JP6708432B2 - 放射冷暖房システム及び放射冷暖房方法 - Google Patents

放射冷暖房システム及び放射冷暖房方法 Download PDF

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Description

本発明は、天井面からの熱放射によって室内空間の冷暖房を行う放射冷暖房システム及び放射冷暖房方法に関する。
病院内の病室、透析室、診察室や、福祉施設内の居住室、宿泊施設の居住室等のように、気流を嫌う室内やヒトが長時間仰臥位になる室内は、可及的に温湿度環境を快適にすることが求められている。しかしながら、従来の冷暖房システムは、室内に空調空気を噴き出す噴流式のものが主流であるため、室内に顕著な気流が発生し、その気流が人体に直接当たることで不快感を生じる。また、温度による空気の比重差に起因して、冷気は下に暖気は上に移動して鉛直温度分布が発生するので、不快な頭熱足寒の環境となりやすい。そこで近年、天井面から室内空間へ熱を放射することによって、不快な気流や室内鉛直温度分布を発生しにくくした放射冷暖房システムが注目されている。
図6は、この種の放射冷暖房システムの従来技術の一例を示すものである。すなわち図6に示す放射冷暖房システムは、単位面積あたりの熱抵抗が0.01m・K/W以上0.4m・K/W以下の天井材101を用い、この天井材101の裏側に上部及び側部が断熱材102によって適切に断熱され密閉された天井裏空間104を形成して、この天井裏空間104に空調機103からの冷却空気又は加温空気を供給して、天井材101からの熱放射により居室空間105の冷暖房を行うものである(下記の特許文献1参照)。
特開平5−149586号公報
しかしながら、空調機の多くは、吸込口に設けられた温度センサで検出した温度に基づいて運転が制御されるが、このような空調機を図6に示す放射冷暖房システムの空調機103として用いた場合、吸込口に設けられた温度センサで検出されるのは天井裏空間104からの吸気の温度であるため、居室空間105の温度を制御することができない。また、居室空間105の温度を検出するセンサからの温度データに基づいて空調機103で制御した場合、暖房時には天井裏空間104の温度が高温になりやすく、冷房時には低温になりやすい。そのため、空調機103の機種によっては、メーカーが定めている室内機の使用可能温度範囲や連続運転可能温度範囲から外れる可能性がある。
また、一般的な対流式空調機は、温度センサによる検出温度が設定温度に達したときに駆動をOFFにし、設定温度に対して検出温度が一定値以上離れたときに駆動をONにするというように、ON・OFFを繰り返しながら、常に設定温度に近い温度を保つようになっている。このため、図6のように、狭い天井裏空間104に設置した空調機103によって、天井材101を介して居室空間105の温度環境を制御しようとすると、一般的な対流式空調機に比べてON・OFFのサイクルの周期が長くなり、居室空間105内のヒトの体感温度の変化の幅を大きくしてしまう懸念がある。
本発明は、以上のような点に鑑みてなされたものであって、その技術的課題は、効率良く放射冷暖房を行うことができ、快適性を向上させることの可能な放射冷暖房システム及び放射冷暖房方法を提供することにある。
室空間の上側に天井材を介して密閉状に画成された天井裏空間に設置された空調機を備え、前記空調機からの空調空気により冷却又は加温された前記天井材からの放射により前記居室空間の冷暖房を行う放射冷暖房システムにおいて、前記居室空間の温度を検出する居室温度検出手段と、前記天井裏空間から前記空調機への吸込温度を検出する吸込温度検出手段と、前記空調機の駆動を制御する制御手段と、を備える。
射冷暖房システム制御手段の一態様は、暖房時において、前記居室温度検出手段により検出される居室温度が居室温度の設定値より低く、かつ前記吸込温度検出手段により検出される吸込温度が吸込温度の設定値より低い場合は前記空調機の暖房の出力をON又は増大させる処理と、前記居室温度が前記居室温度の設定値以上である場合、及び前記居室温度が前記居室温度の設定値より低く、かつ前記吸込温度が前記吸込温度の設定値以上である場合は前記空調機の暖房の出力をOFF又は減少させる処理と、を有する。
射冷暖房システム制御手段の別の一態様は、冷房時において、前記居室温度検出手段により検出される居室温度が居室温度の設定値より高く、かつ前記吸込温度検出手段により検出される吸込温度が吸込温度の設定値より高い場合は前記空調機の冷房の出力をON又は増大させる処理と、前記居室温度が前記居室温度の設定値以下である場合、及び前記居室温度が前記居室温度の設定値より高く、かつ前記吸込温度が前記吸込温度の設定値以下である場合は前記空調機の冷房の出力をOFF又は減少させる処理と、を有する。
室空間の上側に天井材を介して密閉状に画成された天井裏空間に設置された空調機からの空調空気により前記天井材を冷却又は加温して、前記天井材からの放射により前記居室空間の冷暖房を行う放射冷暖房方法において、前記空調機の駆動を制御する。
射冷暖房方法の一態様は、暖房時において、居室温度検出手段により検出される居室温度が居室温度の設定値より低く、かつ吸込温度検出手段により検出される前記天井裏空間から前記空調機への吸込温度が吸込温度の設定値より低い場合は前記空調機の暖房の出力をON又は増大させ、前記居室温度が前記居室温度の設定値以上である場合、及び前記居室温度が前記居室温度の設定値より低く、かつ前記吸込温度が前記吸込温度の設定値以上である場合は前記空調機の暖房の出力をOFF又は減少させるように、前記空調機の駆動を制御する。
射冷暖房方法の別の一態様は、冷房時において、居室温度検出手段により検出される居室温度が居室温度の設定値より高く、かつ吸込温度検出手段により検出される前記天井裏空間から前記空調機への吸込温度が吸込温度の設定値より高い場合は前記空調機の冷房の出力をON又は増大させ、前記居室温度が前記居室温度の設定値以下である場合、及び前記居室温度が前記居室温度の設定値より高く、かつ前記吸込温度が前記吸込温度の設定値以下である場合は前記空調機の冷房の出力をOFF又は減少させるように、前記空調機の駆動を制御する。
房時に天井裏空間の温度が高温になりやすくなったり冷房時に低温になりやすくなったりすることがなく、したがって、居室空間の温度の変化の幅を小さくして快適性を向上させることができる。
本発明に係る放射冷暖房システムの好ましい実施の形態の構成を概略的に示す縦断面図である。 本発明に係る放射冷暖房システムの好ましい実施の形態による暖房運転時の動作を示すフローチャートである。 暖房運転時における空調機の吸込温度、天井材表面温度、体感温度、居室温度の挙動を、本発明と従来の技術とで比較して示す線図である。 本発明に係る放射冷暖房システムの好ましい実施の形態による冷房運転時の動作を示すフローチャートである。 冷房運転時における空調機の吸込温度、天井材表面温度、体感温度、居室温度の挙動を、本発明と従来の技術とで比較して示す線図である。 従来技術に係る放射冷暖房システムの一例を概略的に示す縦断面図である。
以下、本発明に係る放射冷暖房システムの好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1において、参照符号1は鉄骨・鉄筋コンクリート造の建築物の躯体であって、11は躯体スラブ、12は躯体側壁である。躯体スラブ11の下側には吊りボルトや格子状に組まれた天井下地材(不図示)などを介して天井材2が取り付けられており、この天井材2によって、上下の躯体スラブ11,11間に居室空間S1と密閉状の天井裏空間S2が画成されている。また、この天井裏空間S2を取り囲む躯体スラブ11の下面及び躯体側壁12の内側面は、断熱材13で覆われている。
天井材2は、水蒸気の通過を許容する透湿性及び水蒸気を吸収する吸湿性に優れた多孔質材料からなるものであって、例えば石膏ボードからなるものが好適に用いられる。
参照符号3は空調機で、不図示の室外機との間で流体を液相−気相の可逆変化を伴いながら循環させることにより熱の搬送を行い、これによって、天井裏空間S2から取り込んだ空気を前記流体が液相から気相へ相変化する際の潜熱吸収作用により冷却して噴き出し、あるいは前記流体が気相から液相へ相変化する際の潜熱放出作用により加温して噴き出し、これによって天井裏空間S2を冷房又は暖房するものである。また、この空調機3からは空調空気(冷房空気又は暖房空気)を吐出する複数のダクト31が分岐して延びており、各ダクト31の噴き出し口31aは下向きに開口し、すなわち天井材2の上面(裏面)と対向した状態で開口している。また好ましくは、ダクト31の噴き出し口31aは、居室空間S1における例えば人体による熱負荷が大きいエリアの真上に位置するように開口される。
参照符号4は、居室空間S1の空気の温度(以下、居室温度という)を検出する居室温度センサであって、居室温度検出手段に相当するものであり、例えば空調機3を遠隔操作するための不図示のリモコン装置などに内蔵される。
参照符号5は、天井裏空間S2から空調機3へ吸込まれる空気の温度(以下、吸込温度という)を検出する吸込温度センサであって、吸込温度検出手段に相当するものであり、例えば空調機3における不図示の吸込口に取り付けられている。
参照符号6は、居室温度センサ4により検出される居室温度のデータ及び吸込温度センサ5により検出される吸込温度のデータを取り込んで空調機3の駆動を制御するコントローラであって、制御手段に相当するものであり、空調機3に内蔵されている。そしてこのコントローラ6は、制御プログラムや設定値を保存するメモリ61と、不図示のリモコン装置によって設定値を変更可能とする入力部62を備えている。なお、暖房時の空調機3の吸込設定温度は、例えば25〜35℃程度、居室設定温度は、例えば20〜28℃程度で変更可能とされ、冷房時の空調機3の吸込設定温度は、例えば15〜20℃程度、居室設定温度は、例えば20〜28℃程度で変更可能とされる。
以上のように構成された実施の形態の放射冷暖房システムによれば、冬季の暖房においては、例えば居室空間S1の在室者が不図示のリモコン装置によって空調機3を暖房運転させると、天井裏空間S2の空気が空調機3へ取り込まれて加温され、その加温空気がダクト31を介して天井裏空間S2へ噴き出されるので、これによって天井裏空間S2内が暖房される。そして、天井裏空間S2を取り囲む躯体スラブ11の下面及び躯体側壁12の内側面は、断熱材13で覆われているため、天井裏空間S2の空気の加温が効率良く行われる。
ここで、ダクト31の噴き出し口31aから噴き出された加温空気は、周りの空気に比較して比重が小さいために浮力を受けて上昇しようとするが、噴き出し口31aは下向きに開口されているため、天井材2の上面に強制的に噴き付けられる。このため、天井裏空間S2の上層部と上階側の躯体スラブ11との間での対流熱伝達率よりも天井裏空間S2の下層部と天井材2との間での対流熱伝達率が大きくなって、この天井材2との熱交換が効率良く行われるので、上階への放熱ロスが抑制されると共に、天井材2から居室空間S1への放射暖房が効率良く行われ、居室空間S1の放射暖房の立ち上がりの応答性が早いものとなる。
図2は暖房運転時におけるコントローラ6の制御動作を示すものである。すなわち暖房運転においては、まず空調機3の暖房運転がONになると(処理ステップS101)、居室温度センサ4により検出される居室温度が、予め入力部62を介して設定された居室温度の設定値(以下、居室設定温度という)より低いかを判断し(処理ステップS102)、居室温度が居室設定温度より低いと判断された場合は(処理ステップS102=YES)、さらに、吸込温度センサ5により検出される吸込温度が、予め入力部62を介して設定された吸込温度の設定値(以下、吸込設定温度という)より低いかを判断し(処理ステップS103)、吸込温度が吸込設定温度より低いと判断された場合は(処理ステップS103=YES)、処理はステップS101へリターンして空調機3の暖房運転が継続される。このため、暖房運転によって、吸込設定温度に対する吸込温度の差及び居室設定温度に対する居室温度の差が次第に縮小される。
一方、処理ステップS102において居室温度が居室設定温度まで上昇したと判断された場合(処理ステップS102=NO)、及び処理ステップS103において吸込温度が吸込設定温度まで上昇したと判断された場合は(処理ステップS103=NO)、空調機3の暖房運転をOFFとする制御を行う(ステップS104)。
そして次の処理ステップS105では、居室温度センサ4により検出される居室温度が居室設定温度より低く、かつ吸込温度センサ5により検出される吸込温度が吸込設定温度より低いかを判断し、居室温度及び吸込温度の双方がそれぞれの設定温度より低くなったと判断された場合は(処理ステップS105=YES)、処理はステップS101へリターンして空調機3の暖房運転が再開され、居室温度及び吸込温度の少なくとも一方が設定温度の範囲にあると判断された場合は(処理ステップS105=NO)、処理はステップS104へリターンして空調機3の停止状態が維持される。
図3は、暖房運転時における空調機の吸込温度、天井材表面温度、体感温度、居室温度の挙動を、本発明と従来の技術とで比較して示すものである。すなわち、従来のように、天井裏空間に設置した空調機の暖房運転を、居室温度のみに基づいて制御した場合、図3(A)に示すように、吸込温度(天井裏空間の温度)が高温になりやすく、しかも、狭い天井裏空間に設置した空調機によって、天井材を介して居室空間の温度環境を制御しようとすると、空調機のON・OFFの周期が長くなってしまい、居室空間内のヒトの体感温度の変化の幅も比較的大きなものとなる。これに対し、本発明のシステムは、居室温度と吸込温度から、and条件で空調機3の暖房運転を制御するものであるため、図3(B)に示すように、空調機3のON・OFFの周期が短くなり、空調機3が極端に高温の空間に曝されることがなく、このため空調機メーカーから指定される使用可能温度範囲や連続運転可能範囲から外れてしまうのを防止することができる。しかも体感温度の変化の幅が小さくなって快適性を向上させることができる。
次に、夏季の冷房においては、例えば居室空間S1の在室者が不図示のリモコン装置によって空調機3を冷房運転させると、天井裏空間S2の空気が空調機3へ取り込まれて冷却され、その冷却空気がダクト31を介して天井裏空間S2へ噴き出され、これによって天井裏空間S2内が冷房される。そして、天井裏空間S2を取り囲む躯体スラブ11の下面及び躯体側壁12の内側面は、断熱材13で覆われているため、天井裏空間S2の空気の冷却が効率良く行われる。
そして下向きに開口されたダクト31の噴き出し口31aから噴き出された冷却空気が天井材2と接触することによって、この天井材2との熱交換が行われ、すなわち天井材2が冷却されるので、天井材2から居室空間S1への放射冷房が行われる。言い換えれば、居室空間S1の顕熱が天井材2から天井裏空間S2を介して空調機3に取り込まれ、そのヒートポンプ機能により躯体1の外部へ放出される。そして上述のように、天井裏空間S2を取り囲む躯体スラブ11の下面及び躯体側壁12の内側面が断熱材13で覆われていることによって天井裏空間S2の空気の冷却が効率良く行われるので、居室空間S1の放射冷房の立ち上がりの応答性が早いものとなる。
一方、居室空間S1内の空気が有する潜熱は、空気中の水蒸気と共に、透湿性に優れた多孔質の天井材2を通過して天井裏空間S2へ浸入し、その一部は天井材2にも吸収される。そして、天井材2から天井裏空間S2内へ放湿された水蒸気は空調機3に取り込まれ、凝縮されてドレン水となって躯体1の外部へ排出される。またこのため、天井裏空間S2は相対湿度が低いものとなるので、居室空間S1から天井材2を介しての水蒸気の取り込みが効率良く行われる。そしてこのような作用によって、居室空間S1内の顕熱負荷及び潜熱負荷が処理される。
図4は冷房運転時におけるコントローラ6の制御動作を示すものである。すなわち冷房運転においては、まず空調機3の冷房運転がONになると(処理ステップS201)、居室温度センサ4により検出される居室空間S1の温度が、予め入力部62を介して設定された居室設定温度より高いかを判断し(処理ステップS202)、居室温度が設定温度より高いと判断された場合は(処理ステップS202=YES)、さらに、吸込温度センサ5により検出される空調機3の吸込温度が、予め入力部62を介して設定された吸込温度の設定温度より高いかを判断し(処理ステップS203)、吸込温度が設定温度より高いと判断された場合は(処理ステップS203=YES)、処理はステップS201へリターンして空調機3の冷房運転が継続される。このため、冷房運転によって、吸込設定温度に対する吸込温度の差及び居室設定温度に対する居室温度の差が次第に縮小される。
一方、処理ステップS202において居室温度が設定温度まで降下したと判断された場合(処理ステップS202=NO)、及び処理ステップS203において吸込温度が設定温度まで降下したと判断された場合は(処理ステップS203=NO)、空調機3の冷房運転をOFFとする制御を行う(ステップS204)。
そして次の処理ステップS205では、居室温度センサ4により検出される居室空間S1の温度が、予め入力部62を介して設定された居室設定温度より高く、かつ吸込温度センサ5により検出される空調機3の吸込温度が、予め入力部62を介して設定された吸込温度の設定温度より高いかを判断し、居室温度及び吸込温度の双方がそれぞれの設定温度より高くなったと判断された場合は(処理ステップS205=YES)、処理はステップS201へリターンして空調機3の冷房運転が再開され、居室温度及び吸込温度の少なくとも一方が設定温度の範囲にあると判断された場合は(処理ステップS205=NO)、処理はステップS204へリターンして空調機3の停止状態が維持される。
図5は、冷房運転時における空調機の吸込温度、天井材表面温度、体感温度、居室温度の挙動を、本発明と従来の技術とで比較して示すものである。すなわち、従来のように、天井裏空間に設置した空調機の冷房運転を、居室温度のみに基づいて制御した場合、図5(A)に示すように、吸込温度(天井裏空間の温度)が低温になりやすく、しかも、狭い天井裏空間に設置した空調機によって、天井材を介して居室空間の温度環境を制御しようとすると、空調機のON・OFFの周期が長くなってしまい、居室空間内のヒトの体感温度の変化の幅も比較的大きなものとなる。これに対し、本発明のシステムは、居室温度と吸込温度から、and条件で空調機3の冷房運転を制御するものであるため、図5(B)に示すように、空調機3のON・OFFの周期が短くなり、空調機3が極端に低温の空間に曝されることがなく、このため空調機メーカーから指定される使用可能温度範囲や連続運転可能範囲から外れてしまうのを防止することができる。しかも体感温度の変化の幅が小さくなって快適性を向上させることができる。
なお、天井裏空間S2には、ダクト式の空調機3のほかに、熱源(室外機)をこのダクト式の空調機3と共有し、居室空間S1へ空調空気を供給する不図示の対流式空調機を併設し、放射冷暖房の開始に際して、居室温度が設定温度に対して著しく差がある場合に、運転初期のみダクト式の空調機3と対流式空調機の双方を駆動させるようにしてもよい。
また、上述の実施の形態では、コントローラ6は空調機3をON・OFF制御するものとして説明したが、空調機3の出力の増減を制御することによって、設定値に対する温度検出値の差を縮小するようにしても良い。
また、上述の実施の形態では、空調機3は不図示の室外機との間において、熱源をヒートポンプとして説明したが、当該熱源はヒートポンプに限定されるものではなく、他の熱源を利用することができる。例えば、温熱源をボイラーとし、冷熱源を吸収式冷凍機やターボ冷凍機などとすることができる。さらには、これら熱源を用いたファンコイルユニットを空調機3として用いることができる。
1 躯体
2 天井材
3 空調機
31 ダクト
4 居室温度センサ(居室温度検出手段)
5 吸込温度センサ(吸込温度検出手段)
6 コントローラ(制御手段)
S1 居室空間
S2 天井裏空間

Claims (5)

  1. 居室空間の上側に天井材を介して密閉状に画成された天井裏空間に設置された空調機を備え、前記空調機からの空調空気により冷却又は加温された前記天井材からの放射により前記居室空間の冷暖房を行う放射冷暖房システムにおいて、
    前記居室空間の温度を検出する居室温度検出手段と、
    前記天井裏空間から前記空調機への吸込温度を検出する吸込温度検出手段と、
    前記空調機の駆動を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、暖房時において、
    前記居室温度検出手段により検出される居室温度が居室温度の設定値より低く、かつ前記吸込温度検出手段により検出される吸込温度が吸込温度の設定値より低い場合は前記空調機の暖房の出力をON又は増大させる処理と
    前記居室温度が前記居室温度の設定値以上である場合、及び前記居室温度が前記居室温度の設定値より低く、かつ前記吸込温度が前記吸込温度の設定値以上である場合は前記空調機の暖房の出力をOFF又は減少させる処理と、
    を有する、
    ことを特徴とする放射冷暖房システム。
  2. 居室空間の上側に天井材を介して密閉状に画成された天井裏空間に設置された空調機を備え、前記空調機からの空調空気により冷却又は加温された前記天井材からの放射により前記居室空間の冷暖房を行う放射冷暖房システムにおいて、
    前記居室空間の温度を検出する居室温度検出手段と、
    前記天井裏空間から前記空調機への吸込温度を検出する吸込温度検出手段と、
    前記空調機の駆動を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、冷房時において、
    前記居室温度検出手段により検出される居室温度が居室温度の設定値より高く、かつ前記吸込温度検出手段により検出される吸込温度が吸込温度の設定値より高い場合は前記空調機の冷房の出力をON又は増大させる処理と
    前記居室温度が前記居室温度の設定値以下である場合、及び前記居室温度が前記居室温度の設定値より高く、かつ前記吸込温度が前記吸込温度の設定値以下である場合は前記空調機の冷房の出力をOFF又は減少させる処理と、
    を有する、
    ことを特徴とする放射冷暖房システム。
  3. 前記空調機の噴き出し口から延びるダクトが下向きに開口され、空調空気を天井材の上面に噴き付けることを特徴とする請求項1又は2に記載の放射冷暖房システム。
  4. 居室空間の上側に天井材を介して密閉状に画成された天井裏空間に設置された空調機からの空調空気により前記天井材を冷却又は加温して、前記天井材からの放射により前記居室空間の冷暖房を行う放射冷暖房方法において、
    暖房時において、
    居室温度検出手段により検出される居室温度が居室温度の設定値より低く、かつ吸込温度検出手段により検出される前記天井裏空間から前記空調機への吸込温度が吸込温度の設定値より低い場合は前記空調機の暖房の出力をON又は増大させ、
    前記居室温度が前記居室温度の設定値以上である場合、及び前記居室温度が前記居室温度の設定値より低く、かつ前記吸込温度が前記吸込温度の設定値以上である場合は前記空調機の暖房の出力をOFF又は減少させるように、
    前記空調機の駆動を制御する、
    ことを特徴とする放射冷暖房方法。
  5. 居室空間の上側に天井材を介して密閉状に画成された天井裏空間に設置された空調機からの空調空気により前記天井材を冷却又は加温して、前記天井材からの放射により前記居室空間の冷暖房を行う放射冷暖房方法において、
    冷房時において、
    居室温度検出手段により検出される居室温度が居室温度の設定値より高く、かつ吸込温度検出手段により検出される前記天井裏空間から前記空調機への吸込温度が吸込温度の設定値より高い場合は前記空調機の冷房の出力をON又は増大させ、
    前記居室温度が前記居室温度の設定値以下である場合、及び前記居室温度が前記居室温度の設定値より高く、かつ前記吸込温度が前記吸込温度の設定値以下である場合は前記空調機の冷房の出力をOFF又は減少させるように、
    前記空調機の駆動を制御する、
    ことを特徴とする放射冷暖房方法。
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