JP6681220B2 - 油水分離材および油水分離方法 - Google Patents
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Description
本発明に係る油水分離材は、ポリテトラフルオロエチレン粒子と下記一般式(1)で表されるフルオロアルキル基含有オリゴマー(以下、「フルオロアルキル基含有オリゴマー」ということがある)を縮合させた縮合物を含むコンポジット粒子(1)を用いてなることを一つの特徴とするものである。
一般式(1)中のR1及びR2の−(CF2)p−Y基、又は−CF(CF3)−[OCF2CF(CF3)]q−OC3F7基のp及びqは、0〜10、好ましくは0〜3である。特にR1及びR2は、−CF(CF3)OC3F7であることが好ましい。
なお、以下、単に「コンポジット粒子」と言うときは、「コンポジット粒子(1)」及び「コンポジット粒子(2)」の総称である。
本発明に係る油水分離材と、水と油を含む混合液を接触させることにより水と油を分離することが出来る。
(1)水に不溶な基材を前記コンポジット粒子で改質する方法。
(2)前記コンポジット粒子自体をそのまま濾過材として用いる方法。
<フルオロアルキル基含有オリゴマー試料>
フルオロアルキル基含有オリゴマー(以下、「VM」という)として下記表1のものを使用した。
{試料1〜5}
VM(300mg)をメタノール溶液5mlに溶解し、表2に示す量のポリテトラフルオロエチレン粒子((株)喜多村社製 平均粒子径282nm)を添加し、次いで25wt%アンモニア水溶液(2ml)を添加し、マグネチックスターラーにより室温(25℃)で1時間撹拌を行って、反応液試料を得た。
反応終了後、反応液試料から減圧下で溶媒を除去し、得られた粗生成物をメタノール中に一晩分散させた。次いで、遠心分離処理して目的物を固形分として分離し、得られた固形分をメタノールで数回洗浄し、溶媒除去後に、50℃で真空乾燥して目的物(コンポジット粒子試料)を得た。
VM(300mg)をメタノール溶液20mlに溶解し、表2に示す量のポリテトラフルオロエチレン粒子((株)喜多村社製 平均粒子径282nm)及びシリカ粒子(粒子径5〜20μm Wakogel C−500HG)を添加し、次いで25wt%アンモニア水溶液(4ml)を添加し、マグネチックスターラーにより室温(25℃)で1時間撹拌を行って、反応液試料を得た。
反応終了後、反応液試料から減圧下で溶媒を除去し、得られた粗生成物をメタノール中に一晩分散させた。次いで、遠心分離処理して目的物を固形分として分離し、得られた固形分をメタノールで数回洗浄し、溶媒除去後に、50℃で真空乾燥して目的物(コンポジット粒子試料)を得た。
上記で調製したコンポジット粒子について平均粒子径及びドデカンと水の接触角を測定した。
なお、平均粒子径とドデカンと水の接触角は下記のように測定した。
(平均粒子径の評価)
得られたコンポジット粒子を、メタノールに再分散させて光散乱光度計(大塚電子製のDLS−6000HL)を用いて測定した。
(ドデカンと水の接触角の評価)
前記で調製した反応液試料に、ガラス板を1分間、室温(25℃)で浸し、ガラス板を引き上げた後、自然乾燥、さらに一晩真空乾燥を行って改質ガラス板試料を調製した。この改質ガラス板試料の表面のドデカンと水の接触角を協和界面科学製のDrop Master.300を使用して評価した。その結果を表3に示した。
なお、接触角の評価は、水及びドデカンを滴下30分後の値として評価した。
また、VMのみで処理したものをブランク1とし、ポリトラフルオロエチレン粒子のみで処理したものをブランク2、無処理のガラス板をブランク3として評価し、その評価結果を表3に併記した。
クロマトグラフィー用カラム(内径10mm)に海砂を層厚が約1mmになるに充填し、次いで前記で調製したコンポジット粒子試料6(実施例1)、シリカ粒子(Wakogel C−500HG)(比較例1)をそれぞれ200mg(層厚約4mm)を充填し、更にその上に海砂を層厚が約1mmになるに充填した。
このクロマトグラフィー用カラムを用いて、重力を利用して下記処理水1を濾過した。処理水1(混合液);
1,2−ジクロロエタンと水の混合液(1:1vol.)2mlを調製した。なお、混合液中の水は硫酸銅五水和物により青色に着色した。
処理水1を分離処理した結果を表4に示す。なお表4中の記号は下記のことを示す。
○;目視で濾液に水が観察されない。
△;目視で濾液に若干の水の混入が観察される。
×;目視で濾液に多くの水の混入が観察される。
一方、処理水1をシリカ粒子を濾過材として用いて処理した場合は、濾過後の濾液に1,2−ジクロロエタンに加えて若干水が混入していることが目視でも確認できた。
クロマトグラフィー用カラム(内径10mm)に海砂を層厚が約1mmになるに充填し、次いで前記で調製したコンポジット粒子試料1(実施例2)、シリカ粒子(Wakogel C−500HG)(比較例2)をそれぞれ200mg(層厚約4mm)を充填し、更にその上に海砂を層厚が約1mmになるに充填した。
このクロマトグラフィー用カラムを用いて、減圧下に下記処理水2を濾過した。
処理水2(エマルション);
1,2−ジクロロエタン(5ml)と水(0・05ml)及び乳化剤としてSpan80(20mg)を混合し、エマルションを調製した。
処理水2を分離処理した結果を表5に示す。なお表5中の記号は下記のことを示す。
○;目視で濾液に水が観察されない。
△;目視で濾液に若干の水の混入が観察される。
×;目視で濾液にエマルションが観察される。
一方、図4(b)に示すように、処理水2をシリカ粒子を濾過材として用いて処理した場合は、濾過材層をエマルションごと通過し、エマルションから水と1,2−ジクロロエタンを分離することができなかった。
クロマトグラフィー用カラム(内径10mm)に海砂を層厚が約1mmになるに充填し、次いで前記で調製したコンポジット粒子試料6(実施例3)、シリカ粒子(Wakogel C−500HG)(比較例3)をそれぞれ200mg(層厚約4mm)を充填し、更にその上に海砂を層厚が約1mmになるに充填した。
このクロマトグラフィー用カラムを用いて、重力を利用して下記処理水3を濾過した。処理水3(エマルション);
トルエン(5ml)と水(0.05ml)及び乳化剤としてSpan80(20mg)を混合し、エマルションを調製した。
処理水3を分離処理した結果を表6に示す。なお表6中の記号は下記のことを示す。
○;目視で濾液に水が観察されない。
△;目視で濾液に若干の水の混入が観察される。
×;目視で濾液にエマルションが観察される。
一方、図5(b)に示すように、処理水3をシリカ粒子を濾過材として用いて処理した場合は、濾過材層をエマルションごと通過し、エマルションから水とトルエンを分離することができなかった。
Claims (6)
- ポリテトラフルオロエチレン粒子と下記一般式(1)で表されるフルオロアルキル基含有オリゴマーの縮合物を含むコンポジット粒子(1)を用いてなることを特徴とする油水分離材。
(式中、R1及びR2は、−CF(CF3)−[OCF2CF(CF3)]q−OC3F7基を示し、R1及びR2は、同一の基であっても異なる基であってもよく、qは0〜10の整数である。R3、R4及びR5は同一の基であっても異なる基であってもよく、R3、R4及びR5は炭素数1〜5の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基を示す。mは2〜3の整数である。) - 前記コンポジット粒子(1)は、平均粒子径が0.05〜50μmであることを特徴とする請求項1に記載の油水分離材。
- 前記一般式(1)の式中のR1及びR2が、−CF(CF3)OC3F7であることを特徴とする請求項1又は2の何れか一項に記載の油水分離材。
- 請求項1乃至3の何れか一項に記載のコンポジット粒子(1)に、更にシリカ粒子を含有させてなるコンポジット粒子(2)を用いたことを特徴とする油水分離材。
- 請求項1乃至4の何れか一項に記載の油水分離材に、水と油を含む混合液を接触させることを特徴とする油水分離方法。
- 請求項1乃至4の何れか一項に記載の油水分離材に、水と油を含むエマルションを接触させることを特徴とする油水分離方法。
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