JP6637795B2 - コンポジット粒子およびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、油水分離材として有用なコンポジット粒子及びその製造方法に関するものである。
フッ素化合物は、撥水・撥油性、酸素透過性、低屈折率などの特徴を活かして塗料や化粧品等への応用が期待できる。しかしながら、フッ素系化合物は撥水・撥油性が高すぎるため非フッ素原料に対して、分散安定性を保持させることが難しい。
また、空気中で高い撥油性を発現するフッ素化合物は、水中では逆に撥油性が消失し、油が濡れ拡がるという欠点がある。
油分を含んだ廃水は、環境を汚染する大きな原因となり、適切に処理することが求められている。従来、油水分離処理には、比重分離等の静置分離、遠心分離、吸着分離等の方法が用いられている。
しかし、静置分離は多大な時間を要し、遠心分離は大がかりな装置を必要とし、吸着分離は大量の油水混合液の処理に不向きである。
本発明者らは、先にフルオロアルキル基含有オリゴマーを用い、フルオロアルキル基含有オリゴマーに起因した優れた特性を付与した各種の新しい機能性材料を提案している(例えば、特許文献1〜3等参照)。
また、本発明者らは、先にアルコキシシリル基を有するフルオロアルキル基含有オリゴマー、タルク、更に2−ヒロドキシー4−メトキシベンゾフェノン、ビスフェノールAF、ビスフェノールA等の種々の有機化合物の存在下、アルカリ条件下でのゾルーゲル反応によりタルク及び有機化合物がカプセル化されたナノコンポジット粒子を提案した(非特許文献1参照。)。
特開2010−209300号公報 特開2010−235943号公報 特開2013−185071号公報
日本化学会講演予稿集,Vol.94th,No.3,Page.825(2014)
しかしながら、非特許文献1のナノコンポジット粒子では、油水分離材として用いたときに、溶剤への耐久性等の問題が懸念され、油水分離材として使用することが難しい。
また、油分の割合が多いものや、利用価値の高い油分を含む場合は、水のみが油水分離材を通過するタイプのものが使用者にとって有利な場合がある。このタイプの油水分離材は、親水性及び撥油性に優れていることが条件である。
しかしながら、フッ素系化合物へ、特に親水性を付与することが難しいと言う問題がある。
従って、本発明の目的は、油水分離材として好適に利用することが出来る親水性及び撥油性に優れたコンポジット粒子、その工業的に有利な製造方法を提供することにある。
本発明者らは、フロオルアルキル基含有オリゴマーを用いた新しい機能性材料の開発を進める中で、特定のフルオロアルキル基含有オリゴマーを縮合させた縮合物、タルク及びポリエチレングルコールを含有するコンポジット粒子は、優れた親水性及び撥油性を有するものになることを見出し、本発明を完成するに到った。
すなわち、本発明が提供しようとする第一の発明は、下記一般式(1)で表されるアルコキシシリル基を有するフルオロアルキル基含有オリゴマーを縮合させた縮合物、タルク及びポリエチレングルコールを含むことを特徴とするコンポジット粒子である。
(式中、R1及びR2は、−(CF2)p−Y基、又は−CF(CF3)−[OCF2CF(CF3)]q−OC37基を示し、R1及びR2は、同一の基であっても異なる基であってもよく、R1及びR2中のYは水素原子、フッ素原子又は塩素原子を示し、p及びqは0〜10の整数である。R3、R4及びR5は同一の基であっても異なる基であってもよく、R3、R4及びR5は炭素数1〜5の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基を示す。mは2〜3の整数である。)
また、本発明が提供しようとする第二の発明は、下記一般式(1)で表されるアルコキシシリル基を有するフルオロアルキル基含有オリゴマー、タルク、ポリエチレングリコール及び反応溶媒を含む反応原料溶液に、アルカリを加えて、該アルコキシシリル基の加水分解反応を行う反応工程を有することを特徴とするコンポジット粒子の製造方法である。
(式中、R1及びR2は、−(CF2)p−Y基、又は−CF(CF3)−[OCF2CF(CF3)]q−OC37基を示し、R1及びR2は、同一の基であっても異なる基であってもよく、R1及びR2中のYは水素原子、フッ素原子又は塩素原子を示し、p及びqは0〜10の整数である。R3、R4及びR5は同一の基であっても異なる基であってもよく、R3、R4及びR5は炭素数1〜5の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基を示す。mは2〜3の整数である。)
本発明によれば、油水分離材として有用な優れた親水性及び撥油性を有するコンポジット粒子を提供することができる。
また、本発明によれば、該コンポジット粒子を工業的に有利な方法で提供することができる。
本発明の油水分離材を用いて油水分離を行う実施形態の一つを示す概略図。 本発明の油水分離材を用いて油水分離を行う実施形態の一つを示す概略図。 実施例1のコンポジット粒子で改質したガラス板表面にドデカンを一滴垂らした後、15分後のガラス表面を示す写真。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明する。
本発明に係るコンポジット粒子は、前記一般式(1)で表されるアルコキシシリル基を有するフルオロアルキル基含有オリゴマー(以下、「フルオロアルキル基含有オリゴマー」ということもある)を縮合させた縮合物、タルク及びポリエチレングルコールを含むことを特徴とするものである。
本発明に係るコンポジット粒子は、フルオロアルキル基含有オリゴマーの縮合物100質量部に対して、タルクを10〜1000質量部、好ましくは30〜500質量部、ポリエチレングルコールを5〜1000質量部、好ましくは10〜500質量部を含むものであることが優れた親水性及び撥油性を有する観点から好ましい。
本発明に係るコンポジット粒子は、フルオロアルキル基含有オリゴマー、タルク、ポリエチレングリコール及び反応溶媒を含む反応原料溶液に、アルカリを加えて、該アルコキシシリル基の加水分解反応を行う反応工程を行って得られるものであることが好ましい。
反応工程に係るフルオロアルキル基含有オリゴマーは、下記一般式(1)で表され、加水分解可能なアルコキシシリル基を有するものである。
(式中、R1及びR2は、−(CF2)p−Y基、又は−CF(CF3)−[OCF2CF(CF3)]q−OC37基を示し、R1及びR2は、同一の基であっても異なる基であってもよく、R1及びR2中のYは水素原子、フッ素原子又は塩素原子を示し、p及びqは0〜10の整数である。R3、R4及びR5は同一の基であっても異なる基であってもよく、R3、R4及びR5は炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状のアルキル基を示す。mは2〜3の整数である。)
一般式(1)で表されるフルオロアルキル基含有オリゴマーは、本発明のコンポジット粒子に、主に優れた撥油性を付与するために用いられる。
一般式(1)中のR3、R4及びR5で示される炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等が挙げられる。
一般式(1)中のR1及びR2の−(CF2)p−Y基、又は−CF(CF3)−[OCF2CF(CF3)]q−OC37基のp及びqは、0〜10、好ましくは0〜3である。特にR1及びR2は、−CF(CF3)OC37であることが好ましい。
一般式(1)で表されるフルオロアルキル基含有オリゴマーは、例えば、トリメトキシビニルシラン等のトリアルコキシビニルシランを過酸化フルオロアルカノイルと反応させることにより製造される(例えば、特開2002−338691号公報、特開2010−77383号公報参照)。
反応工程に係るタルク(Mg3Si410(OH)2)は、本発明のコンポジット粒子に、主に優れたラフネスを付与する成分である。
タルクは、微細なコンポジット粒子を製造する観点から微細なものを用いることが好ましく、動的光散乱法により求められる平均粒子径が5〜1000nm、好ましくは20〜500nmであることが好ましい。本発明においてタルクは、市販品を好適に用いることが出来る。
反応工程に係るポリエチレングリコールは、本発明のコンポジット粒子に、主に優れた親水性を付与するために用いられる。また、該ポリエチレングリコールは高分子化合物であり、該コンポジット粒子の耐溶剤性を向上させることができる。
本発明において、用いることができるポリエチレングリコールは、特に制限されるものではないが、平均分子量が数百から数千のものが好ましい。
本発明においてポリエチレングリコールは、市販品を好適に用いることが出来る。
反応工程に係る反応溶媒は、前記フルオロアルキル基含有オリゴマーが溶解できるものが用いられる。反応工程に係る反応溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等の低級アルコールが挙げられ、この中で、メタノールが特に好ましい。
本発明の反応工程において、反応原料溶液を調製する際に、フルオロアルキル基含有オリゴマー、タルク及びポリエチレングリコールを反応溶媒に混合する順序は特に制限されるものではない。
反応原料溶液中のタルクの含有量は、前記一般式(1)で表されるフルオロアルキル基含有オリゴマー100mgに換算した値で、10〜1000mg、好ましくは30〜500mgである。反応原料溶液中の前記タルクの含有量が、上記範囲にあることにより、親水性、撥油性が優れたものになる。
反応原料溶液中のポリエチレングリコールの含有量は、前記一般式(1)で表されるフルオロアルキル基含有オリゴマー100mgに換算した値で、5〜1000mg、好ましくは10〜500mgである。反応原料溶液中の前記ポリエチレングルコールの含有量が、上記範囲にあることにより、優れた撥油性を維持しつつ、親水性を向上させ、また耐久性及び基材への密着性も優れたものになる。
反応工程において、反応原料溶液に加えるアルカリとしては、フルオロアルキル基含有オリゴマー中のアルコキシシリル基の加水分解を行うことができるものであれば、特に制限されず、例えば、アルカリとしては、水酸化アンモニウム、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム等が挙げられ、反応性が高い点で、好ましくは水酸化アンモニウムである。
反応原料溶液に加えるアルカリの混合量は、特に制限されず、適宜選択される。また、反応原料溶液に、アルカリを混合して、フルオロアルキル基含有オリゴマー中のアルコキシシリル基の加水分解を行う際の反応温度は、−5〜50℃、好ましくは0〜30℃である。反応温度が、−5℃未満だと、アルコキシシリル基の加水分解速度が遅くなり過ぎるので、反応効率が悪く、また、50℃を超えると、コンポジット粒子の分散安定性が低くなり易い。また、反応原料溶液に、アルカリを混合して、アルコキシシリル基の加水分解を行う際の反応時間は、特に制限されず、適宜選択されるが、好ましくは1〜72時間、特に好ましくは1〜24時間である。
そして、反応工程を行うことにより、シロキサン結合を主骨格とするコンポジット粒子が生成し、本発明に係るコンポジット粒子を含有する反応液が得られる。
反応終了後、常法により減圧下に溶媒を除去、必要により洗浄等の精製を行ってコンポジット粒子を得る。
本発明において、前記コンポジット粒子を含有する反応液は、後述するように油水分離材として使用するための、各種基材の改質を行う改質液としてそのまま使用することが出来る。
また、本発明のコンポジット粒子の他の好ましい物性としては、動的光散乱法により求められる平均粒子径が好ましくは0.01〜10μm、好ましくは0.03〜1.0μmである。平均粒子径が前記範囲内にあると、種々の分散溶媒、樹脂材料、各種基材等への分散性が良好である点で好ましい。
発明のコンポジット粒子は、例えば、以下の2つの方法により油水分離材として用いることが出来る。
(1)水に不溶な基材を本発明のコンポジット粒子で改質する方法。
(2)本発明のコンポジット粒子自体をそのまま濾過材として用いる方法。
前記(1)に係る基材としては、水に不溶である無機物や有機物を用いることが出来る。無機物としては、例えば、ガラス繊維、シリカ、シリカゲル、アルミナ、スラグウール、モレキュラーシーブ、ゼオライト、活性炭、珪藻土、砂、石綿等が挙げられる。有機物としては、天然高分子または合成高分子であってもよい。天然高分子としては、例えば、セルロース、羊毛、綿、絹等が挙げられる。合成高分子としては、ポリウレタン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリカーボネート等の縮合系または付加系重合高分子重合体や、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル、酢酸ビニル等のエチレン系不飽和高分子重合体等が挙げられる。
また、基材の形状は、特に制限されるものではなく、例えば、細片状、海綿状、リボン状、フィブリル状、ウェブ状、マット状、綿布状、不織布状等が挙げられる。
また、本発明においては、市販の濾紙等を改質する基材として用いてもよい。この場合、濾紙の孔径は5μm以下、好ましくは0.1〜3μmとすることが効率的に油水分離を行う観点から好ましい。
前記(1)において、基材を本発明のコンポジット粒子で改質する方法としては、本発明のコンポジット粒子を基材の表面や内部に固定或いは担持することが出来る方法であれば特に制限はなく公知の方法を用いることが出来る。その一例を挙げると、本発明のコンポジット粒子が1〜50wt%の濃度で分散した分散液に、基材を接触させた後、乾燥する方法等がある。また、分散液と基材との接触は、基材を分散液へ浸漬する方法、スプレーにより基材に吹き付ける方法、或いは基材へ分散液を塗布する方法等により行うことが出来る。
なお、コンポジット粒子が分散した分散液は、前記した反応終了後のコンポジット粒子を含む反応液をそのまま用いてもよい。
図1は、本発明のコンポジット粒子により改質を行った濾紙を用いて、水と油の混合液を分離処理する場合の一つの実施形態を示す概略図である。
図1に示す実施形態では、カラム(1b)、改質した濾紙(1a)からなる簡単な分離システム(A)を備え、改質した濾紙(1a)は本発明のコンポジット粒子で改質したものである。
カラム(1b)の途中に改質した濾紙(1a)を噛ませることで、カラム(1b)に投入された水と油の混合液(1)は改質した濾紙(1a)と接触する。水(1')は改質した濾紙(1a)を通過し、油は改質した濾紙(1a)を通過することが出来ないので、水と油を分離することが出来る。なお、必要により分離効率を高めるため分離操作は圧力をかけたり、或いは減圧下に行うことができる。この場合は、先に水(1')は改質した濾紙(1a)を選択的に通過し、次いで強い外力の関係で油は遅れて改質した濾紙を通過する場合があるが、水が溶出した後に、油水分離操作を終える等の手段により油水分離材を介して水と油を分離することが出来る。
図2は、本発明のコンポジット粒子を濾過材として用いて、水と油の混合液を分離処理する場合の一つの実施形態を示す概略図である。
図2に示す実施形態では、カラム(2b)、濾過材(2c)を含む濾過材層(2a)からなる簡単な分離システム(B)を備えている。
カラム(2b)には濾過材(2c)として本発明のコンポジット粒子が充填されて濾過材層(2a)が形成されている。カラム(2b)に水と油の混合液(1)を投入することにより、濾過材(2c)と混合液を接触させることが出来る。水(1')は濾過材層(2a)を通過し、油は濾過材層(2a)を通過することが出来ないので、水と油を分離することが出来る。なお、必要により分離効率を高めるため分離操作は圧力をかけたり、或いは減圧下に行うことができる。また、目詰まり等を抑制するため、濾過材層(2a)の上部及び/又は下部に濾過助剤を充填した層を必要により設けることが出来る。
用いることができる濾過助剤としては、特に制限はなく広く公知のものを用いることができる。例えば、珪藻土、砂粒子、真珠岩、アンスラサイト、セルロース、羊毛、綿、絹、炭素質濾過助剤、酸性白土、ベントナイト、セライト、タルク、マイカ、カオリナイト等が挙げられ、これらは1種又は2種以上で用いることが出来る。
本発明に係る油水分離材で処理対象する水と油の混合液は、溶液状態のものであってもエマルションであってもよい。
本発明に係る油水分離材は、例えば、油を含んだ廃水処理、各種産業分野での生産現場での水と油の分離或いは精製手段等に利用することが出来る。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<フルオロアルキル基含有オリゴマー試料>
フルオロアルキル基含有オリゴマー(以下、「VM」という)として下記表1のものを使用した。
表1中、分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC、ポリスチレン換算)による数平均分子量である。
{実施例1〜2}
VM(100mg)をメタノール溶液5mlに溶解し、タルク(浅田製粉社製 平均粒子径;131nm)100mg及び表2に示す量のポリエチレングリコール(平均分子量;600)を添加し、次いで25wt%アンモニア水溶液(2ml)を添加し、マグネチックスターラーにより室温(25℃)で1時間撹拌を行って、反応液試料を得た。
反応終了後、反応液試料から減圧下で溶媒を除去し、得られた粗生成物をメタノール中に一晩分散させた。次いで、遠心分離処理して目的物を固形分として分離し、得られた固形分をメタノールで数回洗浄し、溶媒除去後に、50℃で真空乾燥して目的物(コンポジット粒子試料)を得た。
得られたコンポジット粒子を、メタノールに再分散させて光散乱光度計(大塚電子製のDLS−6000HL)を用いて平均粒子径を測定した。その結果を表2に併記した。
{比較例1〜2}
タルク又はポリエチレングリコールを添加しないで反応を行う以外は実施例1と同様な反応条件にて反応を行い、反応液試料及びコンポジット粒子試料を得た。また、実施例1及び2と同様にして平均粒子径を測定した。その結果を表2に併記した。
注)PEG:ポリエチレングリコール
(ドデカンと水の接触角の評価)
各実施例及び比較例で得られた反応液試料に、ガラス板を1分間、室温(25℃)で浸し、ガラス板を引き上げた後、自然乾燥、さらに一晩真空乾燥を行って改質ガラス板試料を調製した。この改質ガラス板試料の表面のドデカンと水の接触角を協和界面科学製のDrop Master.300を使用して評価した。その結果を表3に示した。
また、無処理のものをブランク1、VMのみで処理したものをブランク2とし、タルクのみで処理したものをブランク3として評価し、その評価結果を表3に併記した。
なお、接触角の評価は、水及びドデカンを滴下30分後の値として評価した。
また、図3に実施例1のコンポジット粒子により改質したガラス板の表面にドデカンを一滴垂らしたときの15分後のガラス表面の表面状態を表す写真を示す。
表3より、本発明の実施例で得られたコンポジット粒子により改質したガラス板の表面は、何れも超親水性で超撥油性を示していることが分かる。
また、本実施例で得られたコンポジット粒子により改質したガラス板の表面を強く指で擦っても改質表面が剥がれ落ちなかったことから、本発明で得られる改質層は密着性にも優れていることを確認した。

Claims (5)

  1. 下記一般式(1)で表されるアルコキシシリル基を有するフルオロアルキル基含有オリゴマータルク及びポリエチレングコールの共縮合物を含むことを特徴とするコンポジット粒子。

    (式中、R及びR−CF(CF)−[OCFCF(CF)]q−OC基を示し、R及びRは、同一の基であっても異なる基であってもよく、qは0〜10の整数である。R、R及びRは同一の基であっても異なる基であってもよく、R、R及びRは炭素数1〜5の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基を示す。mは2〜3の整数である。)
  2. 一般式(1)の式中のR及びRが、−CF(CF)OCであることを特徴とする請求項1記載のコンポジット粒子。
  3. 平均粒子径が、0.01〜10μmであることを特徴とする請求項1又は2の何れか一項に記載のコンポジット粒子。
  4. 油水分離材として用いられることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のコンポジット粒子。
  5. 下記一般式(1)で表されるアルコキシシリル基を有するフルオロアルキル基含有オリゴマー、タルク、ポリエチレングリコール及び反応溶媒を含む反応原料溶液に、アルカリを加えて、該アルコキシシリル基の加水分解反応を行う反応工程を有することを特徴とするコンポジット粒子の製造方法。

    (式中、R及びR−CF(CF)−[OCFCF(CF)]q−OC基を示し、R及びRは、同一の基であっても異なる基であってもよく、qは0〜10の整数である。R、R及びRは同一の基であっても異なる基であってもよく、R、R及びRは炭素数1〜5の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基を示す。mは2〜3の整数である。)
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