JP2010276241A - 住宅用温度調節システム及び高気密住宅 - Google Patents

住宅用温度調節システム及び高気密住宅 Download PDF

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Abstract

【課題】コスト及び手間を要さずに、簡易に熱損失係数を小さくすることができる住宅用温度調節システム及びこれを用いた高気密住宅を提供することを目的とする。
【解決手段】非居住空間M2の温度を計測する第1の温度計測装置S1と、居住空間M1の温度を計測する第2の温度計測装置S2と、非居住空間M2の温度を調節する温度調節装置2と、非居住空間M2の温度と居住空間M1の温度との間の温度差の絶対値を求め、求められた温度差の絶対値が、予め定められた閾値(但し「0」以上の実数、以下同じ)を超えるか否かを判定し、温度差の絶対値が予め定められた閾値を超えると判定し際には、温度調節装置2によって非居住空間M2の温度を居住空間M1の温度に近づける制御を行う制御装置1と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、住宅用温度調節システム及びこれを用いた高気密住宅に関するものである。
近時、次世代省エネ基準に対応するべく、高気密仕様とされた住宅が普及されてきている。このように高気密仕様とされた住宅はいわゆる高気密住宅と呼ばれる。このような高気密住宅において、建物本体の外部の空気と接する部分(例えば、外壁、窓)には気密シートや気密補助剤などが用いられて気密処理が施されている。高気密住宅は、このような気密処理が施されているので、建物本体の内部の暖気及び冷気を外部に逃げにくくすることができる。そのため、建物本体の内部において冷暖房効率が向上する。この種の高気密住宅の例として、壁内空間に断熱材が介装された高気密住宅が挙げられる(特許文献1参照)。また、高気密住宅の他の例として、全体的に断熱性及び気密性を持たせた住宅が挙げられる(特許文献2参照)。
特開2000−309987号公報 特開2004−107960号公報
ところで、住宅の気密性を表す数値として、熱損失係数が存在する。熱損失係数は、いわゆるQ値と呼ばれている。熱損失係数は、居住空間の内部の温度と居住空間の外部(以下、非居住空間という)の温度との間の温度差が摂氏1度であるとき、居住空間の内部から1時間に床面積1平方メートルあたりに非居住空間へ逃げ出す熱量を示している。このような熱損失係数の値が小さいほど、居住空間の内部における冷暖房効率が向上することが知られている。
しかしながら、このような気密性を高めた住宅においても、居住空間の空気が、少量とはいえ、非居住空間に逃げ出す現象が生じる。そこで、このような現象を抑制するため、さらに熱損失係数を小さくすることが求められる。
ところで、高気密住宅を含め、既に建築済みの住宅において熱損失係数を小さくするためには、気密シートや気密補助剤などを用いた気密処理が行われることが要される。このような気密処理が行われる際には、コスト及び手間が要される。さらに、建物本体の材質を交換することが要されることもあり、このような場合にはさらにコスト及び手間が要される。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、コスト及び手間を要さずに、簡易に住宅における熱損失係数を小さくすることができる住宅用温度調節システム及びこれを用いた高気密住宅を提供することを目的とするものである。
本発明の一局面に係る住宅用温度調整システムは、居住空間と非居住空間とに区分された住宅において使用される住宅用温度調節システムであって、前記非居住空間の温度を計測する第1の温度計測装置と、前記居住空間の温度を計測する第2の温度計測装置と、前記非居住空間に設置されており、前記非居住空間の温度を調節する温度調節装置と、前記第1の温度計測装置によって計測される前記非居住空間の温度と、前記第2の温度計測装置によって計測される前記居住空間の温度と、の間の温度差の絶対値を求め、求められた前記温度差の絶対値が、予め定められた閾値(但し「0」以上の実数、以下同じ)を超えるか否かを判定する温度判定部と、前記温度判定部によって、前記温度差の絶対値が前記予め定められた閾値を超えると判定された際には、前記温度調節装置によって前記非居住空間の温度を前記居住空間の温度に近づける制御を行う制御部と、を備える制御装置と、を備えることを特徴とする(請求項1)。
この構成によれば、第1の温度計測装置によって非居住空間の温度が計測され、第2の温度計測装置によって居住空間の温度が計測される。そして、制御装置が、非居住空間及び居住空間の温度を受け付けて、非居住空間の温度と居住空間の温度との間の温度差の絶対値を求める。制御装置は、温度差の絶対値が、予め定められた閾値(但し「0」以上の実数、以下同じ)を超えるか否かを判定する。そして、制御装置は、温度差の絶対値が予め定められた閾値を超えると判定した際には、温度調節装置によって非居住空間の温度を居住空間の温度に近づける制御を行う。
このように、制御装置は、非居住空間の温度と居住空間の温度との間の温度差の絶対値が予め定められた閾値を超える際には、非居住空間の温度を居住空間の温度に近づける制御を行う。そのため、非居住空間の温度と居住空間の温度との間で温度差が小さくなるように制御されるので、居住空間から非居住空間へ逃げる熱量が小さくなる。
ところで、先述された熱損失係数(Q値)は、「Q値=(熱量Qr+熱量Qw+熱量Qf)/延床面積」で表される計算式から求まる。尚、この計算式において、熱量Qrは、居住空間の内部から天井の方向に沿って居住空間の外部(例えば天井裏空間)へ逃げる熱量を表す。熱量Qwは、居住空間の内部から外壁及び窓の方向に沿って居住空間の外部へ逃げる熱量を表す。Qfは、居住空間の内部から床の方向に沿って居住空間の外部(例えば床下空間)へ逃げる熱量を表す。
制御装置は、先述されたように、非居住空間の温度と居住空間の温度との間の温度差が小さくなるように制御するので、居住空間から非居住空間へ逃げる熱量が小さくなる。そのため、熱損失係数(Q値)を求めるための計算式「Q値=(熱量Qr+熱量Qw+熱量Qf)/延床面積」の分子の値が小さくなり、熱損失係数(Q値)全体の値が小さくなる。そのため、非居住空間の温度を居住空間の温度に近づけるという簡易な手法によって、コスト及び手間を要さずに熱損失係数(Q値)の値を小さくすることが実現される。
上記構成において、前記温度判定部は、前記第1の温度計測装置によって計測される前記非居住空間の温度と、前記第2の温度計測装置によって計測される前記居住空間の温度とが等しいか否かを判定する構成とされており、前記制御部は、前記温度判定部によって、前記非居住空間の温度と前記居住空間の温度とが等しくないと判定された際には、前記温度調節装置によって前記非居住空間の温度を前記居住空間の温度に近づける制御を行う構成とすることができる(請求項2)。
この構成によれば、制御装置は、第1の温度計測装置によって計測される非居住空間の温度と、第2の温度計測装置によって計測される居住空間の温度とが等しくない際には、非居住空間の温度が居住空間の温度に近づくように制御する。つまり、制御装置は、非居住空間の温度と居住空間の温度との温度差が存在する限り、非居住空間の温度が居住空間の温度に近づくように制御して、非居住空間の温度と居住空間の温度との間の温度差を無くそうとする。
そのため、非居住空間の温度と居住空間の温度との間の温度差が0に極めて近くなるため、居住空間の内部から床の方向に沿って居住空間の外部へ逃げる熱量が0に極めて近くなる。従って、熱損失係数(Q値)を求めるための計算式「Q値=(熱量Qr+熱量Qw+熱量Qf)/延床面積」の分子の値が最大限に小さくなるため、熱損失係数(Q値)全体の値が最大限に小さくなる。そのため、簡易な手法によって、コスト及び手間を要さずに熱損失係数(Q値)の値を最大限に小さくすることが実現される。
上記構成において、前記住宅は、前記居住空間として室内空間を有しており、且つ、前記非居住空間として床下空間を有しており、前記第1の温度計測装置は、前記非居住空間として前記床下空間の温度を計測し、前記第2の温度計測装置は、前記居住空間として前記室内空間の温度を計測するよう構成されており、前記温度調節装置は、前記床下空間に設置されており、該床下空間の温度を上昇させる暖房装置であり、前記制御装置の前記温度判定部は、さらに、前記床下空間の温度が前記室内空間の温度よりも小さいか否かを判定し、前記制御装置の前記制御部は、前記温度判定部によって、さらに、前記床下空間の温度が前記室内空間の温度よりも小さいと判定された際には、前記床下空間の温度が前記室内空間の温度に近づくように、前記暖房装置に対して前記床下空間の温度を上昇させる構成とすることができる(請求項3)。
この構成によれば、制御装置は、床下空間の温度が前記室内空間の温度よりも小さいと判定された際には、床下空間の温度が室内空間の温度に近づくように、暖房装置に対して床下空間の温度を上昇させる。そのため、室内空間の温度と床下空間の温度との差が小さくなり、室内空間の暖気が床下空間に流れ込む量が小さくなる。従って、室内空間の内部から床の方向に沿って室内空間の外部へ逃げる熱量(熱量Qf)が小さくなる。そのため、床下空間を暖めるという簡易な手法によって、コスト及び手間を要さずに熱損失係数(Q値)の値を小さくすることが実現される。
上記構成において、前記住宅は、前記居住空間として室内空間を有しており、且つ、前記非居住空間として天井裏空間を有しており、前記第1の温度計測装置は、前記非居住空間として前記天井裏空間の温度を計測し、前記第2の温度計測装置は、前記居住空間として前記室内空間の温度を計測するよう構成されており、前記温度調節装置は、前記天井裏空間に設置されており、該天井裏空間の温度を下降させる冷房装置であり、前記制御装置の前記温度判定部は、さらに、前記天井裏空間の温度が前記室内空間の温度よりも大きいか否かを判定し、前記制御装置の前記制御部は、前記温度判定部によって、さらに、前記天井裏空間の温度が前記室内空間の温度よりも大きいと判定された際には、前記天井裏空間の温度が前記室内空間の温度に近づくように、前記冷房装置に対して前記天井裏空間の温度を下降させる構成とすることができる(請求項4)。
この構成によれば、制御装置は、天井裏空間の温度が前記室内空間の温度よりも大きいと判定された際には、天井裏空間の温度が室内空間の温度に近づくように、冷房装置に対して天井裏空間の温度を下降させる。そのため、室内空間の温度と天井裏空間の温度との差が小さくなり、室内空間の冷気が天井裏空間に流れ込む量が小さくなる。従って、室内空間の内部から天井の方向に沿って室内空間の外部へ逃げる熱量(熱量Qr)が小さくなる。そのため、天井裏空間を冷やすという簡易な手法によって、コスト及び手間を要さずに熱損失係数(Q値)の値を小さくすることが実現される。
上記構成において、前記暖房装置は、前記床下空間に配置された潜熱蓄積体と、前記床下空間に配置されており、前記潜熱蓄積体に温風を吹き付けて潜熱を蓄積させる温風送風器と、前記床下空間に配置されており、前記潜熱蓄積体に送風して前記潜熱を放出させる送風器と、を備える構成とすることができる(請求項5)。
この構成によれば、暖房装置は、潜熱蓄積体に予め熱を潜熱として蓄積させておき、床下空間を暖める際には、潜熱蓄積体に送風して潜熱を放出させる。そのため、床下空間を暖めることが潜熱蓄熱体に送風するだけで実現されるため、省エネルギー化が実現される。
上記構成において、前記温風送風器は、深夜電力時間帯に供給される電力を受け付けて、前記温風を前記潜熱蓄積体に吹き付ける構成とすることができる(請求項6)。
この構成によれば、潜熱蓄積体に潜熱を蓄積させることが、電気料金の安い深夜電力時間体に実現される。そのため、潜熱蓄積体に潜熱を蓄積させるために要されるコストが抑制される。
上記構成において、前記非居住空間の温度が、前記居住空間の温度に近づいたことを示す通知をユーザに対して行う通知装置をさらに備えており、前記制御装置の前記制御部は、前記非居住空間の温度が前記居住空間の温度に近づいた際には、前記通知装置に対して前記通知を行わせる構成とすることができる(請求項7)。
この構成によれば、制御装置は、通知装置に対して、非居住空間の温度が居住空間の温度に近づいたことを示す通知を行わせる。そのため、熱損失係数(Q値)の計測を行う計測者が、容易に、非居住空間の温度が居住空間の温度に近づいたことを確認できる。
また、上記構成において、前記通知装置は、前記通知を、音声メッセージを出力することで行う音声出力装置である構成とすることができる(請求項8)。この構成によれば、熱損失係数(Q値)の計測を行う計測者が、非居住空間の温度が居住空間の温度に近づいたことを、聴覚により明確に確認できる。
上記構成において、前記通知装置は、前記通知を、メッセージを表示することで行う表示装置である構成とすることができる(請求項9)。この構成によれば、熱損失係数(Q値)の計測を行う計測者が、非居住空間の温度が居住空間の温度に近づいたことを、視覚により明確に確認できる。
また、本発明の他の局面に係る高気密住宅は、請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の住宅用温度調節システムと、居住空間と非居住空間とに区分されており、且つ、気密処理されている建物本体と、を備えることを特徴とする(請求項10)。この構成によれば、請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の住宅用温度調節システムが奏する効果が実現される。
本発明によれば、制御装置は、非居住空間の温度と居住空間の温度との間の温度差が小さくなるように制御するので、居住空間から非居住空間へ逃げる熱量が小さくなる。そのため、熱損失係数(Q値)を求めるための計算式「Q値=(熱量Qr+熱量Qw+熱量Qf)/延床面積」の分子の値が小さくなり、熱損失係数(Q値)全体の値が小さくなる。そのため、非居住空間の温度を居住空間の温度に近づけるという簡易な手法によって、コスト及び手間を要さずに熱損失係数(Q値)の値を小さくすることが実現される。
本発明の一実施形態に係る高気密住宅及び住宅用温度調節システムの一例を模式的に示した図である。 制御装置の電気的な構成の一例を示した図である。 暖房装置の電気的な構成の一例を示した図である。 Q値最適化モード1の概要の一例を示したフローチャートである。 Q値最適化モード2の概要の一例を示したフローチャートである。 Q値最適化モード3の概要の一例を示したフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態に係る住宅用温度調節システム及び高気密住宅について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る高気密住宅及び住宅用温度調節システムの一例を模式的に示した図である。
図1に示される高気密住宅Aは、本発明の一実施形態に係る住宅用温度調節システムを備えている。図1に示されるように、本発明の一実施形態に係る住宅用温度調節システムSYは、室内空間(居住空間)M1に設けられた要素(制御装置1、通知装置3、及び室内温度センサS2)、床下空間(非居住空間)M2に設けられた要素(暖房装置2及び床下温度センサS1)、及び、天井裏空間M3に設けられた要素(冷房装置4及び天井裏温度センサS3)を備えて構成されている。なお、図1に示される高気密住宅Aにおいて、非居住空間の一例として床下空間M2が挙げられているが、非居住空間は天井裏空間M3であってもよい。
図1に示される高気密住宅Aにおいて、建物本体Mは、地面Gの上に建てられている。そして、建物本体Mは、室内空間M1、床下空間M2、及び、天井裏空間M3に区分されている。そして、室内空間M1において、少なくとも、天井R、外壁WA、及び、床Fには気密シートSHが貼り付けられることによって気密処理が施されている。尚、気密処理が床下空間M2又は天井裏空間M3において施されていてもよい。
また、室内空間M1において、少なくとも、窓WI、電線や水道管などを通すための連通口B11、B12、及びB13、及び、点検者が床下空間を点検するための床下点検口B2、には、気密補助剤が用いられることによって、気密シートSHの連続性が確保されている。つまり、気密シートSHの連続性を確保することによって隙間相当面積を小さな値とする。尚、気密補助剤として、気密テープ、気密パッキン剤、発泡断熱材、シーリング剤などが存在する。
このように、室内空間M1において、気密シートSH及び気密補助剤が用いられて気密処理が施されているため、室内空間M1の内部の熱量が室内空間M1の外部へ逃げる量が小さくなる。従って、高気密住宅Aにおいて、室内空間M1の暖気又は冷気が室内空間M1の外部へ逃げることが極力抑制される。そのため、室内空間M1を暖めたり冷やしたりするために要されるコストが抑制されて省エネルギー化が実現される。
また、床下空間M2において、床下換気口(図示せず)が閉鎖されており、且つ、床下外周部を構成する外壁WBが断熱処理されている。つまり、床下空間M2は断熱処理された閉鎖空間となっている。このような床下空間M2を備えた高気密住宅Aは、いわゆる基礎断熱住宅と呼ばれる。床下空間M2がこのように断熱処理された閉鎖空間とされているので、床下空間M2を暖める効率及び床下空間M2を冷やす効率が向上する。そのため、後述されるQ値最適化モードが効率良く実施される。
尚、天井裏空間M3が断熱処理された閉鎖空間とされていてもよい。天井裏空間M3が断熱処理された閉鎖空間であれば、天井裏空間M3を暖める効率及び天井裏空間M3を冷やす効率が向上する。そのため、後述されるQ値最適化モードが効率良く実施される。
このような高気密住宅Aにおいて、室内空間M1には、制御装置1、通知装置3、及び、室内温度センサ(第2の温度計測装置)S2が設けられている。一方、床下空間M2には、暖房装置(温度調節装置)2、及び、床下温度センサ(第1の温度計測装置)S1が設けられている。また、天井裏空間M3には、冷房装置4及び天井裏温度センサS3が設けられている。尚、暖房装置2だけではなく冷房装置4が温度調節装置を構成することができる。また、床下温度センサS1だけではなく天井裏温度センサS3が第1の温度計測装置を構成することができる。
室内空間M1には、先述されたように制御装置1が設けられている。制御装置1には、床下温度センサS1、室内温度センサS2、及び天井裏温度センサS3が信号線を通じて接続されている。床下温度センサS1と制御装置1とを接続するための信号線は、床Fに設けられた連通口B12を通過している。また、天井裏温度センサS3と、制御装置1とを接続するための信号線は、天井Rに設けられた連通口B13を通過している。
また、制御装置1には、信号線を通じて、通知装置3が接続されている。さらに、制御装置1には、信号線を通じて、床下空間M2に設けられた暖房装置2が接続されている。暖房装置2と制御装置1とを接続するための信号線は、床Fに設けられた連通口B12を通過している。さらに、制御装置1には、信号線を通じて、天井裏空間M3に設けられた冷房装置4が接続されている。冷房装置4と制御装置1とを接続するための信号線は、先述された連通口B13を通過している。
高気密住宅Aにおいて、床下温度センサS1は、床下空間M2の内部の温度(以下、床下温度という)を計測して、計測した床下温度を表す床下温度データを制御装置1に出力する。室内温度センサS2は、室内空間M1の内部の温度(以下、室内温度という)を計測して、計測した室内温度を表す室内温度データを制御装置1に出力する。天井裏温度センサS3は、天井裏空間M3の内部の温度(以下、天井裏温度という)を計測して、計測した天井裏温度を表す天井裏温度データを制御装置1に出力する。
暖房装置2は、制御装置1から出力される制御データを受け付ける。そして、暖房装置2は、受け付けた制御データに基づいて床下空間M2を暖めることによって、床下温度を上昇させる。
通知装置3は、制御部30及び通知部31を備えている。通知装置3の制御部30は、制御装置1から出力される制御データを受け付ける。そして、通知装置3の制御部30は、受け付けた制御データに基づいて、通知部31に対して、床下温度及び天井裏温度のいずれか一方が室内温度に近づいたことを示す通知を行わせる。このような通知として、例えば、図1に示されるように、「床下温度が室内温度に近づきました」という通知が挙げられる。ここに、通知装置3の一例として、当該通知を、音声メッセージを出力することで行う音声出力装置が挙げられる。その場合、通知部31は音出力部で構成される。また、通知装置3の他の例として、当該通知を、メッセージを表示することで行う表示装置が挙げられる。その場合、通知部31は表示部で構成される。
冷房装置4は、制御装置1から出力される制御データを受け付ける。そして、冷房装置4は、受け付けた制御データに基づいて天井裏空間M3を冷やすことによって、天井裏温度を下降させる。
制御装置1は、床下温度センサS1から出力される床下温度データ、及び、天井裏温度センサS3から出力される天井裏温度データを受け付ける。また、室内温度センサS2から出力される室内温度データを受け付ける。そして、制御装置1は、後述されるQ値最適化モードを行う。
ここに、Q値とは、熱損失係数を意味する。熱損失係数は、先述されたように、室内空間M1の内部の温度と室内空間M1の外部の温度との間の温度差が摂氏1度であるとき、室内空間M1の内部から1時間に床面積1平方メートルあたりに室内空間M1の外部へ逃げ出す熱量である。このようなQ値は、先述されたように、「Q値=(熱量Qr+熱量Qw+熱量Qf)/延床面積」で表される計算式から求まる。尚、この計算式において、熱量Qrは、室内空間M1の内部から天井Rの方向に沿って室内空間M1の外部(例えば天井裏空間M3)へ逃げる熱量を表す。熱量Qwは、室内空間M1の内部から外壁WA及び窓WIの方向に沿って室内空間M1の外部へ逃げる熱量を表す。Qfは、室内空間M1の内部から床Fの方向に沿って室内空間M1の外部(例えば床下空間M2)へ逃げる熱量を表す。
図2は、制御装置1の電気的な構成の一例を示した図である。図2に示される制御装置1は、制御部10、床下温度データ入力部11、室内温度データ入力部12、インタフェース13、16及び17、モード選択部14、記憶部15、及び天井裏温度データ入力部18を備える。
制御装置1において、床下温度データ入力部11には、床下温度センサS1から出力される床下温度データが入力される。床下温度データ入力部11は、入力された床下温度データを制御部10へ出力する。室内温度データ入力部12には、室内温度センサS2から出力される室内温度データが入力される。室内温度データ入力部12は、入力された室内温度データを制御部10へ出力する。
また、制御装置1において、天井裏温度データ入力部18には、天井裏温度センサS3から出力される天井裏温度データが入力される。天井裏温度データ入力部18は、入力された天井裏温度データを制御部10へ出力する。インタフェース13は、制御装置1へ通知装置3を接続するためのインタフェースである。また、インタフェース16は、制御装置1へ暖房装置2を接続するためのインタフェースである。また、インタフェース17は、制御装置1へ冷房装置4を接続するためのインタフェースである。
記憶部15は、制御部10が制御装置1を統括的に制御するための制御プログラムを記憶している。特に、制御部15は、Q値最適化モードを実行するために、後述される閾値N(但し、Nは「0」以上の実数、以下同じ)を記憶している。
モード選択部14は、制御部10が実行すべきモードの選択を受け付ける操作キーで構成される。制御部10が実行すべきモードとして、少なくとも、Q値最適化モード1〜3が存在する。また、制御部10が実行すべきモードとして、室内空間M1に設置された、暖房装置、冷房装置、及び空気調和器(いずれも図示せず)の制御を行うモードも存在する。
制御部10は、温度判定部100、制御データ生成部101、及び制御データ出力部102を備える。温度判定部100は、床下温度データ入力部11から出力された床下温度データで表される床下温度を判定する。また、温度判定部100は、天井裏温度データ入力部18から出力された天井裏温度データで表される天井裏温度を判定する。さらに、温度判定部100は、室内温度データ入力部12から出力された室内温度データで表される室内温度を判定する。このように判定された床下温度、天井裏温度、及び、室内温度は、以下に示されるQ値最適化モードの実行のために用いられる。
温度判定部100は、Q値最適化モード1が実行される際には、床下空間M2及び天井裏空間M3のいずれか一方の温度と室内空間M1の温度との間の温度差ΔTの絶対値|ΔT|を求め、求められた温度差ΔTの絶対値|ΔT|が、予め定められた閾値Nを超えるか否かを判定する。
また、温度判定部100は、Q値最適化モード2が実行される際には、床下空間M2の温度と室内空間M1の温度とが等しいか否かを判定する処理を行う。さらに、温度判定部100は、Q値最適化モード2において、床下空間M2の温度が室内空間M1の温度よりも小さいか否かを判定する処理も行う。
また、温度判定部100は、Q値最適化モード3が実行される際には、天井裏空間M3の温度と室内空間M1の温度とが等しいか否かを判定する処理を行う。さらに、温度判定部100は、Q値最適化モード3において、天井裏空間M3の温度が室内空間M1の温度よりも大きいか否かを判定する処理も行う。
また、制御部10において、制御データ生成部101は、温度判定部100による判定結果に対応する制御データを生成する。つまり、Q値最適化モード1〜3のいずれかが実行される際に、制御データ生成部101は、暖房装置2及び冷房装置4のいずれか一方を制御するための制御データ、及び、通知装置3を制御するための制御データを生成する。制御データ出力部102は、制御データ生成部101によって生成された制御データを、暖房装置2、通知装置3、及び冷房装置4のいずれかへ出力する。
図3は、暖房装置2の電気的な構成の一例を示した図である。図3に示される暖房装置2は、制御部20、温風送風器21、送風器22、インタフェース23、電力供給部24、記憶部25、及び潜熱蓄積体26を備える。
暖房装置2において、潜熱蓄積体26は、例えば、ノルマルパラフィンで構成されている。このような潜熱蓄積体26は、温風が吹き付けられると温風が持つ熱が与えられる。そのため、潜熱蓄積体26は蓄熱することができる。そして、潜熱蓄積体26に蓄積された熱は、常温の風が潜熱蓄積体26に吹き付けられたときに放出される。尚、潜熱及び放熱が効率良く行われるために、複数の潜熱蓄積体26が筐体(図示せず)内に収納されていてもよい。
温風送風器21は、常温よりも高い温度の温風を潜熱蓄積体26へ吹き付ける。送風器22は、常温の風を所定の風速で潜熱蓄積体26へ吹き付ける。インタフェース23は、暖房装置2へ制御装置1を接続するためのインタフェースである。電力供給部24は、電力会社から供給される交流電力を直流電力に変換した後、直流電力を、少なくとも、温風送風器21、送風器22、制御部20、記憶部25に供給する。尚、電力供給部24は、必要に応じて、直流電力の電圧値及び電流値のいずれかの値を変化させる。
記憶部25は、制御部20が暖房装置2を統括的に制御するための制御プログラムを記憶している。特に、記憶部25は、温風送風器21を駆動させる時間帯を示すデータを記憶している。このような時間帯として、例えば、電気料金が安価な夜間電力時間帯(例えば、23時〜7時)が挙げられる。
制御部20は、制御データ入力部200及び送風制御部201を備える。制御データ入力部200は、制御装置1から出力される制御データを受け付ける。そして、制御データ入力部200は、制御装置1から受け付けた制御データを送風制御部201へ出力する。
送風制御部201は、制御データ入力部200から出力された制御データに基づいて、温風送風器21及び送風器22の駆動を制御する。送風制御部201は、温風送風器21を、夜間電力時間帯に駆動させて、潜熱蓄積体26に潜熱を蓄積させる。また、送風制御部201は、送風器22を適宜駆動させて、潜熱蓄積体26に蓄積されている潜熱を放出させる。このように、潜熱蓄積体26に蓄積されている潜熱が床下空間M2において放出されるため、床下空間M2が暖められる。
尚、冷房装置4として、公知の冷房装置が使用される。そのため、冷房装置4の構成の説明は省略する。
以下、制御装置1によって実行されるQ値最適化モード1〜3について説明する。図4は、Q値最適化モード1の概要の一例を示したフローチャートである。モード選択部14においてQ値最適化モード1が選択された際には、制御部10において以下に示されるような処理が繰り返し行われる。
つまり、制御部10に、床下温度データ及び天井裏温度データのいずれか一方(以下、非居住空間温度データという)が入力された際には(ステップS1のYES)、温度判定部100が、入力された非居住空間温度データで表される温度を判定する(ステップS2)。尚、非居住空間温度データで表される温度は、床下温度データで表される床下温度、及び、天井裏温度データで表される天井裏温度のいずれか一方を意味する。以下、床下温度及び天井裏温度のいずれか一方を非居住空間温度と呼ぶ。
そして、制御部10に室内温度データが入力された際には(ステップS3のYES)、温度判定部100が、入力された室内温度データ(居住空間温度データ)で表される室内温度(以下、居住空間温度という)を判定する(ステップS4)。
そして、温度判定部100は、非居住空間温度と居住空間温度との間の温度差ΔTの絶対値|ΔT|を求める(ステップS5)。そして、温度判定部100は、温度差ΔTの絶対値|ΔT|が予め定められた閾値Nを超えるか否かを判定する(ステップS6)。
温度判定部100が、温度差ΔTの絶対値|ΔT|が閾値Nを超えると判定した際には(ステップS6のYES)、制御部10は、暖房装置3及び冷房装置4のいずれか一方に
に対して非居住空間温度を調整させる(ステップS7)。ここに、ステップS7に示される処理において、制御部10は、暖房装置2に対して床下空間M2の温度を上昇させる。又は、制御部10は、冷房装置4に対して天井裏空間M3の温度を下降させる。
ここに、ステップS7に示す処理は、温度判定部100、制御データ生成部101、及び制御データ出力部102によって行われる。つまり、温度判定部100は、温度差ΔTの絶対値|ΔT|が閾値Nを超えると判定したことを示すデータを制御データ生成部101に出力する。
すると、制御データ生成部101は、暖房装置3を駆動させるための制御データ(本実施形態において、送風器22を駆動させるための制御データ)を生成する。そして、制御データ出力部102が、当該制御データを暖房装置3へ出力する。又は、制御データ生成部101は、冷房装置4を駆動させるための制御データを生成する。そして、制御データ出力部102が、当該制御データを冷房装置4へ出力する。
一方、温度判定部100が、温度差ΔTの絶対値|ΔT|が閾値Nを超えないと判定した際には(ステップS6のNO)、制御部10は、通知装置3に対して通知を行わせる(ステップS8)。通知装置3では、先述されたように、例えば、「床下温度が室内温度に近づきました」という通知が行われる。ここに、温度差ΔTの絶対値|ΔT|が閾値Nを超えないことは、「0≦|ΔT|≦N」の関係が成り立つことを意味する。Q値最適化モード1が実行されている際には、制御部10において、以上に示される処理が繰り返し行われることによって、非居住空間温度と居住空間温度との温度差ΔTの絶対値|ΔT|が常に小さくされる。そのため、室内空間M1の暖気が床下空間M2に逃げ込むこと、又は、室内空間M1の冷気が天井裏空間M3に逃げ込むことが常に抑制され、熱損失係数(Q値)の値が常に小さくなる。
ところで、夏場において、床下空間M2の温度が室内空間M1の温度よりも高いことがよくある。そのため、冷房装置4が床下空間M2に設けられていてもよい。その際、制御部10は、床下空間M2の温度と室内空間M1の温度との温度差ΔTの絶対値|ΔT|が予め定められた閾値Nを超える際には、冷房装置4によって床下空間M2を冷却させれば、床下空間M2の空気の冷え具合が室内空間M1の冷え具合に近づく。そのため、室内空間M1の冷気が床下空間M2に逃げ込むことが抑制されるため、熱損失係数(Q値)の値が小さくなる。また、床下空間M2が冷却されるので、室内空間M1に冷房装置がない場合には、床Fにおいて室内空間M1に対する冷熱輻射が生じる。そのため、室内空間M1に居る人に冷感を与えることができるので、室内空間M1を冷却するためのエネルギーが必要とされない。従って、省エネルギー化が実現される。
さらに、冬場において、天井裏空間M3の温度が室内空間M1の温度よりも低いことがよくある。そのため、暖房装置2が天井裏空間M3に設けられていてもよい。
図5は、Q値最適化モード2の概要の一例を示したフローチャートである。モード選択部14においてQ値最適化モード2が選択された際には、制御部10において以下に示されるような処理が繰り返し行われる。
つまり、制御部10に床下温度データが入力された際には(ステップS10のYES)、温度判定部100が、入力された床下温度データで表される床下温度を判定する(ステップS11)。そして、制御部10に室内温度データが入力された際には(ステップS12のYES)、温度判定部100が、入力された室内温度データで表される室内温度を判定する(ステップS13)。
そして、温度判定部100は、床下温度と室内温度とが等しいか否かを判定する(ステップS14)。温度判定部100は、床下温度と室内温度とが等しくないと判定した際には(ステップS14のNO)、さらに、床下温度が室内温度よりも小さいか否かを判定する(ステップS15)。そして、温度判定部100が、床下温度が室内温度よりも小さいと判定した際には(ステップS15のYES)、制御部10は、暖房装置3に対して床下温度を上昇させる(ステップS16)。
尚、ステップS15に示される処理において、温度判定部100が、床下温度が室内温度よりも小さくないと判断した際には(ステップS15のNO)、ステップS14に示される処理において、床下温度と室内温度とが等しくないことが判定されているため、「床下温度>室内温度」の関係が成り立つことが判る。そのため、室内空間M1から床下空間M2に流れ込む暖気の量は限りなく0に近いので、制御部10において行われる処理がステップS10に示される処理に戻る。
ここに、ステップS16に示す処理は、温度判定部100、制御データ生成部101、及び制御データ出力部102によって行われる。つまり、温度判定部100は、床下温度が室内温度よりも小さいと判定したことを示すデータを制御データ生成部101に出力する。すると、制御データ生成部101は、暖房装置3を駆動させるための制御データを生成する。そして、制御データ出力部102が、当該制御データを暖房装置3へ出力する。
一方、温度判定部100が、床下温度と室内温度とが等しいと判定した際には(ステップS14のYES)、制御部10は、通知装置3に対して通知を行わせる(ステップS17)。通知装置3では、先述されたように、例えば、「床下温度が室内温度に近づきました」という通知が行われる。Q値最適化モード2が実行されている際には、制御部10において、以上に示される処理が繰り返し行われることによって、床下温度が常に室内温度に近づいた状態とされる。
そのため、室内空間M1の暖気が床下空間M2に逃げ込むことが常に抑制されるため、熱損失係数(Q値)の値が常に小さくなる。また、床下空間M2が暖められるので、室内空間M1に暖房装置がない場合には、床Fにおいて室内空間M1に対する温熱輻射が生じる。そのため、室内空間M1に居る人に温感を与えることができるので、室内空間M1を暖めるためのエネルギーが必要とされない。従って、省エネルギー化が実現される。
図6は、Q値最適化モード3の概要の一例を示したフローチャートである。モード選択部14においてQ値最適化モード3が選択された際には、制御部10において以下に示されるような処理が繰り返し行われる。
つまり、制御部10に天井裏温度データが入力された際には(ステップS20のYES)、温度判定部100が、入力された天井裏温度データで表される天井裏温度を判定する(ステップS21)。そして、制御部10に室内温度データが入力された際には(ステップS22のYES)、温度判定部100が、入力された室内温度データで表される室内温度を判定する(ステップS23)。
そして、温度判定部100は、天井裏温度と室内温度とが等しいか否かを判定する(ステップS24)。温度判定部100は、天井裏温度と室内温度とが等しくないと判定した際には(ステップS24のNO)、さらに、天井裏温度が室内温度よりも大きいか否かを判定する(ステップS25)。そして、温度判定部100が、天井裏温度が室内温度よりも大きいと判定した際には(ステップS25のYES)、制御部10は、冷房装置4に対して天井裏温度を下降させる(ステップS26)。
尚、ステップS25に示される処理において、温度判定部100が、天井裏温度が室内温度よりも大きくないと判断した際には(ステップS25のNO)、ステップS24に示される処理において、天井裏温度と室内温度とが等しくないことが判定されているため、「天井裏温度<室内温度」の関係が成り立つことが判る。そのため、室内空間M1から天井裏空間M3に流れ込む冷気の量は限りなく0に近いので、制御部10において行われる処理がステップS20に示される処理に戻る。
ここに、ステップS26に示す処理は、温度判定部100、制御データ生成部101、及び制御データ出力部102によって行われる。つまり、温度判定部100は、天井裏温度が室内温度よりも大きいと判定したことを示すデータを制御データ生成部101に出力する。すると、制御データ生成部101は、冷房装置4を駆動させるための制御データを生成する。そして、制御データ出力部102が、当該制御データを冷房装置4へ出力する。
一方、温度判定部100が、天井裏温度と室内温度とが等しいと判定した際には(ステップS24のYES)、制御部10は、通知装置3に対して通知を行わせる(ステップS27)。通知装置3では、例えば、「天井裏温度が室内温度に近づきました」という通知が行われる。Q値最適化モード3が実行されている際には、制御部10において、以上に示される処理が繰り返し行われることによって、天井裏温度が常に室内温度に近づいた状態とされる。
そのため、室内空間M1の冷気が天井裏空間M3に逃げ込むことが常に抑制されるため、熱損失係数(Q値)の値が常に小さくなる。また、天井裏空間M3が冷却されるので、室内空間M1に冷房装置がない場合には、天井Rにおいて室内空間M1に対する冷熱輻射が生じる。そのため、室内空間M1に居る人に冷感を与えることができるので、室内空間M1を冷却するためのエネルギーが必要とされない。従って、省エネルギー化が実現される。
1 制御装置
2 暖房装置
3 通知装置
4 冷房装置
10 制御部
100 温度判定部
21 温風送風器
22 送風器
26 潜熱蓄積体
A 高気密住宅
SY 住宅用温度調節システム
M 建物本体
M1 室内空間
M2 床下空間
M3 天井裏空間
S1 床下温度センサ
S2 室内温度センサ
S3 天井裏温度センサ

Claims (10)

  1. 居住空間と非居住空間とに区分された住宅において使用される住宅用温度調節システムであって、
    前記非居住空間の温度を計測する第1の温度計測装置と、
    前記居住空間の温度を計測する第2の温度計測装置と、
    前記非居住空間に設置されており、前記非居住空間の温度を調節する温度調節装置と、
    前記第1の温度計測装置によって計測される前記非居住空間の温度と、前記第2の温度計測装置によって計測される前記居住空間の温度と、の間の温度差の絶対値を求め、求められた前記温度差の絶対値が、予め定められた閾値(但し「0」以上の実数、以下同じ)を超えるか否かを判定する温度判定部と、
    前記温度判定部によって、前記温度差の絶対値が前記予め定められた閾値を超えると判定された際には、前記温度調節装置によって前記非居住空間の温度を前記居住空間の温度に近づける制御を行う制御部と、
    を備える制御装置と、
    を備えることを特徴とする住宅用温度調節システム。
  2. 前記温度判定部は、
    前記第1の温度計測装置によって計測される前記非居住空間の温度と、前記第2の温度計測装置によって計測される前記居住空間の温度とが等しいか否かを判定する構成とされており、
    前記制御部は、
    前記温度判定部によって、前記非居住空間の温度と前記居住空間の温度とが等しくないと判定された際には、前記温度調節装置によって前記非居住空間の温度を前記居住空間の温度に近づける制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の住宅用温度調節システム。
  3. 前記住宅は、前記居住空間として室内空間を有しており、且つ、前記非居住空間として床下空間を有しており、
    前記第1の温度計測装置は、前記非居住空間として前記床下空間の温度を計測し、前記第2の温度計測装置は、前記居住空間として前記室内空間の温度を計測するよう構成されており、
    前記温度調節装置は、前記床下空間に設置されており、該床下空間の温度を上昇させる暖房装置であり、
    前記制御装置の前記温度判定部は、
    さらに、前記床下空間の温度が前記室内空間の温度よりも小さいか否かを判定し、
    前記制御装置の前記制御部は、
    前記温度判定部によって、さらに、前記床下空間の温度が前記室内空間の温度よりも小さいと判定された際には、前記床下空間の温度が前記室内空間の温度に近づくように、前記暖房装置に対して前記床下空間の温度を上昇させることを特徴とする請求項2に記載の住宅用温度調節システム。
  4. 前記住宅は、前記居住空間として室内空間を有しており、且つ、前記非居住空間として天井裏空間を有しており、
    前記第1の温度計測装置は、前記非居住空間として前記天井裏空間の温度を計測し、前記第2の温度計測装置は、前記居住空間として前記室内空間の温度を計測するよう構成されており、
    前記温度調節装置は、前記天井裏空間に設置されており、該天井裏空間の温度を下降させる冷房装置であり、
    前記制御装置の前記温度判定部は、
    さらに、前記天井裏空間の温度が前記室内空間の温度よりも大きいか否かを判定し、
    前記制御装置の前記制御部は、
    前記温度判定部によって、さらに、前記天井裏空間の温度が前記室内空間の温度よりも大きいと判定された際には、前記天井裏空間の温度が前記室内空間の温度に近づくように、前記冷房装置に対して前記天井裏空間の温度を下降させることを特徴とする請求項2に記載の住宅用温度調節システム。
  5. 前記暖房装置は、
    前記床下空間に配置された潜熱蓄積体と、
    前記床下空間に配置されており、前記潜熱蓄積体に温風を吹き付けて潜熱を蓄積させる温風送風器と、
    前記床下空間に配置されており、前記潜熱蓄積体に送風して前記潜熱を放出させる送風器と、
    を備えることを特徴とする請求項3に記載の住宅用温度調節システム。
  6. 前記温風送風器は、
    深夜電力時間帯に供給される電力を受け付けて、前記温風を前記潜熱蓄積体に吹き付けることを特徴とする請求項5に記載の住宅用温度調節システム。
  7. 前記非居住空間の温度が、前記居住空間の温度に近づいたことを示す通知をユーザに対して行う通知装置をさらに備えており、
    前記制御装置の前記制御部は、
    前記非居住空間の温度が前記居住空間の温度に近づいた際には、前記通知装置に対して前記通知を行わせることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の住宅用温度調節システム。
  8. 前記通知装置は、
    前記通知を、音声メッセージを出力することで行う音声出力装置であることを特徴とする請求項7に記載の住宅用温度調節システム。
  9. 前記通知装置は、
    前記通知を、メッセージを表示することで行う表示装置であることを特徴とする請求項7に記載の住宅用温度調節システム。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の住宅用温度調節システムと、
    居住空間と非居住空間とに区分されており、且つ、気密処理されている建物本体と、
    を備えることを特徴とする高気密住宅。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017146037A (ja) * 2016-02-18 2017-08-24 株式会社フジタ 放射冷暖房システム及び放射冷暖房方法
JP2018189290A (ja) * 2017-05-01 2018-11-29 ダイキン工業株式会社 空調システム
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