JP6669542B2 - 積層フロントパネル及びその製造方法 - Google Patents
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Description
屋外で使用される液晶表示装置の多くには、傷つき防止や破損防止を目的として、その視認面にカバー材(「前面板」或いは「フロントパネル」とも称される)が付設されている。
例えば、特許文献1には、ポリカーボネート樹脂とアクリル樹脂を共押出した積層体にハードコート層を積層してなる樹脂積層体が開示されている。
また、特許文献2には、表面に傷が付き難く、しかも製造が比較的容易なタッチパネル用積層押出樹脂板として、ポリカーボネート樹脂層の少なくともタッチされる側の表面にアクリル樹脂層が共押出成形により積層されてなることを特徴とするタッチパネル用積層押出樹脂板が開示されている。
液晶表示装置には、視認側に直線偏光板を備えたものが多く、このような液晶表示装置では、観察者は、偏光板から出射する直線偏光を見ることになるため、観察者が偏光サングラスを装着して表示画面を観察すると、液晶表示装置の視認側の偏光板の吸収軸とサングラスの吸収軸との位置関係で様々な不具合を生じることがある。例えば、液晶表示装置の視認側の偏光板と観察者の偏光サングラスの間に、位相差を有する部材が介在しない場合は、これら偏光板と偏光サングラスの、吸収軸が互いに直交関係にあると全く視認できなくなってしまう。また、位相差を有する部材が間に介在すると、二つの偏光軸の位置関係によっては、画面が黒ずんだり、好ましくない着色を生じたり、干渉色などが見えたりして、正確な表示を認識できなくなる場合があった。
視認側から見た際に画像表示領域を備えており、
射出成形層(D)の裏面側に、下記(1)の式を満たす面内位相差(ReE)を有する位相差フィルム(E)を配すると共に、射出成形層(D)と位相差フィルム(E)とは、直接接合されており、且つ、位相差フィルム(E)の遅相軸と偏光板(B)の吸収軸とのなす角度が35〜55°となるように配し、且つ、
画像表示領域における積層フロントパネルの位相差(ReH)が下記(2)の式を満たすことを特徴とする積層フロントパネルを提案する。
(1) 3000nm<ReE≦100000nm
(2) 3000nm≦ReH
視認側から見た際に画像表示領域を備えており、
射出成形層(D)の裏面側に、下記(1)の式を満たす面内位相差(ReE)を有する位相差フィルム(E)を配すると共に、射出成形層(D)と位相差フィルム(E)とは接着層(F)を介して接合されており、且つ、位相差フィルム(E)の遅相軸と偏光板(B)の吸収軸とのなす角度が35〜55°となるように配し、且つ、
画像表示領域における積層フロントパネルの位相差(ReH)が下記(2)の式を満たすことを特徴とする積層フロントパネルを提案する。
(1) 3000nm<ReE≦100000nm
(2) 3000nm≦ReH
位相差フィルム(E)を予め金型に、位相差フィルム(E)の遅相軸と偏光板(B)の吸収軸とのなす角度が35〜55°となるように配置しておき、溶融された射出成形層形成用熱可塑性樹脂を該金型内に射出して成形することにより、射出成形層(D)と位相差フィルム(E)とをインサート成形することを特徴とする積層フロントパネルの製造方法を提案する。
(1) 3000nm<ReE≦100000nm
本実施形態に係る積層フロントパネルは、図1に示すように、視認側から見た際に画像表示領域と画像非表示領域を備えており、図3に示すように、液晶セル(A)と、液晶セル(A)の視認側に配された偏光板(B)と、連続的な発光スペクトルを有するバックライト光源(C)と、を備えた液晶表示装置(「本液晶表示装置」と称する。)において、偏光板(B)の視認側に配置して使用する積層フロントパネルであって、射出成形層(D)の裏面側に、所定範囲の面内位相差(ReE)を有する位相差フィルム(E)を配したものである。
但し、本液晶表示装置及び本積層フロントパネルは、図1の様な四辺全てに画像非表示領域を有するものでなくてもよく、いわゆるフレームレスディスプレイと称される表示装置の様に一辺あるいは、複数辺、実質的に画像非表示領域のない部位があるものであってもよい。
本積層フロントパネルを構成する位相差フィルム(E)は、面内位相差(ReE)が3000nmより大きく、100000nm以下であるフィルムであれば、その材料及び構造を限定するものではない。
なお、位相差フィルム(E)の面内位相差(ReE)は、遅相軸方向の直交方向に対して異なる任意の複数個所、例えば5か所の面内位相差を測定し、その平均値を面内位相差(ReE)とするのが好ましい。
例えば配向性ポリカーボネートフィルムの場合には、ポリカーボネートを溶融し、シート状に押出成型した無配向のシートをガラス転移温度以上の温度において、一方向、必要によっては二方向に延伸して得られる、特定の位相差を有する配向性ポリカーボネートフィルムを用いることができる。
他方、配向性ポリエステルフィルムや配向ポリアミドフィルムの場合には、樹脂を溶
融し、シート状に押出し成形された無配向シートをガラス転移温度以上の温度において少なくとも1方向に延伸及び熱処理を施すことによって得られる配向性フィルムを用いることができる。
例えば位相差フィルム(E)のベース樹脂がポリエチレンテレフタレートの場合、当該延伸温度は80〜130℃であるのが好ましく、中でも85℃以上或いは120℃以下であるのが好ましい。延伸倍率については、横一軸延伸であれば、2.5〜6.0倍が好ましく、中でも3.0倍以上或いは5.5倍以下であるのがさらに好ましい。延伸倍率が高すぎると、得られるフィルムの機械的強度、特に延伸方向に裂けやすいという不具合を生じ易い。一方、延伸倍率が低すぎると得られるフィルムの複屈折が小さくなり、位相差が小さくなるので好ましくない。
このような観点から、位相差フィルム(E)の厚さは、25μm〜500μmであることが好ましく、その中でも50μm以上或いは350μm以下であるのが特に好ましい。
射出成形層(D)は、シート状乃至板状の他、曲面形状、他の3次元形状、さらには開口部や凸形状部、凹形状部などを有する部材を含むものである。ここで、三次元形状とは、Z軸(高さ、立ち壁)を有する形状を意図するものである。
さらに、図6に示すように、本液晶表示装置の画像表示領域1に対応した防眩効果を付与するための微細な凹凸を有する表示面部D1と、画像非表示領域2に対応した高級感を持たせるための平滑面を有する周囲部D2とをパネル視認側表面に備えた形態も可能である。
なお、算術表面粗さ(Ra)は、JIS B 0601―2013に規定される算術平均粗さであり、例えば表面粗さ測定機、形状測定機、工具顕微鏡、レーザー顕微鏡、その他の機器によって測定することができる。
周囲部D2の表面は、上記観点から、JIS Z8741に基づく入反射角60°の鏡面光沢度が85%以上であるのが好ましく、中でも90%以上であるのがさらに好ましい。
本積層フロントパネルは、上述の位相差フィルム(E)と射出成形層(D)からなり、射出成形時に両層を接着させることが特徴の一つである。具体的には、本積層フロントパネルは、位相差フィルム(E)を金型内に配置しておき、溶融された熱可塑性樹脂を該金型内に射出して成形することにより、射出成形層(D)と位相差フィルム(E)とを接合してなる構成を備えた積層フロントパネルを製造することができる。この金型内に配される位相差フィルム(E)は、積層フロントパネルの形状に合わせて予備賦形されたものであってよい。また、射出成形としては、通常の射出成形であってもよいし、樹脂を供給後、型締めして成形する射出圧縮成形でも、また、金型温度を制御して成形するH&C成形であってもよい。但し、本積層フロントパネルの製造方法をこのような製造方法に限定するものではない。
本発明の実施形態の一つ(積層フロントパネル1と称する)として、射出成形層(D)と位相差フィルム(E)とを接着層などを介さず、直接接合する形態をあげることができる。この場合、射出成形される樹脂が溶融状態で位相差フィルムに接触した際に、十分な接着性を確保できる必要があるため、射出成形層(D)と位相差フィルム(E)の適用可能な材質の組み合わせが限定される。一般的には、射出成形層(D)と位相差フィルム(E)の材質が、同じ材質であることが好ましいが、界面の接着が十分であれば、異種材料であってもよい。ただし、位相差フィルム(E)の材質が、ポリエステルやポリアミドなどの結晶性樹脂である場合は、射出成形層(D)の材料が同じ樹脂であっても十分な接着性が得られないことがあるため、接着層などを介さずに積層フロントパネルを形成する場合は、位相差フィルム(E)の材質は非晶性ポリマーが主体となる組成であることが好ましい。
射出成形層(D)と位相差フィルム(E)の材質が、同じポリカーボネートをベース樹脂とする組み合わせである場合、積層フロントパネルの縦断面を顕微鏡観察すると、射出成形層(D)と位相差フィルム(E)との間に界面が観察されないという特徴を挙げることができる。
本実施形態の他例に係る積層フロントパネル(「本積層フロントパネル2」と称する)は、位相差フィルム(E)の射出成形層(D)が接触する表面に、しかるべき接着層を設けて射出成形層(D)を接着させる形態もあげられる。特に、位相差フィルム(E)がポリエステル、ポリアミドなどの結晶性樹脂である場合、接着層として、結晶性の低い共重合体層や非晶層などを介して接着させることが好適である。ただし、位相差フィルム(E)が、非晶性ポリマーから形成されたものであっても接着をより容易にするために、接着層が介在してもよい。
本積層フロントパネル1,2は、前述した様に、予め金型に配置された位相差フィルム(E)に溶融樹脂を射出して成形される。この際、位相差フィルム(E)は、本積層フロントパネル1,2が実用に供される液晶セルの視認側偏光板(B)の吸収軸と該位相差フィルム(E)の遅相軸とのなす角度が限定された範囲になる様に金型に配置する必要がある。
かかる観点から、当該角度は35〜55°であるのが好ましく、中でも40°以上或いは50°以下であるのが好ましい。
この際に、射出成形層(D)の位相差の大きさと遅相軸の方向は、得られた本積層フロントパネル1,2の測定値から公知の方法で求めることも可能である。
この様な配慮をすることで、得られる本積層フロントパネル1,2の位相差(ReH)が下記(2)式を満たせば、本発明の効果を享受することができる。
(2) 3000nm≦ReH
本積層フロントパネルの平均厚さは、その用途によっても適正な厚さが異なるが、概ね0.5mm〜5mmであることが好ましい。0.5mm以下であると、金型からの取り出し時の変形、ソリなどが発生し易く、射出成形が困難になる。また、5mm以上では、液晶表示装置全体の厚さが厚くなり過ぎ、実用性に欠ける。
よって、本積層フロントパネルの平均厚さは、0.5mm〜5mmであるのが好ましく、中でも1mm以上或いは3mm以下、その中でも1.5mm以上或いは2.5mm以下であるのがさらに好ましい。
本積層フロントパネルは、上記構成を備えていればよいから、その視認側あるいは、背面側に、他の部材あるいは、他の機能コート層を備えていてもよい。他の部材としては、例えば、ハードコートフィルム、反射防止フィルム、防汚コートフィルム、タッチセンサー、ルーバーフィルムなどがあげられるが、これらに限定するものではない。該部材は、射出成形時にインサート成形によって形成されても良いし、射出成形後に粘着剤あるいは、接着剤で貼り合わせることによって、積層フロントパネルとしてもよい。
本積層フロントパネルは、図3及び図5に示すように、液晶セル(A)と、液晶セル(A)の視認側に配された偏光板(B)と、連続的な発光スペクトルを有するバックライト光源(C)と、を備えた本液晶表示装置において、偏光板(B)の視認側に、予め、偏光板(B)の吸収軸と積層フロントパネルの遅相軸とのなす角度が45°となる様に作られた本積層フロントパネルを重ねて、配置するのが好ましい。
液晶セル(A)は、少なくとも視認側に偏光板(B)が配されるものであれば、液晶セル(A)自体の構成を限定するものではない。例として、現在広く活用されているアクティブマトリックス駆動であるTN型、VA型、IPS型などの駆動方式による液晶セルを挙げることができる。
偏光板(B)の材料および構成は任意である。例えば、ヨウ素を配向色素として用いた延伸ポリビニルアルコールフィルムに保護フィルムとしてTAC(トリアセチルセルロース)フィルムを積層したものが、この種の偏光板として広く実用化されている。
また、偏光板(B)は、表面に、実質的に位相差を有しないハードコート、防眩、低反射、帯電防止などの機能を持つ層構成を有するものであってもよい。
バックライト光源(C)が、例えば、冷陰極管のように半値幅の狭い単色光の集合であると、位相差フィルム(E)の位相差が十分に大きくても、透過光に偏りが残り、干渉色が無くならないため、本発明の効果を享受することは難しい。他方、白色LEDなどのように、連続的な発光スペクトルを有する連続光の場合には、位相差フィルム(E)の位相差が十分に大きければ、干渉色なしの良好な画像を視認することができ、本発明の効果を効果的に享受することができる。
本積層フロントパネルの固定方法として、非画像表示部において、ビスや両面テープで固定する方法もあるが、画像表示部の界面反射を低減させる手段として、表示部全面を位相差を持たない透明な粘着剤又は接着剤で貼り合わせるという方法がある。
また、他の例として、位相差を有しないガラスやプラスチックの基板で構成されるタッチパネルセンサーや位相差を有しない基材が用いられた反射防止フィルムなどを挙げることができる。
本明細書において「X〜Y」(X,Yは任意の数字)と表現する場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」或いは「好ましくはYより小さい」の意も包含する。
また、「X以上」(Xは任意の数字)或いは「Y以下」(Yは任意の数字)と表現した場合、「Xより大きいことが好ましい」或いは「Y未満であることが好ましい」旨の意図も包含する。
「裏面側」とは、「視認側」とは反対側を意味し、表示画面からの表示光が入光する側を意味する。
「透明」とは、無色透明に限られず、着色透明もこれに包含されるものとする。
ポリカーボネート(ビスフェノールA由来のポリカーボネート、Tg145℃)を260℃で溶融させて溶融押出法で得られた所定厚さのシートを、ロール延伸法にて160℃で縦一軸に延伸し、原シートの厚さと延伸倍率を調整して、厚さ300μm、面内位相差5500nmのポリカーボネート製位相差フィルム1、厚さ125μm、面内位相差3260nmのポリカーボネート製位相差フィルム2、厚さ80μm、面内位相差2750nmのポリカーボネート製位相差フィルム3を得た。
インサートフィルムとしてのポリカーボネート製位相差フィルム1、2、3を、その遅相軸が、インサート成形品としての積層フロントパネルの長辺方向に一致する様に、金型内のキャビティ面に配置し、ゲートから射出成形樹脂を金型内に充填し、射出成形を実施した。
また、シリンダー温度は、280℃又は300℃の2条件、金型温度は80℃に固定してインサート成形を実施した。なお、ゲートは、短辺側に設け、樹脂の流動方向と位相差フィルムの遅相軸とがほぼ同一方向になる様に設定した。
実施例2では、面内位相差5500nmのポリカーボネート製位相差フィルム1をインサートフィルムとし、シリンダー温度300℃に設定してインサート成形品すなわち積層フロントパネルを作製した。
実施例3では、面内位相差3260nmのポリカーボネート製位相差フィルム2をインサートフィルムとし、シリンダー温度280℃に設定してインサート成形品すなわち積層フロントパネルを作製した。
実施例4では、面内位相差3260nmのポリカーボネート製位相差フィルム2をインサートフィルムとし、シリンダー温度300℃に設定してインサート成形品すなわち積層フロントパネルを作製した。
比較例2では、面内位相差2750nmのポリカーボネート製位相差フィルム3をインサートフィルムとし、シリンダー温度300℃に設定してインサート成形品すなわち積層フロントパネルを作製した。
面内位相差は、位相差測定装置KOBRA-WR(王子計測機器社製)を用いて測定した。
試験片を切り出し装置にセットし、位相差測定ソフトKOBRA-REを起動し、測定方法を高位相差として波長446.1nm〜749.2nmの光にて測定を実施し、波長586.4nmの光で測定した値を面内位相差とした。
後述する面内位相差も同様に測定した。
図2に示す様に、青色LEDと黄色蛍光体とを組み合わせた疑似白色のバックライト光源(C)を有し、視認側に偏光板(B)を有する液晶セルの視認側に、上述のように作成した積層フロントパネルを積層して評価用液晶装置とした。
液晶セルの視認側偏光板(B)の吸収軸が画面の垂直方向から45°傾いているものを用いたため、当該偏光板の吸収軸と積層フロントパネルの位相差フィルムの遅相軸とのなす角度は、45°となり、直交ニコルでの観察時、最も高い透過光強度が得られる位置関係となる。
液晶セルを白色に発光させた状態で、偏光サングラスとみなした偏光板を液晶表示装置の視認側の偏光板と直交ニコルの関係になる位置で、画像の表示状態を観察した。さらに偏光板の角度を直交ニコルの関係から平行ニコルの関係になるまで変えて、同様に画像の表示状態を観察した。評価部位は、ゲート近傍および成形品の端部の不規則な樹脂流動の影響を避けるため、図7に示す部位(成形品中央部90mm×50mm)の範囲とした。判定は、この範囲内での干渉色の有無と画面の輝度、色の変化の有無によった。画像の視認性に有害になる干渉色が見えず、偏光板の角度を変えても著しい輝度変化のない組み合わせを「○良」と判定した。一方、干渉色が生じる場合は、「×」と判定した。各実施例・比較例における判定結果を表1に示す。
シリンダー温度300℃で成形した場合のゲートからの距離依存性を図8に示す。ゲートから十分に離れた箇所の位相差は、位相差フィルム(E)の位相差と比較すると、極めて小さい値であり、積層フロントパネル(F)の位相差値にはほとんど影響を及ぼさない数値であると考えられる。
Claims (9)
- 液晶セル(A)と、液晶セル(A)の視認側に配された偏光板(B)と、連続的な発光スペクトルを有するバックライト光源(C)と、を備えた液晶表示装置において、偏光板(B)の視認側に配置して使用する積層フロントパネルであって、
視認側から見た際に画像表示領域を備えており、
射出成形層(D)の裏面側に、下記(1)の式を満たす面内位相差(ReE)を有する位相差フィルム(E)を配すると共に、射出成形層(D)と位相差フィルム(E)とは、インサート成形によって直接接合されており、且つ、位相差フィルム(E)の遅相軸と偏光板(B)の吸収軸とのなす角度が35〜55°となるように配し、且つ、
画像表示領域における積層フロントパネルの位相差(ReH)が下記(2)の式を満たすことを特徴とする積層フロントパネル。
(1) 3000nm<ReE≦100000nm
(2) 3000nm≦ReH - 位相差フィルム(E)を金型内に配置しておき、溶融された熱可塑性樹脂を該金型内に射出して成形することにより、射出成形層(D)と位相差フィルム(E)とを接合してなる構成を備えた請求項1に記載の積層フロントパネル。
- 射出成形層(D)は、ポリカーボネートをベース樹脂とする樹脂層であり、位相差フィルム(E)は、ポリカーボネートをベース樹脂とするフィルムであることを特徴とする請求項1又は2に記載の積層フロントパネル。
- 積層フロントパネルの縦断面を顕微鏡観察した際、射出成形層(D)と位相差フィルム(E)との間に界面が観察されないことを特徴とする請求項3に記載の積層フロントパネル。
- 位相差フィルム(E)の厚さは25μm〜500μmであることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の積層フロントパネル。
- 画像表示領域における積層フロントパネル全体の平均厚さに対する位相差フィルム(E)の厚さの割合が2〜20%であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の液晶表示装置。
- 位相差フィルム(E)の画像非表示部に相当する箇所に加飾層を有することを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の積層フロントパネル。
- 液晶セル(A)と、液晶セル(A)の視認側に配された偏光板(B)と、連続的な発光スペクトルを有するバックライト光源(C)と、を備えた液晶表示装置において、
請求項1〜7の何れかの積層フロントパネルを備えることを特徴とする液晶表示装置。 - 前記積層フロントパネルと偏光板(B)との間に、位相差が600nmより大きな位相差を有する部材が介在しないことを特徴とする請求項8に記載の液晶表示装置。
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