JP2016063409A - 音叉型圧電振動子 - Google Patents
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Abstract
【課題】励振効率を向上させ、電気的特性に優れると共に小型化に対応できる音叉型圧電振動子を提供する。
【解決手段】音叉型圧電振動子1は基部5と、基部から延出する複数の平行に並んだ振動腕2からなり、振動腕の主面とは振動腕の厚み方向に高さの異なる段部3を形成し、少なくとも段部に第1の電極、圧電薄膜及び第2の電極を積層して形成した圧電薄膜振動素子9を配置した。また、段部は振動腕の一方の主面のみから掘り込まれている。
【選択図】図1
【解決手段】音叉型圧電振動子1は基部5と、基部から延出する複数の平行に並んだ振動腕2からなり、振動腕の主面とは振動腕の厚み方向に高さの異なる段部3を形成し、少なくとも段部に第1の電極、圧電薄膜及び第2の電極を積層して形成した圧電薄膜振動素子9を配置した。また、段部は振動腕の一方の主面のみから掘り込まれている。
【選択図】図1
Description
本発明は低周波の発振回路の発振素子として用いられる音叉型圧電振動子に関わり、特に小型化及び電気的特性の向上を両立させた圧電薄膜振動素子を用いた音叉型圧電振動子に関する。
音叉型圧電振動子は、例えばデジタル機器のクロックや時計の発振源として広く用いられている。搭載される機器の小型化に対応するため、音叉型圧電振動子に関しても常に小型化が要求されている。近年、水晶等の圧電材料を音叉形状とし、その振動腕に金属膜からなる励振電極を形成することで振動させる音叉型圧電振動子に加え、音叉形状の基板上に電極、圧電薄膜、電極を積層構造として配置した圧電薄膜振動素子を用いた音叉型圧電振動子が実現されてきている。
圧電薄膜振動素子を用いた音叉型圧電振動子においては、圧電材料からなる基板に対して電極膜を用いて励振する音叉型圧電振動子と同等の性能を保ちつつ、小型化を実現している。図6(a)は圧電薄膜振動素子9を用いた従来の音叉型圧電振動子1の平面図である。図6(a)に示すように音叉型圧電振動子1は3本の振動腕2の主面に第1の電極10及び第2の電極12に挟まれた圧電薄膜11からなる圧電薄膜振動素子9を形成している。圧電薄膜振動素子9は振動腕2の一主面にのみ形成されており、第1の接続端子13と第2の接続端子14の間に交番電圧が印加されると、圧電薄膜振動素子9が振動腕2の長さ方向に伸縮することにより、振動腕2の厚み方向に振れるような屈曲振動をする。
図6(b)は従来の音叉型圧電振動子1の図6(a)に示すI−I線における断面図である。圧電薄膜振動素子9として圧電薄膜11の上下に形成された第1の電極10及び第2の電極12の接続関係に示されるように隣接する振動腕2の間では電極の極性が上下逆となっている。そのため、隣接する振動腕2では図6(b)に描かれた矢印に示されるように一方が上に屈曲する際に他方が下に屈曲する。従って、基部5から並んだ3本の振動腕2は交互に振動することとなる。
特許文献1に示されるように圧電薄膜振動素子を利用した音叉型圧電振動子は面積効率が良く、3本の振動腕を有する構造にて外側と内側の振動腕が逆位相で振動する構成を採用したことによりQ値を高めることが可能となり、小型化を実現している。
しかしながら、従来の圧電薄膜振動素子を用いた音叉型圧電振動子においては、断面が矩形状の振動腕の一主面にのみ圧電薄膜振動素子を形成しているため、励振効率をそれほど大きくできなく、更なる小型化をすすめる際にCI(クリスタルインピーダンス)値が増大する恐れがあった。また、圧電薄膜振動素子を振動腕の両主面に形成することもなされているが、上下の電極膜及び圧電薄膜の形成に関する成膜、パターニングの工程が表裏の両面に必要となり、製造コストが増加する。
本発明では、圧電薄膜振動素子を形成した音叉型圧電振動子において、電気的特性の向上と小型化を図ることを目的とする。また、振動腕の両面に圧電薄膜振動素子を形成することに準ずる効果を持たせながらも製造工程の短縮化、製造コストの低減を実現している。
本発明に係る音叉型圧電振動子は、基部と、前記基部から延出する複数の平行に並んだ振動腕とからなる音叉型圧電振動子において、前記振動腕の主面とは前記振動腕の厚み方向に高さの異なる段部を形成し、少なくとも前記段部に第1の電極、圧電薄膜及び第2の電極を積層して形成した圧電薄膜振動素子を配置した。
音叉型圧電振動子には、前記段部が前記振動腕の一方の主面のみから掘り込まれている。
音叉型圧電振動子には、前記振動腕の主面中央に前記段部が形成され、前記段部に前記圧電薄膜振動素子を配置し、前記段部に隣接する前記振動腕主面の縁部にも前記圧電薄膜振動素子を配置した。
音叉型圧電振動子には、前記振動腕の主面と前記段部の間の段差深さが前記振動腕の厚みに対して65%〜95%である。
音叉型圧電振動子には、前記圧電薄膜がZnO、AlN、PZT、LiNbO3及びKNbO3のいずれかを含む材料で形成されている。
音叉型圧電振動子には、前記段部と前記振動腕の主面間に跨る前記第1の電極、前記圧電薄膜及び前記第2の電極が前記段部における前記基部側端部に形成された緩斜面上に設けられている。
音叉型圧電振動子の製造方法では、圧電材料からなる基板の表面に耐蝕膜を形成する工程と、該耐蝕膜の表面にレジストマスクを塗布し、音叉型圧電振動子の形状部分が残るように該レジストマスクを露光、現像して、前記耐蝕膜をエッチングにより除去する工程と、溝に対応する領域を露光、現像した後、前記基板に対して基板エッチング液を用いて、音叉型圧電振動子の外形を形成する工程と、前記溝に対応する領域に露出した前記耐蝕膜をエッチングにより除去する工程と、前記基板に対して基板エッチング液を用いて、前記耐蝕膜をマスクとして複数の振動腕部に前記溝を形成する工程と、前記基板に残っている前記耐蝕膜及び前記レジストマスクを除去する工程と、前記振動腕の一方の主面にのみ形成された少なくとも前記溝内に前記溝の底面から第1の電極、圧電薄膜及び第2の電極の順で積層した圧電薄膜振動素子を形成する工程と、を備える。
音叉型圧電振動子の製造方法では、前記溝内の底面にあたる段部とともに、前記段部に隣接する前記振動腕主面の縁部に前記圧電薄膜振動素子を形成する工程を備える。
本発明の音叉型圧電振動子によれば、励振効率を向上させ、電気的特性に優れると共に小型化に対応できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明の範囲は以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものでは無い。
図1は音叉型圧電振動子1の斜視図である。音叉型圧電振動子1は3本の振動腕2、振動腕2が一端から延出する基部5、振動腕2に形成された溝6内に配置される圧電薄膜振動素子9を含んで構成されている。溝6は振動腕2の主面から掘り込まれた底面にあたる段部3と、段部3と振動腕2の主面の間をつなぐ側面壁部4とからなる。振動腕2と基部5は一体として形成されており、例えば、水晶板を加工することで形成される。この水晶板はXカットが望ましいが、ATカットやZカット等であってもよい。また、振動腕2と基部5はシリコンや金属で形成されてもよい。ここで、振動腕2の延びる方向をY軸方向、振動腕2の並ぶ方向をZ軸方向、音叉型圧電振動子1の厚み方向をX軸方向とする。
振動腕2のZ軸を法線とする主面上に形成された溝6は対向する他主面まで貫通しない非貫通溝である。溝6は3本の振動腕2のそれぞれに形成され、一つの振動腕2においてZ軸方向の中央に形成され、振動腕2の延びるY軸方向に延出している。振動腕2の溝6が形成されていない箇所、即ち振動腕2の主面における溝6の両側は縁部7となる。振動腕2の長さは380μm、幅は50μm、厚みは4μmであり、溝6の長さは270μm、溝6の深さは2μm、溝幅は25μmである、したがって片側の縁部の幅は12.5μmとなる。
振動腕2が基部5と接続される個所とは逆の振動腕2の先端側には溝6の形成されていない周波数調整部8が設けられている。周波数調整部8の主面は金属膜で覆われ、金属膜の付着量を調整することで音叉型圧電振動子の振動周波数を、例えば32.768kHzに合わせる。
図2は音叉型圧電振動子1の図1に示すI−I線における断面図である。図2に示されるように圧電薄膜振動素子9は溝6内の段部3もしくは縁部7の表面に形成された第1の電極10と、第1の電極10の上に形成された圧電薄膜11と圧電薄膜11の上に形成された第2の電極12の積層構造からなる。第1の電極10及び第2の電極12は金、銀、アルミ等で形成された電極膜で、その厚みは例えば100nmとして形成される。圧電薄膜11はZnO、AlN、PZT、LiNbO3、又はKNbO3等からなる。圧電薄膜11の厚みはおよそ1μmとして形成される。
図2に描かれた配線から示されるように圧電薄膜振動素子9は第1の電極10と第2の電極12において電気的極性が異なるように電圧が印加される。隣接する振動腕2にて、例えば第1の接続端子13に一方の振動腕2の第1の電極10と他方の振動腕の第2の電極12が電気的に接続され、第2の接続端子14に一方の振動腕2の第2の電極12と他方の振動腕2の第1の電極10が電気的に接続され、隣接する振動腕2に印加される電圧の向き、すなわち圧電薄膜11の伸び縮みの方向が逆となる。さらに1本の振動腕2の動きに着目すると、段部3に形成される圧電薄膜振動素子9と縁部7に形成される圧電薄膜振動素子9の伸び縮みのタイミングは逆となるように振動することとなる。段部3及び縁部7に圧電薄膜振動素子9を形成し、例えば段部3の圧電薄膜振動素子9が伸びる時に縁部7の圧電薄膜振動素子9が縮むように圧電薄膜振動素子9が伸縮することにより、効率的に屈曲振動を行うこととなる。
このように、振動腕の一方の主面にのみ圧電薄膜振動素子を形成した従来の音叉型圧電振動子に比べ、段部3及び縁部7に圧電薄膜振動素子9を形成した本発明の音叉型圧電振動子1においては振動腕2の励振効率が向上する。振動腕の主面全体に圧電薄膜振動素子が形成されているわけではないため、振動腕の両面に圧電薄膜振動素子を形成した場合の駆動効率には及ばない。しかしながら、溝6の深さが深い、すなわち段部3が振動腕2の他方の主面側に近い程、振動腕2の両主面に圧電薄膜振動素子9を形成する構成に近づくため、励振効率は上昇する。逆に溝6の深さが浅い場合には振動腕2の一主面に伸縮の方向が逆である圧電薄膜振動素子9が形成されている構成に近づくため、圧電薄膜振動素子9の伸縮の動きが一部相殺されることになり、励振効率が下がる。
図3(a)は本発明の音叉型圧電振動子1において溝の深さ/振動腕の厚みの割合を変えていったときにCI値がどのように変化するかを有限要素シミュレーションにて求めたグラフである。また、図3(a)に示したグラフのデータを表1に示す。
従来の構造である振動腕の片側の主面にのみ圧電薄膜振動素子を形成した音叉型圧電振動子を比較例とする。比較例の音叉型圧電振動子においてはCI値が26kΩ、振動腕の長さが400μmである。図3(a)のグラフにて横軸に平行な直線は比較例のCI値を示す。図3(a)において、溝の深さ/振動腕の厚みの割合が75%でCI値が25kΩ、88%で21kΩであり、比較例の音叉型圧電振動子のCI値が26kΩであるのに対して、溝の深さ/振動腕の厚みが75%以上であれば、優れた電気的特性を有することになる。
図3(b)は溝の深さ/振動腕の厚みの比を変えていったときに周波数調整後の振動周波数が32.768kHzとなる振動腕長がどのように変化するかを有限要素シミュレーションにて求めたグラフである。また図3(b)に示したグラフのデータを表2に示す。
従来の構造である振動腕の一方の主面のみ圧電薄膜振動素子を形成した比較例の音叉型圧電振動子において振動腕長は400μmである。図3(b)のグラフにて横軸に平行な直線は比較例の振動腕長を示す。図3(b)において本発明の音叉型圧電振動子の溝の深さ/振動腕の厚みの割合が88%において振動腕長は400μmとなる。従って溝の深さ/振動腕の厚みの割合が88%以下とすることで音叉型圧電振動子の小型化が達成できる。
図3(a)及び図3(b)に示された二つのグラフを合わせて考えると本発明の音叉型圧電振動子が比較例に比べ、振動腕の長さが等しいか短くなるとともにCI値が向上する、すなわち、本発明の効果が一番顕著となるのは溝深さ/振動腕厚みが75%〜88%の領域であることがわかる。
図4は音叉型圧電振動子1の図1に示すII−II線における断面図である。圧電材料からなる基板に金属膜を形成した音叉型圧電振動子では電極膜が積層構造ではあるが電位の等しい導電層であるため、電極の形成にはそれほど高い精度は要求されない。これに対し、圧電薄膜振動素子9は第1の電極10、圧電薄膜11、第2の電極12が導電層、絶縁層、導電層の3層の積層構造からなり、例えば、第1の電極10と第2の電極12が接触した場合には不具合が生じる。第1の電極10、圧電薄膜11、第2の電極12を平面の上に形成する場合にはそれほど問題にはならないが、溝6の段部3と振動腕2の主面の間の側面壁部4においては、このような電気的接触による不具合が生じる可能性が高まる。そこで図4に示されるように溝6の端部に形成される緩斜面上に第1の電極10、圧電薄膜11、第2の電極12を配置する。このようにすることで第1の電極10、第2の電極12が接触する可能性を低減し、信頼性の高い音叉型圧電振動子が得られる。
音叉型圧電振動子1の段部3は振動腕2の中央以外に形成されてもよい。図5(a)は振動腕2の幅方向の両端部に段部3を設けることで、振動腕2の断面が凸形状となるものである。
図5(b)は振動腕2の幅方向の片端部に段部3を設けることで、振動腕2の断面がL形状となるものである。
図5(b)は振動腕2の幅方向の片端部に段部3を設けることで、振動腕2の断面がL形状となるものである。
(音叉型圧電振動子の製造方法)
以降では、圧電薄膜振動素子を備える音叉型圧電振動子の製造方法について、説明する。水晶ブランクから一定の角度で切り出された水晶ウェハの全面に耐蝕膜をスパッタリングや蒸着などの手法により形成する。耐蝕膜は下地層として水晶との接着強度の大きいクロム(Cr)やチタン(Ti)を用い、下地層の上に金(Au)や銀(Ag)を積層した二層構造からなる。
以降では、圧電薄膜振動素子を備える音叉型圧電振動子の製造方法について、説明する。水晶ブランクから一定の角度で切り出された水晶ウェハの全面に耐蝕膜をスパッタリングや蒸着などの手法により形成する。耐蝕膜は下地層として水晶との接着強度の大きいクロム(Cr)やチタン(Ti)を用い、下地層の上に金(Au)や銀(Ag)を積層した二層構造からなる。
次にクロム層及び金層からなる耐蝕膜が形成された水晶ウェハにフォトレジストマスクを全面にスピンコートなどの手法を用いて均一に塗布する。水晶ウェハのフォトレジストマスクを音叉型圧電振動子の外形形状をなすパターンとなるように露光、現像し、感光したフォトレジストマスクを除去する。さらにフォトレジストマスクから露出した金層をヨウ素とヨウ化カリウムの水溶液を用いてエッチングする。さらに金層が除去されて露出したクロム層を硝酸第2セリウムアンモニウムと酢酸との水溶液でエッチングする。これらの工程を経ることで耐蝕膜を除去することができる。
溝に対応する領域を露光及び現像し、感光したフォトレジストマスクを除去する。この溝に対応する領域についてはフォトレジストマスクが除去され、耐蝕膜で覆われた状態で、水晶のエッチングを行うことになる。
フッ酸をエッチング液としてフォトレジストマスク及び耐蝕膜から露出した水晶を音叉型圧電振動子の外形になるようにウェットエッチングを行う。
つづいて、音叉型圧電振動子の外形が形成された水晶ウェハに溝を形成する。外形をエッチングする工程と同様に溝に対応する領域の耐蝕膜をエッチングにて除去する。
溝に対応する領域の耐蝕膜を除去した後に溝のエッチングを行う。溝と対応する領域において露出した水晶材料に対してウェットエッチングを行う。溝が貫通しないように途中でエッチングを終了する、いわゆるハーフエッチングを行う。音叉型圧電振動子の形状及び溝が完成した後に不要となったフォトレジストマスクと耐蝕膜を除去する。ここで水晶ウェハに連結部を介して接続された溝を有する音叉型圧電振動子が多数個形成されることになる。
次に圧電薄膜振動素子を形成するための第1の電極、圧電薄膜、第2の電極を形成するための成膜を行う。成膜は溝に近い方から、第1の電極、圧電薄膜、第2の電極の順番で形成される。
第1の電極及び第2の電極は例えば、金(Au)やプラチナ(Pt)、イリジウム(Ir)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)等や、これらの金属を主体とした合金などにより構成する。第1の電極及び第2の電極の成膜は蒸着やスパッタリングなどの手法を用いて成膜する。圧電薄膜はPZTや、酸化亜鉛(ZnO)、窒化アルミニウム(AlN)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、ニオブ酸カリウム(KNbO3)などを含むものにより構成する。
さらに水晶ウェハの全面にフォトレジストマスクを塗布する。水晶ウェハのフォトレジストマスクを圧電薄膜振動素子の形状をなすパターンとなるように露光及び現像し、感光したフォトレジストマスクを除去する。さらに第2の電極、圧電薄膜、第1の電極をエッチングし、残ったフォトレジストマスクを除去すると圧電薄膜振動素子が形成された音叉型圧電振動子が得られる。最後に水晶ウェハに接続された音叉型圧電振動子を分断することにより、個々の音叉型圧電振動子が得られる。
圧電薄膜振動素子は溝内の底面にあたる段部だけでなく、段部に隣接する振動腕の縁部に形成されてもよい。段部と縁部の圧電薄膜振動素子の形成は同時に行うことができるため、従来の圧電薄膜振動素子を用いた音叉型圧電振動子にて両面に形成するのに比べ、工程を短縮するとともに、製造コストを下げることが可能となる。
なお、本発明の最適な実施形態について詳細に説明したが、当業者に明らかなように、本発明はその技術的範囲内において実施形態に様々な変更、変形を加えて実施することが出来る。
1 音叉型圧電振動子
2 振動腕
3 段部
4 側面壁部
5 基部
6 溝
7 縁部
8 周波数調整部
9 圧電薄膜振動素子
10 第1の電極
11 圧電薄膜
12 第2の電極
13 第1の接続端子
14 第2の接続端子
2 振動腕
3 段部
4 側面壁部
5 基部
6 溝
7 縁部
8 周波数調整部
9 圧電薄膜振動素子
10 第1の電極
11 圧電薄膜
12 第2の電極
13 第1の接続端子
14 第2の接続端子
Claims (8)
- 基部と、前記基部から延出する複数の平行に並んだ振動腕とからなる音叉型圧電振動子において、前記振動腕の主面とは前記振動腕の厚み方向に高さの異なる段部を形成し、少なくとも前記段部に第1の電極、圧電薄膜及び第2の電極を積層して形成した圧電薄膜振動素子を配置したことを特徴とする音叉型圧電振動子。
- 前記段部は前記振動腕の一方の主面のみから掘り込まれている請求項1に記載の音叉型圧電振動子。
- 前記振動腕の主面中央に前記段部が形成され、前記段部に前記圧電薄膜振動素子を配置し、前記段部に隣接する前記振動腕主面の縁部にも前記圧電薄膜振動素子を配置した請求項1又は2に記載の音叉型圧電振動子。
- 前記振動腕の主面と前記段部の間の段差深さが前記振動腕の厚みに対して65%〜95%である請求項1〜3に記載の音叉型圧電振動子。
- 前記圧電薄膜がZnO、AlN、PZT、LiNbO3及びKNbO3のいずれかを含む材料で形成されている請求項1〜4の音叉型圧電振動子。
- 前記段部と前記振動腕の主面間に跨る前記第1の電極、前記圧電薄膜及び前記第2の電極が前記段部における前記基部側端部に形成された緩斜面上に設けられた請求項1〜5の音叉型圧電振動子。
- 圧電基板である基板の表面に耐蝕膜を形成する工程と、
該耐蝕膜の表面にレジストマスクを塗布し、音叉型圧電振動子の形状部分が残るように該レジストマスクを露光、現像して、前記耐蝕膜をエッチングにより除去する工程と、
溝に対応する領域を露光、現像した後、前記基板に対して基板エッチング液を用いて、音叉型圧電振動子の外形を形成する工程と、
前記溝に対応する領域に露出した前記耐蝕膜をエッチングにより除去する工程と、
前記基板に対して基板エッチング液を用いて、前記耐蝕膜をマスクとして複数の振動腕部に前記溝を形成する工程と、
前記基板に残っている前記耐蝕膜及び前記レジストマスクを除去する除去工程と、
前記振動腕の一方の主面にのみ形成された少なくとも前記溝内に前記溝の底面から第1の電極、圧電薄膜及び第2の電極の順で積層した圧電薄膜振動素子を形成する工程と、を備えた音叉型圧電振動子の製造方法。 - 前記溝内の底面にあたる段部とともに、前記段部に隣接する前記振動腕主面の縁部に前記圧電薄膜振動素子を形成する工程を備えた請求項7の音叉型圧電振動子の製造方法。
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CN116094486A (zh) * | 2022-11-21 | 2023-05-09 | 成都泰美克晶体技术有限公司 | 一种新型音叉晶体振荡片及其制造方法和压电器件 |
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CN116094486B (zh) * | 2022-11-21 | 2023-11-21 | 成都泰美克晶体技术有限公司 | 一种音叉晶体振荡片及其制造方法和压电器件 |
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