JP6682817B2 - 鉛蓄電池およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、鉛蓄電池に関し、特に活物質の密着性を高めるために正極格子にアンチモンが添加された鉛蓄電池に関する。
鉛蓄電池は、安価で、電池電圧が比較的高く、大電力が得られるため、自動車などの車両のセルスターターの他、様々な用途で使用されている。鉛蓄電池は、正極活物質として二酸化鉛を含む複数の正極と、負極活物質として鉛を含む複数の負極と、互いに隣接する正極と負極との間に介在するセパレータと、硫酸を含む電解液とを具備する。正極および負極は、通常、活物質を付着させるための格子状の集電体を有する。
複数の正極および複数の負極は、それぞれ格子状の集電体と一体の耳部を介して正極棚または負極棚に並列に接続されている。
充放電の繰り返しにより、負極棚と負極耳部との境界が電解液から露出すると、負極耳部と負極棚との境界を起点に腐食が進行し、予定より早く鉛蓄電池の寿命に至ることがある。これに対し、特許文献1は、負極耳部の表面に、Ag、Biなどの添加元素を含む合金層を配置することを提案している。
特開2008−146960号公報
負極耳部の表面に、添加元素を含む合金層を配置すると、負極耳部と負極棚との境界における腐食を抑制することができる。しかし、活物質の密着性を高めるために正極格子にアンチモン(Sb)を含ませる場合には、負極耳部と負極棚との境界における腐食を十分に抑制することは困難である。正極格子から溶出したアンチモンが、負極耳部と負極棚との境界に形成される隙間に吸着すると、局部反応が進行し、鉛の腐食が促進されるためである。
アンチモンと鉛との局部反応を十分に抑制するには、十分な量の添加元素を負極耳部と負極棚との境界に残存させる必要がある。ただし、従来のように単に添加元素を負極耳部の表面に設けて、負極耳部と負極棚を接続しても、負極耳部と負極棚との接続の際に添加元素が流出してしまい、境界に残存する添加元素は僅かとなる。
上記に鑑み、本発明の一局面は、極板群と、硫酸を含む電解液と、を含み、前記極板群は、複数の正極と、前記複数の正極を並列に接続する正極棚と、複数の負極と、前記複数の負極を並列に接続する負極棚と、互いに隣接する前記正極と前記負極との間に介在するセパレータと、を具備し、前記複数の正極は、正極活物質と、前記正極活物質を担持する正極格子と、前記正極を前記正極棚に接続する前記正極格子と一体の正極耳部と、を含み、前記複数の負極は、負極活物質と、前記負極活物質を担持する負極格子と、前記負極を前記負極棚に接続する前記負極格子と一体の負極耳部と、を含み、前記正極格子が、アンチモンを含み、前記負極耳部の側面が、ビスマスを含む表層部を有し、前記負極棚の主面に前記負極耳部が溶接されており、前記負極棚の前記主面と前記負極耳部の側面との境界に、ビスマスを含むフィレットが形成されており、前記表層部が、10質量%以上30質量%以下のビスマスを含み、前記フィレットにおけるビスマス含有量が、1質量%以上である鉛蓄電池に関する。
本発明の別の局面は、上記鉛蓄電池の製造方法であって、(i)前記複数の正極と、前記複数の負極とを、前記セパレータを介して積層して積層体を得る工程と、(ii)前記積層体が具備する前記正極耳部を前記正極棚に溶接し、更に、前記積層体が具備する前記負極耳部を前記負極棚に溶接して、前記極板群を形成する工程と、を具備し、前記負極耳部を前記負極棚に溶接する工程が、前記負極棚を準備する工程と、前記負極棚の主面に、10質量%以上、30質量%以下のビスマスを含む表層部を側面に有する前記負極耳部の端面を当接させる工程と、少なくとも前記負極棚の主面と前記負極耳部の前記端面とを溶融させて前記負極耳部を前記負極棚に溶接するとともに、前記負極棚の前記主面と前記負極耳部の前記側面との境界に、1質量%以上のビスマスを含むフィレットを形成する工程と、を具備する、鉛蓄電池の製造方法に関する。
本発明によれば、正極格子がアンチモンを含むことによって、正極活物質の脱落を抑制しつつ、負極耳部と負極棚との境界における腐食を十分に抑制することができる。よって、鉛蓄電池の寿命が向上する。
本発明の一実施形態に係る鉛蓄電池の一部を切り欠いた斜視図である。 図1の鉛蓄電池における正極の正面図である。 図1の鉛蓄電池における負極の正面図である。 負極耳部を負極棚に溶接する過程を、電解液の液面に平行かつ負極の厚さ方向に対して垂直な方向から見た説明図である。 負極棚の主面と負極耳部の側面との境界に形成されたフィレットの説明図である。
本発明に係る鉛蓄電池は、極板群と、硫酸を含む電解液とを含み、極板群は、複数の正極と、複数の正極を並列に接続する正極棚(正極ストラップ)と、複数の負極と、複数の負極を並列に接続する負極棚(負極ストラップ)と、互いに隣接する正極と負極との間に介在するセパレータとを具備する。複数の正極は、それぞれが、正極活物質と、正極活物質を担持する正極格子と、正極を正極棚に接続する正極格子と一体の正極耳部とを含む。複数の負極は、それぞれが、負極活物質と、負極活物質を担持する負極格子と、負極を負極棚に接続する負極格子と一体の負極耳部とを含む。
正極棚と正極耳部との接続および負極棚と負極耳部との接続は、いずれも溶接により行なわれる。よって、正極棚と正極耳部との境界および負極棚と負極耳部との境界には、鉛合金同士の溶接痕が形成されている。
正極格子は、アンチモンを含む。正極格子に含まれるアンチモンは、正極活物質と正極格子との密着性を高め、充放電に伴う活物質の脱落を抑制し、サイクル寿命を延命する効果がある。
アンチモンは、正極格子の全体に含ませてもよく、正極格子の表層部だけにアンチモンを含ませてもよい。正極格子の全体にアンチモンを含ませる場合には、予めアンチモンを含む鉛合金を調製し、この合金を板材に成形した後、板材を、耳部を有する格子体に加工すればよい。一方、正極格子の表層部だけにアンチモンを含ませる場合には、アンチモンを含まない鉛または鉛合金を板材に成形した後、板材の表面にアンチモンを含む鉛合金シートを接合し、その後、板材を、耳部を有する格子体に成形すればよい。なお、正極棚を含む正極接続部材にアンチモンを含ませてもよい。この場合、予めアンチモンを含む鉛合金を調製し、これを用いて正極棚もしくは正極接続部材に加工すればよい。
正極格子におけるアンチモン含有量は、0.01質量%以上、0.1質量%以下が好ましく、0.015質量%以上、0.075質量%以下がより好ましい。ここで、正極格子におけるアンチモン含有量とは、正極格子の全質量に対する正極格子に含まれるアンチモンの含有量の割合である。よって、正極格子の表層部だけにアンチモンを含ませる場合、上記含有量を満たすには、表層部におけるアンチモン含有量を、上記範囲よりも大きくする必要がある。また、正極棚を含む正極接続部材におけるアンチモン含有量は、0.5質量%以上、5質量%以下が好ましい。
一方、正極格子からアンチモンが溶出し、負極棚と負極耳部との境界に形成されている溶接痕の隙間に析出すると、局部反応が進行し、鉛蓄電池の寿命を劣化させる原因となる。このような劣化を抑制するには、負極耳部の側面にビスマスを含む表層部を設けるとともに、溶接痕に十分量のビスマスを残存させる必要がある。
溶接痕に十分量のビスマスを残存させるためには、負極棚の主面に負極耳部を溶接する際に、負極棚の主面と負極耳部の側面との境界(すなわち負極棚の主面と負極耳部の側面とが形成する角部)に、ビスマスを含むフィレットを形成する必要がある。このとき、フィレットが1質量%以上のビスマスを含むことで、アンチモンと鉛との局部反応が抑制され、負極棚と負極耳部との境界の劣化に起因する鉛蓄電池の寿命の低下が回避される。
負極耳部にビスマスを含む表層部を設ける場合、ビスマスを含まない鉛または鉛合金を板材に成形した後、板材の耳部に対応する領域の表面に、ビスマスを含む鉛合金シート(もしくは鉛合金箔)を接合し、その後、板材から負極耳部と負極格子部とを切り出せばよい。ビスマスを含む鉛合金シートには、例えば10質量%以上、30質量%以下のビスマスを含ませればよい。なお、格子状に加工される負極格子部には、ビスマスを含む鉛合金シートを接合する必要はない。ビスマスを含む鉛合金シートは、二元合金(Pb−Bi合金)でもよいが、更に別の第三元素を含んでもよい。ただし、第三元素の濃度は1質量%以下とすることが望ましい。第三元素としては、Sn、Ca、Agなどが挙げられる。
次に、上記鉛蓄電池の製造方法は、(i)複数の正極と、複数の負極とを、セパレータを介して積層して積層体を得る工程と、(ii)積層体が具備する正極耳部を正極棚に溶接し、更に、積層体が具備する負極耳部を負極棚に溶接して、極板群を形成する工程とを具備する。ここで、負極耳部を負極棚に溶接する工程は、負極棚(もしくはその前駆体)を準備する工程と、負極棚の主面に、例えば10質量%以上、30質量%以下のビスマスを含む表層部を側面に有する負極耳部の端面を当接させる工程と、少なくとも負極棚の主面と負極耳部の端面とを溶融させて負極耳部を負極棚に溶接するとともに、負極棚の主面と負極耳部の側面との境界に、ビスマスを含むフィレットを形成する工程とを具備する。すなわち、上記製造方法では、溶接に先立って、負極棚(もしくはその前駆体)と、耳部の両側の側面にビスマスを含む表層部を有する負極が準備される。
負極耳部を負極棚に溶接する際には、負極棚を、負極耳部の上端部の上に置くようにして上から負極棚を加熱する。このように溶接することで、負極棚の自重により、負極耳部の上端部が、溶融した負極棚の主面よりも内側に埋設するように溶接される。これにより、負極耳部と負極棚との接合強度を高めることができる。このとき、負極棚の主面より内側に、負極耳部の端面および/または端面近傍の側面に由来する溶着部が形成される。よって、負極棚の主面よりも内側にビスマスが導入される。負極棚の主面よりも内側に存在するビスマスは、負極棚に埋設された負極耳部の端面近傍の側面を覆っていた表層部に由来する。このとき、負極棚の主面から200μm以上の深さにまでビスマスが存在することが望ましい。これにより、負極棚と負極耳部との境界の腐食を抑制する効果が更に高められる。なお、ビスマスの存在は、例えば、電子線マイクロアナライザー(EPMA)を用いて、溶接痕の断面を波長分散法またはエネルギー分散法で分析すれば確認できる。
図4は、負極耳部を負極棚に溶接する過程を、電解液の液面に平行かつ負極の厚さ方向に対して垂直な方向から見た説明図であり、図5は、同方向から見た負極棚の主面と負極耳部の側面との境界に形成されたフィレットの説明図である。
図4(a)は、互いに当接する前の、負極棚の前駆体5aと、負極格子31と一体に形成され、かつビスマスを含む表層部32aを側面に有する負極耳部32を示している。図4(b)は、負極棚の前駆体5aの主面5sに、負極耳部32の上端面32sを当接させた状態を示している。図4(c)は、負極耳部32が溶接された負極棚5と、負極棚5の主面5sと負極耳部32の側面との境界に形成されたフィレット36を示している。
図4(a)において、負極棚の前駆体5aは、ストラップ状もしくは棒状の部材であり、鉛または鉛合金で形成されている。負極棚の前駆体5aの鉛または鉛合金の量を制御することで、ビスマスが存在する負極棚5の主面からの深さを制御することも可能である。
負極耳部32の側面のビスマスを含む表層部32aの厚さは、溶接の作業性を向上させ、良好なフィレット36を形成する観点から、5μm〜20μmであることが望ましい。
良好なフィレット36を形成する観点から、負極棚5と負極耳部32との溶接は、バーナー法により行なわれる。バーナー法とは、耳部に対応する棚の前駆体を準備し、前駆体の主面に耳部の端面を当接させ、ガスバーナー等で前駆体と耳部の端面とを溶融させ、耳部に接合した棚(ストラップ)を設ける方法である。バーナー法によれば、負極棚5と負極耳部32とを溶接する際の加熱温度および加熱時間の制御が容易であり、良好なフィレット36が形成される条件を容易に満たすことができる。
フィレットにおけるビスマス含有量は、1質量%以上であればよいが、10質量%以上が好ましく、負極耳部の側面に予め設けられる表層部32aにおけるビスマス含有量以上であることが望ましい。表層部32aに含まれる以上のビスマス含有量を有するフィレット36を形成する場合、負極耳部32を負極棚5に溶接する際に、フィレット36にビスマスを偏析させればよい。バーナー法による溶接であれば、バーナーの加熱条件を適切に選択することができるため、ビスマスをフィレット36に偏析させることが可能である。これにより、溶接痕における腐食を抑制する効果が高められる。なお、負極耳部32を負極棚5に溶接した後においては、表層部32aにおけるビスマス含有量は、溶接の際に溶融しなかった表層部32aを分析して求めればよい。
負極耳部32の側面に設けられる表層部32aのビスマス含有量は、10質量%以上、30質量%以下が好ましい。これにより、ビスマス含有量が10質量%以上のフィレット36を容易に形成することができ、腐食を抑制する効果が顕著になる。また、表層部32aのビスマス含有量を10質量%以上とすることで、表層部32aの融点が低くなり、溶接の作業性が向上する。また、表層部32aのビスマス含有量を30質量%以下とすることで、表層部32aに由来する溶湯の流動性が制限され、ビスマスをフィレット36に偏析させることが容易となる。表層部32aにおけるビスマス含有量は、20質量%以上であることがより好ましく、25質量%以下であることがより好ましい。
負極耳部32を負極棚5に溶接するために負極耳部32と負極棚5とをバーナー等で加熱する際、加熱温度および/または加熱時間が不足すると、良好なフィレットが形成されにくく、ビスマスの偏析も生じにくい。一方、加熱温度および/または加熱時間が過剰になると、ビスマスを含む表層部に由来する溶湯の流動性が高くなり過ぎ、フィレットが形成されにくくなる。加熱温度は500℃〜700℃が好適であり、加熱時間は10秒程度(例えば8秒〜12秒程度)が好適であるが、特に限定されるものではない。
次に、フィレットが形成されている状態について説明する。
図4(c)の拡大図である図5に示すように、負極棚5の主面5sと負極耳部32の側面とが形成する角部を頂角とする三角形38を描くとき、負極棚側の溶接痕の裾部38xと、負極耳部側の溶接痕の裾部38yとが、頂角に対応する頂点32cから各辺に沿って100μm以上離れた位置まで延在し、かつ、耳部側の裾部38yが500μmを超える位置まで延在していない場合には、良好なフィレット36が形成されていると判断することができる。この場合、フィレット36に十分量のビスマスが残存する。
負極棚側の裾部38xの終点は、頂点32cから200μm以上離れていることが望ましい。一方、耳部側の裾部38yの終点が、頂点32cから500μmより離れている場合には、溶接の際に、ビスマスを含む溶湯が負極棚5と負極耳部32との境界に留まらなかったことを意味する。この場合、ビスマスを1質量%以上含むフィレットは形成されない。
次に、溶接痕におけるビスマス含有量は下記の方法で測定される。
まず、測定の対象領域を特定する。対象領域は、負極棚5の主面5sと負極耳部32の側面とが形成する角部を頂角とする等辺の長さが500μmの二等辺三角形を描くとき、その二等辺三角形に内包される溶接痕の断面から測定される。溶接痕が完全に二等辺三角形に内包される場合は、フィレットにおけるビスマス含有量が得られる。一方、溶接痕が二等辺三角形からはみ出す場合は、はみ出した部位を無視して、溶接痕に含まれるビスマス濃度が測定される。ビスマスの濃度は、例えば、溶接痕の断面について、電子線マイクロアナライザー(EPMA)を用いて、波長分散法またはエネルギー分散法により、元素分析を行うことにより測定される。
次に、図面を参照しながら、本発明に係る鉛蓄電池について、更に詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る鉛蓄電池の一部切り欠き斜視図である。鉛蓄電池1は、極板群11と、図示しない電解液とを含み、これらは電槽12に収容されている。電槽12は、隔壁13により複数のセル室14に仕切られており、各セル室14には極板群11が1つずつ収納され、電解液も収容されている。極板群11は、複数枚の正極2および負極3を、セパレータ4を介して積層することにより構成されている。
電槽12の一方の端部に位置するセル室14では、複数の正極2の耳部22を並列接続する正極棚6が、正極接続体8に接続されている。正極棚6と正極接続体8とが一体の正極接続部材10を形成してもよい。一方、複数の負極3の耳部32を並列接続する負極棚5には、負極柱7が接続されている。負極棚5と負極柱7とが一体の負極接続部材9を形成してもよい。なお、電槽12の他方の端部に位置するセル室14では、正極棚6に正極柱が接続され、負極棚5に負極接続体が接続される。正極接続体8は、隔壁13に設けられた透孔を介して隣接するセル室14内の極板群11の負極棚5に連設された負極接続体と接続される。これにより、隣接するセル室14内の極板群11同士が直列に接続されている。
各セル室14内において、正極棚6、負極棚5および極板群11の全体は、電解液に浸漬されている。電槽12の開口部には、正極端子16および負極端子17が設けられた蓋15が装着されている。蓋15に設けられた注液口には、電池内部で発生したガスを電池外に排出するための排気栓18が装着されている。
(正極)
図2は、正極2の正面図である。正極2は、正極格子21と、正極格子21に担持された正極合剤24とを含む。正極格子21は、正極合剤24を保持するエキスパンド網目25と、エキスパンド網目25の上端部に設けられた枠骨23とを具備するエキスパンド格子体である。正極耳部22は、枠骨23に連接されている。正極格子21は、正極耳部22を介して、正極棚6に接続され、正極棚6は、正極接続体8または正極柱と接続される。
正極格子21および正極耳部22は、鉛合金シートをエキスパンド加工することにより得られる。加工法は、特に限定されず、ロータリ式エキスパンド加工を採用してもよく、レシプロ式エキスパンド加工を採用してもよい。正極格子21を構成する鉛合金は、アンチモン(Sb)を含み、更に、カルシウム(Ca)および錫(Sn)を含むことが好ましい。鉛合金におけるカルシウム含有量は、例えば0.01〜0.1質量%である。鉛合金における錫含有量は、例えば0.05〜3質量%である。カルシウムは、主に鉛合金の機械的強度を向上させ、錫は、主に鉛合金の耐食性を向上させる。鉛合金シートは、アンチモンを含まない鉛合金層と、アンチモンを含む表層部との積層体としてもよい。
正極活物質としては、酸化鉛(PbO2)が使用される。正極合剤は、正極活物質の他に、必要に応じて公知の添加剤を含んでもよい。
(負極)
図3は、負極3の正面図である。負極3は、負極格子31と、負極格子31に担持された負極合剤34とを含む。負極格子31は、エキスパンド網目35と、エキスパンド網目35の上端部に設けられた枠骨33とを具備するエキスパンド格子体である。負極耳部32は、枠骨33に連接されている。負極格子31は、負極耳部32を介して、負極棚5に接続され、負極棚5は、負極柱7または負極接続体と接続される。負極合剤34は、エキスパンド網目35に担持される。
負極格子31および負極耳部32も、鉛合金シートをエキスパンド加工することにより得られる。負極格子31を構成する鉛合金は、カルシウム(Ca)および錫(Sn)を含むことが好ましい。鉛合金におけるカルシウム含有量は、例えば0.01〜0.1質量%である。鉛合金における錫含有量は、例えば0.1〜2.0質量%である。また、負極耳部32の表層部には、ビスマスが含まれている。
負極活物質としては、鉛が使用される。鉛は微量の合金成分を含んでもよい。このとき、負極合剤は、鉛100質量部に対し、カーボンブラックを0.3質量部以上含むことが望ましい。ただし、カーボンブラックの量は、鉛100質量部に対し、1質量部以下が望ましい。
正極および負極は、酸化鉛、鉛粉および硫酸水溶液を含む混合物を、正極格子および負極格子に塗布し、その後、鉛蓄電池の電槽内で化成処理(充電)することで形成される。
(セパレータ)
セパレータとしては、微多孔膜または繊維シート(またはマット)などが例示できる。微多孔膜または繊維シートを構成するポリマー材料としては、耐酸性を有するポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィンなどが例示できる。繊維シートは、ポリマー繊維および/またはガラス繊維などの無機繊維で形成してもよい。セパレータは、必要に応じてフィラーおよび/またはカーボンなどの添加剤を含んでもよい。
(電解液)
電解液は、硫酸水溶液を含む。電解液の密度は、例えば1.1〜1.35g/cm3であり、1.2〜1.35g/cm3であることが好ましく、1.25〜1.3g/cm3であることがさらに好ましい。なお、本明細書中、電解液の密度とは、20℃における密度であり、満充電状態の電池における電解液の密度が上記範囲であることが望ましい。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
《実施例1》
(1)正極の作製
図2に示すような正極2を以下の手順で作製した。
原料粉末(鉛と鉛酸化物との混合物)と、水と、希硫酸(密度1.40g/cm3)とを質量比100:15:5で混合することにより、正極合剤を含むペーストを得た。
鉛とカルシウムと錫の3元合金(Pb−Ca−Sn合金)の連続スラブ鋳造、多段圧延により板材を作製した後、板材の両面にアンチモンを2.5質量%含むPb−Sb合金を貼り付け、更にエキスパンド加工を行い、正極耳部22と一体の正極格子21を作製した。Pb−Ca−Sn合金の錫含有量は1.8質量%、カルシウム含有量は0.05質量%に調整した。このとき、正極格子におけるアンチモン含有量は、0.025質量%であった。
正極格子のエキスパンド網目25に正極合剤を含むペーストを充填し、熟成乾燥させることにより、正極格子21に正極合剤24が保持された未化成の正極2(縦:115mm、横:137.5mm、厚さ1.5mm)を得た。
(2)負極の作製
図3に示すような負極3を以下の手順で作製した。
原料粉末(鉛と鉛酸化物との混合物)と、水と、希硫酸(密度1.40g/cm3)と、リグニンと、硫酸バリウムと、カーボンブラックを、質量比100:12:7:1:0.1:0.5の割合で混合することにより、負極合剤を含むペーストを得た。
正極格子と同様の方法で、Pb−Ca−Sn合金(錫含有量0.25質量%、カルシウム含有量0.07質量%)から板材を作製した後、板材の負極耳部に対応する部分の両面に、ビスマスを含む鉛合金シートを貼り付け、その後、更に圧延して、23質量%のビスマスを含む厚さ10μmの表層部を設けた。ビスマスを含む鉛合金シートには、鉛とビスマスとの2元合金(Pb−Bi合金)を用いた。その後、板材のエキスパンド加工を行い、負極耳部32と一体の負極格子31(厚さ1.4mm)を作製した。
負極格子31のエキスパンド網目に負極合剤を含むペーストを充填し、上記と同様の方法により、負極格子31に負極合剤34が担持された未化成の負極3(縦:115mm、横137.5mm、厚さ1.6mm)を得た。
(3)鉛蓄電池の作製
図1に示すような鉛蓄電池1を下記の手順で作製した。
ポリエチレン製の微多孔膜からなる袋状セパレータ4に負極3を収容した後、6枚の正極2と7枚の負極3とを交互に積層した。その後、負極耳部32の束に負極棚5を溶接して、極板群11を形成した。このとき、負極棚の前駆体の主面に負極耳部32の端面を当接させた。そして、負極棚の前駆体の主面の背面側からバーナーで加熱した。バーナーの温度は600℃に設定し、10秒間加熱した。また、正極耳部22の束には、同様の方法で、正極棚6を溶接した。
次に、極板群11を、電槽12の隔壁13によって区画された6つのセル室14にそれぞれ1つずつ収納した。そして、正極棚6に連設された正極接続体8と、隣接する極板群11の負極棚5に連設された負極接続体とを接続し、隣接する極板群11同士を直列に接続した。なお、本実施例では、極板群間の接続は、隔壁13に設けられた透孔(図示せず)を介して行った。
次に、電槽12の開口部に蓋15を装着するとともに、蓋15に設けられた正極端子16および負極端子17と、正極柱および負極柱7とを溶接した。そして、蓋15に設けられた注液口より、電解液を所定量注液し、電槽内で化成を行った。その後、電解液の密度を調整して、出来上がり密度を1.28g/cm3とした。
化成後、電池内部で発生したガスを電池外に排出するための排気口を有する排気栓18を注液口に装着し、JIS D5301に規定する55D23(12V−48Ah)の鉛蓄電池(A1)を作製した。なお、出来上がり電池において、極板群11、正極棚6および負極棚5の全体が、電解液に浸漬された状態であった。
《実施例2》
負極耳部の側面の表層部におけるビスマス含有量を12質量%に変更したこと以外、実施例1と同様に、鉛蓄電池(A2)を作製した。
《実施例3》
負極耳部の側面の表層部におけるビスマス含有量を28質量%に変更したこと以外、実施例1と同様に、鉛蓄電池(A3)を作製した。
《比較例1》
負極耳部の側面の表層部におけるビスマス含有量を35質量%に変更したこと以外、実施例1と同様に、鉛蓄電池(B1)を作製した。
《比較例2》
正極格子を作製する際に、板材の両面にPb−Sb合金を貼り付けず、アンチモン含有量を0質量%としたこと以外、実施例1と同様に、鉛蓄電池(B2)を作製した。
《比較例3》
負極耳部を負極棚に溶接する際に、バーナーの温度を450℃に変更したこと以外、実施例1と同様に、鉛蓄電池(B3)を作製した。
《比較例4》
負極耳部を負極棚に溶接する際に、バーナーの温度を750℃に変更したこと以外、実施例1と同様に、鉛蓄電池(B4)を作製した。
《比較例5》
負極耳部を負極棚に溶接する際に、バーナーでの加熱時間を5秒間に変更したこと以外、実施例1と同様に、鉛蓄電池(B5)を作製した。
《比較例6》
負極耳部を負極棚に溶接する際に、バーナーでの加熱時間を20秒間に変更したこと以外、実施例1と同様に、鉛蓄電池(B6)を作製した。
《比較例7》
負極耳部の側面の表層部におけるビスマス含有量を8質量%に変更したこと以外、実施例1と同様に、鉛蓄電池(B7)を作製した。
[評価1]
上記実施例1〜3の電池A1〜A3および比較例1〜7の電池B1〜B7に関し、以下の評価を行い、結果を表1に示した。
<フィレットの形成>
負極耳部と負極棚との境界に形成される溶接痕を観察した。図5に示すような、負極棚5の主面5sと負極耳部32の側面とが形成する角部を頂角とする二等辺三角形38を描くとき、負極棚側の溶接痕の裾部38xの終点が、頂角に対応する頂点32cから100μm以上離れており、かつ耳部側の溶接痕の裾部38yの終点が500μmより離れていない場合には“○”を表示した。一方、裾部38xの終点が頂点32cから100μm未満である場合には“×”を表示した。更に、裾部38yの終点が頂点32から500μmより離れている場合には“△”を表示した。
<フィレットにおけるビスマス含有量>
図5に示すように、負極棚5の主面5sと負極耳部32の側面とが形成する角部を頂角32cとする等辺の長さが500μmの二等辺三角形38を想定し、その二等辺三角形に内包される溶接痕の断面の元素分析を、電子線マイクロアナライザー(EPMA)を用いて波長分散法で行い、ビスマス濃度を測定した。溶接痕が等辺の長さが500μmの二等辺三角形からはみ出す場合は、はみ出した部位を無視した。
<寿命試験>
上記電池について、JIS D5301に規定する軽負荷寿命試験を行った。ただし、便宜上、試験の雰囲気温度を40℃液相から75℃気相に変更し、充放電サイクルにおける25A放電の時間を4分から1分に変更した。すなわち、75℃環境下において、試験電池を放電電流25Aで1分間放電し、その後、充電電圧14.8V(最大充電電流25A)で10分間充電する工程を繰り返した。この工程を480サイクル繰り返す毎に、放電電流320Aで30秒間放電した。そして、320A放電の30秒目電圧が7.2Vにまで低下した時点のサイクル数を寿命回数とした。寿命回数が4000回に達した場合には“○”、4000回未満の場合には“×”を表示した。
<腐食量>
寿命試験後、電池を分解し、負極を水洗して硫酸分を除去した後、負極合剤を除去して負極格子のみとした。この負極格子を約12時間マンニトールのアルカリ溶液に浸して、耳部の付け根の表面に存在する腐食層を除去した。寿命試験前に対する試験後の耳部の厚さの減少量から腐食量を算出した。減少量が5%未満のときは“○”、5%以上10%未満のときは“△”、10%以上のときは“×”を表示した。
Figure 0006682817
本発明に係る鉛蓄電池は、高度なサイクル寿命が要求される用途に適しており、特にアイドリング・ストップ・システムを有する車両に搭載される電源として好適である。
1:鉛蓄電池、2:正極、3:負極、4:セパレータ、5:負極棚、5a:負極棚の前駆体、5s:負極棚(または前駆体)の主面、6:正極棚、7:負極柱、8:正極接続体、9:負極接続部材、10:正極接続部材、11:極板群、12:電槽、 13:隔壁、14:セル室、15:蓋、16:正極端子、17:負極端子、18:排気栓、21:正極格子、22:正極耳部、23:正極格子の枠骨、24:正極合剤、25:正極格子のエキスパンド網目、31:負極格子、32:負極耳部、32a:ビスマスを含む表層部、32c:頂角に対応する頂点、32s:負極耳部32の上端面、33:負極格子の枠骨、34:負極合剤、35:負極格子のエキスパンド網目、36:フィレット、38:負極棚の主面と負極耳部の側面とが形成する角部を頂角とする三角形、38x:負極棚側の溶接痕の裾部、38y:負極耳部側の溶接痕の裾部

Claims (5)

  1. 極板群と、硫酸を含む電解液と、を含み、
    前記極板群は、複数の正極と、前記複数の正極を並列に接続する正極棚と、複数の負極と、前記複数の負極を並列に接続する負極棚と、互いに隣接する前記正極と前記負極との間に介在するセパレータと、を具備し、
    前記複数の正極は、正極活物質と、前記正極活物質を担持する正極格子と、前記正極を前記正極棚に接続する前記正極格子と一体の正極耳部と、を含み、
    前記複数の負極は、負極活物質と、前記負極活物質を担持する負極格子と、前記負極を前記負極棚に接続する前記負極格子と一体の負極耳部と、を含み、
    前記正極格子が、アンチモンを含み、
    前記負極耳部の側面が、ビスマスを含む表層部を有し、
    前記負極棚の主面に前記負極耳部が溶接されており、前記負極棚の前記主面と前記負極耳部の側面との境界に、ビスマスを含むフィレットが形成されており、
    前記表層部が、10質量%以上30質量%以下のビスマスを含み、
    前記フィレットにおけるビスマス含有量が、1質量%以上である、鉛蓄電池。
  2. 前記フィレットにおけるビスマス含有量が、前記表層部におけるビスマス含有量以上である、請求項1に記載の鉛蓄電池。
  3. 前記正極格子におけるアンチモン含有量が、0.01質量%以上、0.1質量%以下である、請求項1または2に記載の鉛蓄電池。
  4. 前記負極棚の前記主面から200μm以上の深さにビスマスが存在する、請求項1〜のいずれか1項に記載の鉛蓄電池。
  5. 請求項1に記載の鉛蓄電池の製造方法であって、
    (i)前記複数の正極と、前記複数の負極とを、前記セパレータを介して積層して積層体を得る工程と、
    (ii)前記積層体が具備する前記正極耳部を前記正極棚に溶接し、更に、前記積層体が具備する前記負極耳部を前記負極棚に溶接して、前記極板群を形成する工程と、を具備し、
    前記負極耳部を前記負極棚に溶接する工程が、
    前記負極棚を準備する工程と、
    前記負極棚の主面に、10質量%以上30質量%以下のビスマスを含む表層部を側面に有する前記負極耳部の端面を当接させる工程と、
    少なくとも前記負極棚の主面と前記負極耳部の前記端面とを溶融させて前記負極耳部を前記負極棚に溶接するとともに、前記負極棚の前記主面と前記負極耳部の前記側面との境界に、1質量%以上のビスマスを含むフィレットを形成する工程と、を具備する、鉛蓄電池の製造方法。
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