平面図である。 図2の回転ヘッド21回りの拡大図である。 図1の歯ブラシ1の回転ヘッド21を植毛面24が柄11の方を向くように90°回転させた状態の斜視図である。 図5の歯ブラシ1の正面図である。 図5の歯ブラシ1の底面図である。 図1の歯ブラシ1の摺動部27における径方向断面図である。 図1の歯ブラシ1で下の臼歯の表側を磨いている状態を示す図である。 図1の歯ブラシ1で下の前歯と臼歯との境界付近の表側を磨いている状態を示す図である。 図1の歯ブラシ1で下の前歯の表側を磨いている状態を示す図である。 図1の歯ブラシ1で下の臼歯の裏側を磨いている状態を示す図である。 図1の歯ブラシ1で下の前歯と臼歯との境界付近の裏側を磨いている状態を示す図である。 図1の歯ブラシ1で下の前歯の裏側を磨いている状態を示す図である。 従来の歯ブラシ100の一例を示す斜視図である。 従来の歯間ブラシ110の一例を示す平面図である。
図1は、本発明の第1実施形態の歯ブラシ1の斜視図であり、図2は、図1の歯ブラシ1の正面図、図3は、図1の歯ブラシ1の平面図、図4(a)は、図2の回転ヘッド21回りの拡大図、図4(b)は、図4(a)のA部の拡大断面図である。図5は、図1の歯ブラシ1の回転ヘッド21を植毛面24が柄11の方を向くように90°回転させた状態の斜視図であり、図6は、図5の歯ブラシ1の正面図、図7は、図5の歯ブラシ1の底面図である。図8は、図1の歯ブラシ1の摺動部27における径方向断面図である。
図9から図14は、図1の歯ブラシ1で、各々、下の臼歯の表側、下の前歯と臼歯との境界付近の表側、下の前歯の表側、下の臼歯の裏側、下の前歯と臼歯との境界付近の裏側、下の前歯の裏側を磨いている状態を示す図である。
本実施形態の歯ブラシ1では、XYZ軸で示す3次元直交座標系(特に、図1参照)において、持ち手となる柄11のハンドル部12の中心軸線OをX軸に対して平行とした状態で説明する。なおハンドル部12の中心軸線Oは、ハンドル部12を把持して歯を磨くときの長手方向周りの回転モーメントの中心軸線と一致する。
また後述する回転ヘッド21の植毛面24がX軸及びY軸を含む平面(以下、XY平面)に対して平行であり、ブラシ毛31がZ軸に対して平行な状態(図1参照)を平行状態、回転ヘッド21の植毛面24がXY平面に対して直交してハンドル部12の方を向いた状態(図5参照)を直交状態と呼ぶ。以下の説明では、特に明記する場合を除いて歯ブラシ1が平行状態であることを前提に説明を行う。
第1実施形態の歯ブラシ1は、棒状の柄11と、柄11に対して回転自在に取付けられた回転ヘッド21と、回転ヘッド21に植毛されたブラシ毛31と、柄11と回転ヘッド21とのがたつきを防止するとともに回転ヘッド21に回転抵抗を付与するOリング33とを備える歯ブラシであり、回転ヘッド21の回転の中心である回転軸線Rがハンドル部12の中心軸線Oに対して傾斜するように構成されている(特に、図2参照)。
本実施形態の歯ブラシ1は、回転ヘッド21の回転軸線Rとハンドル部12の中心軸線Oとが交わるように構成されており、回転ヘッド21の回転軸線Rとハンドル部12の中心軸線Oとの交点を通過する、Y軸に対して平行な直線を直線Y’としたとき、回転軸線Rと直線Y’とのなす角αの角度が平均的な人の歯の形状、角度、配置に合わせて約15°に設定されている(図2参照)。これにより、略平行状態(平行状態を含む)において、特に、臼歯(奥歯)を磨くときに後述する回転ヘッド21の植毛面24が歯の側面に真っ直ぐ、つまり回転ヘッド21の回転軸線Rが歯軸に対して平行になるように対面し、磨き易さが向上する(特に、図9及び図12参照)。
また直交状態において、正面視(図6参照)でのブラシ毛31とハンドル部12の中心軸線Oとのなす角βが回転ヘッド21の回転軸線Rと直線Y’とのなす角αと同じ角度(約15°)となるため、略直交状態(直交状態を含む)において、ブラシ毛31が基端から先端にかけて後述する柄11のネック部13から遠ざかり、ブラシ毛31の先端とネック部13との間にスペースが設けられ、特に、前歯の裏側を磨くときにネック部13と前歯との接触が回避され磨き易さが向上する(図14参照)。
また詳細は後述するが、回転ヘッド21の回転軸線Rをハンドル部12の中心軸線Oに対して傾斜させることにより、回転ヘッド21を360°回転可能としつつ、後述する柄11のネック部13及び軸受部14が歯を磨くときに邪魔にならないように構成することが可能となる。
なお回転ヘッド21の回転軸線Rと直線Y’とのなす角αの角度は、約15°に限定されるものではなく、個人差や磨き易さに応じて適宜最適な角度とすればよい。
柄11は、持ち手となるハンドル部12と、ハンドル部12の先端から延設され湾曲したネック部13とを有し、ネック部13の先端には、回転ヘッド21を回転自在に取付可能な軸受部14が形成されている。柄11の材質は、特定の材質に限定されるものではなく、公知の歯ブラシの柄と同様の材質、例えば、AS樹脂、ABS樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、エラストマー樹脂等の合成樹脂を用いることができる。
ハンドル部12は、アール状の面取りが施された真っ直ぐな棒状に形成されている。ハンドル部12の形状は、特定の形状に限定されるものではなく、公知の歯ブラシのように、持ち易さや磨き心地等を考慮して、適宜最適な形状とすればよい。
またハンドル部12は、滑り止めであるグリップ17で覆われている。グリップ17は、滑りにくく伸縮性を有する材質、例えば、エチレンプロピレンゴム、SBC樹脂等で形成され、ハンドル部12の外周を覆った状態で収縮することでハンドル部12に張り付いて固定されている。なおグリップ17は、滑り止めが不要である場合には、なくてもよい。
ネック部13は、正面視(図2参照)及び平面視(図3参照)において先細に形成され、回転ヘッド21がネック部13に干渉することなく回転軸線R周りに360°回転可能であり、かつ歯の裏側を磨くときにネック部13の中心軸線O側の面が歯に接触しないように湾曲している(図12から図14参照)。なおネック部13がハンドル部12の中心軸線Oから過度に離れるように湾曲すると、却って歯を磨くときに邪魔になるので、ネック部13は、ハンドル部12の中心軸線Oからの距離δ(図2参照)が必要最小限となるように湾曲していることが好ましい。
またネック部13は、正面視(図2参照)においてハンドル部12の中心軸線Oが後述する回転ヘッド21の植毛部22を通過するように回転ヘッド21を配置可能に湾曲しているのが好ましく、視点に関わらずハンドル部12の中心軸線Oが後述する回転ヘッド21の植毛部22を通過するように回転ヘッド21を配置可能に湾曲しているのがより好ましい。
正面視(図2参照)においてハンドル部12の中心軸線Oが後述する回転ヘッド21の植毛部22を通過するように回転ヘッド21を配置すると、正面視において中心軸線O上に位置する部分に中心軸線Oと直交する方向の力が加わったときのハンドル部12の中心軸線O周りの回転モーメントが略ゼロ(ゼロを含む)となり、植毛部22(歯ブラシ1)がハンドル部12の中心軸線O周りに回転しようとする力が抑制され、歯を磨くときの力が歯(ブラシ毛31)に伝わり易くなる。
また視点に関わらずハンドル部12の中心軸線Oが後述する回転ヘッド21の植毛部22を通過するように回転ヘッド21を配置すると、中心軸線O上の植毛部22におけるハンドル部12の中心軸線O周りの回転モーメントが略ゼロ(ゼロを含む)となり、植毛部22(歯ブラシ1)がハンドル部12の中心軸線O周りに回転しようとする力が抑制され、歯を磨くときの力がより歯(ブラシ毛31)に伝わり易くなる。
軸受部14は、ネック部13の先端において、回転ヘッド21の回転軸線Rと直線Y’とのなす角αが約15°の角度となるように後述する回転ヘッド21の軸部25を取付可能にリング状に形成されている。さらに軸受部14は、歯を磨くときに邪魔にならないように、図2において、ハンドル部12の中心軸線Oに対して平行なハンドル部12の中心軸線Oから最も遠いネック部13の接線Lよりも内側(左側)に配置され、ネック部13から突出しないように形成されている。
また軸受部14の内周面には、後述する回転ヘッド21の軸部25の溝26に係止する爪15が形成されている(図4参照)。
回転ヘッド21は、平面視(図3参照)において、柄11のネック部13の幅と同程度の厚みを有する基台であり、ブラシ毛31が植毛された植毛部22と、植毛部22の端面から直立するように一体的に形成され柄11の軸受部14に回転自在に取付けられる軸部25とを備える。回転ヘッド21の材質は、特定の材質に限定されるものではないが、通常、柄11と同じ材質が用いられる。
植毛部22の一方の面である植毛面24には、ブラシ毛31を植毛する複数の植毛穴(図示省略)が植毛面24の外縁に沿ってリング状に設けられている。
植毛部22は、正面視(図4参照)において、両端上部が円弧状に突出し、突出した両端上部の間の中央上部に軸部25が形成されている窪み41を有している。窪み41は、軸部25を柄11の軸受部14に取付けたときに柄11の軸受部14が嵌り込むように形成されている。
さらに植毛部22は、正面視(図4参照)において、軸部25が形成された縁部の反対側の縁部である下部が両端上部に比べて緩やかな円弧状に形成されている。植毛部22の下部が緩やかな円弧状に形成され、該円弧に沿ってブラシ毛31を植毛されていることにより、歯磨き中に手首、腕の角度が変化したとしても、いずれかのブラシ毛31が確実に歯の根元に当るようになり、歯の汚れを確実に除去することが可能となる。
軸部25は、植毛部22の中央上部の窪み41から直立し円柱状に形成されている。軸部25には、Oリング33を取付けるとともに柄11の軸受部14の爪15を係止させる溝26が中心軸周りに形成されている。また軸部25は、回転ヘッド21が回転するときに軸受部14内を摺動する摺動部27を有している。
溝26は、軸部25の折損を防止すべく、軸部25の先端側に形成されていることが好ましいが、軸部25が十分な強度を有している場合には、軸部25の基端側に形成されていてもよい。
摺動部27は、軸部25における溝26よりも基端側の部分であり、径方向断面視において、正三角形の頂点及び辺を弧状とした形状に形成されている(図8参照)。摺動部27をこのような形状とすることで、摺動部27の外周面と軸受部14の内周面との接触面積が減少し、回転ヘッド21の静止時における摺動部27の外周面と軸受部14の内周面との密着が抑制されて摺動抵抗が低下し、回転ヘッド21が回転し始めるときにスムーズに回転することが可能となる。
これに対し摺動部27及び軸受部14が共に径方向断面視において円形の場合、接触面積が大きくなり回転ヘッド21の静止時に互いに密着して摺動抵抗が増大し、回転ヘッド21が回転し始めるときにスムーズな回転が妨げられてしまう。
さらに摺動部27を上記の形状とすることで、摺動部27と軸受部14とが接していない部分で軸受部14が内側に変形し半径方向に加わる力が緩和され、摺動部27及び軸受部14が共に径方向断面視において円形の場合と比べて、経年劣化による摺動部27と軸受部14との緩みが抑制される。なお本発明の歯ブラシにおいて、摺動部27及び軸受部14を共に径方向断面視において円形とすることを否定するものではない。
回転ヘッド21は、軸部25の溝26にOリング33を取付けた状態で軸部25を柄11の軸受部14に挿入し、軸部25の溝26に軸受部14の爪15を係止させることで、回転軸線Rと直線Y’とのなす角αが約15°の角度となるように、柄11の軸受部14に回転自在に取付けられる。
ブラシ毛31は、植毛面24から直立するように植毛穴に取付けられ、植毛面24の外縁に沿ってリング状に配置される。ブラシ毛31をリング状に配置することにより、ブラシ毛31が密集して植毛されている従来の一般的な歯ブラシ(例えば、図15参照)に比べて、ブラシ毛31が歯間に入り易く、歯間の汚れの除去性能を向上させることができる。
従来から歯間の汚れの除去性能を向上さすべく、例えば、図16に示すように間隔を空けてブラシ毛111を配置した歯間ブラシ110がある(例えば、実開昭62−190525号公報)。該歯間ブラシ110は、歯の側面を磨くときに歯間ブラシ110を平行移動させると、ブラシ毛111が当たらない部分(特に、図16における上列と下列との間)が生じ歯の側面の汚れの除去性能が低下する。
これに対し本実施形態の歯ブラシ1は、回転ヘッド21の回転軸線Rがハンドル部12の中心軸線Oに対して傾斜していることにより、ブラシ毛31の配列も柄11のハンドル部12の中心軸線Oに対して傾斜し、ブラシ毛31が平行移動により歯の側面全体に均等に当たる配置となるので、歯間の汚れの除去性能を向上しつつ、歯の側面の汚れの除去性能を確保することができる。
なおブラシ毛31は、特定のものに限定されるものではなく、公知の歯ブラシに用いられるブラシ毛を適宜選定して用いることができる。ブラシ毛31の材質としては、例えば、ナイロン、ポリブチレンテレフタラート、ポリプロピレン等の化学合成フィラメントや、豚毛、バジャー毛等の天然毛を用いることができる。
Oリング33は、回転ヘッド21の軸部25の溝26に装着され、柄11の軸受部14と回転ヘッド21の軸部25とのがたつきを防止するとともに、回転ヘッド21に回転抵抗を付与する。Oリング33の寸法及び材質は、柄11の軸受部14と回転ヘッド21の軸部25との寸法クリアランス及び回転ヘッド21に付与する回転抵抗に応じて適宜決定すればよい。換言すると、柄11の軸受部14と回転ヘッド21の軸部25との寸法クリアランス及び回転ヘッド21に付与する回転抵抗をOリング33の選定によって調節することができる。
次に本実施形態の歯ブラシ1の作用について説明する。なお歯の磨き方は、一例であり、以下に記載する方法に限定されるものではない。歯ブラシ1で歯の表側を磨くときには、臼歯(奥歯)から順に歯に沿わすように回転ヘッド21を回転させながら歯を磨く(図9から図11参照)。
回転ヘッド21を回転させるときには、回転ヘッド21の回転抵抗を上回る力でブラシ毛31を歯に押し当てると、ブラシ毛31(植毛面24)が歯に沿うように回転ヘッド21が回転する。なお回転ヘッド21の回転は、歯ブラシ1を口内から取出して手で行ってもよい。また歯の表側を磨くときには、ヘッドが回転しない一般的な歯ブラシ(例えば、図15参照)と同様、平行状態のまま手首、腕の角度を変えながら歯を磨くことも可能である。
歯ブラシ1で歯の裏側を磨くときには、臼歯から順に歯に沿わすように回転ヘッド21を回転させながら歯を磨く(図12から図14参照)。歯の裏側を磨くときには、ネック部13が湾曲していることにより歯を乗り越えるので、ネック部13が邪魔になることはない。
前歯の裏側を磨くときには、回転ヘッド21を回転させ歯ブラシ1を略直交状態(直交状態を含む)にすると、ブラシ毛31が根元から先端にかけてネック部13から遠ざかり、ブラシ毛31の先端とネック部13との間にスペースが設けられ(図6参照)、これによりネック部13と前歯との接触が回避される(図14参照)。
以上のように本実施形態の歯ブラシ1によれば、回転ヘッド21が360°回転して植毛面24(ブラシ毛31)が歯に追従し、手首を無理な角度に捻ることなくブラシ毛31の角度が適切な状態で歯を磨くことが可能となり、磨き易さが向上する。また軸部25の摺動部27の外周面と軸受部14の内周面との接触面積が小さく回転ヘッド21の静止時における密着が抑制されているので、歯に追従して回転ヘッド21が回転し始めるときにスムーズに回転する。一方でOリング33により回転ヘッド21に対して回転抵抗が付与されるため回転ヘッド21が不意に回転することがなく、磨き易さがさらに向上する。
また本実施形態の歯ブラシ1によれば、回転ヘッド21の回転軸線Rがハンドル部12の中心軸線Oに対して傾斜していることにより、略平行状態(平行状態を含む)において、特に、臼歯(奥歯)を磨くときに回転ヘッド21の植毛面24が歯の側面に真っ直ぐ、つまり回転ヘッド21の回転軸線Rが歯軸に対して平行になるように対面し、磨き易さ及び歯の側面の汚れの除去性能が向上する。
また略直交状態(直交状態を含む)において、ブラシ毛31が基端から先端にかけて柄11のネック部13から遠ざかり、ブラシ毛31の先端とネック部13との間にスペースが設けられ、特に、前歯の裏側を磨くときにネック部13と前歯との接触が回避され磨き易さが格段に向上する。
さらにネック部13が歯の裏側を磨くときに歯に接触しないように湾曲し、柄11の軸受部14がネック部13(接線L)から突出しないように構成されているので、歯を磨くときにネック部13及び軸受部14が邪魔にならず、磨き易さが確保される。
なお本実施形態の歯ブラシ1において、軸受部14がネック部13から突出せず、かつ歯を磨き易いようにネック部13を湾曲させつつ、回転ヘッド21を360°回転可能とする構成を実現しているのは、回転ヘッド21の回転軸線Rをハンドル部12の中心軸線Oに対して適度に傾斜させていることに依るところが大きい。
例えば、回転ヘッド21の回転軸線Rが正面視(図2参照)において直線Y’と一致している状態で回転ヘッド21を360°回転可能に構成する場合、柄11の軸受部14がネック部13から突出しないように構成すると、ネック部13を大きく湾曲させる必要があり、歯を磨くときにネック部13が却って邪魔になり、磨き易さが損なわれる恐れがある。
さらに本発明の歯ブラシ1において、回転ヘッド21の回転軸線Rがハンドル部12の中心軸線Oに対して傾斜していることにより、ブラシ毛31が歯間に入り易くなるようにブラシ毛31をリング状に配置し植毛密度を低下させた場合でも、ブラシ毛31の配列が柄11のハンドル部12の中心軸線Oに対して傾斜し、ブラシ毛31が平行移動により歯の側面全体に均等に当たる配置となるので、歯間の汚れの除去性能を向上させつつ、歯の側面の汚れの除去性能を確保することができる。
以上、第1実施形態の歯ブラシ1を用いて、本発明の歯ブラシを説明したが、本発明の歯ブラシは、上記実施形態に限定されるものではなく、要旨を変更しない範囲で変形して使用することができる。
本発明の歯ブラシは、歯の磨き易さを考慮すると、左右対称であり、回転ヘッド21の回転軸線Rとハンドル部12の中心軸線Oとが交わるように構成されていることが好ましいが、例えば、図3において回転ヘッド21(ネック部13)がハンドル部12の中心軸線Oに対して偏心するように構成することも可能である。この場合、回転ヘッド21の回転軸線Rとハンドル部12の中心軸線Oとが交わらないが、少なくとも正面視(XY軸で示す2次元直交座標系に投影した状態)において回転ヘッド21の回転軸線Rがハンドル部12の中心軸線O(直線Y’)に対して傾斜するように構成すればよい。
また本発明の歯ブラシは、自分の歯を磨く場合のみならず、介護等の用途で他人の歯を磨く場合にも好適に用いることができる。
以上のとおり、図面を参照しながら好適な実施形態を説明したが、当業者であれば、本明細書を見て、自明な範囲内で種々の変更及び修正を容易に想定するであろう。従って、そのような変更及び修正は、請求の範囲から定まる発明の範囲内のものと解釈される。
1 歯ブラシ
11 柄
12 ハンドル部
13 ネック部
14 軸受部
15 爪
21 回転ヘッド
25 軸部
26 溝
27 摺動部
31 ブラシ毛
33 Oリング
41 窪み
L 接線
O 中心軸線
R 回転軸線

Claims (7)

  1. 持ち手となるハンドル部を有する棒状の柄と、ブラシ毛が植毛され前記柄に回転自在に取付けられた回転ヘッドとを備える歯ブラシであって、
    前記柄は、前記ハンドル部の先端から延設され湾曲したネック部を有し、
    前記ネック部は、先端部に前記回転ヘッドの軸部が回転自在に嵌り込む軸受部を有し、
    前記軸受部は、前記ハンドル部の中心軸線Oに平行な前記ハンドル部の中心軸線Oから最も遠い前記ネック部の接線Lから突出しないように設けられ、
    前記回転ヘッドは、外周面の長手方向中央に前記軸受部が嵌り込む窪みを有する植毛部を有し、前記窪みに前記軸部が立設され、
    前記ブラシ毛は、前記植毛部の植毛面を3次元直交座標系のX軸及び3次元直交座標系のY軸を含む平面と平行にしたとき3次元直交座標系のZ軸に平行に植毛され、
    前記回転ヘッドの回転軸線Rは、前記ネック部の湾曲方向を前記X軸及び前記Y軸を含む平面に平行としたとき、前記X軸及び前記Y軸を含む平面と平行な面に含まれ、かつ前記ハンドル部の中心軸線Oに対して傾斜し、
    前記回転軸線Rを前記Y軸に平行にして前記回転ヘッドを回転させると、前記ブラシ毛は、前記X軸及び前記Z軸を含む平面に平行に360°回転可能なことを特徴とする歯ブラシ。
  2. 前記回転ヘッドを前記柄に対して直交状態とすると、前記ブラシ毛の先端部が前記ネック部から遠ざかり、前記ブラシ毛の先端と前記ネック部との間にスペースが生じることを特徴とする請求項1に記載の歯ブラシ。
  3. 前記植毛部は、前記窪みが設けられた側とは反対側の縁部が円弧状であり、
    前記ブラシ毛の一部は、少なくとも円弧状の前記縁部に沿って植毛されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の歯ブラシ。
  4. 前記ブラシ毛は、前記植毛部の外縁に沿ってリング状に植毛されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の歯ブラシ。
  5. さらに前記回転ヘッドに回転抵抗を付与するOリングを備え、
    前記軸部は、中心軸線方向の先端側に中心軸線周りに形成された溝を備え、
    前記Oリングは、前記溝に装着され、前記回転ヘッドに回転抵抗を付与することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の歯ブラシ。
  6. 前記軸受部は、前記軸部の溝に係止する爪を有していることを特徴とする請求項5に記載の歯ブラシ。
  7. 前記軸部と前記軸受部とは、互いの摺動面において、部分的に接触することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の歯ブラシ。
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