JP6679878B2 - 車両用灯具 - Google Patents

車両用灯具 Download PDF

Info

Publication number
JP6679878B2
JP6679878B2 JP2015208292A JP2015208292A JP6679878B2 JP 6679878 B2 JP6679878 B2 JP 6679878B2 JP 2015208292 A JP2015208292 A JP 2015208292A JP 2015208292 A JP2015208292 A JP 2015208292A JP 6679878 B2 JP6679878 B2 JP 6679878B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lens
light
light distribution
light source
sub
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015208292A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017084455A (ja
Inventor
大久保 泰宏
泰宏 大久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ichikoh Industries Ltd
Original Assignee
Ichikoh Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ichikoh Industries Ltd filed Critical Ichikoh Industries Ltd
Priority to JP2015208292A priority Critical patent/JP6679878B2/ja
Publication of JP2017084455A publication Critical patent/JP2017084455A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6679878B2 publication Critical patent/JP6679878B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は車両用灯具に関するものである。
従来、車両前方側から車両後方側に向かって順に配置された、第1レンズ部、第2レンズ部、導光部及び光源を備え、前記光源からの光が、前記導光部で導光された後、前記第2レンズ部、前記第1レンズ部の順に透過して前方に照射されて、すれ違いビーム用配光パターンを形成する車両用灯具において、前記第1レンズ部及び前記第2レンズ部は、車両前後方向に延びる基準軸上に配置されており、前記導光部は、前記光源からの光が前記導光部内部に入射する入射面と、前記導光部内部に入射した前記光源からの光が出射する出射面と、を含み、前記基準軸より上に配置されており、前記導光部の出射面の下端縁は、カットオフラインに対応した形状の段差付きエッジ部を含み、前記基準軸近傍に配置されており、前記第1レンズ部及び前記第2レンズ部は、焦点が前記段差付きエッジ部近傍に位置する投影レンズを構成しており、前記光源は、横長の発光面を含み、前記横長の発光面が前記導光部の入射面近傍において当該入射面に対向した状態で前記基準軸より上かつ前記基準軸近傍に配置されており、前記導光部の出射面と前記第2レンズ部の入射面は、面接触しており、前記投影レンズの後方焦点面は、前記段差付きエッジ部に略一致していることを特徴とする車両用灯具が知られている(特許文献1参照)。
この車両用灯具では、光源から下方に向かう光などを導光部の下面で内面反射させるなどして光を導光部で導光し、カットオフラインが形成されるように第2レンズ部に効率よく光を入射させるようにすることで、高い光の利用効率を実現しようとするものである。
特開2015―79660号公報
ところで、特許文献1の車両用灯具では、メイン配光への光の使用効率を高めることが行われているが、車両の前方上方などに位置する標識などに光を照射するメイン配光の上方に照射されるオーバーヘッド配光については考慮されていない。
このためオーバーヘッド配光を形成するためには、別の灯具ユニットを設けるなどの必要があり、車両用灯具全体で見ると大型化してしまう恐れがある。
本発明は、このような事情にかんがみてなされたものであり、1つの灯具ユニットでメイン配光とメイン配光の上方に照射される配光とを形成することを可能とし、小型化が行える車両用灯具を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために以下の構成によって把握される。
(1)本発明の車両用灯具は、半導体型の光源と、前記光源の前方に配置される第2レンズと、前記光源と前記第2レンズの間に配置され、自身の基本焦点に仮想光源を位置させたときに、その仮想光源からのライトコーンを前記第2レンズと前記第2レンズの基本焦点とを結ぶコーンに変換するとともに、水平方向外側の入射面に入射する前記仮想光源からの光を前記第2レンズの水平方向外側の入射面に入射させるように内向きに変換して照射するように形成されている第1レンズと、前記第1レンズと前記光源の間に配置され、カットオフラインを形成するシェードと、を備え、前記第1レンズは、メイン配光用の主レンズ部と、前記主レンズ部の下側に設けられ、メイン配光の上方に照射する配光パターン用の副レンズ部と、を有し、前記シェードは、前記副レンズ部に前記光源からの光を入射させるために設けられた前記光源からの光を通過させる開口を有する。
(2)上記(1)の構成において、前記開口は、前記第1レンズの前記主レンズ部と前記副レンズ部との境目に前記光源からの光が照射されない位置に位置するように前記シェードに設けられている。
(3)上記(1)又は(2)の構成において、前記開口は、前記開口の上辺が左右中央側から左右外側に向かって下側に下がる略円弧状に形成されている。
(4)上記(1)から(3)のいずれか1つの構成において、前記シェードは、前記開口の上辺から前記第1レンズ側に向かって所定の角度で下方に傾斜するように設けられるひさしを有し、前記ひさしは、前記開口の上辺の左右中央側から左右外側の所定の範囲に設けられている。
(5)上記(1)から(4)のいずれか1つの構成において、前記副レンズ部の出射面は、前記副レンズ部の入射面に入射した前記光源からの光が形成する配光像を左右上下方向に拡大するとともに、車両前方の上方に照射される配光パターンが逆台形状となるように、前記第2レンズ側から見たときに、前記第2レンズの焦点位置を前記第2レンズの基本焦点に対してズラすように形成されている。
(6)上記(5)の構成において、前記副レンズ部の前記入射面に入射した前記光源からの光が形成する配光像を左右上下方向に拡大するために、前記第2レンズ側から見たときに、前記副レンズ部の前記出射面は、水平方向において、前記副レンズ部の左右中央側から左側の前記入射面に対応する前記出射面ほど前記第2レンズの焦点位置を前記第2レンズの基本焦点に対して左側にズラし、前記副レンズ部の左右中央側から右側の前記入射面に対応する前記出射面ほど前記第2レンズの焦点位置を前記第2レンズの基本焦点に対して右側にズラし、鉛直方向において、前記副レンズ部の下側の前記入射面に対応する前記出射面から上側の前記入射面に対応する前記出射面に向かって上側の前記入射面に対応する前記出射面ほど前記第2レンズの焦点位置を前記第2レンズの基本焦点に対して下側にズラす基本形状とされており、さらに、その基本形状に対して、車両前方の上方に照射される配光パターンが逆台形状となるように、前記第2レンズの焦点位置を前記第2レンズの基本焦点に対して前後方向にズラすように形成されており、前記副レンズ部の前記出射面は、車両前方の上方に照射される配光パターンが逆台形状となるように、前記第2レンズ側から見たときに、前記副レンズ部の左右中央の下側の前記入射面に対応する前記出射面が前記第2レンズの焦点位置を前記第2レンズの基本焦点に対して前記第1レンズ側となる前方側にズラし、前記副レンズ部の左右中央の下側の前記入射面を基準に、上側、左右斜め上側及び左右外側に向かう前記入射面に対応する前記出射面ほど前記第2レンズの焦点位置を前記第2レンズの基本焦点に対して前記第1レンズから離れる後方側にズラすとともに、左右外側の前記入射面に対応する前記出射面が上側及び左右斜め上側の前記入射面に対応する前記出射面よりもズラし量が小さくなるように形成されている。
本発明によれば、1つの灯具ユニットでメイン配光とメイン配光の上方に照射される配光とを形成することを可能とし、小型化が行える車両用灯具を提供することができる。
本発明に係る実施形態の車両用灯具を備えた車両の平面図である。 本発明に係る実施形態の灯具ユニットの主要部の斜視図である。 本発明に係る実施形態の灯具ユニットの基本構成を説明するための斜視図である。 図3のシェードだけを示した図であり、(a)はシェードの裏面図であり、(b)は斜視図である。 図3の第1レンズ及び第2レンズを説明するための図であり、第1レンズ及び第2レンズを上から見た上面図である。 図3の第1レンズの出射面を調整する前の配光パターンを示す図である。 図3の第1レンズの入射面の主要な範囲を示す図である。 図3の第1レンズの出射面を調整して図6の配光パターンで見られるカットオフラインの反り上がりなどを改善した後の配光パターンを示す図である。 図8の配光パターンを、さらに、拡げる方法を説明するための図である。 図8の配光パターンを拡げるための第2レンズの配光制御を説明するための図である。 図8の配光パターンを拡げた状態を示す図であり、(a)は配光パターンを拡げる前の図8の配光パターンを示す図であり、(b)は第2レンズの配光制御によって配光パターンを拡げた後の配光パターンを示す図である。 図11(b)の配光パターンをさらに改善するためのポイントを説明するための図であり、(a)は第1レンズを説明するための側面図であり、(b)は第1レンズの上側のレンズ部分からの光が形成する配光パターンを示す図であり、(c)は第1レンズの下側のレンズ部分からの光が形成する配光パターンを示す図である。 図12(a)の第1レンズの外観を示す斜視図である。 図13の第1レンズの入射面の主要な範囲を示す図であり、(a)は第2レンズの焦点位置を鉛直方向にズラすための構成を説明するための図であり、(b)は第2レンズの焦点位置を水平方向にズラすための構成を説明するための図である。 図13の第1レンズの上側レンズ部からの光が形成する配光パターンを示す図である。 本発明に係る実施形態の車両用灯具としてのメイン配光であるロービーム配光パターンを示す図である。 本発明に係る実施形態の第1レンズの副レンズ部とする領域を説明するための図である。 本発明に係る実施形態のシェードの裏面図である。 図18のシェードの開口を通過する光の状態を説明する図である。 本発明に係る実施形態の第1レンズの副レンズ部の構成を説明するため図であり、(a)は入射面の主要な範囲を示す図であり、(b)は灯具ユニットの主要部の上面図である。 本発明に係る実施形態の第1レンズの副レンズ部の構成を説明するための図であり、(a)は入射面の主要な範囲を示す図であり、(b)は灯具ユニットの主要部の側面図である。 本発明に係る実施形態の第1レンズの副レンズ部によって配光像が拡大された状態を説明する図である。 本発明に係る実施形態の第1レンズの副レンズ部の更なる調整について説明する図である。 本発明に係る実施形態の車両用灯具の形成するメイン配光及びメイン配光の上方に照射される配光パターンを示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」と称する)について詳細に説明する。実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号を付している。また、実施形態及び図中において、特に断りがない場合、「前」、「後」は、各々、車両の「前進方向」、「後進方向」を示し、「上」、「下」、「左」、「右」は、各々、車両に乗車する運転者から見た方向を示す。
本発明の実施形態に係る車両用灯具は、図1に示す車両102の前方の左右のそれぞれに設けられる車両用前照灯(101R、101L)であり、以下では単に車両用灯具と記載する。
本実施形態の車両用灯具は、車両前方側に開口したハウジング(図示せず)と開口を覆うようにハウジングに取付けられるアウターレンズ(図示せず)を備え、ハウジングとアウターレンズとで形成される灯室内に灯具ユニット10(図2参照)などが配置されている。
図2は、灯具ユニット10の主要部を示す斜視図である。
図2に示すように、灯具ユニット10は、半導体型の光源20と、光源20の前方に配置される第2レンズ30と、光源20と第2レンズ30の間に配置される第1レンズ40と、第1レンズ40と光源20の間に配置されるシェード50と、を備えている。
なお、光源20は、図示しないヒートシンクなどに取付けられ、そして、第2レンズ30、第1レンズ40、及び、シェード50も図示しないホルダなどを用いてヒートシンクに対して取付けられるようになっている。
図2に示すように、第1レンズ40は、斜めカットオフパターンを有するメイン配光に対応するメイン配光用の主レンズ部40Aと、メイン配光の上側に照射され、標識や看板などを照らす、いわゆるオーバーヘッド配光に対応する副レンズ部40Bと、を有しており、また、主レンズ部40Aは、上側レンズ部40aと下側レンズ部40bの2つのレンズ部を有するものになっているが、まず、各レンズ部の構成が理解しやすいように、第1レンズ40が複数のレンズ部を有する状態となる前の図3に示す基本構成の状態から順次説明を行う。
また、図3では、最も基本的な状態を示しており、いわゆる、オーバーヘッド配光を形成するための構成を備える前の状態を示している。
(基本構成の説明)
図3を参照しながら、以下、本実施形態の灯具ユニット10の基本的な構成について説明する。
(光源)
光源20は、本実施形態では、給電構造を設けたアルミ実装基板22上に発光チップ21を設けた半導体型のLEDを用いているが、LEDに限定される必要はなく、例えば、半導体レーザ(LD)のような半導体型の光源であっても良い。
ところで、メーカーによっては、発光チップ21の一部に欠けがある場合があり、このように一部に欠けがある場合には、その欠けのある部分が鉛直方向下側に位置するように配置するのが好適である。
このようにすることで、灯具ユニット10から前方に光が投影されるときに、この欠けの部分を上方に投影することができ、配光パターンの上方に逃がすようにすることで良好な配光パターンを形成することが可能となる。
(第2レンズ)
第2レンズ30は、透明なガラス材料や樹脂材料などを用いて形成されており、図3では、配光制御を行う部分だけを示しているが、ホルダなどに取付けられるように、例えは、車両左右幅方向(X軸方向)の両側部に図示しないフランジが設けられている。
本実施形態の第2レンズ30は、光が照射される側から見る正面視で、外形が矩形状であり、光を出射する出射面31がほぼ平らな平面となるようになっているが、平面に限らず、デザインなどの要求等に応じて自由に決めて良い。
一方、第2レンズ30は、光が入射する入射面32が光源20側に突出する自由曲面で形成されており、具体的な配光制御の状態については後述するが、出射面31の形状に応じて出射面31から前方に照射される光が所定の配光パターンとなるように配光制御を行う面形状とされている。
また、第2レンズ30の基本焦点SF(後方焦点)が光源20よりも後方側となる光源光軸Z上に位置している。
このようにすることで、第2レンズ30を光源20に近づけるように配置でき、灯具ユニット10を前後方向にコンパクトなものとすることが可能である。
ここで、一般に、同じ材料であっても波長が異なると屈折率が異なり、この屈折率の波長依存性が大きいと、分光が起こりやすく、配光パターンの一部に青色分光色が現れやすくなる。
このため、第2レンズ30に用いられる材料は、透明であれば、特に限定されるものではないが、屈折率の波長依存性の小さい材料にすることで分光の影響を小さくすることができるため、屈折率の波長依存性の小さいPMMAなどのアクリル系樹脂を用いるのが好適であり、本実施形態では、第2レンズ30をアクリル系樹脂で形成している。
(第1レンズ)
第1レンズ40は、透明なガラス材料や樹脂材料などを用いて形成されており、図3では、配光制御を行う部分だけを示しているが、ホルダなどに取付けられるように、例えは、車両左右方向(X軸方向)の両側部に図示しないフランジが設けられている。
第1レンズ40は、光源20からの光が入射する入射面42が、水平方向と鉛直方向の二軸によって織り成される複合二次曲面として形成されおり、本実施形態では、第1レンズ40の内側に緩やかに凹む曲面形状になっているが、水平方向の軸及び鉛直方向の軸が共に直線で規定される平面状の入射面であっても良いし、例えば、水平方向の軸が直線で規定され、鉛直方向の軸が内側に湾曲した曲線で規定された第1レンズ40内に湾曲するような入射面であっても良い。
一方、第1レンズ40の出射面41は、具体的な配光制御の状態については後述するが、入射した光が所定の出射パターンとして第2レンズ30側に照射されるように自由曲面で形成されている。
第1レンズ40は、光源20からの光を効率よく第2レンズ30に入射させるために、光源20と第2レンズ30の間に配置されているが、より具体的には、後述するシェード50の光源光軸Z上に位置するように位置決めされる基準点CPに第1レンズ40の基本焦点PF(後方焦点)が一致するように配置されている。
なお、本実施形態では、第1レンズ40から第1レンズ40の基本焦点PFまでの距離がほぼ5.5mmになっている。
第1レンズ40においても、第1レンズ40に用いられる材料は、透明であれば、特に限定されるものではないが、第1レンズ40は、光源20の近くに配置されることになるため、耐熱性に優れるポリカーボネート系樹脂、シリコン(SLR)、及びガラス等で形成されることが好適であり、本実施形態では、第1レンズ40をポリカーボネート系樹脂で形成している。
(シェード)
シェード50は、例えば、光を透過しない材料を用いて形成され、光源20からの光の一部を遮光し、配光パターンのカットオフラインを形成する。
なお、シェード50に光を透過する透明な材料を用いる場合には、光を透過しない塗料など用いて表面コーティングを行なえば良い。
図4は、シェード50だけを主に示した図になっており、図4(a)は光源20側からシェード50の裏面を見た裏面図であり、図4(b)は斜視図である。
なお、図4に示されるZ軸は、図3に示した光源光軸Zと同じであり、図4に示されるX軸は、Z軸に直交する図3に示した車両左右幅方向となる水平方向の軸であり、図4に示すY軸はZ軸及びX軸に直交する図3に示した車両上下方向となる鉛直方向の軸である。
また、図4(b)では、光源20の発光チップ21の発光面21aを示すようにしている。
図4に示すように、シェード50は平板状であり、シェード50の上辺51は、カットオフラインを形成するために、カットオフラインの形状に形成されている。
なお、シェード50は、厚さがほぼ0.2mmの金属板で形成されている。
そして、図4(a)に示すように、斜めカットオフラインを形成するための傾斜部の上側頂点に位置するようにシェード50の基準点CPが設定されており、この基準点CPは図4(b)に示すように、光源光軸Z上に位置するとともに、シェード50の上辺51の光源20側の位置に設定されている。
なお、前述した第2レンズ30は、第2レンズ30の基本焦点SF(図3参照)が、このシェード50の基準点CPからほぼ14mm後方側の光源光軸Z上に位置するように配置されている。
また、シェード50は、このシェード50の基準点CPが光源20の発光面21aの発光中心からほぼ1mm前方に位置するように配置されている。
なお、上述したように、基準点CPと第1レンズ40の基本焦点PFは一致しているので、光源20は発光面21aが第1レンズ40の基本焦点PFより約1mm後方に位置するように配置されている。
このようにすると、図4(b)に示すように、光源20からの光の一部(光線L1参照)が、シェード50の上辺51の面で反射され、その反射された光(光線L1参照)が、配光パターンのカットオフラインの上方近傍に照射されるようになる。
つまり、シェード50は、シェード50の上辺51の面で反射される光源20からの光が、配光パターンのカットオフラインの上方近傍に照射される位置に設けられている。
この結果、カットオフラインの明暗境界線を暈すことができ、視認性の高いロービーム配光パターンとすることができるようになる。
次に、本実施形態の灯具ユニット10の基本構成における配光制御に関して説明する。
まず、はじめに、第1レンズ40と第2レンズ30の配光制御のための基本的な構成から説明を行う。
図5は、第1レンズ40と第2レンズ30だけを上から見た上面図である。
図5に示すように、この基本的な配光制御のための設計は、現実の光源20ではなく、第1レンズ40の基本焦点PFに仮想光源20’が存在するものと仮定して行われており、図5において、基本焦点PFから第1レンズ40及び第2レンズ30に向けて示される多数の直線は、この仮想光源20’からの光線を示したものになっている。
また、図5に示す符号Cは、第2レンズ30と第2レンズ30の基本焦点SFとを結ぶコーンCを示すものである。
図5では、仮想光源20’からの放射光線群の放射状の光の広がりをライトコーンLCとして示しているが、図5を見るとわかる通り、そのライトコーンLCは、第2レンズ30と第2レンズ30の基本焦点SFとを結ぶコーンCよりも急激に広がる状態となっており、コーンCとライトコーンLCの広がり方が一致していない。
そして、仮想光源20’のライトコーンLCのまま光が第2レンズ30側に照射され、第2レンズ30に光を入射させる場合、第2レンズ30をかなり大きなものにすることになる。
そこで、仮想光源20’と第2レンズ30との間に、仮想光源20’からのライトコーンLCを第2レンズ30と第2レンズ30の基本焦点SFとを結ぶコーンCの広がり状態に合わせるように変換する第1レンズ40を配置するようにしている。
しかしながら、図5を見るとわかるように、第1レンズ40の水平方向外側の入射面42に入射する光については、コーンCの広がり状態と同様な広がり角度の状態に変換しても、依然として、例えば点線LOで示す光線のように、第2レンズ30の入射面32の外側に照射されることになる。
そこで、さらに、第1レンズ40は、第1レンズ40の水平方向外側の入射面42に入射する仮想光源20’からの光を第2レンズ30の水平方向外側の入射面32に入射させるように内向きに変換して第2レンズ30に照射するように形成されている。
つまり、第1レンズ40は、コーンCの広がり状態と同様な広がり角度の状態に変換しただけでは第2レンズ30の入射面32の横方向外側に照射される点線LOで示すような光線を内向きに変換して第2レンズ30の入射面32に照射するように形成されている。
具体的には、光源光軸Zを基準として、第1レンズ40の入射面42に対する仮想光源20’からの光の照射角度θが35度以上となる第1レンズ40の水平方向外側の入射面42に入射する光について、出射面41から光が出射するときに、出射した光が第2レンズ30の水平方向外側の入射面32に入射するように内向きに変換して照射するように、出射面41が形成されている。
なお、本実施形態では、照射角度θが35度以上となる第1レンズ40の水平方向外側の入射面42に入射する光について、内向きに変換して第2レンズ30に照射するようにしないと入射面32に入射しないため、照射角度θが35度以上となる第1レンズ40の水平方向外側の入射面42に入射する光を内向きに変換して第2レンズ30に照射するようにしているが、照射角度θが35度以上であることが必須の要件でないことは言うまでもない。
つまり、小型化のための第2レンズ30の大きさに応じて、上述のように、第1レンズ40の水平方向外側の入射面42に入射する光で、コーンCの広がり状態と同様な広がり角度の状態に変換したときに、第2レンズ30の入射面32よりも外側に照射されることになる光が入射する第1レンズ40の水平方向外側の入射面42に入射する光について内向きに変換して第2レンズ30に照射するようにすればよい。
ここで、第1レンズ40を設けない場合について考えると、まず、第2レンズ30の基本焦点SFが仮想光源20’の発光中心若しくは発光中心近傍に位置するようにするためには、第2レンズ30をかなり前方に配置するようにする必要があり、そして、第2レンズ30に仮想光源20’からの光を無駄なく入射するようにするためには、仮想光源20’のライトコーンLCの広がりに合わせるように大きな第2レンズ30とする必要がある。
一方、本実施形態では、第2レンズ30と仮想光源20’との間に、第1レンズ40を設け、この第1レンズ40によって、仮想光源20’のライトコーンLCの広がりを第2レンズ30と第2レンズ30の基本焦点SFとを結ぶコーンCの広がり状態と同様な広がり角度の状態に変換するとともに、その変換だけでは第2レンズ30の入射面32から外れることになる第1レンズ40の水平方向外側の入射面42に入射する光を第2レンズ30の水平方向外側の入射面32に入射させるように内向きに変換して第2レンズ30に照射するようにしている。
したがって、第2レンズ30を大幅に仮想光源20’に近づけて配置することができるとともに、第2レンズ30の大きさも大幅に小さくすることが可能となる。
なお、第2レンズ30を仮想光源20’に近づけて配置できることは、実際の光源20(図3参照)に第2レンズ30を近づけて配置できることを意味する。
この結果、本実施形態では、小型化した第2レンズ30を光源20に近づけて配置できるため、前後方向にも左右方向にもコンパクトな灯具ユニット10とすることができ、車両用灯具としてもコンパクトなものとすることが可能である。
次に、上記のような第1レンズ40及び第2レンズ30の基本的な構成に対して、図3を参照して説明したように、シェード50及び光源20を配置させ、カットオフラインを有するロービーム配光パターンを形成したときに、カットオフラインをより良好なものとするための構成について説明する。
図6は、より良好な配光パターンとする前の比較例としての配光パターンを示す図であり、より具体的には、上述した第1レンズ40及び第2レンズ30の基本的な構成に対して、シェード50及び光源20を加えただけの状態のときのスクリーン上での配光パターンを等光度線で示す図である。なお、図6において、VU−VLはスクリーン上での鉛直線であり、HL−HRはスクリーン上での水平線である。
なお、以降においても、スクリーン上での配光パターンが示される図においては、VU−VLはスクリーン上での鉛直線であり、HL−HRはスクリーン上での水平線である。
上述したように、シェード50は、平板状であるため、シェード50の基準点CPと第1レンズ40の基本焦点PFとは一致しているものの、その基準点CPから車両幅方向若しくは横方向に離れたシェード50の上辺51は、焦点ズレを起こすことになる。
このため、何もしないと、図6に示す丸囲み領域Aのように下側水平カットオフラインが反り上がるようになり、また、丸囲み領域Bのように上側水平カットオフラインに緩やかな湾曲が現れる状態となる。
そこで、引き続き、以下では、このような反り上がりや湾曲を抑制するための第1レンズ40の出射面41の形状について説明する。
図7は、第1レンズ40の入射面42を光源20側から見た図であり、主要な入射面42の範囲だけを模式的に示している。
図7のX軸及びY軸は、これまでと同じであり、X軸が水平方向を示す軸であり、Y軸が鉛直方向を示す軸であり、図7において上側が鉛直方向上側である。
入射面42の中央側を基準に左右θの範囲は、図5を参照しながら説明した第1レンズ40の基本焦点PFに仮定した仮想光源20’からの光の照射角度がθ(本例では左右それぞれ35°)となる範囲を示している。
図7では、仮想光源20’からの光の照射角度が、光源20の光源光軸Zを基準とした水平方向角度で所定角度θ以上となる水平方向外側の外側入射面に数値が記載されているが、この数値は、第2レンズ30の焦点位置の位置ズレ量を示したものになっている。
具体的に説明すると、第2レンズ30の出射面31(図5参照)側から光を第2レンズ30の基本焦点SF側に向けて照射すると、光は、第1レンズ40を経由して基本焦点SF側に向かうことになる。
このときに、図7に示す第1レンズ40の入射面42の水平方向外側の外側入射面から基本焦点SF側に出射する光について、その外側入射面に記載されている数値分だけ基本焦点SFに対して焦点位置がズレるようになっていることを示している。
なお、外側入射面に記載されている数値がプラスである場合、そこを通過する光が基本焦点SFに対して鉛直方向上側にその数値の分だけ焦点位置がズレ、逆にマイナスである場合、そこを通過する光が基本焦点SFに対して鉛直方向下側にその数値の分だけ焦点位置がズレることを示している(なお、数値の単位はmmである)。
また、数値間の間に点線矢印を示しているが、この矢印は、その点線矢印の基端側から矢印先端側に向かって数値が補完されるように変化することを模式的に示したものである。
そして、この入射面42における焦点位置のズラし状態は、この入射面42に対応する出射面41(図5参照)の形状によって実現している。
つまり、第1レンズ40は、仮想光源20’からの光の照射角度が、光源20の光源光軸Zを基準とした水平方向角度で所定角度θ以上となる光源光軸Zを挟んで水平方向外側に位置する外側入射面のうちの光源光軸Zとほぼ同じ鉛直方向の高さ位置(基本焦点PFと同じ高さ位置)から上側に位置する2つの上部入射面42aに対応する上部出射面が、第1レンズ40の上部入射面42aの上部外側に対応する上部出射面ほど、第2レンズ30の焦点位置を第2レンズ30の基本焦点SFに対して鉛直方向上側にズラすように形成されている。
なお、図7では、光源20側から入射面42を見ている図になっているが、第2レンズ30側から見ても、第1レンズ40の上部入射面42aの上部外側に対応する上部出射面ほど、第2レンズ30の焦点位置を第2レンズの基本焦点SFに対して鉛直方向上側にズラすように形成されている状態になっている。
ここで、図7の左側の上部入射面42aが図6の配光パターンLPの右側のカットオフラインの反り上がり部分(図6の丸囲み領域A)への寄与度が高く、図7の右側の上部入射面42aが図6の配光パターンLPの左側のカットオフラインの湾曲部分(図6の丸囲み領域B)への寄与度が高く、上述のように、第2レンズ30の焦点位置を基本焦点SFに対して鉛直方向上側にズラすようにすると、この部分に対応した第2レンズ30の出射面31から前方に照射される光は下側に下がるようになる。
この結果、反り上がり部分(図6の丸囲み領域A)及び湾曲部分(図6の丸囲み領域B)が下側に下がるように調節されることになり、フラットなカットオフラインとなる。
一方、さらに、図7に示すように、第1レンズ40は、外側入射面のうちの光源光軸Zとほぼ同じ鉛直方向の高さ位置(基本焦点PFと同じ高さ位置)から下側に位置する2つの下部入射面42bに対応する下部出射面についても、第1レンズ40の下部入射面42bの下部外側に対応する下部出射面ほど、第2レンズ30の焦点位置を第2レンズ30の基本焦点に対して鉛直方向下側にズラすように形成している。
なお、図7では、光源20側から入射面42を見ている図になっているが、第2レンズ30側から見ても、第1レンズ40の下部入射面42bの下部外側に対応する下部出射面ほど、第2レンズ30の焦点位置を第2レンズ30の基本焦点に対して鉛直方向下側にズラすように形成されている状態になっている。
つまり、この第1レンズ40の下部入射面42bを通過する光については、少し配光パターンLP(図6参照)の上側に上がるように調整することで、先ほどの上部入射面42aによる調整と合わせることでより配光パターンLPの左側の上側水平カットオフライン及び配光パターンLPの右側の下側水平カットオフラインのフラット化を行うようにしている。
このような配光制御を行うようにすると、図8に示す配光パターンLPの状態となり、先ほど図6で見られていた反り上がりや湾曲の無い良好な配光パターンLPとなる。
ところで、図8に示す配光パターンLPよりも、さらに配光パターンを水平方向に拡げることで視認性向上が図れため、以下では、そのための配光制御の構成に関して説明する。
図9は、第1レンズ40、シェード50、及び、光源20の発光チップ21を上から見た上面図であり、図9上側には、模式的な配光パターンの図を合わせて示しており、図9では、新たに符号CP’のポイントが加わっている。
このCP’は、光源光軸Z上に位置するシェード50の上辺51の第1レンズ40側の位置である。
そして、図9に示すように、発光チップ21の左右両端から位置CP’を通る線(矢印T1、T2参照)によってエリアを区切ると、まず、線で挟まれるエリア(1)の範囲内の光は、図9の上側に示す(1)の配光パターンを形成している。
つまり、エリア(1)の範囲内の光は、配光パターンの全体の形状とほぼ同じ形状の配光パターンを形成する。
一方、左側のエリア(2)の範囲内の光は、図9の上側に示す(2)の配光パターン、つまり、右側の下側カットオフラインに対応する配光パターン部分の形状とほぼ同じ形状の配光パターンを形成している。
同様に、右側のエリア(3)の範囲内の光は、図9の上側に示す(3)の配光パターン、つまり、左側の上側カットオフライン及び斜めカットオフラインに対応する配光パターン部分の形状とほぼ同じ形状の配光パターンを形成している。
そして、これら(1)〜(3)の配光パターンが多重されることで図8に示した配光パターンLPを形成している。
このことから、(2)及び(3)の配光パターンが(1)の配光パターンに対して左右方向にズラすように多重させるようにすることで配光パターンを水平方向に拡げることができる。
具体的には、(3)の配光パターンが(1)の配光パターンの左側にズレるように配光制御して多重させるようにすることで斜めカットオフラインに影響を与えずに全体の配光パターンの水平方向の範囲を左側に拡げることができ、同様に、(2)の配光パターンが(1)の配光パターンの右側にズレるように配光制御して多重させるようにすることで、やはり、カットオフラインに影響を与えることなく、全体の配光パターンの水平方向の範囲を右側に拡げることができる。
そこで、このような配光制御を第2レンズ30で行うようにしている。
図10は、第2レンズ30の配光制御を説明するための図である。
図10でも、図9での説明に合わせて、第2レンズ30から出射する光のどの範囲が、図9に示したエリア(1)、(2)、及び、(3)の光に対応しているのかを、両矢印で範囲(1)、(2)、及び、(3)として示している。
先に、説明したように、第2レンズ30は、出射面31に関しては、任意であり、その与えられた出射面31の形状を考慮して入射面32の形状を制御することで配光制御を行っている。
なお、図10においても、光線に関しては、仮想光源20’からの光線を描いている。
図10に示すように、第2レンズ30の入射面32は、光源20(図3参照)側から見て、第2レンズの入射面32の図9で示したエリア(1)に対応する中央側部分に入射する光をほぼ平行光の状態で第2レンズ30の出射面31(図10の両矢印(1)の範囲参照)から前方側に照射し、光源20側から見て、図9で示したエリア(1)に対応する中央側部分よりも水平方向左側の第2レンズ30の入射面32に入射する光を第2レンズ30の出射面31(図10の両矢印(2)の範囲参照)から右側前方に照射し、光源20側から見て、図9で示したエリア(3)に対応する中央側部分よりも水平方向右側の第2レンズ30の入射面32に入射する光を第2レンズ30の出射面31(図10の両矢印(3)の範囲参照)から左側前方に照射する形状に形成されている。
図11は、配光パターンを拡げた結果を示すための図であり、図11(a)は、配光パターンLPを拡げる前の図8に示したスクリーン上での配光パターンであり、図11(b)は、上述の第2レンズ30による配光パターンを拡げる配光制御を行ったときのスクリーン上での配光パターンを等光度線で示した図である。
図11(a)及び図11(b)を見比べればわかるように、図11(b)に示される第2レンズ30による配光パターンを拡げる配光制御を行ったとき配光パターンLPも図11(a)の配光パターンLPと同じ良好なカットオフラインを維持したまま、配光パターンLPが水平方向に拡がり視認性の高い良好なものになっている。
以上のような基本的な構成によって、カットオフラインを有するメイン配光を形成することができる。
ところで、上記のような基本的な構成では、従来技術で例示した車両用灯具のように、導光部を利用してレンズの所定の範囲に光を入射させる構成を有していない。
ここで、導光部を導波できる光は、臨界角を超えない光であり、臨界角を超えるような光は導光部から漏洩する。
このため、従来技術で例示した車両用灯具のように、導光部を利用してレンズの所定の範囲に光を入射させる構成とした場合には、この漏洩光がレンズの予期せぬ部分に再入射してグレア光となる恐れがあるが、本実施形態のような構成とすれば、そのような心配はない。
また、灯具ユニットのサイズの点で見ても、第2レンズ30と光源20との間には、第1レンズ40が配置され、その第1レンズ40によって、ライトコーンLCを変換しただけでは、第2レンズ30に入射できない光を第2レンズ30に入射させるように光を内向きに変換する配光制御を行っているので、小型の第2レンズ30を光源20に近づけて配置できる構成になっており、小型化が可能になっている。
以上、カットオフラインを有するメイン配光を形成するための基本的な構成について説明してきたが、このようにして構成される配光パターンは、図11(b)に示した通りであり、図11(b)を見るとわかるように、配光パターンLPの中央側に逆台形状の光度の高い配光部分MPがある。
このような光度の高い配光部分MPがあると、その配光部分MPが路面に強く映り込むことになるので暈すようにするのが好適である。
また、配光パターンLPの中央下側は、明暗境界線がハッキリした状態になっており、視認性を向上させるためには、この部分も暈すようにするのが好適である。
そこで、さらに、第1レンズ40の配光制御を工夫することで、配光部分MP及び配光パターンLPの中央下側の明暗境界線部分を暈すようにするための構成について、以下で説明する。
以下、詳しく説明するがこの第1レンズ40の配光制御をさらに工夫した部分が、はじめに図2を参照して触れた主レンズ部40Aの上側レンズ部40aである。
(上側レンズ部)
図12は、図11(b)の配光パターンLPをさらに改善するためのポイントを説明するための図であり、図12を参照しながら図11(b)の配光パターンLPをさらに改善するためのポイントについて、まず説明を行い、その後、具体的な構成について説明する。
図12(a)は、第1レンズ40、シェード50及び光源20の発光チップ21を横から見た側面図である。
図12(b)は、図12(a)の第1レンズ40の出射面41から照射される光のうち、点線で示したところより上側の出射面41から照射される光で形成されるスクリーン上での配光パターンを等光度線で示した図である。
なお、図12(b)は、第2レンズ30を透過後の配光パターンである。
また、図12(c)は、点線で示したところより下側の出射面41から照射される光で形成されるスクリーン上での配光パターンを等光度線で示した図である。
なお、図12(c)も第2レンズ30を透過後の配光パターンである。
そして、図12(b)及び図12(c)に示した配光パターンが多重されることで図11(b)の配光パターンLPが構成されることになる。
ここで、図12(b)に着目すると、図11(b)の配光パターンLPの中央に現れる逆台形状の光度の高い配光部分MPと同様に逆台形状の高光度の配光部分MP’が見られる。
また、図12(b)の配光パターンの中央下側の明暗境界線の部分は、図11(b)の配光パターンLPの中央下側の明暗境界線部分と酷似した状態であることが見て取れる。
一方、図12(c)の配光パターンには、逆台形状の高光度の配光部分は見られず、また、配光パターンの中央下側の明暗境界線部分も図11(b)の配光パターンLPの中央下側の明暗境界線部分とそれほど酷似していない。
このことから、第1レンズ40の出射面41から照射される光で形成される配光部分MP’により、図11(b)の配光部分MPや図11(b)の配光パターンLPの明暗境界線部分が生じていると考えられるため、図11(b)の配光部分MP及び配光パターンLPの中央下側の明暗境界線部分を暈すためには、図12(b)の配光パターンを暈すようにすれば、良いと考えられる。
そこで、以下では、具体的に図12(b)の配光パターンを暈すようにするための構成について説明する。
まず、図12(a)に示す第1レンズ40の出射面41の点線より上側の出射面がどのように規定されるのかについて説明する。
点線より上側の出射面は、図12(a)に示すように、第1レンズ40の基本焦点PFから第1レンズ40の入射面42に直線(矢印T3参照)を描いた時に、光源20の光源光軸Zと直線(矢印T3参照)とがなす鉛直方向角度が所定角度β以上となる鉛直方向上側の上側入射面42cに対応する出射面41になっており、図12(a)の点線は、上側入射面42cに対応する出射面41の下端である。
そして、この所定角度βは、光源20の発光チップ21の下端から第1レンズ40の基本焦点PF(シェード50の基準点CPでもある)を通る直線(矢印T3参照)と光源20の光源光軸Zとのなす角度になっており、本実施形態では所定角度βはほぼ30°になっている。
そこで、この上側の出射面41とそれよりも下側の出射面41とを分割して配光制御を行うようにし、図12(c)に示した配光パターンはそのままで、図12(b)に示した配光パターンを暈すようにする。
具体的には、第2レンズ30(図3参照)側から光を第2レンズ30の基本焦点SF(図3参照)に向けて照射したときに、所定角度β以上となる鉛直方向上側の上側入射面42cに対応する出射面41において、第2レンズ30の焦点が第2レンズ30の基本焦点SFに対して水平方向及び鉛直方向にズレるように第1レンズ40の上側の出射面41の形状を調節する。
図13は、第1レンズ40を示した斜視図であり、X軸、Y軸及びZ軸は、これまでと同様である。
上述したように、第1レンズ40は、上側の出射面41と下側の出射面41を分割するようにすることで配光制御を行うようにする。
そのために、第1レンズ40は、図12(a)を参照して説明したように、第1レンズ40の基本焦点PFから第1レンズ40の入射面42に直線を描いた時に、光源20の光源光軸Zと直線(図12(a)の矢印T3参照)とがなす鉛直方向角度が所定角度β以上となる鉛直方向上側の上側入射面42cに対応する部分が、図13に示すように、上側レンズ部40aとされている。
なお、このように上側レンズ部40aを構成する場合には、図7を参照して説明した上部入射面42a及び上部入射面42aは、光源20の光源光軸Zよりも上側で上側レンズ部40aに至るまでの範囲とされ、その上部入射面42a及び上部入射面42aに対応する上部出射面も光源20の光源光軸Zよりも上側で上側レンズ部40aに至るまでの範囲とされることになる。
また、図7を参照して説明した下部入射面42b及び下部入射面42bに対応する下部出射面は、このように上側レンズ部40aを構成する場合でも実質的に範囲は変わらない。
図14は、上述の第1レンズ40の入射面42の主要な範囲を光源20側から見た図であり、X軸及びY軸は図13と同様であり、図上側が鉛直方向上側である。
なお、図14(a)は、第2レンズ30の焦点位置を基本焦点SFに対して鉛直方向にズラす内容を説明するための図であり、図14(b)は、焦点位置を水平方向にズラす内容を説明するための図である。
具体的には、まず、図14(a)に示すように、上側レンズ部40a(図13参照)は、上側入射面42cに対応する上側出射面41c(図13参照)が、上側入射面42cの上側に対応する上側出射面41cほど、図14(a)に示す数値分だけ第2レンズ30の焦点位置を第2レンズ30の基本焦点SFに対してズラすように、上側出射面41c(図13参照)が形成されている。
なお、図14(a)に示す数値も図7で説明したのと同様に、数値間の間が補完されるようになっているものであり、数値の単位はmmである。
また、数値がプラスの場合は、第2レンズ30の基本焦点SFに対して鉛直方向上側に焦点位置がズレることを示している。
ここで、鉛直方向における上下関係は、第2レンズ側から見ても同じであるので、図14(a)に示す状態は、上側入射面42cに対応する上側出射面41c(図13参照)が、第2レンズ30側から見たときに、上側入射面42cの上側に対応する上側出射面41cほど、第2レンズ30の焦点位置を第2レンズ30の基本焦点SFに対して鉛直方向上側にズラすようになっている。
さらに、上側レンズ部40aは、上側出射面41c(図13参照)が第2レンズ30の焦点位置を第2レンズ30の基本焦点SFに対して鉛直方向上側にズラすように形成されているだけでなく、水平方向にもズラすように形成されており、以下、この水平方向に焦点位置をズラすことについて図14(b)を参照して説明する。
図14(b)に示す数値は、図14(a)と同様に数値間の間が補完されるようになっているものであり、数値の単位もmmであるが、図14(b)のプラスの表記は基本焦点SFの後方側から見て右側に焦点位置がズレることを表しており、マイナスの表記は左側に焦点位置がズレることを表している。
そして、図14(b)に示す状態を第2レンズ30側から見るようにした場合、左右の関係だけが逆転する。
したがって、第1レンズ40の上側レンズ部40aの上側出射面41c(図13参照)は、第2レンズ30側から見たときに、水平方向中央から右外側の上側入射面42cに対応する上側出射面41cほど、第2レンズ30の焦点位置を第2レンズ30の基本焦点SFに対して右側にズラし、水平方向中央から左外側の上側入射面42cに対応する上側出射面41cほど、第2レンズ30の焦点位置を第2レンズ30の基本焦点SFに対して左側にズラすように形成されている。
第1レンズ40の上側レンズ部40aを以上のように構成すると、まず、第2レンズ30の焦点位置を第2レンズ30の基本焦点SFに対して鉛直方向上側にズラしたことによって図12(b)に示す配光パターンを下側に拡げるように暈すことができる。
なお、このように配光制御しておくと、光源20の鉛直方向の位置ズレが起きても上方側に光が照射されることが起き難くなるため、光源20の鉛直方向の位置ズレによるグレア光の発生が起き難くなる。
また、第2レンズ30の焦点位置を第2レンズ30の基本焦点SFに対して水平方向にズラすことによって、配光パターンを水平方向に拡げて好適に図12(b)に示す配光パターンの逆台形状の光度の高い配光部分MP’を暈すことができる。
この結果、図12(b)に示した配光パターンは、図15に示すように、逆台形状の光度の高い配光部分MP’がなく、且つ、明暗境界線がハッキリした部分を有していない良好な配光パターンとなる。
そして、図16に図12(c)の配光パターンと図15の配光パターンとが多重された配光パターンLP(灯具ユニットのメイン配光であるロービーム配光パターン)を示しているが、図11(b)の配光パターンLPに現れていた逆台形状の光度の高い配光部分MPがなくなり、また、配光パターンの中央下側のハッキリとした明暗境界線もなくなっていることがわかる。
ところで、第1レンズ40は、上側レンズ部40aを形成するように出射面41を上側と下側とで分割しているため、図13を見るとわかるように、上側出射面41cとそれよりも下側の出射面41との間に段差が存在する。
この段差からの光が上方に照射されてグレア光にならないようにするために、図13に示すように、上側レンズ部40aの上側出射面41cと上側レンズ部40aの下側に位置する第1レンズ40のレンズ部分40bの出射面41dとの繋がり面45は、上側出射面41cの下端から前方に延出して上側レンズ部40aの下側に位置する第1レンズ40のレンズ部分40bの出射面41dの上端に繋がる延出面としておくことが好適である。
つまり、上側レンズ部40aの上側出射面41cが下側に位置する第1レンズ40の出射面41dよりも前方側に位置しないようにするのが好適である。
このように構成しておくと、繋がり面45に入射する光が下方側に向くように照射されることになるのでグレア光の発生を抑制することができる。
以上のように、構成することで斜めカットオフパターンを有する良好なロービーム配光パターンであるメイン配光を形成することができる。
ところで、本実施形態では、斜めカットオフパターンを有するメイン配光を形成するためにシェード50を用いて形成しているため、第1レンズ40の下側の部分には、光源20からの光が入射しない部分が存在する。
つまり、これまでの説明は、この光源20からの光がシェード50によって遮られずに光が入射するレンズ部分(図2の主レンズ部40A参照)の入射面や出射面などについて説明してきた。
しかしながら、第1レンズ40の下側には、光が入射せずメイン配光の形成に使用されていない部分が存在するため、この使用していない部分をうまく活用することで標識や看板などに光を照射するオーバーヘッド配光のような上方に照射する配光パターンを形成することが可能である。
そして、そのようにすれば、別の灯具ユニットを用いずとも1つの灯具ユニットだけで、メイン配光の上方に照射するオーバーヘッド配光のような配光パターンも形成することが可能である。
以下では、このメイン配光の形成に使用されていない第1レンズ40の下側の部分、つまり、図2で示した副レンズ部40Bを活用して、メイン配光の上方に照射する配光パターンを形成する構成について詳細な説明を行う。
なお、上記では、メイン配光として斜めカットオフラインを有するロービーム配光パターンの場合について説明してきたが、地域によっては、カットオフラインに斜めカットオフラインを設けない場合があるので、あくまでも、上記メイン配光を形成するための詳細な構成は、一例であることに留意されたい。
斜めカットオフラインを有していないロービーム配光パターンの場合には、シェード50の上辺51の形状をそのロービーム配光パターンのカットオフラインの形状に合わせるようにするとともに、第1レンズ40の主レンズ部40A(図2参照)の出射面の形状を調節するようにすれば良い。
したがって、詳細に上述した斜めカットオフラインを有するロービーム配光パターンと異なるロービーム配光パターンをメイン配光とする場合であっても、シェード50を用いて所定のカットオフラインを形成し、第1レンズ40の主レンズ部40Aでメイン配光(所定のロービーム配光パターン)を形成するようにすることに変わりはない。
しかしながら、シェード50の上辺51の形状や第1レンズ40の主レンズ部40Aの部分については、所望のメイン配光(ロービーム配光パターン)に合わせて適宜調整されることになるので、シェード50の上辺51の形状や第1レンズ40の主レンズ部40Aの入射面や出射面などの具体的な形状については、上記で詳細に説明したものに限定されるものでない点について留意されたい。
(メイン配光の上方に照射する配光パターンの形成)
まず、最初に図17を参照しながら第1レンズ40において、副レンズ部40Bとする領域について説明を行う。
図17は、副レンズ部40Bとする領域を説明するための図であり、第1レンズ40と、シェード50と、光源20の発光チップ21だけを示した図になっている。
なお、図17において、Z軸及びY軸は、これまでの図と同様であり、X軸については、Z軸及びY軸の交点に重なることになるので図示を省略している。
図17に示すように、発光チップ21の上端と第1レンズ40の基本焦点PF(シェード50の基準点CPでもある)を結ぶ直線である矢印T4が第1レンズ40の入射面42と交差する位置よりも下側の入射面42には、光源20からの光がシェード50によって遮られ、基本的に入射しない。
なお、矢印T4で示す直線は、第1レンズ40の基本焦点PF(シェード50の基準点CPでもある)を原点として、光源光軸Zに対して鉛直方向の角度γとなる直線となっており、本実施形態では、角度γが約30度になっている。
したがって、第1レンズ40の基本焦点PF(シェード50の基準点CPでもある)を原点として光源光軸Zに対して鉛直方向角度で約30度以上となる第1レンズ40の下側の入射面42に対応する部分を副レンズ部40Bとして、この副レンズ部40Bをオーバーヘッド配光などのようなメイン配光の上側に照射する配光パターンを形成するのに用いることで、これまで説明してきたメイン配光に影響することなく、メイン配光の上側に照射する配光パターンを形成することが可能となる。
以下、より具体的に、オーバーヘッド配光などのようなメイン配光の上方に照射する配光パターンを形成するための構成について説明する。
図2に示すように、光源20からの光を副レンズ部40Bに入射させるために、シェード50には、開口52が形成されている。
図18は、シェード50を光源20側から見た図である。
なお、図18においても、Y軸及びX軸は、これまでと同様であり、光源光軸Zは、Y軸及びX軸の交点に重なるので図示を省略している。
また、図18では、発光チップ21の位置を模式的に示している。
図18に示すように、シェード50に形成される開口52は、シェード50の左右中央側(左右方向で光源光軸Zが位置する位置)から左右外側に向かって開口52の上辺52aが下側に下がる略円弧状に形成された開口52になっており、本実施形態では、正20角形で円を近似した時の一部の円弧状である略円弧状の上辺52aとなっている。
なお、開口52の底辺52bは、上辺52aの左右の端を直線で繋ぐ形状になっており、開口52は、ほぼ三日月形状になっている。
開口52を通過する光源20(発光チップ21)からの光は、開口52の左右外側を通る光ほど光源20(発光チップ21)から斜めに照射された光であるため、開口52の上辺52aを直線にしておくと、開口52の左右外側を通過した光ほど第1レンズ40の上側に入射することになる。
そうすると、開口52の左右外側を通過した光が、副レンズ部40Bよりも上に照射され、主レンズ部40Aに入射する恐れがある。
これを回避するために、開口52を形成する位置を鉛直方向下側に位置させることも可能であるが、そうすると、開口52の左右中央側を通過する光は、副レンズ部40Bのより下側に入射することになり、副レンズ部40Bの左右中央側に光が入射しない領域を多く作る結果となるため、配光パターンを形成するための十分な光量を確保し難くなる。
一方、本実施形態のように、開口52の上辺52aを円弧状にしておくと、第1レンズ40の入射面42に対して照射される光束の上端が左右方向で鉛直方向の位置が揃った直線状の上端にすることができる。
このため、開口52全体を下側に位置させるように形成しなくても、主レンズ部40Aに光が入射することを回避できるので、副レンズ部40Bの左右中央側にも光を良好に入射させることができ、良好に配光パターンを形成するための光量を確保することができる。
また、図2及び図18に示すように、詳細については、後ほど説明するが、シェード50には、開口52の上辺52aから第1レンズ40側に向かって所定の角度で下方に傾斜するようにひさし53が設けられている。
上述のように、開口52の上辺52aの形状を多角形としておくと、この開口52を形成するときに、折り曲げることでひさし53を形成できるように略短冊状の切残し部分を設けるようにしやすいため、この点からしても開口52の上辺52aを多角形で略円弧状となるように形成することが好適である。
なお、開口52となる材料部分の一部を残しておき、金型などで成形する場合には、上辺52aを角形でない滑らかな円弧状としつつ、ひさし53を同時に成形することも可能であることから、必ずしも開口52の上辺52aが多角形で略円弧状となるようにされている必要はない。
図19は、光源20(発光チップ21)からの光がシェード50の開口52を通過して副レンズ部40Bに照射される状態を示した図である。
先ほど、図17を参照しながら説明したように、副レンズ部40Bが、発光チップ21の上端と第1レンズ40の基本焦点PF(シェード50の基準点CP)とを結ぶ延長線が第1レンズ40の入射面42に交わる位置よりも下側のレンズ部分に形成されることについて説明した。
一方で、図19に示すように、この副レンズ部40Bに光を照射させるために設けられる開口52の上辺52aの最も鉛直方向上側に位置する位置は、基本焦点PF(シェード50の基準点CP)よりも約0.9mm下側に位置するようになっている。
このため発光チップ21の下端から開口52の上側を通過するように照射される光(光線L2参照)が、副レンズ部40Bの最も上側に入射することになるが、その光(光線L2参照)でも、主レンズ部40Aと副レンズ部40Bとの境目よりも下側にしか照射されない。
このため、開口52は、主レンズ部40Aと副レンズ部40Bの境目に光が照射されない位置に位置するようになっており、主レンズ部40Aと副レンズ部40Bの境目の段差47で光が反射されてグレア光になることが回避できるようになっている。
ところで、図19に示す発光チップ21の位置は、設計中心の位置であるが、実際に灯具ユニット10を組立てる上では、組立誤差のために発光チップ21の位置が図19に示す位置よりも少し下側に位置するような場合も考えられる。
そうすると、先ほどの光線L2に該当する発光チップ21の下端から開口52の上側に向かう光は、仮に、ひさし53がないとすれば、より第1レンズ40の上側の入射面42に入射するように開口52を通過することになる。
しかしながら、本実施形態のように、開口52から第1レンズ40側に向かって所定の角度で下方に傾斜するひさし53を設けることで、そのような光を遮光して、主レンズ部40Aと副レンズ部40Bの境目に光が照射されることを回避することが可能となり、また、当然、主レンズ部40A側に光が照射されることも回避することができる。
本実施形態では、ひさし53は、幅が約2mmで光源光軸Zを基準としたときに下側に35°傾斜するようにしている。
ひさし53の傾斜をより大きくすれば、その分だけ発光チップ21が大きく位置ズレしてもグレア光の発生を抑制する効果が得られるが、ひさし53の傾斜が大きくなると開口52を通過する光を遮光するようになっていき、必要な光量が得られなくなることから、組立工程で許容される発光チップ21の位置ズレ量(組立て誤差)を基準に適切な傾斜角度となるようにひさし53の角度を決めるのが好ましく、また、ひさし53の幅についても同様である。
なお、本実施形態では、図18を見るとわかるように、ひさし53は、開口52の上辺52aの左右中央側を基準とした所定の範囲、つまり、左右中央から上辺52aに沿って左外側に向かった約50%の範囲、及び、左右中央から上辺52aに沿って右外側に向かった約50%の範囲に設けるようにしている。
しかしながら、これに限定されるものではなく、ひさし53は、発光チップ21の位置ズレを考慮した時に必要と考えられる所定の範囲に設けるようにすればよい。
次に、副レンズ部40Bの配光制御のための構成について説明する。
なお、メイン配光のための構成について説明していたところでは、例えば、図13のように、上側レンズ部40aの下側に位置する第1レンズ40のレンズ部分40bは、第1レンズ40の最下端までのような図示になっているが、実際には、開口52を設けていないシェード50の状態において光が入射することができる範囲がレンズ部分40bであるので、正確には、図19に示すように、主レンズ部40Aと副レンズ部40Bの境目が、レンズ部分40bの下端であり、第1レンズ40全体で見れば、レンズ部分40bは中央に位置するレンズ部となるが、主レンズ部40Aとしては下側レンズ部40bであり、その下側レンズ部40bの、さらに下側のレンズ部分に副レンズ部40Bが設けられる。
この副レンズ部40Bの部分を活用してメイン配光の上方に照射するオーバーヘッド配光のような配光パターンを形成するが、より具体的には、副レンズ部40Bの出射面41eを主レンズ部40Aの出射面から分割して、自由曲面でオーバーヘッド配光のような配光パターンを形成するための形状となるようにする。
この出射面41eについて、今から詳細に説明するが、以下の説明がわかり易いように出射面41eの設計における概略について述べておくと、副レンズ部40Bの出射面41eは、副レンズ部40Bの入射面42eに入射した光が形成する配光像(第2レンズ30を透過後の配光像)を左右上下方向に拡大する形状となる基本形状になっている。
そして、その左右上下方向に配光像を拡大する基本形状の出射面41eに対して、さらに、メイン配光の上側に向けて車両前方に照射される配光パターンが逆台形状となるように出射面41eの形状が調節され、そのように調節された出射面41eが副レンズ部40Bの出射面41eになっており、この概略説明の流れに沿って、以下、具体的に説明を行う。
まず、図20及び図21を参照しながら、配光像を左右上下方向に拡大するための構成について説明する。
配光像を左右方向に拡大するために、出射面41eは、第2レンズ30側から見たときの第2レンズ30の焦点位置を第2レンズ30の基本焦点SFに対して、これから図20を参照しながら説明するように左右方向にズラすように形成されている。
また、配光像を上下方向に拡大するために、出射面41eは、第2レンズ30側から見たときの第2レンズ30の焦点位置を第2レンズ30の基本焦点SFに対して、これから図21を参照しながら説明するように上下方向にズラすように形成されている。
以下、配光像の左右方向への拡大の構成、配光像の上下方向への拡大の構成の順番で説明を行う。
(配光像の左右方向への拡大)
図20は、配光像を左右方向に拡大するために、出射面41eが第2レンズ30側から見たときの第2レンズ30の焦点位置をどのようにズラしているかを説明するための図であり、図20(a)は第1レンズ40の入射面42の主要な範囲を光源20側から見た図であり、図20(b)は焦点位置のズレが理解しやすいように示した図である。
図20(a)では、副レンズ部40Bの入射面42eに対応する部分についてだけ焦点位置のズラし量を示す数値を記載しており、それよりも上側の入射面42の部分は、主レンズ部40Aの入射面であり、メイン配光の構成で説明した通りである。
なお、図20においても、Z軸、Y軸及びX軸は、これまでと同様であり、図20(a)の数値の単位はmmであり、図20(b)に示す通り、後方側から見たときに第2レンズ30の基本焦点SFに対して右側に焦点位置がズレる場合をプラスで表し、左側にズレる場合をマイナスで表している。
図20(a)に示すように、副レンズ部40Bの入射面42eの左右中央側の数値は0mmとなっている。
つまり、第2レンズ30の出射面31から光を基本焦点SF側に向けて入射させたときに、副レンズ部40Bの入射面42eの左右中央側から基本焦点SF側に向かって出射する光の焦点位置のズレ量は0mmであるので基本焦点SFに一致している。
一方、第2レンズ30側から見て左の外側の入射面42e、つまり、図20(a)の右側の入射面42eの数値は+6mmになっているので、そこを通って基本焦点SF側に向けて出射する光は、図20(b)に点線矢印で示すように、基本焦点SFよりも右側に6mmズレた位置、つまり、第2レンズ30側から見たときには、基本焦点SFよりも左側に6mmズレた位置に焦点位置が位置するようになっている。
また、同様に、第2レンズ30側から見て右の外側の入射面42e、つまり、図20(a)の左側の入射面42eの数値は−6mmになっているので、そこを通って基本焦点SF側に向けて出射する光は、図20(b)に点線矢印で示すように、基本焦点SFよりも左側に6mmズレた位置、つまり、第2レンズ30側から見たときには、基本焦点SFよりも右側に6mmズレた位置に焦点位置が位置するようになっている。
そして、図20(a)の数値の表記は、これまでと同様であるので、数値の記載がない部分は数値の間を補完するように数値が変化しているものである。
このため、第2レンズ30側から光を入射させるようにすると、入射面42eから出射する光は、入射面42eの左右中央側から左側ほど第2レンズ30の基本焦点SFに対して左側に照射される、つまり、入射面42eの左右中央側から左側ほど第2レンズ30の焦点位置が第2レンズ30の基本焦点SFに対して左側にズラされたようになっている。
同様に、第2レンズ30側から光を入射させるようにすると、入射面42eから出射する光は、入射面42eの左右中央側から右側ほど第2レンズ30の基本焦点SFに対して右側に照射される、つまり、入射面42eの左右中央側から右側ほど第2レンズ30の焦点位置が第2レンズ30の基本焦点SFに対して右側にズラされたようになっており、この焦点位置のズレは、各入射面42eの位置に対応する出射面41eの形状によって実現されている。
したがって、副レンズ部40Bの出射面41eは、副レンズ部40Bの入射面42eに入射した光源20からの光が形成する配光像を左右方向に拡大するために、第2レンズ30側から見たときに、副レンズ部40Bの左右中央側から左側の入射面42eに対応する出射面41eほど第2レンズ30の焦点位置を第2レンズ30の基本焦点SFに対して左側にズラし、副レンズ部40Bの左右中央側から右側の入射面42eに対応する出射面41eほど第2レンズ30の焦点位置を第2レンズ30の基本焦点SFに対して右側にズラすように形成されている。
なお、図20(b)では、光源20(発光チップ21)から照射される光束(多数の光線)の状態も示しているが、光は、このように形成された副レンズ部40Bを透過し、さらに、第2レンズ30を透過した後、第2レンズ30の右側の出射面31から出射した光は左側に照射され、第2レンズ30の左側の出射面31から出射した光は右側に照射されるようにクロス拡散されて左右方向に配光像が拡大されるようになっている。
(配光像の上下方向への拡大)
図21は、配光像を上下方向に拡大するために、出射面41eが第2レンズ30側から見たときの第2レンズ30の焦点位置をどのようにズラしているかを説明するための図であり、図21(a)は第1レンズ40の入射面42の主要な範囲を光源20側から見た図であり、図21(b)は焦点位置のズレが理解しやすいように示した図である。
図21(a)では、副レンズ部40Bの入射面42eに対応する部分についてだけ焦点位置のズラし量を示す数値を記載しており、それよりも上側の入射面42の部分は、主レンズ部40Aの入射面であり、メイン配光の構成で説明した通りである。
また、図21(a)の入射面42eは、図20(a)の入射面42eと同じであり、以下で説明するが、この部分において上下方向で見たときの焦点位置のズレの状態を示すようにしているものであり、左右方向への焦点位置のズレの状態は、図20で説明した通りである。
なお、図21においても、Z軸、Y軸及びX軸は、これまでと同様であり、図21(a)の数値の単位はmmであり、図21(b)に示す通り、第2レンズ30の基本焦点SFに対して上側に焦点位置がズレる場合をプラスで表し、下側にズレる場合をマイナスで表している。
図21(a)に示すように、副レンズ部40Bの入射面42eの下側の数値は0mmとなっている。
つまり、第2レンズ30の出射面31から光を基本焦点SF側に向けて入射させたときに、副レンズ部40Bの入射面42eの下側から基本焦点SF側に向かって出射する光の焦点位置のズレ量は0mmであるので、図21(b)に点線矢印で示すように、そこを通って基本焦点SF側に出射する光は、基本焦点SFに焦点位置が位置するようになっている。
一方、図21(a)に示すように、上側の入射面42eの数値は−2mmになっているので、そこを通って基本焦点SF側に向けて出射する光は、図21(b)に点線矢印で示すように、基本焦点SFよりも下側に2mmズレた位置に焦点位置が位置するようになっている。
そして、図21(a)の数値の表記は、これまでと同様であるので、数値の記載がない部分は数値の間を補完するように数値が変化しているものである。
このため、第2レンズ30側から光を入射させるようにすると、入射面42eから出射する光は、入射面42eの下側から上側に向かうほど第2レンズ30の基本焦点SFに対して下側に照射される、つまり、入射面42eの下側から上側に向かうほど第2レンズ30の焦点位置が第2レンズ30の基本焦点に対して下側にズラされたようになっており、この焦点位置のズレは、各入射面42eの位置に対応する出射面41eの形状によって実現されている。
なお、上下の関係は、図21(a)に示すように光源20側から見ても、第2レンズ30側から見ても同じである。
したがって、副レンズ部40Bの出射面41eは、副レンズ部40Bの入射面42eに入射した光源20からの光が形成する配光像を上下方向に拡大するために、第2レンズ30側から見たときに、副レンズ部40Bの下側の入射面42eに対応する出射面41eから上側の入射面42eに対応する出射面41eに向かって上側の入射面42eに対応する出射面41eほど第2レンズ30の焦点位置を第2レンズ30の基本焦点SFに対して下側にズラすように形成されている。
なお、図21(b)では、光源20(発光チップ21)から照射される光束(多数の光線)の状態も示しているが、光は、このように形成された副レンズ部40Bを透過し、さらに、第2レンズ30を透過した後、上下方向に拡がりながらメイン配光の上方に照射され、この結果、配光像が上下方向に拡大された状態となる。
図22は、このようにして形成されたメイン配光の上方に照射される配光パターンを説明するための図である。
図22に示す配光像BOVHは、上述した焦点位置をズラす調整を行う前の状態であり、焦点位置をズラす調整を行うことで、配光像BOVHが左右上下に拡大されて図22の配光パターンAOVHの状態となる。
しかしながら、配光パターンAOVHは、下辺及び上辺が湾曲した状態であるので、さらに、好適な配光パターンとするために、図22に示すように、配光パターンの上側の左右外側を矢印で示すように拡張するとともに、配光パターンの下側を矢印で示すように拡張して、ほぼ逆台形状の配光パターンROVHの状態となるように副レンズ部40Bを調整する。
具体的には、これまでと同様に焦点位置をズラす調整を行うことで、配光パターンを逆台形状の配光パターンROVHの状態に調整する。
以下では、図23を参照しながら、この逆台形状の配光パターンROVHの状態にするための焦点位置をズラす構成について詳細に説明する。
図23は、図22に示した配光パターンAOVHを逆台形状の配光パターンROVHの状態にするために、出射面41eが第2レンズ30側から見たときの第2レンズ30の焦点位置をどのようにズラしているかを説明するための図であり、第1レンズ40の入射面42の主要な範囲を光源20側から見た図である。
図23では、副レンズ部40Bの入射面42eに対応する部分についてだけ焦点位置のズラし量を示す数値を記載しており、それよりも上側の入射面42の部分は、主レンズ部40Aの入射面であり、メイン配光の構成で説明した通りである。
なお、図23においても、Y軸及びX軸は、これまでと同様であり、Z軸はY軸とX軸の交点に重なるため図示を省略している。
また、図23に示す数値の単位はmmであり、第2レンズ30の基本焦点SFに対して第1レンズ40側となる前方側に焦点位置がズレる場合をプラスで表し、第1レンズ40から離れる後方側にズレる場合をマイナスで表している。
図22に示した配光パターンAOVHの下辺に対応する部分は、副レンズ部40Bの入射面42eの下側に入射する光が主に形成し、配光パターンAOVHの上辺に対応する部分は、副レンズ部40Bの入射面42eの上側に入射する光が主に形成している。
そして、第2レンズ30の焦点位置が第2レンズ30の基本焦点SFに対して前方側にズレるようにすると、光は下側に照射されるようになり、逆に、基本焦点SFに対して後方側にズレるようにすると、光は上側に照射されるようになる。
なお、この焦点位置をズラす調整は、これまでと同様に副レンズ部40Bの出射面41eの形状を調整することで実現される。
ここで、図22に示す配光パターンAOVHを見ると、配光パターンAOVHの下辺は、左右中央側が上側に位置し、左右外側に向かって下側に下がるように湾曲しているため、この部分については左右中央側の光を下方に下げるように調整することで、配光パターンAOVHの下辺を湾曲のない直線状の下辺の状態に近づけることができる。
そして、焦点位置のズラしと光の照射方向の変化は、上述した通りであるので、図23に示すように、第2レンズ30側から見たときに、副レンズ部40Bの左右中央の下側の入射面42eに対応する出射面41eが第2レンズ30の焦点位置を第2レンズ30の基本焦点SFに対して第1レンズ40側となる前方側にズラすようにすればよく、具体的には、図23に+5mmの数値が示されている通り、焦点位置が基本焦点SFに対して5mm前方側にズレるようにしている。
一方、図22に示す配光パターンAOVHの上側については外側ほど光が上方に照射されるようにすれば、湾曲のない直線状の上辺の状態に近づけることができ、配光パターンAOVHの下辺と上辺がほぼ直線状になると、図22に示す配光パターンROVHの状態となる。
なお、配光パターンAOVHの下辺の左右外側を少し持ち上げる、つまり、左右外側は少し光が上方に照射されるようにすることで、より下辺を直線上に近づけることができる。
このため、第2レンズ30側から見たときに、副レンズ部40Bの左右中央の下側の入射面42e(図23で+5の部分)を基準としてみると、図23に示すように、上側、左右斜め上側及び左右外側に向かう入射面42eに対応する出射面41eほど第2レンズ30の焦点位置を第2レンズ30の基本焦点SFに対して第1レンズ40から離れる後方側にズラすようにする。
具体的には、図23に示すように、入射面42eの上側に対応する出射面41eは左右方向で見てどの部分も−6mm、つまり、第2レンズ30の焦点位置を第2レンズ30の基本焦点SFに対して第1レンズ40から離れる後方側に6mmズラすように形成されている。
このようにしておくと、焦点位置のズレ量は均一でも光源20からの距離の関係で外側ほど上方に光が照射されることになるので配光パターンで見たときには、配光パターンの左右外側ほど上方に調整されたようになり、配光パターンの上辺が直線状になる。
一方、配光パターンの下辺については、左右中央側を下げる調整も行っていることから、左右外側をそれほど上方に調整する必要がないので、図23に示すように、第2レンズ30の焦点位置を第2レンズ30の基本焦点SFに対して第1レンズから離れる後方側に2mmしかズラしておらず、左右外側の入射面42eに対応する出射面41eは、上側及び左右斜め上側の入射面42eに対応する出射面41eよりもズラし量が小さくなるように形成されている。
図24は、上述のよう第2レンズ30の焦点位置をズラす構成を備える副レンズ部40Bを通して形成される配光パターンROVHと、図16に示した配光パターンLP(メイン配光である斜めカットオフラインを有するロービーム配光パターン)とを合わせたスクリーン上での配光パターンを示す図である。
図24を見るとわかるように、メイン配光である配光パターンLPの上側に、いわゆるオーバーヘッド配光となる良好な配光パターンROVHが形成できている。
以上、具体的な実施形態を基に本発明の説明を行ってきたが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、技術的思想を逸脱することのない変更や改良を行ったものも発明の技術的範囲に含まれるものであり、そのことは当業者にとって特許請求の範囲の記載からである。
10 灯具ユニット
20 光源
20’ 仮想光源
21 発光チップ
21a 発光面
22 アルミ実装基板
30 第2レンズ
31 出射面
32 入射面
40 第1レンズ
40A 主レンズ部
40B 副レンズ部
40a 上側レンズ部
40b レンズ部分
41 出射面
41c 上側出射面
41d 出射面
41e 出射面
42 入射面
42a 上部入射面
42b 下部入射面
42c 上側入射面
42e 入射面
45 繋がり面
47 段差
50 シェード
51 上辺
52 開口
52a 上辺
52b 底辺
53 ひさし
C コーン
CP 基準点
L1 光線
L2 光線
LC ライトコーン
LO 光線
LP 配光パターン
MP 配光部分
MP’ 配光部分
PF 第1レンズの基本焦点
SF 第2レンズの基本焦点
X 水平方向軸
Y 鉛直方向軸
Z 光源光軸
BOVH 配光像
AOVH 配光パターン
ROVH 配光パターン
101L、101R 車両用前照灯
102 車両

Claims (5)

  1. 半導体型の光源と、
    前記光源の前方に配置される第2レンズと、
    前記光源と前記第2レンズの間に配置され、自身の基本焦点に仮想光源を位置させたときに、その仮想光源からのライトコーンを前記第2レンズと前記第2レンズの基本焦点とを結ぶコーンに変換するとともに、水平方向外側の入射面に入射する前記仮想光源からの光を前記第2レンズの水平方向外側の入射面に入射させるように内向きに変換して照射するように形成されている第1レンズと、
    前記第1レンズと前記光源の間に配置され、カットオフラインを形成するシェードと、を備え、
    前記第1レンズは、
    メイン配光用の主レンズ部と、
    前記主レンズ部の下側に設けられ、メイン配光の上方に照射する配光パターン用の副レンズ部と、を有し、
    前記シェードは、前記副レンズ部に前記光源からの光を入射させるために設けられた前記光源からの光を通過させる開口を有し、
    前記開口は、前記第1レンズの前記主レンズ部と前記副レンズ部との境目に前記光源からの光が照射されない位置に位置するように前記シェードに設けられていることを特徴とする車両用灯具。
  2. 前記開口は、前記開口の上辺が左右中央側から左右外側に向かって下側に下がる略円弧状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
  3. 前記シェードは、前記開口の上辺から前記第1レンズ側に向かって所定の角度で下方に傾斜するように設けられるひさしを有し、
    前記ひさしは、前記開口の上辺の左右中央側から左右外側の所定の範囲に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両用灯具。
  4. 前記副レンズ部の出射面は、前記副レンズ部の入射面に入射した前記光源からの光が形成する配光像を左右上下方向に拡大するとともに、車両前方の上方に照射される配光パターンが逆台形状となるように、前記第2レンズ側から見たときに、前記第2レンズの焦点位置を前記第2レンズの基本焦点に対してズラすように形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車両用灯具。
  5. 前記副レンズ部の前記入射面に入射した前記光源からの光が形成する配光像を左右上下方向に拡大するために、前記第2レンズ側から見たときに、前記副レンズ部の前記出射面は、
    水平方向において、前記副レンズ部の左右中央側から左側の前記入射面に対応する前記出射面ほど前記第2レンズの焦点位置を前記第2レンズの基本焦点に対して左側にズラし、前記副レンズ部の左右中央側から右側の前記入射面に対応する前記出射面ほど前記第2レンズの焦点位置を前記第2レンズの基本焦点に対して右側にズラし、
    鉛直方向において、前記副レンズ部の下側の前記入射面に対応する前記出射面から上側の前記入射面に対応する前記出射面に向かって上側の前記入射面に対応する前記出射面ほど前記第2レンズの焦点位置を前記第2レンズの基本焦点に対して下側にズラす基本形状とされており、
    さらに、その基本形状に対して、車両前方の上方に照射される配光パターンが逆台形状となるように、前記第2レンズの焦点位置を前記第2レンズの基本焦点に対して前後方向にズラすように形成されており、
    前記副レンズ部の前記出射面は、車両前方の上方に照射される配光パターンが逆台形状となるように、前記第2レンズ側から見たときに、前記副レンズ部の左右中央の下側の前記入射面に対応する前記出射面が前記第2レンズの焦点位置を前記第2レンズの基本焦点に対して前記第1レンズ側となる前方側にズラし、前記副レンズ部の左右中央の下側の前記入射面を基準に、上側、左右斜め上側及び左右外側に向かう前記入射面に対応する前記出射面ほど前記第2レンズの焦点位置を前記第2レンズの基本焦点に対して前記第1レンズから離れる後方側にズラすとともに、左右外側の前記入射面に対応する前記出射面が上側及び左右斜め上側の前記入射面に対応する前記出射面よりもズラし量が小さくなるように形成されていることを特徴とする請求項4に記載の車両用灯具。

JP2015208292A 2015-10-22 2015-10-22 車両用灯具 Active JP6679878B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015208292A JP6679878B2 (ja) 2015-10-22 2015-10-22 車両用灯具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015208292A JP6679878B2 (ja) 2015-10-22 2015-10-22 車両用灯具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017084455A JP2017084455A (ja) 2017-05-18
JP6679878B2 true JP6679878B2 (ja) 2020-04-15

Family

ID=58712014

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015208292A Active JP6679878B2 (ja) 2015-10-22 2015-10-22 車両用灯具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6679878B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7172198B2 (ja) * 2018-07-05 2022-11-16 市光工業株式会社 車両用前照灯

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0741041Y2 (ja) * 1989-03-24 1995-09-20 日産自動車株式会社 プロジェクタ型の自動車用前照灯
JP2008016341A (ja) * 2006-07-06 2008-01-24 Ri Bunsu 高い均一性を具えたled照明装置
JP2012216408A (ja) * 2011-03-31 2012-11-08 Ichikoh Ind Ltd 車両用前照灯
JP6222982B2 (ja) * 2013-05-10 2017-11-01 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター 光源装置
CN105556200B (zh) * 2013-09-17 2016-12-21 三菱电机株式会社 车载用前照灯
JP6171175B2 (ja) * 2013-10-22 2017-08-02 市光工業株式会社 車両用灯具

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017084455A (ja) 2017-05-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6746896B2 (ja) 車両用灯具
JP6864633B2 (ja) 車両用灯具及び基板
KR100986778B1 (ko) 차량용 등기구 유닛
EP2487407B1 (en) Vehicle lighting device
EP1980787B1 (en) Lamp unit for vehicle
JP6600987B2 (ja) 車両用灯具
EP2620697A2 (en) Vehicle lighting unit with projection lens and LED
EP2500628B1 (en) Vehicle headlamp
JP5937310B2 (ja) 車両用前照灯
JP5457925B2 (ja) 車両用灯具
WO2018084269A1 (ja) 車両用灯具
JP6432902B2 (ja) 灯具ユニット
CN108603646B (zh) 车辆用灯具
JP6724520B2 (ja) 車両用灯具
JP2014110213A (ja) 車両用前照灯
JP7081917B2 (ja) 車両用灯具
JP2011025820A (ja) 車両用灯具
JP2017174731A (ja) 車両用灯具
JP6679878B2 (ja) 車両用灯具
JP6331797B2 (ja) 車載用光源装置
JP2010205418A (ja) 車両用灯具
JP2018116869A (ja) 灯具
CN110073141B (zh) 投影仪型车辆头灯
JP6805706B2 (ja) 車両用灯具
JP2010277817A (ja) 車両用照明灯具

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20181022

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190716

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190730

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190917

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200218

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200302

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6679878

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250