JP6677490B2 - 水晶ウエハおよび水晶ウエハ製造方法 - Google Patents

水晶ウエハおよび水晶ウエハ製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ウエハ処理による水晶振動素子を大量生産する際に使用する水晶ウエハの構造の改良に関するものである。
移動通信機器等の電子機器に搭載される水晶デバイスに用いられる水晶振動素子は、略矩形形状の水晶片と水晶片に設けられている金属パターンとから構成されている。このような水晶振動素子は、水晶片が連結腕部により連結され、かつ、水晶片となる部分に金属パターンが形成されている水晶ウエハから水晶片ごとに個片化され形成されている。水晶ウエハには、複数の水晶振動素子(所定の金属パターンが設けられている水晶片)と、水晶振動素子に連結されている連結腕部と、連結腕部により水晶振動素子が連結されている桟部と、桟部の外縁に桟部と一体化され桟部より上下方向の厚みが厚い枠部と、枠部と同じ上下方向の厚みで枠部の内壁面に連結されている梁部と、から構成されている。このとき、枠部の上下方向の厚みは、水晶振動素子、連結腕部および桟部の上下方向の厚みより厚くなっている。
このような水晶ウエハの製造方法は、水晶板形成工程と、枠部形成工程と、水晶片外形形成工程と、金属パターン形成工程と、から構成されている。水晶板形成工程では、所定のカットアングルとなるように切断され、所定の厚みまで研磨された水晶板が形成される。枠部形成工程では、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術により、水晶板の枠部および梁部を除く部分がエッチングされる。次に、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術により、枠部および梁部を除く部分がエッチングされた水晶板を用いて、水晶片、連結腕部および桟部が形成される。金属パターン形成工程では、水晶片、連結腕部および桟部が形成されている水晶板の全面に蒸着技術またはスパッタリング技術によって金属膜が設けられた後、フォトリソグラウフィー技術およびエッチング技術により、所定の金属パターンが形成される(例えば、特許文献1参照)。
特許第4784700号
従来の水晶ウエハは、枠部および梁部の上下方向の厚みが、連結腕部および水晶片の上下方向の厚みと比較して厚くなっている。従って、従来の水晶ウエハでは、金属パターン形成工程時に、梁部または枠部の影になり水晶ウエハの上面および水晶ウエハの下面に接続している面(水晶ウエハの側面および内壁面)に金属膜を形成することができなくなる虞がある。このため、従来の水晶ウエハでは、上下方向の厚みが厚い部分が原因で、水晶ウエハの上面および水晶ウエハの下面に接続している面に金属膜を形成することができず、水晶ウエハの上面と水晶ウエハの下面との導通ができなくなってしまう。
本発明では、水晶ウエハの強度を保ちつつ、上下方向の厚みが厚い部分が原因で生じる導通不良を低減することができる水晶ウエハを提供することを目的とする。
前述した課題を解決するために、本発明に係る水晶デバイスは、平面視して略矩形形状になっている複数の水晶振動素子と、水晶振動素子の所定の一辺から延出されている連結腕部と、水晶振動素子を保持するように連結腕部と連結されており、連結腕部より上下方向の厚みが厚い桟部と、連結腕部が連結されている桟部の周辺部分に形成されている凹部と、桟部の外縁に前記桟部と一体化されており、桟部の上下方向の厚みと同じ厚みとなっている枠部と、を備え、凹部の上下方向の深さは、桟部の上下方向の厚みと連結腕部の上下方向の厚みの差と同じとなっている水晶ウエハにおいて、水晶ウエハを平面視して、連結腕部が一対となっており、連結腕部が水晶振動素子の所定の一辺の両端部に連結されており、凹部の開口部が略矩形形状となっており、水晶振動子側を向く凹部の辺が水晶振動子側を向く桟部の辺と重なっており、水晶振動子側を向く凹部の辺の長さが、水晶振動素子の所定の一辺の長さ以上となっており、水晶振動素子の所定の一辺と垂直な向きに、凹部の底面から突出するように設けられている凸部と、を備えている。
本発明に係る水晶デバイスは、平面視して略矩形形状になっている複数の水晶振動素子と、水晶振動素子の所定の一辺から延出されている連結腕部と、水晶振動素子を保持するように連結腕部が連結されており、連結腕部より上下方向の厚みが厚い桟部と、桟部の、連結腕部が連結されている桟部の周辺部分に形成されている凹部と、桟部の外縁に桟部と一体化されており、桟部の上下方向の厚みと同じ厚みとなっている枠部と、を備え、凹部の上下方向の深さは、桟部の上下方向の厚みと連結腕部の上下方向の厚みの差と同じとなっている水晶ウエハにおいて、水晶ウエハを平面視して、連結腕部が一対となっており、連結腕部が水晶振動素子の所定の一辺の両端部に連結されており、凹部の開口部が略矩形形状となっており、水晶振動子側を向く凹部の辺が水晶振動子側を向く桟部の辺と重なっており、水晶振動子側を向く凹部の辺の長さが、水晶振動素子の所定の一辺の長さ以上となっており、水晶振動素子の所定の一辺と垂直な向きに、凹部の底面から突出するように設けられている凸部と、を備えているので、水晶振動素子側の桟部の上下方向の厚みが部分的に枠部の上下方向の厚みと比較して薄くなっている。従って、桟部により水晶ウエハの強度を保つことができ、かつ、金属パターン形成工程時に、桟部の影になり水晶ウエハの上面および水晶ウエハの下面に接続している面(水晶ウエハの側面および内壁面)に金属膜を形成されている部分を確実に設けることが可能となる。このため、本発明に係る水晶ウエハでは、上下方向の厚みが厚い部分が原因で、水晶ウエハの上面および水晶ウエハの下面に接続している面に金属膜を形成することができず、水晶ウエハの上面と水晶ウエハの下面との導通ができなくなってしまうことを低減させることができる。
本実施形態に係る水晶ウエハの平面図である。 金属パターンが設けられていない本実施形態に係る水晶ウエハの平面図である。 図1のA部の部分拡大図である。 (a)は、図2のB−B断面における断面図であり、(b)は、図2のC−C断面における断面図である。 金属パターンが設けられていない状態の図1のA部の部分拡大図である。 図5のD−D断面における断面図である。 本実施形態に係る水晶ウエハの製造方法のフローチャート図である。
本実施形態に係る水晶ウエハは、移動通信機器等の電子機器に搭載される水晶デバイスに用いられる水晶振動素子が複数連結された状態で形成されている水晶ウエハである。本実施形態に係る水晶ウエハ100は、水晶部材が用いられている。本実施形態に係る水晶ウエハ100は、複数の水晶振動素子と、連結腕部112と、凹部115が形成されている桟部117と、枠部118と、検査電極部123とから構成されている。
水晶振動素子は、安定した機械振動を得ることができ、電子機器等の基準信号を発信するためのものである。水晶振動素子は、水晶片111と励振電極部121と引出部122とからなる。
水晶片111は、安定した機械振動をする圧電材料が用いられ、例えば、水晶部材が用いられる。水晶片111は、平面視して、略矩形形状となっている。水晶片111は、その上下方向の厚みが水晶デバイスの周波数に合わせて決定されており、周波数が高くなるにつれて、その上下方向の厚みが薄くなっている。水晶片111は、例えば、平面視して、長辺の長さが0.6mm〜2.0mmとなっており、短辺の長さが0.3mm〜1.0mmとなっている。また、水晶片111の上下方向の厚みは、32μm〜82μmとなっている。なお、本実施形態では、水晶片111が略直方体形状の場合について図示しているが、水晶片111の周辺部の上下方向の厚みが薄くなっているメサ形状となっていてもよい。
励振電極部121は、水晶片111に電圧を印加するためのものであり、水晶片111の両主面に設けられている。励振電極部121は、一対で設けられている。一方の励振電極部121aは、水晶片111の一方の主面に設けられており、他方の励振電極部121bは、水晶片111の他方の主面に設けられている。
引出部122は、水晶振動素子の外部から励振電極部121に電圧を印加するためのものである。引出部122は、一対で設けられている。一方の引出部122aは、一端が一方の励振電極部121aに接続されており、他端が水晶片111の一方の短辺の一端まで延設されている。他方の引出部122bは、一端が他方の励振電極部121bに接続されており、他端が水晶片111の一方の短辺の他端まで延設されている。
ここで、水晶振動素子の動作について説明する。水晶振動素子は、外部から引出部122に電圧が印加されると、引出部122を介して励振電極部121に電圧が印加される。これにより、一対の励振電極部121には、極性が反対の電荷が蓄積されることとなり、逆圧電効果により励振電極部121に挟まれている水晶片111の一部に歪みが生じ、変形する。その結果、水晶片111は、変形前の姿に戻ろうとするため、圧電効果により励振電極部121に最初に蓄積された電荷とは反対の極性の電荷が蓄積されることとなる。つまり、励振電極部121に電圧が印加されると、水晶振動素子は、圧電効果および逆圧電効果により、励振電極部121に挟まれた水晶片111の一部が振動する。従って、水晶振動素子に交番電圧が印加されると、励振電極部121に反対の極性の電荷が交互に蓄積され変形することとなり、励振電極部121に挟まれている水晶片111の一部を振動させることができる。
連結腕部112は、水晶振動素子を保持するためのものであり、水晶振動素子の所定の一辺から延出されている。連結腕部112は、図3および図5に示したように、例えば、一対となっている。一方の連結腕部112は、平面視して、水晶片111の所定の一辺の一端から延出されており、他方の連結腕部112は、平面視して、水晶片111の所定の一辺の他端から延出されている。本実施形態では、一対の連結腕部112は、平面視して、水晶片111の一方の短辺の両端部から延出されている状態を図示している。このように、一対の連結腕部112を水晶片111の所定の一辺、具体的には、水晶片111の一方の短辺の両端部から延出させることで、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術により水晶ウエハ内に水晶片111を形成させた際に、水晶片111の一方の短辺の端部がエッチングされ形状が複雑となることを低減させることができる。連結腕部112の上下方向の厚みは、水晶片111の上下方向の厚みと同じとなっており、例えば、32μm〜82μmとなっている。
ここで、本実施形態に係る水晶ウエハを平面視したとき、図5に示したように、水晶片111の所定の一辺(水晶片111の一方の短辺)と一対の連結腕部112と桟部117とで囲まれている空間を、折り取り用貫通孔114とする。また、本実施形態に係る水晶ウエハを平面視したとき、図2および図5に示したように、水晶片111の所定の他の三辺に沿った空間を素子形成用貫通孔113とする。
桟部117は、水晶振動素子を保持するように連結腕部112と連結されている。別の観点では、連結腕部112は、一端が水晶片111に接続されており、他端が桟部117に接続されている状態となっているといえる。桟部117は、平面視して、連結腕部112が設けられている辺から複数の連結腕部112が延出され、複数の水晶片111がこの連結腕部112が設けられている辺と平行に並んで配置されている。桟部117は、その上下方向の厚みが、連結腕部112の上下方向の厚みより厚くなっている。このように、桟部117の上下方向の厚みを連結腕部112の上下方向の厚みより厚くすることで、水晶片111の上下方向の厚みが薄い場合であっても、水晶ウエハの強度を高めることができる。
枠部118は、図2に示したように、桟部117の外縁に桟部117と一体的に形成されている。別の観点では、複数の桟部117が枠部118内に並んで状態で配置されているといえる。このとき、桟部117の両端部は、枠部118の内側の面に接続されている。また、枠部118は、その上下方向の厚みが桟部117の上下方向の厚みと同じとなっている。
検査電極部123は、複数形成されている水晶振動素子の周波数や等価直列抵抗値といった電気的特性を検査するためのものである。検査電極部123は、桟部117の主面に設けられている。検査電極部123は、一対となっており、一方の検査電極部123aは、一方の引出部122aおよび一方の励振電極部121aと電気的に接続されており、他方の検査電極部123bは、他方の引出部122bおよび他方の励振電極部121bと電気的に接続されている。このとき、検査電極部123は、その一部が折り取り用貫通孔114の内壁面に設けられている。
なお、本実施形態では、検査電極部123、水晶振動素子の引出部122および水晶振動素子の励振電極部121を合わせて金属パターン120としている。金属パターン120は、例えば、蒸着技術、スパッタリング技術またはフォトリソグラフィー技術を用いて形成されている。いずれの場合であっても、まず、蒸着源またはターゲット材から金属粒子が飛散し水晶ウエハの所定の位置に被着することで、金属膜が水晶ウエハに設けられる。
凹部115は、図2乃至図6に示したように、水晶ウエハを平面視して、桟部117に設けられており、連結腕部112の周辺部に形成されている。別の観点では、連結腕部112の周辺部の桟部117の上下方向の厚みは、桟部117の上下方向の厚みと比較して薄くなっているといえる。このようにすることで、連結腕部112および連結腕部112の上下方向の厚みと同じとなっている桟部117で水晶振動素子を確実に保持しつつ、励振電極部121、引出部122および検査電極部123から構成されている金属パターン120を設ける際に、桟部117の上下方向の厚みが水晶片111および連結腕部112の上下方向の厚みと比較して厚いことが原因で折り取り用貫通孔114の内壁面まで金属粒子が到達せず折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成できなくなることを減少させることが可能となる。この結果、折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成することができるので、励振電極部121と検査電極部123とを確実に電気的に接続させることが可能となる。
また、凹部115の上下方向の深さは、桟部117の上下方向の厚みと連結腕部112の上下方向の厚みとの差と同じとなっている。従って、図4に示したように、断面視したとき、凹部115の底面と連結腕部112の上面(または水晶片111の上面)とが同一平面上に位置するようになっている。このようにすることで、凹部115が形成されている桟部117の上下方向の厚みが水晶片111および連結腕部112の上下方向の厚みと比較し厚いことが原因で折り取り用貫通孔114の内壁面まで金属粒子が到達せず折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成することができなくなることを減少させることができる。この結果、折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成することができるので、励振電極部121と検査電極部123とを更に確実に電気的に接続させることが可能となる。
また、凹部115は、水晶ウエハを平面視して、その凹部115の開口部が矩形形状となっている。このとき、凹部115の水晶振動素子側を向く辺は、水晶振動素子側を向く桟部117の辺と重なっている。また、この凹部115の水晶振動素子が側を向く辺の長さは、水晶振動素子の所定の一辺の長さ以上となっている。別の観点では、折り取り用貫通孔114の周辺部の桟部117の上下方向の厚みは、桟部117の上下方向の厚みより薄くなっているといえる。従って、金属パターン120を形成する際に、桟部117の上下方向の厚みが水晶片111および連結腕部112の上下方向の厚みと比較して厚いことが原因で折り取り用貫通孔114の内壁面まで金属粒子が到達せず折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成できなくなることを減少させることが可能となる。この結果、折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成することができるので、励振電極部121と検査電極部123とを確実に電気的に接続させることが可能となる。
また、凹部115には、凹部115の底面から突出するように凸部116が設けられている。このとき、凸部116は、水晶ウエハを平面視して、水晶振動素子の所定の一辺と垂直となる向きに設けられている。別の観点では、凸部116が設けられている桟部117の上下方向の厚みは、凹部115が形成されている桟部117の上下方向の厚みと比較して厚くなっているといえる。従って、凹部115の底面に凸部116を設けることで、凹部115が形成されている桟部117の剛性を高めることが可能となり、桟部117に凹部115を形成しても、なお、水晶ウエハの強度を確保することができる。また、水晶ウエハを平面視して、水晶振動素子の所定の一辺と垂直となる向きに凸部116を設けることで、金属パターン120を形成する際に、凸部116が形成されている桟部117の上下方向の厚みが水晶片111および連結腕部112の上下方向の厚みと比較して厚いことが原因で折り取り用貫通孔114の内壁面まで金属粒子が到達せず折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成できなくなることを減少させることが可能となる。この結果、折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成することができるので、励振電極部121と検査電極部123とを確実に電気的に接続させることが可能となる。
また、凸部116は、水晶ウエハを平面視して、略矩形形状となっている。このとき、凸部116の水晶振動素子とは反対側を向く辺は、凹部115の水晶振動素子とは反対側を向く辺と重なっている。また、凸部116の水晶振動素子側を向く辺は、凹部115の水晶振動素子側を向く辺と重なっていない。従って、凸部116は、凹部115の水晶振動素子側の縁部には設けられていない。別の観点では、凹部115が形成されている桟部117の上下方向の厚みは、凸部116が設けられていない水晶振動素子側では、凸部116が設けられている桟部117の上下方向の厚みと比較して薄くなっているといえる。このため、金属パターン120を形成する際に、凸部116が形成されている桟部117の上下方向の厚みが水晶片111および連結腕部112の上下方向の厚みと比較して厚いことが原因で折り取り用貫通孔114の内壁面まで金属粒子が到達せず折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成できなくなることを減少させることが可能となる。この結果、折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成することができるので、励振電極部121と検査電極部123とを確実に電気的に接続させることが可能となる。
また、水晶ウエハを平面視して、凹部115には、凸部116が複数形成されている。この複数の凸部116は、水晶振動素子の所定の一辺と平行となるように配置されている。別の観点では、複数の凸部116が桟部117の延設されている方向に沿って凹部115に設けられているといえる。このようにすることで、凹部115が形成されている桟部117の剛性をより高めることが可能となり、桟部117に凹部115を形成しても、なお、水晶ウエハの強度を確保することができる。また、複数の凸部116を水晶振動素子の所定の一辺と平行となるように配置することで、金属パターン120を形成する際に、凸部116が形成されている桟部117の上下方向の厚みが水晶片111および連結腕部112の上下方向の厚みと比較して厚いことが原因で折り取り用貫通孔114の内壁面まで金属粒子が到達せず折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成できなくなることを減少させることが可能となる。この結果、折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成することができるので、励振電極部121と検査電極部123とを確実に電気的に接続させることが可能となる。
枠部118は、桟部117の外縁に桟部117と一体化されており、本実施形態に係る水晶ウエハの外縁に沿って設けられている。枠部118は、その上下方向の厚みが、桟部117の上下方向の厚みと同じとなっている。枠部118は、その上下方向の厚みが、例えば、40μm〜100μmとなっている。
本実施形態に係る水晶ウエハは、平面視して略矩形形状になっている複数の水晶振動素子と、水晶振動素子の所定の一辺から延出されている連結腕部112と、水晶振動素子を保持するように連結腕部112と連結されており、連結腕部112より上下方向の厚みが厚い桟部117と、連結腕部112が連結されている桟部117の周辺部分に形成されている凹部115と、桟部117の外縁に桟部117と一体化されており、桟部117の上下方向の厚みと同じ厚みとなっている枠部118と、を備えている。従って、本実施形態に係る水晶ウエハでは、凹部115が連結腕部112の周辺部の桟部117に設けられているといえる。また、別の観点では、連結腕部112の周辺部の桟部117の上下方向の厚みは、桟部117の上下方向の厚みと比較して薄くなっているといえる。このようにすることで、連結腕部112および連結腕部112の上下方向の厚みと同じとなっている桟部117で水晶振動素子を確実に保持しつつ、励振電極部121、引出部122および検査電極部123から構成されている金属パターン120を設ける際に、桟部117の上下方向の厚みが水晶片111および連結腕部112の上下方向の厚みと比較して厚いことが原因で折り取り用貫通孔114の内壁面まで金属粒子が到達せず折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成できなくなることを減少させることが可能となる。この結果、折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成することができるので、励振電極部121と検査電極部123とを確実に電気的に接続させることが可能となる。
また、本実施形態に係る水晶ウエハは、凹部115の上下方向の深さは、桟部117の上下方向の厚みと連結腕部112の上下方向の厚みの差と同じとなっている。従って、図4に示したように、断面視したとき、凹部115の底面と連結腕部112の上面(または水晶片111の上面)とが同一平面上に位置するようになっている。このようにすることで、凹部115が形成されている桟部117の上下方向の厚みが水晶片111および連結腕部112の上下方向の厚みと比較し厚いことが原因で折り取り用貫通孔114の内壁面まで金属粒子が到達せず折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成することができなくなることを減少させることができる。この結果、折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成することができるので、励振電極部121と検査電極部123とを更に確実に電気的に接続させることが可能となる。
また、本実施形態に係る水晶ウエハでは、凹部115は、水晶ウエハを平面視して、その凹部115の開口部が矩形形状となっている。このとき、凹部115の水晶振動素子側を向く辺は、水晶振動素子側を向く桟部117の辺と重なっている。また、この凹部115の水晶振動素子が側を向く辺の長さは、水晶振動素子の所定の一辺の長さ以上となっている。別の観点では、折り取り用貫通孔114の周辺部の桟部117の上下方向の厚みは、桟部117の上下方向の厚みより薄くなっているといえる。従って、金属パターン120を形成する際に、桟部117の上下方向の厚みが水晶片111および連結腕部112の上下方向の厚みと比較して厚いことが原因で折り取り用貫通孔114の内壁面まで金属粒子が到達せず折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成できなくなることを減少させることが可能となる。この結果、折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成することができるので、励振電極部121と検査電極部123とを確実に電気的に接続させることが可能となる。
また、本実施形態に係る水晶ウエハでは、凹部115の底面から突出するように凸部116が設けられている。このとき、凸部116は、水晶ウエハを平面視して、水晶振動素子の所定の一辺と垂直となる向きに設けられている。別の観点では、凸部116が設けられている桟部117の上下方向の厚みは、凹部115が形成されている桟部117の上下方向の厚みと比較して厚くなっているといえる。従って、凹部115の底面に凸部116を設けることで、凹部115が形成されている桟部117の剛性を高めることが可能となり、桟部117に凹部115を形成しても、なお、水晶ウエハの強度を確保することができる。このように、凸部116を設けることで、 桟部117に凹部115を形成しても、なお、水晶ウエハの強度を確保することができる。また、水晶ウエハを平面視して、水晶振動素子の所定の一辺と垂直となる向きに凸部116を設けることで、金属パターン120を形成する際に、凸部116が形成されている桟部117の上下方向の厚みが水晶片111および連結腕部112の上下方向の厚みと比較して厚いことが原因で折り取り用貫通孔114の内壁面まで金属粒子が到達せず折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成できなくなることを減少させることが可能となる。この結果、折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成することができるので、励振電極部121と検査電極部123とを確実に電気的に接続させることが可能となる。
また、本実施形態に係る水晶ウエハでは、凸部116は、水晶ウエハを平面視して、略矩形形状となっている。このとき、凸部116の水晶振動素子とは反対側を向く辺は、凹部115の水晶振動素子とは反対側を向く辺と重なっている。また、凸部116の水晶振動素子側を向く辺は、凹部115の水晶振動素子側を向く辺と重なっていない。従って、凸部116は、凹部115の水晶振動素子側の縁部には設けられていない。別の観点では、凹部115が形成されている桟部117の上下方向の厚みは、凸部116が設けられていない水晶振動素子側では、凸部116が設けられている桟部117の上下方向の厚みと比較して薄くなっているといえる。このため、金属パターン120を形成する際に、凸部116が形成されている桟部117の上下方向の厚みが水晶片111および連結腕部112の上下方向の厚みと比較して厚いことが原因で折り取り用貫通孔114の内壁面まで金属粒子が到達せず折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成できなくなることを減少させることが可能となる。この結果、折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成することができるので、励振電極部121と検査電極部123とを確実に電気的に接続させることが可能となる。
また、本実施形態に係る水晶ウエハでは、水晶ウエハを平面視して、凸部116が複数形成されている。この複数の凸部116は、水晶振動素子の所定の一辺と平行となるように配置されている。別の観点では、複数の凸部116が桟部117の延設されている方向に沿って凹部115に設けられているといえる。このようにすることで、凹部115が形成されている桟部117の剛性をより高めることが可能となり、桟部117に凹部115を形成しても、なお、水晶ウエハの強度を確保することができる。また、複数の凸部116を水晶振動素子の所定の一辺と平行となるように配置することで、金属パターン120を形成する際に、凸部116が形成されている桟部117の上下方向の厚みが水晶片111および連結腕部112の上下方向の厚みと比較して厚いことが原因で折り取り用貫通孔114の内壁面まで金属粒子が到達せず折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成できなくなることを減少させることが可能となる。この結果、折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成することができるので、励振電極部121と検査電極部123とを確実に電気的に接続させることが可能となる。
(製造方法)
次に、本実施形態に係る水晶ウエハの製造方法について説明する。本実施形態に係る水晶ウエハの製造方法は、本実施形態に係る水晶ウエハの製造方法であって、図7に示すように、水晶板形成工程と、第一エッチング工程と、第二エッチング工程と、第三エッチング工程と、金属パターン形成工程と、からなる。
水晶板形成工程は、所定のカットアングルの水晶板を形成する工程である。水晶板形成工程では、互いに直交するX軸とY軸とZ軸とからなる結晶軸を有した人工水晶体が所定のカットアングルとなるように切断され、所定の厚みとなるまで両主面が研磨される。水晶板形成工程で形成される水晶板の主面は、X軸とZ軸に平行となっている面を、X軸を中心に、X軸の負の方向を見て反時計回りに所定の角度、例えば、30°〜50°回転させた面と平行となっている。ここで、水晶板形成工程後の水晶板は、例えば、略矩形形状の平板状となっており、平面視したときの寸法が、所定の一辺の寸法が。10.0〜101.6mmとなっており、所定の一辺に接続している他の一辺の寸法が、10.0〜101.6mmとなっている。このとき、水晶板の上下方向の厚みは、桟部117および枠部118の上下方向と同じ厚みとなっており、例えば、40μm〜100μmとなっている。
第一エッチング工程は、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いて、水晶ウエハの水晶片111となる部分、連結腕部112となる部分の周辺部をエッチングし、水晶片111および連結腕部112の上下方向の厚みまでエッチングする工程である。第一エッチング工程では、まず、水晶板の両主面に金属膜が形成され、金属膜上に感光性レジストが塗付される。次に、感光性レジストを露光・現像し、水晶板の一部、具体的には、水晶片111となる部分、連結腕部112となる部分、水晶片111の周辺部および連結腕部112の周辺部となる部分を露出させる。最後に、一部が露出している水晶板を所定のエッチング溶液に浸漬させ、露出している水晶板の上下方向の厚みが所定の厚み、具体的には、水晶片111の上下方向の厚みとなるまで、エッチングし、水晶板に残っている感光性レジストおよび金属膜を剥離させる。
第二エッチング工程では、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いて、凹部115となる部分をエッチングする工程である。第二エッチング工程では、まず、水晶板の両主面に金属膜が形成され、金属膜上に感光性レジストが塗付される。次に、感光性レジストを露光・現像し、水晶板の一部、具体的には、凹部115となる部分を露出させる。最後に、一部が露出している水晶板を所定のエッチング溶液に浸漬させ、露出している水晶板の上下方向の厚みが所定の厚み、具体的には、所定の深さになるまで、エッチングし、水晶板に残っている感光性レジストおよび金属膜を剥離させる。なお、第二エッチング工程は、第一エッチング工程と同時に行ってもよい。第二エッチング工程では、桟部117に凹部115が形成されると同時に凸部116が形成される。
第三エッチング工程は、フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いて、水晶片111となる部分の周辺部および連結腕部112の周辺部をエッチングする工程である。第三エッチング工程では、素子形成用貫通孔113および折り取り用貫通孔114が形成される。第三エッチング工程では、まず、水晶板の両主面に金属膜が形成され、金属膜上に感光性レジストが塗付される。次に、感光性レジストを露光・現像し、水晶板の一部、具体的には、素子形成用貫通孔113となる部分および折り取り用貫通孔114となる部分を露出させる。最後に、一部が露出している水晶板を所定のエッチング溶液に浸漬させ、露出している水晶板が貫通するまでエッチングし、水晶板に残っている感光性レジストおよび金属膜を剥離させる。第三エッチング工程では、素子用貫通孔113および折り取り用貫通孔114が形成される。
金属パターン形成工程は、水晶板の所定の位置に所定の金属パターン120を形成する工程である。金属パターン形成工程では、例えば、スパッタリング技術、蒸着技術、または、フォトリソグラフィー技術が用いられる。いずれの場合であっても、まず、蒸着源またはターゲット材から金属粒子が飛散し水晶ウエハの所定の位置に被着することで、金属膜が水晶ウエハに設けられる。金属パターン形成工程で形成される金属パターン120は、励振電極部121、引出部122および検査用電極部123からなる。励振電極部121は、水晶片111の両主面に互いが対向するように設けられている。引出部122は、励振電極部121から水晶片111の一方の短辺の縁部まで延設されている。このとき、引出部122は、水晶片111の両主面および折り取り用貫通孔114の内壁面に設けられており、折り取り用貫通孔114の内壁面に設けられている部分により水晶片111の上面と下面とが電気的に接続されている。検査用電極部123は、引出部122から桟部117まで延出されている。このとき、検査用電極部123は、連結腕部112の両主面、折り取り用貫通孔114の内壁面、凹部115の底面、凸部116および桟部117の上面に形成されており、折り取り用貫通孔114の内壁面に設けられている部分により水晶板の上面と下面とが電気的に接続されている。
本実施形態に係る水晶ウエハの製造方法では、凹部115が水晶板を平面視したとき、桟部117の連結腕部112の周辺部に形成され、所定の金属パターン120が形成されている。従って、本実施形態に係る水晶ウエハの製造方法では、連結腕部112の周辺部の桟部117の上下方向の厚みは、桟部117の上下方向の厚みと比較して薄くなるように形成された状態で、所定の金属パターン120が形成される。このため、励振電極部121、引出部122および検査電極部123から構成されている金属パターン120を設ける際に、桟部117の上下方向の厚みが水晶片111および連結腕部112の上下方向の厚みと比較して厚いことが原因で折り取り用貫通孔114の内壁面まで金属粒子が到達せず折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成できなくなることを減少させることが可能となる。この結果、折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成することができるので、励振電極部121と検査電極部123とを確実に電気的に接続させることが可能となり、生産性を向上させることができる。
また、本実施形態に係る水晶ウエハの製造方法では、第二エッチング工程で形成された凹部115の上下方向の深さが、桟部117の上下方向の厚みと連結腕部112の上下方向の厚みの差と同じとなっている。従って、本実施形態に係る水晶ウエハの製造方法では、凹部の底面と連結腕部112の上面(または水晶片111の上面)とが同一平面上に位置するように形成している。このため、本実施形態に係る水晶ウエハの製造方法では、凹部115が形成されている桟部117の上下方向の厚みが水晶片111および連結腕部112の上下方向の厚みと比較し厚いことが原因で折り取り用貫通孔114の内壁面まで金属粒子が到達せず折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成することができなくなることを減少させることができる。この結果、折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成することができるので、励振電極部121と検査電極部123とを更に確実に電気的に接続させることが可能となり、生産性を向上させることができる。
また、本実施形態に係る水晶ウエハの製造方法では、平面視して、一対の連結腕部112が水晶振動素子の所定の一辺の両端部に連結されている。また、開口部が略矩形形状の凹部115の水晶振動素子側を向く辺が、水晶振動素子側を向く桟部117の辺と重なっている。このとき、凹部115の水晶振動素子側を向く辺の長さが水晶振動素子の所定の一辺の長さ以上となるように形成されている。従って、金属パターン120を形成する際に、桟部117の上下方向の厚みが水晶片111および連結腕部112の上下方向の厚みと比較して厚いことが原因で折り取り用貫通孔114の内壁面まで金属粒子が到達せず折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成できなくなることを減少させることが可能となる。この結果、折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成することができるので、励振電極部121と検査電極部123とを確実に電気的に接続させることが可能となり、生産性を向上させることができる。
また、本実施形態に係る水晶ウエハの製造方法では、凹部115の底面から突出するように凸部116が設けられる。このとき、凸部116は、水晶ウエハを平面視して、水晶振動素子の所定の一辺と垂直となる向きに設けられている。別の観点では、凸部116が設けられている桟部117の上下方向の厚みは、凹部115が形成されている桟部117の上下方向の厚みと比較して厚くなっているといえる。従って、凹部115の底面に凸部116を設けることで、凹部115が形成されている桟部117の剛性を高めることが可能となり、桟部117に凹部115を形成しても、なお、水晶ウエハの強度を確保することができる。このように、凸部116を設けることで、 桟部117に凹部115を形成しても、なお、水晶ウエハの強度を確保することができる。また、水晶ウエハを平面視して、水晶振動素子の所定の一辺と垂直となる向きに凸部116を設けることで、金属パターン120を形成する際に、凸部116が形成されている桟部117の上下方向の厚みが水晶片111および連結腕部112の上下方向の厚みと比較して厚いことが原因で折り取り用貫通孔114の内壁面まで金属粒子が到達せず折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成できなくなることを減少させることが可能となる。この結果、折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成することができるので、励振電極部121と検査電極部123とを確実に電気的に接続させることが可能となり、生産性を向上させることができる。
また、本実施形態に係る水晶ウエハの製造方法では、平面視して、略矩形形状の凸部116が形成されている。このとき、凸部116の水晶振動素子と反対側を向く辺が凹部115の水晶振動素子と反対側を向く辺と重なっている。また、凸部116の水晶振動素子側を向く辺が凹部115の水晶振動素子側を向く辺と重なっている。従って、凸部116は、凹部115の水晶振動素子側の縁部には設けられていない。別の観点では、凹部115が形成されている桟部117の上下方向の厚みは、凸部116が設けられていない水晶振動素子側では、凸部116が設けられている桟部117の上下方向の厚みと比較して薄くなっているといえる。このため、金属パターン120を形成する際に、凸部116が形成されている桟部117の上下方向の厚みが水晶片111および連結腕部112の上下方向の厚みと比較して厚いことが原因で折り取り用貫通孔114の内壁面まで金属粒子が到達せず折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成できなくなることを減少させることが可能となる。この結果、折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成することができるので、励振電極部121と検査電極部123とを確実に電気的に接続させることが可能となり、生産性を向上させることができる。
また、本実施形態に係る水晶ウエハの製造方法では、水晶ウエハを平面視して、凸部116が複数形成されている。この複数の凸部116は、水晶振動素子の所定の一辺と平行となるように配置されている。別の観点では、複数の凸部116が桟部117の延設されている方向に沿って凹部115に設けられているといえる。このようにすることで、凹部115が形成されている桟部117の剛性をより高めることが可能となり、桟部117に凹部115を形成しても、なお、水晶ウエハの強度を確保することができる。また、複数の凸部116を水晶振動素子の所定の一辺と平行となるように配置することで、金属パターン120を形成する際に、凸部116が形成されている桟部117の上下方向の厚みが水晶片111および連結腕部112の上下方向の厚みと比較して厚いことが原因で折り取り用貫通孔114の内壁面まで金属粒子が到達せず折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成できなくなることを減少させることが可能となる。この結果、折り取り用貫通孔114の内壁面に所定の金属パターン120を形成することができるので、励振電極部121と検査電極部123とを確実に電気的に接続させることが可能となり、生産性を向上させることができる。
また、本実施形態に係る水晶ウエハの製造方法では、第三エッチング工程で、水晶片となる部分を形成させることで、第一エッチング工程および第二エッチング工程を経て、第三エッチング工程で水晶片となる部分を形成することで、水晶ウエハに連結腕部112および水晶片111の上下方向の厚みより厚い桟部117および枠部118を形成することができる。このため、水晶ウエハの上下方向の厚みを部分的に厚くすることができるので、水晶ウエハの強度を確保することができる。
111・・・水晶片
112・・・連結腕部
113・・・素子形成用貫通孔
114・・・折り取り用貫通孔
115・・・凹部
116・・・凸部
117・・・桟部
118・・・枠部
120・・・金属パターン
121・・・励振電極部
122・・・引出部
123・・・検査用電極部

Claims (4)

  1. 平面視して略矩形形状になっている複数の水晶振動素子と、
    前記水晶振動素子の所定の一辺から延出されている連結腕部と、
    前記水晶振動素子を保持するように前記連結腕部と連結されており、前記連結腕部より上下方向の厚みが厚い桟部と、
    前記連結腕部が連結されている前記桟部の周辺部分に形成されている凹部と、
    前記桟部の外縁に前記桟部と一体化されており、前記桟部の上下方向の厚みと同じ厚みとなっている枠部と、を備え
    前記凹部の上下方向の深さは、前記桟部の上下方向の厚みと前記連結腕部の上下方向の厚みの差と同じとなっている水晶ウエハにおいて、
    前記水晶ウエハを平面視して、
    前記連結腕部が一対となっており、
    前記連結腕部が前記水晶振動素子の所定の一辺の両端部に連結されており、
    前記凹部の開口部が略矩形形状となっており、
    前記水晶振動子側を向く前記凹部の辺が前記水晶振動子側を向く前記桟部の辺と重なっており、
    前記水晶振動子側を向く前記凹部の辺の長さが、前記水晶振動素子の所定の一辺の長さ以上となっており、
    前記水晶振動素子の所定の一辺と垂直な向きに、前記凹部の底面から突出するように設けられている凸部と、を備えていることを特徴とする水晶ウエハ。
  2. 請求項に記載の水晶ウエハであって、
    前記水晶ウエハを平面視して、
    前記凸部が矩形形状となっており、
    前記水晶振動素子と反対側を向く前記凸部の辺が前記水晶振動子素子と反対側を向く前記凹部の辺と重なっており、
    前記水晶振動素子側を向く前記凸部の辺が前記水晶振動素子側を向く前記凹部の辺と重なっていない
    ことを特徴とする水晶ウエハ。
  3. 請求項に記載の水晶ウエハであって、
    前記水晶ウエハを平面視して、
    前記凸部が複数形成されており、
    前記複数の凸部が前記水晶振動素子の所定の一辺と平行となるように配置されている
    ことを特徴とする水晶ウエハ。
  4. 所定のカットアングルの水晶板を形成する水晶板形成工程と、
    フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いて、前記水晶片となる部分、前記連結腕部となる部分、前記水晶片となる部分の周辺部および前記連結腕部となる部分の周辺部をエッチングし、前記水晶片および前記連結腕部の上下方向の厚みまでエッチングする第一エッチング工程と、
    フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いて、前記凹部となる部分をエッチングする第二エッチング工程と、
    フォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いて、前記水晶片となる部分の周辺部および前記連結腕部の周辺部をエッチングする第三エッチング工程と、
    前記水晶板に所定の金属パターンを形成する金属パターン形成工程と、
    を備えた請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の水晶ウエハの製造方法。
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