JP6673431B2 - 可燃性燃料投入システム及び可燃性燃料投入方法 - Google Patents
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Description
このようなクリンカの製造において、近年では、可燃性廃棄物等を可燃性燃料とし、その可燃性燃料を仮焼炉に投入することにより、可燃性廃棄物によるリサイクルが推進されている。
また、可燃性燃料を抽気ダクトに投入し、投入された可燃性燃料が抽気ダクト内を移動する間に、可燃性燃料が抽気ダクトを流れる高温の空気によって加熱され、加熱された可燃性燃料を仮焼炉に投入する投入方法がある(例えば、特許文献2から4参照)。
前記仮焼炉より高温で焼成を行うロータリーキルンと、
前記ロータリーキルンから排出されるクリンカを冷却するエアクエンチングクーラと、
前記エアクエンチングクーラから回収されたガスが流れる抽気ダクトと、
粉体状の可燃性燃料を前記抽気ダクト又は前記仮焼炉に投入するための複数の可燃性燃料投入口と、を含み、
前記複数の可燃性燃料投入口のうち第1可燃性燃料投入口は前記抽気ダクトに設けられ、
前記複数の可燃性燃料投入口のうち第2可燃性燃料投入口は前記抽気ダクト又は前記仮焼炉に設けられ、
前記第1可燃性燃料投入口と前記仮焼炉との間の第1仮焼炉到達距離は、前記第2可燃性燃料投入口と前記仮焼炉との間の第2仮焼炉到達距離より長い、可燃性燃料投入システム。
前記第1可燃性燃料投入口には、前記複数の可燃性燃料群のうち、最も大きい粒径の平均値の可燃性燃料群の可燃性燃料が投入される、(3)に記載の可燃性燃料投入システム。
そして、第1仮焼炉到達距離は第2仮焼炉到達距離より長いので、第1可燃性燃料投入口から投入された燃焼性の低い可燃性燃料は、第1仮焼炉到達距離という長い距離(即ち長時間)、抽気ダクト内を移動する際に、抽気ダクト内を流れる加熱された空気によって、燃焼性の高い状態にまで加熱され乾燥して、仮焼炉に到達する。また、第2可燃性燃料投入口から投入された燃焼性の高い可燃性燃料は、第2仮焼炉到達距離という短い距離(即ち短時間)、抽気ダクト内を移動するので、可燃性燃料は、仮焼炉に到達する前に、即ち、抽気ダクト内では、燃焼可能な状態にはなりにくく、抽気ダクトの内部に可燃性燃料の燃焼によりコーチング等が付着する恐れは殆どない。
セメントクリンカー焼成装置1は、石灰石、粘土、珪酸原料、酸化鉄原料等のクリンカ原料を焼成する際に使用される。
クリンカ原料投入部70は、クリンカ原料が仮焼炉60からサイクロンC1を経てロータリーキルン40へ流れるように、仮焼炉60及びサイクロンC1に連結されたライジングダクト及びインレットフッドである。
ロータリーキルン40は、クリンカ原料投入部70に連結され、その内部には、仮焼炉60より高温でクリンカ原料の焼成を行う燃料焼成装置として主燃料バーナー50が取り付けられている。
エアクエンチングクーラ80は、ロータリーキルン40に連結され、ロータリーキルン40から排出されるクリンカを冷却する。
ファン82は、サイクロンC4に配管81を介して連結されている。
ここで、クリンカ原料としては、例えば、石灰石、粘土、珪石、鉄滓、石炭灰、スラッジ、都市ごみの焼却で発生する主灰等の廃棄物を使用することができる。
可燃性燃料投入システム10は、仮焼炉60と、ロータリーキルン40と、エアクエンチングクーラ80と、クリンカ原料投入部70と、抽気ダクト20と、第1可燃性燃料投入口21と、第2可燃性燃料投入口22とを備える。本実施形態では、可燃性燃料投入システム10は、2つの可燃性燃料投入口を有するとして説明するが、3つ以上であってもよい。
可燃性燃料投入システム10は、さらに、可燃性燃料仕分部30を備える。可燃性燃料仕分部30は、後述するように、可燃性燃料Gを、燃焼性の低い可燃性燃料g1と燃焼性の高い可燃性燃料g2とに仕分ける。
第1可燃性燃料投入口21及び第2可燃性燃料投入口22は、それぞれ、可燃性燃料g1及び可燃性燃料g2の投入を制御する開閉機構を有する。この開閉機構により、可燃性燃料g1と可燃性燃料g2とが同時に抽気ダクト20に投入されるよう、第1可燃性燃料投入口21及び第2可燃性燃料投入口22を投入可能状態にしたり、可燃性燃料g1のみが抽気ダクト20に投入されるよう、第1可燃性燃料投入口21のみを投入可能状態にしたり、可燃性燃料g2のみが抽気ダクト20に投入されるよう、第2可燃性燃料投入口22のみを投入可能状態にしたり、可燃性燃料g1と可燃性燃料g2とが共に抽気ダクト20に投入されないよう、第1可燃性燃料投入口21及び第2可燃性燃料投入口22を投入不可能状態にしたりすることもできる。
第1仮焼炉到達距離aは、第1可燃性燃料投入口21から投入された燃焼性の低い可燃性燃料g1が抽気ダクト20内を流れるガスにより加熱されながら抽気ダクト20内を移動し、仮焼炉60に到達した際の可燃性燃料g1が略可燃状態となるような距離である。
第2仮焼炉到達距離bは、第2可燃性燃料投入口22から投入された燃焼性の高い可燃性燃料g2が抽気ダクト20内を流れるガスにより加熱されながら抽気ダクト20内を移動し、仮焼炉60に到達した際の可燃性燃料g2が略可燃状態となるような距離である。
第1排出管31は、燃焼性の低い可燃性燃料g1が第1可燃性燃料投入口21に排出されるよう、仕分け装置本体35と第1可燃性燃料投入口21とを接続している。第2排出管32は、燃焼性の高い可燃性燃料g2が第2可燃性燃料投入口22に排出されるよう、仕分け装置本体35と第2可燃性燃料投入口22とを接続している。
可燃性燃料の粒径と可燃性燃料の重量との間には強い相関関係があるので、仕分け装置本体35は、例えば、可燃性燃料Gが第1可燃性燃料投入口21及び第2可燃性燃料投入口22に対応する2つの可燃性燃料群に仕分けられるように、重力分級装置、遠心分離装置又は仕分け篩いを有することが好ましい。
また、第2可燃性燃料投入口22から抽気ダクト20へ投入される可燃性燃料g2の粒径の平均値は、その粒径が小さいほど発火しやすいという観点から、0.01mmから3mmが好ましく、0.01mmから2.5mmがより好ましく、0.01mmから2mmがより好ましい。
先ず、可燃性燃料Gは、可燃性燃料仕分部30に投入される。この時の可燃性燃料Gは、木くず、プラスチック、ゴムなどであり、これらは、燃焼性を向上させる積極的な乾燥処理は行われていないので、可燃性燃料Gには、燃焼性の低い可燃性燃料g1と燃焼性の高い可燃性燃料g2とが混ざっている。
投入された可燃性燃料g1及び可燃性燃料g2は、高温の空気が流れる抽気ダクト20内を移動しながら、加熱され乾燥した可燃性燃料G0となって仮焼炉60に送られる。
また、燃焼性の高い可燃性燃料g2は抽気ダクト20の混在領域20bのみを移動するので、抽気ダクト20内での加熱時間が、燃焼性の低い可燃性燃料g1の加熱時間よりも短い。このため、燃焼性の高い可燃性燃料g2が抽気ダクト20内で燃焼することによる抽気ダクト20の損傷の恐れは、殆どない。
また、可燃性燃料g1及び可燃性燃料g2は、それぞれ、第1可燃性燃料投入口21及び第2可燃性燃料投入口22から投入されるとして説明したが、第1可燃性燃料投入口21及び第2可燃性燃料投入口22が形成されていればよく、可燃性燃料g1が第1可燃性燃料投入口21から投入されている状態と、可燃性燃料g2が第2可燃性燃料投入口22から投入されている状態とが常に同時に行われている必要はない。したがって、可燃性燃料g1のみがある場合には、可燃性燃料g1が第1可燃性燃料投入口21から投入されている状態のみであってもよく、同様に、可燃性燃料g2のみがある場合には、可燃性燃料g2が第2可燃性燃料投入口22から投入されている状態のみであってもよい。
a 第1可燃性燃料投入口と仮焼炉との間の第1仮焼炉到達距離
b 第2可燃性燃料投入口と仮焼炉との間の第2仮焼炉到達距離
g1 燃焼性の低い可燃性燃料
g2 燃焼性の高い可燃性燃料
G 仕分け前の可燃性燃料
G0 加熱乾燥後の可燃性燃料
1 セメントクリンカー焼成装置
10 可燃性燃料投入システム
20 抽気ダクト
20a 抽気ダクトの単独領域
20b 抽気ダクトの混在領域
21 第1可燃性燃料投入口(複数の可燃性燃料投入口のある可燃性燃料投入口)
22 第2可燃性燃料投入口(複数の可燃性燃料投入口の別の可燃性燃料投入口)
30 可燃性燃料仕分部
31 第1排出管
32 第2排出管
35 仕分け装置本体
40 ロータリーキルン
50 主燃料バーナー
60 仮焼炉
70 クリンカ原料投入部
80 エアクエンチングクーラ
Claims (4)
- 仮焼炉と、
前記仮焼炉より高温で焼成を行うロータリーキルンと、
前記ロータリーキルンから排出されるクリンカを冷却するエアクエンチングクーラと、
前記エアクエンチングクーラから回収されたガスが流れる抽気ダクトと、
粉体状の可燃性燃料を前記抽気ダクト又は前記仮焼炉に投入するための複数の可燃性燃料投入口と、を含み、
前記複数の可燃性燃料投入口のうち第1可燃性燃料投入口は前記抽気ダクトに設けられ、
前記複数の可燃性燃料投入口のうち第2可燃性燃料投入口は前記抽気ダクト又は前記仮焼炉に設けられ、
前記第1可燃性燃料投入口と前記仮焼炉との間の第1仮焼炉到達距離は、前記第2可燃性燃料投入口と前記仮焼炉との間の第2仮焼炉到達距離より長く、
前記第1可燃性燃料投入口から投入された可燃性燃料のアスペクト比の平均値は、前記第2可燃性燃料投入口から投入された可燃性燃料のアスペクト比の平均値より大きい、可燃性燃料投入システム。 - 前記抽気ダクトは、前記第1可燃性燃料投入口から投入された可燃性燃料と、前記第2可燃性燃料投入口から投入された可燃性燃料とが混在する混在領域を有する、請求項1に記載の可燃性燃料投入システム。
- さらに、前記可燃性燃料を、複数の所定の粒径の平均値に基づいて複数の可燃性燃料群に仕分ける可燃性燃料仕分部を含み、
前記可燃性燃料仕分部は、可燃性燃料が前記複数の可燃性燃料群のうち2以上の可燃性燃料群に仕分けられるように、重力分級装置、遠心分離装置又は仕分け篩いを有する、請求項1又は2に記載の可燃性燃料投入システム。 - 請求項1から3のいずれかに記載の可燃性燃料投入システムを用いた可燃性燃料投入方法。
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