JP6637795B2 - コンポジット粒子およびその製造方法 - Google Patents
コンポジット粒子およびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6637795B2 JP6637795B2 JP2016045651A JP2016045651A JP6637795B2 JP 6637795 B2 JP6637795 B2 JP 6637795B2 JP 2016045651 A JP2016045651 A JP 2016045651A JP 2016045651 A JP2016045651 A JP 2016045651A JP 6637795 B2 JP6637795 B2 JP 6637795B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- composite particles
- group
- oil
- reaction
- present
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Silicon Polymers (AREA)
Description
また、油分の割合が多いものや、利用価値の高い油分を含む場合は、水のみが油水分離材を通過するタイプのものが使用者にとって有利な場合がある。このタイプの油水分離材は、親水性及び撥油性に優れていることが条件である。
しかしながら、フッ素系化合物へ、特に親水性を付与することが難しいと言う問題がある。
また、本発明によれば、該コンポジット粒子を工業的に有利な方法で提供することができる。
本発明に係るコンポジット粒子は、前記一般式(1)で表されるアルコキシシリル基を有するフルオロアルキル基含有オリゴマー(以下、「フルオロアルキル基含有オリゴマー」ということもある)を縮合させた縮合物、タルク及びポリエチレングルコールを含むことを特徴とするものである。
一般式(1)中のR1及びR2の−(CF2)p−Y基、又は−CF(CF3)−[OCF2CF(CF3)]q−OC3F7基のp及びqは、0〜10、好ましくは0〜3である。特にR1及びR2は、−CF(CF3)OC3F7であることが好ましい。
本発明においてポリエチレングリコールは、市販品を好適に用いることが出来る。
(1)水に不溶な基材を本発明のコンポジット粒子で改質する方法。
(2)本発明のコンポジット粒子自体をそのまま濾過材として用いる方法。
カラム(1b)の途中に改質した濾紙(1a)を噛ませることで、カラム(1b)に投入された水と油の混合液(1)は改質した濾紙(1a)と接触する。水(1')は改質した濾紙(1a)を通過し、油は改質した濾紙(1a)を通過することが出来ないので、水と油を分離することが出来る。なお、必要により分離効率を高めるため分離操作は圧力をかけたり、或いは減圧下に行うことができる。この場合は、先に水(1')は改質した濾紙(1a)を選択的に通過し、次いで強い外力の関係で油は遅れて改質した濾紙を通過する場合があるが、水が溶出した後に、油水分離操作を終える等の手段により油水分離材を介して水と油を分離することが出来る。
図2に示す実施形態では、カラム(2b)、濾過材(2c)を含む濾過材層(2a)からなる簡単な分離システム(B)を備えている。
カラム(2b)には濾過材(2c)として本発明のコンポジット粒子が充填されて濾過材層(2a)が形成されている。カラム(2b)に水と油の混合液(1)を投入することにより、濾過材(2c)と混合液を接触させることが出来る。水(1')は濾過材層(2a)を通過し、油は濾過材層(2a)を通過することが出来ないので、水と油を分離することが出来る。なお、必要により分離効率を高めるため分離操作は圧力をかけたり、或いは減圧下に行うことができる。また、目詰まり等を抑制するため、濾過材層(2a)の上部及び/又は下部に濾過助剤を充填した層を必要により設けることが出来る。
<フルオロアルキル基含有オリゴマー試料>
フルオロアルキル基含有オリゴマー(以下、「VM」という)として下記表1のものを使用した。
VM(100mg)をメタノール溶液5mlに溶解し、タルク(浅田製粉社製 平均粒子径;131nm)100mg及び表2に示す量のポリエチレングリコール(平均分子量;600)を添加し、次いで25wt%アンモニア水溶液(2ml)を添加し、マグネチックスターラーにより室温(25℃)で1時間撹拌を行って、反応液試料を得た。
反応終了後、反応液試料から減圧下で溶媒を除去し、得られた粗生成物をメタノール中に一晩分散させた。次いで、遠心分離処理して目的物を固形分として分離し、得られた固形分をメタノールで数回洗浄し、溶媒除去後に、50℃で真空乾燥して目的物(コンポジット粒子試料)を得た。
得られたコンポジット粒子を、メタノールに再分散させて光散乱光度計(大塚電子製のDLS−6000HL)を用いて平均粒子径を測定した。その結果を表2に併記した。
タルク又はポリエチレングリコールを添加しないで反応を行う以外は実施例1と同様な反応条件にて反応を行い、反応液試料及びコンポジット粒子試料を得た。また、実施例1及び2と同様にして平均粒子径を測定した。その結果を表2に併記した。
各実施例及び比較例で得られた反応液試料に、ガラス板を1分間、室温(25℃)で浸し、ガラス板を引き上げた後、自然乾燥、さらに一晩真空乾燥を行って改質ガラス板試料を調製した。この改質ガラス板試料の表面のドデカンと水の接触角を協和界面科学製のDrop Master.300を使用して評価した。その結果を表3に示した。
また、無処理のものをブランク1、VMのみで処理したものをブランク2とし、タルクのみで処理したものをブランク3として評価し、その評価結果を表3に併記した。
なお、接触角の評価は、水及びドデカンを滴下30分後の値として評価した。
また、図3に実施例1のコンポジット粒子により改質したガラス板の表面にドデカンを一滴垂らしたときの15分後のガラス表面の表面状態を表す写真を示す。
また、本実施例で得られたコンポジット粒子により改質したガラス板の表面を強く指で擦っても改質表面が剥がれ落ちなかったことから、本発明で得られる改質層は密着性にも優れていることを確認した。
Claims (5)
- 下記一般式(1)で表されるアルコキシシリル基を有するフルオロアルキル基含有オリゴマー、タルク及びポリエチレングリコールの共縮合物を含むことを特徴とするコンポジット粒子。
(式中、R1及びR2は、−CF(CF3)−[OCF2CF(CF3)]q−OC3F7基を示し、R1及びR2は、同一の基であっても異なる基であってもよく、qは0〜10の整数である。R3、R4及びR5は同一の基であっても異なる基であってもよく、R3、R4及びR5は炭素数1〜5の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基を示す。mは2〜3の整数である。) - 一般式(1)の式中のR1及びR2が、−CF(CF3)OC3F7であることを特徴とする請求項1記載のコンポジット粒子。
- 平均粒子径が、0.01〜10μmであることを特徴とする請求項1又は2の何れか一項に記載のコンポジット粒子。
- 油水分離材として用いられることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載のコンポジット粒子。
- 下記一般式(1)で表されるアルコキシシリル基を有するフルオロアルキル基含有オリゴマー、タルク、ポリエチレングリコール及び反応溶媒を含む反応原料溶液に、アルカリを加えて、該アルコキシシリル基の加水分解反応を行う反応工程を有することを特徴とするコンポジット粒子の製造方法。
(式中、R1及びR2は、−CF(CF3)−[OCF2CF(CF3)]q−OC3F7基を示し、R1及びR2は、同一の基であっても異なる基であってもよく、qは0〜10の整数である。R3、R4及びR5は同一の基であっても異なる基であってもよく、R3、R4及びR5は炭素数1〜5の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基を示す。mは2〜3の整数である。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016045651A JP6637795B2 (ja) | 2016-03-09 | 2016-03-09 | コンポジット粒子およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016045651A JP6637795B2 (ja) | 2016-03-09 | 2016-03-09 | コンポジット粒子およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017160322A JP2017160322A (ja) | 2017-09-14 |
JP6637795B2 true JP6637795B2 (ja) | 2020-01-29 |
Family
ID=59857679
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016045651A Active JP6637795B2 (ja) | 2016-03-09 | 2016-03-09 | コンポジット粒子およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6637795B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7066932B2 (ja) * | 2018-02-28 | 2022-05-16 | 互応化学工業株式会社 | コンポジット樹脂、コーティング材、被覆基材、絶縁材料、及びコンポジット樹脂の製造方法 |
-
2016
- 2016-03-09 JP JP2016045651A patent/JP6637795B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2017160322A (ja) | 2017-09-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6681220B2 (ja) | 油水分離材および油水分離方法 | |
Demirel et al. | Robust and flexible superhydrophobic/superoleophilic melamine sponges for oil-water separation | |
JP6120458B2 (ja) | 表面処理剤、表面処理剤キットおよび表面修飾基材 | |
JP6236676B2 (ja) | フッ素含有ナノコンポジット粒子及びその製造方法、並びにこれを含むコーティング剤、油水分離膜、樹脂組成物 | |
CN107353886B (zh) | 一种致密油藏防co2气窜的纳米复合材料及其制备方法 | |
JP6678044B2 (ja) | コンポジット粒子、その製造方法及び油水分離材 | |
WO2002016005A1 (fr) | Support filtrant pour filtre a air et son procede de fabrication | |
JP5879014B1 (ja) | 親水撥油剤及びその製造方法、並びに表面被覆材、塗布膜、樹脂組成物、油水分離濾材、多孔質体 | |
JP2018141063A (ja) | 表面処理剤及びその製造方法、フィルタ、並びに表面処理方法 | |
CN105771322A (zh) | 一种超亲水性油水分离滤纸及其制备方法 | |
JP2015164906A (ja) | 片末端カルボキシル基含有パーフルオロポリエーテル化合物を含む組成物の製造方法 | |
WO2016143651A1 (ja) | 油水分離材および油水分離方法 | |
JP6637795B2 (ja) | コンポジット粒子およびその製造方法 | |
JP6637792B2 (ja) | コンポジット粒子、その製造方法、ゲル化剤及び油水分離材 | |
US4844980A (en) | Silica or silicic acid particles whose surface located hydroxyl groups are at least partially replaced by organic groups | |
JP6644589B2 (ja) | コンポジット粒子、その製造方法及び油水分離材 | |
JP6644588B2 (ja) | コンポジット粒子、その製造方法及び油水分離材 | |
CN113069939B (zh) | 一种二氧化钛改性膜及其制备方法 | |
JPS59156404A (ja) | 水中油型分散体から油を除去する方法および装置並びに該装置に適する固体材料の製造方法 | |
JP6807576B2 (ja) | コンポジット粒子、その製造方法、それを用いた油水分離材 | |
JP6819955B2 (ja) | コンポジット粒子、その製造方法、それを用いた油水分離材、及びそれを用いた有機化合物吸着剤 | |
JP2018087277A (ja) | コンポジット粒子、その製造方法、それを用いた油水分離材 | |
JP2018087275A (ja) | コンポジット粒子、その製造方法、それを用いた油水分離材 | |
JP2020063375A (ja) | コンポジット粒子、その製造方法、油分離剤及び油水分離方法 | |
CN107029454A (zh) | 一种光响应性油水分离滤纸及其制备方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160407 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20181005 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20181005 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20181024 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20181024 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190807 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190820 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20191011 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20191203 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20191223 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6637795 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |