JP6671609B1 - 医療システム - Google Patents

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Abstract

【課題】高齢者等の見守り対象者の生活状態を早期に把握し、適切な対応をとり、悪化を防止するとともに、自立を促して生活の質を維持しつつ、サービス提供側のコストを抑制することができる技術を提供することにある。【解決手段】住宅91に設置される家庭内センサ4は、通信機能を備えたルータ一体型で、検出結果は、集約ルータ5を介して医療情報共有サーバ10に送信される。医療情報共有サーバ10では地域共有DB12が、センシング結果をもとに、利用者94の在宅の有無、住宅91の温度・湿度等の環境状態を推定し、利用者端末40に表示させたり、支援者に通知する。また、医療情報共有サーバ10は、利用者94の購入履歴から、栄養の偏りや認知症等の虞を検出し、支援者に通知する。【選択図】図1

Description

本発明は、健康管理システム及び医療システムに係り、例えば、家庭内に設置されたセンサによりその家庭の住人、特に高齢者のように支援が望まれる者を見守る機能を備えた健康管理システム及び医療システムに関する。
高齢化社会が加速し、高齢者のひとり暮らしも拡大し続けている。そのような高齢者を見守るために、カメラを設置したり、電気の使用量をモニタリングする方法が知られている。また、人感センサと加速度センサを有効に組み合わせて住居における居住者の行動を見守る技術も提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示の技術では、見守り対象となる居住者の住居に設置した人感センサ、居住者が装着する加速度センサの双方から検出したデータを受信し、これらのセンサからそれぞれ推定される情報を組み合わせて居住者の行動等を判断することによって、人感センサ、加速度センサそれぞれ一方のみのデータからは判断することが困難な、居住者に関するより具体的な生活状態に関する情報を収集する。
特開2014−89494号公報
高齢化社会が急激に進む中、ヘルパー・介護者等の支援者の不足が深刻になっている。見守り対象者の自立を促す必要もある。特に認知症の場合は、配偶者や家族、介護者が発症の発症時又は初期の段階で気づく事は非常に困難な病気であり、ある程度進行した状態、すなわち普通の人と違う状態になってからやっと気付き始めることが多い。認知症が発症した場合に、極力症状が軽い段階で早く把握し、支援ステージを調整する必要もある。特許文献1に開示の技術でも、高齢者等の居住者の生活状態を把握できるが、上述のように、高齢者層の大幅な拡大と支援者不足の状況にあっては、十分に対応できず、新たな技術が必要となっていた。すなわち、自立を促し、生活状態が悪化しないうちに対応するといった観点を想定するものでなかった。また、支援する側(そのようなサービスを提供する側)としては自治体や介護施設、リハビリ施設等が想定されるが、高齢者対策の予算の増大が大きな課題となっており、予算を大幅に削減しつつ、支援が望まれる人達にとって、良好な生活の質を維持できることが望まれていた。
本発明は、以上のような状況に鑑みなされたもので、その目的は、高齢者等の見守り対象者の生活状態の生活データ見ながら、生活データの変化いわゆる健康状態の変化を早期に把握することで、適切な対応や又は予防をとり、悪化を防止とともに、自立を促して生活の質を維持しつつ、サービスを提供する側(一般には自治体や介護施設、リハビリ施設)のコストを抑制することができる技術を提供することにある。
(1)本発明は、複数の医療機関が連携して所定の地域において医療を提供する医療システムであって、
前記医療機関に備わる情報処理端末と、
前記医療機関の前記情報処理端末と協働する医療情報共有サーバと、
利用者の健康状態を管理する健康管理システムと、
を有し、
前記医療情報共有サーバは、
前記医療機関を運営する事業者の事業者情報を記録する事業者データベースと、
前記医療機関を利用する利用者の利用者情報を識別情報と関連付けて記録する利用者データベース(例えば患者DBともいう)と、
前記利用者の商取引の履歴(購入履歴や医療決済等)を取得する決済履歴取得部と、
前記商取引の履歴を前記利用者の識別情報と関連付けて記録する利用者購入履歴データベースと、
を有し、
前記健康管理システムは、
前記利用者を住人とする家庭内の環境状態を取得する家庭センサと、
前記家庭センサと接続され外部と通信するセンサ通信部と
前記センサ通信部を介して前記家庭センサのセンシング情報を収集する家庭情報収集部と、
前記センシング情報を蓄積する家庭情報データベースと、
前記センシング情報をもとに前記利用者の生活状態を判定する状態判定部と、
前記状態判定部の判定結果を前記利用者または前記利用者の支援者の少なくとも一方に通知する通知部と、
を備え、
前記状態判定部は、前記商取引履歴をもとに前記利用者の健康状態を推定(例えばAI等の公知の技術を用いた推定)し、
前記通知部は、前記健康状態について対処(例えば改善や支援)が必要であると推定した場合に、前記支援者(例えば、掛り付け医師、栄養士、自治体、近親者等)に対して通知する。
家庭センサとして、環境センサ、人感センサ、ドアセンサ、音響センサ(「音センサ」とも言う)等がある。環境センサは、例えば、気温、湿度、照度のデータを計測し、計測値/計測時刻はクラウド等に保存される。人感センサは、例えば、赤外線で人の接近を検知し、検知した検知時刻/検知回数はクラウドに保存される。これらのセンサのデータは、単独または複数を適宜組み合わせて、判断に用いられる。
家庭センサとセンサ通信部が一体となったルータ一体型センサ(例えばコンセントに挿すタイプのセンサ等)を採用することで、高齢者等の不慣れな者にとっても、簡単に設置できる。そのようなセンサで得られたセンシング情報から、一人暮らしの高齢者のような見守り対象者が、日々どのような生活をしているか、特に安否情報、健康状態、日常の習慣等を推定する。例えば、センシング情報の傾向に変化が生じた場合、特異データが発生した場合に、安否確認が必要と判断し、本人確認の連絡を入れたり、自治体の担当部署(例えば福祉課等)、登録されている健康管理者(例えば親類、ヘルパー、掛り付け医療機関等)へ連絡する。また、ドアセンサのセンシング情報(開閉データ)と地域のゴミ収集スケジュールとを関連づけることで、ドアセンサの開閉データの蓄積から毎回のゴミ出し生活習慣を推測することができる。すなわち、健康的にかつ習慣的に生活が行われていることや安否の確認につながる。そして、ゴミ出しの日の所定時間までに、ゴミ出しが行われない場合に、アラームを発生させることで、高齢者への安全生活ケアを行える。
また、見守り対象者である高齢者等が医療機関や商店等で商取引きをした場合、その履歴から、例えば、毎日同じ物を購入しているようなら、その者に確認の通知をするとともに、ヘルパー等に注意喚起を通知する。特に認知症を発症している場合に、同じ商品等を不必要に繰り返し購入することがある。また、特定の疾患を有するものが、本来は摂取すべきでない物を購入するような場合もある。利用者データベースに医療機関での診断結果が記録されており、そのような物を摂取しないように指導されていれば、診断結果と購入履歴から、本人に注意の通知をしたり、健康管理者に連絡する。
なお、利用者の情報処理端末や電子決済用カード、生体認証による電子マネー(電子決済)を想定するが、事業者(商店等)では、情報処理端末又は電子決済用カードによる電子マネーの商取引システムを導入していない場合もある。そのような場合は、現金支払で購入履歴は紙レシートとして渡される。そこで、利用者端末は、付属のカメラで購入時の紙レシートの画像データを取得し記録してもよい。このとき画像データは、利用者端末でOCR処理等して購入リストを抽出・整理してサーバ側に送信してもよいし、そのままのデータをサーバ側に送信しサーバ側で抽出・整理してもよい。利用者の決済がIC決済以外の場合でも、商取引の履歴を取り込むことができる。利用者の情報処理端末は、所定のアプリケーションから、または、外部からの通知として、毎日所定の時刻にその日の商取引のレシートを取り込むように利用者に促し、取り込みが無い場合に、健康管理者に通知するといった処理も可能である。自分で取り込む場合には、高齢者は、例えば毎夜レシートを取り込む操作をすることで、その日の出来事を振り返りことになり、記憶力の低下等を防止できる。なお、近年、紙レシートではなく電子レシートを発行する場合もあり、当然に電子レシートから購入履歴が抽出されてもよい。
さらに、利用者の商取引履歴が利用者購入履歴データベースに記録されると、通知部から所定の健康管理者に記録された旨を通知してもよい。健康管理者は、商取引履歴のデータへのアクセス権を有する場合には、そのデータを参照し、見守り対象者の行動(通院していることや、逆に無駄な買い物をしているということ等)を把握できる。
また、近年では、高齢者の生活は、野菜や肉といった素材を買って食事を作るよりも、出来上がった総菜を買って食事をすることが徐々に増えてきている傾向にある。この購買履歴から、総菜の栄養、調味料、味付け等から摂取する栄養を推定する。推定結果から、これから身体に発生すると危惧される病気を、健康診断及び通院時に電子カルテと連動させる。生活における栄耀の摂取状況を担当医師が見ることにより診療の参考にすることができ、また、栄養士による診断によって高齢者への食事ケアをすることができ、日常の食事という側面を地域でサポートし健康維持・増進を進められる。
(2)本発明は健康管理システムであって、
家庭内の環境状態を取得する家庭センサと、
前記家庭センサと接続され外部と通信するセンサ通信部と
前記センサ通信部を介して前記家庭センサのセンシング情報を収集する家庭情報収集部と、
前記センシング情報を蓄積する家庭情報データベースと、
前記センシング情報をもとに前記家庭の住人の生活状態を判定する状態判定部と、
前記状態判定部の判定結果を前記住人及び前記住人の支援者に通知する通知部と、
を備える。
(3)前記家庭センサは音響センサを含み、
前記状態判定部は、前記音響センサのセンシング情報をもとに、前記住人の生活状態を推定してもよい。
例えば、音響センサをベッド横に設置しておき、咳と思われる音が継続して検出されている場合には、本人に通院するように通知したり健康管理者(親類、ヘルパー、掛り付け病院・医師等)へ状況確認するように通知する。同様に、睡眠時に布団がずれる音すなわち寝返り音によりや、いびき音の採取により睡眠時無呼吸や寝返りの回数で睡眠がとれて健康的かを推測できる。これにより、一人暮らしの高齢者のように見守りが必要な者の健康悪化を早期に把握でき、重症化を防止できる。また、キッチンに設置してガス機器の状態を判断する。新しいタイプのガス機器ではガス漏れセンサや過熱センサが備わるが、一昔前のタイプであると、そのようなセンサが設置されていない場合もある。そこで、簡易的ではあるが音響センサでガス漏れ等をセンシングし、注意を促すことができる。
(4)前記家庭センサは環境センサを含み、
前記状態判定部は、前記環境センサのセンシング情報をもとに、前記住人の生活状態を推定してもよい。
環境センサが温度センサや湿度センサを含む場合、それらのセンシング情報から適切な居住環境であるか、すなわち室温や湿度が適切であるか否かを判断する。高齢者は、室内が暑すぎる/寒すぎる等について検知能力・判断力が低下する傾向がある。住人が一人暮らしの高齢者の場合や高齢者のみのグループである場合、指摘してくれる者がいない虞もあり、熱中症等を引き起こす虞がある。そのような場合に早期に対応することができる。
(5)
前記住人の商取引の履歴を取得する決済履歴取得部と、
前記商取引の履歴を記録する利用者購入履歴データベースと、
を有し、
前記状態判定部は、前記家庭センサの前記センシング情報から推定される生活状態または前記購入履歴から推定される健康状態に変化点を検知した場合に、前記通知部は前記生活状態または前記健康状態に変化が生じた旨を、前記住人または前記住人の支援者の少なくとも一方に通知してもよい。
(6)上記(1)の医療システムにおいて、前記健康管理ステムとして、上記(2)〜(5)までのいずれかに記載の健康管理システムと、
前記医療機関に備わり、シンクライアント端末として機能する情報処理端末と、
を有し、
前記医療情報共有サーバは、
前記情報処理端末とともにシンクライアント環境を構築するシンクライアント管理サーバと、
前記シンクライアント環境において稼働させる医療系システムと、
を有する。
医療機関と見守り対象者の家庭内のセンサや決済履歴を記録するような機能(単に「決済参照機能」ともいう)を有する場合、シンクライアント環境においてシステム構成を実現することで運用効率が高まり、見守り機能や決済参照機能がストップしてしまうことを抑制できる。
(7)前記住人の前記商取引の履歴が前記利用者購入履歴データベースに記録されると、前記通知部は前記支援者に記録された旨を通知してもよい。
本発明によると、一人暮らしの高齢者のような者を、効果的に見守ることができる。すなわち、高齢者等の見守り対象者の生活状態を早期に把握することで、適切な対応をとり、悪化を防止するとともに、自立を促す技術を提供できる。また、サービスを提供する側(一般には自治体や介護施設、リハビリ施設)のコストを抑制することができる技術を提供できる。
本実施形態に係る、地域医療連携システムの機能の概要を説明する図である。 本実施形態に係る、地域医療連携システムの機能の概要を説明する図である。 本実施形態に係る、地域医療連携システムの概略構成を示す図である。 本実施形態に係る、医療情報共有サーバのブロック図である。 本実施形態に係る、利用者DBの登録データの例を示す図である。 本実施形態に係る、利用者DBの蓄積データの例を示す図である。 本実施形態に係る、医療関係者DBの例を示す図である。 本実施形態に係る、薬剤師DBの例を示す図である。 本実施形態に係る、介護士DBの例を示す図である。 本実施形態に係る、事業者DBの例を示す図である。 本実施形態に係る、利用者端末のブロック図である。 本実施形態に係る、患者が患者用サイトにアクセスして利用できるサービスの例を示した図である。 本実施形態に係る、利用者が見守りサービスのセンサ設定を行う画面例を示した図である。 本実施形態に係る、見守りサービスにおける購入履歴確認の画面例を示した図である。 本実施形態に係る、医療機関端末のシンクライアント端末に表示される電子カルテの画面例である。 本実施形態に係る、見守りサービスにおける在宅確認処理の例を示したフローチャートである。 本実施形態に係る、見守りサービスにおける環境適正確認処理の例を示したフローチャートである。 本実施形態に係る、見守りサービスにおける音響センサを用いた健康異常確認処理の例を示したフローチャートである。 本実施形態に係る、見守りサービスにおける購入履歴確認処理の例を示したフローチャートである。
次に、本発明を実施するための形態(以下、単に「実施形態」という)を、図面を参照して具体的に説明する。図1及び図2は本実施形態において実現する地域医療連携システム1の機能の概要を説明する図である。利用者94は、住宅91に家庭内センサ4を設置する。家庭内センサ4は、環境センサ、人感センサ、ドアセンサ、音響センサ等であり、ベッド911、キッチン912、照明913、玄関ドア914、トイレ915、風呂場・脱衣所916等又はその近傍に設置される。また、家庭内センサ4のひとつとして、風呂場・脱衣所916にはネットワーク対応型体重計4aが設置される。
家庭内センサ4は、通信機能を備えたルータ一体型となっており、コンセントに挿すことで、常時稼働する。家庭内センサ4の検出結果は、集約ルータ5で集約され、ネットワーク経由で地域医療連携システム1の医療情報共有サーバ10に送信される。医療情報共有サーバ10では地域共有DB12が、センシング結果をもとに、利用者94の在宅の有無、住宅91の温度・湿度等の環境状態を推定し、注意が必要なときなどに利用者端末40に表示させたり、医療情報共有サーバ10を介して所定の支援者に通知する。例えば、センシング情報の傾向に変化が生じた場合や特異データが発生した場合に、安否確認が必要と判断し、本人確認の連絡を入れたり、所定の支援者、具体的には、自治体の担当部署(福祉課等)、登録されている健康管理者(親類、ヘルパー、掛り付け病院等)へ連絡する。また、風呂場・脱衣所916に設置された家庭内センサ4が、大きな音・振動を検出した場合に、ヒートショックにより倒れた可能性があると判断して、上記の支援者に連絡する。
健康管理者としては、親類やヘルパー等の資格を有する者が好ましいが、その他に、キーパーソンとして身の回りの世話をしてくれる人(隣人、友人等)が登録されてもよい。また、利用者94が冠婚葬祭の積み立てシステムである互助会に入っている場合は、互助会の連絡先が登録されてもよい。利用者94が互助会に加入していることを親類等が把握していない場合もある。また、利用者94が亡くなった場合に、互助会に加入していることを把握していないと、搬送された病院が契約している葬儀社に連絡がいってしまい、利用者94自身の生前の手配が無駄になってしまうこともある。
また、医療情報共有サーバ10は、利用者94の購入履歴を取得する機能を有する。利用者94が、医療機関92や薬局96、商業施設97を利用した際に、利用履歴(すなわち購入履歴、決済履歴)が医療情報共有サーバ10(地域共有DB12)に送信され蓄積される。具体的には、利用者94、すなわち、見守り対象者である高齢者等が商業施設97で商取引きをした場合、その履歴から、例えば、毎日同じ物を購入しているようなら、その者に確認の通知をするとともに、所定の支援者に注意喚起を通知する。特に認知症を発症している場合に、同じ商品等を不必要に繰り返し購入することがある。また、特定の疾患を有するものが、本来は摂取すべきでない物を購入するような場合もある。医療情報共有サーバ10には医療機関92の診断結果が記録されており、そのような物を摂取しないように指導されていれば、診断結果と購入履歴から、本人に注意の通知をしたり、所定の支援者(親類や掛り付け医師等のような健康管理者)に連絡する。
このようにして、利用者94(高齢者等の見守り対象者)の生活状態を早期に把握することで、適切な対応をとり、悪化を防止するとともに、自立を促して生活の質を維持しつつ、サービスを提供する側(一般には自治体や介護施設、リハビリ施設)のコストを抑制する。なお、以下では特に言及しない限り「介護施設」及び「リハビリ施設」をまとめて「介護施設」として説明する。
図3は地域医療連携システム1の機能ブロック図である。図4は医療情報共有サーバ10の概略構成を示す機能ブロック図である。
地域医療連携システム1では、ある範囲の地域において複数の医療機関(ここでは医療機関92、薬局96、介護施設98を運営する事業者)及商業施設97は、医療情報共有サーバ10を用いて、利用者94に対して、医療・福祉の商品・サービスを提供するとともに、一人暮らしの高齢者のような利用者94に対する見守り機能及び購入履歴検証機能を果たす。
利用者94とは、医療機関92や薬局96を利用する患者や、介護施設98や商業施設97を利用する高齢者であって、見守りが必要とされる者を想定する。以下では便宜的に「利用者94」として説明する。医療機関92は、病院や診療所、歯科医院や眼科院等を含む広い概念である。なお、法令・ガイドライン等で定められているものについては、当然にそれらに則った処理を行うものであり、例えば、電子カルテや電子処方せん(処方せんデータ)において、医師等の電子署名、タイムスタンプが必須のデータについては、必要とされるタイミングにおいて電子署名等が付与、参照されるものである。
例えば図3に示すように、地域医療連携システム1は、医療情報共有サーバ10と、それにネットワーク2を介して接続する医療機関92の医療機関端末20、薬局96の薬局端末60、商業施設97の商業施設端末70、介護施設98の介護施設端末80、及び利用者94の利用者端末40およびその住宅91に設置された家庭内センサ4と接続する。
ここで、図2に示すように、医療情報共有サーバ10は、統括装置11と、地域共有DB12と、医療情報共有サイト100と、を備える。統括装置11は、医療情報共有サーバ10の構成要素を統括的に制御するとともに、他装置との通信IFとして機能する。
医療情報共有サイト100には、ポータルサイト101と、利用者94と事業者のそれぞれのアクセス先となる医療機関用サイト110、患者用サイト140、薬局用サイト160、商業施設用サイト170、介護施設用サイト180とが設けられている。
ポータルサイト101は、医療情報共有サイト100の玄関として機能し、外部からアクセスする利用者94や事業者は、それぞれの情報処理端末でこのポータルサイト101を経由してそれぞれ目的のサイトにアクセスする。
利用者94は、自身のPC(パーソナルコンピュータ)やタブレット端末、スマートフォン、ネットワーク接続機能付きの表示装置(例えばネットワーク対応液晶テレビやデジタルサイネージ表示装置)等の利用者端末40を用いて医療情報共有サーバ10にアクセスする。ここでは、図3に示すように、利用者94のそれぞれが利用者端末(1)40_1〜利用者端末(n)40_nを用いて医療情報共有サーバ10にアクセスする。利用者端末(1)40_1〜利用者端末(n)40_nを区別しない場合は、単に「利用者端末40」として説明する。利用者端末40がタブレット端末、スマートフォンの場合、専用のアプリケーションが導入され用いられてもよい。
利用者端末40は、患者用サイト140にアクセスして、事業者が提供する商品・サービスを利用する。例えば、医療機関92において診察を受ける場合に、医療機関92のWEBページにアクセスして診察を予約することができる。また、利用者端末40には、例えば「お薬手帳機能」や「見守り機能」を有するアプリが導入され、医療情報共有サーバ10と同期されて処方履歴を参照したり、見守り機能の購入履歴を参照することができる。また、医療情報共有サーバ10は、上述のように高齢者等に対する見守り機能(見守りサービス)を提供しており、そのサービスを受けるに際して、利用者端末40で各種登録・設定を行ったり、サービス利用時に利用者端末40を提示する。
また、利用者94のそれぞれの住宅91には、家庭内センサ(1)4_1〜家庭内センサ(n)4_nが設置され、センサ情報は、それぞれの住宅91の集約ルータ(1)5_1〜集約ルータ(n)5_nで集約されネットワーク2を介して医療情報共有サーバ10に送信される。家庭内センサ(1)4_1〜家庭内センサ(n)4_nを区別しない場合は、単に「家庭内センサ4」として説明する。同様に、集約ルータ(1)5_1〜集約ルータ(n)5_nを区別しない場合は、単に「集約ルータ5」として説明する。
医療機関92は、医療機関端末20を備え、ネットワーク2を介して医療情報共有サーバ10に接続する。ここでは、図3に示すように、複数の医療機関92のそれぞれに医療機関端末(1)20_1〜医療機関端末(n)20_nが設置されている。医療機関端末(1)20_1〜医療機関端末(n)20_nを区別しない場合は、単に「医療機関端末20」として説明する。
医療機関端末20は、ポータルサイト101から医療機関用サイト110にアクセスして、医療機関92用に用意された機能を利用する。医療機関92用に用意された機能とは、例えば、電子カルテシステム、臨床検査システム、医療会計システム、レセプト支援システム等の医療系システムがある。以下では、主に電子カルテシステムに着目して説明する。詳細は後述するが、電子カルテシステムやその他の機能は、例えば、シンクライアント環境(特にVDI(バーチャルデスクトップ環境)方式)として医療情報共有サーバ10と協働で実現している。
医療機関92は、自己の診療において作成した電子カルテ30を地域共有DB12に記録し、各医療機関92は地域共有DB12に記録されている電子カルテ30を相互に参照して利用可能になっている。
また、電子カルテシステムは、医療情報共有サーバ10がASP(アプリケーションサービスプロバイダー)として提供する電子処方せんシステムと連係しており、処方せんを出力する際に、電子処方せんとして出力することができる。さらに、他の事業者が医療情報共有サーバ10の地域共有DB12に記録したデータを一定条件下で参照することができる。
なお、地域医療連携システム1は、エッジコンピューティング技術が適用された構成であってもよい。エッジコンピューティング技術や5G通信技術を適用するシステムを導入することで、地域医療連携システム1の利便性・セキュリティ確保を確保し、さらにシステム構築・変更を容易にできる。具体的には、エッジサーバは地域医療連携システム1の事務局・拠点に分散配置して個人情報関係データ(人DB120、事業者B130のデータ)を処理する。それ以外の処理については、上位クラウドのサーバで処理する。これによって、個人情報保護規制にも柔軟に対応できる。
薬局96は、薬局端末60を備え、ネットワーク2を介して医療情報共有サーバ10に接続する。ここでは、図3に示すように、複数の薬局96のそれぞれに薬局端末(1)60_1〜薬局端末(n)60_nが設置されている。薬局端末(1)60_1〜薬局端末(n)60_nを区別しない場合は、単に「薬局端末60」として説明する。
このとき、薬局端末60は、ポータルサイト101から薬局用サイト160にアクセスして、薬局96用に用意された機能を利用する。薬局96用に用意された機能とは、例えば、電子処方せんシステムがある。電子処方せんシステムは、医療情報共有サーバ10がASPサーバとして機能し、医療機関92が電子処方せんを登録し、薬局96が電子処方せんを取得する。
商業施設97は商業施設端末70を備え、ポータルサイト101から商業施設用サイト170にアクセスして、商業施設97用に用意された機能を利用する。商業施設97用に用意された機能とは、購入履歴通知機能である。複数の商業施設97のそれぞれに商業施設端末(1)70_1〜商業施設端末(n)70_nが設置されている。商業施設端末(1)70_1〜商業施設端末(n)70_nを区別しない場合は、単に「商業施設端末70」として説明する。
具体的には、利用者94が商業施設97を利用すると、商業施設端末70からその利用内容が医療情報共有サーバ10に通知される。すなわち、商業施設端末70は、POSシステムの一部または連動する装置であって、利用者94が提示する利用者端末40や所定の物理カードに紐付いたIDを読み取り、そのIDと利用内容(購入履歴)を医療情報共有サーバ10(後述の地域共有DB12の地域決済装置19)に通知する。また、地域医療連携システム1が、電子決済サービスを提供する場合には、利用者端末40や物理カード等に紐付いた電子マネーを受領し、利用者94の決済内容(すなわち購入履歴内容)を医療情報共有サーバ10(地域共有DB12)に通知する。
なお、購入履歴のデータは、上述のように見守りサービス(購入履歴参照機能)に利用される。したがって、その見守りサービスに有用な項目(例えば購入品目と個数)のみが通知されるようにし、個人情報に関して取り扱いに特に注意を要する項目(例えば具体的金額)については送信内容から省かれてもよい。また、購入品目についても、飲食物についてのみ通知されるようにしてもよい。利用者94は、通知する項目を決定し設定できる。また、電子決済サービスとして、地域医療連携システム1独自に導入してもよいし、例えば、交通系ICカードに関してID情報が解放され公共機関や民間企業で入出管理や勤怠管理、企業内の売店等での購入管理に利用可能となっているので、そのような技術を導入してもよい。
介護施設98は介護施設端末80を備え、ポータルサイト101から介護施設用サイト180にアクセスして介護施設98用に用意された機能を利用する。介護施設98用に用意された機能とは、例えば、ケアマネジメントシステム(アセスメント・計画書・月間計画を一体入力;介護支援経過記録の取込み機能)、訪問介護・看護支援システム、通所介護・看護支援システム、介護老人ホーム支援システムなどがある。
上述の事業者の情報処理端末、すなわち、医療機関端末20、薬局端末60、商業施設端末70、介護施設端末80がシンクライアント端末として、医療情報共有サーバ10がその管理サーバとして、シンクライアント環境が構成される。
そのシンクライアント環境は、例えば、管理サーバの医療情報共有サーバ10上に仮想デスクトップ環境を生成し事業者の情報処理端末から仮想デスクトップ環境を操作する仮想化技術(以下、「VDI方式」)により構築されていることがより好ましい。適用される具体的な仮想化技術として、上述のように本出願人による特許第6384847号に開示の技術を用いる。なお、全てがシンクライアント環境として実現される必要はない。例えば、商業施設97は全国展開するチェーン店のように特定の地域医療に特化されないこともあるから、商業施設端末70は一般的なPCで構成され、ウェブ上で所定の機能が実行されてもよい。なお、地域医療連携システム1の一部又は全てがクラウド環境にて構築されても一定の効果を実現できる。
つづいて図4を参照して医療情報共有サーバ10の構成、特に地域共有DB12の構成について説明する。地域共有DB12は、事業者システム支援サーバ13と、クライアント用共通ソフトウェア14と、登録管理部15と、認証部16と、見守り支援制御装置18と、地域決済装置19と、人DB120と、事業者DB130と、技術情報DB135とを備える。
事業者システム支援サーバ13は、シンクライアント環境のシンクライアントサーバ(管理サーバ)として機能する。シンクライアント環境として様々な形式のものが提案されているが、上述のようにVDI方式を採用する。VDI方式は、1台の高性能なサーバ上にハイパーバイザーを導入し、その上で仮想デスクトップ用の仮想マシンを利用者数分動かす。シンクライアント端末は、認証サーバおよび接続ブローカーを経由して、各ユーザに割り当てられた仮想デスクトップに接続する。
クライアント用共通ソフトウェア14は、シンクライアント環境における各事業者のシンクライアントの情報処理端末(例えば医療機関端末20)に用いられる各種ソフトウェア(アプリケーション)を保持する。すなわち、事業者システム支援サーバ13がシンクライアントサーバとして仮想デスクトップを稼働させる場合に、その仮想デスクトップ上で稼働させるアプリケーションを保持する。また、利用者端末40に導入されるアプリケーションを保持する。
登録管理部15は、地域医療連携システム1を利用する利用者94や、医療機関92や薬局96等の事業者や、それら事業者に所属する医師、薬剤師等を登録する。利用者94の利用者情報については、利用者94自身が登録するか、医療機関92や薬局96等の事業者を利用する場合に、利用者94の同意のもと、それら事業者が登録する。また、利用者94が見守りサービス(見守り機能)を利用する場合に、家庭内センサ4の登録や決済基本情報の登録も行う。
なお、登録する患者情報、事業者およびそれに所属する者の登録情報・登録処理の具体例については、後述する人DB120や事業者DB130等の説明とともに行う。
認証部16は、事業者(医療機関92、薬局96、商業施設97、介護施設98)や利用者94が地域医療連携システム1にアクセスする際に、登録管理部15で登録された認証情報(認証手段の種類およびそれによる登録情報)にもとづき、認証処理を行う。また、家庭内センサ4のデータを取得する場合に、事前に登録されたID(ここではIMEI)に基づく家庭内センサ4の認証も行う。
見守り支援制御装置18は、センサ情報収集部181と、状態判定部182と、通知部183と、決済履歴取得部184と、地域イベント管理部185とを備える。
センサ情報収集部181は、家庭内センサ4からのセンサ情報を取得し、利用者DB121(蓄積データ121b)に記録する。
状態判定部182は、センサ情報や購入履歴をもとに、利用者94の生活状態や健康状態等を推定する。なお、状態判定部182は、推定の際に、人工知能(artificial intelligence:AI)を用いる。
通知部183は、状態判定部182が推定した結果、何らかの対応が必要な状態と判断した場合には、利用者94本人やその支援者に通知する。具体的な処理は後述する。
決済履歴取得部184は、利用者94が医療機関92、薬局96、商業施設97等を利用したときの購入履歴(決済履歴)を取得する。
地域イベント管理部185は、利用者94の居住地域の行政サービス、例えばゴミ収集日(ゴミ出し日)や、自治会・コミュニティセンターでのイベント等の日程を記録・管理する。家庭内センサ4のセンサ情報から、地域イベント管理部185が把握している「ゴミ出し日」の所定時刻までに玄関ドア914の開閉が確認できない場合には、利用者94に通知することができる。また、「運動不足のようです。もっと外出しましょう。〇月×日にコミュニティセンターでイベントがあります。」といった通知もできる。また、防災情報や避難警報、避難経路、避難場所等を通知することもできる。特に、避難警報が出されているのにも拘わらず、家庭内センサ4のセンサ情報から在宅と推定できる場合には、継続して通知する処理も可能である。
地域決済装置19は、上述したように地域医療連携システム1に参加する事業者(医療機関92、薬局96、商業施設97)で利用可能な電子決済(いわゆる電子マネー)の決済処理を行い、決済履歴は決済履歴取得部184に通知される。
人DB120は、地域医療連携システム1を使用する者、すなわち利用者94および事業者に所属する者の各種情報を記録し保持する。具体的には、人DB120は、利用者DB121と、医療関係者DB122と、薬剤師DB123と、介護士DB124と、電子カルテDB125と、処方せんDB126とを備える。
利用者DB121は、登録データ121aと、蓄積データ121bとを備える。登録データ121aは、所定の登録事項(利用者情報)を記録する。蓄積データ121bは、家庭内センサ4のデータ及び購入履歴を記録する。
ここで、図5に示す登録データ121aの例を参照して、利用者94の利用者情報の具体的な内容及び登録管理部15による登録処理について説明する。
利用者94自身が登録する場合は、利用者94は地域医療連携システム1が運営するポータルサイト101から患者用サイト140の登録用ページにアクセスすることで、登録管理部15による登録処理が行われ、人DB120の利用者DB121に所定事項が登録される。また、未登録の利用者94が医療機関92等を利用した場合に、その医療機関92等が登録してもよい。
図5に示すように、登録データ121aは、基本登録情報エリア1211と、登録情報1(医療)エリア1212と、登録情報2(電子決済)エリア1213と、登録情報3(見守りセンサ)エリア1214とを有する。
基本登録情報エリア1211には、利用者94の基本的な情報として、「利用者ID」、「名前」、「生年月日」、「同居者の有無」、「住所」、「電話番号」、「電子メールアドレス」、「緊急連絡先1,2」、「認証手段および認証情報」が記録されている。上記の他に、例えば「血液型情報」や「身体的特徴(身長、体重、視力等)」等が登録されてもよい。
社会保障番号として、例えば、健康保険番号や政府管理の個人番号があり、その他の公的番号として運転免許証番号が用いられてもよい。現実の運用を考慮すると、健康保険番号が医療機関92を利用した場合にのみ保険証による確認後に正式登録されることが望ましい。それまでの期間、社会保障番号は未登録状態で利用者情報は仮登録とする運用が想定できる。正式登録に移行することができる場所(機関)として、公的な身分証明書の提示が必要とされる上記の医療機関92や薬局96等がある。また、地方公共団体が地域医療連携システム1へ参加する場合には、地方公共団体事務所(役所)で正式登録がなされてもよい。
認証手段および認証情報は、複数種類の認証手段で登録できる。例えば、「パスワード」等の暗号手段や、「指紋認証」、「顔認証」、「声紋認証」、「虹彩認証」などの生体情報がある。スマートフォンやタブレット端末等のモバイル端末では、「指紋認証」、「顔認証」、「声紋認証」、「虹彩認証」などの様々な生体認証機能を利用できる。
図5の例において、基本登録情報エリア1211は、利用者ID「C0001」、名前「ABCD」、社会保障番号「11112223−123」、生年月日「1950年05月05日」、住所「○○区××1−1」、電話番号「03−1234−xxxx」、電子メールアドレス「abcd123xxx@xxx.xx.jp」、緊急連絡先1「03−1234−XYZW(子)」、緊急連絡先「03−1234−XYXY(ヘルパー)」、認証手段(パスワード)「XXXXXXX」となっている。
登録情報1(医療)エリア1212には、医療関係の情報として、「掛り付け病院/薬局」、「ヘルパー」(または介護士)、「延命治療意思の有無」、「臓器提供意思の有無」、「要注意事項」、「注意薬情報/副作用情報」が記録されている。
「掛り付け病院」が記録されていることで、それ以外の病院に掛かったときに、その病院は必要に応じて登録されている「掛り付け病院」と連絡を取り合うことができる。さらに、緊急搬送が生じた場合に、まず「掛り付け病院」に連絡することができ、適切な処置を迅速に行える。また、「掛り付け薬局」があることで、医師が処方せんを出す場合に、薬の在庫状況を事前に把握できたりする。また、後述の医療機関端末20で稼働する電子カルテシステムや薬局端末60で稼働する処方せんシステムにおいて、医師や薬剤師が登録してもよい。このとき登録者の情報(医師IDや薬剤師ID)も関連づけて登録される。
「延命治療意思」「臓器提供意思」について登録があることで、利用者94が救急車等で医療機関92に搬送された場合や死亡した場合等に、医療機関92においてそれら意思の確認が円滑になり、その後の対応がスムーズになる。特に一人暮らしの高齢者の場合、そのような事項について普段からの意思確認が難しい状況も考えられる。このため、予め登録されていることで、見守り機能により高齢者に対して処置が必要となり本人直接の確認ができないときでも、親類等に連絡が行き駆けつけるまでの間に、医療機関92等は利用者94の意思を尊重した適切な対応が可能となる。
また、「緊急連絡先1,2」「ヘルパー」が登録されていることで、利用者94に確認が難しい状態でも、家族・親類等への連絡が可能となる。また、「要注意事項」として既往症や手術歴等を登録することで、利用者94に確認が難しい状況において、医療機関92にて避けるべき処置を把握でき、治療を円滑にできる。「注意薬情報/副作用情報」では、利用者94が自身の薬の履歴から副作用等により避けたいと考える薬があれば理由とともに登録する。
登録情報2(電子決済)エリア1213には、電子決済(いわゆる電子マネー)に関する情報として、「IC決済サービス用のID及び有効期限」、「QR決済サービス用のID及び有効期限」、利用者端末40の「端末ID(IMEI)」が記録されている。
登録情報3(見守りセンサ)エリア1214には、住宅91に設置された家庭内センサ4を用いた見守り機能に関する情報として、「伝送タイプ(個別または集約)」、伝送タイプが集約の場合の「集約ルータ5のID(IMEI)」、センサ(1)〜(5)の「センサタイプ及びID(IMEI)」が記録されている。センサタイプは、上述した家庭内センサ4のタイプで、環境センサ、人感センサ、ドアセンサ、音響センサ、トイレセンサ等がある。なお、センサ(1)〜(5)に関する情報として、設置位置が登録されてもよい。トイレセンサは、トイレのドアの開閉を判断するセンサであり、ドアセンサや音響センサと同じまたは組み合わせたセンサにより実現できる。
図5の例では、伝送タイプ「集約」、集約ルータ5のID(親機IMEI)「AA−BBBBBBB―CCCCCC−FF」、センサ(1)「環境タイプ AA−BBBBBBB―CCCCCC−FA」、センサ(2)「音響タイプ AA−BBBBBBB―CCCCCC−FB」、センサ(3)「人感タイプ AA−BBBBBBB―CCCCCC−FC」、センサ(4)「ドアタイプ AA−BBBBBBB―CCCCCC−FD」、センサ(5)「トイレタイプ AA−BBBBBBB―CCCCCC−FE」となっている。
なお、利用者94は、登録時に、名前等の所定の必須開示項目以外について開示範囲を設定可能にしてもよく、どの項目をどの種の事業者(医療機関92、薬局96、商業施設97、介護施設98)、さらに事業者のどのような属性の人(医者、看護師、薬剤師、事務担当者など)に開示するかを決めることができる。例えば、医療機関92に対しては全ての項目を開示し、薬局96に対して必須開示項目以外は開示しないとすることができる。また、医療機関92のうち医師には全ての事項を開示し、看護師について必須開示項目以外は開示しないとすることができる。患者情報の各項目は、例えばそれぞれの特性によりオプトイン・オプトアウトのいずれかに初期設定され、ユーザにより設定変更可能であってもよい。また、緊急救命の際の開示項目については、そのような初期設定やユーザが変更した設定に基づいてもよいし、全てを開示するようにしてもよい。
つぎに、図6を参照して、蓄積データ121bの例を説明する。蓄積データ121bは、購入履歴データを記録する購入履歴データ部1215と、家庭内センサ4のセンサ情報を記録するセンサ履歴データ部1216とを有する。
購入履歴データ部1215には、利用日(購入日)、決済手段の「種別(電子マネー、現金等)」、利用場所(利用した事業者)、金額計、明細が記録される。図示の例では、利用日「2019.06.01」では、利用場所「Aクリニック」「C薬局」については、種別「現金」、それぞれの金額計「750円」「600円」となっている。明細リストは記録されていない。利用場所「XXXストア」については種別「電子マネー」で金額計「2100円」、明細リスト「飲料水 1コ 100円、トマト 1コ 200円、鶏肉 1コ 250円、プリン 2コ 200円、 のり弁 1コ 400円、・・・」が記録されている。上述した状態判定部182は、例えば、「のり弁」を2日連続で購入して履歴から、高血圧(塩分過多)や脂質異常の虞があると判断し、その旨を利用者94や支援者に通知する。
センサ履歴データ部1216には、登録されている家庭内センサ4のセンサ情報データおよび判定結果が記録されている。図では、判定結果のみ例示している。例えば、センシング日「2019.06.01」は、センサ(1)(環境センサ)「異常無し」、センサ(2)(音響センサ)「05:30に咳検出」、センサ(3)(人感センサ)「活動小」、センサ(4)(ドアセンサ)「0回検知」、センサ(5)(トイレセンサ)「1回」となっている。
例えば、センサ(2)(音響センサ)「05:30に咳検出」から上述した状態判定部182が「この住宅91の利用者94が体調不良の可能性あり」と判断すると、通知部183が登録されている支援者(例えば、図5の基本登録情報エリア1211の緊急連絡先1、2)に判断結果を通知する。
また、センサ(5)(トイレセンサ)「1回」から、状態判定部182がトイレの回数が少なくなっており「内臓系の疾患にかかり始めている虞がある」と判断すると、通知部183が登録されている支援者に通知する。
通知を受けた支援者は、対象の利用者94に電話連絡したり、訪問したりする。これによって、一人暮らしの高齢者等が体調不良になった場合でも早期に対応でき重症化を防止できる。
また、センシング日「2019.05.30」にいて、センサ(1)(環境センサ)「13:30 室温高」となっており、上述した状態判定部182は、「熱中症の虞あり」と判断し、利用者94に注意を促す通知を行い、センサ(1)のデータが改善されない場合(ここでは、室温が下がらない場合、登録されている支援者や行政の担当者に通知する。
利用者94の蓄積データ121bは、上記の他に、例えば、後述する利用者端末40の生体情報取得部424で計測した血圧値や心拍データがある。これらデータを蓄積することで、データに特異なデータが生じた時に警告を発したり、関連の者に通知したりすることができ、早期予防が可能となる。また、救急要請を行った場合に、搬送時の救急隊員の判断の助けとなる。
つづいて、図7〜図9を参照して、事業者における登録情報について説明する。医療機関92や薬局96、商業施設97、介護施設98が登録する場合は、あらかじめ地域医療連携システム1の管理者から所定の権限を与えられた者が、それぞれの機関の所属者を登録する。地域医療連携システム1の管理者として、例えば、その地域の医師会(またはそれから委任された者)がある。
図7に示す医療関係者DB122の例を参照して、医療関係者の登録情報(事業者情報)を具体的に説明する。医療機関92に所属する者(すなわち医療関係者)の登録項目として、「名前」「属性(医師、看護師、その他等)」「所属(所属1、所属2、・・・)」、「専門」、「認証情報」、「モバイル端末ID(MACアドレスやIMEI)」があり、登録されると医療関係者IDが付与される。他の事業者に移動した場合は、所属変更処理がなされる。また、複数の事業者に所属することもでき、「所属1」「所属2」のように所属先が複数登録される。医師に関しては「専門分野」を登録できる。なお、医師や看護師、薬剤師のように国家資格等によって定められる職種については、医師会等の所定の機関によって登録されるようにしてもよい。
図7の例では、医療関係者ID「D0003」で示される者について、名前「CCDD」、属性「医師」、所属1「Aクリニック」、所属2「Bクリニック」、専門「内科」、認証情報「パスワード、顔認証、指紋認証」、モバイル端末ID「21:43:65:87:09:BA」となっている。この情報から、医療関係者ID「D0003」の者は、内科の医師であり、「Aクリニック」と「Bクリニック」に所属することが分かる。また、MACアドレス「21:43:65:87:09:BA」のモバイル端末でシンクライアント端末21と接続して、または、インターネット等のネットワーク2を経由して直接アクセス可能である。
図8に示す薬剤師DB123の例を参照して、薬局96の従業者の登録情報(事業者情報)を具体的に説明する。薬局96に所属する者の登録項目として、「名前」「所属」、「認証情報」があり、登録後に薬剤師IDが付与される。例えば、薬剤師ID「F0001」の薬剤師について、名前「GGHH」、所属「A薬局」、認証情報「パスワード、指紋」が登録されていることが分かる。他の事業者に移動した場合は、所属変更処理がなされる。なお、薬剤師以外についても登録可能としてもよいが、その場合、アクセス可能な利用者94の利用者情報について制限を持たせてもよい。
つぎに、図9の介護士DB124を参照して、介護施設98の従業者(介護士やケアマネージャ等)の登録情報(事業者情報)を具体的に説明する。介護施設98に所属する者の登録情報として、「名前」「所属」「属性」「認証情報」があり、登録後に介護士IDが付与される。例えば、介護士ID「G0004」の従業者について、名前「QQRR」、所属「B老人ホーム」、属性「ケアマネ、介護士」、認証情報「パスワード、指紋」が登録されていることが分かる。他の事業者に移動した場合は、所属変更処理がなされる。
図4の説明に戻る。電子カルテDB125は、医療機関92で作成された電子カルテのデータが、患者である利用者94と関連づけられて記録される。処方せんDB126は、医療機関92で作成された処方せんのデータが利用者94及び管理番号と関連づけられて記録される。処方せんDB126は、薬局96が薬を利用者94に出すときに薬局端末60で参照され、実際に出した際の具体的な情報(日時、薬名、メーカ、量等)が追記される。利用者94の電子カルテや処方履歴が記録されているため、後述の診療等の際に医師の判断が容易になるだけでなく、意識不明の状態の利用者94が救急車等で搬送されてきた場合に、本人確認さえできればどのような治療がなされてどのような薬が処方されているかが分かるため、無駄な検査を省き、早急な処置が可能となる。
技術情報DB135は、例えば薬事情報DBと、医療情報DBと、機器管理DBと、を備える。薬事情報DBには、医薬品に関する安全情報が記録されている。安全情報は、製薬会社によって登録・更新されたり、地域医療連携システム1の管理者等によって登録・更新される。医療情報DBには、公的機関や医師会による感染症の情報や、地域医療連携システム1に参加している事業者による情報が記録・更新される。機器管理DBは、それぞれの医療機関に設置されている医療機器等、さらにAEDについての設置状況(例えば設置位置、導入時期、メンテナンス状況等)が記録されている。AEDの設置状況については、利用者端末40等からの問い合わせがあった場合に、設置場所が容易に分かるように設置状態の画像データが記録されている。
つづいて、図4と図10を参照して事業者DB130を説明する。事業者DB130は、事業者自体の情報を登録・記録するものであり、地域医療連携システム1の管理者によって登録される。具体的には、事業者DB130は、病院DB131と、薬局DB132と、商業施設DB133と、介護施設DB134とを備える。
図10(a)の病院DB131に示すように、医療機関92の登録情報として、「医療機関ID」「名称」「種別」「診療科」「予約連携」「住所」「電話番号」「代表者(ID)」「所属者(ID)」「登録端末(MAC)」「予約」「申請」がある。「種別」とは医療機関92の種別であり、病院であるか診療所(種別:04)であるかの種別や、病院であれば特定機能病院(種別:01)、地域医療支援病院(種別:02)、その他の一般病院(種別:03)等の種別である。「予約連携」とは、救急患者等が発生した場合等に、電話等の従来の連絡手段の他に、地域医療連携システム1を用いて医療機関92同士が連絡を取り合う緊急連携機能(連携:11)や医療機関92間での予約機能(連携:12)に参加するか否かである。その他に、医療機関92のホームページアドレス等が登録されてもよい。「予約」は、利用者94がその医療機関92を予約する機能の有無を示す。なお、「申請」は、利用者94が各種申請を行う機能を提供する機能の有無を示す。
例えば、医療機関ID「20001」の医療機関端末20について、名称「Aクリニック」、種別「04:診療所」、診療科「内科、アレルギー科」、連携「11:緊急連携、12:予約連携」、住所「○○市××8−7」、電話番号「XX−123−34XX」、代表者の名前(ID)「AABB(D0001)」、所属者(ID)「BBCC(D0002)、CCDD(D0003)、・・・」、登録端末のMACアドレス「12:34:56:78:90:12、・・・」、予約「〇」、申請「〇」であることが分かる。したがって、例えば、登録端末の情報から、医療機関ID「2001」の病院では、MACアドレス「12:34:56:78:90:12」の端末(医療機関端末20)がシンクライアント端末として、医療情報共有サーバ10にアクセスすることになる。また、医療機関ID「2001」の医療機関端末20は、地域医療連携システム1が提供する緊急連携機能及び医療機関92間での予約機能に参加していることが分かる。さらに、利用者94は、Aクリニックの診療予約や各種の申請を利用できる。
図10(b)の薬局DB132、図10(c)の商業施設DB133、図10(d)の介護施設DB134についても同様に、各事業者の登録情報として、「事業者(薬局ID、製薬機関ID、介護施設ID)」「名称」「住所」「電話番号」「代表者(ID)」「所属者(ID)」「登録端末(MAC)」がある。それらの事業者からは、登録端末(MAC)の情報処理端末(薬局端末60、商業施設端末70、介護施設端末80)からのみ医療情報共有サーバ10にアクセスできる。
つづいて、図11に示す利用者端末40の機能ブロック図を参照して、利用者端末40の概略構成について説明する。
利用者端末40は、一般的な情報処理端末(スマートフォンやタブレット端末等)と同じように、ユーザIF421と、表示部422と、通信IF423と、生体情報取得部424と、位置情報取得部425と、認証部426とを備える。認証部426は、指紋認証機能の指紋認証部426a、顔認証機能の顔認証部426b、声紋認証の声紋認証部426c、虹彩認証の虹彩認証部426dを備える。生体情報取得部424は、例えば、光センサを用いた血圧センサや脈拍センサ等であって近年スマートフォンに搭載されている公知の機能を用いることができる。また、近年、カメラで顔画像を撮影し、微妙な変化から心拍数を検出する技術も搭載されており、そのような技術を用いることもできる。
利用者端末40は、さらに、地域医療共有アプリケーション427と、家庭センサ管理部428と、購入履歴処理部429とを備える。
地域医療共有アプリケーション427は、地域医療連携システム1を利用する際に用いるアプリケーションであり、この地域医療共有アプリケーション427を起動させて、ホーム画面430からポータルサイト101にアクセスしたり、見守り機能のセンサ設定や購入履歴表示機能を実行する。
家庭センサ管理部428は、住宅91に設置する家庭内センサ4を登録・管理する。家庭内センサ4の登録方法については、図14で後述する。
購入履歴処理部429は、医療機関92や商業施設97等で支払をしたときに、支払内容を購入履歴として取得する。電子決済サービス(すなわち電子マネー)を利用する場合に、電子レシートのデータを取得し、地域共有DB12の決済履歴取得部184に通知する。現金決済等により電子レートのデータ(すなわち直接的に決済履歴取得部184に送信できるデータ)が無い場合、所定の入力画面を開いて手入力したり、一般的な紙のレシートをカメラで撮影しOCR処理等によって電子化データを得て、それを決済履歴取得部184に通知する。
以上の構成の地域医療連携システム1によって提供されるサービス等の具体例を説明する。図12は、利用者94が医療機関用サイト110にアクセスして利用できるサービスの例を示した図である。利用者94は、利用者端末40でネット閲覧用アプリケーションを起動し、医療機関用サイト110のポータルサイト101にアクセスする。また、地域医療共有アプリケーション427が導入されている場合は、地域医療共有アプリケーション427を起動させてホーム画面430からポータルサイト101にアクセスする。ネット閲覧用アプリケーションの「患者/一般」ボタン101Aや地域医療共有アプリケーション427のホーム画面430の「患者/一般」選択アイコン431を押下することで、表示は患者/一般用ポータルサイトへ遷移する。
患者/一般用ポータルサイトでは、画面上部に「病院リスト」「薬局リスト」「マイページ」の選択ボタンが設けられている。「病院リスト」が選択されると、地域医療連携システム1に参加している医療機関92が、診療科毎にリスト表示される。「薬局リスト」が押下されると、同様に、地域医療連携システム1に参加している薬局96の一覧が表示される。なお、利用者94が登録済みで認証処理を行ってアクセスしている場合には、利用者94の住所から近い順や、利用履歴が多い医療機関92の順で表示されてもよい。
図示の病院リスト画面A11の例では、内科の病院一覧が示されている。一覧では、病院名、住所が記載されており、さらに、一部の病院名の横には予約ボタンと申請ボタンが設けられている。例えばAクリニックの予約ボタンが押下されると、Aクリニックに関する病院個別予約画面A12に遷移する。図示の病院個別予約画面A12では、予約登録タブが選択されており、数日間(ここでは1/23〜1/26)の予約状況(混雑状況)が「〇(予約枠有り)」、「△(予約枠少)」、「×(予約不可)」、「−(休診)」で示されている。「〇」「△」については押下可能になっており、押下することで、所定の予約画面(図示せず)に遷移する。なお、予約確認タブが選択されると、予約済みの場合には、予約した内容が表示される。
病院リスト画面A11の下側には、予約可能病院リストボタンが設けられている。このボタンを押下することで、予約可能病院リスト画面A13が表示される。診療科毎の予約可能病院の予約可能状況/混雑状況が「〇」「△」「×」「−」で選択可能に一覧表示されており、所望の病院/日時を押下することで、所定の予約画面に遷移する。
このように、ポータルに実装し地域の外来予約システムを地域でシェアするサービスを実現できる。利用者94は、初診外来を希望する日に他の患者の予約状況から混んでいる時間帯を目視で判明でき、また、混み具合から比較的空いている時間帯を選んで予約できる。地域連携のオーダリングであるため、同じ科の病院一覧から現在の病院の混み具合や利用者94の待ち時間が目視でき、空いている病院をリアルタイムで簡単に探せる。医療機関92は、予約データから多角的に経営の分析・改善を行える。
また、病院リスト画面A11において、病院名の横に「申請ボタン」が設けられている場合、そのボタンを押下することで、申請画面A14に遷移する。申請画面A14では、申請書関係タブが選択されている場合には、診断書、証明書、紹介状等を申請でき、領収関係タブが選択されている場合には、診療明細書や領収証明書等を申請できる。
「マイページ」が選択されると、その利用者94の利用者情報が表示される。すなわち、「通院履歴」、「薬の処方履歴」、「登録事項」、「見守りセンサ設定」、「購入履歴」を表示できる。図示のマイページ画面A15の例では通院タブが選択されており、「2018年1月23日 Aクリニック」の利用を先頭にして4件の通院履歴が表示されている。それぞれのリストを押下することで、利用時の電子カルテ(医療機関92が閲覧可とした事項)や処方せんを閲覧できる。すなわち、利用者94は、電子カルテDB125や処方せんDB126に記録されている自身のデータを全て又は一定範囲において閲覧できる。また、マイページ画面A16の例では薬の処方履歴を示す薬タブが選択されており、「2018年1月23日」に、「XY調剤薬局」で「Aクリニック」で出された処方せんにより薬を受け取ったことが表示されている。このマイページ画面A16で下段領域の「一覧表示」ボタンを押下することで、直近の所定期間の処方履歴の一覧が表示される。
図13は「見守りセンサ設定」タブが選択された時のマイページ画面A16a〜16cを示す。図13(a)のマイページ画面A16aでは、センサ(1)、(2)が設定されている。画面下の「センサ追加」ボタンが押下されると、図13(b)のマイページ画面A16bに遷移する。センサIDの「検出」ボタンを押下すると、追加対象のセンサが表示される。ここでは、センサID「AA−BBBBBB−CCCCCC−FC」が検出されている状態である。この画面で、センサタイプおよび設置場所を選択し、「登録」ボタンを押下することで、登録処理が行われ、図13(c)のマイページ画面A16cに遷移する。センサ検出及び登録処理は、一般的な処理にて行われる。
図14は、守りサービスにおける購入履歴確認のマイページ画面A16dの例を示した図であり、「購入履歴」タブが選択されたときに、利用者DB121の購入履歴データ部1215の内容が表示される。図示の例において、利用日「2019.06.01」では、利用場所「Aクリニック」「C薬局」については、各金額計「750円」「600円」となっている。利用場所「XXXストア」については金額計「2100円」、と明細リストとして「飲料水 1コ 100円、食パン 1コ 130円、トマト 1コ 200円、鶏肉 1コ 250円、プリン 2コ 200円、・・・」が表示されている。高齢者等の利用者94は、買い物の際に、この画面を確認することで、直近に購入している物を把握でき、重複購入を防げる。
つぎに、図15を参照して医療機関92における医師の電子カルテシステム使用例を説明する。図15は医療機関端末20のシンクライアント端末21に表示される電子カルテ30の画面例である。画面上側領域301に、ログインユーザとして担当医の名前「AABB」及び医療者ID「D0001」が表示されている。その下には、患者プロフィール領域302が設けられており、利用者94の名前「ABCD、生年月日/年齢/性別「1950.05.05生/69歳/男性」、患者ID「C0001」、その医療機関92の診察券番号「00035」、既往歴「高血圧」、アレルギー「−(無し)」が表示されている。
患者プロフィール領域302の右側には、見守り機能に関する注意欄321が設けられている。患者が見守りサービス(見守り機能)を利用している利用者94であり、購入履歴から対応すべき状態と判断されると、この欄に、所定の表示がなされる。例えば、「栄養」と表示されると、購入履歴から栄養に偏りがある可能性が高いと判断されており、医師や栄養士等の専門家による面談・説明が必要であることを示している。注意欄321を押下すると、購入履歴が表示される。
患者プロフィール領域302の下側には、「受付」「診察」「会計」の3つのボタン303が設けられており、ここでは「診察」が選択されている。さらにそれらボタンの下側領域には、診療記録領域304が設けられている。診療記録領域304の左1/3が前回診療領域311、右2/3が今回診療領域で、その左半分がSOAP記載領域312、右半分がORDER記載領域313である。ORDER記載領域313では、薬選択欄を表示させて処方する薬をリストから選択記入する。
診療記録領域304の右側には、利用履歴領域305が設けられている。利用履歴領域305では、タブ選択により自病院履歴領域306と他診察等領域307とを指定して表示できる。ここでは他診察等領域307が選択されており、他診察等領域307では、他診察履歴領域308と、処方せん履歴領域309が設けられている。
他診察履歴領域308には、同じ利用者94の患者ID(ここでは「C0002」)をキーとして電子カルテDB125から電子カルテのデータが参照・抽出され、他の医療機関92の診察履歴が過去所定期間(例えば1年間)について表示される。処方せん履歴領域309には、同じ利用者94の患者IDをキーとして処方せんDB126から処方せんのデータが参照・抽出される他の医療機関92による処方履歴が過去所定期間(例えば1年間)について表示される。
医師は、利用者94を診察する場合や薬を処方する場合に、他の医療機関92の診察履歴や薬の処方履歴を同一画面で参照できる。利用者94がどのような治療を受けてきたのかを知ることで、適切な治療方法を選択できる。特に、原因が不明の病気にかっていたような場合、紹介状があれば過去の治療履歴をその内容から又は利用者94から確認できる。しかし、紹介状が無い場合や利用者94が今回の治療で特にその病気とは異なり意識していない場合でも、診療に当たる医師が、過去の病気を考慮に入れて適切な治療法、処方する薬を選択できる。古い薬を使用している場合や既に無くなってしまった場合に、新たに利用者94に処方する薬を絞り込む参考になる。
また、様々な疾患を抱えている高齢者等の利用者94では、複数の薬が処方され多剤服用や多剤併用の状態(いわゆるポリファーマシー)の場合がある。例えば、複数の医療機関92から合計で5種類の薬が処方されていた場合に、ある医療機関92の医師は総合的に勘案した場合に3種類で充分と判断し、処方を変更することで、処方量を抑制させることができ、最終的には薬剤費用を低減できる。このようなときに、医療機関端末20の電子カルテシステムの機能として、先に処方している医療機関92に対して変更を通知・受信する機能を付与することで、その利用者94に対する最新の治療方針、処方方針を先の医療機関92も把握できる。また、利用者94が介護施設98を利用している場合に、介護施設98の介護施設端末80においても、そのような通知を受信する機能を有することで、利用者94に関連する人の間で薬の変更を共有できる。
利用者94は、過去の治療履歴について、記憶が曖昧になって正確な情報(病気名や薬名)を伝えられないこともあり、場合によっては、誤った不適切な情報を伝える虞もあるが、そのような状況を防止できる。さらに、同一・類似の薬効の薬が別の医療機関92で重複して多く処方されていることを発見しやすい。この種の状況は、不法な薬の転売を目的としたことも多くあるため、医師が早期に不法な処方を防止できる。なお、処方せんDB126に、不適切な処方の有無を判断する監視機能を設けてもよい。転売目的となる薬は一定程度判明しているので、監視対象となる薬を登録し、重複処方が発生した場合に、医療機関92の電子カルテシステムや薬局96の処方せんシステムで警告を出し、医師等の確認を取ってもよい。
つぎに、図16〜図19を参照して、見守りサービス(機能)の処理の例を説明する。
図16は在宅状態の判断処理のフローチャートである。地域共有DB12の状態判定部182は、家庭内センサ4から取得したセンサデータをチェックする(S101)。チェック対象のセンサデータは、特定の種類の家庭内センサ4、例えば、人感センサのデータのみでもよいし、複数種類のセンサのデータを組み合わせたものでもよい。以下では、人感センサのデータのみで判断する例を示す。
センサデータのチェックにより利用者94が在宅していないと判断した場合(S102のN)、状態判定部182は蓄積データ121bに「不在」を記録する(S103)。在宅と判断した場合(S102のY)、利用者94が活動中か否かを「高」「低」で判断する(S104)。利用者94が家事(掃除など)等で活発に活動している状態であると判断すると(S104のY)、状態判定部182は蓄積データ121bに活動状態「高」を記録する(S105)。利用者94が睡眠等で活動していない状態であると判断すると(S104のN)、状態判定部182は蓄積データ121bに活動状態「低」を記録する。
図17は、環境センサのデータチェックにより住宅91が住環境として適正な状態(ここでは温度・湿度の状態)にあるか否かを判断する処理のフローチャートである。状態判定部182は、環境センサのデータをチェックし(S201)、適正な状態であるか否かを判断する(S202)。適正であると判断した場合(S202のY)、状態判定部182は蓄積データ121bに環境状態が「適正」を記録する(S203)。
不適正であると判断した場合(S202のN)、状態判定部182は蓄積データ121bに「不適正」を記録するとともに、利用者94本人に住環境が不適正な状態(「温度が高すぎる」や「湿度が低すぎる(乾燥状態)」)を通知する(S204)。利用者94に通知後一定期間内に環境センサのデータから住環境が適正なレベルに調整されたと判断できる場合(S205のY)、状態判定部182は、「環境調整済み」を蓄積データ121bに記録する。
環境センサのデータに変化が無い場合(S205のN)、状態判定部182は、登録されている支援者に対して環境が不適正な状態であり利用者94に調整の動きが見られない旨を通知し(S207)、利用者94に通知後も不適正な状態が続いている旨及び支援者へ通知した旨を蓄積データ121bに記録する(S208)。高齢者の場合、温度・湿度と言った環境の変化に対して鈍感になりやすく、住宅91が高温になっていることを感じられず熱中症になってしまうこともある。しかし、上記の処理で、早期に環境が不適切であることを利用者94本人や支援者に通知でき、重大な自体になる前に対処できる。
図18は音響センサのデータチェックにより住宅91またはその住人の利用者94に対処が必要な状態にあるか否かを判断する処理のフローチャートである。ここでは寝室に設置された音響センサにより咳を検出する。状態判定部182は、音響センサのデータをチェックし(S301)、咳と判断できる音が含まれているか否かで利用者94に病気の兆候があるか否かを判断する(S302)。病気の兆候がなければ(S302のN)、状態判定部182は蓄積データ121bに「兆候無し」を記録する(S303)。
病気の兆候があれば(S302のY)、状態判定部182は利用者94に通知すると共に(S304)、登録されている支援者にも通知し(S305)、「兆候あり」及び「通知済み」を蓄積データ121bに記録する(S306)。
なお、寝室に設置された家庭内センサ4の検出処理において、上記の「咳(病気の兆候)」を推定する他に、例えば、睡眠時に布団がずれる音すなわち寝返り音や、いびき音を採取することで、睡眠時無呼吸や寝返りの回数を推定し、実際の睡眠が良好であるかいなか、健康的であるかを推測してもよい。
図19は見守りサービスにおける購入履歴確認処理の例を示したフローチャートである。利用者94の購入履歴をもとに栄養の偏りや認知症の早期発見をすることを目的としている。状態判定部182は、蓄積データ121bの購入履歴データ部1215に記録されている購入履歴をチェックし(S401)、所定期間(例えば1週間)の飲食物の履歴から、栄養に偏りがあるか否かを判断する(S402)。
栄養に偏りがあると判断した場合(S402のY)、状態判定部182は、利用者94に通知するとともに(S403)、掛り付け病院に対して栄養指導の要請を通知する(S404)。掛り付け病院では、上述のように電子カルテ30において、栄養指導の要請が合った旨が表示される。利用者94に通知する場合に、例えば、「不規則で偏った食生活をしていませんか。抗酸化作用のある緑黄色野菜や魚などを、毎日積極的にとりましょう。お勧めは、〇〇料理です。」といったアドバイスをすることもできる。
栄養の偏りが無い場合(S402のN)または上記通知後(S404)、状態判定部182は利用者94が同じ商品を一般に想定されるより頻繁に購入しているか否かを判断する(S405)。同じ商品を頻繁に購入していない場合、処理は終了する。
同じ商品を頻繁に購入している場合(S405のY)、状態判定部182は利用者94本人に通知するとともに登録されている掛り付け病院や介護士等に認知症の発生の有無を確認するように要請の通知をする(S407)。認知症を発症すると、同じものを頻繁に購入し冷蔵庫等に在庫が増えていくことがある。また、認知症までではなくとも老化により記憶が衰えて在庫状況を忘れてしまう場合もある。このような場合に、早期に対応することができる。
高齢者の利用者94にとって、健康で長生きするには、若い時又は現役時代のように、良く食べ、よく身体を動かし、よく眠り、適度に外出し日光を浴び (骨粗しょう症対策)、人と接触し会話しコミュニケーションを図る、そして勉強して様々な思考や考えることから脳を動かすことが必要である。このようなことを維持していることにより精神的、肉体的、そして病とは無縁に健康的な人生をおくれる。一般に、高齢になると、このような事が自覚なしに衰え始める。
本実施形態の地域医療連携システム1では、生活の中において、家庭内センサ4の情報や購買履歴を、利用者94が意識しない状態(すなわち、知らず知らずの状態)で、利用者94毎の生活データを蓄積していく。これによって、高齢者的生活習慣をライフデータとして、蓄積されたデータと比較や解析に対して、生活が変わった変化点、健康維持できなくなった時期、このままいくと体調不調になると考えられる変化時期、認知症の予兆時期、食事等の嗜好の変化時期等から推測し、利用者94個人にケアや指導する内容をカスタマイズし、自治体の担当者や介護士介護ケアマネ、医師、栄養士、家族がその改善策等を伝える。このような見守りによる改善を継続していくことで、医療機関92にかかることを抑制し、介護施設98へ入居せずに自立した生活ができるようにアドバイス・支援することができる。
このように、高齢者ケアをピンポイントで行うことで、高齢者とういう理由だけで本来は必要のない者に対して行っていたケアを省くことができ、そのような高齢者へのケアを行う自治体のコストダウンを実現できる。また、高齢者の病気は、生活における嗜好の変化や行動の変化から推測できることがある。例えば、病気が誘発される変化、反対に医師は嗜好の変化や行動の変化を知りことで検査データと重ね合わせることにより改善策を導き出せるようになる。すなわち、投薬や処方といったことに頼らずとも、生活改善指導として、高齢者の処方費用を減らせる。これは、例えば日本において、後期高齢者医療保険の抑制につながり、処方しないことで大幅なコストダウンにつながる。換言すると、患者は薬代の削減、自治体は健康保険費抑制の恩恵を得られる。
また、介護施設98では、新たな業務として施設周辺の高齢者(利用者94)とのパイプ役として、様々なコミュニケーションを行う第二の高齢者生活支援事業としての拡大が見込まれる。
また、状態判定部182は、AI機能によって、購買履歴より、摂取量が多いと高齢者の体に良くない物、例えば醤油等の購入期間が一般より短いサイクルで消費していると推定し、食事の改善を促すことで高血圧症(塩分過多)になるのを防止できる。さらに、購入履歴と医療機関92の血液データ(電子カルテDB125に記録されているデータ)とを電子カルテ上に表示させて照らし合わせることにより、医師は的確な治療や指導を行うことができる。また、ネットワーク対応型体重計4aのデータを集めている場合には、そのデータの動き、さらに身体的特徴のデータが登録されている場合にはそのデータも反映させて、健康状態の変化を推定することができる。
同様に漬物・佃煮・そばつゆ・塩、ラーメンの購入頻度(摂取)で塩分過多となり胃がんのリスクが上がるため、胃カメラ検査を抑制でき胃癌治療を食事指導で抑制でき処方薬・検査・がん治療の患者負担・国民健康保険料の抑制につながる。
なお、季節によっては問題にならない事をAIが答えを出すことも考えられる。例えば、夏場の場合は熱中症を考慮すると冬場より塩分を多くとっても問題ないため冷奴等夏場に欲しがる食品で醤油を多く取るようになる分には高齢者の身体にとって必ずしも悪いことでは無く良い場合もある。夏場の温度管理や熱中症予防として水分や塩分の摂取を監視管理することはとても重要であり熱中症による緊急搬送等を抑制できる。
高齢者の生活習慣病の割合が増加しており、これは認知症にもつながってしまう。認知症につながる主な生活習慣病として、糖尿病、脂質異常症、高血圧等がある。また、認知症になりやすい生活習慣として、バランスの悪い食生活、運動不足、アルコールの飲み過ぎ、たばこ等がある。
例えば、さらに動物性脂肪(牛肉・豚肉・鶏肉)、ラード、バター、マーガリン、生クリームの摂取(購入)が常に頻繁に多いと脂質異常症リスクが高くなる。パン、パスタ、ごはん(米)、うどん、砂糖、果糖品の購入が多いと糖尿病リスクが高くなる。これらが購入履歴に頻繁に現れる場合は、状態判定部182は、AI機能により、脂質異常症リスクや糖尿病リスクが高いと判断する。また、アルコール飲料の購入頻度が多い高齢者(利用者94)については、通知部183による通知の際に、アラーム内容(頻度や警告レベル)を上げることで、アルコール依存症リスクから回避することができる。アルコール依存者は医者に対して正直に話さない傾向がある。購入間隔や内容量から一日当たりの摂取量が推定できるので、アルコールの摂取量が医師に分かり、適切な対応が可能となる。
このように、家庭内センサ4や購買履歴から生活習慣を推定できるので、食生活の改善、積極的な運動、アルコール過多やタバコへの注意喚起をすることで、見守り対象の高齢者である利用者94の健康的な生活維持を実現できる。また、地域医療連携システムに利用者94の診療データ・検査データが蓄積されているので、それらデータと家庭内センサ4等からの生活習慣の予測結果から、生活習慣病の予備群を早期に検出・対応することで、生活習慣病にかかることを予防できる。
また、状態判定部182は、AI機能により、医療機関92の診療情報(電子カルテDB125の電子カルテのデータ)から、高齢者自身が持っている病気や病状からこういった物を食べてはいけない物(メニューや材料、調味料、アルコール、タバコ)を判断できる。これらが購買履歴から出てきた場合、状態判定部182は要注意食品として、利用者94(高齢者)本人に直接または支援者を介して、買い物の抑制や食事指導をすることができ、適切な健康管理につながる。
また、状態判定部182は、購入履歴から推定される摂取データと外出して帰宅するまでの歩いた時間から運動量を計算して、散歩等で一定の運動が見込める場合は、その運動の分だけ様々なリスクは低く推定できる。
AIが食材から献立を自動提案するシステムも提案されている。この技術を適用し、状態判定部182は、AI機能により、購入した食材(材料)から、作れる献立(メニュー)を推測する。このとき、献立は2種類提案される。ひとつは健康に良い推奨するメニューであり、もう一つは健康に良くないメニューである。例えば、この2種類のメニューを利用者94の年代毎(60歳代用、70歳代用、・・・)につくる。AI機能は、高齢者の嗜好を学び、高齢者嗜好パターンから高齢者用の献立として推測する。例えば、高齢者達が購入する購買データから、総菜を抽出し、し嗜好献立としてAIの学習用素材データとして学習する。毎日の食事と間食、サプリメントに加えて、様々な身体情報をAIが総合的に判断し、栄養素の過不足を推定する公知技術が市販化されており、そのような技術を適用することができる。
以上、本発明を実施形態をもとに説明した。この実施形態は例示であり、それらの各構成要素の組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、また、そうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
1 地域医療連携システム
2 ネットワーク
4 家庭内センサ
5 集約ルータ5
10 医療情報共有サーバ
11 統括装置
12 地域共有DB
13 事業者システム支援サーバ
14 クライアント用共通ソフトウェア
15 登録管理部
16 認証部
18 見守り支援制御装置
19 地域決済装置
20 医療施設端末
21 シンクライアント端末
30 電子カルテ
40 利用者端末
50 処方せん
60 薬局端末
70 商業施設端末
80 介護施設端末
92 医療機関
100 医療情報共有サイト
101 ポータルサイト
110 医療機関用サイト
120 人DB
121 利用者DB
122 医療関係者DB
123 薬剤師DB
124 介護士DB
125 電子カルテDB
126 処方せんDB
130 事業者DB
131 病院DB
132 薬局DB
133 介護施設DB
134 商業施設DB
135 技術情報DB
140 患者用サイト
160 薬局用サイト
170 商業施設用サイト
180 介護施設用サイト
181 センサ情報収集部
182 状態判定部
183 通知部
184 決済履歴取得部
185 地域イベント管理部
421 ユーザIF
422 表示部
423 通信IF
424 生体情報取得部
425 位置情報取得部
427 地域医療共有アプリケーション
428 家庭センサ管理部
429 購入履歴処理部

Claims (5)

  1. 複数の医療機関が連携して所定の地域において医療を提供する医療システムであって、
    前記医療機関に備わる情報処理端末と、
    前記医療機関の前記情報処理端末と協働する医療情報共有サーバと、
    利用者の健康状態を管理する健康管理システムと、
    を有し、
    前記医療情報共有サーバは、
    前記医療機関を運営する事業者の事業者情報を記録する事業者データベースと、
    前記医療機関を利用する前記利用者の利用者情報を識別情報と関連付けて記録する利用者データベースと、
    前記利用者の商取引の履歴を取得する決済履歴取得部と、
    前記商取引の履歴を前記利用者の識別情報と関連付けて記録する利用者購入履歴データベースと、
    を有し、
    前記健康管理システムは、
    前記利用者を住人とする家庭内の環境状態を取得する家庭センサと、
    前記家庭センサと接続され外部と通信するセンサ通信部と
    前記センサ通信部を介して前記家庭センサのセンシング情報を収集する家庭情報収集部と、
    前記センシング情報を蓄積する家庭情報データベースと、
    前記センシング情報をもとに前記利用者の生活状態を判定する状態判定部と、
    前記状態判定部の判定結果を前記利用者または前記利用者の支援者の少なくとも一方に通知する通知部と、
    を備え、
    前記状態判定部は、前記商取引の履歴をもとに前記利用者の健康状態を推定し、
    前記通知部は、前記健康状態について改善が必要であると推定した場合に、前記支援者に対して通知する
    ことを特徴とする医療システム。
  2. 前記医療機関に備わり、シンクライアント端末として機能する情報処理端末を有し、
    前記医療情報共有サーバは、
    前記情報処理端末とともにシンクライアント環境を構築するシンクライアント管理サーバと、
    前記シンクライアント環境において稼働させる医療系システムと、
    を有することを特徴とする請求項1に記載の医療システム。
  3. 前記住人の前記商取引の履歴が前記利用者購入履歴データベースに記録されると、前記通知部は前記支援者に記録された旨を通知することを特徴とする請求項1または2に記載の医療システム。
  4. 前記家庭センサは音響センサを含み、
    前記状態判定部は、前記家庭情報収集部で前記家庭情報データベースに蓄積した、前記音響センサのセンシング情報をもとに、前記住人の生活状態を推定する
    ことを特徴とする請求項1〜3までのいずれかに記載の医療システム。
  5. 前記家庭センサは環境センサを含み、
    前記状態判定部は、前記家庭情報収集部で前記家庭情報データベースに蓄積した、前記環境センサのセンシング情報をもとに、前記住人の生活状態を推定する
    ことを特徴とする請求項1〜4までのいずれかに記載の医療システム。
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