JP6670084B2 - 金属貼合せ成形加工用フィルム - Google Patents

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本発明は、金属貼板合せ成形加工用フィルムに関するものである。更に詳しくは、金属板に貼合せた後に缶へ成形加工する際に優れた成形加工性を示し、かつ長期耐酸性などに優れた金属缶を製造し得る金属貼板合せ成形加工用フィルムに関する。
金属缶には内外面の腐蝕防止として一般に塗装が施されているが、近年、工程簡素化、衛生性向上、公害防止などの目的で有機溶剤を使用せずに防錆性を得る方法としてポリエステルフィルムのような熱可塑性樹脂フィルムによる被覆が行われている(特許文献1、2など)。具体的には、ブリキ、ティンフリースチール、アルミニウム等の金属板に熱可塑性樹脂フィルムをミネートした後、絞り缶や薄肉化絞り缶のなどのような厳しい成形加工が施される食缶および飲料缶用途へ使用されている。
また一方、金属缶等の容器は広く世の中に普及し、我々の生活に欠かせないものとなっており、種々の内容物の金属缶が普及している。フィルムラミネート金属缶も種々の内容物に展開されてきている(特許文献3、4など)が、フィルムラミネート金属缶に酸性度の高い内容物を詰めた場合、フィルムの耐酸性が低く、フィルムが剥離したりクラックが生じやすいことが新たに課題として見出され、酸性度の高い内容物を詰めた場合でも十分な長期耐久性を有し、かつ成形加工性にも優れる金属貼合せ成形加工用ポリエステルフィルムが求められているのが現状である。
特開平04−105922号公報 特開平05−254065号公報 特開2007−276204号公報 特開2006−51670号公報
本発明の目的は、酸性度の高い内容物を詰めた場合でも長期耐酸性に優れ、かつ成形加工性にも優れたポリエステルフィルムを提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、内容物と接する側に末端カルボキシル基量が少なく、面配向度を高めたポリエステル層、また金属層と接着させる側に成形加工性に優れる、所定の共重合量の共重合ポリエスエル層が配置されるような積層構成のポリエステルフィルムを用いることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の目的は、一方の表面にA層および他方の表面にB層を有するフィルムであり、該A層はカルボキシル基末端量が25eq/ton以下であるポリエステルから主になり、該A層の面配向係数が0.145以上であり、該B層は共重合量が2モル%以上15モル%以下の共重合ポリエステルから主になる金属板貼合せ成形加工用フィルムによって達成される。
また本発明の金属板貼合せ成形加工用フィルムは、好ましい態様として該A層のポリエステルがエチレンテレフタレートまたはエチレンナフタレート単位を主体とする、ホモポリエステルあるいは共重合量が3モル%未満の共重合ポリエステルであること、該B層の面配向係数が0.100以上0.145未満であること、該A層の厚み比率が、A層とB層の合計厚み100%に対して5%以上40%以下であること、該B層が着色剤を含有し、その含有量がB層の重量100重量部に対して0.1〜5.0重量部であること、内容物との接触面がA層面であり、金属板との貼合せ面がB層面であること、の少なくともいずれか1つを具備するものも包含する。
本発明の金属板貼合せ成形加工用フィルムは、成形加工性に優れ、しかも長期間にわたり耐酸性に優れることから、例えば飲料缶、食品缶等を製造し得る金属板貼合せ成形加工用フィルムとして好適に用いることができる。
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明の金属板貼合せ成形加工用フィルムは、一方の表面にA層および他方の表面にB層を有し、それぞれ以下の構成を有する。
[A層]
本発明においてA層はポリエステルから主になる層である。ここで「主になる」とは、A層の重量に対して該ポリエステルが80重量%以上、好ましくは90重量%以上、より好ましくは95重量%以上を占めることをいう。A層には、後述する着色剤や他の添加剤を添加することができる。
かかるA層を構成するポリエステルのカルボキシル基末端量は25eq/ton以下、好ましくは22eq/ton以下、さらに好ましくは18eq/ton以下である。カルボキシル基末端量が上限より大きいと、酸性内容物に対するポリエステルフィルムの耐加水分解性が低下し、長期耐久性能が低下する。かかるカルボキシル基末端量は、ポリエステルの重縮合の過程でさらに固相重合を施す方法、末端封止剤を配合する方法などが挙げられ、特に固相重合法を用いるのが好ましい。
本発明におけるA層の面配向係数は0.145以上、好ましくは0.150以上、さらに好ましくは0.155以上である。面配向係数が下限に満たないとポリエステルフィルムの酸性内容物に対する耐加水分解性が低下し長期耐久性能が低下する。かかる観点から面配向係数は高い方が好ましいが、高すぎる面配向係数のフィルムを得ようとすると生産性に劣る場合があり、0.175以下が好ましい。かかる面配向特性を得る方法として、A層を構成するポリエステルの共重合量や延伸倍率による調整が挙げられる。
本発明におけるA層は内容物と接する側に配置され、A層が上記のカルボキシル基末端量と面配向特性とを兼ね備えることにより、長期にわたり酸性内容物に対して耐酸性を維持することができる。ここで本発明における内容物の酸性度としては、pHで例えば5以下であり、さらに3以下であっても本発明によって耐酸性の効果を奏することができる。
本発明においてA層を構成するポリエステルは、エチレンテレフタレートまたはエチレン−2,6−ナフタレート単位を主体とする、ホモポリエステルまたは共重合量が3モル%未満の共重合ポリエステルであることが好ましい。共重合量が3モル%以上であると酸性内容物に対する耐加水分解性が低下し、缶内部に使用した際の長期耐久性が低下することがある。より好ましくは2.5モル%未満、さらに好ましくは2モル%以下である。
[B層]
本発明においてB層は共重合ポリエステルから主になる層である。ここで「主になる」とは、B層の重量に対して該共重合ポリエステルが80重量%以上、好ましくは90重量%以上、より好ましくは95重量%以上を占めることをいう。B層には、後述する着色剤や他の添加剤を添加することができる。
かかるB層を構成する共重合ポリエステルは、共重量が2モル%以上15モル%以下である。共重合量が下限に満たないと共重合ポリエステルの結晶性が高くなり、成形加工性が損なわれるため好ましくない。よって好ましくは2.5モル%以上、より好ましくは3モル%以上である。一方、共重合量が上限を超えると共重合ポリエステルの結晶性が低く、上記のA層を有していてもB層が十分な耐加水分解性を有していないため、缶内部に使用した際の酸性内容物に対する長期耐久性が悪くなるため好ましくない。よって好ましくは12モル%以下、より好ましくは8モル%以下である。
B層を構成する共重合ポリエステルは、上述する共重合量の要件を満たしていれば、ポリエチレンテレフタレート共重合体、ポリエチレン−2,6−ナフタレート共重合体のいずれでもよいが、なかでもポリエチレンテレフタレート共重合体が好ましい。
本発明におけるB層は金属板と貼り合わせて用いられ、かかる共重合量の共重合ポリエステルを用いることにより、成形加工を施しても金属板との接着性に優れ、好ましい。また、耐酸性にも優れ好ましい。
本発明におけるB層の面配向係数は0.100以上0.145未満であることが好ましく、さらに0.105以上0.140未満あることが好ましい。面配向係数が下限に満たないと上記のA層を有していてもB層自体の配向が十分でないためにポリエステルフィルムの酸性内容物に対する耐加水分解性が十分でないことがあり、長期耐久性能の低下を伴うことがある。一方、B層の面配向係数が上限を超える場合は成形加工性が十分でないことがある。かかる面配向特性を得る方法として、B層を構成するポリエステルの共重合量や延伸倍率による調整が挙げられる。
[共重合成分]
A層およびB層の共重合ポリエステルの共重合成分は、酸成分でもアルコール成分でも良い。酸成分としては、イソフタル酸、フタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等のうち主たる酸成分以外の芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸等を挙げることができ、アルコール成分としては1,6−ヘキサンジオール等の脂肪族ジオール、1,4−シクロヘキサメチレンジメタノール等の脂環族ジオール等を挙げることができる。これら共重合成分は単独または2種以上を使用することができる。これらの中、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸が好ましく、特にイソフタル酸が好ましい。また、4モル%以下の少量の範囲内であれば、共重合成分としてジエチレングリコールを含んでいてもよい。
[固有粘度]
次に、本発明におけるA層およびB層を構成するポリエステルおよび共重合ポリエステルの固有粘度(o−クロロフェノール、35℃)は、好ましくは0.56〜0.80dl/g、さらに好ましくは、0.58〜0.75dl/g、特に好ましくは0.60〜0.70dl/gである。固有粘度が下限に満たない範囲では耐加水分解性が低下することがあり、一方上限を超えると過剰品質であるだけでなく、原料共重合ポリエステルの生産性も落ちるので不経済である。
[フィルム厚み]
本発明のフィルムの厚みは、必要に応じて適宜変更できるが6〜50μmの範囲が好適であり、なかでも9〜40μm、特に12〜30μmの範囲が好ましい。厚みが下限未満では成形加工時にやぶれ等が生じやすくなり、一方上限を超えるものは過剰品質であって不経済である。
本発明のフィルムは、一方の表面にA層を有し、他方の表面にB層を有していれば、本発明の目的を阻害しない限り、A層とB層との間に他の層を有していても良い。A層とB層の合計厚みは、フィルム全体厚み100%に対して好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上である。本発明のフィルムは、A層とB層とからなるフィルムであることができる。
さらに、A層とB層の合計厚み100%に対するA層の厚み比率は、成形加工性と長期耐久性との両立の観点から5%以上40%以下が適当であり、好ましくは7%以上35%以下、さらに好ましくは10%以上30%以下である。A層厚み比率が下限に満たないとA層による酸性内容物に対する長期耐久性が低下することがある。またA層厚み比率が上限を超えるとB層による成形加工性効果が低下することがあり、それによりフィルムにクラックが発生し易くなる傾向にあり、酸性内容物に対する長期耐久性が低下する場合がある。
[着色剤]
本発明の金属板貼合せ成形加工用フィルムは着色されていてもよく、着色剤を配合する場合は、A層とB層のいずれか一方または両層に配合することができるが、B層のみに配合することが好ましい。
また、着色剤をB層に配合する場合、その含有量はB層の重量100重量部に対して0.1〜5.0重量部であることが好ましく、さらに好ましくは0.3〜2.0重量部である。B層側に着色剤を配合することにより、内容物への着色剤の移行が生じにくく好ましい。
着色剤は耐熱性の良好なものを用いることが好ましく、さらに食品衛生面での安全性が認められているものを用いることが好ましい。
着色剤は、原料樹脂の重合工程で添加してもよいし、高濃度のマスターチップを二軸押出機を用いて製造しておき、着色剤未含有のチップと混合することにより所望の濃度の着色剤を含有する樹脂組成物を得てもよい。また、例えばスクリューフィーダーを用いて、製膜工程の押出機に着色剤を粉体のままで直接含有させてもよい。
[他の添加剤]
なお、A層およびB層には、本発明の目的を阻害しない範囲内で、必要に応じて他の添加物、例えば滑剤粒子(有機粒子、無機粒子、有機無機複合粒子)、蛍光増白剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、ワックス、帯電防止剤等を添加することができる。
[フィルム製造方法]
本発明の金属板貼合せ成形加工用フィルムの製造方法は特に限定されず、従来公知の製膜方法により先ず未延伸積層シートを作成し、次いで二方向に延伸すればよい。以下、A層とB層との2層フィルムの場合について製造方法の一例を示す。
A層用に調整したポリエステルを十分に乾燥させた後、該ポリエステルの融点〜(融点+70)℃の温度で押出機内で溶融する。同時にB層用に調整した共重合ポリエステルを十分に乾燥させた後、他の押出機に供給し、該共重合ポリエステルの融点〜(融点+70)℃の温度で溶融する。続いて、両方の溶融樹脂をダイ内部で積層する方法、例えばマルチマニホールドダイを用いた同時積層押出法により、積層された未延伸積層シートが製造される。かかる同時積層押出法によると、一つの層を形成する樹脂の溶融物と別の層を形成する樹脂の溶融物はダイ内部で積層され、積層形態を維持した状態でダイよりシート状に成形される。
次いで該未延伸積層シートを逐次または同時二軸延伸し、熱固定する方法で製造することができる。逐次二軸延伸により製膜する場合、好ましくは、未延伸積層シートをロール加熱、赤外線加熱等で加熱して先ず縦方向に延伸する。この時、延伸温度を50〜100℃、延伸倍率を3.2〜4.2倍の範囲とすることが好ましい。次いでステンターにて横延伸する。この時、延伸温度を60〜140℃とし、延伸倍率を3.5〜4.6倍の範囲とすることが好ましい。熱固定の温度は、160〜230℃の範囲で特にB層の共重合ポリエステルの融点に応じて、フィルム品質を調整するべく選択するのが好ましい。
以下、実施例により本発明を詳述するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、各特性値は以下の方法で測定した。また、実施例中の部および%は、特に断らない限り、それぞれ重量部および重量%を意味する。
(1)カルボキシル基末端量
A層の試料10mgをHFIP(ヘキサフルオロイソプロパノール):重クロロホルム=1:3(体積比)の混合溶媒0.5mlに溶解してイソプロピルアミンを数滴添加し、H−NMR法(50℃、600MHz)により定量した。
(2)ポリエステル成分の種類および成分量
それぞれの層を構成するポリエステルについて、試料5mgを重トリフルオロ酢酸/重クロロホルム=1/1(体積比)混合溶媒0.5mlに溶解し、H−NMR測定(50℃、600MHz)よりポリエステルの成分および共重合成分及び各成分量を特定した。
(3)固有粘度
フィルムをo−クロロフェノールに溶解後、35℃溶液にて測定した。
(4)面配向係数
得られたフィルムの各表層について、JIS−K7105に従い、アッベ屈折計(光源:ナトリウムD線589nm、マウント液:ヨウ化メチレン)で測定した。
得られた屈折率から、下記式に従い、面配向係数Nsを算出した。
Ns=(nMD+nTD)/2−nZ
(5)層厚み比
フィルムサンプルを長手方向2mm、幅方向2cmに切り出し、包埋カプセルに固定後、エポキシ樹脂(リファインテック(株)製エポマウント)にて包埋した。包埋されたサンプルをミクロトーム(LEICA製ULTRACUT UCT)で幅方向に垂直に切断、5nm厚の薄膜切片にした。透過型電子顕微鏡(日立S−4300)を用いて、加速電圧100kVにて観察撮影し、写真からA層とB層の合計厚み100%に対する各層の厚み比を測定した。
(6)成形加工性
板厚0.18mm、幅1mのティンフリースチール(金属クロム量:120mg/m、クロム水酸化物量:クロムとして15mg/m)の片面に熱融着によりフィルムサンプルをラミネートした。かかるラミネートの際、B層が金属板側になるよう配置した。
得られたフィルム貼合せ金属板を直径160mmのブランクに打ち抜いた後、フィルム被覆面が缶内面側となるようにして、缶底径100mmの絞り缶とした。ついで再絞り加工により缶底径80mmの再絞り缶とした。さらにこの再絞り缶をストレッチ加工と同時にしごき加工を行う複合加工により、缶底径65mmの絞りしごき缶とした。この複合加工において、缶の上端部となる再絞り加工部としごき加工部間の間隔は20mm、再絞りダイスの肩アールは板厚の1.5倍、再絞りダイスとポンチのクリアランスは板厚の1.0倍、しごき加工部のクリアランスは元板厚の50%となるように加工条件を設定した。このようにして得られた缶体30缶の缶壁におけるポリエステルフィルム層クラック、ピンホールの発生状況により、以下の基準で成形加工性評価した。
○:クラックやピンホールの発生は認められない。
△:クラックやピンホールの発生が認められるが実用上使用可能。
×:クラックやピンホールの発生が認められる。
(7)耐酸性
缶にPHが3の酢酸を充填し、80℃で1週間経過後の缶におけるフィルムおよび金属缶の状況により、下記基準で評価した。
○:フィルムに剥がれやクラックの発生は認められず、金属の腐食も認められない。
△:フィルムの剥がれやクラックの発生は認められるが、金属の腐食は認められない。
×:フィルムの剥がれやクラックが発生し、金属の腐食が認められる。
[実施例1〜3、比較例1、3、4]
表1に示すA層用ポリエステルおよびB層用共重合ポリエステルをそれぞれ独立に乾燥・溶融後、隣接したダイよりA層の厚み比率が10%になるよう共押出し、急冷固化して未延伸積層フィルムを得た。次いで、この未延伸積層フィルムを100℃で3.6倍に縦延伸した後、120℃で4.0倍に横延伸し、続いて180℃で熱固定して二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。フィルムの全厚みは16μmであった。得られたポリエステルフィルムの評価結果を表1に示す。
[実施例4]
A層の厚み比率が20%になるようにした以外は実施例1と同様にして二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。得られたポリエステルフィルムの評価結果を表1に示す。
[実施例5]
A層、B層に用いるポリエステルの種類を表1のとおり変更し、縦延伸温度を140℃、横延伸温度を150℃とした以外は実施例1と同様にして二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。得られたポリエステルフィルムの評価結果を表1に示す。
[実施例6、7]
A層の厚み比率を変更した以外は実施例1と同様にして二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。得られたポリエステルフィルムの評価結果を表1に示す。
[比較例2]
縦延伸倍率を3.0倍、横延伸倍率を3.4倍とした以外は実施例1と同様にして二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。得られたポリエステルフィルムの評価結果を表1に示す。
Figure 0006670084
なお表1において、PETはポリエチレンテレフタレートを表わす。PENはポリエチレン−2,6−ナフタレートを表わす。PET−IAxはイソフタル酸xモル%共重合ポリエチレンテレフタレートを表わす。PET−NDCxは2,6−ナフタレンジカルボン酸xモル%共重合ポリエチレンテレフタレートを表わす。
本発明の金属板貼合せ成形加工用フィルムは、成形加工性に優れ、しかも長期間にわたり耐酸性に優れることから、例えば飲料缶、食品缶等を製造し得る金属板貼合せ成形加工用フィルムとして好適に用いることができる。特に内容物の酸性度が強い場合にも好適に用いることができ、その産業上の利用可能性は高い。

Claims (5)

  1. 一方の表面にA層(ワックスを含有するものを除く)および他方の表面にB層を有するフィルムであり、該A層はカルボキシル基末端量が25eq/ton以下であるポリエステルから主になり、該A層の面配向係数が0.145以上であり、該B層は共重合量が2モル%以上15モル%以下の共重合ポリエステルがB層の重量に対して80重量%以上を占め、該B層の面配向係数が0.120以上0.145未満であることを特徴とする金属板貼合せ成形加工用フィルム。
  2. 該A層のポリエステルがエチレンテレフタレートまたはエチレンナフタレート単位を主体とする、ホモポリエステルあるいは共重合量が3モル%未満の共重合ポリエステルである、請求項1に記載の金属板貼合せ成形加工用フィルム。
  3. 該A層の厚み比率が、A層とB層の合計厚み100%に対して5%以上40%以下である、請求項1または2に記載の金属板貼合せ成形加工用フィルム。
  4. 該B層が着色剤を含有し、その含有量がB層の重量100重量部に対して0.1〜5.0重量部である、請求項1〜のいずれか1項に記載の金属板貼合せ成形加工用フィルム。
  5. 内容物との接触面がA層面であり、金属板との貼合せ面がB層面である、請求項1〜のいずれか1項に記載の金属板貼合せ成形加工用フィルム。
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