JP6677716B2 - ガスクロマトグラフィ加熱装置 - Google Patents

ガスクロマトグラフィ加熱装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6677716B2
JP6677716B2 JP2017513242A JP2017513242A JP6677716B2 JP 6677716 B2 JP6677716 B2 JP 6677716B2 JP 2017513242 A JP2017513242 A JP 2017513242A JP 2017513242 A JP2017513242 A JP 2017513242A JP 6677716 B2 JP6677716 B2 JP 6677716B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
column
heating element
heating device
disposed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017513242A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017533412A (ja
Inventor
ドライデン,ポール・シー
トラウト,サミー・エリザベス
ウォルシュ,ジョージ・ピー
ウィルソン,ウィリアム・エイチ
ホワイト,リチャード・ピー
リアス,ジェイン・アン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Agilent Technologies Inc
Original Assignee
Agilent Technologies Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Agilent Technologies Inc filed Critical Agilent Technologies Inc
Publication of JP2017533412A publication Critical patent/JP2017533412A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6677716B2 publication Critical patent/JP6677716B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/02Column chromatography
    • G01N30/26Conditioning of the fluid carrier; Flow patterns
    • G01N30/28Control of physical parameters of the fluid carrier
    • G01N30/30Control of physical parameters of the fluid carrier of temperature
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/02Column chromatography
    • G01N30/26Conditioning of the fluid carrier; Flow patterns
    • G01N30/28Control of physical parameters of the fluid carrier
    • G01N30/30Control of physical parameters of the fluid carrier of temperature
    • G01N2030/3007Control of physical parameters of the fluid carrier of temperature same temperature for whole column
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/02Column chromatography
    • G01N30/26Conditioning of the fluid carrier; Flow patterns
    • G01N30/28Control of physical parameters of the fluid carrier
    • G01N30/30Control of physical parameters of the fluid carrier of temperature
    • G01N2030/3053Control of physical parameters of the fluid carrier of temperature using resistive heating
    • G01N2030/3061Control of physical parameters of the fluid carrier of temperature using resistive heating column or associated structural member used as heater
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N30/00Investigating or analysing materials by separation into components using adsorption, absorption or similar phenomena or using ion-exchange, e.g. chromatography or field flow fractionation
    • G01N30/02Column chromatography
    • G01N30/50Conditioning of the sorbent material or stationary liquid
    • G01N30/52Physical parameters
    • G01N30/54Temperature

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Resistance Heating (AREA)
  • Surface Heating Bodies (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials Using Thermal Means (AREA)

Description

[関連出願の相互参照]
本出願は、発明者としてPaul Dryden他の名前で、2014年10月23日に出願された米国仮特許出願第62/067,924号及び発明者としてSammye Traudt他の名前で、2014年9月13日に出願された米国仮特許出願第62/050,125号の優先権を主張する。米国仮特許出願第62/050,125号及び第62/067,924号の開示全体が引用することにより本明細書の一部をなすものとする。
GCシステムでは、化合物が分離カラム(「カラム」)の全長を横切るのに必要とされる時間の長さが、その保持時間として知られている。化合物の保持時間に寄与する1つの要因が、分離カラムの温度である。カラムの温度を分析ごとに正確に制御することは、特定の化合物、すなわち、被分析物のための保持時間の再現性を与えるのに有益である。さらに、サンプル被分析物がカラムの中を移動している間にカラム温度をプログラムで変更することにより、有利なことに、分析時間を短縮し、ピークの広がりを抑えることができる。
多種多様なカラム径及び長さに対応するだけの十分に大きい空間内で均一で、かつ再現可能な熱環境を与えることができることから、既知のシステムでは、多くの場合に、カラムは空気対流オーブンを用いて加熱される。カラムは通常、開いた柱体を作り出す支持構造上に配置される。これにより、加熱された空気が全てのカラム表面に到達できるようになり、結果として、カラムの全長にわたって均一な温度が生成される。空気対流オーブンは有用であるが、その使用は、明らかな不都合を伴う。例えば、対流オーブンは、加熱するのに大量のエネルギー及び長い時間を必要とし、冷却するのに長い時間を必要とする。この結果、当然、数ある不都合の中でも、比較的長いサイクル時間及び高い電力消費量が生じる。さらに、温度プログラム条件によって迅速に分析を行うことができるのは、空気対流オーブンを使用するときに限られる。
それゆえ、上記で論じられた既知のGCカラムヒータの少なくとも短所を克服する装置が必要とされている。
本教示は、添付の図面とともに読まれるときに、以下の詳細な説明から最も良く理解される。それらの特徴は必ずしも縮尺通りに描かれていない。実用的なときはいつでも、類似の参照符号は類似の特徴を指している。
代表的な実施形態による、GCシステムの簡略化されたブロック図である。 代表的な実施形態による、GCカラムを加熱するための装置の組立分解図である。 代表的なカラム取付手法による代表的な組立後の図2AのGCカラムを加熱するための装置を示す図である。 代表的な実施形態による、カラム加熱装置の組立分解図である。 代表的な実施形態による、カラム加熱装置の組立分解図である。 代表的な実施形態による、カラム加熱装置の組立分解図である。
本明細書において用いられる用語は、特定の実施形態を説明することのみが目的であり、限定を意図していないことが理解される。定義される用語は、本教示の技術分野において一般に理解され受け入れられている定義済みの用語の技術的意味及び科学的意味に加えられる。
本明細書及び添付の特許請求の範囲において用いられるとき、「1つの(a、an)」及び「その(the)」という語は、別段の指定がない限り、単数及び複数の双方の指示対象を含む。このため、例えば「デバイス(a device)」は1つのデバイス及び複数のデバイスを含む。
本明細書及び添付の特許請求の範囲において用いられるとき、「実質的」又は「実質的に」という語は、その通常の意味に加えて、受け入れ可能な限界又は度合いの範囲内にあることを指す。例えば、「実質的にキャンセルされた」は、当業者であれば、そのキャンセルが受け入れ可能であると見なすことを意味する。
本明細書及び添付の特許請求の範囲において用いられるとき、「概ね」という語は、その通常の意味に加えて、当業者に受け入れ可能な限界又は量の範囲内にあることを指す。例えば、「概ね同じ」は、当業者であれば、比較される複数のアイテムを同じであると見なすことを意味する。
以下の詳細な説明において、本教示を十分に理解してもらうために、限定ではなく、説明のために、具体的な細部を開示する代表的な実施形態が記述される。例示的な実施形態の説明を分かりにくくするのを避けるために、既知のシステム、デバイス、材料、動作方法及び製造方法の説明は省略される場合がある。それにもかかわらず、当業者の理解の範囲内にあるシステム、デバイス、材料及び方法は、代表的な実施形態に従って用いることができる。
添付の図面において示されるような、種々の要素の互いの関係を説明するために、「上方」、「下方」、「最上部」、「最下部」、「上側」及び「下側」等の相対語を用いることができる。これらの相対語は、図面において示される向きに加えて、デバイス及び/又は要素の異なる向きも包含することが意図される。例えば、デバイスが図面における見方に対して反転された場合、例えば、別の要素の「上方にある」と説明された要素は、その時点で、その要素の「下方に」存在することになる。同様に、デバイスが図面内の見方に対して90度だけ回転した場合、別の要素の「上方にある」又は「下方にある」と説明された要素は、今度は、この他方の要素に「隣接している」ことになり、「隣接している」は、この他方の要素に当接しているか、又はそれらの要素間に1つ若しくは複数の層、材料、構造等を有するかのいずれかを意味する。本明細書において用いられるとき、別の要素の「上に配置される」又は「下方に配置される」要素は、その要素が、この別の要素に「隣接している」ことを意味する。「直に隣接している」は、この別の要素に当接していることを意味する。
図1は、代表的な実施形態による、GCシステム100の簡略化されたブロック図である。GCシステム100の数多くの態様が、当業者に知られている。したがって、GCシステム100の或る特定の既知の構成要素の細部は省略される。或る特定の事例では、実現される場合がある既知の構成要素の代表的な例が言及されるが、例示のために提示されており、限定することは全く意図していない。
GCシステム100は、サンプル入口101を備える。サンプル入口101は、汚染物質トラップ102に流体的に結合される。汚染物質トラップ102はカラム103に流体的に結合され、カラム103は、ガスクロマトグラフィにおいて有用な様々のカラムのうちの1つとすることができる。一実施形態では、汚染物質トラップ102は、同時に出願された、同一所有者の米国特許出願第14/057,022号(2013年10月18日出願)において記述されるのと同様とすることができ、その開示は特に引用することにより本明細書の一部をなすものとする。汚染物質トラップ102は、サンプル入口101からのサンプル内の汚染物質を捕捉し、捕捉された汚染物質がカラム103に達するのを防ぐように構成されるマイクロ流体汚染物質トラップである。汚染物質トラップ102を含むことは単なる例示であり、本教示は、汚染物質トラップを備えないGCシステム、又は上記で引用されたばかりの出願において記述されるようなマイクロ流体汚染物質トラップを備えないGCシステムにおいて使用する場合も考えられることに留意されたい。
カラム103は化学サンプルの成分を分離する。カラム103は、1つの溶融シリカ又は金属管(図示せず)を備えるキャピラリカラムとすることができ、化学サンプルの成分を分離するために、管の内部がコーティングされているか、サンプル入口101からのサンプルと相互作用する粒子を充填されている。
カラム103は、代表的な実施形態に関連して以下で更に十分に説明されることになるカラム温度制御装置104と接触するように与えられる。カラム温度制御装置104によって、被分析物のための保持時間が制御され、一方、カラム103の加熱の均一性が比較的改善される。カラム温度制御装置104のこれらの利点及び他の利点が、代表的な実施形態に関連して以下で更に十分に説明される。
カラム103は、検出器105に接続され、検出器105は、カラム103によって分離される成分の存在を、そして多くの場合にその量を検出する。一般的に、検出器105は、炎イオン化検出器(FID)、質量分析計検出器(MSD)、熱伝導度検出器(TCD)、電子捕獲検出器(ECD)、窒素リン検出器(NPD)、硫黄化学発光検出器(SCD)、窒素化学発光検出器(NCD)、パルス型炎光光度検出器(PFPD)、ヘリウムイオン化検出器(HID)又は炎光光度検出器(FPD)等の既知のGC検出器である。
また、GCシステム100は、コントローラ106及び電源107を備える。コントローラ106は、GCシステム100の複数のコントローラ(図示せず)のうちの1つとすることができるか、又はGCシステムの唯一のコントローラとすることができる。ここでは、カラム温度制御装置104によってカラム103の加熱を保持することに関するコントローラ106の機能が説明される。コントローラ106又は他のコントローラの他の機能は、本教示に関連しないので、説明されない。
一般的に、コントローラ106は、本明細書において論じられる種々の機能を実行するために数多くのやり方(例えば、専用のハードウェアを備える等)で実現することができる。「プロセッサ」はコントローラの1つの例であり、コントローラは、本明細書において論じられる種々の機能を実行するためにソフトウェア(例えば、マイクロコード)を用いてプログラミングすることができる1つ又は複数のマイクロプロセッサを利用する。コントローラ106は、プロセッサを利用して、又は利用することなく実現することができ、幾つかの機能を実行する専用のハードウェアと、他の機能を実行するプロセッサ(例えば、1つ又は複数のプログラミングされたマイクロプロセッサ及び関連する回路)との組み合わせとして実現することもできる。本開示の種々の実施形態において利用することができるコントローラ構成要素の例は、限定はしないが、従来のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)を含む。
種々の実施態様において、コントローラ106は1つ又は複数の記憶媒体(本明細書では包括的に「メモリ」と呼ばれ、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、プログラム可能リードオンリーメモリ(PROM)、電気的プログラム可能リードオンリーメモリ(EPROM)、電気的消去可能プログラム可能リードオンリーメモリ(EEPROM)、ユニバーサルシリアルバス(USB)ドライブ、フロッピーディスク、コンパクトディスク、光ディスク、磁気テープ等の揮発性及び不揮発性コンピュータメモリ)に関連付けられる場合がある。幾つかの実施態様では、記憶媒体は、コントローラ106上で実行されるときに、本明細書において論じられる機能のうちの少なくとも幾つかを実行する1つ又は複数のプログラムで符号化される場合がある。種々の記憶媒体がコントローラ106内に固定される場合があるか、又は持ち運び可能な場合があり、本明細書において論じられる本教示の種々の態様を実現するために、その記憶媒体上に記憶された1つ又は複数のプログラムをプロセッサ又はコントローラにロードできるようにする。「プログラム」又は「コンピュータプログラム」という用語は、コントローラ106をプログラミングするために利用することができる任意のタイプのコンピュータコード(例えば、ソフトウェア又はマイクロコード)を指す一般的な意味において本明細書において使用される。
コントローラ106は、温度センサ(図1には示されない)からの温度データを受信するように構成され、また温度データに基づいて、電源107に制御信号を与えるように構成される。電源107は、幾つかの既知の電源のうちの1つであり、カラム103の温度を概ね所望の温度に保持するために、カラム温度制御装置104の電力を調整するように構成される。
図2Aは、代表的な実施形態による、GCカラム203を加熱するためのカラム温度制御装置200(「装置」と呼ばれる場合もある)の組立分解図を示す。カラム温度制御装置200は第1のカラム加熱装置201と、第2のカラム加熱装置202とを備える。とりわけ、本実施形態のカラム温度制御装置200は、上記のGCシステム100におけるカラム温度制御装置104として使用する場合が考えられる。
任意選択の第1の絶縁層204が第1のカラム加熱装置201の下方に配置され、任意選択の第2の絶縁層205が第2のカラム加熱装置202の上方に配置される。GCカラム203は、第1のカラム加熱装置201の上面206の上方、及び第2のカラム加熱装置202の下面207の下方に配置され、第2のカラム加熱装置202の下面207は第1のカラム加熱装置201の上面206と向かい合って位置する。以下で更に十分に説明されるように、熱は第1のカラム加熱装置201の上面206及び第2のカラム加熱装置202の下面207を通って流れ、最終的にはGCカラム203に伝達される。
第1のカラム加熱装置201及び第2のカラム加熱装置202はそれぞれグロメット(grommet)211を含み、グロメットは、第1のカラム加熱装置201及び第2のカラム加熱装置202の種々の層を固定するために使用される。具体的には、グロメット211はステンレス鋼を含む。ブラケット、クリップ等の、層を固定するための他の手段も考えられる。グロメット又は他の固定手段の要件は、高い温度(例えば、450℃)に耐えることができ、依然として、第1のカラム加熱装置201及び第2のカラム加熱装置202にかかる十分な圧力を保持できることである。高温金属が好ましい材料である。
GCカラム203は、実質的に螺旋形に巻かれ、カラムの他の部分の上方に「積み重ねられた」カラムの部分を有することができる。本明細書において説明される所望の目的を果たすために、GCカラム203がいかに「積み重ねられる」場合があるか、又は「巻かれる」場合があるかを当業者であれば理解されよう。積み重ねられたか、又は巻かれたときに、GCカラム203は、その断面において複数の層を有することができる。GCカラムは、それぞれが螺旋形に巻かれた2つ以上の独立したカラムを互いに積み重ねることによって形成することもできる。ここでも、この結果として、GCカラム203は、その断面において複数の層を有することになる。GCカラム203の一方の側が加熱要素との接触を通して能動的に加熱され、別の側が加熱されない場合に、GCカラムが単層アルキメデス螺旋の形をとる場合であっても、GCカラムの加熱は不均一になる可能性がある。この不均一性によって、GCカラムにわたって熱勾配が形成される可能性がある。この影響は、GCカラムが、断面において複数の層に巻かれるか、又は「積み重ねられる」ときに悪化する可能性がある。第1のカラム加熱装置201及び第2のカラム加熱装置202の第1の面206第2の面207の実質的に平坦な表面間に存在するGCカラム203の「上部」及び「下部」の両方に熱を与えることによって、サンプル実行中にGCカラム203をより均一に加熱することができる。同様に、両側において能動的な加熱を与えることによって、GCカラム203が互いに重なり合う1組の2つ以上のカラムであるとき、各カラムは、熱勾配の影響をより受けにくくなり、より類似した熱環境におかれることになる。
さらに、第1のカラム加熱装置201及び第2のカラム加熱装置202の第1の面206及び第2の面207の実質的に平坦な表面間に存在するGCカラム203の「上部」及び「下部」の両方に熱を与えることによって、GCカラム203の両面が、温度制御される表面になるので、既知のGC加熱構成(例えば、単一ヒータ構成)に比べて、熱環境除去(thermal ambient rejection)も著しく改善される。GCカラム203が第1のカラム加熱装置201の上方にのみ配置され、図2Aの代表的な実施形態において示されるように第1のカラム加熱装置201と第2のカラム加熱装置202との間に「挟まれ」ない場合、GCカラム203の一方の面が第1の表面と接触するのに対し、他方は第1の絶縁層204と接触するか、又は単に空気に曝露されるかのいずれかである。第1の絶縁層204は空気と接触しているので、いずれの場合も、空気の周囲温度が、第1のカラム加熱装置201と直に接触していないGCカラム203の部分の温度に影響を及ぼす。分析中に周囲温度の変化がカラム温度に影響を及ぼす結果として、被分析物の保持時間がシフトし、被分析物を識別するのを難しくするか、又は分析の再現性を低下させる可能性がある。GCカラム203を第1のカラム加熱装置201と第2のカラム加熱装置202との間に設けることによって、GCカラム203の熱環境を周囲温度から隔離することができ、それゆえ、被分析物の保持時間がより良好に制御される。
図2Bは、別の代表的な実施形態による、その上方に配置されるGCカラム203を有する、図2Aの温度制御装置200を示す(第2のカラム加熱装置202又は絶縁層205、204は図示されない)。理解できるように、図2Bの第1のカラム加熱装置201は、上記で図2Aに関連して説明された第1のカラム加熱装置201と共通の幾つかの態様、細部及び特徴を共有する。多くの場合に、そのような共通の態様、特徴及び細部は繰り返されない。上記で言及されたように、GCカラム203は、比較的平坦な螺旋巻きに向けられ、第1のカラム加熱装置201の上面206の上方に配置され、上面206と熱的に接触する。ここでも、代表的な実施形態におけるGCカラム203のコイリングは、上記のように、GCカラム203が実質的に平坦である第1のカラム加熱装置201及び第2のカラム加熱装置202と熱的に接触するように、1回又は複数回「積み重ねられた」実質的に平坦な螺旋巻きとすることができる。図示される代表的な実施形態によれば、GCカラム203は、GCカラムブラケット212に取り付けられるGCカラム支持体213によって、第1の面206の上方の適所に保持される。具体的には、GCカラム支持体213は、アルミニウム、ニッケル又はステンレス鋼等の金属の細いストリップから構成することができる。より一般的には、GCカラム支持体213は、上面206上にGCカラム203を支持し、温度曝露(最大450℃)に耐えることができる材料から形成することができる。GCカラムブラケット212は、GCカラム203のための構造要素としての役割を果たし、再現可能なクロマトグラフィ性能を得るために上面206上にGCカラム203を再現可能に位置決めするのを確実にする。GCカラムブラケット212は、限定はしないが、ねじ、クランプ及び磁石(図示せず)を含む、様々な既知の要素のうちの1つ又は複数を用いてGCシステム内に取り付けることができる。とりわけ、GCカラムブラケット212及び支持体213は、代替的には、第2のカラム加熱装置202とともに使用する場合が考えられる。
図3Aは、代表的な実施形態による、GCカラム(図示せず)を加熱するための第1のカラム加熱装置201の組立分解図を示す。
第1のカラム加熱装置201は、実質的に平坦である第1の基板301を備える。任意選択で、第1の基板301の上方に、又は第1の基板301に隣接して第1のスペーサ層302が配置される。第1のスペーサ層302内に第1の凹部303が設けられ、第1の温度センサ304を受け入れるように構成される。
第1のカラム加熱装置201は、任意選択の第1の介在層306と任意選択の第2の介在層307との間に配置される第1の加熱要素305を備える。第1の介在層306及び第2の介在層307は一般的に同じ材料から形成される。
第1の加熱要素305は実質的に均一な一連の配線として示されるが、それらの配線は実質的に不均一であり、非対称であり、及び/又は不規則な場合があることも考えられる。一例として、第1の加熱要素305の外縁は外部環境への曝露が大きいので、アセンブリの内側部分に比べて、外縁において温度の低下が生じる場合がある。その縁において第1の加熱要素305の配線の密度を高くし、及び/又は幅を変更することによって、外縁付近の第1の加熱要素305の電力密度が高められ、言及された温度低下として現れる、加熱要素の内側部分と外縁との間の温度差を小さくすることができるか、又は解消することができる。さらに、配線の厚さを変更することによっても、本明細書において説明されるような所望の特性を有することができる。(とりわけ、図3Bに示されるように、第2の加熱要素305’の場合に、第1の加熱要素305に関連して説明される、配線の不均一、非対称及び/又は不規則な分布も考えられる。)
第1の介在層306及び第2の介在層307は、第1の加熱要素305と、第1の基板301及び第2の基板308との間の電気絶縁体としての役割を果たすように選択することができる。第1の基板301と同様に、第2の基板308も実質的に平坦である。第2の基板308は、GCカラム(図3Aには示されない)が第2の基板308と熱的に接触するように構成される。GCカラムは、熱を伝達するために、直に接触するか、又は極めて近接するようにして第2の基板308と熱的に接触している。代替的には、第2の基板308は、GCカラムと第2の基板308との間に介在層(図示せず)が存在するにもかかわらず、GCカラムと熱的に接触することができる。介在層は、例えば、GCカラムへの熱伝導を改善する熱伝導材料の層とすることができる。具体的には、GCカラムは第1のカラム加熱装置201の第1の面206に隣接し、第1のカラム加熱装置201からの熱が第2の基板308を通してGCカラムに伝達される。図3Aを見直すことから理解することができるように、第1の面206は実質的に平坦である。
第1の基板301及び第2の基板308は、単一の層、又は同じ若しくは異なる材料の複数の層を備えることができる。以下で更に十分に説明されるように、第1のカラム加熱装置201は、第1の面206において第2の基板308に接触しているGCカラムを実質的に均一に加熱する。
空気対流オーブン等の既知のGCヒータでは、オーブンは、30℃/分〜60℃/分の温度プログラミングレートを可能にするために、大量の電力(最大で2000W)を必要とする場合がある。対照的に、以下で更に十分に説明されるように、第1のカラム加熱装置201は、有益なことに、100Wより著しく低い電力において、同様の温度プログラミングレートを与える。さらに、第1のカラム加熱装置201は、はるかに速い(例えば、既知のGCヒータの電力要件の25%で、既知のGCヒータより最大で5倍〜10倍速い)温度プログラミングレートを可能にし、結果として、クロマトグラフィ分析が迅速に行われる。また、既知のGCヒータが450℃から50℃まで冷却するのに6分以上を要する場合があるが、第1のカラム加熱装置201は、3分未満で動作することができ、それにより、分析間のサイクル時間を早めることができるようになる。第1のカラム加熱装置201は、第2の基板308、又は第1の基板301及び第2の基板308の材料特性を低熱質量になるように規定することによって、機械的剛性、小さな熱勾配、及び熱変形に対する耐性を保持しながら、これらの性能改善を実現する。
当業者によって理解されるべきであるように、物体の「熱質量」は、熱エネルギー(すなわち、熱)を蓄積する能力の指標である。したがって、比較的低い熱質量を有する材料は、比較的高い熱質量の材料より、温度を変更するのに必要とする熱が少ない。以下で更に十分に説明されるように、迅速に加熱及び冷却できるようにするために、第1の基板301及び第2の基板308並びに第1のカラム加熱装置201のために選択される材料は低い熱質量を有する。
熱質量(単位J/K)は、材料の比熱cと物体の質量mとの積である。便宜上、質量は、材料の密度ρと、表面積Aと、表面積に対して垂直な厚さtとの積として更に規定することができる。組み合わせると、熱質量は、
熱質量=(ρctA
と表すことができる。
第1のカラム加熱装置201の表面積は、加熱されるカラムのサイズに基づいて一定であるので、ここで論じられる場合、表面積は定数と見なされる。残りの項が更に検討される。項ρcは、材料の体積熱容量としても知られており、材料固有の特性である。熱質量を最小化するために、この項は最小化されるべきである。代表的な実施形態では、第2の基板308、又は第1の基板301及び第2の基板308のための材料は、25℃において、約
未満の体積熱容量を有する。
第2の基板308、又は第1の基板301及び第2の基板308のための材料の選択は、機械的剛性、低い熱勾配及び熱変形に対する耐性によって更に限度が設けられる。これらの限度は、第2の基板308、又は第1の基板301及び第2の基板308のために必要とされる材料の最小厚を決定する際に特に重要である。熱質量とともに、これらは完全に独立した特性ではないので、材料の選択は、それらの全てを考慮して行われる。最終的な目的は、より迅速に加熱及び冷却できるようにするために、第1の基板301及び第2の基板308の場合に相対的に低い熱質量を達成しながら、第2の基板308の第1の面206にわたって低い熱勾配を達成することである。
第2の基板308、又は第1の基板301及び第2の基板308にわたる熱勾配は、基板の異なる部分が異なる熱環境にあることから生じる。例えば、第1の加熱要素305は、完全に均質な熱プロファイルを有するわけではない。さらに、第1の基板301及び第2の基板308の外縁は通常、周囲温度環境に対して、より大きく曝露されることになる。したがって、第1の基板301及び第2の基板308にわたって熱勾配が存在する可能性がある。第1の基板及び第2の基板のための選択された材料が、熱流に対して低い耐性を有する、すなわち、高い熱伝導率kを有するときに、勾配は低減される。それゆえ、GCカラムと接触している第1の面206が温度に関して実質的に均一であるように、特に第2の基板308の場合に比較的高い熱伝導率を有する材料を有することが望ましい。代表的な実施形態によれば、第2の基板308、又は第1の基板301及び第2の基板308のための材料は、25℃において約
より高い熱伝導率を有する。
第1の基板301及び第2の基板308は、第1のカラム加熱装置201のための機械的構造を与える。とりわけ、第1の基板301及び第2の基板308は、第1のスペーサ層302及び第1の温度センサ304だけでなく、相対的に硬質でない第1のカラム加熱要素305、任意選択の層306及び307も支持する。有益なことに、第1の基板301及び第2の基板308のために選択される材料は、十分な支持を与えるほど十分に硬質である。材料の剛性は、その弾性率(又はヤング率)Eに関連付けられる。材料が高い弾性率を有する場合には、低い弾性率を有する材料と同じ剛性を与えるのに必要な断面厚が小さい。それゆえ、十分な剛性を達成するのに必要とされる材料の(熱)質量が少ないように、高い弾性率を示す材料を有することが有益である。代表的な実施形態によれば、第1の基板301及び第2の基板308のための材料は、約100GPaより大きいヤング率を有する。剛性に加えて、第1の基板301及び第2の基板308は、ヒータ及びカラムを、第1の面206と直に接触させておくか、又は第1の面206と間接的に(すなわち、GCカラム203と第1の面206との間にある上述の介在層(図示せず)と)接触させておくために、表面平坦性を保たなければならない。平坦性に関する問題は、急速な温度変化からの変形又は「バックリング(buckling)」に起因して生じる場合がある。例えば、構成要素が非対称に冷却されるときのように、その構成要素内に大きな熱勾配が存在する場合には、構成要素の複数の部分が、他の部分が一定のままであろうとする一方で、熱膨張に起因して大きくなろうとする。最悪の場合、これは、バックリング又は破損を引き起こす可能性がある。
熱膨張に起因して機械的に変形する可能性は、高い熱伝導率k、低い熱膨張係数α又はその両方を有する材料を選択することによって最小化することができる。高い熱伝導率を有する材料は、材料内の大きな熱勾配の形成に耐える。低い熱膨張を有する材料は、著しい熱勾配下にあっても、あまり大きくならない。高い熱伝導率、低い熱膨張係数又はその両方を有する材料を選択することによって、バックリングへの十分な耐性を与えながら、より少ない材料(例えば、より薄い部品)を、それゆえ、より低い熱質量を使用できるようになる。代表的な実施形態によれば、第2の基板308、又は第1の基板301及び第2の基板308のための材料は、25℃において、約
より大きい、熱伝導率と熱膨張係数との比を有する。
第2の基板308、又は第1の基板301及び第2の基板308のための材料の選択に関する別の検討事項は、材料の電気絶縁特性である。材料は、この機能を果たすために、積み重ねられた第1のカラム加熱装置201及び第2のカラム加熱装置202内に更なる材料を追加しなければならないのを回避するために実質的に電気的に絶縁性であることが有益である。
最後に、約450℃より高い温度において、第1のカラム加熱装置201及び第2のカラム加熱装置202内で有効である、第2の基板308、又は第1の基板301及び第2の基板308のための材料を選択することが重要である。
表1は、第2の基板308、又は第1の基板301及び第2の基板308のための材料を選択する際に考慮されるべき要因のうちの幾つかの要約を提示する。
代表的な実施形態では、第2の基板308はシリコンを含む。シリコンは、単結晶シリコン又は多結晶シリコンとすることができる。一般的に、第2の基板308を形成するシリコン層は、約0.3mm〜1.5mmの厚さを有する。具体的には、第2の基板308は約0.675mmの厚さを有する<1,0,0>Siを含む。代表的な実施形態では、第1の基板301は、約0.675mmの厚さを有する<1,0,0>Siウェハを含み、第2の基板308は、それぞれ約0.675mmの厚さを有する2つの<1,0,0>Siウェハを含む。第2の基板308のために2つのウェハを使用することによって、幾分改善された保持時間再現性を与えることがわかった。とりわけ、第2の基板308は、特殊な研磨又はドーピングを必要としない。さらに、そして不可欠ではないが、第1の基板301は、第2の基板308と同じ材料から、そして同じ仕様に形成することができる。
第2の基板308、又は第1の基板301及び第2の基板308のためのシリコンの使用は例示にすぎないことに留意されたい。より一般的には、第2の基板308、又は第1の基板301及び第2の基板308のために選択される材料は、25℃において約
より低い体積熱容量(ρc)と、25℃において約
より高い熱伝導率(k)と、25℃において約
より大きい、熱伝導率と熱膨張係数との比(k/α)と、約100GPaより高いヤング率(E)とを有するように選択される。
これらの物理的特性は、低い熱質量、機械的剛性、低い熱勾配及び変形への耐性を含む、幾つかの限度内で第1のカラム加熱装置201のより迅速な加熱及び冷却を達成するために望ましい。表2は、或る材料範囲にわたってこれらの4つの特性を比較する。
上記に基づいて、第2の基板308、又は第1の基板301及び第2の基板308のために選択される材料は優先的には、25℃において約
より低い体積熱容量を有する。それゆえ、銅、アルミナ、ニクロム、ステンレス鋼、ニッケル、サファイア、窒化シリコン、炭化タングステン、酸化ベリリウム、黄銅、青銅、アルミニウム黄銅、鉄及びベリリウムは、第2の基板308、又は第1の基板301及び第2の基板308のための好ましい材料ではない。
第2の基板308、又は第1の基板301及び第2の基板308のために選択される材料は、25℃において約
より高い熱伝導率を有するべきである。それゆえ、パイレックス(登録商標)ガラス、雲母、チタン、石英ガラス、ガリウムヒ素、ゲルマニウム、窒化ホウ素、酸化ジルコニウム、炭化ホウ素、インジウムリン、ニオブ、レニウム及びタンタルは一般的に、第2の基板308、又は第1の基板301及び第2の基板308のための好ましい材料ではない。
第2の基板308、又は第1の基板301及び第2の基板308のために選択される材料は更に、(25℃において)25℃において約
より大きい、熱伝導率kと熱膨張係数αとの比を有するべきである。それゆえ、表に示されているアルミニウムと同様に、マグネシウム、銀、亜鉛及び金は、第2の基板308、又は第1の基板301及び第2の基板308のための好ましい材料ではない。
第2の基板308、又は第1の基板301及び第2の基板308のために選択される材料は更に、約100GPaより高いヤング率を有するべきである。それゆえ、グラファイトは、第2の基板308、又は第1の基板301及び第2の基板308のための好ましい材料ではない。
上記の分析に基づいて、第2の基板308、又は第1の基板301及び第2の基板308のために使用することができ、全ての好ましい材料特性を満たすことができる例示的な材料は、シリコン、窒化アルミニウム、ダイヤモンド、炭化シリコン、タングステン、モリブデン、タングステン合金(特に銅との合金)、モリブデン合金(特に銅との合金)及びその組み合わせを含む。
第1の加熱要素305は、任意選択の第1の介在層306と任意選択の第2の介在層307との間に配置することができる。第1の介在層306及び第2の介在層307は一般的に同じ材料から形成され、それぞれ第2の比較的低い熱質量を有する。さらに、第1の介在層306及び第2の介在層307はそれぞれ、電気的に絶縁性である材料から形成される。とりわけ、第1の基板301及び第2の基板308が電気的に絶縁性である場合には、第1の介在層306及び第2の介在層307はなくすことができる。しかしながら、比較的高い温度において材料がより高い導電率になることができる場合(例えば、シリコン)、第1の基板及び第2の基板がシリコンであるときには、加熱要素と第1の基板301及び第2の基板308との間に電気絶縁が必要とされる。したがって、第1の基板及び第2の基板がシリコンである代表的な実施形態では、第1の介在層306及び第2の介在層307が必要とされる。しかしながら、とりわけ、別の代表的な実施形態では、この絶縁機能を果たすために、第1の介在層306及び第2の介在層307を含むのではなく、加熱要素に面する第1の基板301及び第2の基板308の面をガラス又は他の誘電体の層でコーティングすることができる。
第1の加熱要素305は具体的には、ワイヤヒータ又はフォイルヒータ等の抵抗性加熱要素である。他のタイプの加熱要素も考えられる。加熱要素はかなり薄く、それゆえ、第1のカラム加熱装置201及び第2のカラム加熱装置202の各層の所望の平坦性を実質的に妨げないことが有益であることは理解されたい。既知の薄膜製造方法によれば、当業者の理解し得る範囲内にあるそのような比較的薄い加熱要素が考えられる。
第1の基板301及び第2の基板308の比較的低い熱質量と同様に、任意選択の第1の介在層306及び第2の介在層307の比較的低い熱質量は、それらの層が比較的迅速に熱くなり、熱をあまり保持しないのを確実にする。したがって、カラム加熱装置201は、その表面にわたって迅速に加熱することができ、ヒータにおいて多くの場合に使用される他の材料ほど熱を保持しないであろう。ここでも、前者の属性は最終的には、第2の基板308の第1の面206の上方に配置されるGCカラムが比較的非常に迅速に加熱され、それにより分析時間を改善するのを確実にする。後者の属性は、第1のカラム加熱装置201から熱を相対的に迅速かつ効率的に完全に散逸させることができ、それにより、サイクル時間を短縮し、保持時間再現性を改善できるようにする。
代表的な実施形態では、第1の介在層306及び第2の介在層307はそれぞれ雲母を含み、それは層状ケイ酸塩(フィロケイ酸塩)鉱物から構成される。一般的に、雲母材料は、X4−620(OH,F)であり、ただし、XはK、Na又はCaであるか、又は頻度は低いが、Ba、Rb又はCsであり、YはAl、Mg又はFeであるか、又は頻度は低いがMn、Cr、Ti、Li等であり、Zは主にSi又はAlであるが、Fe3+又はTiを含むこともできる。第1の介在層306及び第2の介在層307のための雲母の使用は、例示にすぎず、雲母に類似の熱質量、導電率、及び急速な温度変化に起因する機械的歪みへの耐性を有する他の材料も考えられる。例えば、ガラス繊維等の織布(fabrics)及び玄武岩が、所望の特性を与える。
一般的に、第1のカラム加熱装置201の任意選択の第1の介在層306及び第2の介在層307を形成する雲母層はそれぞれ、約0.3mmの厚さを有する。より一般的には、第1のカラム加熱装置201の第1の介在層306及び第2の介在層307のために選択される材料は、約1×10^12Ω・m〜約1×10^14Ω・m以上の電気抵抗率を有する。雲母は、シリコンと同様に、比較的低い熱膨張係数(CTE)を有するので、加熱又は冷却されるときに膨張せず、機械的な歪みを受けないであろう。さらに、雲母は本質的に平坦であり、基板と加熱要素との間の密着をもたらす。雲母の代わりに電気絶縁体としての役割を果たすことができる他の材料は、例えば、窒化アルミニウム、石英、ガラス、炭化シリコン及び前述の織布である。前述の織布のようなコンプライアント材料は、密着を達成するために圧縮することができるので、それほど平坦である必要はない。
任意選択で、カラム加熱装置201の第1の基板301の上方、かつ第1の介在層306の下方に第1のスペーサ層302が配置される。第1のスペーサ層302は、第1の温度センサ304を収容するスペーサである。具体的には、第1のスペーサ層302は、ガラス繊維材料等のコンプライアント材料である。第1のスペーサ層302は、有益なことに、第1の加熱要素305の任意選択の第1の介在層306と、第1の基板301との間の実質的に均一な圧力を保持する。とりわけ、第1の温度センサ304を含む場合、第1のスペーサ層302が存在しない場合には、実質的に均一な圧力を損なうおそれがある。カラム加熱装置201の第1の介在層306と第1の基板301との間の圧力が非均一であることの結果として、第1のカラム加熱装置201の全体的な「平坦性」が低下し、それにより、熱勾配及び「ホットスポット」が生じる可能性があり、それゆえ、GCカラムの性能を劣化させる可能性がある。
図3Bは、代表的な実施形態による、GCカラム(図3Bには示されない)を加熱するための第2のカラム加熱装置202の組立分解図を示す。とりわけ、第2のカラム加熱装置202は、本明細書において説明される第1のカラム加熱装置201と実質的に同じであり、第1のカラム加熱装置201の同じ構成要素を備える。したがって、第2のカラム加熱装置の種々の構成要素の共通の細部が多くの場合に繰り返されない。
第2のカラム加熱装置202は、実質的に平坦である第3の基板301’を備える。任意選択で、第3の基板301’に第2のスペーサ層302’が隣接する。第2のスペーサ層302’内に第2の凹部303’が設けられ、第2の温度センサ304’を受け入れるように構成される。
第2のカラム加熱装置202は、任意選択の第3の層306’と任意選択の第4の層307’との間に配置される第2の加熱要素305’を備える。第3の層306’及び第4の層307’は、第2の加熱要素305’と、第3の基板301’及び第4の基板308’との間の電気絶縁体としての役割を果たすように選択することができる。第3の基板301’と同様に、第4の基板308’も実質的に平坦である。第4の基板308’は、GCカラム(図3Bには示されない)が第4の基板308’と直に接触するように構成される。代替的には、第4の基板308’は、GCカラムと第4の基板308’との間に介在層(図示せず)を有することによって、GCカラムが第4の基板308’と間接的に接触するように構成することができる。介在層は、例えば、GCカラムへの熱伝導を改善する熱伝導材料の層とすることができる。
とりわけ、動作時に、図3Bに示される第2のカラム加熱装置202は、GCカラム203が第2のカラム加熱装置202の下面207の下方に配置され、第2のカラム加熱装置202からの熱が第4の基板308’を通ってGCカラムに伝達されるように、180度だけ(すなわち、図2Aに示されるように)回転する。図3Bを見直すことから理解することができるように、第2の面207は実質的に平坦である。
第3の基板301’及び第4の基板308’は、同じ材料又は異なる材料の単一の層又は複数の層を備えることができる。以下で更に十分に説明されるように、第2のカラム加熱装置202は、第2のカラム加熱装置202の下面207において第4の基板308’と接触しているGCカラムを実質的に均一に加熱する。
上記で示唆されたように、コントローラ106は、第1の温度センサ304から温度データを受信し、それらのデータに基づいて、電源107に制御信号を与える。同様に、コントローラ106は、第2のカラム加熱装置202内に設けられる第2の温度センサ304’から温度データを受信し、それらのデータに基づいて、電源107に制御信号を与える。コントローラ106からの制御信号に基づいて、電源107は、何らかの所望の反復可能なプログラムに従って、GCカラムの温度を実質的に一定の値に保持するために、又はGCカラムの温度を変更させるために、第1のカラム加熱装置201及び第2のカラム加熱装置202への電力を調整する。
図3Cは、別の代表的な実施形態による、第1のカラム加熱装置201の組立分解図を示す。本実施形態の第1のカラム加熱装置201の多くの態様が上記の態様に類似である。したがって、図3Aの代表的な実施形態の第1のカラム加熱装置201に共通する種々の特徴の多くの細部は繰り返されない。とりわけ、第1のカラム加熱装置201及び第2のカラム加熱装置202の共通の要素の種々の特性は同じである。図3Cは、第1の加熱要素305に隣接する第1の基板301を備える第1のカラム加熱装置201の代表的な実施形態を表しており、任意選択のスペーサ並びに第1の介在層及び第2の介在層は省かれる。
第1の加熱要素305は、具体的には、ワイヤヒータ又はフォイルヒータ等の抵抗性加熱要素である。他のタイプの加熱要素も考えられる。第1の加熱要素305はかなり薄く、それゆえ、第1のカラム加熱装置201の各層の所望の平坦性を実質的に妨げないことが有益であることは理解されたい。既知の薄膜製造方法によれば、当業者の理解し得る範囲内にあるそのような比較的薄い加熱要素が考えられる。
また、第1のカラム加熱装置201は、第1の加熱要素305に隣接する第2の基板308も備える。第2の基板308は、GCカラム203(図3Cに示されない)が第2の基板308と熱的に接触するように構成される。具体的には、GCカラムは第2の基板308の上面206の上方に配置され、第1の加熱要素305からの熱が、図2及び図3Aの代表的な実施形態に関連して上記で説明されたように、第2の基板308を通して伝達される。第1の基板301及び第2の基板308は、同じ材料又は異なる材料の単一の層又は複数の層を備えることができる。上記の第2の基板308の熱分配を通して、第1のカラム加熱装置201は、第2の基板308と接触しているGCカラムを実質的に均一に加熱する。
本開示の観点から、本教示を踏まえて、それらの方法及びデバイスを実現できることに留意されたい。さらに、種々の構成要素、材料、構造及びパラメータは説明及び例示としてのみ含まれており、制限する意味は全くない。本開示の観点から、本教示は、添付の特許請求の範囲内にとどまりながら、他の適用例において実現することができ、これらの適用例を実現するために必要とされる構成要素、材料、構造及び装置を決定することができる。
例示的な実施形態
ここで開示されている主題により提供される例示的な実施形態は、特許請求の範囲及び以下の実施形態を含むが、これらに限定されない。
A1.第1の基板と、シリコンを含む第2の基板と、第1の基板と第2の基板との間に配置される第1の加熱要素とを備える、第1のカラム加熱装置と、
第3の基板と、シリコンを含む第4の基板と、第3の基板と第4の基板との間に配置される第2の加熱要素とを備える、第2のカラム加熱装置と、
を備える、ガスクロマトグラフィ加熱装置。
A2.第2の基板は、以下の属性、すなわち、25℃において
より低い体積熱容量と、25℃において
より高い熱伝導率と、25℃において約
より大きい、熱伝導率と熱膨張係数との比と、100GPaより高い機械的剛性との全てを含み、
第4の基板は、以下の属性、すなわち、25℃において
より低い体積熱容量と、25℃において
より高い熱伝導率と、25℃において約
より大きい、熱伝導率と熱膨張係数との比と、100GPaより高い機械的剛性との全てと、第3の基板と第4の基板との間に配置される第2の加熱要素とを含む、実施形態A1に記載のガスクロマトグラフィ加熱装置。
A3.第2の基板は、窒化アルミニウム、ダイヤモンド、炭化シリコン、タングステン、モリブデン、タングステン合金、モリブデン合金又はその組み合わせのうちの1つと、第1の基板と第2の基板との間に配置される第1の加熱要素とを含み、
第4の基板は、窒化アルミニウム、ダイヤモンド、炭化シリコン、タングステン、モリブデン、タングステン合金、モリブデン合金又はその組み合わせのうちの1つと、第3の基板と第4の基板との間に配置される第2の加熱要素とを含む、実施形態A1又はA2に記載のガスクロマトグラフィ加熱装置。
A4.第1の基板及び第3の基板は、以下の属性、すなわち、25℃において
より低い体積熱容量と、25℃において
より高い熱伝導率と、25℃において約
より大きい、熱伝導率と熱膨張係数との比と、100GPaより高い機械的剛性との全てを含む、先行する実施形態のいずれか一項に記載の装置。
A4.第1の加熱要素及び第2の加熱要素はそれぞれ、それぞれの基板から電気的に絶縁される、先行する実施形態のいずれか一項に記載の装置。
A5.第1の加熱要素及び第2の加熱要素はフォイルヒータ又はワイヤヒータを含む、先行する実施形態のいずれか一項に記載の装置。
A6.第1の基板及び第3の基板はそれぞれ、単結晶シリコン又は多結晶シリコンを含む、先行する実施形態のいずれか一項に記載の装置。
A7.シリコンは単結晶シリコン又は多結晶シリコンである、実施形態A1に記載の装置。
A8.少なくとも1つの加熱要素と少なくとも1つの基板との間に配置される1つ又は複数の介在層を更に備える、先行する実施形態のいずれか一項に記載の装置。
A9.第1の加熱要素と第1の基板との間に配置されるスペーサ層を更に備え、層は、加熱要素と第1の基板との間に実質的に均一な圧力を与えるように構成される、先行する実施形態のいずれか一項に記載の装置。
A10.第2の加熱要素と第3の基板との間に配置されるスペーサ層を更に備え、層は、加熱要素と第3の基板との間に実質的に均一な圧力を与えるように構成される、先行する実施形態のいずれか一項に記載の装置。
A11.第1の加熱要素及び第2の加熱要素はそれぞれ、それぞれの基板から電気的に絶縁される、先行する実施形態のいずれか一項に記載の装置。
A12.第1の加熱要素と第1の基板との間に配置される層を更に備え、層は加熱要素と第1の基板との間に実質的に均一な圧力を与えるように構成される、先行する実施形態のいずれか一項に記載の装置。
A13.第2の加熱要素と第3の基板との間に配置される層を更に備え、層は、加熱要素と第3の基板との間に実質的に均一な圧力を与えるように構成される、請求項9に記載の装置。
A14.第1の加熱要素及び第2の加熱要素はそれぞれ、それぞれの基板から電気的に絶縁される、先行する実施形態のいずれか一項に記載の装置。
A15.第1の基板及び第3の基板はそれぞれ、窒化アルミニウム、ダイヤモンド、炭化シリコン、タングステン、モリブデン、タングステン合金、モリブデン合金又はその組み合わせを含む、先行する実施形態のいずれか一項に記載の装置。
A16.タングステン合金又はモリブデン合金は銅を含む、実施形態A3又はA15に記載の装置。
なお、出願当初の特許請求の範囲の記載は以下の通りである。
請求項1:
第1の基板と、シリコンを含む第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板との間に配置される第1の加熱要素とを備える、第1のカラム加熱装置と、
第3の基板と、シリコンを含む第4の基板と、前記第3の基板と前記第4の基板との間に配置される第2の加熱要素とを備える、第2のカラム加熱装置と、
を備える、ガスクロマトグラフィ加熱装置。
請求項2:
前記第1の加熱要素及び前記第2の加熱要素はそれぞれ、それぞれの基板から電気的に絶縁される、請求項1に記載の装置。
請求項3:
前記第1の加熱要素及び前記第2の加熱要素はそれぞれ、フォイルヒータ又はワイヤヒータを含む、請求項1に記載の装置。
請求項4:
第1の基板及び第3の基板はそれぞれ、単結晶シリコン又は多結晶シリコンを含む、請求項1に記載の装置。
請求項5:
前記シリコンは単結晶シリコン又は多結晶シリコンである、請求項1に記載の装置。
請求項6:
少なくとも1つの加熱要素と少なくとも1つの基板との間に配置される1つ又は複数の介在層を更に備える、請求項1に記載の装置。
請求項7:
前記第1の加熱要素と前記第1の基板との間に配置されるスペーサ層を更に備え、該層は、前記加熱要素と前記第1の基板との間に実質的に均一な圧力を与えるように構成される、請求項1に記載の装置。
請求項8:
前記第2の加熱要素と前記第3の基板との間に配置されるスペーサ層を更に備え、該層は、前記加熱要素と前記第3の基板との間に実質的に均一な圧力を与えるように構成される、請求項1に記載の装置。
請求項9:
前記第2の基板は、以下の属性、すなわち、25℃において
より低い体積熱容量と、25℃において
より高い熱伝導率と、25℃において約
より大きい、熱伝導率と熱膨張係数との比と、100GPaより高い機械的剛性との全てを含み、
前記第4の基板は、以下の属性、すなわち、25℃において
より低い体積熱容量と、25℃において
より高い熱伝導率と、25℃において約
より大きい、熱伝導率と熱膨張係数との比と、100GPaより高い機械的剛性との全てを含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の装置。
請求項10:
前記第1の加熱要素及び前記第2の加熱要素はそれぞれ、それぞれの基板から電気的に絶縁される、請求項9に記載の装置。
請求項11:
前記第1の加熱要素及び前記第2の加熱要素はそれぞれ、フォイルヒータ又はワイヤヒータを含む、請求項9に記載の装置。
請求項12:
第1の基板及び第3の基板は、以下の属性、すなわち、25℃において
より低い体積熱容量と、25℃において
より高い熱伝導率と、25℃において約
より大きい、熱伝導率と熱膨張係数との比と、100GPaより高い機械的剛性との全てを含む、請求項9に記載の装置。
請求項13:
前記第1の加熱要素と前記第1の基板との間に配置される層を更に備え、前記層は前記加熱要素と前記第1の基板との間に実質的に均一な圧力を与えるように構成される、請求項9に記載の装置。
請求項14:
前記第2の加熱要素と前記第3の基板との間に配置される層を更に備え、該層は、前記加熱要素と前記第3の基板との間に実質的に均一な圧力を与えるように構成される、請求項9に記載の装置。
請求項15:
前記第2の基板は、窒化アルミニウム、ダイヤモンド、炭化シリコン、タングステン、モリブデン、タングステン合金、モリブデン合金又はその組み合わせのうちの1つと、前記第1の基板と前記第2の基板との間に配置される第1の加熱要素とを含み、
前記第4の基板は、窒化アルミニウム、ダイヤモンド、炭化シリコン、タングステン、モリブデン、タングステン合金、モリブデン合金又はその組み合わせのうちの1つと、前記第3の基板と前記第4の基板との間に配置される第2の加熱要素とを含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の装置。
請求項16:
前記タングステン合金又は前記モリブデン合金は銅を含む、請求項15に記載の装置。
請求項17:
前記第1の加熱要素及び前記第2の加熱要素はそれぞれ、それぞれの基板から電気的に絶縁される、請求項15に記載の装置。
請求項18:
前記第1の加熱要素及び前記第2の加熱要素はそれぞれ、フォイルヒータ又はワイヤヒータを含む、請求項15に記載の装置。
請求項19:
前記第1の基板及び第3の基板はそれぞれ、窒化アルミニウム、ダイヤモンド、炭化シリコン、タングステン、モリブデン、タングステン合金、モリブデン合金又はその組み合わせを含む、請求項15に記載の装置。
請求項20:
前記タングステン合金又は前記モリブデン合金は銅を含む、請求項19に記載の装置。

Claims (18)

  1. 第1の基板と、単結晶シリコン又は多結晶シリコンを含む第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板との間に配置される第1の加熱要素とを備える、第1のカラム加熱装置と、
    第3の基板と、単結晶シリコン又は多結晶シリコンを含む第4の基板と、前記第3の基板と前記第4の基板との間に配置される第2の加熱要素とを備える、第2のカラム加熱装置と、
    を備え
    ガスクロマトグラフィカラムが、前記第1のカラム加熱装置の前記第2の基板と、前記第2のカラム加熱装置の前記第4の基板との間に挟まれるように配置され、
    前記第1の基板及び前記第3の基板はそれぞれ、単結晶シリコン又は多結晶シリコンを含む、ガスクロマトグラフィ加熱装置。
  2. 前記第1の加熱要素は前記第1の基板及び前記第2の基板から電気的に絶縁され、前記第2の加熱要素は前記第3の基板及び前記第4の基板から電気的に絶縁される、請求項1に記載の装置。
  3. 前記第1の加熱要素及び前記第2の加熱要素はそれぞれ、フォイルヒータ又はワイヤヒータを含む、請求項1に記載の装置。
  4. 少なくとも1つの加熱要素と少なくとも1つの基板との間に配置される1つ又は複数の介在層を更に備える、請求項1に記載の装置。
  5. 第1の基板と、単結晶シリコン又は多結晶シリコンを含む第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板との間に配置される第1の加熱要素とを備える、第1のカラム加熱装置と、
    第3の基板と、単結晶シリコン又は多結晶シリコンを含む第4の基板と、前記第3の基板と前記第4の基板との間に配置される第2の加熱要素とを備える、第2のカラム加熱装置と、
    を備え、
    前記第1の加熱要素と前記第1の基板との間に配置されるスペーサ層を更に備え、該層は、前記加熱要素と前記第1の基板との間に実質的に均一な圧力を与えるように構成され
    ガスクロマトグラフィカラムが、前記第1のカラム加熱装置の前記第2の基板と、前記第2のカラム加熱装置の前記第4の基板との間に挟まれるように配置される、ガスクロマトグラフィ加熱装置。
  6. 第1の基板と、単結晶シリコン又は多結晶シリコンを含む第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板との間に配置される第1の加熱要素とを備える、第1のカラム加熱装置と、
    第3の基板と、単結晶シリコン又は多結晶シリコンを含む第4の基板と、前記第3の基板と前記第4の基板との間に配置される第2の加熱要素とを備える、第2のカラム加熱装置と、
    を備え、
    前記第2の加熱要素と前記第3の基板との間に配置されるスペーサ層を更に備え、該層は、前記加熱要素と前記第3の基板との間に実質的に均一な圧力を与えるように構成され
    ガスクロマトグラフィカラムが、前記第1のカラム加熱装置の前記第2の基板と、前記第2のカラム加熱装置の前記第4の基板との間に挟まれるように配置される、ガスクロマトグラフィ加熱装置。
  7. 第1の基板と、第2の基板であって、以下の属性、すなわち、25℃において
    より低い体積熱容量と、25℃において
    より高い熱伝導率と、25℃におい
    より大きい、熱伝導率と熱膨張係数との比と、100GPaより高いヤング率との全てを含む第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板との間に配置される第1の加熱要素とを備える、第1のカラム加熱装置と、
    第3の基板と、第4の基板であって、以下の属性、すなわち、25℃において
    より低い体積熱容量と、25℃において
    より高い熱伝導率と、25℃におい
    より大きい、熱伝導率と熱膨張係数との比と、100GPaより高いヤング率との全てを含む第4の基板と、前記第3の基板と前記第4の基板との間に配置される第2の加熱要素とを備える、第2のカラム加熱装置とを備え
    ガスクロマトグラフィカラムが、前記第1のカラム加熱装置の第2の基板と前記第2のカラム加熱装置の第4の基板との間に、挟まれるように配置され、
    前記第2の基板及び前記第4の基板は、ダイヤモンド、タングステン、モリブデン、タングステン合金、モリブデン合金又はその組み合わせのうちの1つを含む、ガスクロマトグラフィ加熱装置。
  8. 前記第1の加熱要素は前記第1の基板及び前記第2の基板から電気的に絶縁され、前記第2の加熱要素は前記第3の基板及び前記第4の基板から電気的に絶縁される、請求項に記載の装置。
  9. 前記第1の加熱要素及び前記第2の加熱要素はそれぞれ、フォイルヒータ又はワイヤヒータを含む、請求項に記載の装置。
  10. 前記第1の基板及び前記第3の基板は、以下の属性、すなわち、25℃において
    より低い体積熱容量と、25℃において
    より高い熱伝導率と、25℃におい
    より大きい、熱伝導率と熱膨張係数との比と、100GPaより高いヤング率との全てを含む、請求項に記載の装置。
  11. 前記第1の加熱要素と前記第1の基板との間に配置される層を更に備え、前記層は前記加熱要素と前記第1の基板との間に実質的に均一な圧力を与えるように構成される、請求項に記載の装置。
  12. 前記第2の加熱要素と前記第3の基板との間に配置される層を更に備え、該層は、前記加熱要素と前記第3の基板との間に実質的に均一な圧力を与えるように構成される、請求項に記載の装置。
  13. 第1の基板と、第2の基板であってダイヤモンドタングステン、モリブデン、タングステン合金、モリブデン合金又はその組み合わせのうちの1つを含む第2の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板との間に配置される第1の加熱要素とを含む、第1のカラム加熱装置と、
    第3の基板と、第4の基板であってダイヤモンドタングステン、モリブデン、タングステン合金、モリブデン合金又はその組み合わせのうちの1つを含む第4の基板と、前記第3の基板と前記第4の基板との間に配置される第2の加熱要素とを含む第2のカラム加熱装置とを備え
    ガスクロマトグラフィカラムが、前記第1のカラム加熱装置の第2の基板と前記第2のカラム加熱装置の第4の基板との間に挟まれるように配置される、ガスクロマトグラフィ加熱装置。
  14. 前記第2の基板及び前記第4の基板における前記タングステン合金又は前記モリブデン合金は銅を含む、請求項13に記載の装置。
  15. 前記第1の加熱要素は前記第1の基板及び前記第2の基板から電気的に絶縁され、前記第2の加熱要素は前記第3の基板及び前記第4の基板から電気的に絶縁される、請求項13に記載の装置。
  16. 前記第1の加熱要素及び前記第2の加熱要素はそれぞれ、フォイルヒータ又はワイヤヒータを含む、請求項13に記載の装置。
  17. 前記第1の基板及び第3の基板はそれぞれダイヤモンドタングステン、モリブデン、タングステン合金、モリブデン合金又はその組み合わせを含む、請求項13に記載の装置。
  18. 前記第1、第2、第3、及び第4の基板における前記タングステン合金又は前記モリブデン合金は銅を含む、請求項17に記載の装置。
JP2017513242A 2014-09-13 2015-07-17 ガスクロマトグラフィ加熱装置 Active JP6677716B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201462050125P 2014-09-13 2014-09-13
US62/050,125 2014-09-13
US201462067924P 2014-10-23 2014-10-23
US62/067,924 2014-10-23
PCT/US2015/040995 WO2016039853A1 (en) 2014-09-13 2015-07-17 Gas chromatography (gc) column heater

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017533412A JP2017533412A (ja) 2017-11-09
JP6677716B2 true JP6677716B2 (ja) 2020-04-08

Family

ID=55459405

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017513242A Active JP6677716B2 (ja) 2014-09-13 2015-07-17 ガスクロマトグラフィ加熱装置

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP3191832A4 (ja)
JP (1) JP6677716B2 (ja)
CN (1) CN106716124B (ja)
WO (1) WO2016039853A1 (ja)

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61288154A (ja) * 1985-06-14 1986-12-18 Yokogawa Electric Corp ガスクロマトグラフイ
JPH0536363U (ja) * 1991-10-18 1993-05-18 山武ハネウエル株式会社 ガスクロマトグラフの温度制御装置
US5782964A (en) * 1997-01-27 1998-07-21 Rvm Scientific, Inc. Gas chromatography column assembly temperature control system
US6485543B1 (en) * 2000-09-16 2002-11-26 Stephen J. MacDonald Gas chromatography oven heaters
US6666907B1 (en) * 2002-01-31 2003-12-23 Sandia Corporation Temperature programmable microfabricated gas chromatography column
US6670024B1 (en) 2002-06-05 2003-12-30 The Regents Of The University Of California Glass-silicon column
JP2004037416A (ja) * 2002-07-08 2004-02-05 Hitachi Cable Ltd キャピラリカラム及びその製造方法並びにこれを用いて形成したガスクロマトグラフィ装置
JP2004146568A (ja) * 2002-10-24 2004-05-20 Sumitomo Electric Ind Ltd 半導体製造装置用セラミックスヒーター
JP4539035B2 (ja) * 2003-06-05 2010-09-08 住友電気工業株式会社 半導体あるいは液晶製造装置用保持体およびそれを搭載した半導体あるいは液晶製造装置
US7513936B2 (en) * 2005-05-03 2009-04-07 Roques Ned J Flat spiral capillary column assembly with thermal modulator
CN201034990Y (zh) * 2007-01-19 2008-03-12 华瑞科学仪器(上海)有限公司 色谱柱加热装置
NL1033317C2 (nl) * 2007-02-01 2008-08-04 C2V B V Inrichting voor capillaire chromatografie en werkwijze voor het vervaardigen van zo een inrichting.
US8481892B2 (en) * 2009-03-30 2013-07-09 Ngk Insulators, Ltd. Ceramic heater and method for producing same
CN201532334U (zh) * 2009-11-17 2010-07-21 北京莱伯泰科仪器有限公司 热消解仪加热装置
JP6015122B2 (ja) * 2012-05-17 2016-10-26 株式会社島津製作所 プレート型カラム及び温調装置並びにガスクロマトグラフ装置
US9897576B2 (en) * 2012-09-11 2018-02-20 Shimadzu Corporation Gas chromatography device
JP6217113B2 (ja) * 2013-04-02 2017-10-25 株式会社島津製作所 カラムユニット及びそのカラムユニットを備えたガスクロマトグラフ装置

Also Published As

Publication number Publication date
EP3191832A4 (en) 2018-02-28
EP3191832A1 (en) 2017-07-19
CN106716124B (zh) 2020-02-07
CN106716124A (zh) 2017-05-24
JP2017533412A (ja) 2017-11-09
WO2016039853A1 (en) 2016-03-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7221318B2 (ja) 装置
JP4879060B2 (ja) 基板加熱装置
TWI645498B (zh) 具有溫度分佈控制的基板支架
JP5943085B2 (ja) ガスクロマトグラフ装置
US20120132643A1 (en) Microheater and microheater array
JP5368708B2 (ja) 基板温度制御装置用ステージ
TW201831041A (zh) 紅外線加熱器
JP6015122B2 (ja) プレート型カラム及び温調装置並びにガスクロマトグラフ装置
US10401331B2 (en) Gas chromatography (GC) column heater
US20130139574A1 (en) Devices for heating and cooling a capillary liquid chromatographic system
Černý et al. Determination of heat of adsorption on clean solid surfaces
JP6677716B2 (ja) ガスクロマトグラフィ加熱装置
CN106908556B (zh) 用于气相色谱柱的锥形加热组件
WO2017056835A1 (ja) 試料保持具
JP6706252B2 (ja) 複数の温度センサを使用するガスクロマトグラフィカラム温度制御装置、温度制御システム、及び、カラム加熱装置を制御するためのシステム
Yazdani et al. Uncertainty analysis of axial temperature and Seebeck coefficient measurements
Meyburg et al. Thermal desorption spectroscopy from the surfaces of metal-oxide-semiconductor nanostructures
Pieper et al. Versatile system for the temperature-controlled preparation of oxide crystal surfaces
Fan et al. FEM simulation of temperature field in a resistance-heated diamond anvil cell
JP6379954B2 (ja) ウエハ加熱ヒータ

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170314

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180711

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190614

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190702

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190930

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191202

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200218

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200313

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6677716

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250