JP6682763B2 - 内視鏡用処置具 - Google Patents

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本発明は、内視鏡用処置具に関し、より詳細には、内視鏡を用いた処置において、内視鏡のチャネルを介さずに体内管腔に導入されたガイドワイヤを捕捉して、捕捉したガイドワイヤを内視鏡のチャネル等に移動させることができる内視鏡用処置具に関する。
内視鏡を用いた処置では、内視鏡のチャネルを介してガイドワイヤを体内管腔に導入することが多く、このような場合は、ガイドワイヤの近位端は、処置の開始時から内視鏡のチャネルを介して体外に露出した状態となっている。一方、例えば胆管治療において、内視鏡の先端が配置される十二指腸乳頭側から胆管内にガイドワイヤを挿入することが困難な症例などに対する処置法として、ランデブー法と呼ばれる内視鏡治療法が提案されている。ランデブー法では、経皮胆道ルートを用いて、ガイドワイヤを通常とは逆方向に、すなわち胆管から十二指腸内に導入した後、このガイドワイヤの誘導下において、患者の治療等に用いるカテーテル等を内視鏡のチャネルから十二指腸を経て、胆管内に導入する。
ランデブー法のような処置では、ガイドワイヤは内視鏡チャネルとは別のルートから体内に導入されるため、始めの段階では、ガイドワイヤは内視鏡のチャネルを通過していない。したがって、内視鏡のチャネルを介して体内に挿入するカテーテル等をガイドワイヤでガイドするためには、内視鏡の先端側において、体内のガイドワイヤを内視鏡のチャネル内に引き込み、さらにガイドワイヤの一端を内視鏡のチャネルを介して体外に露出させる必要がある。現在のところ、ランデブー法等において、体内のガイドワイヤを内視鏡のチャネル内に引き込む場合、ループが先端に形成されたスネアや把持鉗子等の既存の内視鏡用処置具が利用されている(非特許文献1参照)。
Rendezvous techniqueを用いて内視鏡下に結石除去した総胆管結石症の2例,胆道,24巻5号,729〜735(2010)
しかしながら、スネアを用いて体内のガイドワイヤを内視鏡のチャネル内に引き込む方法では、スネアのループでガイドワイヤを捕捉する際、ガイドワイヤの端部がスネアのループの内側を通過するように、スネア及びガイドワイヤを操作する必要がある。体内にあるガイドワイヤとスネアのループを思い通り操作するのは容易ではなく、このような操作を必要とする従来の方法は、迅速な処置を阻害する恐れがあった。また、把持鉗子を用いてガイドワイヤを引き込もうとする場合は、ガイドワイヤと鉗子の表面が滑って上手く把持できない場合があり、また、鉗子に凹凸状の滑り止めが形成された把持鉗子を用いると、把持の際にガイドワイヤ表面の被覆が剥がれて後の処理に支障をきたす場合があり、問題となっていた。
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、体内のガイドワイヤを容易に捕捉して移動させられる内視鏡用処置具を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係る内視鏡用処置具は、
チューブ状のシースと、
前記シースに挿通されたワイヤと、
一方の端部であって前記ワイヤの遠位端であるワイヤ遠位端に接続される基端から、他方の端部である先端まで連続する形状を有する先端部と、
前記ワイヤを前記シースに対してワイヤ延在方向に相対移動させ、前記先端部を前記シースの遠位端であるシース遠位端から露出させて移動させるための操作部を有し、前記シース及び前記ワイヤの近位端が接続されるグリップと、を有し、
前記先端部は、前記基端から前記先端までの間に、ガイドワイヤを引っかけることができるように所定の形状に曲がっている曲がり部を有することを特徴とする。
本発明に係る内視鏡用処置具の先端部は、ガイドワイヤを引っかけることができるように所定の形状に曲がっている曲がり部を有するため、体内にあるガイドワイヤに対して装置の先端部を近づけていくことにより、ガイドワイヤを曲がり部に容易に引っかけて捕捉し、内視鏡用処置具の操作によりガイドワイヤを移動させて、内視鏡のチャネルに引き込むことが可能である。また、本発明に係る装置は、ガイドワイヤを曲がり部に引っかけて捕捉する単純な構成であるため、先端部の形状が単純であり製造が容易であるとともに、操作時にガイドワイヤに対して過剰な力がかかることを防ぎ、捕捉したガイドワイヤを傷つけてしまう問題を防止できる。
また、前記先端部は線状の部材で構成されていてもよく、
線状の前記先端部に沿って前記先端と前記基端までの間にある前記曲がり部の少なくとも一部から、前記ワイヤ遠位端を通り前記ワイヤ延在方向に垂直な平面までの距離は、前記先端から前記平面までの距離より長くてもよい。
線状の部材で構成された先端部は、形状が単純であり製造が容易である。また、曲がり部の少なくとも一部からワイヤ遠位端を通る平面までの距離が、先端から平面までの距離より長いため、曲がり部に引っ掛かったガイドワイヤを内視鏡のチャネルへ向かって移動させる際、ガイドワイヤと曲がり部との引っ掛かりが解除される問題を効果的に防止できる。
また、例えば、前記先端部の前記先端の向きは、前記ワイヤ遠位端の向きに対して90°以上180°以下の角度をなしてもよい。
前記の角度を90°以上とすることにより、ガイドワイヤと曲がり部との引っ掛かりが解除される問題を防止でき、前記の角度を180°以下とすることにより、曲がり部へのガイドワイヤの引っかけ易さを向上させることができる。
また、例えば、本発明に係る内視鏡用処置具は、前記ワイヤ遠位端に固定されており前記ワイヤより外径の大きい大径接続部を有していてもよく、
前記先端部は、前記大径接続部を介して前記ワイヤ遠位端に接続されていてもよい。
大径接続部はワイヤより外径が大きいため、先端部がワイヤ延在方向から逸脱することを防止し、例えば先端部をシースに対して相対回転させた際に中心軸がずれて先端部の位置が変化する事象が防止される。また、先端部をシースから露出させたり、シースの内部に収納させたりする際に、先端部がシースの遠位端の縁に引っかかり難くなる。このような内視鏡用処置具は、先端部の回転操作が容易になるとともに、ワイヤ延在方向への先端部の操作性も向上する。
また、例えば、前記ワイヤ遠位端における前記ワイヤ延在方向に垂直な方向に関する前記先端部の最大長さは、前記大径接続部の外径と略同一か、または前記大径接続部の外径より小さくてもよい。
ワイヤ延在方向に垂直な方向に関する前記先端部の最大長さを、大径接続部の外径と略同一又はその外径より小さくすることにより、先端部がシースの遠位端の縁により引っかかり難くなり、内視鏡用処置具の操作性をさらに向上させることができる。
図1は本発明の一実施形態に係る内視鏡用処置具の全体図である。 図2は、図1に示す内視鏡用処置具の遠位端部分を拡大した部分拡大図である。 図3は、図1に示す内視鏡用処置具の使用状態の一例を表す概念図である。 図4は、図1に示す内視鏡用処置具の遠位端部分の変形例を表す部分拡大図である。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る内視鏡用処置具10の全体図であり、図2は、内視鏡用処置具10の遠位端部分を拡大した部分拡大図である。内視鏡用処置具10は、チューブ状のシース12と、シース12に挿通されたワイヤ14と、ワイヤ14の遠位端であるワイヤ遠位端14bに大径接続部40を介して接続される先端部30と、シース12の近位端であるシース近位端12a及びワイヤ14の近位端であるワイヤ近位端14aが接続されるグリップ20とを有する。
このような内視鏡用処置具10は、例えば、内視鏡のチャネル(例えば、処置具チャネル)に挿入されて使用される。内視鏡用処置具10の用途は特に限定されないが、例えば、内視鏡用処置具10は、内視鏡とは別個に体内管腔に導入されたガイドワイヤを先端部30に引っかけて捕捉し、捕捉したガイドワイヤを内視鏡のチャネル等に移動させる際に使用される。内視鏡用処置具10は、内視鏡のチャネルに、内視鏡用処置具10のシース12を挿通させた状態で使用され、体外にあるグリップ20を操作することにより、ワイヤ遠位端14bに接続された先端部30を動かして先端部30にガイドワイヤを引っかけて捕捉し、捕捉したガイドワイヤをシース12又はシース12が挿通された内視鏡のチャネル内に引き込むように移動させる。先端部30の具体的な動きについては、後述する。
チューブ状のシース12は、可撓性を有するチューブによって構成され、本実施形態では、樹脂製のチューブで構成されている。ただし、シース12の材質及び構造としてはこれに限定されず、例えば、ステンレス等の金属線を螺旋状に巻回して形成されたコイルチューブによって構成されていてもよい。
シース12には、ワイヤ14が挿通されている。ワイヤ14は、可撓性を有するワイヤで構成され、本実施形態では、ステンレス等の金属の細線を撚り合わせた撚り線からなるトルクワイヤによって構成されている。ただし、ワイヤ14の材質及び構造としてはこれに限定されず、例えば、単線の金属ワイヤであってもよく、また、樹脂製のワイヤであってもよい。
シース12及びワイヤ14の大きさは特に限定されないが、例えばシース12は、全長1500〜2500mm、外径1.5〜3.5mm、内径1.2〜3.2mm程度とすることができ、ワイヤ14は、全長1500〜2500mm、外径0.3〜1.0mm程度とすることができる。ワイヤ14の外径は、シース12の内径より小さく、ワイヤ14は、シース12内部に形成されたルーメン内で、ワイヤ延在方向及び回転方向に動くことが可能である。また、ワイヤ14の全長は、シース12の全長とほぼ同じか、シース12より若干長く設定されることが好ましいが、特に限定されない。
シース12及びワイヤ14の近位端は、グリップ20に接続されている。グリップ20は、シース固定部22と、ベース部24と、操作部としてのスライド部26とを有している。シース固定部22には、シース近位端12aが固定されている。シース固定部22の内部には貫通孔(不図示)が形成されており、シース12内部を挿通するワイヤ14は、シース固定部22の貫通孔を通ってさらに近位端側に延びている。
グリップ20のベース部24は、シース固定部22に対して、ワイヤ延在方向を中心軸とする回転方向に関して、互いに相対回転可能な状態で係合している。したがって、ベース部24及び当該ベース部24に係合するスライド部26は、シース固定部22に対して相対回転することができる。スライド部26には、ワイヤ近位端14aが接続されているため、ベース部24及びスライド部26をシース固定部22に対して相対回転させることにより、シース12を動かさずに、ワイヤ14及び当該ワイヤ14の遠位端に大径接続部40を介して固定された先端部30のみを、体内で回転させることが可能である。
スライド部26は、ベース部24に対してワイヤ延在方向(ワイヤ近位端14aからワイヤ遠位端14bまでワイヤ14の連続する方向)に関して、互いに相対移動可能な状態で係合している。スライド部26には、ワイヤ近位端14aが固定されている。したがって、スライド部26をベース部24に対してワイヤ延在方向にスライドさせることにより、スライド部26に接続されたワイヤ14は、ベース部24に係合するシース固定部22に固定されたシース12に対して、ワイヤ延在方向に相対移動する。このようなワイヤ延在方向への相対移動により、内視鏡用処置具10では、ワイヤ遠位端14bに接続される先端部30をシース12の遠位端であるシース遠位端12bから露出させたり、シース12の内部に先端部30を収納させたりすることができる。
先端部30は、ワイヤ遠位端14bに接続されている。部分拡大図である図2に示すように、本実施形態の内視鏡用処置具10は、ワイヤ遠位端14bに固定されておりワイヤ14より外径の大きい大径接続部40を有しており、先端部30は、大径接続部40を介してワイヤ遠位端14bに固定されている。
大径接続部40は、円錐台状のテーパ部42と、円筒状の円筒部44とを有する。テーパ部42では、ワイヤ遠位端14bから円筒部44に向かって徐々に外径が拡大する。また、大径接続部40の中心軸は、ワイヤ14のワイヤ延在方向に関する中心軸の延長線上に位置することが好ましい。大径接続部40は、例えばステンレス等の金属製のパイプ等によって構成されるが、特に限定されない。
大径接続部40の円筒部44は、ワイヤ14より外径が大きいため、シース遠位端12b近傍のシース12内壁に接触することにより、シース遠位端12bから露出した先端部30が、シース12の延長線上に位置するように、先端部30の芯だしを行う効果を奏する。したがって、大径接続部40をシース12内部に収納し、かつ先端部30をシース12外部に露出させた状態で、ワイヤ14をシース12に対して相対回転させた場合に、大径接続部40の芯出し作用により、先端部30がワイヤ延在方向を中心軸とする狭い範囲内で回転することが可能になり、回転操作により先端部30の位置がずれる事象が防止される。また、シース遠位端12bから露出している状態の先端部30をシース12の内部に収納させる場合に、先端部30の一部がシース遠位端12bの縁に引っかかって収納を妨げる事象についても、大径接続部40の芯出し作用により防止されるため、このような内視鏡用処置具10は、優れた操作性を有する。なお、大径接続部40のテーパ部42は、シース12から露出している大径接続部40をシース12内部に収納する際に、大径接続部40(特に円筒部44)がシース遠位端12bの縁に引っかかることを防止し、大径接続部40及び先端部30の円滑な移動を助ける効果を奏する。
先端部30は、一方の端部である基端32aから他方の端部である先端32bまで連続する形状を有している。基端32aは大径接続部40に固定されており、基端32a及び基端32aから先端32bまで連続する先端部30は、大径接続部40を介してワイヤ遠位端14bに接続される。先端部30は、基端32aから先端32bまでの間に、ガイドワイヤを引っかけることができるように所定の形状に曲がっている曲がり部36を有する。本実施形態に係る先端部30は、基端32aから曲がり部36までの第1部分34と、曲がり部36と、曲がり部36から先端32bまでの第2部分38とを有する。
本実施形態では、先端部30は、大径接続部32より外径が小さい線状の部材によって構成されている。先端部30は、例えば金属製の単線ワイヤ等のような、ワイヤ14より曲げ剛性の高い部材によって構成されることが好ましいが、特に限定されず、材質は樹脂であってもよい。先端部30は、直線状の第1部分34と第2部分38とが、曲がり部36を支点として屈曲した形状を有しているため、先端32bが第1部分34に対して離れており、第1部分34と第2部分38との間には、ガイドワイヤのような線状体を曲がり部36へ近づけることができるように所定の隙間が形成されている。後述するように、内視鏡用処置具10の使用例では、ガイドワイヤが、先端32bと第2部分38の間を通って曲がり部36に引っかけられる。
図2に示すように、曲がり部36の少なくとも一部からワイヤ遠位端14bを通りワイヤ延在方向に垂直な平面P1までの距離L1は、先端32bから平面P1までの距離L2より長いことが好ましい。先端32bを、平面P1に対して曲がり部36より近い位置に配置することにより、曲がり部36に引っ掛かったガイドワイヤをシース12側へ向かって移動させる際、ガイドワイヤと曲がり部36との引っ掛かりが解除される問題を効果的に防止できる。
また、先端32bの向きは、ワイヤ遠位端14bの向き(ワイヤ延在方向に沿って遠位端側に向かう方向軸)に対して90°以上180°以下の角度をなすことが好ましい。先端32bの向きとワイヤ遠位端14bの向きとの間の角度θを90°以上とすることにより、曲がり部36に対するガイドワイヤの引っ掛かりの意図しない解除を防止でき、角度θを180°以下とすることにより、先端32bと第1部分34との隙間を適切に形成して、曲がり部36に対するガイドワイヤの引っかけ易さを向上させることができる。
ワイヤ遠位端14bにおけるワイヤ延在方向に垂直な方向に関する先端部30の最大長さL3は、大径接続部40における円筒部44の外径と略同一か、または円筒部44の外径より小さいことが好ましい。このような構成とすることにより、先端部30をシース12から露出させたり、シース12の内部に収納させたりする際に、先端部30がシース12の遠位端12bの縁に引っかかり難くなり、内視鏡用処置具10の操作性が向上する。なお、先端部30のワイヤ延在方向に関する長さは、例えば5〜20mm程度とすることが好ましい。
先端部30の基端32aは、大径接続部40の円筒部44における外縁部44aに固定されている。さらに、基端32aから曲がり部36までの第1部分34は、ワイヤ延在方向と平行に延びており、かつ、その中心軸がワイヤ14の延長線からワイヤ延在方向に垂直な方向にずれた位置に配置されている。また、先端部30では、基端32a側に位置する第1部分34の長さが、先端32b側に位置する第2部分38の長さより長くなっている。ただし、先端部30の具体的な形状及び大径接続部40との接続位置は、ガイドワイヤの引っかけ易さや、引っかけたガイドワイヤの引き込みやすさ等を考慮して適宜調整される。
先端部30と大径接続部40との固定方法、及び大径接続部40とワイヤ14との固定方法は特に限定されず、例えば、接着や溶接、ろう付け等によって行うことができる。
以下に、内視鏡用処置具10の使用方法及び各部の動作を、具体的な使用例を示して説明するが、内視鏡用処置具10の使用方法はこれに限定されない。
内視鏡用処置具10は、例えば経皮的に挿入されたガイドワイヤ等の内視鏡を介さずに体内管腔に導入されたガイドワイヤを引っかけて捕捉し、捕捉したガイドワイヤを内視鏡のチャネルに引き込むために使用される。内視鏡用処置具10は、先端部30をシース12の内部に収納した状態で、体外に位置するチャネル入口から内視鏡のチャネルにシース12を挿入し、さらにシース遠位端12bをチャネル出口から露出させることにより、チャネルに引き込むガイドワイヤの近傍にシース遠位端12bを配置した状態で使用する。ただし、ガイドワイヤがチャネル出口の近傍を通っている場合は、シース遠位端12bをチャネル出口から出さずに、先端部30のみをチャネル出口から露出させてもよい。図3(a)から(c)は、内視鏡用処置具10の一使用例における先端部30の操作を表す概念図である。
図1に示す内視鏡用処置具10の操作者は、体外に配置されたグリップ20のベース部24及びスライド部26に設けられたリング部に指を通し、スライド部26をベース部24に対してワイヤ延在方向に移動させることにより、先端部30をシース遠位端12bから露出させたり、シース12の内部に先端部30を引き込んだりすることができる。また、操作者は、グリップ20のベース部24及びスライド部26を、シース固定部22に対して回転させることにより、シース12内部でワイヤ14を回転させ、シース12を動かさずに先端部30の先端32bの向きを変えることができる。
例えば、操作者は、グリップ20のスライド部26をベース部24に対して遠位端側に相対移動させる操作によって、図3(a)に示すように、先端部30をシース遠位端12bから露出させ、先端部30の第1部分34が、チャネルに引き込むガイドワイヤ50に近接ないし接触するように、先端部30を配置する。
次に、操作者は、グリップ20のベース部24及びスライド部26を、シース固定部22に対して回転させることにより(図1参照)、図3(b)に示すように先端32bの向きを変え、先端部30の第2部分38とワイヤ遠位端14bとの間に、引っかけたいガイドワイヤ50を配置させる。この際、大径接続部40の円筒部44を、シース遠位端12bに配置しておくことにより、回転操作による先端部30の位置ずれを防止できる。
次に、操作者は、グリップ20のスライド部26をベース部24に対して近位端側に相対移動させる操作によって(図1参照)、図3(c)に示すように、先端部30をシース遠位端12bに向かって引き込み、先端部30の曲がり部36にガイドワイヤ50を引っかける。さらに、先端部30をシース12内部に引き込むか、または内視鏡用処置具10全体を近位端側に引き込むことにより、ガイドワイヤ50の一部を、シース12内部又は内視鏡のチャネル内に引き込んで捕捉することができる。そして、ガイドワイヤ50を捕捉した内視鏡用処置具10全体を、ガイドワイヤ50の一端が内視鏡のチャネルから体外に露出されるまで、内視鏡のチャネルに対して近位端側(体外側)に引けば、ガイドワイヤ50の一端を内視鏡のチャネルから体外側に取り出すことができる。
このように、内視鏡用処置具10は、ガイドワイヤ50を引っかけることができるように所定の形状に曲がっている曲がり部36を有するため、体内にあるガイドワイヤ50に対して装置の先端部30を近づけていくことにより、ガイドワイヤ50を曲がり部36に容易に引っかけて捕捉して、内視鏡のチャネルに引き込むことが可能である。すなわち、内視鏡用処置具10を用いれば、スネアを用いる場合とは異なり、捕捉するガイドワイヤ50の先端を処置具の先端部30に通す操作が必要ないため、ガイドワイヤ50の捕捉を、迅速かつ容易に行うことができる。
また、内視鏡用処置具10は、ガイドワイヤ50を曲がり部36に引っかけて捕捉する単純な構成であるため、信頼性の高い安定した動作を実現することができるとともに、先端部30の形状が単純であり製造が容易である。また、凹凸状滑り止め付きの鉗子を備える把持鉗子等を用いてガイドワイヤ50を捕捉する場合とは異なり、操作時にガイドワイヤ50に対して過剰な力がかかることを回避して、捕捉するガイドワイヤ50を操作中に傷つけてしまう問題を防止できる。
上述の実施形態で説明した内視鏡用処置具10は、本発明の一実施形態にすぎず、本発明の技術的範囲には、内視鏡用処置具10の一部を変更したものを含む、多くの実施形態が含まれることは言うまでもない。例えば、内視鏡用処置具10において、先端部30は、大径接続部40を介して、間接的にワイヤ遠位端14bに接続されているが、先端部30の基端32aは、直接ワイヤ遠位端14bに固定されている態様であってもよい。
また、内視鏡用処置具10の先端部30は、直線状の第1部分及び第2部分34、38と1つの曲がり部36を有しているが、先端部の形状はこれに限定されない。図4(a)は、第1変形例に係る内視鏡用処置具の先端部60を表す部分拡大図である。第1変形例に係る先端部60は、基端62aから曲がり部66までの第1部分64と、第1部分64から先端62bまで続く曲がり部66とを有する。第1部分64は直線状であり、曲がり部66は円弧状である。また、第1部分64はワイヤ延在方向と平行に延びており、先端部60の基端62aは、ワイヤ14の延長線上で大径接続部40に固定されている。
第1変形例に係る内視鏡用処置具のように、先端部60における曲がり部66は円弧状であってもよく、また先端部は、先端で途切れており、ガイドワイヤを引っかけられる形状であれば、全体が曲線状であってもよい。なお、第1変形例に係る内視鏡用処置具における先端部60以外の部分は内視鏡用処置具10と同様であり、第1変形例に係る内視鏡用処置具も、内視鏡用処置具10と同様の効果を奏する。
図4(b)は、第2変形例に係る内視鏡用処置具の先端部70を表す部分拡大図である。第2変形例に係る先端部70は、2つの曲がり部76a、76bと、基端72aから曲がり部76aまでの第1部分74と、曲がり部76bから先端72bまでの第2部分78と、曲がり部76aから曲がり部76bまでの第3部分75とを有する。第1部分74と、第2部分78と、第3部分75とは、直線状の部分であり、直線状の各部分74、75、78は、曲がり部76a、76bで略90°に折れ曲がっている。また、第1部分74及び第2部分78は、ワイヤ延在方向と平行に延びており、基端72aは、ワイヤ14の延長線からワイヤ延在方向に垂直な方向にずれた位置に固定されている。
第2変形例に係る内視鏡用処置具のように、先端部70は、曲がり部76a、76bを複数有していてもよく、複数の曲がり部76a、76bを互いに接続する第3部分75を有していてもよい。なお、曲がり部76aと曲がり部76bとを接続する第3部分75は、曲がり部76a、76bとともに、ガイドワイヤを引っかけることができる部分となっている。また、第2変形例に係る内視鏡用処置具における先端部70以外の部分は内視鏡用処置具10と同様であり、第2変形例に係る内視鏡用処置具も、内視鏡用処置具10と同様の効果を奏する。
10…内視鏡用処置具
12…シース
12b…シース遠位端
14…ワイヤ
14b…ワイヤ遠位端
30、60、70…先端部
32a、62a、72a…基端
32b、62b、72b…先端
36、66、76a、76b…曲がり部
40…大径接続部
50…ガイドワイヤ

Claims (3)

  1. チューブ状のシースと、
    前記シースに挿通されたワイヤと、
    一方の端部であって前記ワイヤの遠位端であるワイヤ遠位端に接続される基端から、他方の端部である先端まで連続する形状を有する先端部と、
    前記ワイヤを前記シースに対してワイヤ延在方向に相対移動させ、前記先端部を前記シースの遠位端であるシース遠位端から露出させて移動させるとともに、前記ワイヤを前記シースに対して回転方向に移動させ、前記先端部を回転させるための操作部を有し、前記シース及び前記ワイヤの近位端が接続されるグリップと、
    前記ワイヤ遠位端に固定されており前記ワイヤより外径の大きい大径接続部と、を有し、
    前記先端部は、前記大径接続部を介して前記ワイヤ遠位端に接続されており、
    前記先端部は、前記基端から前記先端までの間に、ガイドワイヤを引っかけることができるように所定の形状に曲がっている曲がり部を有し、
    前記ワイヤ遠位端における前記ワイヤ延在方向に垂直な方向に関する前記先端部の最大長さは、前記大径接続部の外径と略同一か、または前記大径接続部の外径より小さく、
    前記先端部に電流を流すための構成を有しておらず、前記先端部の前記曲がり部に体内管腔に導入されたガイドワイヤを引っかけて前記シース内部に引き込んで捕捉するために用いることを特徴とする内視鏡用処置具。
  2. 前記先端部は線状の部材で構成されており、
    線状の前記先端部に沿って前記先端と前記基端までの間にある前記曲がり部の少なくとも一部から、前記ワイヤ遠位端を通り前記ワイヤ延在方向に垂直な平面までの距離は、前記先端から前記平面までの距離より長いことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用処置具。
  3. 前記先端部の前記先端の向きは、前記ワイヤ遠位端の向きに対して90°以上180°以下の角度をなすことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の内視鏡用処置具。
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