JP6681217B2 - 光情報伝送システム、及び光送信器 - Google Patents

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Description

本発明は、光情報伝送技術に関し、特に、光信号の伝送に適した光情報伝送システム、及び光送信器に関する。
光情報伝送技術において、光情報伝送の高速化に加えて、光送信器及び光受信器のさらなる低コスト化・簡素化・小型化・低消費電力化が望まれている。それゆえ、構成が簡素である強度変調/直接検波(IM/DD)方式の光情報伝送システムが適している。強度変調/直接検波方式は、単純な光信号の変復調方式であり、送信側では光信号の強度のみを変調し、受信側ではフォトダイオードなどの光検出器を用いて受信した光強度をそのまま電気信号に変換し復号処理を行う。強度変調/直接検波方式は、例えば、短距離光伝送に用いられている。
K. I. Amila Sampath and K. Takano、"PAPR Reduction Technique for Optical SSB Modulation using Peak Folding"、The 20th OptoElectronics and Communications Conference (OECC2015)、JTuA.35、中国上海、2015年6月28日〜同年7月2日 R. Hirai, H. Toyoda and N. Kikuchi、"Proposal of new 400GbE signaling formats with 4λ x 100G configuration"、IEEE 802.3 400GbE Study Group, Interium Meeting、2014年1月
しかしながら、強度変調/直接検波方式では、光信号の占有する光周波数帯域幅が広いのが一般的である。それゆえ、周波数利用効率が低いため高密度波長多重が困難であり、伝送容量が制限されるという問題がある。光信号の変調速度(ボーレート)をR、光周波数帯域幅をBとすると、光強度変調信号の光周波数帯域幅は、例えば、2値強度変調の場合B〜4R、4値強度変調でB〜2Rと比較的大きな値になる。
光信号の帯域を圧縮する技術として、送信側で光信号の片側サイドバンドのみを抽出して信号伝送を行う光シングルサイドバンド(SSB)変調が知られている。光SSB変調は、原理的には光振幅変調や光位相変調などの1次元変調信号に適用される技術であり、受信側では受信信号の振幅成分や位相成分のみを抽出するコヒーレント光受信器が用いられる。非特許文献1に、光SSB変調の例が開示されている。
図15は、従来技術に係る光情報伝送システムの構成を示す模式図である。かかる光情報伝送システムは、光送信器部101と、光受信器部103と、光伝送部104と、を含んでいる。
図16はSSB変調の原理を説明する図である。図16(a)は、実部信号である電気振幅変調信号のスペクトルを示している。横軸は周波数を、縦軸は強度を、それぞれ表している。当該信号は、周波数軸上において、中心キャリアとなる周波数(=0)に対して正側と負側とで対称となる両側スペクトル(DSB:両側サイドバンド)信号である。周波数の最大値は+Rであり、最小値は−Rである。図16(b)は、SSB変換U(f)の周波数特性(透過強度)を示しており、縦軸は透過率を表している。U(f)は周波数軸上で正の部分だけを抽出する特性を持ち、U(f)=1+j*H(f)で表される。ここで、jは虚数単位、H(f)はヒルベルト変換である。SSB変換は時間領域でも、実部が1、虚部がヒルベルト変換となる。SSB変換の出力信号は複素信号である。図16(c)は、SSB変換された電気振幅変調信号(SSB変調信号)のスペクトルを示している。SSB変換により、片側スペクトルのみが抽出されている。
光送信器部101は、光IQ変調器112と、分岐点120と、ヒルベルト変換回路123と、2個のDA変換器124A,124Bと、2個のドライバアンプ125A,125Bと、送信レーザ光源126と、2値符号発生器181と、を含んでいる。外部より入力される情報信号を2値符号発生器181に入力して2値信号に変換する。2値符号発生器181の出力側は、2つに分岐されている。出力される2値信号が分岐点120にて2つに分岐され、一方の信号は、DA変換器124Aによってアナログ信号に変化され、ドライバアンプ125Aによって増幅され、光IQ変調器112の変調端子Iに入力される。他方の信号は、ヒルベルト変換回路123に入力され、ヒルベルト変換回路123によってSSB変換される。ヒルベルト変換回路123からの出力信号が、DA変換器124Bによってアナログ信号に変化され、ドライバアンプ125Bによって増幅され、光IQ変調器112の変調端子Qに入力される。光IQ変調器112には送信レーザ光源126の出力する一定強度の無変調光が入力されており、光IQ変調器112は、変調端子I,Qに入力される変調信号に基づいて、2値光振幅変調信号を生成する。
図17は、光SSB変調信号の波形を示す図である。図17(a)は、光SSB変調信号のうち、実部信号の時間波形を示しており、縦軸は実部信号であり、変調端子Iに印加する実部信号I=x(t)に対応している。横軸は時間tである。ここでは、マーク・スペースの2値符号のうちスペースを前述のゼロ点付近となるように変調することにより、光2値振幅変調を実現している。図17(b)は、光SSB変調信号のうち、虚部信号の時間波形を示しており、ヒルベルト変換後の虚部信号Q=H(x(t))であり、横軸は時間tである。虚部信号の時間波形は、実部信号の微分に近いパルス状の時間波形となっている。
図18Aは光振幅変調信号のスペクトルを示す図であり、図18Bは光振幅変調信号の信号点配置を示す図であり、図18Cは光振幅変調信号の受信強度波形を示す図である。図18A乃至図18Cの各図において、(a)は通常の光振幅変調信号の特性を示し、(b)は光振幅変調SSB信号の特性を示している。図18A乃至図18Cに示す特性はそれぞれ、数値シミュレーションにより算出している。
図18A(a)に示す光振幅変調信号(光2値振幅変調光)は、レーザ光の周波数fcを中心に上下に対称の周波数スペクトル(fc−R〜fc+R)を持っている。その複素光電界は実部の振幅のみが2値変調されており、図18B(a)に示す通り、複素平面上では実軸(I軸)上の0と1の2点間を移動するトレースとなる。図18C(a)に示す通り、光2値振幅変調信号を直接検波して得られる受信強度波形は、中央時刻tcで2値にクリアに分離した受信強度波形となっている。
これに対して、図18A(b)に示す光振幅変調SSB信号は、図15の光IQ変調器112より出力される光SSB変調信号に対応しており、その周波数スペクトルは、周波数fcの上側半分のみを残すようにSSB化されている。図18B(b)に示す通り、その複素光電界は、Q成分が付加されたことにより虚軸(Q軸)方向に大きく広がったものとなる。それゆえ、光2値振幅変調SSB信号を直接検波して得られる受信強度波形は、図18B(c)に示す通り、波形全体に大きな歪が生じており、受信信号の符号誤り率が大きく劣化している。光SSB変調を光強度変調/直接検波方式に適用した場合には伝送性能が大きく劣化し、実用には適していない。
図15に示す通り、光送信器部101が出力する光SSB変調信号は、光伝送部104の光ファイバ伝送路141上を伝送した後に、光受信器部103で受信される。光受信器部103は、従来のデジタルコヒーレント光受信器である。デジタルコヒーレント受信器は、伝送距離が例えば数100km〜数1000kmである長距離伝送用に用いられる光受信器である。デジタルコヒーレント受信器は、光信号の振幅と位相を検出することが可能である。
光受信器部103は、局発レーザ光源182と、偏波分離光90度ハイブリッド183と、4個のバランス型PDモジュール184と、4個のAD変換器185と、偏波分離バタフライフィルタ回路186と、周波数/位相推定回路187と、2値判定回路188と、を含んでいる。光受信器部103が光伝送部104より受信する受信光(光SSB変調信号)は、局発レーザ光源182が出射する局発光と、偏波分離光90度ハイブリッド183にて合成され、その後4つに分波され、それぞれ4個のバランス型PDモジュール184へ入力されて、電気信号に変換される。受信光のX偏波成分の実部成分(XI)及び虚部成分(XQ)と、Y偏波成分の実部成分(YI)及び虚部成分(YQ)とが、それぞれ電気信号に変換されて、4個のバランス型PDモジュール184より出力され、4個のAD変換器185へ入力される。これらは、4個のAD変換器185によってデジタル信号に変換され、偏波分離バタフライフィルタ回路186へ入力される。偏波分離バタフライフィルタ回路186は、入力信号を適応的に偏波分離・等化し、その出力信号が周波数/位相推定回路187へ入力される。周波数/位相推定回路187より出力される出力信号が2値判定回路188に入力されて復号される。周波数/位相推定回路187から出力される出力信号(送信光電界)は、図18B(b)に示す通り、虚軸(Q軸)方向に広い広がりを持っているが、2値判定回路188は、当該出力信号の実軸(I軸)成分より2値判定を行っているので、元の情報信号を復元できる。
しかしながら、図15に示す従来技術に係る光情報伝送システムは、信号の変復調が複雑であり、特に光受信器部103の構成を複雑にしており、光情報伝送システムのコスト・サイズ・消費電力がそれぞれ大きくなってしまう。
なお、光2値強度変調/直接検波方式やマルチキャリア強度変調/直接検波方式において、SSB化を行った実験報告は多数存在する。その一例では、ヒルベルト変換回路にタップ数4の有限インパルス応答(FIR)フィルタを利用して近似的にSSB化を行っている。しかしながら、FIRフィルタのタップ数が少ないために十分に矩形近い遮断特性が得られず、高密度波長多重伝送に必要なサイドバンド抑圧比が得られず、例えば伝送距離0kmの点においてSSB化により3dB程度の大きな受信感度劣化を生じている。
上述する通り、ヒルベルト変換を低次のフィルタで近似する場合にはある程度受信感度劣化を抑圧することも可能であるが、サイドバンド抑圧比を高めることが困難である。一方、高次フィルタを利用してヒルベルト変換の近似精度を向上した場合には、サイドバンド抑圧比は向上できるものの、ヒルベルト変換によって導入される虚部成分の強度が無視できなくなるため大きな波形歪を生じてしまう。
他の先行文献においても、光強度変調/直接検波を用いた光SSB変調信号の伝送においては、一般に受信感度の劣化が大きい・波長多重伝送に必要な十分なサイドバンド抑圧比(〜20dB)が得られていないなどの性能の制限が見られる。このような制限があるために、光強度変調/直接検波方式を適用する簡便な構成の光送信器及び光受信器で、実用的な性能のSSB変調信号の生成は困難である。
本発明は、かかる課題を鑑みてなされたものであり、SSB変換が施される光強度変調信号の強度波形の劣化を抑制し、光強度変調信号の符号誤り率や受信感度を向上させる、光情報伝送システム、及び光送信器の提供を、目的とする。
(1)上記課題を解決するために、本発明に係る光情報伝送システムは、両側サイドバンド変調信号に片側サイドバンド変換を施して片側サイドバンド変調信号を生成する片側サイドバンド変換回路と、前記片側サイドバンド変調信号の強度を前記両側サイドバンド変調信号の強度に近づけるよう補正する補正回路と、前記補正回路により補正された変調信号に基づいて光変調信号を出力する光変調器と、を備える光送信器部と、前記光送信器が出力する前記光変調信号を受信して、その強度成分を直接検波する、光受信器部と、を備える。
(2)上記(1)に記載の光情報伝送システムであって、前記補正回路は、前記片側サイドバンド変調信号の実部成分の強度から、前記片側サイドバンド変調信号の虚部成分の強度に一定の定数を乗じたものを減算する構成を含んでいてもよい。
(3)上記(1)又は(2)に記載の光情報伝送システムであって、前記光変調器は、光IQ変調器であり、前記光IQ変調器は、変調端子I及び変調端子Qを有し、前記補正された変調信号の実部強度信号が前記変調端子Iに入力されてもよい。
(4)上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の光情報伝送システムであって、前記片側サイドバンド変換回路は、ナイキスト透過特性を有するナイキストフィルタを含んでいてもよい。
(5)上記(1)乃至(4)のいずれかに記載の光情報伝送システムであって、前記光送信器部と前記光受信器部との間に配置される、光ファイバ伝送路を、さらに備え、前記光送信器部は、前記補正回路と前記光変調器との間に配置されるとともに、前記光ファイバ伝送路の波長分散とは逆の伝達関数を印加する、波長分散予等化回路を、さらに備えていてもよい。
(6)上記(1)乃至(5)のいずれかに記載の光情報伝送システムであって、前記光送信器部は、前記補正回路と前記光変調器との間に配置される他の補正回路を備え、前記他の補正回路は、前記補正回路が出力する第1変調信号に、前記片側サイドバンド変換を施して、第2変調信号を生成し、前記第2変調信号の強度を前記両側サイドバンド変調信号の強度にさらに近づけるよう補正してもよい。
(7)本発明に係る光情報伝送システムは、両側サイドバンド変調信号に片側サイドバンド変換を施して片側サイドバンド変調信号を生成する片側サイドバンド変換回路と、前記片側サイドバンド変換回路が生成する前記片側サイドバンド変調信号に基づいて光変調信号を出力する光変調器と、を備える光送信器部と、前記光送信器が出力する前記光変調信号を受信して、前記光変調信号の強度を直接検波して受信信号を生成する、光受信器部と、を備える、光情報伝送システムであって、光受信器部は、前記受信信号の強度が、前記両側サイドバンド変調信号の強度に近づくよう、前記受信信号の強度を補償する、補償回路を、備えていてもよい。
(8)上記(1)乃至(7)のいずれかに記載の光情報伝送システムであって、互いに異なる周波数の光変調信号を出力する、複数の前記光送信器部と、前記複数の前記光送信器部それぞれが出力する前記光変調信号を合波して波長多重光変調信号を出力する、光合波器と、前記波長合波器が出力する前記波長多重光変調信号を受信し、各前記光送信器部が出力する前記光変調信号の周波数ごとに、複数の前記光変調信号に分波する、光分波器と、前記波長分波器が出力する前記複数の前記光変調信号がそれぞれ入力される、複数の前記光受信器部と、をさらに備えていてもよい。
(9)上記(1)乃至(8)のいずれかに記載の光情報伝送システムであって、前記光変調信号は、ベースバンド光多値強度変調された光信号であってもよい。
(10)本発明に係る光送信器は、両側サイドバンド変調信号に片側サイドバンド変換を施して片側サイドバンド変調信号を生成する片側サイドバンド変換回路と、前記片側サイドバンド変調信号の強度を前記両側サイドバンド変調信号の強度に近づけるよう補正する補正回路と、前記補正回路により補正された変調信号に基づいて光変調信号を出力する光変調器と、を備えていてもよい。
本発明により、SSB変換が施される光強度変調信号の強度波形の劣化を抑制し、光強度変調信号の符号誤り率や受信感度を向上させる、光情報伝送システム、及び光送信器が提供される。
本発明の第1の実施形態に係る光情報伝送システムの構成を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る波形歪補正回路の一例を示す回路図である。 本発明の第2の実施形態に係る光送信器部の構成を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る波形歪補正回路の一例を示す回路図である。 本発明の第3の実施形態に係る光送信器部の構成を示す模式図である。 本発明の第3の実施形態にかかる電気信号スペクトルを示す模式図である。 本発明の第4の実施形態に係る光送信器部の構成を示す模式図である。 本発明の第4の実施形態にかかる電気信号スペクトルを示す模式図である。 本発明の第5の実施形態に係る光送信器部の構成を示す模式図である。 本発明の第5の実施形態に係る光情報伝送システムを用いた数値シミュレーション結果を示す図である。 本発明の第5の実施形態に係る光情報伝送システムを用いた数値シミュレーション結果を示す図である。 本発明の第5の実施形態に係る光情報伝送システムを用いた数値シミュレーション結果を示す図である。 本発明の第5の実施形態に係る光情報伝送システムを用いた数値シミュレーション結果を示す図である。 本発明の第5の実施形態に係る光情報伝送システムにて実験的に生成したナイキスト光4値強度変調信号の符号誤り率特性を示す図である。 本発明の第5の実施形態に係る光情報伝送システムにて実験的に生成したナイキスト光4値強度変調信号の周波数スペクトルを示す図である。 本発明の第6の実施形態に係る光送信器部の構成を示す模式図である。 本発明の第7の実施形態に係る光情報伝送システムの構成を示す模式図である。 本発明の第8の実施形態に係る光情報伝送システムの構成を示す模式図である。 従来技術に係る光情報伝送システムの構成を示す模式図である。 SSB変調の原理を説明する図である。 光SSB変調信号の波形を示す図である。 光振幅変調信号のスペクトルを示す図である。 光振幅変調信号の信号点配置を示す図である。 光振幅変調信号の受信強度波形を示す図である。
以下に、図面に基づき、本発明の実施形態を具体的かつ詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。なお、以下に示す図は、あくまで、実施形態の実施例を説明するものであって、図の大きさと本実施例記載の縮尺は必ずしも一致するものではない。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る光情報伝送システムの構成を示す模式図である。当該実施形態に係る光情報伝送システムは、ベースバンド光多値強度変調される光信号を伝送するものであり、伝送距離数100m〜数10kmの比較的短距離の光ファイバ伝送回線によって伝送している。当該実施形態に係る光情報伝送システムは、光送信器部1と、光受信器部3と、光伝送部4と、を備えている。
光送信器部1は、光多値強度変調SSB送信器であり、波形歪補正回路11と、光IQ変調器12と、分岐点20と、多値符号化回路21と、平方根回路22と、ヒルベルト変換回路23と、2個のDA変換器24A,24Bと、2個のドライバアンプ25A,25Bと、送信レーザ光源26と、を含んでいる。
光受信器部3は、直接検波光受信器であり、PDモジュール31と、AD変換器32と、等化回路33と、多値復号回路34と、を含んでいる。また、光伝送部4は、光ファイバ伝送路41を含んでおり、光ファイバ伝送路41は、伝送距離数100m〜数10kmの比較的短距離の光ファイバ伝送回線からなる。
当該実施形態に係る光情報伝送システムの主な特徴は、光送信器部1が、両側サイドバンド(DSB)変調信号に片側サイドバンド(SSB)変換を施して片側サイドバンド(SSB)変調信号を生成する片側サイドバンド変換回路と、片側サイドバンド変調信号の強度を両側サイドバンド変調信号の強度に近づけるよう補正する補正回路と、補正回路により補正された変調信号に基づいて光変調信号を出力する光変調器と、を備えることにある。そして、光受信器部3が、光送信器部1が出力する光変調信号を受信して、その強度成分を直接検波する。なお、光受信器部3が光直接検波をするために、SSB変換回路10Aにおいて、光直接検波に必要な中心キャリア成分(周波数ゼロ)も透過させる特性をもつものとしている(残留キャリアSSB)。
当該実施形態に係る光情報伝送システムは、SSB化された光強度変調信号を直接検波受信する際に生じる受信強度波形の劣化を抑制し、受信するSSB信号の符号誤り率及び受信感度を改善することができ、生成されるSSB信号のサイドバンド抑圧比を向上することができる。また、強度変調/直接検波方式という簡便な構成で、SSB化され光周波数帯域幅が低減された光変調信号の伝送を実現している。
光送信器部1において、外部より入力される情報信号が多値符号化回路21へ入力され、多値符号化回路21は、光強度領域で等間隔となる4値多値符号(DSB変調信号)に符号化する。次に、平方根回路22は、光電界領域の多値信号に変換する。当該多値信号は、分岐点20にて2つに分岐され、一方は実部信号iとなる。他方は、ヒルベルト変換回路23へ入力され、ヒルベルト変換回路23がヒルベルト変換して、虚部信号qとする。両方の信号は、共に波形歪補正回路11へ入力される。すなわち、波形歪補正回路11へ入力される信号は、SSB変調信号の実部信号iと虚部信号qである。ここで、DSB変調信号にSSB変換を施してSSB変調信号を生成するSSB変換回路10Aは、分岐点20と、平方根回路22と、ヒルベルト変換回路23と、を含んでいる。
波形歪補正回路11では、SSB変調信号の実部信号iと虚部信号qとに波形歪の補正演算G(i,q)を実施し、補正後のSSB変調信号の実部信号i’と虚部信号q’を出力する。このとき出力信号の強度(i’^2+q’^2)は、入力信号i’の強度(i^2)に近づけるように補正される。出力信号の強度(i’^2+q’^2)は、入力信号i’の強度(i^2)に略等しいのが望ましく、等しくなるのがさらに望ましい。そして、虚部信号q’が実部信号i’のヒルベルト変換と実質的になっているのが望ましい。波形歪補正回路11が上記補正を行うことにより、光IQ変調器12から出力される光変調信号は、その強度波形が所望の多値変調信号に近づけられており、かつサイドバンドが抑圧されたSSB変調信号となる。
波形歪補正回路11からの出力信号(実部信号i’及び虚部信号q’)はそれぞれ、DA変換器24A,24Bでアナログ信号に変換され、ドライバアンプ25A,25Bで増幅された後に、実部信号I及び虚部信号Qとして、光IQ変調器12の変調端子I及び変調端子Qにそれぞれ入力される。すなわち、実部信号I及び虚部信号Qが、光IQ変調器12の入力電気信号である。ここで、光IQ変調器12は、マッハツェンダ型光変調器(LN変調器)の一種であり、マッハツェンダ干渉計が2段になった入れ子構造を有している。光IQ変調器12には送信レーザ光源26の出力する一定強度の無変調光が入力されており、変調端子I及び変調端子Qそれぞれのバイアス電圧が光透過特性のゼロ点に近い場合、各変調端子への入力電気信号に対して光電界を線形に変調する特性を持つ。実部信号I及び虚部信号Qは、実部信号i’及び虚部信号q’に基づいて生成されており、光IQ変調器12は、波形歪補正回路11により補正された変調信号(実部信号i’及び虚部信号q’)に基づいて、光変調信号を出力する。
光IQ変調器12から出力される光変調信号(光SSB変調信号)は、光伝送部4の光ファイバ伝送路41上を伝送され、光受信器部3にて受信される。受信される光変調信号(SSB信号光)は、PDモジュール31でアナログ電気信号に変換され、ついでAD変換器32でデジタル信号に変換され、等化回路33及び多値復号回路34で波形等化と多値符号判定処理が施され、元の情報信号が復元される。なお、当該実施形態に係る光受信器部3は、ベースバンド光多値強度変調SSB信号の受信にデジタル信号処理を用いるものとしたが、これに限定されることなく、PDモジュール31から出力されるアナログ電気信号をアナログ的に等化・判定する構成としてもよい。
なお、ヒルベルト変換回路23は、図16(b)に示すヒルベルト変換特性を持つデジタル回路である。しかしながら、これに限定されることはなく、アナログ回路や片側サイドバンドを抽出する帯域フィルタなどの形態で近似的に代替することが出来る。ここでは、符号化やヒルベルト変換をデジタル信号処理を用いて実現しており、図1に示す通り、ヒルベルト変換回路23の出力側に、DA変換器24Bを配置し、アナログ電気信号に変換している。
図2は、当該実施形態に係る波形歪補正回路11の一例を示す回路図である。図2に示す波形歪補正回路11は、上述した波形歪補正回路11の補正動作を近似的に実現(1次近似補正)するものである。波形歪補正回路11は、平方根回路22と、二乗回路27と、負定数重み二乗回路60と、加算器61と、を含んでいる。波形歪補正回路11に入力される光電界領域の実部信号iは、二乗回路27により、実部強度信号pに変換される。また、波形歪補正回路11に入力される光電界領域の虚部信号qは、内部で2つに分岐され、一方は虚部信号q’としてそのまま出力され、他方は負定数重み二乗回路60に入力される。負定数重み二乗回路60は、入力される信号を二乗後に一定の負定数(−C)を乗じて、加算器61へ出力する。加算器61は入力される2つの信号を加算して、補正された実部強度信号p’を出力し、実部強度信号p’は平方根回路22に入力される。ここで、実部強度信号p’は、p’=p−C*q^2=i^2−C*q^2と書き表すことが出来る(定数Cは略1となる定数)。すなわち、波形歪補正回路11は、SSB変調信号の実部成分の強度から、SSB変調信号の虚部成分の強度に一定の正定数を乗じたものを減算する構成を含んでいる。そして、平方根回路22は、実部強度信号p’を光電界領域の信号に変換し、実部信号i’として出力する。
図2に示す波形歪補正回路11は、SSB変調信号の虚部成分(虚部信号q)の強度が実部成分(実部信号i)の強度pよりも十分に小さいという仮定の下で、上述した波形歪補正回路11の補正動作を一次近似したものである。すなわち、所望の理想的な光多値信号の強度をp=i^2とすると、SSB変調信号の強度は(i^2+q^2)となり、q^2だけが誤差が生じる。そこで、波形歪補正回路11では、実部信号の強度をq^2だけ弱めて、i’=sqrt(i^2−C*q^2)、q’=qとしてそれぞれ出力している。このようにすると、補正定数C=1の場合にはSSB変調信号の強度は、i’2+q’^2=i^2となり、理想的な多値信号の強度と合致する。なお、補正の結果、出力信号のSSB条件が劣化しサイドバンド抑圧比が若干劣化するものの、i^2>>q^2の条件が成り立てば、波形歪補正回路11による補正量は十分小さく、サイドバンド抑圧比の劣化も小となる。なお、補正定数Cは理論的には1の場合に最適となるが、実際には計算誤差や近似誤差により補正定数C=1から若干ずれた点に最適点が存在する場合もある。
当該実施形態では、多値符号化回路21で光強度領域の多値符号を生成した後に、平方根回路22で光電界領域の多値信号に変換しているが、これに限定されることはない。例えば、平方根回路22の機能を多値符号化回路21に一体化して、多値符号化回路にて直接、光電界領域の多値符号を生成してもよい。また、当該実施形態では、多値符号化回路21で生成する多値符号は4値多値符号としているが、これに限定されることはない。ベースバンド光多値強度変調に適用可能な符合であれば特に多値数や符号間隔に制限はない。例えば6値・8値などの多値強度変調を用いたり、光増幅器やアバランシェ型光検出器の雑音分布に適した電界領域で略等間隔(強度領域では不等間隔)の多値符号を利用してもよい。また多値符号が2値符号であってもよく、本明細書において、多値強度変調信号は、2値強度変調信号を含んでいる。
当該実施形態において、SSB変換は、虚部信号(q,q’,Q)が実部信号(i,i’,I)のヒルベルト変換となるものとしたが、内部の演算が等価であれば適宜座標変換を行う実装としてもよい。具体的な例としては、実部信号と虚部信号を交換し前者が後者のヒルベルト変換となるようにしてもよい。また、(I,Q)平面上で回転座標変換を行ったり、極座標で演算を行ったり、光IQ変調器として極座標変調を用いたり、多数のバリエーションが存在するが、どれも等価な構成である。
当該実施形態において、光IQ変調器は光IQ変調器12としているが、これに限定されるものではない。光SSB変調信号の生成に必須となる光電界変調機能を有すれば、他の光変調器であってもよい。例えば、両相駆動マッハツェンダ型光変調器を極座標変調する構成、光強度変調器又は光振幅変調器と光位相変調器とを縦続接続した構成などであってもよく、それぞれ駆動方法や出力信号の形態に合わせて適宜、出力信号の座標変換や振幅/強度変換を行えばよい。
モバイル端末の爆発的増加やクラウドコンピューティング等の普及に伴い、インターネットの情報処理・伝送を担うデータセンタ内・データセンタ間で、急速なトラフィックの増加が続いている。このような超高速の情報伝送の大部分は光ファイバ伝送で実現されており、特に、伝送距離数100m〜数10kmの比較的短距離の光ファイバ伝送回線の速度の大幅な高速化が望まれている。現行の大容量伝送規格の代表は100Gイーサ(IEEE802.3 100GbE)であるが、次世代の大容量光ファイバ伝送の規格化として、伝送容量をさらに4倍化する400Gイーサの標準化も進められている。これらの短距離向け大容量光送受信器においては、大容量伝送を可能にする多値変調(特にベースバンド光多値強度変調)の組み合わせが有効である。当該実施形態に係る光情報伝送システムは、ベースバンド光多値強度変調信号を用いており、伝送距離数100m〜数10kmの比較的短距離の光ファイバ伝送に最適である。
多値変調は、変復調に用いる光信号レベルを例えば2値から4値などに増やすことにより、1変調時間(シンボル)に伝送できる光情報量を増大する技術である。それゆえ、本発明は多値強度変調に広く適用することができる。特に、帯域分割やマルチキャリア化などを行わず、情報信号をそのまま多値信号に割り当てて光強度のみを変調するベースバンド光多値強度変調は、もっとも簡素な構成となり短距離用途に適した変復調方式である。当該実施形態に係る光情報伝送システムは、4値となるベースバンド光多値強度変調信号を用いていることにより、格別な効果を奏している。
[第2の実施形態]
図3は、本発明の第2の実施形態に係る光送信器部1の構成を示す模式図である。当該実施形態に係る光情報伝送システムは、光送信器部1の構成が異なる点を除いて、第1の実施形態に係る光情報伝送システムと同じである。具体的には、平方根回路22の配置が異なっており、それに伴って、波形歪補正回路13及び光IQ変調器14の構成が異なっている。当該実施形態に係るSSB変換回路10Bは、分岐点20と、平方根回路22と、ヒルベルト変換回路23と、を含んでいる。
図3に示す通り、光送信器部1において、多値符号化回路21が4値多値符号を出力している。当該4値多値符号は、分岐点20にて2つに分岐され、一方はSSB変調信号の実部強度信号pとして、波形歪補正回路13へ入力される。また、ヒルベルト変換回路23の前段に平方根回路22が配置されており、他方は、平方根回路22により光電界領域の多値信号に変換され、ヒルベルト変換回路23は、SSB変調信号の虚部信号qにヒルベルト変換して、波形歪補正回路13へ入力する。
図4は、当該実施形態に係る波形歪補正回路13の一例を示す回路図である。図2に示す第1の実施形態に係る波形歪補正回路11と同様に、波形歪補正回路の動作を近似的に実現するものである。波形歪補正回路13は、負定数重み二乗回路60と、加算器61と、を含んでいる。波形歪補正回路13に、実部強度信号pと、虚部信号qとが入力される。虚部信号qは、2つに分岐され、一方は虚部信号q’としてそのまま出力されるとともに、他方は負定数重み二乗回路60に入力される。負定数重み二乗回路60は、入力される信号を二乗後に一定の定数(−C)を乗じて、加算器61へ入力する。加算器61は入力される2つの信号を加算して、実部強度信号p’として出力する。実部強度信号p’は、p’=p−C*q^2=i^2−C*q^2と書き表すことが出来る(定数Cは略1となる定数)。DSB変調信号の強度は、SSB変調信号の実部成分の強度信号pと等しいので、波形歪補正回路13は、SSB変調信号の実部成分の強度から、SSB変調信号の虚部成分の強度に一定の定数を乗じたものを減算する構成を含んでいる。
波形歪補正回路13からの出力信号(実部強度信号p’及び虚部信号q’)はそれぞれ、DA変換器24A,24Bでアナログ信号に変換され、ドライバアンプ25A,25Bで増幅された後に、実部強度信号I*及び虚部信号Qとして、光IQ変調器14の変調端子I及び変調端子Qにそれぞれ入力される。すなわち、実部強度信号I*及び虚部信号Qが、光IQ変調器14の入力電気信号であり、光IQ変調器14は、強度信号I*及び虚部信号Qに基づいて、光変調信号を生成する。実部強度信号I*が入力される変調端子I(変調端子I*)は光IQ変調器14内部の子MZ変調器で強度変調が実現できるよう、バイアス点を光強度透過特性の肩の部分(バイアス点は強度50%透過点)付近に設定される。これに対して、変調端子Qに入力される虚部信号Qは、光信号の虚部電界変調に用いられる(バイアス点はゼロ点)。このようにすることで、波形歪を低減したベースバンド光多値強度変調SSB信号を近似的に生成することが可能となる。
当該実施形態に係る光情報伝送システムも、第1の実施形態に係る光情報伝送システムと同様に、受信強度波形の劣化を抑制し、受信するSSB信号の符号誤り率及び受信感度を改善し、SSB信号のサイドバンド抑圧比を向上することができている。さらに、当該実施系に係る光IQ変調器14の変調端子Iに、実部強度信号I*が入力されている。変調端子Iのバイアス点を強度50%(90度バイアス)とすることにより、光IQ変調器14は、実部強度信号I*及び虚部信号Qに基づいて光変調信号を出力することが出来る。波形歪補正回路13は、実部強度信号p’及び虚部信号q’を出力しており、光IQ変調器14は、波形歪補正回路13により補正された変調信号(実部強度信号p’及び虚部信号q’)に基づいて、光変調信号を出力する。波形歪補正回路は、p’=p−C*q^2との演算を施す構成を含んでいるので、実部強度信号p’を出力することにより、波形歪補正回路13はより簡便な回路構成となっている。また、実部強度信号を変調端子Iへの入力信号とすることにより、より簡便な回路構成で、光送信器部を形成することが出来る。
[第3の実施形態]
図5は、本発明の第3の実施形態に係る光送信器部1の構成を示す模式図である。当該実施形態に係る光情報伝送システムは、光送信器部1が、ナイキストフィルタ透過特性を有するナイキストフィルタ51をさらに備える点を除いて、第2の実施形態に係る光情報伝送システムと同じである。光送信器部1において、多値符号化回路21の後段にナイキストフィルタ51が配置されている。当該実施形態に係るSSB変換回路10Cは、分岐点20と、平方根回路22と、ヒルベルト変換回路23と、ナイキストフィルタ51と、を含んでいる。これにより、光信号の帯域をさらに狭窄化するナイキスト光変調が実現される。なお、ナイキスト変調は、電気信号スペクトルを矩形化することにより、信号周波数帯域を概ね1/2に低減する技術である。ナイキスト光多値変調の一例が、非特許文献2に開示されている。
図6は、当該実施形態にかかる電気信号スペクトルを示す模式図である。図6(a)は、ナイキストフィルタ51へ入力される電気多値信号のスペクトルを示しており、信号帯域幅は約2R(Rは変調速度、帯域幅は光領域でも同一)である。当該実施形態に係るナイキストフィルタ51は、レイズドコサイン型フィルタ(ロールオフ率α)であり、図6(b)は、ナイキストフィルタ51の周波数特性(透過強度)を示している。その周波数特性は、幅が約R(−R/2〜+R/2)となる略矩形状の透過特性(ナイキスト透過特性)となっており、フィルタを有限段数で実装した場合の誤差を低減するため、フィルタの両サイドにロールオフ率αの傾斜がつけられている。すなわち、周波数が−R/2未満(厳密には、−(R/2+α)以下)の領域で透過率が0であり、周波数が−(R/2+α)から−R/2の幅αの領域において、透過率が0から1へ上昇している。周波数が−R/2〜+R/2の領域で透過率が0であり、周波数がR/2からR/2+αの領域において、透過率が1から0へ降下している。そして、R/2より大きい(R/2+α以上)の領域で透過率が0となっている。
図6(c)は、ナイキストフィルタ51が出力する電気信号(電気ナイキスト多値信号)のスペクトルを示しており、幅が約Rの略矩形スペクトルとなっている。かかるスペクトルは、図6(a)と比べて周波数帯域幅が約1/2に削減される。図6(d)は、SSB変換された電気信号(電気ナイキスト多値SSB信号)のスペクトルを示しており、幅が約R/2の略矩形スペクトルとなっている。図6(c)と比べて周波数帯域幅はさらに1/2に削減される。その結果、非常に狭帯域のベースバンド光多値強度変調SSB信号を得ることが出来る。
ナイキストフィルタ51は、ナイキスト条件を満たす無歪み矩形スペクトルフィルタであり、通信分野で広く用いられており、例えばFIRフィルタなどを用いて簡単に実現できる。当該実施形態では、送信側(光送信器部1)にのみナイキストフィルタを配置しているが、これに限定されることはなく、ルートレイズドコサインフィルタを用いることにより、送信側(光送信器部1)と受信側(光受信器部3)とに分けて配置してもよい。
[第4の実施形態]
図7は、本発明の第4の実施形態に係る光送信器部1の構成を示す模式図である。当該実施形態に係る光情報伝送システムは、光送信器部1におけるSSB変換回路の構成が異なる以外は、第3の実施形態に係る光情報伝送システムと同じである。当該実施形態に係るSSB変換回路10Dは、分岐点20と、平方根回路22と、二乗回路27と、ナイキストSSBフィルタ52A,52Bと、を含んでいる。ナイキストSSBフィルタ52A,52Bは、ナイキストフィルタリングとSSBフィルタを合成し一括フィルタリングを施すことが出来るフィルタである。すなわち、ナイキストフィルタとヒルベルト変換回路を、ナイキストSSBフィルタ52A(実部)及びナイキストSSBフィルタ52B(虚部)で置換している。SSB変換回路10Dは、ナイキストフィルタの機能を備えるナイキストSSBフィルタ52A,52Bを含んでいる。
当該実施形態では、符号化回路21の後段に、平方根回路22を配置し、平方根回路22が、強度領域の多値信号を光電界領域の多値信号に変換している。それゆえ、ナイキストSSBフィルタ52Aに実部信号が入力する。ナイキストSSBフィルタ52Aから出力される出力信号は、実部信号なので、ナイキストSSBフィルタ52Aの後段に二乗回路27を配置して、二乗回路27が実部強度信号pに変換している。
図8は、当該実施形態にかかる電気信号スペクトルを示す模式図である。図8(a)は、ナイキストSSBフィルタ52A,52Bへ入力される電気多値信号のスペクトルを示している(信号帯域幅は約2R)。図16(b)に示す通り、SSB変換は信号の片側スペクトルのみを抽出する周波数領域の帯域フィルタリングと考えることができるため、同じようにスペクトル領域のフィルタリングを行うナイキストフィルタと合成して実装することが可能である。図8(b)は、ナイキストSSBフィルタ52A,52Bの周波数特性(透過強度)を示している。図8(b)に示す周波数特性は、図6(b)に示すナイキストフィルタ51と、図16(b)に示すSSB変換とを合成したものである。当該実施形態に係るナイキストSSBフィルタ52A,52Bの周波数特性には、第3の実施形態に係るナイキストフィルタ51の周波数特性と同様に、フィルタの両サイドにロールオフ率αの傾斜がつけられている。図8(c)は、ナイキストSSBフィルタ52A,52Bが出力する電気信号(電気ナイキスト多値SSB信号)のスペクトルを示しており、幅が約R/2の略矩形スペクトルとなっている。かかるスペクトルは、図8(a)と比べて周波数帯域幅が約1/4に削減される。
[第5の実施形態]
図9は、本発明の第5の実施形態に係る光送信器部1の構成を示す模式図である。当該実施形態に係る光情報伝送システムは、光送信器部1の構成が異なる以外は、第4の実施形態に係る光情報伝送システムと同じである。具体的には、以下の点で第4の実施形態と異なっている。第1に、当該実施形態に係るSSB変換回路10Eにおいて、平方根回路22が分岐点20とナイキストSSBフィルタ52Bとの間に配置され、ナイキストSSBフィルタ52Aの後段に二乗回路27が配置されていない。第2に、波形歪補正回路15は平方根回路22をさらに備えている。第3に、光送信器部1はさらに、波長分散予等化回路54と二乗回路27をさらに備えている。
当該実施形態に係るSSB変換回路10Eは、分岐点20と、平方根回路22と、ナイキストSSBフィルタ52A,52Bと、を含んでいる。SSB変換回路10Eにおいて、平方根回路22は分岐点20とナイキストSSBフィルタ52Bとの間に配置されており、平方根回路22が実施するsqrt演算の位置を近似的に移動させている。多値符号化回路21が出力する多値符号(強度多値信号)は、分岐点20にて2つに分岐され、一方は、ナイキストSSBフィルタ52A(実部)に入力され、実部強度信号pとなる。それゆえ、第4の実施形態と異なり、ナイキストSSBフィルタ52Aの後段に二乗回路27が配置されていない。また、他方は、平方根回路22に入力され電界信号(光電界境域の多値信号)に変換された後に、ナイキストSSBフィルタ52B(虚部)に入力され、虚部信号qとなる。厳密には、平方根回路22とナイキストSSBフィルタ52B(虚部)との順序を逆転させる必要があるが、ナイキストSSBフィルタ52B(虚部)の出力信号が正負双方の符号を有するので、後段の平方根回路22において特別な符号処理が必要となる。それゆえ、当該実施形態では近似的に両者を逆順で実装しているが、性能に大きな影響がないことを確認している。
波形歪補正回路15において、図4に示す波形歪補正回路13と異なり、加算器61の後段に平方根回路22が配置されている。加算器61が出力する実部強度信号p’を、平方根回路22は、光電界領域の信号に変換し、新たな実部信号i’として出力する。それゆえ、波形歪補正回路15の入力信号は、実部強度信号pと虚部信号qであり、出力信号は実部信号i’と虚部信号q’である。なお、加算器61が出力する実部強度信号p’は常に正の値をとるため、後段の平方根回路22においては符号を考慮する必要はない。
光送信器部1において、波形歪補正回路15と光IQ変調器14との間に、波長分散予等化回路54が配置されている。波長分散予等化回路54は、波形歪補正回路15の後段に配置されており、波形歪補正回路15が出力する実部信号i’及び虚部信号q’が波長分散予等化回路54へ入力される。波長分散予等化回路54は、あらかじめ光ファイバ伝送路41の波長分散とは逆の伝達関数を印加する回路であり、光ファイバ伝送によって生じる波形劣化を補償して伝送距離を伸ばすことを可能とする。当該実施形態において、波長分散予等化回路54の後段に二乗回路27が配置されており、波長分散予等化回路54が出力する実部信号を二乗回路27が実部強度信号に変換し、実部強度信号がDA変換器24Aへ入力される。
図10A乃至図10Dは、当該実施形態に係る光情報伝送システムを用いた数値シミュレーション結果を示す図である。数値シミュレーションでは、ナイキスト光4値強度変調信号光を生成し、その直接検波受信を行っている。図10A乃至図10Cはそれぞれ、数値シミュレーションで計算した光SSB変調信号の受信強度波形を示しており、受信強度波形の右側に、波形中央時刻での波形のヒストグラムを示している。また、図10Dは、エラーベクトル振幅(EVM)を示している。なお、ERは、光送信器から出力される光多値信号の消光比(ER=L3/L0:L3は4値信号の最大レベル、L0は4値信号の最小レベル)である。
図10Aは、消光比7dBかつ波形歪補正回路15をオフ(C=0)とした場合を示している。受信強度波形に大きな歪を生じ、ヒストグラムが大きく広がっている。これは、上述の通り、ヒルベルト変換で追加された虚部信号の強度が波形歪を引き起こすからである。図10Bは、光IQ変調器14の変調端子I*のバイアス点を調整し、光4値信号の消光比を4.2dBに低下させた場合を示している。図10Aと同様に波形歪補正回路15をオフ(C=0)としている。図10Bに示す受信強度波形は、図10Aと比べて、波形歪が減少している。消光比を下げると変調振幅が小となるため受信感度が劣化するが、実部成分に比べて虚部成分の強度が相対的に小なるため波形歪が減少するためである。図10Cは、消光比を4.2dBとし、波形歪補正回路15が補正を行った場合を示しており、補正定数CはC=1.8である。
図10B及び図10Cはともに、消光比が4.2dBの場合を示しているが、かかる値は、ナイキスト光4値強度変調信号の実験において過去にも利用している値であり、実用上も妥当な値である。図10Bに示す受信波長波形の中央及びヒストグラムには、大きな波長歪が残留しているが、図10Cに示す受信強度波形は、図10Bと比べて、波形歪が顕著に減少している。ヒスとグラムの広がりも顕著に減少している。
図10Dは、光多値SSB変調信号の消光比に対する受信後の波形歪み量を示している。図の横軸は消光比(Extinction Rate)を、図の左縦軸は波形歪みの目安となるEVMを、図の右縦軸はEVM値に相当する信号対ノイズ歪比(SNDR)を、それぞれ示している。Cは、波形歪補正回路15の負定数重み二乗回路60の波形歪補正定数C(ISI Compensation Factor)である。なお、ISIは、Inter-Symbol Interferenceであり、波形歪みを意味する。
伝送特性に影響の無い良好な信号品質を得るには、EVM<5%(SNDR>26dB)であるのが望ましく、EVM<3%(SNDR>30dB)であるのがさらに望ましい。波形歪補正回路15をオフ(C=0)とした場合、例えば、図10Bに示す受信強度波形は、EVM約7%(SNDR約24dB)と、これらの基準に達していない。
これに対して、波形歪補正回路15による補正を行う場合の数値シミュレーションでは、図10Dに示すC=1.0の曲線のように、大幅なEVMとSNDRの改善が確認できる。複数の補正定数Cの値に対する数値シミュレーションでは、ERが6dB以下で、波形歪が最も小さくなるのはC=1.8の場合である。C=1.8の場合には、受信強度波形の波長歪も大きく削減されており、図10Cに示す良好は受信強度波形が得られている。消光比4.2dBの条件でEVM=2.7%(SNDR=31.3dB)と高品質の受信強度波形が得られることが確認されている。
図11A及び図11Bは、当該実施形態に係る光情報伝送システムにて実験的に生成したナイキスト光4値強度変調信号の符号誤り率特性と周波数スペクトルをそれぞれ示す図である。実験においては、図10A乃至図10Dに示す数値シミュレーション結果とは若干異なり、補正定数C=1.2の際に、受信強度波形の波形歪が最も小さくなっていることが確認されている。このように、補正定数Cは1以上2以下が望ましく、特に、1.2以上1.8以下がさらに望ましい。
図11Aの横軸は平均受信強度(dBm)を示しており、縦軸は符号誤り率特性(BER)を対数スケールで示している。図11Aに示すシンボル■は、光DSB変調信号を直接検波する際の符号誤り率であり、シンボル□は、波形歪補正回路15をオフ(C=0)にして生成した光SSB変調信号を直接検波する際の符号誤り率であり、シンボル○は、波形歪補正回路15による補正(C=1.2)を行って生成した光SSB変調信号を直接検波する際の符号誤り率である。
波形歪補正回路15をオフ(C=0)にして生成した光SSB変調信号を直接検波する場合、SSB化によってSSB化によって生じた波形歪みにより、符号誤り率が大きく劣化し、符号誤り率のフロアが発生している。C=0とする場合、光通信で広く用いられる冗長度約6%の硬判定誤り訂正回路(SuperFEC)の誤り訂正閾値である符号誤り率2×10−3以下という基準を満たす符号誤り率を得ることができていない。これに対して、波形歪補正回路15による補正(C=1.2)を行う場合、図11Aに示す通り、符号誤り率が大きく改善し、光りDSB変調信号の受信感度からの受信感度劣化がわずか0.6dBに留まっている。
図11Bの横軸は波長(Wavelength)を、縦軸は強度(Power)を、それぞれ示している。図11Bは、ナイキスト光4値強度変調SSB変調信号の周波数スペクトルを太線で、また、参考のために、ナイキスト光4値強度変調DSB変調信号を細線で、それぞれ示している。光送信器部1が出力する光SSB変調信号は、約20dBとなる高いサイドバンド抑圧比率を有しており、当該実施形態に係る光情報伝送システムは格別な効果を奏している。
[第6の実施形態]
図12は、本発明の第6の実施形態に係る光送信器部1の構成を示す模式図である。当該実施形態に係る光情報伝送システムは、光送信器部1の構成が異なる以外は、第1乃至第5の実施形態に係る光情報伝送システムと同じである。当該実施形態に係る光送信器部1の主な特徴は、波形歪補正回路15に加えて、後段波形歪補正回路17(他の補正回路)が波形歪補正回路15と光IQ変調器12との間に配置されていることにある。すなわち、当該実施形態に係る光送信器部1は、波形歪補正回路を多段構成とすることにより、光SSB変調信号を補正する補正精度をさらに向上することが出来ている。
多値符号化回路21が出力する光強度領域の4値多値符号がSSB変換回路10Fに入力される。SSB変換回路10Fは、図5に示す第3の実施形態に係るSSB変換回路10Cと同じ構成をしている。SSB変換回路10Fが出力する実部強度信号p及び虚部信号qが、波形歪補正回路15へ入力される、波形歪補正回路15は、1段目の波形歪補正回路であり、図9に示す第5の実施形態に係る波形歪補正回路15と同じ構成をしている。波形歪補正回路15は、前述の通り、1次近似の波形歪補正を施して、1段目の補正後のSSB変調信号である実部信号i’及び虚部信号q’(第1変調信号)を出力する。かかる信号が、2段目の波形歪補正回路となる後段波形歪補正回路17(他の補正回路)へ入力される。
後段波形歪補正回路17は、多段接続用波形歪補正回路であり、SSB変調信号の実部信号i’及び虚部信号q’が入力され、入力されるSSB変調信号に、さらに波形歪み補正を施して、さらなる補正後のSSB変調信号である実部信号i’’及び虚部信号q’’を出力する。すなわち、後段波形歪補正回路17は、入力されるSSB変調信号(第1変調信号)に、SSB変換を施して、再度SSB化された変調信号(第2変調信号)を生成し、かかる変調信号の強度をDSB変調信号の強度にさらに近づけるよう補正する。
当該実施形態では、波形歪補正回路15の後段に、1つの後段波形歪補正回路17が配置されている(2段)が、これに限定されることはなく、波形歪補正回路15の後段に、複数の後段波形歪補正回路17を配置してもよい。所望の段数の後段波形歪補正回路17を配置することにより、波形歪補正を当該所望の段数繰り返して施すことができ、逐次演算精度を向上することが出来る。
後段波形歪補正回路17は、複素SSB変換回路71と、強度検出回路72と、減算回路73と、負定数乗算回路74と、平方根回路22と、二乗回路27と、加算器61と、を含んでいる。複素SSB変換回路71は、入力される実部信号i’及び虚部信号q’に、SSB変換を施し、再度SSB化が施された実部信号x及び虚部信号q’’を出力する。実部信号x及び虚部信号q’’はそれぞれ2つに分岐される。
一方の実部信号x及び虚部信号q’’はそれぞれ、強度検出回路72へ入力される。強度検出回路72は、入力される信号の強度(強度信号)を算出し、強度検出回路72が出力する強度信号が、後段に配置される減算回路73へ入力される。SSB変換回路10Fが出力する実部強度信号pも減算回路73へ入力されており、減算回路73は、強度検出回路72が出力する強度信号から実部強度信号pを減算し、波形誤差信号として出力する。波形誤差信号は、減算回路73の後段に配置される負定数乗算回路74に入力され、負定数乗算回路74は、負定数(−C)を乗じて、加算器61へ出力する。ここで、補正定数Cは略1の定数である。
他方の実部信号xが二乗回路27へ入力され、実部強度信号に変換され、加算器61へ出力する。加算器61は入力される2つの信号を加算して、さらなる補正後の実部強度信号として出力し、かかる実部強度信号は平方根回路22に入力される。平方根回路22は実部信号i’’に変換し、出力する。また、他方の虚部信号q’’はそのまま出力される。
当該実施形態に係る光情報伝送システムでは、SSB変換と波形歪補正を複数回繰り返しており、より精密なSSB波形を生成し、受信感度とサイドバンド抑圧比を改善することが出来ている。当該実施形態では、1段目と2段目で異なる構成の波形歪補正回路を用いているが、後段波形歪補正回路17を、SSB変換回路10F及び波形歪補正回路15の代わりに用いて、共通の補正回路で実現してもよい。また、多段の段数に制限はなく、補正回路における入出力信号も強度と電界領域のどちらを利用してもよい。
[第7の実施形態]
図13は、本発明の第7の実施形態に係る光情報伝送システムの構成を示す模式図である。当該実施形態に係る光情報伝送システムは、光送信器部1ではなく、光受信器部3が波形歪補正回路19を備える点が異なる以外は、第1の実施形態に係る光情報伝送システムと同じである。
当該実施形態に係る光送信器部1は、図1に示す第1の実施形態に係る光送信器部1から、波形歪補正回路11を除いた構成である。すなわち、SSB変換回路10Gは、図1に示す第1の実施形態に係るSSB変換回路10Aと同じ構成をしている。すなわち、光送信器部1は、DSB変調信号にSSB変換を施してSSB変調信号を生成するSSB変換回路10Gと、SSB変換回路10Gが生成するSSB変調信号に基づいて光変調信号を出力する光IQ変調器12と、を含んでいる。光送信器部1から出力される光信号(光SSB変調信号)は、光伝送部4の光ファイバ伝送路41上を伝送され、光受信器部3にて受信される。
当該実施形態に係る光受信器部3は、波形歪補償回路18(補正回路)と、PDモジュール31と、AD変換器32と、等化回路33と、多値復号回路34と、を含んでいる。すなわち、当該実施形態に係る光受信器部3は、第1の実施形態に係る光受信器部3に、AD変換器32と透過回路33との間に配置される、波形歪補償回路18を加えたものである。光受信器部3は光送信器部1が出力する光変調信号を受信して、その強度成分を直接検波する。受信される光変調信号(SSB信号光)は、PDモジュール31でアナログ電気信号に変換され、ついでAD変換器32でデジタル信号に変換され、受信強度信号rとなる。受信強度信号rは、波形歪補償回路18へ入力される。
波形歪補償回路18は、波形歪補正回路19と、平方根回路22と、ヒルベルト変換回路23と、直流バイアス補正回路80と、を含んでいる。波形歪補償回路18は、直接検波する受信信号の強度が、両側サイドバンド(DSB)変調信号の強度に近づくよう、受信信号の強度を補償する。具体的には、PDモジュール31と、AD変換器32で生じる直流レベルのずれを補償して、多値信号の各信号レベルが、光送信器部1の多値符号化回路21が出力する光強度領域の多値符号と対応した正の値となるよう、修正される。波形歪補正回路19は、入力される虚部信号qが分岐されてそのまま虚部信号q’が出力されることがないが、図4に示す第2の実施形態に係る波形歪補正回路13と同じ構成をしている。
直流バイアス補正回路80が出力する出力信号は、2つに分岐され、一方は波形歪補正回路19の加算器61へ入力される。他方は、平方根回路22及びヒルベルト変換回路23を経て、波形歪補正回路19の負定数重み二乗回路60へ入力される。加算器61は、入力される2つの信号を加算して、受信強度信号r’として出力する。ここで、波形歪補償回路18から出力される新たな受信強度信号r’は、r’=r−C*H(sqrt(r))^2と書き表すことができる。かかる補正では、受信強度信号rと送信側の元の多値強度信号pの誤差が小という仮定を置いている。本仮定において、SSB信号の強度誤差となる虚部成分はH(sqrt(r))で近似することができるため、上記の計算によって1次近似的に波形歪補正を実現することができる。
第1乃至第6の実施形態において、補正回路は光送信器部1に配置されていたが、これに限定されることはなく、当該実施形態のように、光受信器部3に配置されていてもよい。
[第8の実施形態]
図14は、本発明の第8の実施形態に係る光情報伝送システムの構成を示す模式図である。当該実施形態に係る光情報伝送システムは、波長多重光送信器部6と、波長多重光受信器部7と、波長多重光伝送部8と、を備えており、波長多重光変調信号を伝送することが可能である。
波長多重光送信器部6は、複数の光送信器部1と、光合波器42と、を含んでいる。ここでは、4つの光送信器部1A,1B,1C,1Dが、波長多重光送信器部6に配置されている。波長多重光受信器部7は、複数の光受信器部3と、光分波器43と、を含んでいる。ここでは、4つの光受信器部3A,3B,3C,3Dが、波長多重光受信器部7に配置されている。波長多重光伝送部8は、光ファイバ伝送路41と、複数の光増幅器44と、を含んでいる。ここでは、2つの光増幅器44A,44Bが、波長多重光伝送部8に配置されている。
ここで、光送信器部1及び光受信器部3の対は、第1乃至第7のいずれかの実施形態に係る光送信器部1及び光受信器部3の対であればよい。以下、第4の実施形態に係る4対の光送信器部1及び光受信器部3を例に説明する。図14に示す通り、波長多重光送信器部6の4つの光送信器部1A,1B,1C,1Dは、互いに異なる4つの周波数f,f,f,fの周波数(λ,λ,λ,λの波長)の光変調信号をそれぞれ出力する。4つの光送信器部1A,1B,1C,1Dそれぞれが出力する光変調信号は光合波器42へ入力され、光合波器42は4つの光変調器信号を合波し、波長多重光変調信号(高密度波長多重光)を生成し、波長多重光変調信号を出力する。波長多重光送信器部6から出力される波長多重光変調信号は、波長多重光伝送部8の光ファイバ伝送路41上を伝送され、波長多重受信器部7にて受信される。波長多重光伝送部8には、2つの光増幅器44A,44Bが配置されており、波長多重光変調信号が光ファイバ伝送路41上を伝送される際に、光増幅器44A,44Bにより一括して増幅される。
波長多重光受信器部7が受信する波長多重光変調信号は、光分波器43へ入力され、光周波数成分ごとに4つに分波され、分波された4つの光変調信号はそれぞれ、4つの4つの光受信器部3A,3B,3C,3Dへ入力される。
ここで、各光送信器部1が出力する光変調信号は、ベースバンドナイキスト光多値強度変調SSB信号(ベースバンドナイキスト光多値強度変調SSB光)である。4つの光送信器部1がそれぞれ出力する光変調信号の周波数f1,f2,f3,f4は、図14に示す通り、間隔Δfで等間隔に並んでおり、また、各光変調信号の周波数帯域幅を略R/2まで低減することができる。よって、周波数間隔Δfを、R/2より大きくR未満の範囲で、R/2の近傍となる値まで低減することができ、隣り合う光変調信号の帯域を近接させ、波長利用効率と伝送容量を大幅に向上することができ、当該実施形態は顕著な効果を奏する。SSB化した光多値強度変調信号にナイキスト変調を施すことにより、周波数間隔ΔfをボーレートRより小さくすることが出来る。
当該実施形態に係る光情報伝送システムは、波長多重光変調信号の伝送に広く適用することができる。例えば、いわゆる短距離光ファイバ伝送においても、ファイバ長数km〜数10kmの比較的長尺の回線では、光ファイバの新規敷設や光ファイバ回線のレンタルに大きなコストがかかるため、1本の光ファイバで多数の光信号を伝送する波長多重化が適している場合がある。
当該実施形態に係る光情報伝送システムは、Point−To−Point型の波長多重伝送に関するが、当該実施形態に係る波長多重伝送技術は、これに限定されることはなく、リング型、アッドドロップ型、メッシュ型など他の形式の光ネットワークにおいても一般的に適用することが可能である。
当該実施形態に係る光合波器42及び光分波器43は、AWG(Arrayed WaveGuide)、波長選択スイッチ、光インタリーバなどを適用することにより実現できる。第4の実施形態に係る光送信器部1を用いる場合は、サイドバンド抑圧比が略17dB以上の光SSB信号が得られるので、合波時の隣接チャネルから漏れこみが抑制される。それゆえ、低コストで実現できるAWGや光インタリーバなどを、光合波器42や光分波器43に用いるのが望ましく、光変調信号の劣化を抑圧することが可能となる。
当該実施形態に係る光増幅器44として、光ファイバ通信で広く利用される波長多重信号用光増幅器であれば特に制限はなく、例えば、エルビウム添加光ファイバ増幅器、半導体増幅器、ラマン増幅器などが利用可能である。
以上、本発明の実施形態に係る光情報伝送システム及び光送信器について説明した。本発明は、上記実施形態に限定されることはない。上記実施形態では、ベースバンド伝送方式を採用しているが、他の伝送方式にも適用することができる。
第1乃至第8の実施形態に係る光情報伝送システムに、偏波多重技術をさらに適用することにより、伝送容量及び周波数利用効率をさらに2倍に向上させることができ、格別の効果を奏する。送信側において、偏波合波器を利用して、波長ごと又は複数の波長を一括して偏波多重すればよい。また、受信側において、従来の偏波分離技術を利用して受信信号を元の偏波成分に分離することができる。例えば、自動偏波制御回路を利用したり、3つ又は4つの偏波成分を直接受信するストークス光受信器とその出力信号をMIMO技術などのデジタル信号処理で適応的に偏波分離するデジタル偏波分離技術などが適用可能である。
占有波長帯域をより低減させ、周波数利用効率をより向上させるためには、受信器部が、ポリバイナリ変換された光変調信号を復調する最尤系列推定回路を備えればよい。光変調信号にポリバイナリ変換するには、光送信器部がポリバイナリ変換回路を備えるか、光伝送部が狭帯域フィルタを備えればよく、さらなる狭帯域伝送が可能となる。
1 光送信器部、3 光受信器部、4 光伝送部、6 波長多重光送信器部、7 波長多重光受信器部、8 波長多重光伝送部、10A,10B,10C,10D,10E,10F,10G SSB変換回路、11,13,15,19 波形歪補正回路、12,14 光IQ変調器、17 後段波形歪補正回路、18 波形歪補償回路、20 分岐点、21 多値符号化回路、22 平方根回路、23 ヒルベルト変換回路、24A,24B DA変換器、25A,25B ドライバアンプ、26 送信レーザ光源、27 二乗回路、31 PDモジュール、32 AD変換器、33 等化回路、34 多値復号回路、41 光ファイバ伝送路、42 光合波器、43 光分波器、44,44A,44B 光増幅器、51 ナイキストフィルタ、52A,52B ナイキストSSBフィルタ、54 波長分散予等化回路、60 負定数重み二乗回路、61 加算器、71 複素SSB変換回路、72 強度検出回路、73 減算回路、74 負定数乗算回路、80 直流バイアス補正回路、101 光送信器部、103 光受信器部、104 光伝送部、112 光IQ変調器、120 分岐点、123 ヒルベルト変換回路、124A,124B DA変換器、125A,125B ドライバアンプ、126 送信レーザ光源、141 光ファイバ伝送路、181 2値符号発生器、182 局発レーザ光源、183 偏波分離光90度ハイブリッド、184 バランス型PDモジュール、185 AD変換器、186 偏波分離バタフライフィルタ回路、187 周波数/位相推定回路、188 2値判定回路。

Claims (9)

  1. 両側サイドバンド変調信号に片側サイドバンド変換を施して片側サイドバンド変調信号を生成する片側サイドバンド変換回路と、前記片側サイドバンド変調信号の強度を前記両側サイドバンド変調信号の強度に近づけるよう補正する補正回路と、前記補正回路により補正された変調信号に基づいて光変調信号を出力する光変調器と、を備える光送信器部と、
    前記光送信器部が出力する前記光変調信号を受信して、その強度成分を直接検波する、光受信器部と、
    を備え
    前記片側サイドバンド変調信号は、実部信号と虚部信号とからなり、
    前記補正回路は、前記実部信号及び前記虚部信号を補正し、
    前記光変調器は、前記補正回路により補正された実部信号と虚部信号とからなる変調信号に基づいて前記光変調信号を出力する、
    ことを特徴とする、光情報伝送システム。
  2. 請求項1に記載の光情報伝送システムであって、
    前記補正回路は、前記片側サイドバンド変調信号の前記実部信号の強度から、前記片側サイドバンド変調信号の前記虚部信号の強度に一定の定数を乗じたものを減算する構成を含む、
    ことを特徴とする、光情報伝送システム。
  3. 請求項1又は2に記載の光情報伝送システムであって、
    前記光変調器は、光IQ変調器であり、
    前記光IQ変調器は、変調端子I及び変調端子Qを有し、
    前記補正された変調信号の実部強度信号が前記変調端子Iに入力される、
    ことを特徴とする、光情報伝送システム。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の光情報伝送システムであって、
    前記片側サイドバンド変換回路は、ナイキスト透過特性を有するナイキストフィルタを含む、
    ことを特徴とする、光情報伝送システム。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の光情報伝送システムであって、
    前記光送信器部と前記光受信器部との間に配置される、光ファイバ伝送路を、さらに備え、
    前記光送信器部は、前記補正回路と前記光変調器との間に配置されるとともに、前記光ファイバ伝送路の波長分散とは逆の伝達関数を印加する、波長分散予等化回路を、さらに備える、
    ことを特徴とする、光情報伝送システム。
  6. 両側サイドバンド変調信号に片側サイドバンド変換を施して片側サイドバンド変調信号を生成する片側サイドバンド変換回路と、前記片側サイドバンド変換回路が生成する前記片側サイドバンド変調信号に基づいて光変調信号を出力する光変調器と、を備える光送信器部と、
    前記光送信器部が出力する前記光変調信号を受信して、前記光変調信号の強度を直接検波して受信信号を生成する、光受信器部と、
    を備える、光情報伝送システムであって、
    前記光受信器部は、
    前記受信信号の強度が、前記両側サイドバンド変調信号の強度に近づくよう、前記受信信号の強度を補償する、補償回路を、備え
    前記片側サイドバンド変調信号は、実部信号と虚部信号とからなり、
    前記光変調器は、前記実部信号と前記虚部信号とからなる前記片側サイドバンド変調信号に基づいて前記光変調信号を出力する、
    ことを特徴とする、光情報伝送システム。
  7. 請求項1乃至のいずれかに記載の光情報伝送システムであって、
    互いに異なる周波数の光変調信号を出力する、複数の前記光送信器部と、
    前記複数の前記光送信器部それぞれが出力する前記光変調信号を合波して波長多重光変調信号を出力する、光合波器と、
    前記光合波器が出力する前記波長多重光変調信号を受信し、各前記光送信器部が出力する前記光変調信号の周波数ごとに、複数の前記光変調信号に分波する、光分波器と、
    前記光分波器が出力する前記複数の前記光変調信号がそれぞれ入力される、複数の前記光受信器部と、
    をさらに備えることを特徴とする、光情報伝送システム。
  8. 請求項1乃至のいずれかに記載の光情報伝送システムであって、
    前記光変調信号は、ベースバンド光多値強度変調された光信号である、
    ことを特徴とする光情報伝送システム。
  9. 両側サイドバンド変調信号に片側サイドバンド変換を施して片側サイドバンド変調信号を生成する片側サイドバンド変換回路と、
    前記片側サイドバンド変調信号の強度を前記両側サイドバンド変調信号の強度に近づけるよう補正する補正回路と、
    前記補正回路により補正された変調信号に基づいて光変調信号を出力する光変調器と、
    を備え
    前記片側サイドバンド変調信号は、実部信号と虚部信号とからなり、
    前記補正回路は、前記実部信号及び前記虚部信号を補正し、
    前記光変調器は、前記補正回路により補正された実部信号と虚部信号とからなる変調信号に基づいて前記光変調信号を出力する、
    ことを特徴とする、光送信器。
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