以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム、判定装置、判定方法及び判定プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム、判定装置、判定方法及び判定プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
〔1.第1モデル生成処理の一例〕
まず、図1を用いて、実施形態に係る第1モデル生成処理の一例について説明する。図1は、実施形態に係る第1モデル生成処理の一例を示す図である。本願に係る第1モデル生成処理は、情報処理装置100によって行われる。情報処理装置100は、クレジットカード会社と連携して、クレジットカードの新規申込者である新規ユーザの信用力を推定するサーバ装置である。以下では、適宜、クレジットカードの新規申込者を新規ユーザと表記する。
ここで、「債務不履行」とは、債務者が正当な事由がないのに債務の本旨に従った履行をしないことを意味する。具体的には、「債務不履行」には、クレジットカードの支払いの不払いや延滞が含まれる。すなわち、クレジットカードの支払いを延滞しただけで、最終的に支払いが行われた場合は、債務不履行である。なお、延滞の場合、支払い期限から3か月経つまでの期間に支払いが行われた場合は、債務不履行を起こしたという事実が信用情報に記録されない。また、支払い期限から3か月経った時点で支払いが行われなかった場合は、最終的に支払いが行われた場合であっても、債務不履行を起こしたという事実が信用情報に記録される。
図1に示す例では、情報処理装置100は、クレジットカードの発行実績がある第1ユーザがクレジットカードを持つ前の第1ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報と、第1ユーザが債務不履行を起こしたか否かの実績とに基づいて、新規ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報から、新規ユーザが債務不履行を起こすか否かに関する指標値を算出する第1モデルM1を生成する。例えば、情報処理装置100は、ユーザの行動履歴に関する情報として、ユーザのネットワーク上の商取引履歴、閲覧履歴、検索履歴、SNS利用履歴等に関する情報を用いる。
具体的には、情報処理装置100は、新規ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報が入力された場合に、新規ユーザが債務不履行を起こす確率であるデフォルト確率を算出する第1モデルM1を生成する。生成処理の詳細は後述するが、情報処理装置100は、例えば、クレジットカードの発行実績がある第1ユーザを正解データ(教師データ、目的変数)とし、第1ユーザのネットワーク上の行動履歴のうち、第1ユーザがクレジットカードを持つ前の行動履歴である第1行動履歴に関する情報を素性(説明変数)とするサポートベクターマシン(Support Vector Machine)等の回帰学習モデルを生成する。
ここで、ユーザがクレジットカードを持つという行為の発生時期について定義する。本明細書中では、ユーザがクレジットカードを持つという行為は、クレジットカード会社によってユーザに対してクレジットカードが発行された日であるカード発行日以降に発生するとみなすことにする。逆に、ユーザにクレジットカードが発行された日であるカード発行日より前は、ユーザはクレジットカードを持っていないとみなすこととする。なお、クレジットカードの発行実績があるとは、ユーザがクレジットカードを持つということであり、ユーザにクレジットカードが発行されたことを意味するものとする。
情報処理装置100は、第1ユーザがクレジットカードを持つ前の第1ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報として、第1ユーザに対するクレジットカード発行日を基準日として、基準日より前の期間1(=1年間)における第1ユーザのネットワーク上の商取引履歴、閲覧履歴等に関する情報を用いる。例えば、第1ユーザU11に対するクレジットカード発行日が2016年2月1日であるとすると、情報処理装置100は、第1ユーザU11のネットワーク上の行動履歴に関する情報として、2015年2月1日から2016年1月31日までの1年間における第1ユーザU11のネットワーク上の商取引履歴、閲覧履歴等に関する情報を用いる。
また、情報処理装置100は、第1ユーザが債務不履行を起こしたか否かの実績として、第1ユーザに対するクレジットカード発行日を基準日として、基準日以降の期間2(=1年3か月間)に第1ユーザが債務不履行を起こしたか否かの実績を用いる。例えば、上述した第1ユーザU11の場合、情報処理装置100は、第1ユーザU11が債務不履行を起こしたか否かの実績として、2016年2月1日から2017年4月30日までの1年3か月間に第1ユーザU11が債務不履行を起こしたか否かの実績を用いる。例えば、情報処理装置100は、第1ユーザU11が2016年2月1日から2017年4月30日までの1年3か月間に債務不履行を起こしたという実績を用いる。
期間2は、基準日であるカード発行日から3か月間と、基準日から3か月後以降の1年間との合計の期間である。ここで、カード発行日から3か月間は、ユーザがクレジットカード会社に支払いをしなくても、ユーザが債務不履行とはみなされない期間である。例えば、ユーザが故意にではなく、不注意でクレジットカード会社に対する支払い自体を忘れるといったことがある。したがって、カード発行日から3か月間は、ユーザがクレジットカード会社に支払いをしない場合であっても、債務不履行を起こしたという事実が信用情報に記録されない。一方、カード発行日から3か月後以降は、ユーザがクレジットカードの支払いをしない場合は、債務不履行を起こしたという事実が信用情報に記録される。
一般的に、金融業界では、債務不履行や長期間の延滞を起こしたという事実が信用情報に記録されることを、「信用情報に傷が付く」と称する。また、金融機関等は、融資可否や融資可能な金額を判断するために、信用情報機関から取得した信用情報に基づいて審査を行う。一般的に、信用情報に傷が付いたユーザは返済能力がないとみなされ、融資を受けるのが困難となる。
一般に、クレジットカード業界では、支払い期限から3か月経ってもユーザがクレジットカードの支払いをしない場合に、ユーザが債務不履行を起こしたという事実が信用情報に記録される。なお、支払い期限から3か月経ってもユーザがクレジットカードの支払いをしないことを、「未収3」、「延滞」、「督促」、「ネガ」等と称する場合がある。ここで、「未収」とは、未収納の略である。すなわち、「未収」とは、金などをまだ徴収・収納していないことを意味する。
一般に、ユーザがクレジットカードを利用した場合、クレジットカード会社に対する支払い期限は、クレジットカード会社によって異なる。例えば、クレジットカード会社に対する支払い期限が、ユーザがクレジットカードを利用した月の翌月の月末である場合を例として説明する。一般に、クレジットカード会社に対する支払いは、ユーザがクレジットカード申し込み時に登録した銀行口座から、支払い期限に代金が自動的に引き落とされることにより行われる。例えば、あるユーザU3が2016年2月にクレジットカードを利用して買い物Aをした場合、クレジットカード会社に対する買い物Aの代金の支払い期限が、2016年3月末であるとする。この時、ユーザU3が、2016年3月末に買い物Aの代金を支払わないことを、例えば「未収1」と称する。より具体的には、「未収1」とは、支払い期限である2016年3月末にユーザU3によって登録された銀行口座の残高が不足しており、買い物Aの代金を引き落とせないような場合を指す。また、ユーザU3が、支払い期限の翌月である2016年4月末になっても買い物Aの代金を支払わないことを、例えば「未収2」と称する。より具体的には、「未収2」とは、支払い期限の翌月である2016年4月末になってもユーザU3によって登録された銀行口座の残高が不足しており、買い物Aの代金を引き落とせないような場合を指す。また、ユーザU3が、支払い期限の翌々月である2016年5月末になっても買い物Aの代金を支払わないことを、「未収3」と称する。より具体的には、「未収3」とは、支払い期限の翌々月である2016年5月末になってもユーザU3によって登録された銀行口座の残高が不足しており、買い物Aの代金を引き落とせないような場合を指す。ユーザU3は、「未収3」となった場合に、債務不履行を起こしたという事実が信用情報に記録される。
〔2.情報処理の一例〕
次に、図2を用いて、実施形態に係る情報処理の一例について説明する。図2は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。図2に示す例では、情報処理装置100は、図1で説明した第1モデルM1を用いて、クレジットカードの新規申込者である第2ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報から、第2ユーザが債務不履行を起こすか否かに関する指標値を算出する。
より具体的には、情報処理装置100は、第1モデルM1に、第2ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報を入力することにより、第2ユーザが債務不履行を起こす確率であるデフォルト確率を算出する。
情報処理装置100は、第2ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報として、第2ユーザによるクレジットカード申込日を基準日として、基準日より前の期間1(=1年間)における第2ユーザのネットワーク上の商取引履歴、閲覧履歴等に関する情報を用いる。例えば、第2ユーザU1によるクレジットカード申込日が2018年2月1日であるとすると、情報処理装置100は、新規ユーザである第2ユーザU1のネットワーク上の行動履歴に関する情報として、2017年2月1日から2018年1月31日までの1年間における第2ユーザU1のネットワーク上の商取引履歴、閲覧履歴等に関する情報を用いる。
また、情報処理装置100は、第2ユーザによるクレジットカード申込日を基準日として、基準日以降の期間2(=1年3か月間)に第2ユーザが債務不履行を起こす確率であるデフォルト確率を算出する。例えば、上述した第2ユーザU1の場合、情報処理装置100は、第2ユーザU1が債務不履行を起こす確率であるデフォルト確率として、2018年2月1日から2019年4月30日までの1年3か月間に第2ユーザU1が債務不履行を起こす確率であるデフォルト確率を算出する。
続いて、情報処理装置100は、算出したデフォルト確率に基づいて、第2ユーザの信用力を推定する。例えば、情報処理装置100は、算出したデフォルト確率が所定の閾値を下回る場合には、第2ユーザは債務不履行を起こす可能性が低いとみなして、第2ユーザはクレジットカードを発行するに足る信用力があると推定する。一方、情報処理装置100は、算出したデフォルト確率が所定の閾値以上である場合には、第2ユーザは債務不履行を起こす可能性が高いとみなして、第2ユーザはクレジットカードを発行するに足る信用力がないと推定する。続いて、情報処理装置100は、第2ユーザの信用力を推定すると、クレジットカード会社によって管理されるサーバ装置である判定装置200に推定した第2ユーザの信用力に関する情報を送信する。判定装置200は、情報処理装置100から第2ユーザの信用力に関する情報を受信すると、第2ユーザの信用力に関する情報に基づいて、第2ユーザがクレジットカードを発行可能なユーザであるか否かを判定する。判定装置200は、第2ユーザがクレジットカードを発行可能なユーザであると判定した場合には、第2ユーザに対してクレジットカードを発行する。
上述したように、情報処理装置100は、クレジットカードの発行実績がある第1ユーザのネットワーク上の行動履歴のうち、第1ユーザがクレジットカードを発行される前の行動履歴である第1行動履歴に関する情報を取得する。そして、情報処理装置100は、取得した第1行動履歴に関する情報と第1ユーザが債務不履行を起こしたか否かの実績とに基づいて、クレジットカードの新規与信の対象である第2ユーザのネットワーク上の行動履歴である第2行動履歴に関する情報から、第2ユーザの信用力を推定する。例えば、情報処理装置100は、ユーザが債務不履行を起こす確率であるデフォルト確率を算出する。そして、情報処理装置100は、算出したデフォルト確率からユーザの信用力を推定する。これにより、情報処理装置100は、例えば、過去に延滞等で信用情報に傷がついてしまったが、状況も変わり、現在は信用力に問題がないユーザの信用力を適切に推定することができる。
これまでの与信審査では、外部の信用情報機関から取得した信用情報に基づいてしか、ユーザの信用力を推定することができなかった。したがって、一度でも信用情報に傷がついてしまったユーザは、一律に与信審査で信用力がないと推定され、クレジットカードを発行不可と判定されていた。しかしながら、実際には、クレジットカードを発行不可と判定されたユーザ中にも、信用力のあるユーザが一定数存在することが知られている。このような実情にもかかわらず、これまでの与信審査では、そのようなユーザを救済する術がなかった。本願発明に係る情報処理装置100によって、信用情報とは別の軸からユーザの信用力を推定することができるようになった。すなわち、情報処理装置100によって、ネットワーク上の行動履歴に基づいてユーザの信用力を推定することができるようになった。すなわち、情報処理装置100によって、過去に延滞等で信用情報に傷がついてしまったため、従来の与信審査に落ちたユーザの中から、現在は信用力に問題がないユーザの信用力を精度よく推定することができるようになった。そして、情報処理装置100によって、現在は信用力に問題がないユーザについては、クレジットカードを発行可能とすることができるようになった。したがって、情報処理装置100は、与信審査の精度を高めることができる。
なお、図2では、情報処理装置100がデフォルト確率を算出し、算出したデフォルト確率から第2ユーザの信用力を推定する例を示したが、情報処理装置100が算出したデフォルト確率を判定装置200に送信して、判定装置200がデフォルト確率に基づいて第2ユーザの信用力を推定してもよい。
〔3.情報処理システムの構成〕
図3を用いて、実施形態に係る情報処理装置100が含まれる情報処理システム1の構成について説明する。図3は、実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。図3に例示するように、実施形態に係る情報処理システム1には、ユーザ端末10と、信用情報機関サーバ20と、電子商取引サーバ30と、コンテンツサーバ40と、検索サーバ50と、SNS(Social Networking Service)サーバ60と、情報処理装置100と、判定装置200とが含まれる。これらの各種装置は、ネットワークN(例えば、インターネット)を介して、有線又は無線により通信可能に接続される。
なお、図3に示した情報処理システム1には、複数台のユーザ端末10や、複数台の判定装置200や、複数台の信用情報機関サーバ20や、複数台の電子商取引サーバ30や、複数台のコンテンツサーバ40や、複数台の検索サーバ50や、複数台のSNSサーバ60や、複数台の情報処理装置100が含まれてもよい。
ユーザ端末10は、第2ユーザU1によって利用される情報処理装置である。例えば、ユーザ端末10は、タブレット型端末、PC(Personal Computer)、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等である。ユーザ端末10は、判定装置200にアクセスすることで、判定装置200からウェブページを取得し、取得したウェブページを表示画面に表示する。ユーザ端末10は、取得したウェブページを通じた第2ユーザU1の操作に応じて、判定装置200にクレジットカードの入会申込みに関する情報を送信する。
信用情報機関サーバ20は、ユーザの信用情報を調査する信用調査サービスを提供する信用情報機関によって管理されるサーバ装置である。例えば、信用情報機関サーバ20は、ユーザの信用情報を調査して、クレジットやローンなどの信用取引に関する契約内容や、返済・支払状況、利用残高といった取引の履歴である信用履歴に関する情報(信用情報)を保持する。なお、ユーザが過去に債務不履行(デフォルト)や長期間の延滞等を起こした場合は、所定期間の間、信用情報に債務不履行や長期間の延滞等を起こしたという記録が残る。例えば、クレジットカードの支払いについては、支払い期限から3か月経ってもユーザがクレジットカードの支払いをしない場合に、債務不履行を起こしたという事実が信用情報に記録される。信用情報機関サーバ20は、判定装置200から信用情報の取得要求を受け付けると、信用情報を判定装置200に送信する。
電子商取引サーバ30は、ショッピングサービスやオークションサービスといった電子商取引サービスを提供するサーバ装置である。例えば、電子商取引サーバ30は、ユーザの電子商取引サービスの利用履歴である商取引履歴に関する情報を保持する。例えば、電子商取引サーバ30は、商取引履歴に関する情報として、ユーザによる商品等の購買回数、購買の合計金額、使用ポイント数、支払方法毎の購入回数、会員費の支払い状況、個人間取引における評価等の情報を保持する。また、電子商取引サーバ30は、ユーザによるオークションサービスへのユーザの入札履歴、落札履歴、出品履歴に関する情報として、入札金額、入札回数等、落札金額、落札回数等、出品金額、出品回数等の情報を保持する。電子商取引サーバ30は、情報処理装置100から商取引履歴の取得要求を受け付けると、商取引履歴を情報処理装置100に送信する。
コンテンツサーバ40は、ニュース記事等のコンテンツ配信サービスを提供するサーバ装置である。例えば、コンテンツサーバ40は、ユーザによるコンテンツの閲覧履歴に関する情報を保持する。コンテンツサーバ40は、情報処理装置100から閲覧履歴に関する情報の取得要求を受け付けると、閲覧履歴に関する情報を情報処理装置100に送信する。
検索サーバ50は、検索サービスを提供するサーバ装置である。例えば、検索サーバ50は、ユーザによって検索された検索クエリの履歴である検索履歴に関する情報を保持する。検索サーバ50は、情報処理装置100から検索履歴に関する情報の取得要求を受け付けると、検索履歴に関する情報を情報処理装置100に送信する。
SNSサーバ60は、SNSサービスを提供するサーバ装置である。例えば、SNSサーバ60は、ユーザによって利用されたSNSサービスの利用履歴に関する情報を保持する。SNSサーバ60は、情報処理装置100からSNSサービスの利用履歴に関する情報の取得要求を受け付けると、SNSサービスの利用履歴に関する情報を情報処理装置100に送信する。
情報処理装置100は、図1で説明した第1モデル生成処理を行うサーバ装置である。また、情報処理装置100は、図2で説明した情報処理を行うサーバ装置である。情報処理装置100は、図1で説明した第1モデル生成処理や図2で説明した情報処理で用いるユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報を各種サーバから取得する。例えば、情報処理装置100は、ユーザの電子商取引履歴に関する情報を電子商取引サーバ30から取得する。また、情報処理装置100は、ユーザの閲覧履歴に関する情報をコンテンツサーバ40から取得する。また、情報処理装置100は、ユーザの検索履歴に関する情報を検索サーバ50から取得する。また、情報処理装置100は、ユーザのSNSサービスの利用履歴に関する情報をSNSサーバ60から取得する。また、情報処理装置100は、ユーザの属性情報を判定装置200や電子商取引サーバ30から取得する。また、情報処理装置100は、ユーザが債務不履行を起こしたか否かの実績を判定装置200から取得する。
判定装置200は、クレジットカードの発行会社(いわゆるイシュア)によって管理されるサーバ装置である。判定装置200は、クレジットカードの新規申込者である新規ユーザのユーザ端末10からクレジットカードの発行依頼を受け付けると、新規ユーザを審査する。まず、判定装置200は、信用情報機関サーバ20から新規ユーザの信用情報を取得して、新規ユーザが過去に延滞や債務不履行を起こしていないかどうかを審査する。そして、判定装置200は、信用履歴の審査で問題がなければ、審査を可決させる。そして、判定装置200は、新規ユーザにクレジットカードを発行する。
一方、判定装置200は、信用情報の審査で否決となった新規ユーザについては、信用力を推定するよう情報処理装置100に依頼する。例えば、判定装置200は、新規ユーザの信用力を推定するよう情報処理装置100に依頼する。判定装置200は、情報処理装置100から新規ユーザの信用力に関する情報を受信すると、新規ユーザの信用力に関する情報に基づいて、新規ユーザがクレジットカードを発行可能なユーザであるか否かを判定する。判定装置200は、新規ユーザがクレジットカードを発行可能なユーザであると判定した場合には、新規ユーザに対してクレジットカードを発行する。一方、判定装置200は、新規ユーザがクレジットカードを発行可能なユーザでないと判定した場合には、新規ユーザに対してクレジットカードを発行しない。なお、判定装置200は、信用情報の審査結果と情報処理装置100から受信した信用力に関する情報とを組み合わせて、総合的に新規ユーザがクレジットカードを発行可能なユーザであるか否かを判定してもよい。そして、判定装置200は、総合的な判定で問題がないと判定した場合に、新規ユーザに対してクレジットカードを発行するようにしてもよい。
また、判定装置200は、クレジットカードの発行実績があるユーザが債務不履行を起こしたか否かの実績の取得要求を情報処理装置100から受け付けると、ユーザが債務不履行を起こしたか否かの実績を情報処理装置100に送信する。
図3に示す例では、情報処理装置100と判定装置200とが別々の装置である例を示したが、情報処理装置100と判定装置200とは一体の装置であってもよい。具体的には、情報処理装置100は、第2ユーザの信用力を推定すると、第2ユーザの信用力に関する情報に基づいて、第2ユーザがクレジットカードを発行可能なユーザであるか否かを判定する。続いて、情報処理装置100は、第2ユーザがクレジットカードを発行可能なユーザであると判定した場合には、第2ユーザに対してクレジットカードを発行する。
〔4.情報処理装置の構成〕
次に、図4を用いて、実施形態に係る情報処理装置100の構成について説明する。図4は、実施形態に係る情報処理装置100の構成例を示す図である。図4に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、情報処理装置100は、情報処理装置100の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークと有線または無線で接続され、例えば、ユーザ端末10と信用情報機関サーバ20と電子商取引サーバ30とコンテンツサーバ40と検索サーバ50とSNSサーバ60と判定装置200との間で情報の送受信を行う。
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部120は、図4に示すように、ユーザ情報記憶部121と、返済実績記憶部122と、モデル記憶部123とを有する。
(ユーザ情報記憶部121)
ユーザ情報記憶部121は、クレジットカードの発行実績がある第1ユーザに関する各種の情報を記憶する。図5に、実施形態に係るユーザ情報記憶部の一例を示す。図5に示す例では、ユーザ情報記憶部121は、「ユーザID」、「期間区分」、「ユーザ属性」、「商取引履歴」、「閲覧履歴」、「検索履歴」、「SNS利用履歴」といった項目を有する。
「ユーザID」は、クレジットカードの発行実績がある第1ユーザを識別するための識別情報を示す。「期間区分」は、第1ユーザに対するクレジットカード発行日を基準日として、基準日より前の期間1(=1年間)を1か月毎に12の区分に分けた期間を示す。例えば、図5の1レコード目に示す例では、期間区分「1月目」は、期間1(=1年間)の最初の1か月間を示す。例えば、図5の2レコード目に示す例では、期間区分「2月目」は、期間1(=1年間)の次の1か月間を示す。例えば、図5の5レコード目に示す例では、期間区分「12月目」は、期間1(=1年間)の最後の1か月間を示す。
「ユーザ属性」は、第1ユーザに対するクレジットカード発行日を基準日として、基準日より前の期間1(=1年間)における1か月毎の第1ユーザの属性情報を示す。例えば、「ユーザ属性」は、期間1における1か月毎の第1ユーザの属性情報として、毎月決まった日にち(例えば、毎月27日)における属性情報を示す。具体的には、ユーザの属性情報は、判定装置200から取得されたクレジットカード会社の顧客としてのユーザの顧客属性情報である。例えば、ユーザの属性情報は、ユーザの性別、年齢、職業、年収、居住地といったデモグラフィック情報である。また、ユーザの属性情報は、電子商取引サーバ30から取得した情報と合わせた情報であってもよい。図5の1レコード目に示す例では、ユーザ属性「(1)ユーザ属性#U11」は、期間1の最初の1か月間における第1ユーザU11の属性情報を示す。
「商取引履歴」は、第1ユーザに対するクレジットカード発行日を基準日として、基準日より前の期間1における1か月毎の第1ユーザの商取引履歴に関する情報を示す。図5の1レコード目に示す例では、ユーザ属性「(1)商取引履歴#U11」は、図1で示した基準日より前の期間1の最初の1か月間における第1ユーザU11の商取引履歴に関する情報に対応する。
「閲覧履歴」は、第1ユーザに対するクレジットカード発行日を基準日として、基準日より前の期間1における1か月毎の第1ユーザの閲覧履歴に関する情報を示す。なお、閲覧履歴には、ユーザが所定の広告コンテンツを選択したというアクセス履歴を含むものとする。図5の1レコード目に示す例では、閲覧履歴「(1)閲覧履歴#U11」は、図1で示した基準日より前の期間1の最初の1か月間における第1ユーザU11の閲覧履歴に関する情報に対応する。
「検索履歴」は、第1ユーザに対するクレジットカード発行日を基準日として、基準日より前の期間1における1か月毎の第1ユーザの検索履歴に関する情報を示す。図5の1レコード目に示す例では、検索履歴「(1)検索履歴#U11」は、図1で示した基準日より前の期間1の最初の1か月間における第1ユーザU11の検索履歴に関する情報に対応する。
「SNS利用履歴」は、第1ユーザに対するクレジットカード発行日を基準日として、基準日より前の期間1における1か月毎の第1ユーザのSNS利用履歴に関する情報を示す。図5の1レコード目に示す例では、SNS利用履歴「(1)SNS利用履歴#U11」は、図1で示した基準日より前の期間1の最初の1か月間における第1ユーザU11のSNS利用履歴に関する情報に対応する。
(返済実績記憶部122)
返済実績記憶部122は、クレジットカードの発行実績がある第1ユーザの返済実績に関する各種の情報を記憶する。図6に、実施形態に係る返済実績記憶部122の一例を示す。図6に示す例では、返済実績記憶部122は、「ユーザID」、「融資金額(円)」、「返済実績」といった項目を有する。
「ユーザID」は、ク第1ユーザを識別するための識別情報を示す。「融資金額(円)」は、第1ユーザに対する融資金額を示す。「返済実績」は、第1ユーザに対するクレジットカード発行日を基準日として、基準日より後の期間2(=1年3か月)に第1ユーザが債務不履行を起こしたか否かの実績を示す。図6の1レコード目に示す例では、ユーザID「U11」(ユーザU11)で識別される第1ユーザは、図1で示した第1ユーザU11に対応する。また、融資金額「20万(円)」は、第1ユーザU11に対する融資金額が20万円であることを示す。また、返済実績「×」は、第1ユーザU11に対するクレジットカード発行日を基準日として、基準日以降の期間2に第1ユーザU11が債務不履行を起こしたことを示す。
(モデル記憶部123)
モデル記憶部123は、情報処理装置100によって生成された第1モデルM1に関する情報を記憶する。具体的には、モデル記憶部123は、情報処理装置100によって生成された第1モデルを識別する「モデルID」と第1モデルM1のモデルデータとを関連付けて格納する。例えば、モデルID「M1」で識別される第1モデルは、図1と図2の第1モデルM1に対応する。
(制御部130)
図4の説明に戻って、制御部130は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(生成プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
図4に示すように、制御部130は、取得部131と、生成部132と、推定部133と、受付部134と、送信部135とを有し、以下に説明する情報処理の作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、図4に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
(取得部131)
取得部131は、所定の与信を供与された第1ユーザのネットワーク上の行動履歴のうち、第1ユーザが所定の与信を供与される前の行動履歴である第1行動履歴に関する情報を取得する。ここで、「所定の与信を供与された」とは、金融機関等による融資や融資枠、支払い承諾(保証)等を供与されたことや、クレジットカード会社の利用可能枠を供与されたことや、与信枠を増枠されたことを意味する。なお、「所定の与信に関する与信審査」とは、金融機関等がユーザに供与した融資や融資枠、支払い承諾(保証)等に関する与信審査や、クレジットカード会社がユーザに供与した利用可能枠に関する与信審査や、クレジットカード会社がユーザに供与した与信枠の増枠や減枠といった与信枠の変更に関する与信審査を意味する。
具体的には、取得部131は、クレジットカードの発行実績がある第1ユーザのネットワーク上の行動履歴のうち、第1ユーザがクレジットカードを持つ前の行動履歴である第1行動履歴に関する情報を取得する。例えば、取得部131は、第1ユーザのネットワーク上の行動履歴のうち、第1ユーザに対するクレジットカード発行日を基準日として、基準日より前の期間1(=1年間)における第1ユーザのネットワーク上の行動履歴である第1行動履歴に関する情報を取得する。例えば、取得部131は、期間1における第1ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報を1か月毎に取得してもよい。そして、取得部131は、第1行動履歴に関する情報を取得すると、ユーザ情報記憶部121に格納する。例えば、取得部131は、第1行動履歴に関する情報を1か月毎に取得して、1か月毎に取得した第1行動履歴に関する情報を期間区分と対応付けてユーザ情報記憶部121に格納する。なお、取得部131は、第1ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報を必ずしも1か月毎に取得しなくてもよい。例えば、取得部131は、第1ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報を所定の期間毎(例えば1日毎や4か月毎等)に取得してもよい。
例えば、取得部131は、基準日より前の期間1における1か月毎の第1ユーザの商取引履歴に関する情報を電子商取引サーバ30から取得する。例えば、取得部131は、第1ユーザの商取引履歴に関する情報として、電子商取引サービスにおける期間1における1か月毎の商品等の購買回数、購入金額、使用ポイント数、支払方法毎の購入回数、会員費の支払い状況(会員費の不払いの有無等)、個人間取引における評価(1〜5までの5段階の数値による評価や、優・良・可等の離散値による評価)に関する情報を取得する。また、取得部131は、第1ユーザの商取引履歴に関する情報として、第1ユーザによるオークションサービスへの期間1における1か月毎の入札履歴(入札金額、入札回数等)、落札履歴(落札金額、落札回数等)、出品履歴(出品金額、出品回数等)に関する情報を取得する。そして、取得部131は、第1ユーザの商取引履歴に関する情報を取得すると、取得した第1ユーザの商取引履歴に関する情報を期間区分ごとにユーザ情報記憶部121の「商取引履歴」の項目に格納する。
例えば、取得部131は、基準日より前の期間1における1か月毎の第1ユーザの閲覧履歴をコンテンツサーバ40から取得する。例えば、取得部131は、第1ユーザの閲覧履歴に関する情報として、第1ユーザが所定のニュース記事等のテキストコンテンツを閲覧した閲覧回数を1か月毎に取得する。例えば、取得部131は、第1ユーザの閲覧履歴に関する情報として、第1ユーザが所定の動画コンテンツを視聴した視聴回数を1か月毎に取得する。例えば、取得部131は、第1ユーザの閲覧履歴に関する情報として、第1ユーザが所定の広告コンテンツにアクセスしたアクセス回数を1か月毎に取得する。そして、取得部131は、第1ユーザの閲覧履歴に関する情報を取得すると、取得した第1ユーザの閲覧履歴に関する情報を期間区分ごとにユーザ情報記憶部121の「閲覧履歴」の項目に格納する。
例えば、取得部131は、基準日より前の期間1における1か月毎の第1ユーザの検索履歴に関する情報を検索サーバ50から取得する。例えば、取得部131は、第1ユーザの検索履歴に関する情報として、第1ユーザが所定の検索クエリを検索した検索回数を1か月毎に取得する。例えば、取得部131は、第1ユーザが所定の検索クエリを検索した検索頻度を取得する。例えば、取得部131は、第1ユーザが所定の検索クエリを検索した検索有無を取得する。例えば、取得部131は、第1ユーザによって検索された検索クエリのスコアを取得する。例えば、取得部131は、tf−idf(Term Frequency、Inverse Document Frequency)等の重み値を取得する。例えば、取得部131は、tf−idf等の重み値を利用して、第1ユーザに特徴的な検索クエリを判定してもよい。なお、取得部131は、第1ユーザによって検索された検索クエリに共起する共起ワードの重み等を取得してもよい。共起ワードの重みは、例えば、tf−idf等によりスコアリングされた数値や、共起ワードの出現率に基づく所定の指標値等が対応する。そして、取得部131は、第1ユーザの検索履歴に関する情報を取得すると、取得した第1ユーザの検索履歴に関する情報を期間区分ごとにユーザ情報記憶部121の「検索履歴」の項目に格納する。
例えば、取得部131は、基準日より前の期間1における1か月毎の第1ユーザのSNS利用履歴に関する情報をSNSサーバ60から取得する。例えば、取得部131は、第1ユーザのSNS利用履歴に関する情報として、第1ユーザが所定のSNSを利用した利用回数を取得する。例えば、取得部131は、第1ユーザのSNS利用履歴に関する情報として、第1ユーザが所定のSNSに投稿した投稿回数を取得する。例えば、取得部131は、第1ユーザのSNS利用履歴に関する情報として、第1ユーザが所定のSNSに投稿した投稿記事に含まれるキーワードの出現数を取得する。例えば、取得部131は、SNSに投稿された投稿記事ごとに、短文を特徴付ける語として抽出された単語をキーワードとし、その出現数を取得してもよい。例えば、取得部131は、tf−idfなど、短文中に出現する各単語をスコアリングするアルゴリズムを利用することにより短文を特徴付けるキーワードを抽出してもよい。そして、取得部131は、第1ユーザのSNS利用履歴に関する情報を取得すると、取得した第1ユーザのSNS利用履歴に関する情報を期間区分ごとにユーザ情報記憶部121の「SNS利用履歴」の項目に格納する。
また、取得部131は、第1ユーザが債務不履行を起こしたか否かの実績を取得する。具体的には、取得部131は、第1ユーザに対するクレジットカード発行日を基準日として、基準日以降の期間2(=1年3か月間)に第1ユーザが債務不履行を起こしたか否かの実績を判定装置200から取得する。取得部131は、第1ユーザが債務不履行を起こしたか否かの実績を取得すると、取得した情報を返済実績記憶部122に格納する。
(生成部132)
生成部132は、取得部131によって取得された第1行動履歴に関する情報と第1ユーザが債務不履行を起こしたか否かの実績とに基づいて、第2ユーザの第2行動履歴に関する情報から、第2ユーザが債務不履行を起こすか否かに関する指標値を算出するモデルを生成する。生成部132は、モデルを生成すると、生成したモデルをモデル記憶部123に格納する。
具体的には、生成部132は、クレジットカードの発行実績がある第1ユーザのネットワーク上の行動履歴のうち、第1ユーザがクレジットカードを持つ前の行動履歴である第1行動履歴に関する情報と、第1ユーザが債務不履行を起こしたか否かの実績とに基づいて、クレジットカードの新規申込者である第2ユーザの第2行動履歴に関する情報から、第2ユーザが債務不履行を起こすか否かに関する指標値を算出する第1モデルを生成する。例えば、生成部132は、第1ユーザのネットワーク上の行動履歴のうち、第1ユーザがクレジットカードを持つ前の行動履歴である第1行動履歴に関する情報と第1ユーザが債務不履行を起こしたか否かの実績とに基づいて生成される第1モデルであって、第2ユーザの第2行動履歴に関する情報が入力された場合に、第2ユーザが債務不履行を起こす確率であるデフォルト確率を算出する第1モデルM1を生成する。
以下に、生成部132が生成するモデルの一例を示す。なお、生成部132が生成するモデルは以下のものに限られず、第1行動履歴に関する情報と第1ユーザが債務不履行を起こしたか否かの実績とに基づいて生成されるモデルであって、第2行動履歴に関する情報が入力された場合に、第2ユーザが債務不履行を起こす確率であるデフォルト確率を出力するモデルであれば、どのようなモデルであってもよい。
具体的には、生成部132は、第1ユーザが債務不履行を起こしたか否かを示す結果情報を機械学習における目的変数とする。そして、生成部132は、期間1における1か月毎の第1ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する各情報を説明変数(素性)とする。言い換えると、生成部132は、期間1の期間区分「M月目」(M=1、2、…、12)における第1ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する各情報を説明変数(素性)とする。
例えば、生成部132は、ユーザ情報記憶部121を参照して、期間1の期間区分「M月目」(M=1、2、…、12)における第1ユーザのネットワーク上の商取引履歴に関する情報を素性とする。例えば、生成部132は、期間1の期間区分「M月目」(M=1、2、…、12)における第1ユーザによる商品等の購買回数、購入金額、使用ポイント数、支払方法毎の購入回数、会員費の支払い状況(会員費の不払いの有無等)、個人間取引における評価(1〜5までの5段階の数値による評価や、優・良・可等の離散値による評価)に関する情報をそれぞれ素性とする。例えば、生成部132は、期間1の期間区分「M月目」(M=1、2、…、12)における第1ユーザによるオークションサービスへの入札金額、入札回数、落札金額、落札回数、出品金額、出品回数等に関する情報をそれぞれ素性とする。
また、生成部132は、ユーザ情報記憶部121を参照して、期間1の期間区分「M月目」(M=1、2、…、12)における第1ユーザのネットワーク上の閲覧履歴に関する情報を素性とする。例えば、生成部132は、期間1の期間区分「M月目」(M=1、2、…、12)に第1ユーザが所定のニュース記事等のテキストコンテンツを閲覧した閲覧回数を素性とする。例えば、取得部131は、期間1の期間区分「M月目」(M=1、2、…、12)に第1ユーザが所定の動画コンテンツを視聴した視聴回数を素性とする。例えば、取得部131は、期間1の期間区分「M月目」(M=1、2、…、12)に第1ユーザが所定の広告コンテンツにアクセスしたアクセス回数を素性とする。
また、生成部132は、ユーザ情報記憶部121を参照して、期間1の期間区分「M月目」(M=1、2、…、12)における第1ユーザのネットワーク上の検索履歴に関する情報を素性とする。例えば、生成部132は、期間1の期間区分「M月目」(M=1、2、…、12)に第1ユーザが所定の検索クエリを検索した検索回数を素性とする。例えば、生成部132は、期間1の期間区分「M月目」(M=1、2、…、12)に第1ユーザが所定の検索クエリを検索した検索頻度を素性とする。例えば、生成部132は、期間1の期間区分「M月目」(M=1、2、…、12)に第1ユーザが所定の検索クエリを検索した検索有無を素性とする。例えば、生成部132は、期間1の期間区分「M月目」(M=1、2、…、12)に第1ユーザによって検索された検索クエリのスコアを素性とする。例えば、生成部132は、期間1の期間区分「M月目」(M=1、2、…、12)に第1ユーザによって検索された検索クエリのtf−idf等の重み値を素性とする。
また、生成部132は、ユーザ情報記憶部121を参照して、期間1の期間区分「M月目」(M=1、2、…、12)における第1ユーザのネットワーク上のSNS利用履歴に関する情報を素性とする。例えば、生成部132は、期間1の期間区分「M月目」(M=1、2、…、12)に第1ユーザが所定のSNSを利用した利用回数を素性とする。例えば、生成部132は、期間1の期間区分「M月目」(M=1、2、…、12)に第1ユーザが所定のSNSに投稿した投稿回数を素性とする。例えば、生成部132は、期間1の期間区分「M月目」(M=1、2、…、12)に第1ユーザが所定のSNSに投稿した投稿記事に含まれるキーワードの出現数を素性とする。
そして、生成部132は、目的変数と説明変数とを用いて、モデルを生成する。生成部132は、種々の説明変数を用いてモデルを生成する。例えば、生成部132は、ユーザ情報記憶部121に記憶されているあらゆる情報を説明変数として用いることができる。
例えば、生成部132は、第1ユーザが債務不履行を起こしたか否かという結果情報と、第1ユーザがクレジットカードを持つ前の行動履歴に関する情報を示す式を生成する。さらに、生成部132は、第1ユーザがクレジットカードを持つ前の行動履歴に関する個々の情報が、第1ユーザが債務不履行を起こしたか否かという結果の事象に対して、どのような重みを有するかを学習して算出する。これにより、生成部132は、ユーザが債務不履行を起こすという事象に対して、個々の情報がどのくらい寄与するのかといった情報を得ることができる。例えば、生成部132は、下記式(1)を作成する。
y = ω1・x1 + ω2・x2 + ω3・x3 ・・・+ ωN・xN ・・・(1)(Nは任意の数)
上記式(1)は、例えば、個々の第1ユーザごとに作成される。上記式(1)において、「y」は、「第1ユーザが債務不履行を起こしたか否か」という事象を示す。学習において、債務不履行を起こした第1ユーザU11を正解データとするのであれば、「y」は「1」の値を取る。また、学習において、債務不履行を起こさなかった第1ユーザU12を正解データとするのであれば、「y」は「0」の値を取る。
また、上記式(1)において、「x」は、期間1における1か月毎の第1ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報(素性)である各説明変数に対応する。すなわち、「x」は、期間1の期間区分「M月目」(M=1、2、…、12)における第1ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報(素性)である。また、上記式(1)において、「ω」は、「x」の係数であり、所定の重み値を示す。具体的には、「ω1」は、「x1」の重み値であり、「ω2」は、「x2」の重み値であり、「ω3」は、「x3」の重み値である。このように、上記式(1)は、期間1における1か月毎の第1ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報から抽出された特徴情報に対応する説明変数「x」と、所定の重み値「ω」とを含む変数(例えば、「ω1・x1」)を組合せることにより作成される。
例えば、上記式(1)において、仮に、「x1」は、「期間1の期間区分「1月目」における第1ユーザU11の商品等の購買回数」であるとする。例えば、「x1」は、「20(回)」であるとする。また、「x2」は、「期間1の期間区分「1月目」における第1ユーザU11の商品等の購買金額の合計金額」であるとする。例えば、「x2」は、「50,000(円)」であるとする。また、「x3」は、「期間1の期間区分「1月目」における第1ユーザU11の個人間取引における評価」であるとする。例えば、「x3」は、「5」(個人間取引評価が、1〜5までの5段階の数値で評価される場合)であるとする。この場合、第1ユーザU11に対応する上記式(1)は、以下の式(2)のように表すことができる。
y(債務不履行を起こした第1ユーザU11)(=1) = ω1・(期間1の期間区分「1月目」における第1ユーザU11の商品等の購買回数(=20(回))) + ω2・(期間1の期間区分「1月目」における第1ユーザU11の商品等の購買金額の合計金額(=50,000(円))) + ω3・(期間1の期間区分「1月目」における第1ユーザU11の個人間取引における評価(=5)) + ωN・xN ・・・(2)
生成部132は、上記式(2)のように、第1ユーザごとに式を生成する。そして、生成部132は、生成した式を機械学習のサンプルとする。そして、生成部132は、サンプルとなる式の演算処理(回帰学習)を行うことにより、所定の重み値「ω」に対応する値を導出する。すなわち、生成部132は、上記式(2)を満たすような所定の重み値「ω」を決定する。言い換えれば、生成部132は、所定の説明変数が目的変数「y」に与える影響を示す重み値「ω」を決定することができる。例えば、「第1ユーザU11が債務不履行を起こした」という事象に対して、「期間1の期間区分「1月目」における第1ユーザU11の商品等の購買金額の合計金額」が他の変数と比較して大きく寄与しているのであれば、「期間1の期間区分「1月目」における第1ユーザU11の商品等の購買金額の合計金額」に対応する重み値「ω2」の値は、他の変数と比較して大きな値が算出される。
上記のようにして、生成部132は、第1ユーザが債務不履行を起こすに至るという傾向と、第1ユーザがクレジットカードを持つ前の行動履歴に関する情報(素性)との関連性を求めるためのモデルを生成する。すなわち、生成部132は、生成したモデルに、クレジットカードの新規申込者である第2ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報を入力した場合に、それらの情報が「第2ユーザが債務不履行を起こす」という事象、言い換えれば第1ユーザにどのくらい類似した傾向を有するか、といった関連性を示すスコアを出力することができる。なお、上記式(2)を用いた算出処理では、左辺を「1」や「0」そのものとするのではなく、所定の誤差を想定し、かかる誤差との差異を2乗した値が最小値となるよう近似する最小二乗法などの手法を用いて、「ω」の最適解を算出してもよい。
また、生成部132は、例えば、期間1の期間区分「12月目」における第1ユーザU11の個人間取引における評価の数値が所定の閾値を下回る第1ユーザは債務不履行を起こす傾向が高く、個人間取引評価の数値が所定の閾値以上である第1ユーザは債務不履行を起こす傾向が低いといった傾向を見出すようなモデルを生成できる。このことは、処理対象となる第2ユーザの期間1の期間区分「12月目」における個人間取引評価の数値が所定の閾値を下回る場合、第2ユーザが将来的に債務不履行を起こす可能性が高いことを意味する。すなわち、「期間1の期間区分「12月目」における個人間取引評価の数値」は、「債務不履行を起こす」という結果に対して(第1ユーザとの相関性を求める素性として)重みが重い要素であるといえる。
なお、生成部132は、いかなる学習アルゴリズムを用いてモデルを生成してもよい。例えば、生成部132は、ニューラルネットワーク(neural network)、サポートベクターマシン、クラスタリング、強化学習等の学習アルゴリズムを用いてモデルを生成する。一例として、生成部132がニューラルネットワークを用いてモデルを生成する場合、モデルは、一以上のニューロンを含む入力層と、一以上のニューロンを含む中間層と、一以上のニューロンを含む出力層とを有する。
モデルは、第2ユーザの第2行動履歴に関する情報が入力される入力層と、出力層と、入力層から出力層までのいずれかの層であって出力層以外の層に属する第1要素と、第1要素と第1要素の重みとに基づいて値が算出される第2要素と、を含み、入力層に入力された所定の第2行動履歴に関する情報に応じて、第2ユーザが債務不履行を起こすか否かに関する指標値を出力層から出力するよう、コンピュータを機能させる。
モデルは、第2ユーザの第2行動履歴に関する情報が入力される入力層と、出力層と、入力層から出力層までのいずれかの層であって出力層以外の層に属する第1要素と、第1要素と第1要素の重みとに基づいて値が算出される第2要素と、を含み、入力層に入力された、所定の第2行動履歴に関する情報に対し、出力層以外の各層に属する各要素を第1要素として、第1要素と第1要素の重みとに基づく演算を行うことにより、第2ユーザが債務不履行を起こすか否かに関する指標値を出力層から出力するよう、コンピュータを機能させる。
ここで、モデルが「y=ω1*x1+ω2*x2+・・・+ωi*xi」で示す回帰モデルで実現されるとする。この場合、モデルが含む第1要素は、x1やx2等といった入力データ(xi)に対応する。また、第1要素の重みは、xiに対応する係数ωiに対応する。ここで、回帰モデルは、入力層と出力層とを有する単純パーセプトロンと見做すことができる。各モデルを単純パーセプトロンと見做した場合、第1要素は、入力層が有するいずれかのノードに対応し、第2要素は、出力層が有するノードと見做すことができる。
また、モデルがDNN(Deep Neural Network)等、1つまたは複数の中間層を有するニューラルネットワークで実現されるとする。この場合、モデルが含む第1要素は、入力層または中間層が有するいずれかのノードに対応する。また、第2要素は、第1要素と対応するノードから値が伝達されるノードである次段のノードに対応する。また、第1要素の重みは、第1要素と対応するノードから第2要素と対応するノードに伝達される値に対して考慮される重みである接続係数に対応する。
情報処理装置100は、上述した回帰モデルやニューラルネットワーク等、任意の構造を有するモデルを用いて、指標値の算出を行う。具体的には、モデルは、第2ユーザの第2行動履歴に関する情報が入力された場合に、第2ユーザが債務不履行を起こすか否かに関する指標値を出力するように係数が設定される。情報処理装置100は、このようなモデルを用いて、指標値を算出する。
なお、上記例では、モデルが、第2ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報が入力された場合に、第2ユーザが債務不履行を起こすか否かに関する指標値を出力するモデル(モデルMXとする)である例を示した。しかし、実施形態に係るモデルは、モデルMXにデータの入出力を繰り返すことで得られる結果に基づいて生成されるモデルであってもよい。例えば、モデルは、第2ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報を入力とし、モデルMXが出力する第2ユーザが債務不履行を起こすか否かに関する指標値を出力とするよう学習されたモデル(モデルMY)であってもよい。または、モデルは、所定の第2ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報を入力とし、モデルMYの出力値を出力とするよう学習されたモデルであってもよい。
また、情報処理装置100がGAN(Generative Adversarial Networks)を用いた算出処理を行う場合、モデルは、GANの一部を構成するモデルであってもよい。
(推定部133)
推定部133は、取得部131によって取得された第1行動履歴に関する情報と第1ユーザが債務不履行を起こしたか否かの実績とに基づいて、所定の与信に関する与信審査の対象である第2ユーザの第2行動履歴に関する情報から、第2ユーザの信用力を推定する。具体的には、推定部133は、受付部134が第2ユーザに対する審査の依頼を判定装置200から受け付けると、第2ユーザの信用力を推定する。例えば、推定部133は、第2ユーザの信用力として、第2ユーザのデフォルト確率を算出する。また、推定部133は、算出したデフォルト確率に基づいて、第2ユーザの信用力を推定してもよい。また、推定部133は、算出したデフォルト確率に基づいて、第2ユーザの返済能力を推定してもよい。
より具体的には、推定部133は、取得部131によって取得された第1行動履歴に関する情報と第1ユーザが債務不履行を起こしたか否かの実績とに基づいて、第2ユーザの第2行動履歴に関する情報から、第2ユーザが債務不履行を起こすか否かに関する指標値を算出する。例えば、推定部133は、生成部132によって生成されたモデルを用いて、第2ユーザが債務不履行を起こすか否かに関する指標値を算出する。例えば、推定部133は、生成部132によって生成された第1モデルに第2ユーザの第2行動履歴に関する情報を入力することにより、第2ユーザが債務不履行を起こすか否かに関する指標値を算出する。例えば、推定部133は、第2ユーザが債務不履行を起こすか否かに関する指標値として、デフォルト確率を算出する。
続いて、推定部133は、算出した指標値に基づいて、第2ユーザの信用力を推定する。例えば、推定部133は、算出したデフォルト確率が所定の閾値を下回る場合には、第2ユーザは債務不履行を起こす可能性が低いとみなして、第2ユーザはクレジットカードを発行するに足る信用力があると推定する。一方、推定部133は、算出したデフォルト確率が所定の閾値以上である場合には、第2ユーザは債務不履行を起こす可能性が高いとみなして、第2ユーザはクレジットカードを発行するに足る信用力がないと推定する。
(受付部134)
受付部134は、第2ユーザに対する審査の依頼を判定装置200から受け付ける。例えば、受付部134は、すべての新規ユーザに対する審査の依頼を判定装置200から受け付ける。例えば、受付部134は、信用情報の審査で否決となった新規ユーザに対する審査の依頼を判定装置200から受け付ける。
(送信部135)
送信部135は、推定部133によって推定された第2ユーザの信用力を判定装置200に送信する。具体的には、送信部135は、推定部133によって推定された第2ユーザの信用力の有無に関する情報を判定装置200に送信する。あるいは、送信部135は、推定部133によって算出されたデフォルト確率を判定装置200に送信してもよい。
〔5.判定装置の構成〕
次に、図7を用いて、実施形態に係る判定装置200の構成について説明する。図7は、実施形態に係る判定装置200の構成例を示す図である。図7に示すように、判定装置200は、通信部210と、記憶部220と、制御部230とを有する。なお、判定装置200は、判定装置200の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
(通信部210)
通信部210は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部210は、ネットワークと有線または無線で接続され、例えば、ユーザ端末10と情報処理装置100との間で情報の送受信を行う。
(記憶部220)
記憶部220は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。記憶部220は、図7に示すように、ユーザ情報記憶部221と、返済実績記憶部222とを有する。
(ユーザ情報記憶部221)
ユーザ情報記憶部221は、クレジットカード会社の顧客としてのユーザの顧客情報を記憶する。具体的には、ユーザ情報記憶部221は、ユーザの顧客情報として、ユーザの属性情報を記憶する。例えば、ユーザ情報記憶部221は、ユーザの属性情報として、ユーザの性別、年齢、職業、年収、居住地といったデモグラフィック情報を記憶する。例えば、ユーザ情報記憶部221は、クレジットカードの発行実績がある第1ユーザに関する属性情報を記憶する。また、ユーザ情報記憶部221は、クレジットカードの新規申込者である第2ユーザに関する属性情報を記憶する。また、ユーザ情報記憶部221は、ユーザの顧客情報として、クレジットカードの発行実績がある第1ユーザに対する融資金額や返済実績を記憶する。
(制御部230)
図7の説明に戻って、制御部230は、コントローラであり、例えば、CPUやMPU等によって、判定装置200内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(生成プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部230は、コントローラであり、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
図7に示すように、制御部230は、受付部231と、審査部232と、取得部233と、判定部234と、サービス提供部235とを有し、以下に説明する情報処理の作用を実現または実行する。なお、制御部230の内部構成は、図7に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
(受付部231)
受付部231は、クレジットカードの新規申込者である新規ユーザのユーザ端末10からクレジットカードの発行依頼を受け付ける。例えば、受付部231は、新規ユーザのユーザ端末10に配信されたクレジットカードの発行依頼を受け付けるためのページを介して、新規ユーザのユーザ端末10からクレジットカードの発行依頼を受け付ける。
(審査部232)
審査部232は、第2ユーザの信用情報を信用情報機関から取得し、取得した信用情報に基づく与信審査を行う。例えば、審査部232は、受付部231がクレジットカードの発行依頼を受け付けると、信用情報機関サーバ20から新規ユーザの信用情報を取得して、新規ユーザが過去に延滞や債務不履行を起こしていないかどうかを審査する。そして、審査部232は、信用情報の審査で問題がなければ、審査を可決させる。
一方、審査部232は、信用情報の審査で否決となった新規ユーザについては、信用力を推定するよう情報処理装置100に依頼する。例えば、審査部232は、新規ユーザの信用力を推定するよう情報処理装置100に依頼する。
また、審査部232は、クレジットカードの発行実績があるユーザが債務不履行を起こしたか否かの実績の取得要求を情報処理装置100から受け付けると、ユーザが債務不履行を起こしたか否かの実績を情報処理装置100に送信する。
(取得部233)
取得部233は、第2ユーザの信用力を取得する。具体的には、取得部233は、所定の与信を供与された第1ユーザのネットワーク上の行動履歴のうち、第1ユーザが所定の与信を供与される前の行動履歴である第1行動履歴に関する情報と第1ユーザが債務不履行を起こしたか否かの実績とに基づいて、所定の与信に関する与信審査の対象である第2ユーザのネットワーク上の行動履歴である第2行動履歴に関する情報から推定された第2ユーザの信用力を取得する。具体的には、取得部233は、情報処理装置100によって推定された新規ユーザの信用力に関する情報を情報処理装置100から取得する。
あるいは、取得部233は、第2ユーザの信用力を推定することにより取得してもよい。例えば、取得部233は、情報処理装置100によって算出されたデフォルト確率を情報処理装置100から取得する。続いて、取得部233は、取得したデフォルト確率が所定の閾値を下回る場合には、新規ユーザは債務不履行を起こす可能性が低いとみなして、新規ユーザはクレジットカードを発行するに足る信用力があると推定する。一方、取得部233は、取得したデフォルト確率が所定の閾値以上である場合には、新規ユーザは債務不履行を起こす可能性が高いとみなして、新規ユーザはクレジットカードを発行するに足る信用力がないと推定する。
また、例えば、取得部233は、第1行動履歴に関する情報と第1ユーザが債務不履行を起こしたか否かの実績とに基づいて、第2ユーザの第2行動履歴に関する情報から、第2ユーザが債務不履行を起こすか否かに関する指標値を算出するモデルであって、情報処理装置100によって生成されたモデルを情報処理装置100から取得してもよい。取得部233は、情報処理装置100からモデルを取得すると、取得したモデルに第2ユーザの第2行動履歴に関する情報を入力することにより、第2ユーザが債務不履行を起こすか否かに関する指標値として、デフォルト確率を算出してもよい。
(判定部234)
判定部234は、取得部233によって取得された第2ユーザの信用力に基づいて、第2ユーザに対してクレジットカードに関するサービスを提供可能であるか否かを判定する。具体的には、判定部234は、情報処理装置100から新規ユーザの信用力に関する情報を受信すると、新規ユーザの信用力に関する情報に基づいて、新規ユーザがクレジットカードを発行可能なユーザであるか否かを判定する。例えば、判定部234は、審査部232による審査の結果、審査否決となった第2ユーザの第2行動履歴に関する情報から推定された第2ユーザの信用力に基づいて、第2ユーザに対するクレジットカードに関するサービスの提供可否を判定する。例えば、判定部234は、第2ユーザに対するクレジットカードに関するサービスの提供可否として、第2ユーザに対してクレジットカードを発行可能であるか否かを判定する。なお、判定部234は、信用情報の審査結果と情報処理装置100から受信した信用力に関する情報とを組み合わせて、総合的に新規ユーザがクレジットカードを発行可能なユーザであるか否かを判定してもよい。
(サービス提供部235)
サービス提供部235は、判定部234によって第2ユーザに対してクレジットカードに関するサービスを提供可能であると判定された場合に、第2ユーザに対してクレジットカードに関するサービスを提供する。具体的には、サービス提供部235は、判定部234によって新規ユーザがクレジットカードを発行可能なユーザであると判定された場合に、新規ユーザに対してクレジットカードを発行する。一方、サービス提供部235は、判定部234によって新規ユーザがクレジットカードを発行可能なユーザでないと判定された場合には、新規ユーザに対してクレジットカードを発行しない。
〔6.生成処理のフロー〕
次に、図8を用いて、実施形態に係る生成処理の手順について説明する。図8は、実施形態に係る第1モデル生成処理手順を示すフローチャートである。
図8に示すように、情報処理装置100は、クレジットカードの発行実績があるユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報であって、当該ユーザがカードを持つ前のネットワーク上の行動履歴に関する情報を取得する(ステップS101)。
続いて、情報処理装置100は、発行実績があるユーザがカードを持つ前のネットワーク上の行動履歴に関する情報と当該ユーザが債務不履行を起こしたか否かの実績とに基づいて、新規ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報から、新規ユーザのデフォルト確率を算出する第1モデルを生成する(ステップS102)。
〔7.情報処理のフロー〕
次に、図9を用いて、実施形態に係る情報処理の手順について説明する。図9は、実施形態に係る情報処理手順を示すフローチャートである。
図9に示すように、情報処理装置100は、新規ユーザに対する審査依頼を判定装置200から受け付けたか否かを判定する(ステップS201)。情報処理装置100は、新規ユーザに対する審査依頼を受け付けていないと判定した場合(ステップS201;No)は、新規ユーザに対する審査依頼を受け付けるまで待機する。
また、情報処理装置100は、新規ユーザに対する審査依頼を受け付けたと判定した場合(ステップS201;Yes)は、新規ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報を取得する(ステップS202)。
続いて、情報処理装置100は、新規ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報を生成した第1モデルに入力することにより、新規ユーザのデフォルト確率を算出する(ステップS203)。
続いて、情報処理装置100は、新規ユーザの信用力を推定する(ステップS204)。
なお、ステップS201の手順とステップS202〜ステップS203の手順とは、順不同とする。例えば、情報処理装置100は、判定装置200から新規ユーザに関する情報を受け付けると、新規ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報を取得する。続いて、情報処理装置100は、新規ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報を生成した第1モデルに入力することにより、新規ユーザのデフォルト確率を算出する。続いて、情報処理装置100は、新規ユーザの信用力を推定する。その後、情報処理装置100は、新規ユーザに対する審査依頼を判定装置200から受け付けてもよい。
〔8.変形例〕
上述した実施形態に係る情報処理システム1は、上記実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよい。そこで、以下では、情報処理システム1の他の実施形態について説明する。なお、実施形態と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
〔8−1.途上与信の場合〕
途上与信とは、クレジットカードなどの信用供与を行った後に、ユーザのクレジットの利用状況や返済状況を審査(チェック)することを指す。途上与信は、ユーザに対する与信枠(利用限度額)の見直し(変更)、延滞発生の未然防止、偽造・不正カードの早期発見などに役立てることを目的として行われる。例えば、クレジットカード会社は、途上与信によって、このままではユーザが債務不履行を起こしそうだと判断すると、クレジットカードの利用停止や、与信枠の減枠を行う。一方、クレジットカード会社は、途上与信によって、与信枠を増枠してもユーザから回収できると判断すると、ユーザに対して与信枠の増枠を提案する。
図1と図2では、情報処理装置100がクレジットカードの新規申込者である新規ユーザの信用力を推定する例を示したが、クレジットカードの途上与信の対象者である途上ユーザの信用力を推定してもよい。この点について図10と図11を用いて説明する。
〔8−1−1.第2モデル生成処理の一例〕
まず、図10を用いて、変形例に係る第2モデル生成処理の一例について説明する。図10は、変形例に係る第2モデル生成処理の一例を示す図である。情報処理装置100は、クレジットカード会社と連携して、クレジットカードの途上与信の対象者である途上ユーザの信用力を推定する。なお、以下では、適宜、クレジットカードの途上与信の対象者を途上ユーザと表記する。
図10に示す例では、生成部132は、与信枠の増枠実績がある第1ユーザのネットワーク上の行動履歴のうち、第1ユーザの与信枠が増枠される前の行動履歴に関する情報と、第1ユーザが増枠後に債務不履行を起こしたか否かの実績とに基づいて、クレジットカードの途上与信の対象者である第2ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報から、第2ユーザが債務不履行を起こすか否かに関する指標値を算出する第2モデルを生成する。
すなわち、生成部132は、クレジットカードの途上与信の対象者である第2ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報が入力された場合に、第2ユーザが債務不履行を起こす確率であるデフォルト確率を算出する第2モデルM2を生成する。生成部132は、例えば、与信枠の増枠実績がある第1ユーザを正解データ(教師データ、目的変数)とし、第1ユーザのネットワーク上の行動履歴のうち、第1ユーザの与信枠が増枠される前の行動履歴である第1行動履歴に関する情報を素性(説明変数)とするサポートベクターマシン等の回帰学習モデルを生成する。
生成部132は、第1ユーザの与信枠が増枠される前の第1ユーザの行動履歴に関する情報として、第1ユーザに対する与信枠の増枠日を基準日として、基準日より前の期間1(=1年間)における第1ユーザのネットワーク上の商取引履歴、閲覧履歴等に関する情報を用いる。例えば、第1ユーザU21に対する与信枠の増枠日が2016年2月1日であるとすると、生成部132は、第1ユーザU21のネットワーク上の行動履歴に関する情報として、2015年2月1日から2016年1月31日までの1年間における第1ユーザU21のネットワーク上の商取引履歴、閲覧履歴等に関する情報を用いる。
また、生成部132は、第1ユーザが増枠後に債務不履行を起こしたか否かの実績として、第1ユーザに対する与信枠の増枠日を基準日として、基準日以降の期間2(=1年3か月間)に第1ユーザが増枠後に債務不履行を起こしたか否かの実績を用いる。例えば、上述した第1ユーザU21の場合、生成部132は、第1ユーザU21が債務不履行を起こしたか否かの実績として、2016年2月1日から2017年4月30日までの1年3か月間に第1ユーザU21が債務不履行を起こしたか否かの実績を用いる。例えば、生成部132は、第1ユーザU21が2016年2月1日から2017年4月30日までの1年3か月間に債務不履行を起こしたという実績を用いる。
〔8−1−2.情報処理の一例〕
次に、図11を用いて、変形例に係る情報処理の一例について説明する。図11は、変形例に係る情報処理の一例を示す図である。図11に示す例では、情報処理装置100は、図10で説明した第2モデルM2を用いて、クレジットカードの途上与信の対象者である第2ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報から、第2ユーザが債務不履行を起こすか否かに関する指標値を算出する。
より具体的には、推定部133は、図10で説明した第2モデルM2に、クレジットカードの途上与信の対象者である第2ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報を入力することにより、第2ユーザが債務不履行を起こす確率であるデフォルト確率を算出する。例えば、推定部133は、図10で説明したサポートベクターマシン等の回帰学習モデルに、クレジットカードの途上与信の対象者である第2ユーザU2のネットワーク上の行動履歴に関する情報を入力することにより、第2ユーザU2が債務不履行を起こす確率であるデフォルト確率を算出する。
推定部133は、クレジットカードの途上与信の対象者である第2ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報として、第2ユーザに対する途上与信の与信日を基準日として、基準日より前の期間1(=1年間)における第2ユーザのネットワーク上の商取引履歴、閲覧履歴等に関する情報を用いる。例えば、第2ユーザU2に対する途上与信の与信日が2018年2月1日であるとすると、推定部133は、途上ユーザである第2ユーザU2のネットワーク上の行動履歴に関する情報として、2017年2月1日から2018年1月31日までの1年間における第2ユーザU2のネットワーク上の商取引履歴、閲覧履歴等に関する情報を用いる。
また、推定部133は、第2ユーザが債務不履行を起こすか否かに関する指標値として、第2ユーザに対する途上与信の与信日を基準日として、基準日以降の期間2(=1年3か月間)に第2ユーザが債務不履行を起こすか否かに関する指標値を算出する。例えば、上述した第2ユーザU2の場合、推定部133は、第2ユーザU2が債務不履行を起こす確率であるデフォルト確率として、2018年2月1日から2019年4月30日までの1年3か月間に第2ユーザU2が債務不履行を起こす確率であるデフォルト確率を算出する。
続いて、推定部133は、算出したデフォルト確率に基づいて、第2ユーザの信用力を推定する。例えば、推定部133は、算出したデフォルト確率が所定の閾値を下回る場合には、第2ユーザは債務不履行を起こす可能性が低いとみなして、第2ユーザは与信枠を増枠するに足る信用力があると推定する。一方、推定部133は、算出したデフォルト確率が所定の閾値以上である場合には、第2ユーザは債務不履行を起こす可能性が高いとみなして、第2ユーザは与信枠を増枠するに足る信用力がないと推定する。続いて、送信部135は、推定部133によって推定された第2ユーザの信用力に関する情報を判定装置200に送信する。判定部234は、第2ユーザに対するクレジットカードに関するサービスの提供可否として、第2ユーザに対して所定の与信に関する与信枠を変更可能であるか否かを判定する。具体的には、判定部234は、情報処理装置100から第2ユーザの信用力に関する情報を受信すると、第2ユーザの信用力に関する情報に基づいて、第2ユーザが与信枠を増枠可能なユーザであるか否かを判定する。サービス提供部235は、判定部234によって第2ユーザが与信枠を増枠可能なユーザであると判定された場合には、第2ユーザに対する与信枠を増枠する。一方、サービス提供部235は、判定部234によって第2ユーザが与信枠を増枠可能なユーザでないと判定された場合には、第2ユーザに対する与信枠を減枠する。なお、与信枠を減枠には、融資可能金額の減額だけでなく、クレジットカードの使用そのものを停止することを含む。
上述したように、情報処理装置100は、与信枠の増枠実績がある第1ユーザのネットワーク上の行動履歴のうち、第1ユーザの与信枠が増枠される前の行動履歴である第1行動履歴に関する情報を取得する。そして、情報処理装置100は、取得した第1行動履歴に関する情報と第1ユーザが増枠後に債務不履行を起こしたか否かの実績とに基づいて、クレジットカードの途上与信の対象である第2ユーザのネットワーク上の行動履歴である第2行動履歴に関する情報から、第2ユーザの信用力を推定する。これにより、情報処理装置100は、例えば、途上与信の前に延滞で信用情報に傷がついてしまったが、状況も変わり、現在は信用力に問題がないユーザの信用力を適切に推定することができる。すなわち、情報処理装置100は、現在は信用力に問題がないユーザについては、クレジットカードの与信枠を増枠可能とさせることができる。また、情報処理装置100は、信用力に問題があるユーザについては、クレジットカードの与信枠を減枠可能とさせることができる。したがって、情報処理装置100は、与信審査の精度を高めることができる。
〔8−1−3.生成処理のフロー〕
次に、図12を用いて、変形例に係る生成処理の手順について説明する。図12は、変形例に係る第2モデル生成処理手順を示すフローチャートである。
図12に示すように、情報処理装置100は、与信枠を増枠されたユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報であって、当該ユーザが与信枠を増枠される前のネットワーク上の行動履歴に関する情報を取得する(ステップS301)。
続いて、情報処理装置100は、与信枠の増枠実績があるユーザが与信枠を増枠される前のネットワーク上の行動履歴に関する情報と当該ユーザが債務不履行を起こしたか否かの実績とに基づいて、途上ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報から、途上ユーザのデフォルト確率を算出する第2モデルを生成する(ステップS302)。
〔8−1−4.情報処理のフロー〕
次に、図13を用いて、変形例に係る情報処理の手順について説明する。図13は、変形例に係る情報処理手順を示すフローチャートである。
図13に示すように、情報処理装置100は、途上ユーザに対する審査依頼を判定装置200から受け付けたか否かを判定する(ステップS401)。情報処理装置100は、途上ユーザに対する審査依頼を受け付けていないと判定した場合(ステップS401;No)は、途上ユーザに対する審査依頼を受け付けるまで待機する。
また、情報処理装置100は、途上ユーザに対する審査依頼を受け付けたと判定した場合(ステップS401;Yes)は、途上ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報を取得する(ステップS402)。
続いて、情報処理装置100は、途上ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報を生成した第2モデルに入力することにより、途上ユーザのデフォルト確率を算出する(ステップS403)。
続いて、情報処理装置100は、途上ユーザの信用力を推定する(ステップS404)。
なお、ステップS401の手順とステップS402〜ステップS403の手順とは、順不同とする。例えば、情報処理装置100は、判定装置200から途上ユーザに関する情報を受け付けると、途上ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報を取得する。続いて、情報処理装置100は、途上ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報を生成した第2モデルに入力することにより、途上ユーザのデフォルト確率を算出する。その後、情報処理装置100は、途上ユーザに対する審査依頼を判定装置200から受け付けてもよい。
〔8−2.新しい行動情報ほど重みを大きくした推定処理〕
図1と図2、及び、図10と図11では、情報処理装置100が、第2ユーザの第2行動履歴に関する情報に時間的な重みを付けずに、第2ユーザの信用力を推定する例を示したが、第2行動履歴に関する情報に含まれる行動情報のうち、現在時期に近い時期の行動情報ほど重みを大きくして、第2ユーザの信用力を推定してもよい。
具体的には、推定部133は、第2行動履歴に関する情報に含まれる行動情報のうち、現在時期に近い時期の行動情報ほど重みを大きくして、第2ユーザの信用力を推定する。例えば、生成部132は、第1ユーザの第1行動履歴に関する情報のうち、現在時期に近い時期の行動情報ほど重みを大きくして、第1行動履歴に関する情報と第1ユーザが債務不履行を起こしたか否かの実績とに基づいて、第2ユーザの第2行動履歴に関する情報から、第2ユーザが債務不履行を起こすか否かに関する指標値を算出する第1モデルを生成する。
例えば、生成部132は、期間1の期間区分「k月目」(k=1、2、…、11)における第1ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報よりも、期間1の期間区分「(k+1)月目」における第1ユーザのネットワーク上の行動履歴に関する情報の重み「ω」が大きくなるように、第1モデルを生成する。例えば、生成部132は、期間1の期間区分「k月目」(k=1、2、…、11)における第1ユーザの商品等の購買回数よりも、期間1の期間区分「(k+1)月目」における第1ユーザの商品等の購買回数の重み「ω」が大きくなるように、第1モデルを生成する。続いて、推定部133は、生成部132によって生成された第1モデルに第2ユーザの第2行動履歴に関する情報を入力することにより、第2行動履歴に含まれる行動情報のうち、現在時期に近い時期の行動情報ほど重みを大きくして、第2ユーザのデフォルト確率を算出する。続いて、推定部133は、現在時期に近い時期の行動情報ほど重みを大きくして算出された指標値に基づいて、第2ユーザの信用力を推定する。
これにより、情報処理装置100は、第2行動履歴に含まれる行動情報の中でも、より鮮度の高い行動情報を重視して、第2ユーザの信用力を推定することができる。すなわち、情報処理装置100は、現在の第2ユーザの信用力をより反映すると考えられる鮮度の高い行動情報に基づいて、第2ユーザ信用力を推定することができる。したがって、情報処理装置100は、ユーザの信用力に現在は問題がないかどうかをより精度よく判定することができる。したがって、情報処理装置100は、与信審査の精度を高めることができる。
〔8−3.デフォルト確率の変遷に基づく推定処理〕
図1と図2、及び、図10と図11では、情報処理装置100が、基準日に算出した指標値であるデフォルト確率に基づいて、第2ユーザの信用力を推定する例を示したが、デフォルト確率の変遷に基づいて、第2ユーザの信用力を推定してもよい。
具体的には、推定部133は、推定部133によって算出されたデフォルト確率の変遷に基づいて、第2ユーザの信用力を推定する。例えば、生成部132は、第1行動履歴に関する情報に第1ユーザの返済実績の変遷を含めて、第1行動履歴に関する情報と第1ユーザが債務不履行を起こしたか否かの実績とに基づいて、クレジットカードの新規申込者である第2ユーザの第2行動履歴に関する情報から、第2ユーザが債務不履行を起こすか否かに関する指標値を算出する第1モデルを生成する。すなわち、生成部132は、第1ユーザの返済実績の変遷を第1モデルの素性に加えて、第1モデルを生成する。続いて、推定部133は、生成部132によって生成された第1モデルに、第2ユーザのデフォルト確率の変遷を含む第2行動履歴に関する情報を入力することにより、第2ユーザのデフォルト確率を算出する。続いて、推定部133は、推定部133によって算出された指標値に基づいて、第2ユーザの信用力を推定する。
これにより、情報処理装置100は、例えば、デフォルト確率がどんどん良くなっているユーザについては、債務不履行を起こしにくいといった傾向を学習したモデルにより、第2ユーザのデフォルト確率を算出することができる。逆に、情報処理装置100は、例えば、デフォルト確率がどんどん悪くなっているユーザについては、債務不履行を起こしやすいといった傾向を学習したモデルにより、第2ユーザのデフォルト確率を算出することができる。したがって、情報処理装置100は、ユーザの信用力に現在は問題がないかどうかをより精度よく推定することができる。したがって、情報処理装置100は、与信審査の精度を高めることができる。
〔8−4.所定の条件を満たす第1ユーザ群の行動履歴に基づく推定処理〕
図1と図2、及び、図10と図11では、情報処理装置100が、クレジットカードの発行実績がある第1ユーザの第1行動履歴に関する情報に基づいて、第2ユーザの信用力を推定する例を示したが、第1ユーザの中から所定の条件を満たす第1ユーザのグループを選択して、選択された第1ユーザ群の第1行動履歴に関する情報に基づいて、第2ユーザの信用力を推定してもよい。具体的には、推定部133は、第2ユーザに対する所定の与信審査より前に設定された第1審査基準を満たす第1ユーザであって、第2ユーザに対する所定の与信審査の審査基準である第2審査基準を満たさない第1ユーザの第1行動履歴に関する情報に基づいて、第2ユーザの信用力を推定する。例えば、生成部132は、第2ユーザに対する所定の与信審査より前に設定された第1審査基準を満たす第1ユーザであって、第2ユーザに対する所定の与信審査の審査基準である第2審査基準を満たさない第1ユーザの第1行動履歴に関する情報と第1ユーザの返済実績とに基づいて、第2ユーザの第2行動履歴に関する情報から、第2ユーザが債務不履行を起こすか否かに関する指標値を算出する第1モデルを生成する。続いて、推定部133は、生成部132によって生成された第1モデルに、第2ユーザの第2行動履歴に関する情報を入力することにより、第2ユーザのデフォルト確率を算出する。続いて、推定部133は、算出したデフォルト確率に基づいて、第2ユーザの信用力を推定する。
これにより、情報処理装置100は、例えば、第1審査基準が第2審査基準よりも緩い場合、第1ユーザの中から、第1審査基準を満たすため、クレジットカードを発行されたが、第2審査基準は満たさないため、現状であれば与信審査で落ちる第1ユーザ群の第1行動履歴に関する情報に基づいて、モデルを生成することができる。ここで、第1ユーザ群とは、現状の与信審査に通らないユーザ群である。また、第2ユーザは、カード会社による信用情報の審査で否決となったユーザである。したがって、第1ユーザ群は、第2ユーザと属性が似ているユーザ群であると推定される。すなわち、情報処理装置100は、第2ユーザにより近い属性を持つと考えられる第1ユーザ群の第1行動履歴に基づいて、第2ユーザのデフォルト確率を算出するモデルを生成するため、第1モデルの精度を高めることができる。したがって、情報処理装置100は、ユーザの信用力に現在は問題がないかどうかをより精度よく推定することができる。したがって、情報処理装置100は、与信審査の精度を高めることができる。
〔8−5.その他の推定処理の例〕
図1と図2、及び、図10と図11では、情報処理装置100が、第2ユーザの信用力を推定する例を示したが、第2ユーザの信用力以外を推定してもよい。
〔8−5−1.ユーザの信用力に関する指標値の算出処理〕
図1と図2、及び、図10と図11では、情報処理装置100が、デフォルト確率を算出し、算出したデフォルト確率に基づいてユーザの信用力を推定する例を示したが、情報処理装置100が第2ユーザの信用力に関する指標値そのものを算出してもよい。例えば、推定部133は、取得部131によって取得された第1行動履歴に関する情報と第1ユーザの信用力の実績とに基づいて、第2ユーザの第2行動履歴に関する情報から、第2ユーザの信用力に関する指標値を算出する。推定部133は、算出した指標値に基づいて、第2ユーザの信用力を推定する。例えば、推定部133は、算出した信用力に関する指標値が所定の閾値以下である場合には、第2ユーザは信用力があると推定する。また、推定部133は、算出した信用力に関する指標値が所定の閾値を上回る場合には、第2ユーザは信用力がないと推定する。
〔8−5−2.ユーザが金銭に関する問題行動を起こすか否かに関する指標値の算出処理〕
また、情報処理装置100は、第2ユーザが金銭に関する何らかの問題行動を起こすか否かに関する指標値を算出してもよい。金銭に関する何らかの問題行動とは、例えば、債務不履行以外の支払いの延滞であってもよい。例えば、推定部133は、取得部131によって取得された第1行動履歴に関する情報と第1ユーザが問題行動を起こしたか否か実績とに基づいて、第2ユーザの第2行動履歴に関する情報から、第2ユーザが問題行動を起こすか否かに関する指標値を算出する。推定部133は、算出した指標値に基づいて、第2ユーザが問題行動を起こすか否かに関する指標を推定する。例えば、推定部133は、算出した問題行動を起こすか否かに関する指標値が所定の閾値以下である場合には、第2ユーザは問題行動を起こす可能性が低いと推定する。また、推定部133は、算出した問題行動を起こすか否かに関する指標値が所定の閾値を上回る場合には、第2ユーザは問題行動を起こす可能性が高いと推定する。
〔8−5−3.ユーザの返済能力に関する指標値の算出処理〕
また、情報処理装置100は、第2ユーザの返済能力に関する指標値を算出してもよい。例えば、推定部133は、取得部131によって取得された第1行動履歴に関する情報と第1ユーザの返済能力の実績とに基づいて、第2ユーザの第2行動履歴に関する情報から、第2ユーザの返済能力に関する指標値を算出する。推定部133は、算出した指標値に基づいて、第2ユーザの返済能力を推定する。例えば、推定部133は、算出した返済能力に関する指標値が所定の閾値以下である場合には、第2ユーザは返済能力があると推定する。また、推定部133は、算出した返済能力に関する指標値が所定の閾値を上回る場合には、第2ユーザは返済能力がないと推定する。
〔9.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置100は、取得部131と推定部133とを備える。取得部131は、所定の与信を供与された第1ユーザのネットワーク上の行動履歴のうち、第1ユーザが所定の与信を供与される前の行動履歴である第1行動履歴に関する情報を取得する。推定部133は、取得部131によって取得された第1行動履歴に関する情報と第1ユーザが債務不履行を起こしたか否かの実績とに基づいて、所定の与信に関する与信審査の対象である第2ユーザのネットワーク上の行動履歴である第2行動履歴に関する情報から、第2ユーザの信用力を推定する。
これにより、情報処理装置100は、例えば、過去に延滞で信用情報に傷がついてしまったが、状況も変わり、現在は信用力に問題がないユーザの信用力を適切に推定することができる。これまでの与信審査では、信用情報に基づいて、ユーザの信用力を推定することしかできなかった。したがって、一度でも信用情報に傷がついてしまったユーザは、一律に与信審査で信用力がないと推定され、クレジットカードを発行不可と判定されていた。しかしながら、実際には、クレジットカードを発行不可と判定されたユーザ中にも、信用力があるユーザが一定数存在することが知られている。このような実情にもかかわらず、これまでの与信審査では、そのようなユーザを救済する術がなかった。ここで、情報処理装置100により、ネットワーク上の行動履歴に基づいて、ユーザの信用力を推定することができるようになった。これにより、情報処理装置100は、クレジットカードを発行不可と判定されたユーザの信用力を精度よく測定することができるようになった。すなわち、情報処理装置100は、現在は信用力に問題がないユーザについては、所定の与信を供与可能とすることができる。したがって、情報処理装置100は、与信審査の精度を高めることができる。
また、推定部133は、与信審査より前に設定された第1審査基準を満たす第1ユーザであって、与信審査の審査基準である第2審査基準を満たさない第1ユーザの第1行動履歴に関する情報に基づいて、第2ユーザの信用力を推定する。
これにより、情報処理装置100は、例えば、第1審査基準が第2審査基準よりも緩い場合、第1ユーザの中から、第1審査基準を満たすため、クレジットカードを発行されたが、第2審査基準は満たさないため、現状であれば与信審査で落ちる第1ユーザ群の第1行動履歴に関する情報に基づいて、モデルを生成することができる。ここで、第1ユーザ群とは、現状の与信審査に通らないユーザ群である。また、第2ユーザは、カード会社による信用情報の審査で否決となったユーザである。したがって、第1ユーザ群は、第2ユーザと属性が似ているユーザ群であると推定される。すなわち、情報処理装置100は、第2ユーザにより近い属性を持つと考えられる第1ユーザ群の第1行動履歴に基づいて、第2ユーザのデフォルト確率を算出するモデルを生成するため、第1モデルの精度を高めることができる。したがって、情報処理装置100は、ユーザの信用力に現在は問題がないかどうかをより精度よく推定することができる。したがって、情報処理装置100は、与信審査の精度を高めることができる。
また、推定部133は、第2行動履歴に関する情報に含まれる行動情報のうち、現在時期に近い時期の行動情報ほど重みを大きくして、第2ユーザの信用力を推定する。
これにより、情報処理装置100は、第2行動履歴に関する情報に含まれる行動情報の中でも、より鮮度の高い行動情報を重視して、第2ユーザの信用力を推定することができる。すなわち、情報処理装置100は、現在の第2ユーザの信用力をより反映すると考えられる鮮度の高い行動情報に基づいて、第2ユーザの信用力を推定することができる。したがって、情報処理装置100は、与信審査の精度を高めることができる。
また、推定部133は、取得部131によって取得された第1行動履歴に関する情報と第1ユーザが債務不履行を起こしたか否かの実績とに基づいて、第2ユーザの第2行動履歴に関する情報から、第2ユーザが債務不履行を起こすか否かに関する指標値を算出する。
これにより、情報処理装置100は、例えば、過去に延滞で信用情報に傷がついてしまったが、状況も変わり、現在は信用力に問題がないユーザが債務不履行を起こすか否かを数値により客観的に推定することができる。したがって、情報処理装置100は、与信審査の精度を高めることができる。
また、推定部133は、指標値の変遷に基づいて、第2ユーザの信用力を推定する。
これにより、情報処理装置100は、例えば、デフォルト確率がどんどん良くなっているユーザについては、債務不履行を起こしにくいといった傾向を学習したモデルにより、第2ユーザのデフォルト確率を算出することができる。逆に、情報処理装置100は、例えば、デフォルト確率がどんどん悪くなっているユーザについては、債務不履行を起こしやすいといった傾向を学習したモデルにより、第2ユーザのデフォルト確率を算出することができる。したがって、情報処理装置100は、ユーザの信用力に現在は問題がないかどうかをより精度よく推定することができる。したがって、情報処理装置100は、与信審査の精度を高めることができる。
また、実施形態に係る情報処理装置100は、生成部132をさらに備える。生成部132は、取得部131によって取得された第1行動履歴に関する情報と第1ユーザが債務不履行を起こしたか否かの実績とに基づいて、第2ユーザの第2行動履歴に関する情報から、第2ユーザが債務不履行を起こすか否かに関する指標値を算出するモデルを生成する。推定部133は、生成部132によって生成されたモデルを用いて、第2ユーザが債務不履行を起こすか否かに関する指標値を算出する。
これにより、情報処理装置100は、第2ユーザが債務不履行を起こすか否かに関する指標値をより高い精度で算出することができる。したがって、情報処理装置100は、与信審査の精度を高めることができる。
また、実施形態に係る判定装置200は、取得部233と判定部234を備える。取得部233は、所定の与信を供与された第1ユーザのネットワーク上の行動履歴のうち、第1ユーザが所定の与信を供与される前の行動履歴である第1行動履歴に関する情報と第1ユーザが債務不履行を起こしたか否かの実績とに基づいて、所定の与信に関する与信審査の対象である第2ユーザのネットワーク上の行動履歴である第2行動履歴に関する情報から推定された第2ユーザの信用力を取得する。判定部234は、取得部233によって取得された第2ユーザの信用力に基づいて、第2ユーザに対してクレジットカードに関するサービスを提供可能であるか否かを判定する。
これにより、判定装置200は、例えば、過去に延滞で信用情報に傷がついてしまったが、状況も変わり、現在は信用力に問題がないユーザに対するクレジットカードサービスの提供可否を適切に判定することができる。
また、実施形態に係る判定装置200は、審査部232をさらに備える。審査部232は、第2ユーザの信用情報を信用情報機関から取得し、取得した信用情報に基づく与信審査を行う。判定部234は、審査部232による審査の結果、審査否決となった第2ユーザの第2行動履歴に関する情報から推定された第2ユーザの信用力に基づいて、第2ユーザに対するクレジットカードに関するサービスの提供可否を判定する。
これにより、判定装置200は、信用情報の審査で否決となったユーザに対するクレジットカードサービスの提供可否を適切に判定することができる。これにより、判定装置200は、信用情報の審査で否決となったユーザについても、クレジットカードに関するサービスの提供可否を精度よく判定することができる。
また、判定部234は、第2ユーザに対するクレジットカードに関するサービスの提供可否として、第2ユーザに対してクレジットカードを発行可能であるか否かを判定する。
これにより、判定装置200は、信用情報の審査で否決となったユーザについても、クレジットカードの発行可否を精度よく判定することができる。すなわち、判定装置200は、信用情報の審査で否決となったユーザの中から、現在は信用力に問題がないユーザを救済して、クレジットカードを発行可能と判定されれば、クレジットカードを発行することができる。
また、判定部234は、第2ユーザに対するクレジットカードに関するサービスの提供可否として、第2ユーザに対して所定の与信に関する与信枠を変更可能であるか否かを判定する。
これにより、判定装置200は、信用情報の審査で否決となったユーザについても、与信枠の変更可否を精度よく判定することができる。すなわち、判定装置200は、信用情報の審査で否決となったユーザの中から、現在は信用力に問題がないユーザを救済して、与信枠を変更可能と判定されれば、与信枠を変更することができる。
〔10.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る情報処理装置100は、例えば図14に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図14は、情報処理装置100の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を備える。
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、所定の通信網を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを所定の通信網を介して他の機器へ送信する。
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る情報処理装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムまたはデータを実行することにより、制御部130の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
〔11.その他〕
また、上記実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、推定部は、推定手段や推定回路に読み替えることができる。