JP6682936B2 - 変速機の給油構造 - Google Patents

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Description

本発明は、変速機の給油構造に関する。
変速機の回転軸には変速歯車が設けられており、この変速歯車をオイルで潤滑する必要がある。このため、回転軸の軸線方向の端部に開口し、軸線方向に延びる軸孔と、軸孔に連通するように回転軸の半径方向に開口する潤滑油孔とを形成し、軸孔に導入されたオイルを回転軸の遠心力を利用して潤滑油孔を通して変速歯車に導くようにしている。
油孔にオイルを導くものとしては、油孔の開口端にオイルチャンネルを設けたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このオイルチャンネルは、油孔に嵌合される筒部と、筒部から半径方向外方に延び、半径方向の外周端が回転軸を軸支する軸受のシール溝に嵌合される側板部とを有している。
特開平11−247865号公報
このような従来の変速機の給油構造にあっては、オイルチャンネルの半径方向外周端を軸受のシール溝に嵌合しているので、オイルチャンネルを変速機ケースに取付けるにはシール溝が形成された軸受と、シール溝に嵌合される構造を有するオイルチャンネルが必要となる。この給油構造によってオイルチャンネルを位置決めして変速機ケースに取付けることができる。
しかしながら、シール溝が形成された軸受は、シール溝が形成されていない軸受に比べて高価であり、しかもオイルチャンネルをこの軸受にしか適用できない。このため、オイルチャンネルの組み付け性を向上させるために、軸受およびオイルチャンネルの形状が制限されてしまい、結果的に変速機の設計の自由度が低下してしまうことになる。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、給油部材の組み付け性を向上できるとともに、設計の自由度を向上できる変速機の給油構造を提供することを目的とするものである。
本発明は、軸線方向の端部に開口し、軸線方向に延びる油孔が形成された回転軸と、前記回転軸上に設けられた変速歯車と、前記回転軸および前記変速歯車を収容する変速機ケースと、前記回転軸を前記変速機ケースに回転自在に支持する軸受と、前記回転軸の軸線方向において前記軸受と前記回転軸の軸線方向の端部との間に介装されたシムとを備え、前記軸受が、前記シムを介して前記変速機ケースに対向する外輪および前記外輪に転動体を介して相対回転自在に支持され、前記回転軸に固定される内輪を有し、前記シムが、前記外輪の半径方向の内周面から半径方向の内方に延びる延出部を有する変速機の給油構造であって、前記油孔にオイルを導入する給油部材を有し、前記給油部材は、前記油孔に嵌合し、前記油孔にオイルを導入する円筒部と、前記円筒部から半径方向外方に延び、前記回転軸の軸線方向において前記延出部と前記変速機ケースとの間に嵌合される外周縁を有する環状の側板部とを含んで構成され、前記側板部は、前記側板部から前記シムの半径方向の内周面よりも半径方向内方で、かつ、前記内輪および前記外輪の間に形成される空間に突出する突部を有し、前記シムの半径方向の内周面に対向する前記突部の面に傾斜面が形成されており、前記回転軸の半径方向における前記円筒部の外周面と前記油孔の内周面との間の寸法をL1とし、前記回転軸の半径方向における前記シムの半径方向の内周面と前記傾斜面の傾斜方向の外周端との間の寸法をL2とし、前記回転軸の半径方向において前記外輪が嵌合する前記変速機ケースの嵌合面と前記シムの半径方向の外周面との間の寸法をL3とした場合に、L1+L2≦L3となるように前記給油部材が形成されている。
このように上記の本発明によれば、給油部材の組み付け性を向上できるとともに、変速機の設計の自由度を向上できる。
図1は、本発明の一実施の形態に係る変速機を備えた車両の平面図である。 図2は、本発明の一実施の形態に係る変速機の概略構成図である。 図3は、本発明の一実施の形態に係る変速機の側面図である。 図4は、図3のIV−IV方向矢視断面図である。 図5は、本発明の一実施の形態に係る変速機のシムの正面図である。 図6は、本発明の一実施の形態に係る変速機のシムの側面図である。 図7は、本発明の一実施の形態に係る変速機のオイルチャンネルの正面図である。 図8は、本発明の一実施の形態に係る変速機のオイルチャンネルの断面図である。 図9は、本発明の一実施の形態に係る変速機のレフトケースの側面図である。 図10は、図3のX−X方向矢視断面図である。 図11は、図4の要部拡大断面図である。 図12は、本発明の一実施の形態に係る変速機の他の形状を有するオイルチャンネルとオイルチャンネルが取付けられるレフトケースの要部断面図である。
以下、本発明の一実施の形態に係る車両について、図面を用いて説明する。
図1〜図12は、本発明の一実施の形態に係る変速機の給油構造を示す図である。図1〜図12において、上下左右方向は、車両に搭乗する運転者から見た方向を示している。
まず、構成を説明する。
図1において、車両1は、車体1Aを備えており、車体1Aの前部に設けられたエンジンルーム3には変速機2が搭載されている。
変速機2は、変速機ケース2Aを備えており、変速機ケース2Aは、ライトケース4およびレフトケース5から構成されている。ライトケース4は、内燃機関としてのエンジン6に連結されている。図2において、変速機ケース2Aにはクラッチ機構7および入力軸8が収容されている。
クラッチ機構7は、図示しないフライホイールを介してエンジン6の図示しないクランク軸と入力軸8とを接続および切断することにより、クランク軸から入力軸8に動力を伝達および動力の伝達を遮断する。
変速機ケース2Aにはカウンタ軸9およびディファレンシャル装置11が収容されており、入力軸8、カウンタ軸9およびディファレンシャル装置11の回転軸は、平行に設置されている。
入力軸8およびカウンタ軸9は、軸受41〜44を介してライトケース4およびレフトケース5に回転自在に支持されている。
入力軸8には入力軸8の軸線方向に複数の入力ギヤ12が設けられている。カウンタ軸9にはカウンタ軸9の軸線方向に複数のカウンタギヤ13が設けられており、カウンタギヤ13は、入力ギヤ12に噛み合っている。
入力ギヤ12およびカウンタギヤ13は、変速段に応じた数だけ設けられており(例えば、変速段が5速であれば、5個)、変速段に応じた入力ギヤ12、カウンタギヤ13が噛み合い、入力ギヤ12から所定の変速段のカウンタギヤ13に動力を伝達することで入力軸8の回転数を所定の変速段に応じた回転数としてカウンタ軸9に伝達する。
ディファレンシャル装置11は、ディファレンシャルギヤケース15およびディファレンシャルギヤケース15に取付けられたファイナルギヤ16を備えており、ファイナルギヤ16は、カウンタ軸9に設けられたファイナルドライブギヤ9Fに噛み合っている。
ディファレンシャルギヤケース15の内部にはディファレンシャルギヤケース15と一体で回転するピニオン軸17と、ピニオン軸17の前後端に回転自在に支持された一対のピニオンギヤ18A、18Bと、ピニオンギヤ18A、18Bのそれぞれに噛み合う一対のサイドギヤ19A、19Bとを備えている。
ディファレンシャルギヤケース15の回転軸線に沿った車幅方向の両端側にはドライブシャフト21L、21Rの一端部が挿入されており、ドライブシャフト21L、21Rの一端部は、サイドギヤ19A、19Bに嵌合される。ドライブシャフト21L、21Rは、それぞれ左右の駆動輪24L、24Rに接続されている(図1参照)。
カウンタ軸9には噛み合いクラッチ34が設けられている。噛み合いクラッチ34は、カウンタ軸9の軸線方向に移動することで、カウンタ軸9とカウンタギヤ13とを接続して、入力軸8からカウンタ軸9に変速段に応じた回転数で動力を伝達する。
図2においては1つの噛み合いクラッチ34を図示している。1速段を構成する入力ギヤ12Aおよび2速段を構成する入力ギヤ12Bは、入力軸8に固定されており、1速段を構成するカウンタギヤ13Aおよび2速段を構成するカウンタギヤ13Bは、カウンタ軸9に対して相対回転自在となっている。
噛み合いクラッチ34は、カウンタギヤ13Aおよびカウンタギヤ13Bの間に設けられている。1速段を成立させる場合には、噛み合いクラッチ34は、カウンタ軸9の軸線方向の一方(クラッチ機構7に近づく方向)に移動してカウンタギヤ13Aとカウンタ軸9とをスプライン嵌合させる。これにより、入力軸8からカウンタ軸9に入力ギヤ12Aおよびカウンタギヤ13Aを介して動力が伝達される。
2速段を成立させる場合には、噛み合いクラッチ34は、カウンタ軸9の軸線方向の他方(クラッチ機構7から離隔する方向)に移動してカウンタギヤ13Bとカウンタ軸9とをスプライン嵌合させる。これにより、入力軸8からカウンタ軸9に入力ギヤ12Bおよびカウンタギヤ13Bを介して動力が伝達される。
本実施の形態の入力軸8は、3速段以上の変速段を構成する入力ギヤ12が入力軸8に対して相対回転自在となっている。これら入力ギヤ12は、入力軸8の左方に設けられている。カウンタ軸9は、3速段以上の変速段を構成するカウンタギヤ13がカウンタ軸9に固定されており、これらカウンタギヤ13は、同一の変速段を構成する入力ギヤ12に噛み合っている。そして、3速段以上の変速段を構成する入力ギヤ12が噛み合いクラッチ34と同一の構成を有する図示しない噛み合いクラッチによって入力軸8に連結される。
なお、本実施の形態の変速機2には入力軸8の入力ギヤ12に噛み合う図示しないカウンタギヤを有する図示しないカウンタ軸が設けられており、このカウンタ軸は、カウンタ軸9と同一の構成を有する。
本実施の形態の変速機ケース2Aは、入力軸8、カウンタ軸9、入力ギヤ12およびカウンタギヤ13を収容しており、入力軸8およびカウンタ軸9の軸線方向の端部は、軸受41、43によってレフトケース5に回転自在に支持される。
本実施の形態の入力軸8およびカウンタ軸9は、本発明の回転軸を構成し、入力ギヤ12およびカウンタギヤ13は、本発明の変速歯車を構成する。本実施の形態の軸受41、43は、本発明の軸受を構成する。
入力軸8およびカウンタ軸9は、後述するオイルチャンネルによってオイルが供給されるが、本実施の形態の変速機2においては、入力軸8の給油構造のみを説明する。但し、カウンタ軸9および図示しないカウンタ軸の給油構造は、入力軸8の給油構造と同じである。
図4において、レフトケース5の壁面にはレフトケース5から入力軸8の軸線方向外方に膨れ出る膨出部45(図3、図9参照)が形成されており、入力軸8の一端部8Aは、膨出部45に収容されている。
軸受41は、膨出部45の嵌合面45aに嵌合される外輪41Aと、外輪41Aにボール41Bを介して相対回転自在に設けられ、入力軸8に嵌合されることで入力軸8と一体で回転する内輪41Cとを有する。
これにより、入力軸8は、軸受41を介してレフトケース5に回転自在に支持される。本実施の形態のボール41Bは、本発明の転動体を構成し、入力軸8の一端部8Aは、本発明の回転軸の軸線方向の端部を構成する。嵌合面45aは、本発明の変速機ケースの嵌合面を構成する。
内輪41Cの軸線方向の一端部は、入力軸8の一端部8Aに嵌合されるスナップリング35に接触しているとともに、内輪41Cの軸線方向の他端部は、入力軸8の一端部8Aに形成された段部8aに接触している。これにより、軸受41は、入力軸8の軸線方向に位置決めされている。
入力軸8の軸線方向において軸受41と入力軸8の一端部8Aとの間にシム46が介装されている。図5、図6において、シム46は、リングから構成されている。
シム46は、入力軸8がその軸線方向にがたつくことを防止するために、膨出部45と軸受41との間に隙間が生じないように設置されている。シム46は、外輪41Aの半径方向の内周面41aから半径方向の内方に延びる延出部46Aを備えており、延出部46Aを除いた半径方向外方が外輪41Aと膨出部45の座面45Bに挟み込まれている。
入力軸8には油孔8Bが形成されており、油孔8Bは、入力軸8の一端部8Aに開口し、一端部8Aから入力軸8の軸線方向に延びている。入力軸8には放射孔8Cが形成されており(図10参照)、油孔8Bに導入されたオイルは、入力軸8の回転時の遠心力によって放射孔8Cを通して入力軸8と入力ギヤ12との間に供給される。
膨出部45の内部にはオイルチャンネル47が設置されている。オイルチャンネル47は、油孔8Bに嵌合し、油孔8Bにオイルを導入する円筒部48と、円筒部48から半径方向外方に延び、入力軸8の軸線方向においてシム46の延出部46Aと膨出部45との間に嵌合される外周縁49aを有する環状の側板部49とを含んで構成されている(図7、図8参照)。
図7、図8において、側板部49は、円筒部48から半径方向外方に向かって延びる環状の第1の環状部49Aと、第1の環状部49Aの半径方向の外端から軸受41に向かって入力軸8の軸線方向に延びる環状の第2の環状部49Bと(図4、図11参照)、第2の環状部49Bの延びる方向の端部から半径方向外方に延び、外周縁49aを含んだ環状の第3の環状部49Cとを備えている。
図9において、レフトケース5にはオイル導入溝5Aが形成されており、オイル導入溝5Aは、膨出部45に連通している。変速機ケース2Aの底面には図示しないオイルが貯留されており、変速機ケース2Aに貯留されたオイルは、ファイナルギヤ16によって掻き上げられ、オイルOに示すようにオイル導入溝5Aを通して膨出部45に導入される。
膨出部45に導入されるオイルは、オイルチャンネル47の側板部49と膨出部45との間を流れた後、円筒部48を通して油孔8Bに導入される(図4でオイルの流れを矢印Oで示す)。油孔8Bに導入されたオイルは、入力軸8の回転時の遠心力によって放射孔8Cを通して入力軸8と入力ギヤ12との間に供給される。
図4において、側板部49は、突部47Cを有し、突部47Cは、第3の環状部49Cからシム46の半径方向の内周面46aよりも半径方向内方で、かつ、内輪41Cおよび外輪41Aの間に形成される空間50に突出している。
突部47Cには傾斜面47cが形成されており、傾斜面47cは、シム46の半径方向の内周面46aに対向する面に形成されている。
図11において、入力軸8の半径方向における円筒部48の外周面48aと油孔8Bの内周面8bとの間の寸法をL1とし、入力軸8の半径方向におけるシム46の半径方向の内周面46aと傾斜面47cの傾斜方向の外周端47eとの間の寸法をL2とし、入力軸8の半径方向において外輪41Aが嵌合する膨出部45の嵌合面45aとシム46の半径方向の外周面46bとの間の寸法をL3とした場合に、L1+L2≦L3となるようにオイルチャンネル47が形成されている。
図4、図11において、レフトケース5の膨出部45は、環状の第1の内壁面45Cおよび環状の第2の内壁面45Dを有する。
第1の内壁面45Cには側板部49の第2の環状部49Bが嵌合しており、入力軸8の軸線方向において第3の環状部49Cに対向する第1の内壁面45Cには面取りが施されることにより、面取り部45cが形成されている。
第2の内壁面45Dには第3の環状部49Cが嵌合されており、第2の内壁面45Dの半径方向の内径は、第1の内壁面45Cの半径方向の内径よりも大径に形成されている。
図11において、第1の環状部49Aと第2の環状部49Bの連続部分には湾曲面49bが形成されており、第1の環状部49Aは、湾曲面49bを介して第2の環状部49Bに連続している。
入力軸8の半径方向における面取り部45cの半径方向の内端45vから半径方向の外端45wまでの寸法をL4とし、入力軸8の半径方向における湾曲面49bの半径方向内方の変曲点49vから半径方向外方の変曲点49wまでの寸法をL5とした場合に、L4+L5>L1となるようにオイルチャンネル47および膨出部45が形成されている。
また、入力軸8の半径方向おける第1の内壁面45Cと第2の環状部49Bとの間の寸法をL6とし、入力軸8の半径方向におけるオイルチャンネル47の半径方向の外周面49cと第2の内壁面45Dとの間の寸法をL7とした場合に、L6<L7となるようにオイルチャンネル47および膨出部45が形成されている。本実施の形態のオイルチャンネル47は、本発明の給油部材を構成している。
次に、作用を説明する。
本実施の形態の変速機2は、軸受41の外輪41Aの半径方向の内周面41aから半径方向の内方に延びる延出部46Aを有するシム46と、入力軸8の油孔8Bにオイルを導入するオイルチャンネル47とを有する。
オイルチャンネル47は、油孔8Bに嵌合し、油孔8Bにオイルを導入する円筒部48と、円筒部48から半径方向外方に延び、入力軸8の軸線方向において延出部46Aと膨出部45との間に嵌合される外周縁49aを有する環状の側板部49とを含んで構成される。
これにより、従来のようにシール溝が形成されていない汎用性の高い軸受41やシール溝が形成された軸受に対応していない形状を有する汎用性の高いオイルチャンネル47を用いた場合であっても、レフトケース5にオイルチャンネル47を確実、かつ容易に組み付けることができる。このため、オイルチャンネル47の組み付け性を向上できるとともに、変速機2の設計の自由度を向上できる。
また、オイルチャンネル47の外周縁49aを延出部46Aと膨出部45との間に嵌合させることで、シム46と膨出部45の座面45Bとの接触面積を大きくすることができ、入力軸8から軸受41を介して座面45Bに過大な荷重が集中することを防止できる。
一方、変速機ケース2Aに入力軸8を組み付けるには、ライトケース4に軸受42を介して入力軸8を組み付けた状態で、ライトケース4を載置面Eに載置する(図10参照)。なお、図10では、変速機ケース2Aに入力軸8が組み付けられた状態を示している。
次いで、入力軸8の上部に軸受41、シム46およびオイルチャンネル47の順に組み付けた後、レフトケース5を上方から降下し、膨出部45に入力軸8の上端が挿入されるようにしてレフトケース5をライトケース4に接合する。
これにより、オイルチャンネル47の円筒部48が油孔8Bに嵌合され、第3の環状部49Cの外周縁49aがシム46の延出部46Aと膨出部45との間に嵌合されるようにしてライトケース4に取付けられる。
本実施の形態の変速機2によれば、オイルチャンネル47の側板部49の第3の環状部49Cは、突部47Cを有し、突部47Cは、第3の環状部49Cからシム46の半径方向の内周面46aよりも半径方向内方で、かつ、内輪41Cおよび外輪41Aの間に形成される空間50に突出している。
突部47Cには傾斜面47cが形成されており、傾斜面47cは、シム46の半径方向の内周面46aに対向する面に形成されている。
さらに、入力軸8の半径方向における円筒部48の外周面48aと油孔8Bの内周面8bとの間の寸法をL1とし、入力軸8の半径方向におけるシム46の半径方向の内周面46aと傾斜面47cの傾斜方向の外周端47eとの間の寸法をL2とし、入力軸8の半径方向において外輪41Aが嵌合する膨出部45の嵌合面45aとシム46の半径方向の外周面46bとの間の寸法をL3とした場合に、L1+L2≦L3となるようにシム46およびオイルチャンネル47が位置決めされている。
これにより、オイルチャンネル47の組み付け時に、オイルチャンネル47に対するシム46の半径方向への移動量を大きくすることができるとともに、突部47Cの傾斜面47cをシム46の半径方向の内周面46aに沿って相対移動させることができる。このため、オイルチャンネル47がシム46に乗り上げてしまうことを防止できる。
また、オイルチャンネル47の組み付け後には、傾斜面47cをシム46の半径方向の内周面46aに対向させることができ、シム46とオイルチャンネル47とを半径方向に位置決めしてシム46とオイルチャンネル47とが外輪41Aよりも半径方向外方飛び出すことを防止できる。この結果、変速機ケース2Aの組み付け後にシム46とオイルチャンネル47とが位置ずれすることやレフトケース5から脱落することを防止できる。
また、本実施の形態の変速機2によれば、入力軸8の軸線方向において第3の環状部49Cに対向する第1の内壁面45Cには面取りが施されることにより、面取り部45cが形成されている。第1の環状部49Aと第2の環状部49Bの連続部分には湾曲面49bが形成されており、第1の環状部49Aは、湾曲面49bを介して第2の環状部49Bに連続している。
さらに、入力軸8の半径方向における面取り部45cの半径方向の内端45vから外端45wまでの寸法をL4とし、入力軸8の半径方向における湾曲面49bの半径方向内方の変曲点49vから半径方向外方の変曲点49wまでの寸法をL5とした場合に、L4+L5>L1となるようにシム46およびオイルチャンネル47が位置決めされている。
これに加えて、入力軸8の半径方向おける第1の内壁面45Cと第2の環状部49Bとの間の寸法をL6とし、入力軸8の半径方向におけるオイルチャンネル47の半径方向の外周面49cと第2の内壁面45Dとの間の寸法をL7とした場合に、L6<L7となるようにシム46およびオイルチャンネル47が位置決めされている。
これにより、オイルチャンネル47の組み付け時に、L4+L5>L1に設定されたオイルチャンネル47の湾曲面49bと膨出部45の面取り部45cによって第2の環状部49Bの第1の内壁面45Cに円滑に嵌合させ、かつ、オイルチャンネル47を入力軸8と同軸上に設置できる。
また、L6<L7に設定されることで、オイルチャンネル47の組み付け時に第1の環状部49Aを第1の内壁面45Cに確実に嵌合させた後に、第2の環状部49Bを第2の内壁面45Dに確実に嵌合させ、かつ、オイルチャンネル47を入力軸8と同軸上に設置できる。
このため、オイルチャンネル47の第3の環状部49Cの外周縁49aがシム46と膨出部45の座面45Bに噛み込まれてしまうことを防止できる。
なお、本実施の形態のオイルチャンネル47は、第1の環状部49Aと第2の環状部49Bの連続部分に湾曲面49bが形成されているが、これに限らず、図12に示すように、第1の環状部49Aと第2の環状部49Bの連続部分にテーパ面49tを形成してもよい。
この場合には、入力軸8の半径方向におけるテーパ面49tの半径方向内方の変曲点49vから半径方向外方の変曲点49wまでの寸法をL5とすればよい。
本発明の実施の形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正および等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
2...変速機、2A...変速機ケース、8...入力軸(回転軸)、8A...一端部(回転軸の軸線方向の端部)、8B...油孔、8b...内周面(油孔の内周面)、9...カウンタ軸(回転軸)、12...入力ギヤ(変速歯車)、13...カウンタギヤ(変速歯車)、41,43...軸受、41A...外輪、41a...半径方向の内周面(外輪の半径方向の内周面)、41B...ボール(転動体)、41C...内輪、45a...嵌合面(変速機ケースの嵌合面)、45C...第1の内壁面、45D...第2の内壁面、45c...面取り部、45v...内端(面取り部の半径方向の内端)、45w...外端(面取り部の半径方向の外端)46...シム、46A...延出部、46a...内周面(シムの半径方向の内周面)、46b...外周面(シムの半径方向の外周面)、47...オイルチャンネル(給油部材)、47C...突部、47c...傾斜面(傾斜面の傾斜方向の外周端)、48...円筒部、48a...外周面(円筒部の外周面)、49...側板部、49A...第1の環状部、49a...外周縁(第1の環状部の外周縁)、49B...第2の環状部、49b...湾曲面、49C...第3の環状部、49c...外周面(給油部材の半径方向の外周面)、49t...テーパ面、49v...変曲点(テーパの半径方向内方の変曲点)、49w...変曲点(半径方向外方の変曲点)、50...空間

Claims (2)

  1. 軸線方向の端部に開口し、軸線方向に延びる油孔が形成された回転軸と、
    前記回転軸上に設けられた変速歯車と、
    前記回転軸および前記変速歯車を収容する変速機ケースと、
    前記回転軸を前記変速機ケースに回転自在に支持する軸受と、
    前記回転軸の軸線方向において前記軸受と前記回転軸の軸線方向の端部との間に介装されたシムとを備え、
    前記軸受が、前記シムを介して前記変速機ケースに対向する外輪および前記外輪に転動体を介して相対回転自在に支持され、前記回転軸に固定される内輪を有し、
    前記シムが、前記外輪の半径方向の内周面から半径方向の内方に延びる延出部を有する変速機の給油構造であって、
    前記油孔にオイルを導入する給油部材を有し、
    前記給油部材は、前記油孔に嵌合し、前記油孔にオイルを導入する円筒部と、前記円筒部から半径方向外方に延び、前記回転軸の軸線方向において前記延出部と前記変速機ケースとの間に嵌合される外周縁を有する環状の側板部とを含んで構成され
    前記側板部は、前記側板部から前記シムの半径方向の内周面よりも半径方向内方で、かつ、前記内輪および前記外輪の間に形成される空間に突出する突部を有し、
    前記シムの半径方向の内周面に対向する前記突部の面に傾斜面が形成されており、
    前記回転軸の半径方向における前記円筒部の外周面と前記油孔の内周面との間の寸法をL1とし、前記回転軸の半径方向における前記シムの半径方向の内周面と前記傾斜面の傾斜方向の外周端との間の寸法をL2とし、前記回転軸の半径方向において前記外輪が嵌合する前記変速機ケースの嵌合面と前記シムの半径方向の外周面との間の寸法をL3とした場合に、L1+L2≦L3となるように前記給油部材が形成されていることを特徴とする変速機の給油構造。
  2. 前記側板部は、前記円筒部から半径方向外方に向かって延びる環状の第1の環状部と、
    前記第1の環状部の半径方向外端から前記軸受に向かって前記回転軸の軸線方向に延びる環状の第2の環状部と、前記第2の環状部の延びる方向の端部から半径方向外方に延び、前記外周縁を含んだ環状の第3の環状部とを備え、
    前記変速機ケースは、前記第2の環状部が嵌合され、かつ、前記回転軸の軸線方向において前記第3の環状部に対向する面に面取り部が形成されている環状の第1の内壁面と、前記第3の環状部が嵌合される環状の第2の内壁面とを有し、
    前記第1の環状部と前記第2の環状部の連続部分には湾曲面またはテーパ面が形成されており、
    前記回転軸の半径方向における前記面取り部の半径方向の内端から半径方向の外端までの寸法をL4とし、前記回転軸の半径方向における前記湾曲面または前記テーパ面の半径方向内方の変曲点から半径方向外方の変曲点までの寸法をL5とした場合に、
    L4+L5>L1となるように前記給油部材および前記変速機ケースが形成されており、
    前記回転軸の半径方向おける前記第1の内壁面と前記第2の環状部との間の寸法をL6とし、前記回転軸の半径方向における前記給油部材の半径方向の外周面と前記第2の内壁面との間の寸法をL7とした場合に、
    L6<L7となるように前記給油部材および前記変速機ケースが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の変速機の給油構造。
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