JP6675217B2 - 放射空調システム及び放射冷暖房方法 - Google Patents

放射空調システム及び放射冷暖房方法 Download PDF

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Description

本発明は、天井面からの放射によって居室空間の空調を行う放射空調システム及び放射冷暖房方法に関する。
病院内の病室、透析室、診察室や、福祉施設内の居住室、宿泊施設の居住室等のように、気流を嫌う室内やヒトが長時間仰臥位になる室内は、可及的に温湿度環境を快適にすることが求められている。しかしながら、従来の空調システムは、室内に空調空気を噴き出す噴流式のものが主流であるため、室内に顕著な気流が発生し、その気流が人体に直接当たることで不快感を生じる。また、温度による空気の比重差に起因して、冷気は下に暖気は上に移動して鉛直温度分布が発生するので、不快な頭熱足寒の環境となりやすい。そこで近年、天井面から室内空間へ熱を放射することによって、不快な気流や室内鉛直温度分布を発生しにくくした放射空調システムが注目されている。
図4は、この種の放射空調システムの従来技術の一例を示すものである。すなわち図4に示す放射空調システムは、単位面積あたりの熱抵抗が0.01m・K/W以上0.4m・K/W以下の天井材101を用い、この天井材101の裏側に上部及び側部が断熱材102によって適切に断熱され密閉された天井裏空間104を形成して、この天井裏空間104に空調機103からの冷却空気又は加温空気を供給し、天井材101からの放射により居室空間105の冷暖房を行うものである(下記の特許文献1参照)。
特開平5−149586号公報
しかしながら、上記従来技術による放射空調システムによれば、天井材101に透湿性に優れた材質のものを用いることで、夏季の冷房時に、居室空間105の水蒸気を天井裏空間104へ通過させ、天井裏空間104内の空調機103によって凝縮してドレン水として除去することで潜熱処理を行っているが、居室空間105を対流式空調機で直接空調する場合に比較して潜熱処理能力が低くなるため、湿度の高い空気が居室空間105に流入する可能性が高い場合、天井裏空間104の冷却空気によって冷却された天井材101の下面に結露が発生する懸念がある。
本発明は、以上のような点に鑑みてなされたものであって、その技術的課題は、天井等への結露を防止し、居室空間の湿度を適切に制御して快適性を向上させることの可能な放射空調システム及び放射冷暖房方法を提供することにある。
射空調システムは、居室空間の上側に天井材を介して密閉状に画成された天井裏空間の空気を取り込んで空調空気を前記天井裏空間へ供給する天井裏空調機と、前記居室空間の空気を取り込んで空調空気を前記居室空間へ供給する居室空調機と、前記居室空間の湿度を検出する居室湿度検出手段と、前記居室空間の温度を検出する居室温度検出手段と、前記天井裏空間から前記天井裏空調機への吸込温度を検出する吸込温度検出手段と、冷房時において、前記居室湿度検出手段により検出される前記居室空間の湿度又はこの湿度から算出される露点温度が設定値より高い場合に前記天井裏空調機の出力をOFF又は減少させると共に前記居室空調機の出力をON又は増大させ、前記居室空間の湿度又はこの湿度から算出される露点温度が設定値より低く、かつ前記居室温度検出手段により検出される居室温度及び前記吸込温度検出手段により検出される吸込温度がそれぞれ設定値より高い、といった条件を満足する場合に、前記天井裏空調機の出力をON又は増大させると共に前記居室空調機の出力をOFF又は減少させ、前記条件を満足しない場合に、前記天井裏空調機と前記居室空調機の出力をOFF又は減少させるように制御する演算制御手段と、を備える。
射冷暖房方法は、居室空間の上側に天井材を介して密閉状に画成された天井裏空間の空気を取り込んで空調空気を前記天井裏空間へ供給する天井裏空調機により前記天井材を冷却又は加温して、前記天井材からの放射により前記居室空間の冷暖房を行う放射冷暖房方法において、居室空調機によって前記居室空間への空調空気の供給を可能とし、冷房時に、前記居室空間の湿度又はこの湿度から算出される露点温度が設定値より高い場合に前記天井裏空調機の出力をOFF又は減少させると共に前記居室空調機の出力をON又は増大させ、前記居室空間の湿度又はこの湿度から算出される露点温度が設定値より低く、かつ居室温度及び前記天井裏空調機への吸込温度がそれぞれ設定値より高い、といった条件を満足する場合に、前記天井裏空調機の出力をON又は増大させると共に前記居室空調機の出力をOFF又は減少させ、前記条件を満足しない場合に、前記天井裏空調機と前記居室空調機の出力をOFF又は減少させる。
井等への結露を防止し、居室空間の湿度を適切に制御して快適性を向上させることができる。
射空調システムの好ましい実施の形態の構成を概略的に示す縦断面図である。 射空調システムの好ましい実施の形態による暖房運転時の動作を示すフローチャートである。 射空調システムの好ましい実施の形態による冷房運転時の動作を示すフローチャートである。 従来技術に係る放射空調システムの一例を概略的に示す平面図である。
以下、放射空調システムの好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1において、参照符号1は鉄骨・鉄筋コンクリート造の建築物の躯体であって、11は躯体スラブ、12は躯体側壁である。躯体スラブ11の下側には吊りボルトや格子状に組まれた天井下地材(不図示)などを介して天井材2が取り付けられており、この天井材2によって、上下の躯体スラブ11,11間に居室空間S1と密閉状の天井裏空間S2が画成されている。また、この天井裏空間S2を取り囲む躯体スラブ11の下面及び躯体側壁12の内側面は、断熱材13で覆われている。
天井材2は、水蒸気の通過を許容する透湿性及び水蒸気を吸収する吸湿性に優れた多孔質材料からなるものであって、例えば石膏ボードからなるものが好適に用いられる。
参照符号3は天井裏空間S2内に設置されたビルトイン型の天井裏空調機で、室外機5との間で流体を液相−気相の可逆変化を伴いながら循環させることにより熱の搬送を行い、これによって、天井裏空間S2から取り込んだ空気を前記流体が液相から気相へ相変化する際の潜熱吸収作用により冷却して噴き出し、あるいは前記流体が気相から液相へ相変化する際の潜熱放出作用により加温して噴き出し、これによって天井裏空間S2を冷房又は暖房するものである。また、この天井裏空調機3からは空調空気(冷房空気又は暖房空気)を吐出する複数のダクト31が分岐して延びており、各ダクト31の噴き出し口は下向きに開口し、すなわち天井材2の上面(裏面)と対向した状態で開口している。また好ましくは、ダクト31の噴き出し口は、居室空間S1における例えば人体による熱負荷が大きいエリアの真上に位置するように開口される。
参照符号4は居室空調機で、天井裏空調機3が接続された室外機5を共通の熱源とし、この室外機5との間で流体を液相−気相の可逆変化を伴いながら循環させることにより熱の搬送を行い、これによって、居室空間S1から取り込んだ空気を前記流体が液相から気相へ相変化する際の潜熱吸収作用により冷却して噴き出し、あるいは前記流体が気相から液相へ相変化する際の潜熱放出作用により加温して噴き出す対流式空調機である。この居室空調機4は天井カセット型のものを採用することができる。
参照符号61は、居室空間S1の空気の温度(以下、居室温度という)を検出する居室温度センサであって、居室温度検出手段に相当するものであり、例えば天井裏空調機3及び居室空調機4を遠隔操作するための不図示のリモコン装置などに内蔵されるか、あるいは躯体側壁12などの任意の箇所に取り付けられる。
参照符号62は、天井裏空間S2から天井裏空調機3へ吸込まれる空気の温度(以下、吸込温度という)を検出する吸込温度センサであって、吸込温度検出手段に相当するものであり、例えば天井裏空調機3における不図示の吸込口に取り付けられている。
参照符号63は、居室空間S1の空気の絶対湿度(水蒸気の含有率)を検出する絶対湿度センサであって、居室湿度検出手段に相当するものであり、例えば天井裏空調機3及び居室空調機4を遠隔操作するための不図示のリモコン装置などに内蔵されるか、あるいは躯体側壁12などの任意の箇所に取り付けられる。
参照符号6Aは、居室温度センサ61により検出される居室温度のデータ、吸込温度センサ62により検出される吸込温度のデータ、及び絶対湿度センサ63により検出される居室内の湿度のデータを取り込んで天井裏空調機3、居室空調機4及び室外機5の駆動を制御するコントローラであって、演算制御手段に相当するものである。
詳しくは、コントローラ6Aは、制御プログラムや設定値を保存するメモリ64と、不図示のリモコン装置によって設定値を変更可能とする入力部65を備え、居室温度センサ61により検出される居室温度データと絶対湿度センサ63により検出される居室内の湿度データから相対湿度を算出し、算出された相対湿度データ、吸込温度センサ62からの吸込温度データ、居室温度センサ61からの居室温度データと、あらかじめ設定されメモリ64に記憶された相対湿度の設定値、吸込温度の設定値、居室温度の設定値との差に基づいて制御信号を出力するものである。なお、暖房時の天井裏空調機3の吸込設定温度は、例えば25〜35℃程度、居室設定温度は、例えば20〜28℃程度で変更可能とされ、冷房時の天井裏空調機3の吸込設定温度は、例えば15〜20℃程度、居室設定温度は、例えば20〜28℃程度で変更可能とされる。また、相対湿度の設定値の範囲は、例えば60〜85%程度とすることが好ましい。
参照符号66は、居室温度を検出する居室空調用居室温度センサであって、居室空調用居室温度検出手段に相当するものであり、例えば躯体側壁12などの任意の箇所に取り付けられる。
参照符号6Bは、居室空調用居室温度センサ66により検出される第二の居室温度のデータを取り込んで居室空調機4の駆動を優先的に制御する居室空調用コントローラであって、居室空調用演算制御手段に相当するものである。
詳しくは、居室空調用コントローラ6Bは、制御プログラムや設定値を保存するメモリ67と、不図示のリモコン装置によって設定値を変更可能とする入力部68を備え、居室空調用居室温度センサ66により検出される第二の居室温度データと、あらかじめ設定されメモリ67に記憶された第二の居室温度の設定値との差に基づいて制御信号を出力するものである。
以上のように構成された実施の形態の放射空調システムによれば、冬季の暖房においては、例えば居室空間S1の在室者が不図示のリモコン装置を操作することによって暖房運転を開始すると、天井裏空調機3及び室外機5の駆動によって、天井裏空間S2の空気が天井裏空調機3へ取り込まれて加温され、その加温空気がダクト31を介して天井裏空間S2へ噴き出されるので、これによって天井裏空間S2内が暖房される。そして、天井裏空間S2を取り囲む躯体スラブ11の下面及び躯体側壁12の内側面は、断熱材13で覆われているため、天井裏空間S2の空気の加温が効率良く行われる。
ここで、ダクト31の噴き出し口から噴き出された加温空気は、周りの空気に比較して比重が小さいために浮力を受けて上昇しようとするが、噴き出し口は下向きに開口されているため、天井材2の上面に強制的に噴き付けられる。このため、天井裏空間S2の上層部と上階側の躯体スラブ11との間での対流熱伝達率よりも天井裏空間S2の下層部と天井材2との間での対流熱伝達率が大きくなって、この天井材2との熱交換が効率良く行われるので、上階への放熱ロスが抑制されると共に、天井材2から居室空間S1への放射暖房が効率良く行われ、居室空間S1の放射暖房の立ち上がりの応答性が早いものとなる。
図2は暖房運転時におけるコントローラ6Aの制御動作を示すものである。すなわち暖房においては、まず天井裏空調機3の暖房運転がONになると(処理ステップS101)、居室温度センサ61により検出される居室温度が、予め入力部65を介して設定された居室温度の設定値(以下、居室設定温度という)より低いかを判定し(処理ステップS102)、居室温度が居室設定温度より低いと判定された場合は(処理ステップS102=YES)、さらに、吸込温度センサ62により検出される吸込温度が、予め入力部65を介して設定された吸込温度の設定値(以下、吸込設定温度という)より低いかを判定し(処理ステップS103)、吸込温度が吸込設定温度より低いと判定された場合は(処理ステップS103=YES)、処理はステップS101へリターンして天井裏空調機3の暖房運転が継続される。このため、暖房運転によって、吸込設定温度に対する吸込温度の差及び居室設定温度に対する居室温度の差が次第に縮小される。
一方、処理ステップS102において居室温度が居室設定温度まで上昇したと判定された場合(処理ステップS102=NO)、及び処理ステップS103において吸込温度が吸込設定温度まで上昇したと判定された場合は(処理ステップS103=NO)、天井裏空調機3の暖房運転をOFFとする制御を行う(ステップS104)。
そして次の処理ステップS105では、居室温度センサ61により検出される居室温度が居室設定温度より低く、かつ吸込温度センサ62により検出される吸込温度が吸込設定温度より低いかを判定し、居室温度及び吸込温度の双方がそれぞれの設定温度より低くなったと判定された場合は(処理ステップS105=YES)、処理はステップS101へリターンして天井裏空調機3の暖房運転が再開され、居室温度及び吸込温度の少なくとも一方が設定温度の範囲にあると判定された場合は(処理ステップS105=NO)、処理はステップS104へリターンして天井裏空調機3の停止状態が維持される。
したがって、暖房運転時は、居室温度と吸込温度から、and条件で天井裏空調機3の暖房運転を制御するものであるため、天井裏空調機3のON・OFFの周期が短くなり、天井裏空調機3が極端に高温の空間に曝されることがなく、このため空調機メーカーから指定される使用可能温度範囲や連続運転可能範囲から外れてしまうのを防止することができる。しかも体感温度の変化の幅が小さくなって快適性を向上させることができる。
次に、夏季の冷房においては、例えば居室空間S1の在室者が不図示のリモコン装置を操作することによって冷房運転を開始すると、天井裏空間S2の空気が天井裏空調機3へ取り込まれて冷却され、その冷却空気がダクト31を介して天井裏空間S2へ噴き出され、これによって天井裏空間S2内が冷房される。天井裏空間S2を取り囲む躯体スラブ11の下面及び躯体側壁12の内側面は、断熱材13で覆われているため、天井裏空間S2の空気の冷却が効率良く行われる。
そして下向きに開口されたダクト31の噴き出し口から噴き出された冷却空気が天井材2と接触することによって、この天井材2との熱交換が行われ、すなわち天井材2が冷却されるので、天井材2から居室空間S1への放射冷房が行われる。言い換えれば、居室空間S1の顕熱が天井材2から天井裏空間S2を介して天井裏空調機3に取り込まれ、そのヒートポンプ機能により室外機5を介して躯体1の外部へ放出される。そして上述のように、天井裏空間S2を取り囲む躯体スラブ11の下面及び躯体側壁12の内側面が断熱材13で覆われていることによって天井裏空間S2の空気の冷却が効率良く行われるので、居室空間S1の放射冷房の立ち上がりの応答性が早いものとなる。
一方、居室空間S1内の空気が有する潜熱は、空気中の水蒸気と共に、透湿性に優れた多孔質の天井材2を通過して天井裏空間S2へ浸入し、その一部は天井材2にも吸収される。そして、天井材2から天井裏空間S2内へ放湿された水蒸気は天井裏空調機3に取り込まれ、凝縮されてドレン水となって躯体1の外部へ排出される。またこのため、天井裏空間S2は相対湿度が低いものとなるので、居室空間S1から天井材2を介して天井裏空間S2へ水蒸気が取り込まれる。そしてこのような作用によって、居室空間S1内の顕熱負荷及び潜熱負荷が処理されるが、居室空間S1内の水蒸気は天井材2を通過しなければならないため、天井裏空調機3による潜熱処理量は、居室空間S1内の水蒸気を居室空調機4に直接取り込んで処理する場合に比較して低いものとなる。そこで、図示の実施の形態の放射空調システムでは、絶対湿度センサ63により検出される居室空間S1内の湿度データに基づいて、天井裏空調機3と居室空調機4の駆動が切り替え制御されるようになっている。
図3は冷房運転時におけるコントローラ6A及び居室空調用コントローラ6Bの制御動作を示すものである。すなわち冷房運転においては、まず天井裏空調機3をONにすると共に居室空調機4をOFFにする制御が行われる(処理ステップS201)。
そして、居室温度センサ61により検出される居室温度データと絶対湿度センサ63により検出される居室空間S1の湿度データから居室相対湿度を算出すると共に、この居室相対湿度が予め入力部65を介して設定された居室設定相対湿度より低いかを判定し(処理ステップS202)、低い場合は(処理ステップS202=YES)、さらに、居室温度センサ61により検出される居室温度が、予め入力部65を介して設定された第一の居室設定温度より高く、かつ吸込温度センサ62により検出される天井裏空調機3の吸込温度が、予め入力部65を介して設定された吸込温度の設定温度より高いかを判定し(処理ステップS203)、この条件を満足すると判定された場合は(処理ステップS203=YES)、処理はステップS201へリターンして天井裏空調機3の冷房運転が継続される。このため、冷房運転によって、吸込設定温度に対する吸込温度の差及び居室設定温度に対する居室温度の差が次第に縮小される。また、処理ステップS203において条件を満足しない場合は(処理ステップS203=NO)、天井裏空調機3及び居室空調機4の双方をOFFにする制御を行い(処理ステップS204)、ステップS203へリターンする。
一方、処理ステップS202において、例えば算出された居室相対湿度が居室設定相対湿度より高い場合は(処理ステップS202=NO)、天井裏空調機3の冷房運転をOFFにすると共に居室空調機4をON(除湿運転)にする制御を行い、すなわち居室空調機4によって居室空間S1の除湿を行う(処理ステップS205)。
そして次の処理ステップS206では、居室温度センサ61により検出される居室温度データと絶対湿度センサ63により検出される居室空間S1の湿度データから算出された居室相対湿度が居室設定相対湿度より低いかを判定し、低いと判定された場合は(処理ステップS206=YES)、処理はステップS201へリターンして天井裏空調機3をONにすると共に居室空調機4をOFFにするように運転が切り替わる。また、高いと判定された場合は(処理ステップS206=NO)、次の処理ステップS207で、居室空調用居室温度センサ66により検出される第二の居室温度データが第二の居室設定温度より高いかを判定し、高いと判定された場合は(処理ステップS207=YES)、処理はステップS205へリターンして天井裏空調機3がOFF、居室空調機4がONの状態を継続する。また、低いと判定された場合は(処理ステップS207=NO)、次の処理ステップS208で、天井裏空調機3と居室空調機4を双方ともOFFにするように運転が切り替わり、処理ステップS207へリターンする。
したがって、冷房時は、居室温度、吸込温度、及び相対湿度から、天井裏空調機3の冷房運転と居室空調機4の運転を切り替え制御するものであるため、天井裏空調機3のON・OFFの周期が短くなり、天井裏空調機3が極端に低温の空間に曝されることがなく、このため空調機メーカーから指定される使用可能温度範囲や連続運転可能範囲から外れてしまうのを防止することができる。しかも、居室温度センサ61からの居室温度データと絶対湿度センサ63からの居室空間S1の湿度データにより算出される相対湿度が高い場合は、居室空間S1内の水蒸気を直接取り込んで処理する居室空調機4の除湿運転によって、効率良く居室空間S1の潜熱処理を行うため、天井材2の下面等への結露を防止し、居室空間S1の相対湿度を適切に制御して快適性を向上させることができる。
また、上述した実施の形態によれば、天井裏空調機3と居室空調機4が、室外機5を共有するものであるため、天井裏空調機3と居室空調機4のそれぞれに独立した室外機を設ける必要がないといった利点がある。
なお、放射空調の開始に際して、居室温度が設定温度に対して著しく差がある場合に、運転初期のみ天井裏空調機3と居室空調機4の双方を駆動させるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、コントローラ6Aは、居室温度センサ61により検出される居室温度データと絶対湿度センサ63により検出される居室空間S1の絶対湿度データから相対湿度を算出し、相対湿度の設定値と比較することとしたが、絶対湿度センサ63からの絶対湿度検出データとその設定値との比較に基づいて制御するようにしても良く、この場合、絶対湿度の設定値の範囲は、13〜18g/kgDA程度とすることが好ましい。
また、居室湿度検出手段として、絶対湿度センサ63に代えて相対湿度センサを採用して相対湿度を検出することとしても良く、あるいは居室湿度検出手段として、露点温度センサを採用することによって、相対湿度と居室温度から露点温度を算出し、その設定値との比較に基づいて制御するようにしても良く、この場合、設定値の範囲は、例えば18℃〜23℃程度とすることが好ましい。
さらに、居室湿度検出手段として、絶対湿度センサ63に代えて結露センサを採用し、例えば天井材2の下面の結露による濡れを検出することによって、居室空間S1における天井付近の空気が飽和水蒸気量未満であるか(相対湿度が100%未満であるか)を判定するようにしても良い。
また、上述した実施の形態では、冷房時は、居室温度、吸込温度、及び相対湿度から、and条件で天井裏空調機3の冷房運転と居室空調機4の除湿運転を切り替え制御することとしたが、例えば検出された居室空間S1の相対湿度、絶対湿度、あるいは露点温度が設定値よりも低い場合、あるいは天井材2の下面の結露による濡れのない場合に天井裏空調機3の冷房運転をON、居室空調機4の除湿運転をOFFとし、設定値以上である場合、あるいは天井材2の下面の結露による濡れが検出された場合に天井裏空調機3の冷房運転をOFF、居室空調機4の除湿運転をONとするように切り替え制御するものであっても良い。
また、上述の実施の形態では、コントローラ6Aは天井裏空調機3及び居室空調機4のON・OFFを切り替え制御するものとして説明したが、天井裏空調機3の及び居室空調機4の出力を増減することによって、設定値に対する温度検出の差を小さくするようにしても良い。
また、上述の実施の形態では、空調機3は不図示の室外機との間において、熱源をヒートポンプとして説明したが、当該熱源はヒートポンプに限定されるものではなく、他の熱源を利用することができる。例えば、温熱源をボイラーとし、冷熱源を吸収式冷凍機やターボ冷凍機などとすることができる。さらには、これら熱源を用いたファンコイルユニットを空調機3として用いることができる。
また、センサ66はセンサ61で代用し、コントローラ6Aがコントローラ6Bを制御できる構成とすることもできる。
1 躯体
2 天井材
3 天井裏空調機
31 ダクト
4 居室空調機
5 室外機
6A コントローラ(演算制御手段)
6B 居室空調用コントローラ(居室空調用演算制御手段)
61 居室温度センサ(居室温度検出手段)
62 吸込温度センサ(吸込温度検出手段)
63 絶対湿度センサ(居室湿度検出手段)
66 居室空調用居室温度センサ(居室空調用居室温度検出手段)
S1 居室空間
S2 天井裏空間

Claims (7)

  1. 居室空間の上側に天井材を介して密閉状に画成された天井裏空間の空気を取り込んで空調空気を前記天井裏空間へ供給する天井裏空調機と、
    前記居室空間の空気を取り込んで空調空気を前記居室空間へ供給する居室空調機と、
    前記居室空間の湿度を検出する居室湿度検出手段と、
    前記居室空間の温度を検出する居室温度検出手段と、
    前記天井裏空間から前記天井裏空調機への吸込温度を検出する吸込温度検出手段と、
    冷房時において、前記居室湿度検出手段により検出される前記居室空間の湿度又はこの湿度から算出される露点温度が設定値より高い場合に前記天井裏空調機の出力をOFF又は減少させると共に前記居室空調機の出力をON又は増大させ、前記居室空間の湿度又はこの湿度から算出される露点温度が設定値より低く、かつ前記居室温度検出手段により検出される居室温度及び前記吸込温度検出手段により検出される吸込温度がそれぞれ設定値より高い、といった条件を満足する場合に、前記天井裏空調機の出力をON又は増大させると共に前記居室空調機の出力をOFF又は減少させ、前記条件を満足しない場合に、前記天井裏空調機と前記居室空調機の出力をOFF又は減少させるように制御する演算制御手段と、
    を備えることを特徴とする放射空調システム。
  2. 居室空調用居室温度検出手段を備え、
    演算制御手段は、冷房時において、前記居室湿度検出手段により検出される前記居室空間の湿度又はこの湿度から算出される露点温度が設定値より高いとき、前記居室空調用居室温度検出手段で検出される居室温度が、設定値より高い場合に天井裏空調機の出力をOFF又は減少させると共に居室空調機の出力をON又は増大させる制御を維持し、前記設定値よりも低い場合に前記天井裏空調機及び前記居室空調機の出力をOFF又は減少させるように制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の放射空調システム。
  3. 居室空調用居室温度検出手段と、
    居室空調用演算制御手段と
    を備え、
    前記居室空調用演算制御手段は、冷房時において、前記居室湿度検出手段により検出される前記居室空間の湿度又はこの湿度から算出される露点温度が設定値より高いとき、前記居室空調用居室温度検出手段で検出される居室温度が、設定値よりも高い場合に天井裏空調機の出力をOFF又は減少させると共に居室空調機の出力をON又は増大させる制御を維持し、前記設定値よりも低い場合に前記天井裏空調機及び前記居室空調機の出力をOFF又は減少させるように制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の放射空調システム。
  4. 居室湿度検出手段が、天井材の下面の結露による濡れの有無を検出する結露センサからなることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の放射空調システム。
  5. 天井裏空調機及び居室空調機が、共通の室外機を有することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の放射空調システム。
  6. 居室空間の上側に天井材を介して密閉状に画成された天井裏空間の空気を取り込んで空調空気を前記天井裏空間へ供給する天井裏空調機により前記天井材を冷却又は加温して、前記天井材からの放射により前記居室空間の冷暖房を行う放射冷暖房方法において、
    居室空調機によって前記居室空間への空調空気の供給を可能とし、
    冷房時に、前記居室空間の湿度又はこの湿度から算出される露点温度が設定値より高い場合に前記天井裏空調機の出力をOFF又は減少させると共に前記居室空調機の出力をON又は増大させ、前記居室空間の湿度又はこの湿度から算出される露点温度が設定値より低く、かつ居室温度及び前記天井裏空調機への吸込温度がそれぞれ設定値より高い、といった条件を満足する場合に、前記天井裏空調機の出力をON又は増大させると共に前記居室空調機の出力をOFF又は減少させ、前記条件を満足しない場合に、前記天井裏空調機と前記居室空調機の出力をOFF又は減少させる
    ことを特徴とする放射冷暖房方法。
  7. 冷房時に、前記居室空間の湿度又はこの湿度から算出される露点温度が設定値より高いとき、居室温度が、設定値よりも高い場合に天井裏空調機の出力をOFF又は減少させると共に居室空調機の出力をON又は増大させるように制御し、前記設定値よりも低い場合に前記天井裏空調機及び前記居室空調機の出力をOFF又は減少させることを特徴とする請求項に記載の放射冷暖房方法。
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