JP6676329B2 - 口腔粘膜投与用の唾液分泌促進用医薬組成物 - Google Patents

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本発明は、唾液分泌促進剤に関する。より詳細には、本発明は、有効成分を口腔粘膜表面から吸収させて大唾液分泌腺に送達する口腔粘膜投与用の唾液分泌用医薬組成物に関する。
唾液は主に耳下腺、顎下腺、舌下腺などの唾液腺から分泌されており、1日の唾液分泌量は成人で約500〜600ミリリットルと報告されている。唾液は、消化液として作用するほか、口腔粘膜の乾燥を防ぐことによる保護や洗浄、口腔から侵入する微生物の殺菌作用、う蝕の予防、食物摂取の易化の作用を有することが知られているおり、大唾液腺(耳下腺、顎下腺、舌下腺)のほかに小唾液腺が口腔粘膜下のいたるところに存在することが知られている。
一般的に、安静時10分間での唾液分泌量が1mL以下の場合に、唾液分泌低下があると考えられ、唾液分泌量が50%程度まで減少すると口腔乾燥症の自覚症状が生じると言われている。短期間の発症では口腔内乾燥による不快感、咀嚼障害、味覚異常のような症状を生じ、また発症が長期間に及ぶ場合にはう蝕、歯周病、舌苔、口臭、口内炎、舌痛症、嚥下障害、構音障害などの重度の症状を生じ、QOLの低下を引き起こす。また、シェーグレン症候群では口腔乾燥症を伴うことが知られおり、その診断基準のひとつに唾液分泌量低下(ガムテスト10分間で10mL以下、またはサクソンテスト2分間2g以下)があり、かつ唾液腺シンチグラフィーにて機能低下の所見が定められている。
従来、口腔乾燥症に対しては、ピロカルピン塩酸塩やセビメリン塩酸塩などのムスカリン受容体作動薬を有効成分とする内服薬が販売されている。
非特許文献1および2には、ピロカルピンは内服することで唾液分泌促進作用があることが報告されている。しかし、水溶液を口中に含んで洗口する方法で口腔粘膜にピロカルピンを投与しても唾液分泌促進作用が得られないことが知られており、唾液分泌促進を目的としたピロカルピンの投与は、現状では内服のみである。
丸山和容ら、「口腔乾燥症改善薬塩酸ピロカルピンの薬理学的特徴及び臨床試験成績」日薬理誌,127,399−407,2006. 菅井 准ら、「シェーグレン症候群の口腔乾燥症に対するピロカルピン塩酸塩経口剤の長期投与試験」薬理と治療,vol.35,supplement 2007.
しかしながら、これらの有効成分を内服薬として服用して有効に作用させようとすると、内服後に消化管から体内に取り込まれ血中に循環させた後に唾液腺に送達させる必要があり服用後にタイムラグが発生する。また、服用後、消化管から吸収された後、ピロカルピンの血中や組織中の濃度は急激に上昇したあと急激に降下する挙動を示す。ピロカルピンを適切な有効量服用してもこの濃度が急激に上昇するときに副作用が発現する濃度の範囲まで血中濃度が上昇してしまうことが知られており、併せて、血中や組織中のピロカルピン濃度が目的の作用を奏功する有効濃度の範囲にとどまる時間も短いという問題があった。
そのため、内服薬投与による療法では、副作用発生の回避が困難となり、また、効果の持続時間が短いために服用頻度を多くする必要があった。一方、洗口剤にピロカルピンを配合する提案もなされているが、前記のとおり唾液分泌効果は殆ど期待できない。
本発明者らは、長時間にわたって有効成分の血中濃度を副作用が発現する濃度未満に抑制しつつ唾液腺組織濃度を有効組織濃度に到達させることを目的として鋭意検討した結果、特定の可溶化剤に溶解した有効成分を口腔粘膜に塗布投与することによりかかる課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
項1.ピロカルピンを有効成分とし、口腔粘膜に塗布若しくは貼付投与する唾液分泌促進用の医薬組成物。
項2.口腔粘膜が頬部口腔粘膜である項1に記載の唾液分泌促進用の医薬組成物。
項3.さらに1,3−ブチレングリコールを含む項1または項2の何れか1項に記載の唾液分泌促進用の医薬組成物。
項4.口腔乾燥症状改善用である項1〜3の何れか1項に記載の唾液分泌促進用の医薬組成物。
を提供する。
本発明によれば、副作用が抑制され、長時間にわたって効果が持続し、それにより投与頻度を少なく抑えられる薬剤により、口腔内乾燥症およびそれから派生する二次的な疾患および症状の発症を予防または治療することができる。
本発明は第1の態様において、口腔粘膜への塗布投与用の唾液分泌促進用の医薬組成物を提供する。
本発明の唾液分泌促進用の医薬組成物は、少なくともピロカルピンを含有し、好ましくは1、3−ブチレングリコールも含有する。
ピロカルピンは、アセチルコリン受容体に属する代謝調節型のムスカリン受容体に作用する薬剤であり、M1〜M5の受容体サブタイプに非選択的に作用する薬剤とそれぞれに選択的に作用する薬剤が存在する。大唾液腺の細胞にはムスカリン受容体(M3)が発現しており、唾液はこの受容体を介して分泌されている。
本発明のピロカルピンは、製薬学的に許容される塩も含まれる。製薬学的に許容される塩としては、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、酢酸、酒石酸などの無機酸もしくは有機酸の塩;ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属塩;カルシウムなどのアルカリ土類金属塩;アンモニア、トリエチルアミン、ピリジンなどの有機アンモニウム塩などが挙げられる。このなかでも、塩酸塩が最も好ましい。ピロカルピンの含有量は、唾液分泌促進用の医薬組成物の全量に対して、質量換算で0.1〜50質量%、好ましくは1〜40質量%、より好ましくは3〜40質量%である。
本発明の唾液分泌促進用の医薬組成物は軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤といった塗布型の製剤だけでなく、口腔粘膜に噴霧したときに薬剤が垂れ落ちにくい性質を有する組成物からなるスプレイ剤として使用できる。スプレイ剤は、例えば、口腔癌患者など口腔粘膜に損傷を有する人や短時間しか口を開けていられない人など、口腔粘膜に直接、物理的方法によって薬剤を塗布することができない対象者に対して有効な投与手段となりうる。これら薬剤におけるピロカルピンの含有量は、唾液分泌促進用の医薬組成物の全量に対して、質量換算で0.1〜40質量%、好ましくは1〜30質量%、より好ましくは3〜20質量%である。一方、テープ剤または口腔貼付剤といった貼付剤として適用する場合の、ピロカルピンの含有量は、唾液分泌促進用の医薬組成物の全量に対して、質量換算で1〜50質量%、好ましくは10〜40質量%、より好ましくは20〜40質量%である。
また、本発明の唾液分泌促進用医薬組成物に配合できる1、3−ブチレングリコールは、ピロカルピンを他の成分に溶解または分散し、かつ、口腔粘膜表面に適用したときに大唾液腺を長時間にわたって刺激できる媒体となる。一方、エタノール、グリセリンおよび1、3−プロパンジオールを1、3−ブチレングリコールの配合量よりも多く唾液分泌促道用医薬組成物に配合すると1、3−ブチレングリコールのもつ粘膜吸収促進効果を阻害する可能性があることから好ましくない。唾液分泌促進用医薬組成物における、エタノール、グリセリンおよび1、3‐プロパンジオールの合計の配合量は、1、3−ブチレングリコールの配合量よりも少ないことが好ましく、さらには1、3−ブチレングリコールの配合量の2分の1以下の合計配合量であることがより好ましく、1、3−ブチレングリコールの配合量の10分の1以下の合計配合量であることが最も好ましい。
なお、上記した1、3−ブチレングリコールの口腔粘膜透過持続効果は、静置型フランツセルを用いた透過性試験において、長時間にわたり作用量以上のピロカルピンを透過することにより確認することができる。具体的には、37℃に保温した静置型フランツセルに装着したMerck Millipore社製Strat−MTMをピロカルピンが24時間一定の速度で透過できることが示される。静置型フランツセルおよびStrat−MTMは、薬剤経皮吸収性のin vitro評価で使用することが確立されている器具である(Biopharm.Drug Disps.33:pp.218−228(2012)、Pharmazie,66:pp.849−852(2011))。
本発明の唾液分泌促進用の医薬組成物は、口腔粘膜、特に頬内側の口腔粘膜表面から投与することを特徴とする。詳しくは、本発明は口腔粘膜表面から経粘膜投与することにより、大唾液腺を刺激し、唾液分泌を促進させる。一方、洗口剤などに配合して口中を漱いだり、舌下にピロカルピンの水溶液を滴下投与する方法では、十分な唾液分泌効果は得ることができない。
本発明の唾液分泌促進剤は、軟膏剤、クリーム剤およびゲル剤などの外用剤形やテープ剤、口中貼布剤、フィルム剤などの貼付剤などの経粘膜投与用の剤形とすることができる。
貼付して使用する剤形であるテープ剤、口中貼布剤、フィルム剤は、薬剤浸透の観点で外用剤形と比較し、より長時間にわたり効果を持続させることができるという利点がある。しかし、口中内は狭くかつ極めて湿潤な状態にあることから、貼付するためにはテクニックが必要だったり、頬内側部は物理的な感受性が他の口腔部位よりも高いため、適用による違和感を与える可能性があるという課題点が存在する。一方、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、スプレイ剤といった塗布により適用する外用剤は、塗布後の薬剤滞留性が貼付剤と比較し劣るものの、適用が簡単なので効果の持続性に関しては投与頻度を調整することで改善することが可能である。何れの場合も、十分な唾液分泌促進作用が得ることができるピロカルピン投与量は内服薬に比べ少量であり、副作用が発生する心配が無いため、適切な管理を行なえば連用が可能であるメリットがある。
また、本発明の唾液分泌促進用の医薬組成物には、上記した剤形に応じ、本発明の効果を損なわない範囲内で、医薬品または医薬部外品に通常使用される基剤、基剤マトリックス、油剤、界面活性剤、増粘剤、樹脂成分、湿潤剤などの任意の成分を含有させることができる。
基剤の例としては、ワセリン、パラフィン、シリコーン、プラスチベース、親水ワセリン、精製ラノリン、加水ラノリン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、アラビアゴム、トラガカントゴム、グアガム、キサンタンガム、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、乳酸、ラウリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、スクアレン、スクアラン、スチレンイソプレンスチレンブロック共重合体、スチレンブタジエンブロック共重合体、ポリイソブチレン、生ゴム、ポリイソプレン、ポリブテンなどが挙げられる。
また、油剤の例としては、セチルアルコール、イソステアリルアルコール、イソステアリン酸、オレイン酸、グリセリン、ソルビトール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ミリスチン酸ミリスチル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸イソプロピル、モノステアリン酸グリセリル、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、リノール酸、ステアリン酸、乳酸ラウリル、オレイン酸オレイル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、モノカプリル酸グリセリン、モノイソオクタン酸エチレングリコールアーモンド油、オリーブ油、ツバキ油、パーシック油、ハッカ油、ダイズ油、ゴマ油、シンク油、綿実油、トウモロコシ油、サフラワー油、ヤシ油、ユーカリ油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、大豆レシチン、スクワレン、dlまたはl−メントール、l−メントン、リモネン、ピネン、ピペリトン、テルピネン、テルピノレン、テルピノール、カルベオール、dl−カンフル、N−メチル−2−ピロリドン、流動パラフィンなどが挙げられる。
また、界面活性剤の例としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤および両イオン性界面活性剤を用いることができる。例えば、脂肪酸塩、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩などのアニオン性界面活性剤;塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化オレイルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウムなどのカチオン性界面活性剤;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルなどのノニオン性界面活性剤;モノアルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、モノ脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、N−脂肪酸アシル―N―カルボキシメチル―N―ヒドロキシエチルエチレンジアミン塩、ジメチルアルキルグリシン、レシチンなどの両イオン性界面活性剤が挙げられる。
また、増粘剤または樹脂成分の例としては、ポリアクリル酸ナトリウム、エチレン−アクリル酸共重合体、ビニルピロリドン系ポリマー、ビニルアルコール−ビニルピロリドン共重合体、アクリルアミド系ポリマー、アクリル酸メタクリル酸共重合体、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン共重合体、ポリアクリルアミド、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、セルロースエーテル、カチオン化グアガム、プルラン、ゼラチン、キサンタンガム、カラギーナン、グアガム、アラビアガム、カラヤガム、トラガカントガム、ジェランガム、セルロース、結晶セルロース、アルギン酸、デキストランなどが挙げられる。なお、ポリアクリル酸またはポリアクリル酸ナトリウムなどの水性高分子化合物を使用する場合は、架橋反応し得るアルミニウム化合物として活性アルミナ、合成ケイ酸アルミニウム、水酸化アルミニウムなどを使用することができる。また、脂溶性高分子化合物としては天然ゴム、イソプレンゴム、ポリイソブチレンゴム、スチレンブタジエンゴム、スチレンイソプレンスチレンブロック共重合体、スチレンブタジエンスチレンブロック共重合体、(メタ)アクリル酸エステル共重合体、シリコーン樹脂、ロジン、ポリブテン、ラノリン、ワセリン、プラスチベース、ミツロウ、固形パラフィンなどを使用することができる。
湿潤剤の例としては、アクリル酸デンプン、ポリエチレングリコール、ソルビトール、マルチトール、メタノール、イソプロピルアルコールなどの脂肪族アルコール類;オクタンジオール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、D−ソルビトールなどの脂肪族多価アルコール類;ベンジルアルコールなどの芳香脂肪族アルコール類;トリメチルグリシンなどが挙げられる。
酸化防止剤の例としては、アスコルビン酸、エリソルビン酸、パルミチン酸アスコルビン酸、亜硫酸水素ナトリウム、エデト酸ナトリウム、エデト酸4ナトリウム、乾燥亜硫酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、酢酸トコフェロール、dl−α−トコフェロール、ジクロルイソシアヌル酸カリウム、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、大豆レシチン、ピロ亜硫酸ナトリウム、ベンゾトリアゾール、ペンタエリスリル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、没食子酸プロピル、2−メルカプトベンズイミダゾールなどが挙げられる。
本発明の唾液分泌促進用の医薬組成物は、前記した経皮投与に適した剤形に周知の技術を用いて製剤化することができる、口腔粘膜の表面に適用して投与する、大唾液腺を刺激し唾液分泌を促進させる医薬組成物である。本発明の唾液分泌促進用の医薬組成物中のピロカルピンは大唾液腺を直接刺激することにより、ピロカルピンの血中濃度を抑えつつ大唾液腺における有効組織濃度を達成することができる。したがって、本発明の唾液分泌促進用の医薬組成物は、多汗や胃腸障害などの副作用の発現を抑えつつ大唾液腺に局所的かつ長時間にわたって奏功して、唾液の分泌量を増加させることができる。
本発明の唾液分泌促進剤は、1日当たり数回、口腔粘膜に適用する。従来の服用する型の唾液分泌促進剤は血中で全身循環した一部が唾液腺を刺激して唾液の分泌を促進していたが、本発明の唾液分泌促進用の医薬組成物は実質的に血中を経ることなく大唾液腺に局所的に到達するため、適用したピロカルピンが効率的に大唾液腺を刺激することができ、効力に持続性がある。
試験例1
ラットを用いた唾液分泌評価
SD雄性ラット(7週齢)を用いて試験を実施した。
予め10mgの表1に記載の組成物をスパーテル上に各々秤取しておき、次いでラットの舌下部、左頬内側部、右頬内側部に各々1本のスパーテル上の組成物を塗布する。(1匹あたりの組成物の塗布量は30mg。ピロカルピン量としては、1.2mg。)塗布10分後に脱脂綿で口腔内をふき取り、塗布した組成物を丁寧に除去する。分泌唾液量に関しては、組成物の塗布前、塗布後10分、同30分、同60分、及び同2時間後に唾液を採取することにより測定した。比較例として、4%ピロカルピン水溶液を用いて、同量のピロカルピンを静脈注射、若しくはラットの舌下部に投与し、前記と同じ時間に唾液量を測定した。得られた結果を表2に示す。
Figure 0006676329
Figure 0006676329
表2に示すように、水溶液を静脈や舌下に投与した場合と比較して、口腔粘膜に塗布した場合は優れた唾液分泌促進効果を示した。

Claims (4)

  1. ピロカルピン又はその製薬学的に許容される塩を有効成分として含む医薬組成物であって
    さらに1,3−ブチレングリコールを含み、
    口腔粘膜に塗布若しくは貼付投与する唾液分泌促進用の医薬組成物。
  2. 口腔粘膜が頬部口腔粘膜である請求項1に記載の唾液分泌促進用の医薬組成物。
  3. スプレイ剤である、請求項1または2に記載の唾液分泌促進用の医薬組成物。
  4. 口腔乾燥症状改善用である請求項1〜3の何れか1項に記載の唾液分泌促進用の医薬組成物。
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