JP6672893B2 - 光輝性トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法 - Google Patents
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Description
即ち、<1>に係る発明は、
結着樹脂と光輝性顔料とを含むトナー粒子を有し、
前記光輝性顔料の、JIS K5906:2009で規定される水面拡散面積が5m2/g以上20m2/g以下であり、且つ平均長軸長さが0.5μm以上10μm以下である光輝性トナー。
前記光輝性顔料の平均長軸長さが、0.5μm以上5μm未満である<1>に記載の光輝性トナー。
前記光輝性顔料が、金属顔料である<1>又は<2>に記載の光輝性トナー。
前記金属顔料が、アルミニウム顔料である<3>に記載の光輝性トナー。
前記トナー粒子の体積平均粒子径が、3μm以上30μm以下である<1>〜<4>のいずれか1項に記載の光輝性トナー。
前記トナー粒子のアスペクト比が、1.5以上15以下である<1>〜<5>のいずれか1項に記載の光輝性トナー。
前記結着樹脂が、ウレア変性ポリエステル樹脂を含む<1>〜<6>のいずれか1項に記載の光輝性トナー。
<1>〜<7>のいずれか1項に記載の光輝性トナーを含む静電荷像現像剤。
<1>〜<7>のいずれか1項に記載の光輝性トナーを収容し、
画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジ。
<8>に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。
像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
<8>に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
を備える画像形成装置。
像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
<8>に記載の静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、
を有する画像形成方法。
本実施形態に係る光輝性トナー(以下「トナー」と称する場合がある)は、結着樹脂と光輝性顔料とを含むトナー粒子を有し、前記光輝性顔料の、JIS K5906:2009で規定される水面拡散面積(以下、「水面拡散面積」と称する場合がある)が5m2/g以上20m2/g以下であり、且つ平均長軸長さが0.5μm以上10μm以下であるトナーである。
本実施形態に係るトナーでは、光輝性顔料としてJIS K5906:2009で規定される水面拡散面積が5m2/g以上20m2/g以下のものを用いるため、トナーの単位質量当たりの記録媒体を被覆する面積が大きい。そのため、光輝性トナーが記録媒体の表面に転写された際にグラデーションの画像のドットが乱れても、光輝性トナーを定着する際にグラデーションの画像内に光輝性顔料で覆われていない隙間が生じにくいことから、滑らかなグラデーションの画像が得られやすい。そのため、グラデーションの画像を形成した場合の粒状性の悪化が抑制されるものと推察される。
なお、本実施形態において「粒状性」とは、画像のざらつき感を表す尺度であり、粒状性が良いほど画像のざらつき感が減少する
なお、トルエン不溶分は、例えば、1)末端に反応性官能基を有する高分子成分に架橋剤を添加して架橋構造、又は分岐構造を形成する方法、2)末端にイオン性官能基を有する高分子成分に多価金属イオンにより架橋構造又は分岐構造を形成する方法、3)イソシアネートなどの処理による樹脂鎖長の延長、分岐を形成する方法等により調整される。
まず、測定対象となるトナーをビスフェノールA型液状エポキシ樹脂と硬化剤とを用いて包埋したのち、切削用サンプルを作製する。次にダイヤモンドナイフを用いた切削機、例えばUltracutUCT(Leica社製)を用いて−100℃の下、切片化する。
エネルギー分散型X線分析装置付きの走査型電子顕微鏡(SEM−EDX)により切片化したサンプルの断面を観察し、トナー中に存在する無機物(扁平状の光輝性顔料(断面では針状に観察される)、及びトナー粒子に外添剤が外添されている場合、外添剤等)の構成元素をエネルギー分散型X線分析装置(EDX)により同定する。そして、蛍光X線分析装置により、無機物の量(質量%)を定量する。
ここで、エネルギー分散型X線分析装置付きの走査型電子顕微鏡は日立製作所社製の電子顕微鏡「S−4100」に株式会社堀場製作所製のエネルギー分散型X線分析装置「EMAX model6923H」を設置した分析装置を使用し、測定条件は、加速電圧20kVとする。一方、蛍光X線分析装置は、島津製作所社製の「蛍光X線分析装置 XRF−1500」を使用し、測定条件は、管電圧40kV、管電流90mA、測定時間5分とする。
そして、式:トナー残渣量(質量%)=[(円筒ろ紙量+トナー残渣量)(g)−円筒ろ紙量(g)]÷トナー質量(g)×100に基づいて、トナー残渣量(質量%)を算出する。なお、トナー残渣は、光輝性顔料、外添剤等の無機物、及びトルエン不溶分からなる。また、トナー粒子に離型剤を含む場合、加熱による抽出を行うことから、離型剤はトルエン可溶分となっている。
具体的には、本実施形態に係るトナーは、ベタ画像を形成した場合に、該画像に対し変角光度計により入射角−45°の入射光を照射した際に測定される受光角+30°での反射率Xと受光角−30°での反射率Yとの比(X/Y)が2以上100以下であることが好ましい。
一方、比(X/Y)が100を超えると、反射光を視認し得る視野角が狭くなり過ぎ、正反射光成分が大きいために見る角度によって黒っぽく見えてしまう場合がある。
ここで、まず入射角および受光角について説明する。本実施形態において変角光度計による測定の際には、入射角を−45°とするが、これは光沢度の広い範囲の画像に対して測定感度が高いためである。
また、受光角を−30°および+30°とするのは、光輝感のある画像と光輝感のない画像を評価するのに最も測定感度が高いためである。
測定対象となる画像(光輝性画像)に対して、変角光度計として日本電色工業社製の分光式変角色差計GC5000Lを用いて、画像への入射角−45°の入射光を入射し、受光角+30°における反射率Xと受光角−30°における反射率Yを測定する。尚、反射率Xおよび反射率Yは、400nmから700nmの範囲の波長の光について20nm間隔で測定を行い、各波長における反射率の平均値とした。これらの測定結果から比(X/Y)が算出される。
(1)トナー粒子の平均最大厚さCよりも平均円相当径Dが長い。
(2)トナー粒子の厚さ方向への断面を観察した場合に、トナー粒子の該断面における長軸方向と光輝性顔料の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる光輝性顔料の割合が、観察される全光輝性顔料のうち60%以上である。
そのため、このトナー粒子中に含有される扁平状(鱗片状)の光輝性顔料のうち上記(2)に示される「トナーの該断面における長軸方向と光輝性顔料の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲にある」との要件を満たす光輝性顔料は、面積が最大となる面側が記録媒体表面と相対するよう並ぶと考えられる。こうして形成された画像に対し光を照射した場合には、入射光に対して乱反射する光輝性顔料の割合が抑制されるため、前述の比(X/Y)の範囲が達成されるものと考えられる。
本実施形態に係るトナーは、光輝性顔料と結着樹脂とを含むトナー粒子と、トナー粒子に外添される外添剤とを含有するものであってもよい。
トナー粒子は、結着樹脂と光輝性顔料とを含む。トナー粒子は、必要に応じて、離型剤等のその他添加剤を含んでもよい。
結着樹脂としては、例えば、スチレン類(例えばスチレン、パラクロロスチレン、α−メチルスチレン等)、(メタ)アクリル酸エステル類(例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等)、エチレン性不飽和ニトリル類(例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等)、ビニルエーテル類(例えばビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテル等)、ビニルケトン類(ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等)、オレフィン類(例えばエチレン、プロピレン、ブタジエン等)等の単量体の単独重合体、又はこれら単量体を2種以上組み合せた共重合体からなるビニル系樹脂が挙げられる。
結着樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエーテル樹脂、変性ロジン等の非ビニル系樹脂、これらと前記ビニル系樹脂との混合物、又は、これらの共存下でビニル系単量体を重合して得られるグラフト重合体等も挙げられる。
これらの結着樹脂は、1種類単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリエステル樹脂としては、例えば、公知のポリエステル樹脂が挙げられる。
多価カルボン酸は、ジカルボン酸と共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上のカルボン酸を併用してもよい。3価以上のカルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、これらの無水物、又はこれらの低級(例えば炭素数1以上5以下)アルキルエステル等が挙げられる。
多価カルボン酸は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
多価アルコールとしては、ジオールと共に、架橋構造又は分岐構造をとる3価以上の多価アルコールを併用してもよい。3価以上の多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが挙げられる。
多価アルコールは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、ガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線より求め、より具体的にはJIS K 7121−1987「プラスチックの転移温度測定方法」のガラス転移温度の求め方に記載の「補外ガラス転移開始温度」により求められる。
ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)は、2000以上100000以下が好ましい。
ポリエステル樹脂の分子量分布Mw/Mnは、1.5以上100以下が好ましく、2以上60以下がより好ましい。
なお、重量平均分子量及び数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定する。GPCによる分子量測定は、測定装置として東ソー製GPC・HLC−8120GPCを用い、東ソー製カラム・TSKgel SuperHM−M(15cm)を使用し、THF溶媒で行う。重量平均分子量及び数平均分子量は、この測定結果から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して算出する。
なお、原料の単量体が、反応温度下で溶解又は相溶しない場合は、高沸点の溶媒を溶解補助剤として加え溶解させてもよい。この場合、重縮合反応は溶解補助剤を留去しながら行う。共重合反応において相溶性の悪い単量体が存在する場合は、あらかじめ相溶性の悪い単量体とその単量体と重縮合予定の酸又はアルコールとを縮合させておいてから主成分と共に重縮合させるとよい。
多価イソシアネート化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
3価以上のポリアミンとしては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。
アミノアルコールとしては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。
アミノメルカプタンとしては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
アミノ酸としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。
これらのアミノ基をブロックしたものとしては、ジアミン、3価以上のポリアミン、アミノアルコール、アミノメルカプタン、アミノ酸などのアミン化合物とケトン化合物(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)とから得られるケチミン化合物、オキサゾリン化合物などが挙げられる。
これらアミン化合物のうち、ケチミン化合物が好ましい。
アミン化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
架橋/伸長反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
本実施形態で用いられる光輝性顔料は、JIS K5906:2009で規定される水面拡散面積が5m2/g以上20m2/g以下であり、且つ平均長軸長さが0.5μm以上10μm以下の顔料であれば特に限定されるものではない。
光輝性顔料の水面拡散面積が5m2/g未満であると、トナーの単位質量当たりの紙等の記録媒体を被覆する面積が小さいため、グラデーションの画像を形成した場合の粒状性が悪化する場合がある。一方、水面拡散面積が20m2/gを超えると、顔料の配向性が乱れ、グラデーションの画像を形成した場合の粒状性が悪化する場合がある。本実施形態で用いられる光輝性顔料の水面拡散面積は、6m2/g以上15m2/g以下であることが好ましく、7m2/g以上10m2/g以下であることがより好ましい。
また、光輝性顔料の平均長軸長さが0.5μm未満であると、顔料の配向性が乱れ、グラデーションの画像を形成した場合の粒状性が悪化する場合がある。一方、平均長軸長さが10μmを超えると、光輝性顔料1つ1つの輝度が高くなり、粒状性が悪化する場合がある。本実施形態で用いられる光輝性顔料の平均長軸長さは、0.5μm以上5μm未満であることが好ましく、1μm以上4μm以下であることがより好ましい。
前記金属又は金属化合物層は、真空蒸着、イオンプレーティング又はスパッタリング法による形成が好ましい。これらの金属又は金属化合物層の厚さは、特に限定されないが、30nm以上100nm以下の範囲が好ましい。30nm以上であれば、光輝性顔料の反射性、光輝性が向上し、100nm以下であれば、光輝性顔料の見かけ比重の増加が抑制され、光輝性顔料の分散安定性が向上する。
上記樹脂の1種又は2種以上の混合物の溶液をシート状基材上に塗布し、乾燥等を施して層が形成される。塗布液には粘度調節剤等の添加剤を含有させることができる。
剥離用樹脂層の厚さは、特に限定されないが、0.5μm以上50μm以下が好ましく、より好ましくは1μm以上10μm以下である。0.5μm以上であれば、分散樹脂としての量が不足することがなく、50μm以下であれば、複合化顔料原体をロール化した場合、顔料層との界面での剥離が生じにくい。
好ましいシート状基材としては、ポリエチレンテレフタレート又はその共重合体である。
これらのシート状基材の厚さは、特に限定されないが、10μm以上150μm以下が好ましい。10μm以上であれば、工程等で取り扱い性に支障がなく、150μm以下であれば、柔軟性に富み、ロール化、剥離等に支障がない。
酸化ケイ素層は、酸化ケイ素を含有する層であれば特に限定されるものではないが、ゾル−ゲル法によって、テトラアルコキシシラン等のシリコンアルコキシド又はその重合体から形成されることが好ましい。
上記シリコンアルコキシド又はその重合体を溶解したアルコール溶液を金属又は金属化合物層上に塗布し、加熱焼成することにより、酸化ケイ素層の塗膜を形成する。
上記樹脂の1種又は2種以上の混合物の水溶液を金属又は金属化合物層上に塗布し、乾燥等を施して保護用樹脂層が形成される。塗布液には粘度調節剤等の添加剤を含有させることができる。
上記酸化ケイ素および樹脂の塗布は、上記剥離用樹脂層の塗布と同様の手法により行われる。
色材層は、任意の着色複合顔料を得るために導入するものであり、本実施形態で用いられる光輝性顔料の金属光沢、光輝性に加え、任意の色調、色相を付与できる色材を含有できるものであれば特に限定されるものではない。この色材層に用いる色材としては、染料、顔料のいずれでも良い。また、染料、顔料としては、公知のものを使用することができる。
この場合、色材層に用いられる“顔料”とは一般的な顔料化学の分野で定義される、天然顔料、合成有機顔料、合成無機顔料等を意味し、本実施形態の“複合化顔料”等の、積層構造に加工されたものとは異なるものである。
また、色材層に用いられる色材が顔料の場合は、色材分散用樹脂をさらに含むことが好ましく、該色材分散用樹脂としては、ポリビニルブチラール、アクリル酸共重合体等が好ましい。この場合、色材層は、顔料と色材分散用樹脂と必要に応じてその他の添加剤等を溶媒に分散又は溶解させ、溶液としてスピンコートで金属又は金属化合物層上に液膜を形成した後、乾燥させて樹脂薄膜として作製されることが好ましい。
なお、本実施形態で用いられる光輝性顔料を製造するための複合化顔料原体の製造において、上記の色材層と保護層の形成がともにコーティングにより行われることが、作業効率上好ましい。
また、シート状基材面の両面に、剥離用樹脂層と金属又は金属化合物層とが順次積層された構造も挙げられるが、これらに限定されるものではない。
剥離処理法としては、特に限定されないが、前記複合化顔料原体を液体中に浸漬することによりなされる方法、また液体中に浸漬すると共に超音波処理を行い、剥離処理と剥離した複合化顔料の粉砕処理を行う方法が好ましい。
上記のようにして得られる光輝性顔料は、剥離用樹脂層が保護コロイドの役割を有し、溶剤中での分散処理を行うだけで安定な分散液を得やすい。
光輝性トナー中から光輝性顔料を以下に示す方法で取り出す。その後、取り出した試料を石油系スピリット又はアセトンで洗浄及び乾燥して粉末化する。その粉末を規定された水面拡散面積測定用装置の水面上に散布し、水面上を一様にアルミニウム粉末が被覆したときの面積を求めることで水面拡散面積を求めることができる。
なお、光輝性トナー中から光輝性顔料を取り出す方法は特に限定されるものではなく、例えば、光輝性トナーを結着樹脂が溶解する溶剤(例えば、テトラヒドロフラン)中に投入して結着樹脂を溶解し、遠心分離処理により光輝性顔料を沈澱させて光輝洗顔料を分収してもよい。光輝性トナーに外添剤が添加されている場合、光輝性トナーを溶剤中に投入する前の前処理として、超音波処理によりトナーから外添剤を取り除いてもよい。
光輝性トナーを紙等の記録媒体に定着させて光輝性トナー画像を形成することで、光輝性トナーに含まれる光輝性顔料の面方向が記録媒体の面方向に沿って配向する。光輝性トナー画像をビスフェノールA型液状エポキシ樹脂と硬化剤とを用いて包埋したのち、切削用サンプルを作製する。次にダイヤモンドナイフを用いた切削機、例えばUltracutUCT(Leica社製)を用いて−100℃の下、切片化し、光輝性トナー画像の切断面を得る。光輝性トナー画像の切断面を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察し、光輝性顔料100個について長軸長さを求める。倍率は、1視野に光輝性顔料が1固から10個程度見える倍率で観察する。得られた値から、光輝性顔料についての算術平均の長軸長さを算出し、これを平均長軸長さとする。
なお、光輝性顔料の長軸長さとは、光輝性顔料の断面の外接円の直径をいう。
離型剤としては、例えば、炭化水素系ワックス;カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス等の天然ワックス;モンタンワックス等の合成又は鉱物・石油系ワックス;脂肪酸エステル、モンタン酸エステル等のエステル系ワックス;などが挙げられる。離型剤は、これに限定されるものではない。
なお、融解温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線から、JIS K 7121−1987「プラスチックの転移温度測定方法」の融解温度の求め方に記載の「融解ピーク温度」により求める。
その他の添加剤としては、例えば、磁性体、帯電制御剤、無機粒子、光輝性顔料以外のその他の着色剤等の周知の添加剤が挙げられる。これらの添加剤は、内添剤としてトナー粒子に含まれる。
その他の着色剤としては、例えば、カーボンブラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、ピグメントイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアントカーミン3B、ブリリアントカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ピグメントレッド、ローズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、ピグメントブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオキサレートなどの種々の顔料、又は、アクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、チオインジコ系、ジオキサジン系、チアジン系、アゾメチン系、インジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアゾール系などの各種染料等が挙げられる。
トナー粒子は、単層構造のトナー粒子であってもよいし、芯部(コア粒子)と芯部を被覆する被覆層(シェル層)とで構成された所謂コア・シェル構造のトナー粒子であってもよい。
コア・シェル構造のトナー粒子は、例えば、光輝性顔料と結着樹脂と必要に応じて離型剤等のその他添加剤とを含む芯部と、結着樹脂を含む被覆層と、で構成されていることがよい。
トナー粒子は、扁平状であり、その平均最大厚さCよりも平均円相当径Dが長いことが好ましい。尚、平均最大厚さCと平均円相当径Dの比(C/D)が0.001以上0.700以下の範囲にあることがより好ましく、0.100以上0.600以下の範囲がさらに好ましく、0.300以上0.450以下の範囲が特に好ましい。
比(C/D)が0.001以上であることにより、トナーの強度が確保され、画像形成の際における応力による破断が抑制され、顔料が露出することによる帯電の低下、その結果発生するカブリが抑制される。一方0.700以下であることにより、優れた光輝性が得られる。
トナー粒子を平滑面にのせ、振動を掛けてムラのないように分散する。1000個のトナー粒子について、カラーレーザ顕微鏡「VK−9700」(キーエンス社製)により1000倍に拡大して光輝性トナー粒子における最大の厚さCと上から見た面の円相当径Dを測定し、それらの算術平均値を求めることにより算出する。
トナー粒子の厚さ方向への断面を観察した場合に、トナー粒子の該断面における長軸方向と光輝性顔料の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる光輝性顔料の割合(個数基準)が、観察される全光輝性顔料のうち60%以上であることが好ましい。さらには、上記割合が70%以上95%以下であることがより好ましく、80%以上90%以下であることが特に好ましい。
上記の割合が60%以上であることにより優れた光輝性が得られる。
トナー粒子をビスフェノールA型液状エポキシ樹脂と硬化剤とを用いて包埋したのち、切削用サンプルを作製する。次にダイヤモンドナイフを用いた切削機、例えばウルトラミクロトーム装置(UltracutUCT、Leica社製)を用いて−100℃の下、切削サンプルを切削し、観察用サンプルを作製する。観察サンプルを、たとえば超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡(S−4800、日立ハイテクノロジーズ社製)により1視野にトナー粒子が1から10個程度見える倍率で観察する。
具体的には、トナー粒子の断面(トナー粒子の厚み方向に沿った断面)を観察し、観察された100個のトナー粒子について、トナー粒子の断面における長軸方向と光輝性顔料の長軸方向との角度が−30°乃至+30°の範囲となる光輝性顔料の数を、たとえば三谷商事株式会社製の画像解析ソフト(Win ROOF)などの画像解析ソフトもしくは観察画像の出力サンプルと分度器を用いて数えその割合を計算する。
トナー粒子の厚さ方向の平均長さ及び長軸方向の平均長さは、トナー粒子を平滑面にのせ、振動を掛けてムラのないように分散する。1000個のトナー粒子について、カラーレーザ顕微鏡「VK−9700」(キーエンス社製)により1000倍に拡大して光輝性トナー粒子における最大の厚さと上から見た面の長軸方向の長さを測定し、それらの算術平均値を求めることにより算出する。
外添剤としては、例えば、無機粒子が挙げられる。該無機粒子として、SiO2、TiO2、Al2O3、CuO、ZnO、SnO2、CeO2、Fe2O3、MgO、BaO、CaO、K2O、Na2O、ZrO2、CaO・SiO2、K2O・(TiO2)n、Al2O3・2SiO2、CaCO3、MgCO3、BaSO4、MgSO4等が挙げられる。
疎水化処理剤の量としては、通常、例えば、無機粒子100質量部に対して、1質量部以上10質量部以下である。
次に、本実施形態に係るトナーの製造方法について説明する。
本実施形態に係るトナーは、光輝性顔料を含むトナー粒子を製造後、トナー粒子に対して、外添剤を外添することで得られる。
また、凝集合一法は、トナー粒子を構成する原料(樹脂粒子及び光輝性顔料等)の凝集体を形成する凝集工程と、凝集体を融合させる融合工程とを経て、トナー粒子を得る方法である。
未変性ポリエステル樹脂、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、アミン化合物、光輝性顔料、及び離型剤を含むトナー粒子材料を有機溶媒に溶解又は分散させた油相液を調製する(油相液調製工程)。この油相液調製工程では、トナー粒子材料を有機溶媒中に溶解又は分散させて、トナー材料の混合液を得る工程である。
次に、得られた油相液を水相液中に分散させて懸濁液を調製する(懸濁液調製工程)。
そして、懸濁液の調製と共に、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマーとアミン化合物との反応を行う。そして、この反応によりウレア変性ポリエステル樹脂を生成する。なお、この反応は、分子鎖の架橋反応及び伸長反応の少なくとも一方の反応が伴う。なお、このイソシアネート基を有するポリエステルプレポリマーとアミン化合物との反応は、後述する溶媒除去工程と共に行ってもよい。
ここで、反応条件は、ポリエステルプレポリマーの有するイソシアネート基構造とアミン化合物との反応性により選択される。一例として、反応時間は、10分以上40時間以下が好ましく、2時間以上24時間以下が好ましい。反応温度は、0℃以上150℃が好ましく、40℃以上98℃以下が好ましい。なお、ウレア変性ポリエステル樹脂の生成には、必要に応じて公知の触媒(ジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレート等)を使用してもよい。つまり、油相液、又は懸濁液に、触媒を添加してもよい。
上記カルボキシル基を有する重合体としては、α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸又はα,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸のカルボキシル基がアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニア、アミン等により中和された塩(アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等)から選ばれる少なくとも1種と、α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸エステルとの共重合物が挙げられる。上記カルボキシル基を有する重合体としては、α,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸とα,β−モノエチレン性不飽和カルボン酸エステルとの共重合物のカルボキシル基がアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニア、アミン等により中和された塩(アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等)も挙げられる。上記カルボキシル基を有する重合体は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
次に、得られた懸濁液から有機溶媒を除去してトナー粒子分散液を得る(溶媒除去工程)。この溶媒除去工程では、懸濁液に分散した水相液の液滴中に含まれる有機溶媒を除去してトナー粒子を生成する工程である。懸濁液からの有機溶媒除去は、懸濁液調製工程の直後に行ってもよいが、懸濁液調製工程終了後、1分以上経過した後に行ってもよい。
溶媒除去工程では、得られた懸濁液を例えば0℃以上100℃以下の範囲に冷却又は加熱することにより、懸濁液から有機溶媒を除去することがよい。
(1)懸濁液に気流を吹き付けて、懸濁液面上の気相を強制的に更新する方法。この場合には、懸濁液中に気体を吹き込んでもよい。
(2)圧力を減圧する方法。この場合には、気体の充填により懸濁液面上の気相を強制的に更新してもよいし、さらに懸濁液中に気体を吹き込んでもよい。
ここで、溶媒除去工程終了後は、トナー粒子分散液中に形成されたトナー粒子を、公知の洗浄工程、固液分離工程、乾燥工程を経て乾燥した状態のトナー粒子として得る。
洗浄工程は、帯電性の点から充分にイオン交換水による置換洗浄を施すことがよい。
また、固液分離工程は、特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過等を施すことがよい。また、乾燥工程も特に方法に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、気流乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等を施すことがよい。
混合は、例えば、Vブレンダー、ヘンシェルミキサー、レーディゲミキサー等によって行うことがよい。
さらに、必要に応じて、振動篩分機、風力篩分機等を使ってトナーの粗大粒子を取り除いてもよい。
樹脂粒子分散液の作製は一般的な重合法による樹脂粒子分散液作製、例えば乳化重合法や懸濁重合法、分散重合法などを用いる他にも、水系媒体と結着樹脂とを混合した溶液に、分散機により剪断力を与えることにより行ってもよい。その際、加熱して樹脂成分の粘性を下げて粒子を形成してもよい。また分散した樹脂粒子の安定化のため、分散剤を使用してもよい。さらに、樹脂が油性で水への溶解度の比較的低い溶剤に溶解するものであれば、該樹脂をそれらの溶剤に解かして水中に分散剤や高分子電解質と共に粒子分散し、その後加熱又は減圧して溶剤を蒸散することにより、樹脂粒子分散液が作製される。
また、乳化工程に使用される分散剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリメタクリル酸ナトリウム等の水溶性高分子;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、オクタデシル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム等のアニオン性界面活性剤、ラウリルアミンアセテート、ステアリルアミンアセテート、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等のカチオン性界面活性剤、ラウリルジメチルアミンオキサイド等の両性イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン等のノニオン性界面活性剤等の界面活性剤;リン酸三カルシウム、水酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム等の無機塩;等が挙げられる。
体積平均粒子径が100nm以上では、使用される結着樹脂の特性にも影響されるが、一般的に離型剤成分がトナー中に取り込まれやすくなる。また、500nm以下の場合には、トナー中の離型剤の分散状態が良好となる。
また、光輝性顔料と結着樹脂とを溶剤に分散・溶解して混合し、転相乳化やせん断乳化により水中へ分散することにより、結着樹脂で被覆された光輝性顔料の分散液を調製してもよい。
凝集工程においては、樹脂粒子の分散液、光輝性顔料分散液、離型剤分散液等を混合して混合液とし、樹脂粒子のガラス転移温度以下の温度で加熱して凝集させ、凝集粒子を形成する。凝集粒子の形成は、撹拌下、混合液のpHを酸性にすることによってなされる場合が多い。前記撹拌条件により比(C/D)を好ましい範囲にすることが可能となる。より具体的には凝集粒子を形成する段階で撹拌を高速に、かつ加熱することによって比(C/D)を小さくすることができ、撹拌をより低速に、かつより低温で加熱することによって比(C/D)を大きくすることができる。なおpHとしては、2以上7以下の範囲が望ましく、この際、凝集剤を使用することも有効である。
また、凝集工程において、離型剤分散液は、樹脂粒子分散液等の各種分散液とともに一度に添加・混合してもよいし、複数回に分割して添加しても良い。
本実施形態においては、アルミニウムを含む4価の無機金属塩の重合体を用いることが、狭い粒度分布を得るためには望ましい。
融合工程においては、前記凝集工程に準じた撹拌条件下で、凝集粒子の懸濁液のpHを3以上9以下の範囲に上昇させることにより凝集の進行を止め、前記樹脂のガラス転移温度以上の温度で加熱を行うことにより凝集粒子を融合させる。
また、前記樹脂で被覆した場合には、該樹脂も融合しコア凝集粒子を被覆する。前記加熱の時間としては、融合がされる程度行えばよく、0.5時間以上10時間以下程度行えばよい。
融合して得た融合粒子は、ろ過などの固液分離工程や、必要に応じて洗浄工程、乾燥工程を経てトナー粒子とされる。
滑剤としては、例えば、エチレンビスステアリン酸アミド、オレイン酸アミド等の脂肪酸アミド、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの脂肪酸金属塩等が挙げられる。
研磨剤としては、例えば、前述のシリカ、アルミナ、酸化セリウムなどが挙げられる。
本実施形態に係る静電荷像現像剤は、本実施形態に係るトナーを少なくとも含むものである。
本実施形態に係る静電荷像現像剤は、本実施形態に係るトナーのみを含む一成分現像剤であってもよいし、当該トナーとキャリアと混合した二成分現像剤であってもよい。
磁性粉分散型キャリア及び樹脂含浸型キャリアは、当該キャリアの構成粒子を芯材とし、この表面に樹脂を被覆したキャリアであってもよい。
導電性粒子としては、金、銀、銅等の金属;カーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム等の粒子;などが挙げられる。
本実施形態に係る画像形成装置/画像形成方法について説明する。
本実施形態に係る画像形成装置は、像保持体と、像保持体の表面を帯電する帯電手段と、帯電した像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、を備える。
そして、静電荷像現像剤として、本実施形態に係る静電荷像現像剤が適用される。
中間転写方式の装置の場合、転写手段は、例えば、表面にトナー画像が転写される中間転写体と、像保持体の表面に形成されたトナー画像を中間転写体の表面に一次転写する一次転写手段と、中間転写体の表面に転写されたトナー画像を記録媒体の表面に二次転写する二次転写手段と、を有する構成が適用される。
図2は、本実施形態に係る静電荷像現像剤が適用された現像装置を含む画像形成装置の実施の形態を示す概略構成図である。
同図において、本実施形態に係る画像形成装置は、定められた方向に回転する像保持体としての感光体ドラム20を有し、この感光体ドラム20の周囲には、感光体ドラム20を帯電する帯電装置21と、この感光体ドラム20上に静電荷像Zを形成する静電荷像形成装置としての例えば露光装置22と、感光体ドラム20上に形成された静電荷像Zを可視像化する現像装置30と、感光体ドラム20上で可視像化されたトナー画像を記録媒体である記録紙28に転写する転写装置24と、感光体ドラム20上の残留トナーを清掃するクリーニング装置25とを、順次配設したものである。
ここで、電荷注入ロール34の回転方向については選定して差し支えないが、トナーの供給性及び電荷注入特性を考慮すると、電荷注入ロール34としては、現像ロール33との対向部にて同方向で且つ周速差(例えば1.5倍以上)をもって回転し、電荷注入ロール34と現像ロール33とに挟まれる領域にトナー40を挟み、摺擦しながら電荷を注入する態様が好ましい。
作像プロセスが開始されると、先ず、感光体ドラム20表面が帯電装置21により帯電され、露光装置22が帯電された感光体ドラム20上に静電荷像Zを書き込み、現像装置30が前記静電荷像Zをトナー画像として可視像化する。しかる後、感光体ドラム20上のトナー画像は転写部位へと搬送され、転写装置24が記録媒体である記録紙28に感光体ドラム20上のトナー画像を静電的に転写する。尚、感光体ドラム20上の残留トナーはクリーニング装置25にて清掃される。この後、定着部材36A(定着ベルト、定着ロール等)と加圧部材36Bとを備える定着装置36によって記録紙28上のトナー画像が定着され、画像が得られる。
本実施形態に係るプロセスカートリッジについて説明する。
本実施形態に係るプロセスカートリッジは、本実施形態に係る静電荷像現像剤を収容し、静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジである。
図3に示すプロセスカートリッジ200は、例えば、取り付けレール116及び露光のための開口部118が備えられた筐体117により、感光体107(像保持体の一例)と、感光体107の周囲に備えられた帯電ロール108(帯電手段の一例)、現像装置111(現像手段の一例)、及び感光体クリーニング装置113(クリーニング手段の一例)を一体的に組み合わせて保持して構成し、カートリッジ化されている。
なお、図3中、109は露光装置(静電荷像形成手段の一例)、112は転写装置(転写手段の一例)、115は定着装置(定着手段の一例)、300は記録紙(記録媒体の一例)を示している。
本実施形態に係るトナーカートリッジは、本実施形態に係るトナーを収容し、画像形成装置に着脱されるように構成されていてもよい。なお、本実施形態に係るトナーカートリッジには少なくともトナーが収容されればよく、画像形成装置の機構によっては、例えば現像剤が収められてもよい。
・テレフタル酸 :1243部
・ビスフェノールA エチレンオキサイド付加物 :1830部
・ビスフェノールA プロピレンオキサイド付加物 :840部
上記成分を180℃で加熱混合した後、ジブチル錫オキサイド3部を加え、220℃で加熱しながら水を留去し、未変性ポリエステル樹脂を得た。得られた未変性ポリエステル樹脂のガラス転移温度Tgは60℃、酸価は3mgKOH/g、水酸基価は1mgKOH/gであった。
・テレフタル酸 :1243部
・ビスフェノールA エチレンオキサイド付加物 :1830部
・ビスフェノールA プロピレンオキサイド付加物 :840部
上記成分を180℃で加熱混合した後、ジブチル錫オキサイド3部を加え、220℃で加熱しながら水を留去し、ポリエステルを得た。得られたポリエステル350部、トリレンジイソシアネート50部、酢酸エチル450部を容器に入れ、この混合物を130℃で3時間加熱して、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(1)(以下「イソシアネート変性ポリエステルプレポリマー(1)」)を得た。
容器にメチルエチルケトン50部とヘキサメチレンジアミン150部を入れ、60℃で撹拌してケチミン化合物(1)を得た。
(A) 膜厚100μmのPETフイルム上に、下記組成の樹脂層塗工液をスピンコート法によって塗布して均一な液膜を形成した後、乾燥させて樹脂薄膜層を作製した。
(樹脂層塗工液)
・ポリビニルブチラール樹脂(エスレツクBL−10、積水化学工業(株)製): 3.0%
・グリセリン: 2.0%
・IPA(イソプロピルアルコール): 残量
(B) (株)真空デバイス、VE−1010形真空蒸着装置を用いて、上記の剥離用樹脂層上に、膜厚50nmのアルミニウム蒸着層を形成した。
(C) 上記方法にて形成した剥離用樹脂層とアルミニウム蒸着層の積層体を有するPETフイルムをIPA中で(株)アズワン製、超音波洗浄機(VS−150)を用いて剥離し微細化する分散処理を6.5時間行い、光輝性顔料分散液(1)を作製した。
この方法にて得られた光輝性顔料分散液の顔料含有量は5.0質量%であった。
光輝性顔料分散液(1)に含有される光輝性顔料の水面拡散面積及び平均長軸長さを表1に示す。
光輝性顔料分散液(1)の作製(C)において、微細化する分散処理を25時間行った以外は、光輝性顔料分散液(1)と同様にして、光輝性顔料分散液(2)を作製した。
光輝性顔料分散液(1)の作製(C)において、微細化する分散処理を6時間行った以外は、光輝性顔料分散液(1)と同様にして、光輝性顔料分散液(3)を作製した。
光輝性顔料分散液(1)の作製(C)において、微細化する分散処理を2.5時間行った以外は、光輝性顔料分散液(1)と同様にして、光輝性顔料分散液(4)を作製した。
光輝性顔料分散液(1)の作製(B)において、膜厚60nmのアルミニウム蒸着層を形成した以外は、光輝性顔料分散液(1)と同様にして、光輝性顔料分散液(5)を作製した。
光輝性顔料分散液(1)の作製(B)において、膜厚60nmのアルミニウム蒸着層を形成し、作製(C)において、微細化する分散処理を25時間行った以外は、光輝性顔料分散液(1)と同様にして、光輝性顔料分散液(6)を作製した。
光輝性顔料分散液(1)の作製(B)において、膜厚60nmのアルミニウム蒸着層を形成し、作製(C)において、微細化する分散処理を4時間行った以外は、光輝性顔料分散液(1)と同様にして、光輝性顔料分散液(7)を作製した。
光輝性顔料分散液(1)の作製(B)において、膜厚60nmのアルミニウム蒸着層を形成し、作製(C)において、微細化する分散処理を3時間行った以外は、光輝性顔料分散液(1)と同様にして、光輝性顔料分散液(8)を作製した。
光輝性顔料分散液(1)の作製(B)において、膜厚20nmのアルミニウム蒸着層を形成した以外は、光輝性顔料分散液(1)と同様にして、光輝性顔料分散液(9)を作製した。
光輝性顔料分散液(1)の作製(B)において、膜厚20nmのアルミニウム蒸着層を形成し、作製(C)において、微細化する分散処理を25時間行った以外は、光輝性顔料分散液(1)と同様にして、光輝性顔料分散液(10)を作製した。
光輝性顔料分散液(1)の作製(B)において、膜厚20nmのアルミニウム蒸着層を形成し、作製(C)において、微細化する分散処理を4時間行った以外は、光輝性顔料分散液(1)と同様にして、光輝性顔料分散液(11)を作製した。
光輝性顔料分散液(1)の作製(B)において、膜厚20nmのアルミニウム蒸着層を形成し、作製(C)において、微細化する分散処理を3時間行った以外は、光輝性顔料分散液(1)と同様にして、光輝性顔料分散液(12)を作製した。
光輝性顔料分散液(1)の作製(B)において、膜厚90nmのアルミニウム蒸着層を形成した以外は、光輝性顔料分散液(1)と同様にして、光輝性顔料分散液(13)を作製した。
光輝性顔料分散液(1)の作製(B)において、膜厚15nmのアルミニウム蒸着層を形成した以外は、光輝性顔料分散液(1)と同様にして、光輝性顔料分散液(14)を作製した。
光輝性顔料分散液(1)の作製(C)において、微細化する分散処理を63時間行った以外は、光輝性顔料分散液(1)と同様にして、光輝性顔料分散液(15)を作製した。
光輝性顔料分散液(1)の作製(C)において、微細化する分散処理を2.0時間行った以外は、光輝性顔料分散液(1)と同様にして、光輝性顔料分散液(16)を作製した。
・パラフィンワックス(融解温度89℃) :30部
・酢酸エチル :270部
上記成分を10℃に冷却した状態で、マイクロビーズ型分散機(DCPミル)により湿式粉砕し、離型剤分散液(1)を得た。
・未変性ポリエステル樹脂(1) :136部
・光輝性顔料分散液(1) :500部
・酢酸エチル :56部
上記成分を撹拌混合後、得られた混合物に離型剤分散液(1)75部を加え、撹拌して、油相液(1)を得た。
・スチレン :370部
・n−ブチルアクリレート :30部
・アクリル酸 : 4部
・ドデカンチオール :24部
・四臭化炭素 : 4部
上記成分を混合し、溶解した混合物を、非イオン性界面活性剤(三洋化成工業(株)製:ノニポール400)6部及びアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)10部をイオン交換水560部に溶解した水溶液に投入して、フラスコ中で乳化した後、10分間混合しながら、これに過硫酸アンモニウム4部をイオン交換水50部に溶解した水溶液を投入し、窒素置換を行った後、前記フラスコ内を撹拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで加熱し、5時間そのまま乳化重合を継続した。こうして、平均粒子径が180nm、重量平均分子量(Mw)が15,500である樹脂粒子を分散させてなるスチレンアクリル樹脂粒子分散液(1)(樹脂粒子濃度:40%)を得た。なお、スチレンアクリル樹脂粒子のガラス転移温度は59℃であった。
・スチレンアクリル樹脂粒子分散液(1) :60部
・セロゲンBS−H(第一工業製薬(株))の2%水溶液 :200部
・イオン交換水 :200部
上記成分を撹拌混合し、水相液(1)を得た。
−トナー粒子(1)の作製−
・油相液(1) :300部
・イソシアネート変性ポリエステルプレポリマー(1) :25部
・ケチミン化合物(1) :0.5部
上記成分を容器に入れ、ホモジナイザー(ウルトラタラックス:IKA社製)により2分間撹拌して油相液(1P)を得た後、容器に水相液(1)1000部を加え、ホモジナイザーで20分間撹拌した。次に、室温(25℃)、常圧(1気圧)で48時間、プロペラ型撹拌機でこの混合液を撹拌し、イソシアネート変性ポリエステルプレポリマー(1)とケチミン化合物(1)とを反応させ、ウレア変性ポリエステル樹脂を生成すると共に、有機溶媒を除去し、粒状物を形成した。次に、粒状物を水洗、乾燥及び分級して、トナー粒子(1)を得た。トナー粒子の体積平均粒径は7.6μmであり、アスペクト比は3.3であった。
トナー粒子(1) :100部と、疎水性シリカ(日本アエロジル社製、RY50) :1.5部と、疎水性酸化チタン(日本アエロジル社製、T805) :1.0部と、をサンプルミルにより10000rpmで30秒間混合した。その後、目開き45μmの振動篩いで篩分して光輝性トナー(1)を得た。
油相液(1)の作製において、光輝性顔料分散液(1)に替えて光輝性顔料分散液(2)を用いた以外は、油相液(1)と同様にして、油相液(2)を得た。
そして、油相液(2)を使用した以外は、光輝性トナー(1)と同様にして、光輝性トナー(2)を得た。
油相液(1)の作製において、光輝性顔料分散液(1)に替えて光輝性顔料分散液(3)を用いた以外は、油相液(1)と同様にして、油相液(3)を得た。
そして、油相液(3)を使用した以外は、光輝性トナー(1)と同様にして、光輝性トナー(3)を得た。
油相液(1)の作製において、光輝性顔料分散液(1)に替えて光輝性顔料分散液(4)を用いた以外は、油相液(1)と同様にして、油相液(4)を得た。
そして、油相液(4)を使用した以外は、光輝性トナー(1)と同様にして、光輝性トナー(4)を得た。
油相液(1)の作製において、光輝性顔料分散液(1)に替えて光輝性顔料分散液(5)を用いた以外は、油相液(1)と同様にして、油相液(5)を得た。
そして、油相液(5)を使用した以外は、光輝性トナー(1)と同様にして、光輝性トナー(5)を得た。
油相液(1)の作製において、光輝性顔料分散液(1)に替えて光輝性顔料分散液(6)を用いた以外は、油相液(1)と同様にして、油相液(6)を得た。
そして、油相液(6)を使用した以外は、光輝性トナー(1)と同様にして、光輝性トナー(6)を得た。
油相液(1)の作製において、光輝性顔料分散液(1)に替えて光輝性顔料分散液(7)を用いた以外は、油相液(1)と同様にして、油相液(7)を得た。
そして、油相液(7)を使用した以外は、光輝性トナー(1)と同様にして、光輝性トナー(7)を得た。
油相液(1)の作製において、光輝性顔料分散液(1)に替えて光輝性顔料分散液(8)を用いた以外は、油相液(1)と同様にして、油相液(8)を得た。
そして、油相液(8)を使用した以外は、光輝性トナー(1)と同様にして、光輝性トナー(8)を得た。
油相液(1)の作製において、光輝性顔料分散液(1)に替えて光輝性顔料分散液(9)を用いた以外は、油相液(1)と同様にして、油相液(9)を得た。
そして、油相液(9)を使用した以外は、光輝性トナー(1)と同様にして、光輝性トナー(9)を得た。
油相液(1)の作製において、光輝性顔料分散液(1)に替えて光輝性顔料分散液(10)を用いた以外は、油相液(1)と同様にして、油相液(10)を得た。
そして、油相液(10)を使用した以外は、光輝性トナー(1)と同様にして、光輝性トナー(10)を得た。
油相液(1)の作製において、光輝性顔料分散液(1)に替えて光輝性顔料分散液(11)を用いた以外は、油相液(1)と同様にして、油相液(11)を得た。
そして、油相液(11)を使用した以外は、光輝性トナー(1)と同様にして、光輝性トナー(11)を得た。
油相液(1)の作製において、光輝性顔料分散液(1)に替えて光輝性顔料分散液(12)を用いた以外は、油相液(1)と同様にして、油相液(12)を得た。
そして、油相液(12)を使用した以外は、光輝性トナー(1)と同様にして、光輝性トナー(12)を得た。
油相液(1)の作製において、光輝性顔料分散液(1)に替えて光輝性顔料分散液(13)を用いた以外は、油相液(1)と同様にして、油相液(13)を得た。
そして、油相液(13)を使用した以外は、光輝性トナー(1)と同様にして、光輝性トナー(13)を得た。
油相液(1)の作製において、光輝性顔料分散液(1)に替えて光輝性顔料分散液(14)を用いた以外は、油相液(1)と同様にして、油相液(14)を得た。
そして、油相液(14)を使用した以外は、光輝性トナー(1)と同様にして、光輝性トナー(14)を得た。
油相液(1)の作製において、光輝性顔料分散液(1)に替えて光輝性顔料分散液(15)を用いた以外は、油相液(1)と同様にして、油相液(15)を得た。
そして、油相液(15)を使用した以外は、光輝性トナー(1)と同様にして、光輝性トナー(15)を得た。
油相液(1)の作製において、光輝性顔料分散液(1)に替えて光輝性顔料分散液(16)を用いた以外は、油相液(1)と同様にして、油相液(16)を得た。
そして、油相液(16)を使用した以外は、光輝性トナー(1)と同様にして、光輝性トナー(16)を得た。
[樹脂粒子水分散液(1)の調製]
・テレフタル酸 :30モル部
・フマル酸 :70モル部
・ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物 : 5モル部
・ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物:95モル部
撹拌装置、窒素導入管、温度センサ、及び精留塔を備えた内容量5リットルのフラスコに、上記の材料を仕込み、1時間を要して温度を220℃まで上げ、上記材料100部に対してチタンテトラエトキシド1部を投入した。生成する水を留去しながら0.5時間を要して230℃まで温度を上げ、該温度で1時間脱水縮合反応を継続した後、反応物を冷却した。こうして、重量平均分子量18,000、酸価15mgKOH/g、ガラス転移温度60℃のポリエステル樹脂(1)を合成した。なお、樹脂の酸価は、JIS K0070−1992に従って、中和滴定法で測定した。
次いで、容器内を乾燥窒素で置換し、温度を40℃に保持して、混合液を撹拌しながらイオン交換水400部を2部/分の速度で滴下し、乳化を行った。滴下終了後、乳化液を室温(20℃乃至25℃)に戻し、撹拌しつつ乾燥窒素により48時間バブリングを行うことにより、酢酸エチル及び2−ブタノールを1,000ppm以下まで低減させ、体積平均粒径200nmの樹脂粒子が分散した樹脂粒子水分散液を得た。この樹脂粒子水分散液にイオン交換水を加え、固形分量を20%に調整して、樹脂粒子水分散液(1)とした。
・光輝性顔料分散液(1) :100部
・アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製ネオゲンR) :1.5部
・イオン交換水 :900部
上記材料を混合し、乳化分散機キャビトロン(太平洋機工社製CR1010)を用いて1時間分散して、撹拌しつつ乾燥窒素により48時間バブリングを行うことにより、IPAを1,000ppm以下まで低減させ、光輝性顔料(アルミニウム顔料)を分散させてなる光輝性顔料水分散液(1)(固形分量10%)を調製した。
・パラフィンワックス(日本精蝋社製HNP−9) :100部
・アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製ネオゲンRK): 1部
・イオン交換水 :350部
上記材料を混合して100℃に加熱し、ホモジナイザー(IKA社製ウルトラタラックスT50)を用いて分散した後、マントンゴーリン高圧ホモジナイザー(ゴーリン社製)で分散処理し、体積平均粒径200nmの離型剤粒子が分散された離型剤水分散液(1)(固形分量20%)を得た。
・樹脂粒子水分散液(1) :450部
・離型剤水分散液(1) :50部
・光輝性顔料水分散液(1) :21.7部
・ノニオン性界面活性剤(IGEPAL CA897):1.4部
上記材料を2Lの円筒ステンレス容器に入れ、ホモジナイザー(IKA社製ウルトラタラックスT50)により4000rpmでせん断力を加えながら10分間分散して混合した。次いで、凝集剤としてポリ塩化アルミニウムの10%硝酸水溶液1.75部を徐々に滴下して、ホモジナイザーの回転数を5000rpmにして15分間分散して混合し、原料分散液を調製した。
次いで、2枚パドルの撹拌翼を用いた撹拌装置、及び温度計を備えた重合釜に凝集粒子分散液を移し、撹拌回転数を550rpmにしてマントルヒーターにて加熱し始め、54℃にて凝集粒子の成長を促進させた。この際、0.3Nの硝酸及び1Nの水酸化ナトリウム水溶液で原料分散液のpHを2.2以上3.5以下の範囲に制御した。上記pH範囲で2時間ほど保持し、凝集粒子を形成した。この際、マルチサイザーII(アパーチャー径:50μm、コールター社製)を用いて測定した凝集粒子の体積平均粒径は10.6μmであった。
次に、樹脂粒子水分散液(1)100部を追添加し、前記凝集粒子の表面に樹脂粒子を付着させた。56℃に昇温し、光学顕微鏡及びマルチサイザーIIで粒子の大きさ及び形態を確認しながら凝集粒子を整えた。
その後、凝集粒子を合一させるためにpHを8.0に上げた後、0.01℃/分の速度で80℃まで昇温させた。光学顕微鏡で凝集粒子が合一したのを確認した後80℃で保持したままpHを6.0まで下げ、2.5時間後に加熱を止め、1.0℃/分の降温速度で冷却した。その後20μmメッシュで篩分し、水洗を繰り返した後、真空乾燥機で乾燥して光輝性トナー粒子(1)を得た。
(トルエン不溶分の測定)
各例で得られた光輝性トナーのトルエン不溶分(光輝性顔料及び外添剤以外のトルエン不溶分)について、既述の方法に従って測定した。結果を表2に示す。
各例で得られた光輝性トナー:36部とキャリア:414部と、を2リットルのVブレンダーに入れ、20分間撹拌し、その後212μmで篩分して現像剤を作製した。なお、キャリアは次に示す方法で得られたキャリアを使用した。
・フェライト粒子(体積平均粒径:35μm):100部
・トルエン:14部
・メチルメタクリレート−パーフルオロオクチルエチルアクリレート共重合体(臨界表面張力:24dyn/cm):1.6部
・カーボンブラック(商品名:VXC-72、キャボット社製、体積抵抗率:100Ωcm以下):0.12部
・架橋メラミン樹脂粒子(平均粒径:0.3μm、トルエン不溶):0.3部
まず、メチルメタクリレート−パーフルオロオクチルエチルアクリレート共重合体に、カーボンブラックをトルエンに希釈して加えサンドミルで分散した。次いで、これにフェライト粒子以外の上記各成分を10分間スターラーで分散し、被覆層形成用溶液を調合した。次いでこの被覆層形成用溶液とフェライト粒子とを真空脱気型ニーダーに入れ、温度60℃において30分間撹拌した後、減圧してトルエンを留去して、樹脂被覆層を形成してキャリアを得た。
得られた現像剤を、富士ゼロックス(株)製「color 800 press 改造機」の現像器に充填した。現像剤を充填後、35℃で80%RHの環境下に72時間放置した。
この改造機を用いて、35℃で80%RHの環境下において、OKトップコート紙(坪量127:王子製紙社製)の紙に、光輝性トナーの載り量が3.5g/m2のベタ画像部分と、光輝性トナーによるグラデーション画像部分とを有するトナー画像を10000枚出力した。10000枚目のトナー画像のグラデーション画像部分について、粒状性を目視により観察し、下記基準に基づいて評価した。得られた結果を表2に示す。
G1:粒状性がまったく感じられない。
G2:粒状性がわずかに感じられる。
G3:粒状性が感じられるが、問題にならない。
G4:粒状性が感じられ、違和感を感じる。
G5:粒状性が強く感じられる。
10000枚目に出力したトナー画像のベタ画像部分に対し、変角光度計として日本電色工業社製の分光式変角色差計GC5000Lを用いて、ベタ画像への入射角−45°の入射光を入射し、受光角+30°における反射率Xと受光角−30°における反射率Yを測定した。尚、反射率Xおよび反射率Yは、400nmから700nmの範囲の波長の光について20nm間隔で測定を行い、各波長における反射率の平均値とした。これらの測定結果から比(X/Y)を算出した。結果を表2に示す。
比(X/Y)は高いほど光輝感が高く、比(X/Y)が低いほど、くすんだ感じが強く光輝感を感じにくい。
表2には、トナー粒子の体積平均粒径及びアスペクト比を併せて示す。
4 金属顔料
20 感光体ドラム
21 帯電装置
22 露光装置
24 転写装置
25 クリーニング装置
28、300 記録紙(記録媒体の一例)
30 現像装置
31 現像ハウジング
32 現像用開口
33 現像ロール
34 電荷注入ロール
36 定着装置
40 トナー
107 感光体(像保持体の一例)
108 帯電ロール(帯電手段の一例)
109 露光装置(静電荷像形成手段の一例)
111 現像装置(現像手段の一例)
112 転写装置(転写手段の一例)
113 感光体クリーニング装置(クリーニング手段の一例)
115 定着装置(定着手段の一例)
116 取り付けレール
117 筐体
118 露光のための開口部
200 プロセスカートリッジ
Claims (10)
- 結着樹脂とアルミニウム顔料とを含むトナー粒子を有し、
前記アルミニウム顔料の、JIS K5906:2009で規定される水面拡散面積が5m2/g以上20m2/g以下であり、且つ平均長軸長さが0.5μm以上10μm以下である光輝性トナー。 - 前記アルミニウム顔料の平均長軸長さが、0.5μm以上5μm未満である請求項1に記載の光輝性トナー。
- 前記トナー粒子の体積平均粒子径が、3μm以上30μm以下である請求項1又は請求項2に記載の光輝性トナー。
- 前記トナー粒子のアスペクト比が、1.5以上15以下である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の光輝性トナー。
- 前記結着樹脂が、ウレア変性ポリエステル樹脂を含む請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の光輝性トナー。
- 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の光輝性トナーを含む静電荷像現像剤。
- 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の光輝性トナーを収容し、
画像形成装置に着脱されるトナーカートリッジ。 - 請求項6に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段を備え、
画像形成装置に着脱されるプロセスカートリッジ。 - 像保持体と、
前記像保持体の表面を帯電する帯電手段と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成手段と、
請求項6に記載の静電荷像現像剤を収容し、前記静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像手段と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写手段と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着手段と、
を備える画像形成装置。 - 像保持体の表面を帯電する帯電工程と、
帯電した前記像保持体の表面に静電荷像を形成する静電荷像形成工程と、
請求項6に記載の静電荷像現像剤により、前記像保持体の表面に形成された静電荷像をトナー画像として現像する現像工程と、
前記像保持体の表面に形成されたトナー画像を記録媒体の表面に転写する転写工程と、
前記記録媒体の表面に転写されたトナー画像を定着する定着工程と、
を有する画像形成方法。
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