JP6672933B2 - 自動車用構造部材、およびその製造方法、金型 - Google Patents

自動車用構造部材、およびその製造方法、金型 Download PDF

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Description

本発明は、鋼板をプレス成形して、キャンバーや捩れなどの寸法精度不良を発生することなく、湾曲したハット状の自動車用構造部材、およびその製造方法、金型に関する。
自動車分野を中心に、軽量化を目的として、440MPa以上の引張強度を有する高強度な鋼板の使用が拡大している。高強度鋼板を用いて、例えばハット形断面の部材を製造すべく曲げ加工やプレス加工すると、成形後に金型から素材を離型した際に、スプリングバックによって目標の製品形状に維持されず、形状が崩れる場合がある。特に、素材の強度の増大するほど、スプリングバック量が増加する傾向にある。ひとえにスプリングバックといっても、角度変化、壁そり、捩れ、稜線そり、キャンバーなどが挙げられ、特にハット部材を成形したときは、縦壁やフランジのスプリングバックの他、キャンバーと呼ばれる長手方向の反りや、捩れが発生し、寸法精度を確保できない。寸法精度が確保されないと、他の部材と接合して組み立てる際に、組み付けが困難となるため、プレス成形時のスプリングバックの抑制は重要な課題である。
ここで、ハット部材とは、図1の断面図の通り、縦壁10c、上側の稜線10b、天板部10aから構成されるコの字状のハット10、もしくはフランジ11a、下側の稜線11b、縦壁10c、上側の稜線10b、天板10aから構成されるフランジ付きのハット11を表す。なお、10dは天板の幅、11cはフランジの幅である。たとえば、これらの構造を有す自動車用構造部材としては、モノコックボディー車のフロントサイドメンバー、フロントピラー、センターピラー、リアサイドメンバー、サイドシル、バンパー、ラダーフレーム車のフレーム部品が挙げられる。
キャンバーは図2の通り、長手方向に対し上下方向(鉛直方向)に湾曲したハット部材をプレス成形した際に、型後に生じる長手方向への反りを表す。プレス成形中の天板部とフランジ部に生じる長手方向応力であり、湾曲の凸側の素材表面に長手方向の引張応力が生じ、逆の表面に長手方向の圧縮応力が生じる。図2中の20は離型する前のハット部材の形状、20aは離型する前のハット部材の上下方向の湾曲の円弧の半径R、21:は離型してキャンバーが生じた後のハット部材の形状、22はキャンバーにより天板が変形する方向を示す。プレス成形後に製品を離型する際に、図3のように、湾曲が元に戻ろうとする弾性回復が生じ、湾曲の凸側で縮み変形、逆の表面で伸び変形が発生する。このような変形が生じると、湾曲の凹側から湾曲凸側へ向かうモーメントが生じて、長手方向に沿った上下の湾曲が平坦に戻ろうとする。図3中の23は上下に湾曲したハット、23aは幅中央の断面A、24は断面Aにおける天板の断面、24aは湾曲凸側に生じる引張応力、24bは湾曲凹側に生じる圧縮応力、24cは湾曲凸側、24dは湾曲凹側、25aは湾曲凹側に離型後に生じる圧縮変形、25bは湾曲凹側に離型後に生じる引張変形を示す。
捩れは図4の通り、長手方向の左右方向(水平方向)に湾曲したハット部材をプレス成形した際に、離型後にハットの軸方向に捩れる形状不良を表す。捩れの要因はプレス成形中の天板部とフランジ部に生じるに生じる不均一な長手方向応力であり、天板およびフランジのそれぞれ部位の湾曲の凸側の素材表面に引張応力、湾曲の凹側に圧縮応力が生じる。図4中の30は離型する前のハット部材の形状、30aは離型する前のハット部材の左右方向の湾曲の円弧の半径R、31は離型して捩りが生じた後のハット部材の形状、32は捩りにより変形する方向を示す。図5のように、プレス成形後に金型から製品を離型する際に弾性回復が生じると、引張変形側から圧縮変形側に捩れるようなモーメントが発生し、結果としてハットの軸方向に捩れるような変形が生じる。図5中の33は左右に湾曲したハット、33aは湾曲凸側の天板に生じる引張応力、33bは湾曲凹側の天板に生じる圧縮応力、33cは湾曲凹側のフランジで縦壁に隣接した位置に生じる引張応力、33dは湾曲凹側のフランジで端部に隣接した位置に生じる圧縮応力、34aは湾曲凸側の天板に生じる圧縮変形、34bは湾曲凹側の天板に生じる引張変形、34cは湾曲凹側のフランジで縦壁に隣接した位置に生じる圧縮変形、34dは湾曲凹側のフランジで端部に隣接した位置に生じる引張変形、34eは捩りを誘発する天板に生じるモーメント、34fは捩りを誘発するフランジに生じるモーメントを示す。
これらの形状不良の抑制のために、古くから金型の見込み、図6の様にエンボスや、あるいはビードを成形するなどの追加加工を施して長手方向の応力を緩和したり、特許文献1のように金型の寸法を微妙に変えて2度打ちしたり、特許文献2のようにハット形の縦壁部を特殊な曲線で構成したりする技術があった。図6中の40は、エンボスやビードと呼ばれる凹凸を示す。
しかしながらこれらの技術では、エンボスやビードなどは大きな凹みとなることが多く、反対側に突出することを必須とし、自動車用構造部材の形状に大きな影響を与える。また金型を多数準備が必要であり、金型の加工に高い精度と手間が要求されるなど、デメリットも多い。更に近年は、単純なハット形だけでなく、長手方向に対し上下に湾曲、あるいは長手方向へ左右に湾曲、もしくはそれらの複合の形状も要求される様になり、それらに従いスプリングバック防止対策も複雑化しつつある。
特開2007−19058号公報 特願2014−131902号公報 特願2008−149351号公報
本発明では、440MPa以上の引張強度を有する鋼板で生じやすいキャンバーや捩れによる形状不良に対して、一般的に用いるエンボスやビードなど自動車用構造部材の形状に影響を及ぼす追加加工を用いず、形状に影響を与えずにキャンバーや捩れが矯正された自動車用構造部材、およびその製造方法、金型を提供する。
発明者らは、キャンバーおよび捩れの課題に対して、形状不良を引き起こす部位に打痕を与えることで解決を図ることを考えた。
キャンバーの発生する要因は、プレス成形中の天板部とフランジ部に湾曲の凸側の素材表面に長手方向の引張応力、逆の表面に長手方向の圧縮応力が生じることで、プレス成形後に金型から製品を離型する際に弾性回復により、湾曲凹側から凸側へ向かうモーメントが生じて、長手方向に沿った上下の湾曲が平坦に戻ろうとするためである。
キャンバー主要因である天板部に生じる応力を減少させる方法として、図7のように、天板部と、さらにはフランジ部へ打痕50を与えることを考案した。打痕を与えた面には圧縮応力が生じるため、湾曲の凸側の素材表面に打痕を与えると、引張から圧縮に天板部の応力状態が変化する。プレス離型時に、湾曲の凸側も裏面側も伸び変形が生じることで、湾曲凹側から凸側へ向かうモーメントを抑制でき、キャンバーを抑制することができる。なお、図7中の50aは打痕を打つ方向、51aは湾曲凹側に離型後に生じる引張変形、51bは湾曲凹側に離型後に生じる引張変形を示す。
次に、捩れの要因は、天板、フランジおよび縦壁のそれぞれ部位の湾曲の凸側の素材表面に引張応力、湾曲の凹側に圧縮応力が生じることで、プレス成形後に金型から製品を離型する際に弾性回復により、引張変形側から圧縮変形側に捩れるようなモーメントが発生し、結果としてハットの軸方向に捩れるためである。
捩れの発生要因である各部位の引張応力を減じる方法として、図8のように、天板およびフランジのそれぞれ部位の湾曲の凸側に、圧痕を打って応力を減少させることを考案した。プレス成形時に引張応力が生じる位置、つまり、天板部については湾曲凸側の縦壁近傍の位置、湾曲凹側のフランジについては縦壁近傍の位置に対して、湾曲凹側の縦壁部に打痕を与え圧縮応力に変化させることが出来る。上述の離型後の引張変形から圧縮変形側に捩れるようなモーメントの発生を抑止して、捩れを抑制することが出来る。図8中の52aは湾曲凸側の天板に生じる圧縮応力、52bは湾曲凹側の天板に生じる圧縮応力、52cは湾曲凹側のフランジで縦壁に隣接した位置に生じる圧縮応力、52dは湾曲凹側のフランジで端部に隣接した位置に生じる圧縮応力、53aは湾曲凸側の天板に生じる引張変形、53bは湾曲凹側の天板に生じる引張変形、53cは湾曲凹側のフランジで縦壁に隣接した位置に生じる引張変形、53dは湾曲凹側のフランジで端部に隣接した位置に生じる引張変形を示す。
本発明は、上記の知見に基づいて完成したものであり、下記(1)〜(9)のプレス成形した自動車用構造部材、下記(10)〜(18)の自動車用構造部材の製造方法、ならびに、下記(19)〜(27)の自動車用構造部材の金型を要旨としている。
(1)断面形状がハット型形状を含み、長手方向に上下に湾曲しているプレス成形された自動車構造部材であって、当該自動車構造部材の天板部の長手方向の上下の湾曲凸側頂点部分に、湾曲の凸側から打痕が1箇所または複数個所形成されていることを特徴とする、プレス成形された自動車構造部材。
(2)断面形状がハット型形状を含み、長手方向に左右に湾曲しているプレス成形された自動車構造部材であって、当該自動車構造部材の天板部外面の長手方向の左右の湾曲凸側頂点部分に、湾曲凸側に沿って、ハット型突出方向から打痕が1箇所または複数個所形成されていることを特徴とする、プレス成形された自動車構造部材。
(3)断面形状がハット型形状を含み、前記長手方向の上下の湾曲および長手方向の左右の湾曲の両方を含むプレス成形された自動車構造部材であって、当該自動車構造部材の天板部の長手方向の上下の湾曲凸側頂点部分に、湾曲の凸側から打痕が1箇所または複数個所形成されており、かつ当該自動車構造部材の天板部外面の長手方向の左右の湾曲凸側頂点部分に、湾曲凸側に沿って、ハット型突出方向から打痕が1箇所または複数個所形成されていることを特徴とする、プレス成形された自動車構造部材。
(4)前記自動車構造部材が長手方向上下に湾曲している場合、さらに天板部の長手方向の上下の湾曲凸側頂点部分脇のフランジ部にも、湾曲の凸側から打痕が1箇所または複数個所形成されていることを特徴とする、上記(1)または(3)に記載のプレス成形された自動車構造部材。
(5)前記自動車構造部材が長手方向左右に湾曲している場合、さらに天板部の長手方向の左右の湾曲凸側頂点部分の脇の湾曲内側縦壁部にも、湾曲凸側に沿って、湾曲の凸側とは反対側から打痕が1箇所または複数個所形成されていることを特徴とする、(2)または(3)に記載のプレス成形された自動車構造部材。
(6)前記自動車構造部材が長手方向左右に湾曲している場合、さらに天板部の長手方向の左右の湾曲凸側頂点部分の脇の湾曲内側フランジ部にも、湾曲凸側に沿って、ハット型突出方向から打痕が1箇所または複数個所形成されていることを特徴とする、(2)、(3)、(5)のいずれか1項に記載のプレス成形された自動車構造部材。
(7)前記打痕は、前記自動車構造部材の湾曲部頂点から稜線に沿って±80mm範囲内に形成されていることを特徴とする、(1)乃至(6)のいずれか1項に記載のプレス成形された自動車構造部材。
(8)前記打痕は、素材の板厚をt、ハットの天板部の幅をW、フランジ部の幅をW’、湾曲部の円弧の半径をR、押込む打痕の体積Vが0.05×t×(3.14×((W/6)^2+2×(W’/3)^2))×(4.2/R0.23)≦ V ≦ 0.35×t×(3.14×((W/6)^2+2×(W’/3)^2))×(4.2/R0.23)であることを特徴とする、(1)乃至(7)のいずれか1項に記載のプレス成形された自動車構造部材。
(9)前記打痕は、外接矩形を描いた際に、短辺側が5mm以上、長辺側が80mm以下であることを特徴とすることを特徴とする、(1)乃至(8)のいずれか1項に記載のプレス成形された自動車構造部材。
(10)プレス成形により、断面形状にハット型形状を含み、長手方向に上下に湾曲させる自動車構造部材の製造方法であって、プレス成形の途中で、当該自動車構造部材の天板部の長手方向の上下の湾曲凸側頂点部分に、湾曲の凸側から1箇所または複数個所に打痕を形成することを特徴とする、プレス成形による自動車構造部材の製造方法。
(11)プレス成形により断面形状がハット型形状を含み、長手方向に左右に湾曲させる自動車構造部材の製造方法であって、プレス成形の途中で、当該自動車構造部材の天板部外面の長手方向の左右の湾曲凸側頂点部分に、湾曲凸側に沿って、ハット型突出方向から1箇所または複数個所の打痕を形成することを特徴とする、プレス成形による自動車構造部材の製造方法。
(12)プレス成形により、断面形状がハット型形状を含み、前記長手方向に上下に湾曲および長手方向に左右に湾曲の両方をさせる自動車構造部材の製造方法であって、プレス成形の途中で、当該自動車構造部材の天板部の長手方向の上下の湾曲凸側頂点部分に、湾曲の凸側から1箇所または複数個所に打痕を形成し、かつ同時にもしくは前記打痕の形成の前または後で、当該自動車構造部材の天板部外面の長手方向の左右の湾曲凸側頂点部分に、ハット型突出方向から1箇所または複数個所に打痕を形成することを特徴とする、プレス成形による自動車構造部材の製造方法。
(13)プレス成形により、前記自動車構造部材を長手方向上下に湾曲させる場合、さらに天板部の長手方向の上下の湾曲凸側頂点部分脇のフランジ部にも、湾曲の凸側から1箇所または複数個所に打痕を形成することを特徴とする、(10)または(12)に記載のプレス成形による自動車構造部材の製造方法。
(14)プレス成形により、前記自動車構造部材を長手方向に左右に湾曲させる場合、さらに天板部の長手方向の左右の湾曲凸側頂点部分の脇の湾曲内側縦壁部にも、湾曲凸側に沿って、湾曲の凸側とは反対側から1箇所または複数個所に打痕を形成することを特徴とする、(11)または(12)に記載のプレス成形による自動車構造部材の製造方法。
(15)プレス成形により、前記自動車構造部材を長手方向に左右に湾曲させる場合、さらに天板部の長手方向の左右の湾曲凸側頂点部分の脇の湾曲内側フランジ部にも、湾曲凸側に沿って、ハット型突出方向から1箇所または複数個所に打痕を形成することを特徴とする、(11)、(12)、(14)のいずれか1項に記載のプレス成形による自動車構造部材の製造方法。
(16)前記打痕は、前記自動車構造部材の湾曲部頂点から稜線に沿って±80mm範囲内に形成することを特徴とする、(10)乃至(15)のいずれか1項に記載のプレス成形による自動車構造部材の製造方法。
(17)前記打痕は、素材の板厚をt、ハットの天板部の幅をW、フランジ部の幅をW’、湾曲部の円弧の半径をR、押込む打痕の体積Vが0.05×t×(3.14×((W/6)^2+2×(W’/3)^2))×(4.2/R0.23)≦ V ≦ 0.35×t×(3.14×((W/6)^2+2×(W’/3)^2))×(4.2/R0.23)であることを特徴とする、(10)乃至(16)のいずれか1項に記載のプレス成形による自動車構造部材の製造方法。
(18)前記打痕は、外接矩形を描いた際に、短辺側が5mm以上、長辺側が80mm以下とすることを特徴とすることを特徴とする、(10)乃至(17)のいずれか1項に記載のプレス成形による自動車構造部材の製造方法。
(19)プレス成形により、断面形状にハット型形状を含み、長手方向に上下に湾曲させる自動車構造部材の金型であって、プレス成形の途中で、当該自動車構造部材の天板部の長手方向の上下の湾曲凸側頂点部分に、湾曲の凸側から箇所または複数個所に打痕を形成する打痕金型を有することを特徴とする、プレス成形による自動車構造部材の金型。
(20)プレス成形により断面形状がハット型形状を含み、長手方向に左右に湾曲させる自動車構造部材の金型であって、プレス成形の途中で、当該自動車構造部材の天板部外面の長手方向の左右の湾曲凸側頂点部分に、湾曲凸側に沿って、ハット型突出方向から1箇所または複数個所の打痕を形成する打痕金型を有することを特徴とする、プレス成形による自動車構造部材の金型。
(21)プレス成形により、断面形状がハット型形状を含み、前記長手方向に上下に湾曲および長手方向に左右に湾曲の両方をさせる自動車構造部材の金型であって、プレス成形の途中で、当該自動車構造部材の天板部の長手方向の上下の湾曲凸側頂点部分に、湾曲の凸側から1箇所または複数個所に打痕を形成する打痕金型を有し、かつ同時にもしくは前記打痕の形成の前または後で、当該自動車構造部材の天板部外面の長手方向の左右の湾曲凸側頂点部分に、湾曲凸側に沿って、ハット型突出方向から1箇所または複数個所に打痕を形成する打痕金型を有することを特徴とする、プレス成形による自動車構造部材の金型。
(22)プレス成形により、前記自動車構造部材を長手方向上下に湾曲させる金型の場合、さらに天板部の長手方向の上下の湾曲凸側頂点部分脇のフランジ部にも、湾曲の凸側から1箇所または複数個所に打痕を形成する打痕金型を有することを特徴とする、(19)または(21)に記載のプレス成形による自動車構造部材の金型。
(23)プレス成形により、前記自動車構造部材を長手方向に左右に湾曲させる金型の場合、さらに天板部の長手方向の左右の湾曲凸側頂点部分の脇の湾曲内側縦壁部にも、湾曲凸側に沿って、湾曲の凸側とは反対側から1箇所または複数個所に打痕を形成する打痕金型を有することを特徴とする、(20)または(21)に記載のプレス成形による自動車構造部材の金型。
(24)プレス成形により、前記自動車構造部材を長手方向に左右に湾曲させる金型の場合、さらに天板部の長手方向の左右の湾曲凸側頂点部分の脇の湾曲内側フランジ部にも、湾曲凸側に沿って、ハット型突出方向から1箇所または複数個所に打痕を形成する打痕金型を有することを特徴とする、(20)、(21)、(23)のいずれか1項に記載のプレス成形による自動車構造部材の金型。
(25)前記打痕が、前記自動車構造部材の湾曲部頂点から稜線に沿って±80mm範囲内に形成されるように打痕金型が配置されていることを特徴とする、(19)乃至(24)のいずれか1項に記載のプレス成形による自動車構造部材の金型。
(26)前記打痕が、素材の板厚をt、ハットの天板部の幅をW、フランジ部の幅をW’、湾曲部の円弧の半径をR、押込む打痕の体積Vが0.05×t×(3.14×((W/6)^2+2×(W’/3)^2))×(4.2/R0.23)≦ V ≦ 0.35×t×(3.14×((W/6)^2+2×(W’/3)^2))×(4.2/R0.23)となる打痕金型であることを特徴とする、(19)乃至(25)のいずれか1項に記載のプレス成形による自動車構造部材の金型。
(27)前記打痕が、外接矩形を描いた際に、短辺側が5mm以上、長辺側が80mm以下となるような打痕金型であることを特徴とする、(19)乃至(26)のいずれか1項に記載のプレス成形による自動車構造部材の金型。
本発明では、打痕という手段によって、自動車用構造部材をプレス成形する際に生じる部品内の応力の不均一さを抑制することで、形状不良現象の一つであるキャンバーと捩れを防ぐことができる。
また、従来の方法であるビードやエンボスなどの新たな形状を天板に形成する方法と異なり、本発明は他部品との干渉を考慮する必要が無く設計自由度が高い解決方法である。
さらに、部品の衝突時に、従来の方法であるエンボスやビードによる方法が、エンボスやビードが起点となって部材が断面崩壊をして衝突性能が低下する懸念がある一方で、打痕による方法では衝突性能が低下する懸念がない。例えば、ハット部材の3点曲げ圧潰のFEM解析を行ったところ、打痕を形成した条件はエンボスを形成した条件に比べて、衝突性能は1.06倍となったり、後述の実施例の記載のように捩れやキャンバーが改善され、その意義は大きい。
ハット型断面を有する自動車用構造部材の断面図とハットの各位置の名称に関する説明図であり、(a)はフランジがなくコの字の形状のもの、(b)はフランジを有する形状のものを表す図である。 スプリングバック不具合の一種であるキャンバーに関する説明図である。 キャンバーの発生の要因に関する説明図であり、(a)は上下に湾曲形状を有すハット部材、(b)と(c)は(a)の巾中央の断面図であり、(b)はプレス成形中に湾曲部の表裏面に生じる応力、(c)はプレス成形終了後に金型から取り出した後の湾曲部の表裏面に生じる変形の方向を示す図である。 スプリングバック不具合の一種である捩れに関する説明図である。 捩れの発生の要因に関する説明図であり、(a)は左右に湾曲形状を有するハット部材がプレス成形中にうける応力を示しており、(b)はプレス成形終了後に金型から取り出した後のハット部材に生じる変形の方向を示す図である。 従来のキャンバーや捩れ対策方法であるビードやエンボスに関する説明図である。 打痕によりキャンバーを抑制する方法に関する説明図であり、(a)は打痕を押込む位置を示しており、(b)打痕を押込んだ後に金型から取り出した後の湾曲部の表裏面に生じる変形の方向を示す図である。 打痕により捩れを抑制する方法に関する説明図であり、(a)は打痕を押込む位置を示しており、(b)打痕を押込んだ後に金型から取り出した後の湾曲部の表裏面に生じる変形の方向を示す図である。 コの字状のハット部材に対して、天板に打痕を打つ際の断面図であり、(a)はハット部材の成形にパッド、パンチおよびダイを用いた場合であり、(b)はハット部材の成形にパンチおよびダイを用いた場合の図である フランジ付きのハット部材に対して、天板に打痕を打つ際の断面図であり、(a)はハット部材の成形にパッド、ブランクホルダー、パンチおよびダイを用いた場合であり、(b)はハット部材の成形にブランクホルダー、パンチおよびダイを用いた場合であり、(c)はハット部材の成形にパッド、パンチおよびダイを用いた場合であり、(d)はハット部材の成形にパンチおよびダイを用いた場合の図である。 キャンバーを抑制するため、上下に湾曲したハット部材に対して、天板およびフランジに対して湾曲凸側から打痕を打つ位置に関する説明図である。 捩りを抑制するため、左右に湾曲したハット部材に対して、天板およびフランジに対して打痕を打つ位置に関する説明図である。 捩りを抑制するため、左右に湾曲したハット部材に対して、縦壁に対して打痕を打つ位置や打痕の方向に関する説明図である。 打痕を形成する位置の範囲に関する説明図であり、(a)は円弧状と直線部の湾曲部を有するハット部材に対する形成範囲を示しており、(b)は楕円状と直線部の湾曲部を有するハット部材に対する形成範囲を示しており、(c)は円弧形状と楕円状と直線部を組み合わせた曲線の湾曲部を有するハット部材に対する形成範囲を示しており、(d)は周期的な曲線の湾曲部を有するハット部材に対する形成範囲を示す図である。 上下に湾曲したハット部材に対して、押込む打痕の体積がキャンバーの抑制効果に及ぼす影響に関する説明図である。 左右に湾曲したハット部材に対して、押込む打痕の体積が捩れの抑制効果に及ぼす影響に関する説明図である。 打痕を形成する金型の先端の形状に関する説明図である。 上下に湾曲したコの字状ハットに対して、打痕の打込む方向や押込み量がキャンバーの抑制効果に与える影響に関する説明図である。 左右に湾曲したコの字状ハットに対して、打痕の打込む位置や押込み量が捩れの抑制効果に与える影響に関する説明図である。 上下に湾曲したフランジ付きハットに対して、打痕の押込み量がキャンバーの抑制効果に与える影響に関する説明図である。 左右に湾曲したフランジ付きハットに対して、打痕の押込み量が捩れの抑制効果に与える影響に関する説明図である。 左右に湾曲したフランジ付きハットに対して、縦壁の打痕が捩れの抑制効果に与える影響に関する説明図である。
以下に、本発明の自動車用構造部材、自動車用構造部材の製造方法、ならびに、製造装置について、図面を参照しながら説明する。
本発明においては、スプリングバックが生じて寸法精度の確保が難しい、440MPa以上の引張強度を有する熱延鋼板、冷延鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板、または、合金化溶融亜鉛めっき鋼板をブランク(成形する前の板材)として、長手方向の上下に湾曲したハット部材、長手方向の左右に湾曲したハット部材、および、長手方向の上下および左右の両方の湾曲を含むハット部材を成形する際に、打痕を打つことでスプリングバックを抑制するものである。
打痕とは、打痕を打つ表面とは逆の表面への飛び出し量を実質的に0としたものである。ただし、金型が浮くなどの要因で飛び出しが生じる場合も考慮されるので、裏の表面への飛び出しは板厚の1%までは許容されるものである。一般的に、従来の形状凍結性向上方法であるエンボスやビードの成形深さは、例えばBピラーでは素材板厚1.6mmに対して深さ6mm、ロッカーでは素材板厚1.4mmに対して3mm、リアサイドフレームでは素材板厚1.8mmに対し深さ7mmであり、ルーフレールでは素材板厚1.6mmに対して10mmであり、元の板厚に比べて100%以上の深さを有す。つまり、エンボスやビードは板厚の100%以上の深さを有することが一般的であり、打痕の飛び出し量より大きく、本発明の打痕はエンボスやビードとは異なる。
コの字状のハット形状は、通常、図9(a)のようにパンチ60上にブランクを置いた後に天板となる部分をパッド62とパンチ60で挟持しながらダイ61を下降させてプレス成形する。または、パッド62を省略して、図9(b)のようにパンチ60上にブランクを置いた後にダイ61を下降させて成形する場合もある。いずれの場合でも、例えば天板に対して打痕50を打つ場合は、打痕を打つ位置のパッド62やダイ61の金型に穴を開けておき、打痕の金型と打痕の金型用の加圧機構を組み込めば、打痕を打つ周囲の位置を押さえながら打痕を打つこが出来る。このようにすれば、打つ表面とは逆の表面への飛び出し量を抑制することができる。
フランジ付きのハット形状は、通常、図10(a)のようにパンチ60とブランクホルダー63上にブランクを置いた後、天板となる部分をパッド62とパンチ60で挟持してから、ダイ61を下降させ、フランジとなる部分をブランクホルダー63とダイで挟持しながらプレス成形をする。または、パッド62やブランクホルダー63を省略して、図10(b)のようにパンチ60とブランクホルダー63上にブランクを置いた後、ダイ61を下降させ、フランジとなる部分をブランクホルダー63とダイ61で挟持しながらプレス成形をする場合や、図10(c)のように、パンチ上にブランクを置いた後、天板となる部分をパッド62とパンチ60で挟持してから、ダイ61を下降させてプレス成形する場合、図10(d)のようにパンチ60上にブランクを置いた後にダイ61を下降させて成形する場合もある。いずれの場合でも、例えば天板に対して打痕を打つ場合は、打痕を打つ位置のパッドやダイの金型に穴を開けておき、打痕の金型と打痕の金型用の加圧機構を組み込めば、打痕を打つ周囲の位置を押さえながら打痕を打つこが出来る。このようにすれば、打つ表面とは逆の表面への飛び出し量を抑制することができる。
ハット部材のプレス成形中に打痕を押し込む方法以外に、一度ハット形状に成形してキャンバーや捩れが発生した成形品を再度金型で挟持しながら、打痕を押し込むことでもスプリングバックを抑制することが可能である。通常、自動車用構造部材の成形工程では、ハット状に成形した後に、不要なフランジの切断、配線や水抜き用の穴を打抜くトリム工程やフランジを再度曲げる寄せ曲げの工程を含むので、これらの工程と同時に打痕を打ち込むことで、余分な工程を増やすことなくスプリングバックを抑制した最終製品を得ることができる。
キャンバーや捩れの要因となる引張応力が生じる位置に対して、打痕を打つことで、打った部位の周囲に圧縮応力が生じて、引張応力が圧縮応力へ変化することで寸法精度を向上させる。そのため、引張応力が大きく生じている位置に打つことが必要であり、図11のように、キャンバーに対しては、上下方向に湾曲があるハット部材の天板部の湾曲凸側頂点部分に対して湾曲凸側から1箇所または複数個所に打痕することが望ましい。さらには当該天板部の長手方向の上下の湾曲凸側頂点部分脇のフランジ部にも、フランジ部の湾曲凸側頂点部分に対して湾曲凸側から打痕することが望ましい。70は上下に湾曲したハット部材における湾曲の頂点を示す。
捩れに対しては、図12のように、天板部外面の長手方向の左右の湾曲凸側頂点部分に、湾曲凸側に沿って1箇所または複数個所に打痕を与えることが望ましい。さらには天板部の長手方向の左右の湾曲凸側頂点部分の脇の湾曲内側フランジ部にも、湾曲凸側に沿って、ハット型突出方向から1箇所または複数個所に打痕することが好ましい。71は左右に湾曲したハット部材における湾曲凸側、72は左右に湾曲したハット部材における湾曲凹側、73は左右に湾曲したハット部材における湾曲の頂点を示す。
さらに特許文献3で用いた手法、即ち図13に示すように、天板部の長手方向の左右の湾曲凸側頂点部分の脇の湾曲内側縦壁部にも、湾曲凸側に沿って、ハット型突出方向から1箇所または複数個所打痕することも好ましい。74は湾曲凹側の縦壁に打つ打痕を示す。
尚、ハット部材にフランジがないコの字型のハット部材であれば、キャンバー、捩じりのいずれの場合でもフランジ部への打痕は不要である。
打痕の位置としての頂点部分は、頂点1点に限らず、打痕の中心が天板部とフランジ部にある湾曲頂点から湾曲の稜線に沿って±80mmの範囲内であることが望ましい。この範囲に打痕が単独でも複数打つことで、形状凍結性向上効果を発現する。例えば湾曲部の形状は円弧形状であれば、湾曲部の最頂点は図14(a)のように、円弧の端の点AとBの中点Cである。最頂点から±80mmの範囲が打痕の中心の位置となる。円弧部が直線部と接続されている場合は、打痕を打つ範囲は直線部も含んで±80mmである。図14(b)のように、湾曲部の形状が楕円形状であれば、点AとBの中点Cが最頂点とし、最頂点から±80mmの範囲が打痕の位置となる。図14(c)のように、円弧や楕円が複数組み合わされて曲線となっている場合は、各円弧の端の点AとBの中点C、各楕円の端の点のDとEの中点Fを頂点として、頂点から±80mmの範囲が打痕の位置となる。図14(d)のように、sinカーブのように周期的な湾曲部を有する場合には、たとえば周期関数をAsinθとすると、その関数の微分値Acosθが0となる位置を頂点とし、その頂点の周囲±80mmの範囲が打痕の位置となる。なお、74は湾曲凹側の縦壁に打つ打痕、80は円弧形状を有する湾曲部、80aは頂点、80bはR部、80cは直線部、81は楕円形状を有する湾曲部、82は複数の円弧形状を有する湾曲部、82はAsinθの周期的なカーブの形状を有する湾曲部、83は82の周期的なカーブの関数を微分して得られるAcosθのカーブを示す。
成形中に引張応力が生じている位置に打痕を形成すると効果があるので、打痕を形成する位置と範囲については、FEM解析で予めに引張応力が生じている位置を確認することが望ましい。
湾曲部の頂点近傍に打痕を少しでも押し込むことで形状凍結効果が表れるが、打痕の押し込む表面積と押込み深さの積である押込み体積が増大するに伴い、打痕で生じる圧縮応力が増加して形状凍結効果を向上する。発明者が検討したところ、1個当たりの打痕を押し込む体積Vは、
0.05×t×(3.14×((W/6)^2+2×(W’/3)^2))×(4.2/R0.23
≦ V ≦
0.35×t×(3.14×((W/6)^2+2×(W’/3)^2))×(4.2/R0.23
の範囲であることが望ましい。ハットの幅をW、フランジの幅をW’、ハットの湾曲部の円弧の半径をR、素材の板厚をtとする。ハットの湾曲部が楕円の場合は長径と短径の平均値をRとする。
キャンバー量と捩れ角度の抑制効果をそれぞれ、図15と図16に示す。それぞれ縦軸にキャンバーと捩れの量、横軸に打痕の押込み体積VをZで割った値を示す。ここで、
Z=t×(3.14×((W/6)^2+2×(W’/3)^2))×(4.2/R0.23
とする。板厚tが厚く、ハット部材の天板の幅Wやフランジの幅W’が大きく、言い換えれば、ハット全体の幅が大きく、湾曲のRが小さいほど、キャンバーや捩れを誘発するモーメントが増すため、形状不良を抑制するために必要な打痕を押し込む体積Vが増大する。板厚t、ハット部材の天板の幅W、フランジ幅W’、湾曲の円弧の半径Rがキャンバーや捩れに及ぼす影響度を整理した数値として定数Zを定義する。板厚tやハットの形状に依ることなく、打痕を押し込む体積Vを定数Zで割った値V/Zの大小によってキャンバーや捩れの抑制効果が変化して、特に、V/Zが0.05以上0.35以下の値であればキャンバーや捩れの抑制があることを知見した。
例えば、素材の強度を980MPa、板厚を4.0mm、ハット部材の幅は60mm、フランジの幅は20mmとし、湾曲の円弧の半径Rを変化させた。VをZで割った値は0.05〜0.35があれば、キャンバーと捩れともに抑制に効果がある。
打痕の大きさは、打痕に対して外接矩形を描いた際には、一辺側は5mm以上、もう一辺側は80mm以下が望ましい。短辺側が5mm以下の場合は、打痕用の金型が押し込む時の荷重に耐えられず折損する可能性があるため好ましくない。長辺側は80mm以上の場合は、押し込むときの負荷荷重が過大となるため好ましくない。
打痕の金型形状は、角部を有すると応力集中により打痕用の金型が欠損する可能性があるので、図17のような球頭形、楕円頭体、フィレット形状を有す円筒や角筒などが望ましい。フィレット形状を有する場合は1mm以上のフィレット半径を設定することがさらに望ましい。なお、90は球頭形状、91は円筒形状、92は角筒形状、93はフィレット形状を示す。
実施例1
有限要素法解析(以下、FEMと称する)を用いて、打痕によるキャンバーの抑制効果を調査した。FEMには汎用有限要素プログラムコードのLS−DYNA ver.971を用いた。以下の実施例ではすべてFEM解析を用いた解析結果である。素材が980MPa、板厚が4mmとし、湾曲Rが750mm、天板部の幅が60mm、稜線Rが10mmで上下へ湾曲したコの字状のハットのプレス成形を行い、下死点で打痕を押し込む以外の部分を挟持した状態で、打痕を天板部へ打ち込んだ。打痕を打込む位置は湾曲部の頂点とした。打痕の打ち込み方向は、湾曲凸方向の表面側とその裏側から打ち込んだ2パターンとした。素材の板厚をt、ハットの天板部の幅をW、湾曲部の円弧の半径をRとして、Zを前述のように、t×(3.14×((W/6)^2))×(4.2/R0.23)と定義し、打痕の押し込む体積を0.1Zと0.2Zとした。
金型から成形品を離型した後のキャンバー量をスプリングバック解析より求めた結果を図18に示す。打痕の方向には湾曲部の外側から打ち込まなければキャンバーの抑制の効果が表れない。湾曲部の外側から打ち込んだ際、0.1Z、0.2Zの押込み体積を与えるとキャンバーの抑制効果を発揮する。押込み体積が大きいほど、キャンバーの抑制効果を発揮する。
実施例2
素材が980MPa、板厚が4mmとし、湾曲Rが400mm、天板部の幅が80mm、稜線Rが10mmで左右へ湾曲したコの字状のハット部材のプレス成形を行い、下死点で打痕を押し込む以外の部分を挟持した状態で、打痕を天板へ打込んだ。打痕を打込む位置は、湾曲凸部側の湾曲の頂点と湾曲凹部側の湾曲の頂点の2パターンとした。素材の板厚をt、ハットの天板部の幅をW、湾曲部の円弧の半径をRとして、Zを前述のように、t×(3.14×((W/6)^2)×(4.2/R0.23)と定義し、打痕の押し込む体積を0.15Zと0.25Zとした。
金型から成形品を離型した後の捩れ量をスプリングバック解析より求めた結果を図19に示す。打痕は湾曲凸部側の頂点から打ち込まなければ捩れの抑制の効果が表れない。湾曲凸部側の頂点から打ち込んだ際、0.15Z、0.25Zの押込み体積を与えると捩れの抑制効果を発揮する。押込み体積が大きいほど、捩れの抑制効果を発揮する。
実施例3
素材が980MPa、板厚が4mmとし、湾曲Rが750mm、天板部の幅が60mm、稜線Rが10mm、フランジの幅が10mmで上下へ湾曲したフランジ付きハットのプレス成形を行い、下死点で打痕を押し込む以外の部分を挟持した状態で、打痕を天板部および左右のフランジ部の計3箇所へ打ち込んだ。3箇所の打痕を打込む位置は湾曲部の頂点とした。打痕の打ち込み方向は、湾曲凸方向の表面側から打ち込んだ。素材の板厚をt、ハットの天板部の幅をW、フランジの幅をW’、湾曲部の円弧の半径をRとして、Zを前述のように、t×(3.14×((W/6)^2+2×(W’/3)^2))×(4.2/R0.23)と定義し、打痕の押し込む体積を0.1Zと0.2Zとした。
金型から成形品を離型した後のキャンバー量をスプリングバック解析より求めた結果を図20に示す。0.1Z、0.2Zの押込み体積を与えるとキャンバーの抑制効果を発揮する。
実施例4
素材が980MPa、板厚が4mmとし、湾曲Rが400mm、天板部の幅が80mm、稜線Rが10mm、フランジの幅が10mmで左右へ湾曲したフランジ付きハットのプレス成形を行い、下死点で打痕を押し込む以外の部分を挟持した状態で、打痕を天板部、湾曲凹側のフランジ部の計2箇所へ打ち込んだ。打痕を打ち込む位置は、天板部は湾曲凸側の位置で湾曲の頂点、湾曲凹側のフランジ部は湾曲凸側の位置、つまり、縦壁側の位置で湾曲の頂点とした。素材の板厚をt、ハットの天板部の幅をW、フランジの幅をW’、湾曲部の円弧の半径をRとして、Zを前述のように、t×(3.14×((W/6)^2+2×(W’/3)^2))×(4.2/R0.23)と定義し、打痕の押し込む体積を0.15Zと0.25Zとした。
金型から成形品を離型した後の捩り量をスプリングバック解析より求めた結果を図21に示す。0.15Z、0.25Zの押込み体積を与えると捩れの抑制効果を発揮する。押込み体積が大きいほど、捩れの抑制効果を発揮する。
実施例5
素材が980MPa、板厚が4mmとし、湾曲Rが400mm、天板部の幅が80mm、稜線Rが10mm、フランジの幅が10mmで左右へ湾曲したフランジ付きハットのプレス成形を行い、下死点で打痕を押し込む以外の部分を挟持した状態で、打痕を天板部、湾曲凹側のフランジ部、湾曲凹側に連なる縦壁部の計3箇所へ打ち込んだ。打痕を打ち込む位置は、天板部は湾曲凸側の位置で湾曲の頂点、湾曲凹側のフランジ部は湾曲凸側の位置、つまり、縦壁側の位置で湾曲の頂点、湾曲凹側に連なる縦壁部はハット高さの半分の高さで湾曲の頂点とした。加えて、比較例として、実施例4で記した、天板部は湾曲凸側の位置で湾曲の頂点、湾曲凹側のフランジ部は湾曲凸側の位置、つまり、縦壁側の位置で湾曲の頂点の2箇所に打痕を打ち込んだ結果も記載する。素材の板厚をt、ハットの天板部の幅をW、フランジの幅をW’、湾曲部の円弧の半径をRとして、Zを前述のように、t×(3.14×((W/6)^2+2×(W’/3)^2))×(4.2/R0.23)と定義し、打痕の押し込む体積を0.15Zと0.25Zとした。
金型から成形品を離型した後の捩り量をスプリングバック解析より求めた結果を図22に示す。打痕が2箇所でも、縦壁を加えた3箇所でも0.15Z、0.25Zの押込み体積を与えると捩れの抑制効果を発揮する。縦壁を加えた3箇所に打痕したほうが、2箇所に比べてより大きな捩りの抑制効果を発揮する。
10:コの字状のハット
10a:天板
10b:上側の稜線R
10c:縦壁
10d:天板の幅W
11:フランジ付きのハット
11a:フランジ
11b:下側の稜線R
11c:フランジの幅W’
20:離型する前のハット部材の形状
20a:離型する前のハット部材の上下方向の湾曲の円弧の半径R
21:離型してキャンバーが生じた後のハット部材の形状
22:キャンバーにより天板が変形する方向
23:上下に湾曲したハット
23a:幅中央の断面A
24:断面Aにおける天板の断面
24a:湾曲凸側に生じる引張応力
24b:湾曲凹側に生じる圧縮応力
24c:湾曲凸側
24d:湾曲凹側
25a:湾曲凹側に離型後に生じる圧縮変形
25b:湾曲凹側に離型後に生じる引張変形
25c:キャンバーを誘発する天板に生じるモーメント
30:離型する前のハット部材の形状
30a:離型する前のハット部材の左右方向の湾曲の円弧の半径R
31:離型して捩りが生じた後のハット部材の形状
32:捩りにより変形する方向
33:左右に湾曲したハット
33a:湾曲凸側の天板に生じる引張応力
33b:湾曲凹側の天板に生じる圧縮応力
33c:湾曲凹側のフランジで縦壁に隣接した位置に生じる引張応力
33d:湾曲凹側のフランジで端部に隣接した位置に生じる圧縮応力
34a:湾曲凸側の天板に生じる圧縮変形
34b:湾曲凹側の天板に生じる引張変形
34c:湾曲凹側のフランジで縦壁に隣接した位置に生じる圧縮変形
34d:湾曲凹側のフランジで端部に隣接した位置に生じる引張変形
34e:捩りを誘発する天板に生じるモーメント
34f:捩りを誘発するフランジに生じるモーメント
40:エンボスやビードと呼ばれる凹凸
50:打痕
50a:打痕を打つ方向
51a:湾曲凹側に離型後に生じる引張変形
51b:湾曲凹側に離型後に生じる引張変形
52a:湾曲凸側の天板に生じる圧縮応力
52b:湾曲凹側の天板に生じる圧縮応力
52c:湾曲凹側のフランジで縦壁に隣接した位置に生じる圧縮応力
52d:湾曲凹側のフランジで端部に隣接した位置に生じる圧縮応力
53a:湾曲凸側の天板に生じる引張変形
53b:湾曲凹側の天板に生じる引張変形
53c:湾曲凹側のフランジで縦壁に隣接した位置に生じる引張変形
53d:湾曲凹側のフランジで端部に隣接した位置に生じる引張変形
60:パンチ
61:ダイ
62:パッド
63:ブランクホルダー
70:上下に湾曲したハット部材における湾曲の頂点
71:左右に湾曲したハット部材における湾曲凸側
72:左右に湾曲したハット部材における湾曲凹側
73:左右に湾曲したハット部材における湾曲の頂点
74:湾曲凹側の縦壁に打つ打痕
80:円弧形状を有する湾曲部
80a:頂点
80b:R部
80c:直線部
81:楕円形状を有する湾曲部
82:複数の円弧形状を有する湾曲部
82:Asinθの周期的なカーブの形状を有する湾曲部
83:82の周期的なカーブの関数を微分して得られるAcosθのカーブ
90:球頭形状
91:円筒形状
92:角筒形状
93:フィレット形状

Claims (27)

  1. 断面形状がハット型形状を含み、長手方向に上下に湾曲しているプレス成形された自動車構造部材であって、当該自動車構造部材の天板部の長手方向の上下の湾曲凸側頂点部分に、湾曲の凸側から打痕が1箇所または複数個所形成されていることを特徴とする、プレス成形された自動車構造部材。
  2. 断面形状がハット型形状を含み、長手方向に左右に湾曲しているプレス成形された自動車構造部材であって、当該自動車構造部材の天板部外面の長手方向の左右の湾曲凸側頂点部分に、湾曲凸側に沿って、ハット型突出方向から打痕が1箇所または複数個所形成されていることを特徴とする、プレス成形された自動車構造部材。
  3. 断面形状がハット型形状を含み、前記長手方向の上下の湾曲および長手方向の左右の湾曲の両方を含むプレス成形された自動車構造部材であって、当該自動車構造部材の天板部の長手方向の上下の湾曲凸側頂点部分に、湾曲の凸側から打痕が1箇所または複数個所形成されており、かつ当該自動車構造部材の天板部外面の長手方向の左右の湾曲凸側頂点部分に、湾曲凸側に沿って、ハット型突出方向から打痕が1箇所または複数個所形成されていることを特徴とする、プレス成形された自動車構造部材。
  4. 前記自動車構造部材が長手方向上下に湾曲している場合、さらに天板部の長手方向の上下の湾曲凸側頂点部分脇のフランジ部にも、湾曲の凸側から打痕が1箇所または複数個所形成されていることを特徴とする、請求項1または3に記載のプレス成形された自動車構造部材。
  5. 前記自動車構造部材が長手方向左右に湾曲している場合、さらに天板部の長手方向の左右の湾曲凸側頂点部分の脇の湾曲内側縦壁部にも、湾曲凸側に沿って、湾曲の凸側とは反対側から打痕が1箇所または複数個所形成されていることを特徴とする、請求項2または3に記載のプレス成形された自動車構造部材。
  6. 前記自動車構造部材が長手方向左右に湾曲している場合、さらに天板部の長手方向の左右の湾曲凸側頂点部分の脇の湾曲内側フランジ部にも、湾曲凸側に沿って、ハット型突出方向から打痕が1箇所または複数個所形成されていることを特徴とする、請求項2、3、5のいずれか1項に記載のプレス成形された自動車構造部材。
  7. 前記打痕は、前記自動車構造部材の湾曲部頂点から稜線に沿って±80mm範囲内に形成されていることを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか1項に記載のプレス成形された自動車構造部材。
  8. 前記打痕は、素材の板厚をt、ハットの天板部の幅をW、フランジ部の幅をW’、湾曲部の円弧の半径をR、打痕を押込む打痕の体積Vが0.05×t×(3.14×((W/6)^2+2×(W’/3)^2))×(4.2/R0.23)≦ V ≦ 0.35×t×(3.14×((W/6)^2+2×(W’/3)^2))×(4.2/R0.23)であることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか1項に記載のプレス成形された自動車構造部材。
  9. 前記打痕は、外接矩形を描いた際に、短辺側が5mm以上、長辺側が80mm以下であることを特徴とすることを特徴とする、請求項1乃至8のいずれか1項に記載のプレス成形された自動車構造部材。
  10. プレス成形により、断面形状にハット型形状を含み、長手方向に上下に湾曲させる自動車構造部材の製造方法であって、プレス成形の途中で、当該自動車構造部材の天板部の長手方向の上下の湾曲凸側頂点部分に、湾曲の凸側から1箇所または複数個所に打痕を形成することを特徴とする、プレス成形による自動車構造部材の製造方法。
  11. プレス成形により断面形状がハット型形状を含み、長手方向に左右に湾曲させる自動車構造部材の製造方法であって、プレス成形の途中で、当該自動車構造部材の天板部外面の長手方向の左右の湾曲凸側頂点部分に、湾曲凸側に沿って、ハット型突出方向から1箇所または複数個所の打痕を形成することを特徴とする、プレス成形による自動車構造部材の製造方法。
  12. プレス成形により、断面形状がハット型形状を含み、前記長手方向に上下に湾曲および長手方向に左右に湾曲の両方をさせる自動車構造部材の製造方法であって、プレス成形の途中で、当該自動車構造部材の天板部の長手方向の上下の湾曲凸側頂点部分に、湾曲の凸側から1箇所または複数個所に打痕を形成し、かつ同時にもしくは前記打痕の形成の前または後で、当該自動車構造部材の天板部外面の長手方向の左右の湾曲凸側頂点部分に、ハット型突出方向から1箇所または複数個所に打痕を形成することを特徴とする、プレス成形による自動車構造部材の製造方法。
  13. プレス成形により、前記自動車構造部材を長手方向上下に湾曲させる場合、さらに天板部の長手方向の上下の湾曲凸側頂点部分脇のフランジ部にも、湾曲の凸側から1箇所または複数個所に打痕を形成することを特徴とする、請求項10または12に記載のプレス成形による自動車構造部材の製造方法。
  14. プレス成形により、前記自動車構造部材を長手方向に左右に湾曲させる場合、さらに天板部の長手方向の左右の湾曲凸側頂点部分の脇の湾曲内側縦壁部にも、湾曲凸側に沿って、湾曲の凸側とは反対側から1箇所または複数個所に打痕を形成することを特徴とする、請求項11または12に記載のプレス成形による自動車構造部材の製造方法。
  15. プレス成形により、前記自動車構造部材を長手方向に左右に湾曲させる場合、さらに天板部の長手方向の左右の湾曲凸側頂点部分の脇の湾曲内側フランジ部にも、湾曲凸側に沿って、ハット型突出方向から1箇所または複数個所に打痕を形成することを特徴とする、請求項11、12、14のいずれか1項に記載のプレス成形による自動車構造部材の製造方法。
  16. 前記打痕は、前記自動車構造部材の湾曲部頂点から稜線に沿って±80mm範囲内に形成することを特徴とする、請求項10乃至15のいずれか1項に記載のプレス成形による自動車構造部材の製造方法。
  17. 前記打痕は、素材の板厚をt、ハットの天板部の幅をW、フランジ部の幅をW’、湾曲部の円弧の半径をR、打痕を押込む打痕の体積Vが0.05×t×(3.14×((W/6)^2+2×(W’/3)^2))×(4.2/R0.23)≦ V ≦ 0.35×t×(3.14×((W/6)^2+2×(W’/3)^2))×(4.2/R0.23)であることを特徴とする、請求項10乃至16のいずれか1項に記載のプレス成形による自動車構造部材の製造方法。
  18. 前記打痕は、外接矩形を描いた際に、短辺側が5mm以上、長辺側が80mm以下とすることを特徴とすることを特徴とする、請求項10乃至17のいずれか1項に記載のプレス成形による自動車構造部材の製造方法。
  19. プレス成形により、断面形状にハット型形状を含み、長手方向に上下に湾曲させる自動車構造部材の金型であって、プレス成形の途中で、当該自動車構造部材の天板部の長手方向の上下の湾曲凸側頂点部分に、湾曲の凸側から箇所または複数個所に打痕を形成する打痕金型を有することを特徴とする、プレス成形による自動車構造部材の金型。
  20. プレス成形により断面形状がハット型形状を含み、長手方向に左右に湾曲させる自動車構造部材の金型であって、プレス成形の途中で、当該自動車構造部材の天板部外面の長手方向の左右の湾曲凸側頂点部分に、湾曲凸側に沿って、ハット型突出方向から1箇所または複数個所の打痕を形成する打痕金型を有することを特徴とする、プレス成形による自動車構造部材の金型。
  21. プレス成形により、断面形状がハット型形状を含み、前記長手方向に上下に湾曲および長手方向に左右に湾曲の両方をさせる自動車構造部材の金型であって、プレス成形の途中で、当該自動車構造部材の天板部の長手方向の上下の湾曲凸側頂点部分に、湾曲の凸側から1箇所または複数個所に打痕を形成する打痕金型を有し、かつ同時にもしくは前記打痕の形成の前または後で、当該自動車構造部材の天板部外面の長手方向の左右の湾曲凸側頂点部分に、湾曲凸側に沿って、ハット型突出方向から1箇所または複数個所に打痕を形成する打痕金型を有することを特徴とする、プレス成形による自動車構造部材の金型。
  22. プレス成形により、前記自動車構造部材を長手方向上下に湾曲させる金型の場合、さらに天板部の長手方向の上下の湾曲凸側頂点部分脇のフランジ部にも、湾曲の凸側から1箇所または複数個所に打痕を形成する打痕金型を有することを特徴とする、請求項19または21に記載のプレス成形による自動車構造部材の金型。
  23. プレス成形により、前記自動車構造部材を長手方向に左右に湾曲させる金型の場合、さらに天板部の長手方向の左右の湾曲凸側頂点部分の脇の湾曲内側縦壁部にも、湾曲凸側に沿って、湾曲の凸側とは反対側から1箇所または複数個所に打痕を形成する打痕金型を有することを特徴とする、請求項20または21に記載のプレス成形による自動車構造部材の金型。
  24. プレス成形により、前記自動車構造部材を長手方向に左右に湾曲させる金型の場合、さらに天板部の長手方向の左右の湾曲凸側頂点部分の脇の湾曲内側フランジ部にも、湾曲凸側に沿って、ハット型突出方向から1箇所または複数個所に打痕を形成する打痕金型を有することを特徴とする、請求項20、21、23のいずれか1項に記載のプレス成形による自動車構造部材の金型。
  25. 前記打痕が、前記自動車構造部材の湾曲部頂点から稜線に沿って±80mm範囲内に形成されるように打痕金型が配置されていることを特徴とする、請求項19乃至24のいずれか1項に記載のプレス成形による自動車構造部材の金型。
  26. 前記打痕が、素材の板厚をt、ハットの天板部の幅をW、フランジ部の幅をW’、湾曲部の円弧の半径をR、打痕を押込む打痕の体積Vが0.05×t×(3.14×((W/6)^2+2×(W’/3)^2))×(4.2/R0.23)≦ V ≦ 0.35×t×(3.14×((W/6)^2+2×(W’/3)^2))×(4.2/R0.23)となる打痕金型であることを特徴とする、
    請求項19乃至25のいずれか1項に記載のプレス成形による自動車構造部材の金型。
  27. 前記打痕が、外接矩形を描いた際に、短辺側が5mm以上、長辺側が80mm以下となるような打痕金型であることを特徴とする、請求項19乃至26のいずれか1項に記載のプレス成形による自動車構造部材の金型。
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