JP6682344B2 - 補修方法 - Google Patents

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Description

本発明は、補修方法に関し、特に、溶接継手部内部に生じた欠陥を補修する場合に適用して有用な補修方法に関する。
従来、溶接継手部に欠陥が生じた場合、前記欠陥を完全に除去し、除去した箇所を再溶接することにより、前記溶接継手部を補修している。
下記特許文献1には、開口欠陥を除去して拡張欠陥部を形成した後、当該拡張欠陥部と同一形状の埋め込み材をはめ込むとともに、当該埋め込み材の周囲をレーザ溶接して前記開口欠陥の表面を前記埋め込み材により封止するレーザ補修方法が開示されている。
特許第4246878号公報
ところで、厚板多層溶接や、特殊な形状の溶接にて、溶接継手部内部に欠陥が生じた場合には、欠陥を局所的に除去し、補修溶接することは難しいことから、健全部を含めた広い範囲を全て加工除去した後に開先加工して再溶接する必要があった。そのため、補修作業が煩雑であり、多大な時間を要していた。
上記特許文献1には、材料表面に開口した開口欠陥を補修するレーザ補修方法について開示されているものの、材料表面に開口せず材料内部の欠陥を補修することについては開示も示唆もなかった。また、上記レーザ補修方法を、溶接継手部内部に欠陥が生じた場合の補修に適用することが考えられるが、欠陥を除去して形成された拡張欠陥部と同一形状の埋め込み材を用いることから、拡張欠陥部の形状に応じて埋め込み材を用意しなければならず、補修作業が煩雑であり、多大な時間を要する可能性があった。
以上のことから、本発明は、上述したような課題を解決するために為されたものであって、溶接継手部内部の欠陥を比較的容易に除去することができる補修方法を提供することを目的としている。
上述した課題を解決する第1の発明に係る補修方法は、溶接継手部に生じた欠陥を補修する方法であって、
前記欠陥に向けて高エネルギ密度の小径のレーザビームを照射しつつ、前記溶接継手部が溶融されてなる溶融池が前記欠陥のある領域まで広がるように前記レーザビームの出力が制御される溶融工程と、
前記溶融池にて、上方向の凝固速度が横方向の凝固速度よりも速くなるように前記レーザビームの出力が制御される凝固工程と
を有する、ことを特徴とする。
上述した課題を解決する第2の発明に係る補修方法は、第1の発明に係る補修方法であって、
前記溶融工程にて、前記レーザビームの出力が漸増される
ことを特徴とする。
上述した課題を解決する第3の発明に係る補修方法は、第1の発明に係る補修方法であって、
前記溶融工程にて、前記レーザビームの出力が漸増される一方、前記レーザビームの出力の漸増に伴い、前記レーザビームの焦点位置が前記溶接継手部の表面から当該溶接継手の内部に向けて移動されることを特徴とする。
上述した課題を解決する第4の発明に係る補修方法は、第1から第3の何れか一つの発明に係る補修方法であって、
前記凝固工程にて、前記レーザビームの出力が漸減される
ことを特徴とする。
上述した課題を解決する第5の発明に係る補修方法は、第1から第3の何れか一つの発明に係る補修方法であって、
前記凝固工程にて、前記レーザビームの出力が漸減される一方、前記レーザビームの出力の漸減に伴い、前記レーザビームの焦点位置が前記溶接継手部の内部から当該溶接継手の表面に向けて移動されることを特徴とする。
上述した課題を解決する第6の発明に係る補修方法は、第1から第5の何れか一つの発明に係る補修方法であって、
前記欠陥のある領域まで前記溶融池が広がると当該溶融池の大きさを所定時間維持するように前記レーザビームの出力が制御される中間工程をさらに有する
ことを特徴とする。
上述した課題を解決する第7の発明に係る補修方法は、第6の発明に係る補修方法であって、
前記中間工程にて、前記レーザビームの出力が所定時間保持される
ことを特徴とする。
上述した課題を解決する第8の発明に係る補修方法は、第6の発明に係る補修方法であって、
前記中間工程にて、前記レーザビームの出力が所定時間保持されると共に、前記レーザビームの焦点位置が所定時間保持される
ことを特徴とする。
本発明によれば、溶融工程にて、溶接継手部が溶融されてなる溶融池が欠陥のある領域まで広げられることから、前記欠陥が前記溶融池を上昇して溶融池の外へ出ていくことになる。また、凝固工程では、溶融池にて、上方向の凝固速度が横方向の凝固速度よりも速くなるようにレーザビームの出力が制御されることから、当該溶融池にて凝固界面の横方向の会合による欠陥の発生を防ぐことができる。よって、欠陥を切削除去する作業が不要となることから、溶接継手部内部の欠陥を比較的容易に除去することができる。
本発明の第一の実施形態に係る補修方法の説明図であって、図1(a)に補修時のレーザビームの出力特性を示し、図1(b)に補修時のレーザビームの焦点特性を示し、図1(c)にレーザビームの焦点位置と溶融池(補修溶接部)の関係を示す。 前記補修方法による補修箇所の説明図であって、図2(a)に溶融工程の場合を示し、図2(b)に凝固工程(初期段階)の場合を示し、図2(c)および図2(d)に凝固工程(中期段階)の場合を示し、図2(e)に凝固工程(終了段階)の場合を示す。 前記補修方法で用いられるレーザ補修装置の説明図であって、図3(a)にレーザビームの焦点位置を溶接面と一致させた場合を示し、図3(b)にレーザビームの焦点位置を溶接面から上方にずらした場合を示す。 本発明の第二の実施形態に係る補修方法による補修時のレーザビームの出力特性を示す特性図である。
本発明に係る補修方法の実施形態を図面に基づいて説明するが、本発明は、図面に基づいて説明する以下の実施形態のみに限定されるものではない。
[第一の実施形態]
本発明の第一の実施形態に係る補修方法について、図1〜図3を用いて説明する。
なお、本実施形態では、レーザビームの焦点位置制御において、溶融工程a2がレーザビームの出力制御の溶融工程a1と同じ期間であり、中間工程b2がレーザビームの出力制御の中間工程b1と同じ期間であり、凝固工程c2がレーザビームの出力制御の凝固工程c1と同じ期間である場合を示している。図1(b),(c)において、+(プラス)が溶接面(表面)を基準としたときの上方位置を示し、−(マイナス)が溶接面を基準としたときの下方位置を示している。
本実施形態に係る補修方法では、図3(a)および図3(b)に示すような、レーザ補修装置を用いることが可能である。前記レーザ補修装置は、光ファイバ21と、光ファイバ21の先端部側に接続される光学系22と、光ファイバ21の基端部側に接続されるレーザ発振器23と、光学系22およびレーザ発振器23を制御する制御装置24とを備える。光学系22として、レーザビーム31の焦点位置31aを調整可能な機器であり、例えば、集光レンズなどを用いることが可能である。制御装置24がレーザ発振器23を制御することにより、光学系22を介して照射されるレーザビーム31の出力が調整可能になっている。また、制御装置24が光学系22を制御することにより、光学系22を介して照射されるレーザビーム31の焦点位置31aが調整可能になっている。レーザビームの焦点位置31aは、例えば、母材11,12の溶接継手部13の溶接面13aを基準に上下方向に調整可能になっている。
上述のレーザ補修装置は、シングルモードファイバレーザの小径(例えば、直径0.2mm以下)のビームを照射可能になっている。
ここで、上述のレーザ補修装置を用いた補修方法について、以下に説明する。
なお、溶接継手部13に生じた欠陥(例えば、ポロシティ)15は、従来の非破壊検査方法により検出されて位置(水平方向の位置および鉛直方向の位置)が特定されているとする。
従来の補修方法とは異なり、切削加工などで欠陥を除去せず、溶接継手部13に生じた欠陥15と正対するように前記レーザ補修装置の光学系22などを配置し、制御装置24が、溶接継手部13の表面13a側から欠陥15に向けてレーザビーム31を照射しつつ、レーザビーム31が所定の出力特性となり、レーザビーム31が所定の焦点位置となるようにレーザ発振器23および光学系22を制御する。
制御装置24は、レーザビーム31の出力が漸増するようにレーザ発振器23を制御すると共に、レーザビーム31の焦点位置31aが溶接面(表面)13aから深さ方向へ少しずつ移動するように光学系22を制御する。これにより、溶接継手部13においては、溶融池(溶融領域)14が水平方向で所定の範囲内であって、深さ方向へ拡大していくことになる。
具体的には、先ず、補修の開始に伴い、速やかにレーザビーム31の出力を定常値まで立ち上げる(溶融工程(スロープアップ部)a1)。このとき、図2(a)に示すように、溶接継手部13が溶融してなる溶融池(溶融領域)14が溶接継手部13の溶接面13a(表面)側から下方(深さ方向)に向かって広がっていくことになる。レーザビーム31の焦点位置31aは、溶融池(溶融領域)14の境界部14aの下方への進行に伴い、溶接継手部13の溶接面13a(表面)から下方(深さ方向)に向かって少しずつ移動される(溶融工程(インフォーカス制御部)a2)。すなわち、レーザビーム31の出力を漸増しつつ、これに伴い、レーザビーム31の焦点位置31aを少しずつ下方へ移動させる。
続いて、レーザビーム31の出力が所定の出力値W1に到達すると共に、レーザビーム31の焦点位置31aが所定の位置P1に到達すると、レーザビーム31の出力が前記出力値W1で所定時間保持される(中間工程(定常部)b1)と共に、レーザビーム31の焦点位置31aが前記所定の位置P1で所定時間保持される(中間工程(定常部)b2)。これにより、図2(b)に示すように、溶接継手部13にて欠陥15がある深さP3より深い位置P1まで溶融池14が広がり、欠陥(ポロシティ)15が溶融池14内を符号Xで示す上方向へ移動して溶融池14の外側へ到達することになる。
続いて、溶融池14内から欠陥(ポロシティ)15が無くなると、レーザビーム31の出力を緩やかに漸減する(凝固工程(スロープダウン部)c1)と共に、レーザビーム31の焦点位置31aを少しずつ上方へ移動され、最終的に溶接面13aの上方の所定位置P2まで移動される(凝固工程(アウトフォーカス制御部)c2)。このとき、図2(c)および図2(d)に示すように、凝固領域16の境界部16aが溶融池14の外側から進行し、鉛直方向(上方向)凝固速度V1が水平方向(横方向)凝固速度V2よりも速くなるようにレーザビーム31の出力およびレーザビーム31の焦点位置31aが制御される。すなわち、側部方向境界部16abでの横方向の凝固速度V2よりも底部側境界部16aaでの上方向の凝固速度V1が速く、溶融池14の中央部で凝固界面が横方向で会合しないようにレーザビーム31の出力および焦点位置31aが制御される。これにより、凝固工程c1,c2の最終段階においては、図2(e)に示すように、溶融池14全体が凝固領域16となる。これにより、補修が終了となる。
したがって、本実施形態に係る補修方法によれば、溶融工程a1,a2にて、溶接継手部13が溶融されてなる溶融池14が欠陥15のある領域まで広げられることから、前記欠陥15が前記溶融池14を上昇して溶融池14の外へ出ていくことになる。また、凝固工程c1,c2では、溶融池14にて、上方向の凝固速度V1が横方向の凝固速度V2よりも速くなるようにレーザビーム31の出力が制御されることから、当該溶融池14にて凝固界面の横方向の会合による欠陥の発生を防ぐことができる。よって、欠陥15を切削除去する作業が不要となることから、溶接継手部13内部の欠陥15を比較的容易に除去することができる。
溶融工程a1,a2にて、レーザビーム31の出力が漸増される一方、レーザビーム31の出力の漸増に伴い、レーザビーム31の焦点位置31aが溶接継手部13の表面13aから当該溶接継手部13の内部に向けて移動されることから、レーザビーム31の出力のみを制御する場合と比べて、溶融池14をすぐに大きくすることができ、その分作業時間を短くすることができる。
凝固工程c1,c2にて、レーザビーム31の出力が漸減される一方、レーザビーム31の出力の漸減に伴い、レーザビーム31の焦点位置31aが溶接継手部13の内部から当該溶接継手部13の表面13aに向けて移動されることから、レーザビーム31の出力のみを制御する場合と比べて、溶融池14にて、上方向の凝固速度V1が横方向の凝固速度V2よりも速くなるようにより正確に制御することができ、欠陥の発生をより確実に防ぐことができる。
また、欠陥15のある領域まで溶融池14が広がると当該溶融池14の大きさを所定時間維持するようにレーザビーム31の出力が制御される中間工程b1,b2をさらに有することにより、欠陥15が溶融池14内で上昇して当該溶融池14の外へ出て拡散する時間を確保することができ、溶融池14内から欠陥15より確実に除去することができる。
中間工程b1,b2にて、レーザビーム31の出力が所定時間保持されると共に、レーザビーム31の焦点位置31aが所定時間保持されることにより、所定時間に亘って溶融池14の大きさをより確実に維持することができる。
[第二の実施形態]
本発明の第二の実施形態に係る補修方法について、図4を用いて説明する。
なお、本実施形態では、上述した第一の実施形態に係る補修方法とは異なり、レーザビームの出力のみを制御している。
本実施形態において、上述した第一の実施形態に係る補修方法と同様、図3(a)および図3(b)に示すようなレーザ補修装置を用いることが可能である。
本実施形態に係る補修方法では、上述の第一の実施形態に係る補修方法と同様、溶接継手部13に生じた欠陥(例えば、ポロシティ)15は、従来の検査方法により検出されて位置(水平方向の位置および鉛直方向の位置)が特定されているとする。
従来の補修方法とは異なり、切削加工などで欠陥を除去せず、溶接継手部13に生じた欠陥15と正対するように前記レーザ補修装置の光学系22などを配置し、制御装置24が、溶接継手部13の表面13a側から欠陥15に向けてレーザビーム31を照射しつつ、レーザビーム31が所定の出力特性となるようにレーザ発振器23を制御する。
制御装置24は、レーザビーム31の出力が漸増するようにレーザ発振器23を制御する。これにより、溶接継手部13においては、溶融池(溶融領域)14が水平方向で所定の範囲内であって、深さ方向へ拡大していくことになる。
具体的には、先ず、補修の開始に伴い、速やかにレーザビーム31の出力を定常値まで立ち上げる(溶融工程(スロープアップ部)a1)。このとき、図2(a)に示すように、溶接継手部13が溶融してなる溶融池(溶融領域)14が溶接継手部13の溶接面(表面)13a側から下方(深さ方向)に向かって広がっていくことになる。すなわち、レーザビーム31の出力を漸増させる。
続いて、レーザビーム31の出力が所定の出力値W1に到達すると、レーザビーム31の出力が前記出力値W1で所定時間保持される(中間工程(定常部)b1)。これにより、図2(b)に示すように、溶接継手部13にて欠陥15がある深さP3より深い位置P1まで溶融池14が広がり、欠陥(ポロシティ)15が溶融池14内を符号Xで示す上方向へ移動して溶融池14の外側へ到達することになる。
続いて、溶融池14内から欠陥(ポロシティ)15が無くなると、レーザビーム31の出力を緩やかに漸減する(凝固工程(スロープダウン部)c1a)。このとき、図2(c)および図2(d)に示すように、凝固領域16が溶融池14の外側から進行し、鉛直方向(上方向)凝固速度V1が水平方向(横方向)凝固速度V2よりも速くなるようにレーザビーム31の出力が制御される。すなわち、側部方向境界部16abでの横方向の凝固速度V2よりも底部側境界部16aaでの上方向の凝固速度V1が速く、溶融池14の中央部で凝固界面が横方向で会合しないようにレーザビーム31の出力および焦点位置31aが制御される。凝固工程c1aのスロープダウン部の傾斜角θ2aは、上述の第一の実施形態の補修方法での凝固工程c1のスロープダウン部の傾斜角θ2と比べて小さくなっている。これにより、レーザビーム31の出力制御における凝固工程c1aの最終段階においては、上述の第一の実施形態の補修方法と同様、図2(eに示すように、溶融池14全体が凝固領域16となる。これにより、補修が終了となる。
したがって、本実施形態に係る補修方法によれば、溶融工程a1にて、溶接継手部13が溶融されてなる溶融池14が欠陥15のある領域まで広げられることから、前記欠陥15が前記溶融池14を上昇して溶融池14の外へ出ていくことになる。また、凝固工程c1aでは、溶融池14にて、上方向の凝固速度V1が横方向の凝固速度V2よりも速くなるようにレーザビーム31の出力が制御されることから、当該溶融池14にて凝固界面の横方向の会合による欠陥の発生を防ぐことができる。よって、欠陥15を切削除去する作業が不要となることから、溶接継手部13内部の欠陥15を比較的容易に除去することができる。
溶融工程a1にて、レーザビーム31の出力が漸増されることにより、溶融池14が欠陥15のある領域まで容易に広げられる。
凝固工程c1aにて、レーザビーム31の出力が漸減されることにより、上方向の凝固速度V1が横方向の凝固速度V2よりも速くなるようにより容易に制御することができ、欠陥の発生をより確実に防ぐことができる。
また、欠陥15のある領域まで溶融池14が広がると当該溶融池14の大きさを所定時間維持するようにレーザビーム31の出力が制御される中間工程b1をさらに有することにより、欠陥15が溶融池14内で上昇して当該溶融池14の外へ出て拡散する時間を確保することができ、溶融池14内から欠陥15より確実に除去することができる。
中間工程b1にて、レーザビーム31の出力が所定時間保持されることにより、所定時間に亘って溶融池14の大きさをより容易に維持することができる。
[他の実施形態]
上記では、レーザビームの出力とレーザビームの焦点位置との両方を制御することで溶接継手部に生じた欠陥(例えば、ポロシティ)を除去する補修方法や、レーザビームの出力のみを制御することで溶接継手部に生じた欠陥(例えば、ポロシティ)を除去する補修方法を用いて説明したが、レーザビームの焦点位置のみを制御することにより溶接継手部に生じた欠陥(例えば、ポロシティ)を除去する補修方法とすることも可能である。このような補修方法であっても、上述した補修方法と同様な作用効果を奏する。
上記では、レーザビームの出力制御とレーザビームの焦点位置制御において、溶融工程a1と溶融工程a2、中間工程b1と中間工程b2、凝固工程c1と凝固工程c2をそれぞれ同じ期間とした補修方法を用いて説明したが、これらの期間がそれぞれ異なる補修方法とすることも可能である。このような補修方法であっても、上述した第一の実施形態に係る補修方法と同様な作用効果を奏する。
レーザビームの出力制御にて、溶融工程a1および凝固工程c1を有し、レーザビームの焦点位置制御にて、溶融工程a2および凝固工程c2を有する補修方法とすることも可能である。溶融工程にて、レーザビームの出力およびレーザビームの焦点位置をそれぞれ制御し、凝固工程にて、レーザビームの出力のみを制御する補修方法とすることも可能である。このような補修方法であっても、上述した補修方法と同様な作用効果を奏する。
本発明に係る補修方法は、溶接継手部内部の欠陥を比較的容易に除去することができるため、産業上、極めて有益に利用することができる。
11,12 母材
13 溶接継手部(溶接領域)
13a 表面(溶接面)
14 溶融池(溶融領域)
14a 境界部
15 欠陥(溶接欠陥)
16 凝固領域(補修溶接部)
16a 境界部
16aa 底部側境界部
16ab 側部方向境界部
21 光ファイバ
22 光学系
23 レーザ発振器
24 制御装置
31 レーザビーム
31a 焦点位置
a1 溶融工程(レーザビームの出力制御のスロープアップ部)
a2 溶融工程(レーザビームの焦点位置制御のインフォーカス制御部)
b1 中間工程(レーザビームの出力制御の定常部)
b2 中間工程(レーザビームの焦点位置制御の定常部)
c1 凝固工程(レーザビームの出力制御のスロープダウン部)
c1a 凝固工程(レーザビームの出力制御のスロープダウン部)
c2 凝固工程(レーザビームの焦点位置制御のアウトフォーカス制御部)
P1 レーザビーム焦点下方位置
P2 レーザビーム焦点上方位置
P3 欠陥の位置
V1 鉛直方向(上方向)凝固速度
V2 水平方向(横方向)凝固速度
W1 レーザビームの所定の出力値
X 欠陥の移動方向
θ1 スロープアップ部の傾斜角
θ2 スロープダウン部の傾斜角
θ2a スロープダウン部の傾斜角

Claims (8)

  1. 溶接継手部に生じた欠陥を補修する方法であって、
    前記欠陥に向けて高エネルギ密度の小径のレーザビームを照射しつつ、前記溶接継手部が溶融されてなる溶融池が前記欠陥のある領域まで広がるように前記レーザビームの出力が制御される溶融工程と、
    前記溶融池にて、上方向の凝固速度が横方向の凝固速度よりも速くなるように前記レーザビームの出力が制御される凝固工程と
    を有する、ことを特徴とする補修方法。
  2. 請求項1に記載された補修方法であって、
    前記溶融工程にて、前記レーザビームの出力が漸増されることを特徴とする補修方法。
  3. 請求項1に記載された補修方法であって、
    前記溶融工程にて、前記レーザビームの出力が漸増される一方、前記レーザビームの出力の漸増に伴い、前記レーザビームの焦点位置が前記溶接継手部の表面から当該溶接継手の内部に向けて移動されることを特徴とする補修方法。
  4. 請求項1から請求項3の何れか一項に記載された補修方法であって、
    前記凝固工程にて、前記レーザビームの出力が漸減されることを特徴とする補修方法。
  5. 請求項1から請求項3の何れか一項に記載された補修方法であって、
    前記凝固工程にて、前記レーザビームの出力が漸減される一方、前記レーザビームの出力の漸減に伴い、前記レーザビームの焦点位置が前記溶接継手部の内部から当該溶接継手の表面に向けて移動されることを特徴とする補修方法。
  6. 請求項1から請求項5の何れか一項に記載された補修方法であって、
    前記欠陥のある領域まで前記溶融池が広がると当該溶融池の大きさを所定時間維持するように前記レーザビームの出力が制御される中間工程をさらに有することを特徴とする補修方法。
  7. 請求項6に記載された補修方法であって、
    前記中間工程にて、前記レーザビームの出力が所定時間保持されることを特徴とする補修方法。
  8. 請求項6に記載された補修方法であって、
    前記中間工程にて、前記レーザビームの出力が所定時間保持されると共に、前記レーザビームの焦点位置が所定時間保持されることを特徴とする補修方法。
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