JP2017167268A - 積層フロントパネル及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】視認側に偏光板を有する液晶表示装置において、偏光サングラスを装着して観察した場合でも、視認性を確保することができるように、視認側に配置される積層フロントパネルを提供する。【解決手段】液晶セルAと、液晶セルAの視認側に配された偏光板Bと、連続的な発光スペクトルを有するバックライト光源Cと、を備えた液晶表示装置において、偏光板Bの視認側に配置して使用する積層フロントパネルであって、視認側から見た際に画像表示領域を備えており、射出成形層Dの裏面側に、3000nm<ReE≦100000nmを満たす面内位相差ReEを有する位相差フィルムEを配すると共に、射出成形層Dと位相差フィルムEとは、直接接合されており、且つ、位相差フィルムEの遅相軸と偏光板Bの吸収軸とのなす角度が35〜55°となるように配し、且つ、画像表示領域における積層フロントパネルの位相差ReHが3000nm≦ReHを満たす。【選択図】図3

Description

本発明は、自動車、航空機、船舶などに搭載される表示装置、スマートフォン、タブレット端末、携帯ゲーム機器、デジタルカメラなどのモバイル機器、さらには公共空間、商業施設の店頭などに設置されるデジタルサイネージ、その他の装置の画像表示装置として利用される液晶表示装置、中でも偏光板を備えた液晶表示装置において、当該偏光板の視認側に配置して使用する積層フロントパネル及びその製造方法に関する。
近年、液晶表示装置の用途として、屋外で使用されるものが増えている。例えば自動車、航空機、船舶などに搭載される表示装置、スマートフォン、タブレット端末、携帯ゲーム機器デジタルカメラなどモバイル機器、さらには公共空間、商業施設の店頭などに設置されるデジタルサイネージなどが挙げられる。
屋外で使用される液晶表示装置の多くには、傷つき防止や破損防止を目的として、その視認面にカバー材(「前面板」或いは「フロントパネル」とも称される)が付設されている。
このようなカバー材の材料としては、従来から強化ガラス等のガラス材料が用いられてきたが、近年、軽量化が図れる、割れないなどの利点から、プラスチック材料が用いられている。
例えば、特許文献1には、ポリカーボネート樹脂とアクリル樹脂を共押出した積層体にハードコート層を積層してなる樹脂積層体が開示されている。
また、特許文献2には、表面に傷が付き難く、しかも製造が比較的容易なタッチパネル用積層押出樹脂板として、ポリカーボネート樹脂層の少なくともタッチされる側の表面にアクリル樹脂層が共押出成形により積層されてなることを特徴とするタッチパネル用積層押出樹脂板が開示されている。
上述のように、屋外で使用される液晶表示装置が増えて来ているため、偏光サングラスを装着して液晶表示装置の表示画面を視認する機会も増えている。
液晶表示装置には、視認側に直線偏光板を備えたものが多く、このような液晶表示装置では、観察者は、偏光板から出射する直線偏光を見ることになるため、観察者が偏光サングラスを装着して表示画面を観察すると、液晶表示装置の視認側の偏光板の吸収軸とサングラスの吸収軸との位置関係で様々な不具合を生じることがある。例えば、液晶表示装置の視認側の偏光板と観察者の偏光サングラスの間に、位相差を有する部材が介在しない場合は、これら偏光板と偏光サングラスの、吸収軸が互いに直交関係にあると全く視認できなくなってしまう。また、位相差を有する部材が間に介在すると、二つの偏光軸の位置関係によっては、画面が黒ずんだり、好ましくない着色を生じたり、干渉色などが見えたりして、正確な表示を認識できなくなる場合があった。
位相差を有する部材が介在しない場合に、サングラスなどの偏光板を通して画面を観察した時、その観察角度によらず高度に良好な視認性を確保することができる液晶表示装置を提供するために、特許文献4(特開2012−230390号公報)には、バックライト光源と、液晶セルと、液晶セルの視認側に配した偏光板とを少なくとも有する液晶表示装置において、バックライト光源として白色発光ダイオードを用いるとともに、前記偏光板の視認側に、3000〜30000nmの位相差を有する高分子フィルムを、前記偏光板の吸収軸と前記高分子フィルムの遅相軸とのなす角が凡そ45度となるように配して用いることを特徴とする液晶表示装置の視認性改善方法が提案されている。
さらに、射出成形によって作られるプラスチック製カバー材は、曲面形状や開口部がある形状、端部が湾曲した形状、円形、ハート型などの非矩形形状など、特殊な形状であっても容易に製造できることから、上述のような液晶表示装置のカバー材として好適に用いられている。しかし、この種のプラスチック製カバー材を射出成形した場合、成形樹脂の流動方向に配向が生じ、樹脂の流動方向に光学軸を持つ位相差が生じる。また、成形金型内の樹脂の流動は一様ではないため、射出成形部材内の場所によって様々な配向角、様々な値の位相差を持つことになる場合が多い。特に、カバー材が厚さの異なる部位を有していたり、曲面形状や3D形状を有していたり、開口部を有していたりする場合など、ゲート近傍、厚さや形状が異なる周辺部などに大きな位相差のバラツキが生じ、偏光サングラス着用時の視認性が著しく悪くなる。
そのため、位相差を有するカバー材が介在した場合に、偏光サングラスなど偏光板を介して観察する場合にも、色付き、場所による濃淡のむら等表示のばらつきを防止できる表示装置として、特許文献3(特開2005−157082号公報)には、最前面に偏光板を有する表示素子と、前記表示素子の前方に配置され、面内に位相差を有する透光性カバーと、前記偏光板と前記透光性カバーとの間に配置され、前記透光性カバーの位相差の人間の視認に対する影響を低減する、面内に位相差を有する透光性光学素子と、を有する表示装置が提案されている。
特開2006−103169号公報 特開2010−182263号公報 特開2005−157082号公報 特開2012−230390号公報
しかし、前述した様に、射出成形部材は、位相差のバラツキが大きく且つ位相差の方向が多様であることがあるため、偏光板の視認側に射出成形によって形成されたパネル材を備えた液晶表示装置においては、上記特許文献3などに開示されているような位相差を有する高分子フィルムを配置するだけでは、視認性改善効果が十分でないことが多い。特に、位相差フィルムの位相差が下限に近い値である場合や、射出パネル部材の位相差の光学軸が急激に変化している部位を持つ様な場合に、干渉色が観察されて、視認性改善効果が十分でない。
また、該特許文献は、位相差フィルムと射出成形パネルとを各々個別に作成され、しかる後に積層、配置されることを示唆している。その積層方法が、接着剤などを介してカバー材と固着されていない場合は、位相差フィルムがずれたり、位相差フィルムが変形したりして、視認性が悪化することがあり、実用上支障が生じる。また、粘着剤又は接着剤を介して固着する積層方法の場合も、カバー材の形状によっては、その貼り合わせに困難が生じる。特に、カバー材が曲面であったり、他の3次元形状であったり、さらに、開口部、凹部、凸部があったりする場合には、貼り合わせそのものができないということもありうる。
そこで本発明の目的は、視認側に偏光板を有する液晶表示装置において、視認側に配置して使用する積層フロントパネルに関し、偏光サングラスを装着して観察した場合でも、視認性を確保することができる液晶表示装置を構成することができる新たな積層フロントパネル及びその製造方法、さらには、該積層フロントパネルを配して使用する液晶表示装置を提供することにある。
本発明は、液晶セル(A)と、液晶セル(A)の視認側に配された偏光板(B)と、連続的な発光スペクトルを有するバックライト光源(C)と、を備えた液晶表示装置において、偏光板(B)の視認側に配置して使用する積層フロントパネルであって、
視認側から見た際に画像表示領域を備えており、
射出成形層(D)の裏面側に、下記(1)の式を満たす面内位相差(ReE)を有する位相差フィルム(E)を配すると共に、射出成形層(D)と位相差フィルム(E)とは、直接接合されており、且つ、位相差フィルム(E)の遅相軸と偏光板(B)の吸収軸とのなす角度が35〜55°となるように配し、且つ、
画像表示領域における積層フロントパネルの位相差(ReH)が下記(2)の式を満たすことを特徴とする積層フロントパネルを提案する。
(1) 3000nm<ReE≦100000nm
(2) 3000nm≦ReH
本発明はまた、液晶セル(A)と、液晶セル(A)の視認側に配された偏光板(B)と、連続的な発光スペクトルを有するバックライト光源(C)と、を備えた液晶表示装置において、偏光板(B)の視認側に配置して使用する積層フロントパネルであって、
視認側から見た際に画像表示領域を備えており、
射出成形層(D)の裏面側に、下記(1)の式を満たす面内位相差(ReE)を有する位相差フィルム(E)を配すると共に、射出成形層(D)と位相差フィルム(E)とは接着層(F)を介して接合されており、且つ、位相差フィルム(E)の遅相軸と偏光板(B)の吸収軸とのなす角度が35〜55°となるように配し、且つ、
画像表示領域における積層フロントパネルの位相差(ReH)が下記(2)の式を満たすことを特徴とする積層フロントパネルを提案する。
(1) 3000nm<ReE≦100000nm
(2) 3000nm≦ReH
本発明はまた、射出成形層(D)の裏面側に、下記(1)の式を満たす面内位相差(ReE)を有する位相差フィルム(E)が配されてなる構成を備えた積層フロントパネルの製造方法であって、
位相差フィルム(E)を予め金型に、位相差フィルム(E)の遅相軸と偏光板(B)の吸収軸とのなす角度が35〜55°となるように配置しておき、溶融された射出成形層形成用熱可塑性樹脂を該金型内に射出して成形することにより、射出成形層(D)と位相差フィルム(E)とをインサート成形することを特徴とする積層フロントパネルの製造方法を提案する。
(1) 3000nm<ReE≦100000nm
本発明が提案する積層フロントパネルは、液晶表示装置において偏光板(B)の視認側に配置して使用することにより、偏光サングラスを装着して観察した場合、直交ニコルの関係にある際に起こるブラックアウト現象を回避できるだけでなく、射出成形層(D)の位相差による視認性悪化を防ぐことができる。
本発明の一例に係る液晶表示装置の一例を視認側から見た平面図である。 本発明の一例に係る積層フロントパネルの一例を示した側断面図である。 図2の積層フロントパネルを組み込んだ液晶表示装置の一例を分解状態で示した側断面図である。 図2の積層フロントパネルとは異なる積層フロントパネルの一例を示した側断面図である。 図4の積層フロントパネルを組み込んだ液晶表示装置の一例を分解状態で示した側断面図である。 本発明の液晶表示装置を構成する射出成形層の一例を示した図であり、(a)はその側断面図であり、(b)は視認側から見た場合の斜視図である。 実施例で作製した積層フロントパネルの平面図である。 シリンダー温度300℃で成形した場合のゲートからの距離と、位相差との関係を示したグラフである。
次に、実施の形態例に基づいて本発明を説明する。但し、本発明が次に説明する実施形態に限定されるものではない。
<本積層フロントパネル>
本実施形態に係る積層フロントパネルは、図1に示すように、視認側から見た際に画像表示領域と画像非表示領域を備えており、図3に示すように、液晶セル(A)と、液晶セル(A)の視認側に配された偏光板(B)と、連続的な発光スペクトルを有するバックライト光源(C)と、を備えた液晶表示装置(「本液晶表示装置」と称する。)において、偏光板(B)の視認側に配置して使用する積層フロントパネルであって、射出成形層(D)の裏面側に、所定範囲の面内位相差(ReE)を有する位相差フィルム(E)を配したものである。
ここで、画像表示領域とは、液晶表示装置の画像が表示される領域であり、画像非表示領域とは、液晶表示装置の画像が表示されない領域(印刷された領域など)である。
但し、本液晶表示装置及び本積層フロントパネルは、図1の様な四辺全てに画像非表示領域を有するものでなくてもよく、いわゆるフレームレスディスプレイと称される表示装置の様に一辺あるいは、複数辺、実質的に画像非表示領域のない部位があるものであってもよい。
<位相差フィルム(E)>
本積層フロントパネルを構成する位相差フィルム(E)は、面内位相差(ReE)が3000nmより大きく、100000nm以下であるフィルムであれば、その材料及び構造を限定するものではない。
位相差を有する部材を直交ニコルの関係にある2枚の偏光板の間に配置して白色光を観察すると、或る波長では干渉によって打ち消され、或る波長では透過することになる。位相差フィルム(E)の面内位相差(ReE)が十分に大きければ、多数の波長領域で透過光が存在することになるため、観察者は、白色光と認識することができる。一方、面内位相差(ReE)が100000nmを超えるものは、プラスチック材料では、製造が極めて困難であったり、厚さが厚くなり過ぎたりして、液晶表示装置の部材として適用ができない。
かかる観点から、本発明で用いる液晶表示装置の光源が連続的な発光スペクトルを有する場合、位相差フィルム(E)の面内位相差(ReE)は3000nmより大きく100000nm以下であるのが好ましく、中でも4000nm以上或いは50000nm以下、その中でも5000nm以上或いは20000nm以下であるのが、位相差フィルム(E)の製造面を考慮すると、さらに好ましい。
なお、位相差フィルム(E)の面内位相差(ReE)は、遅相軸方向の直交方向に対して異なる任意の複数個所、例えば5か所の面内位相差を測定し、その平均値を面内位相差(ReE)とするのが好ましい。
位相差フィルム(E)の材質は、特に制限するものではない。例えばポリカーボネート、ポリエステル、ポリスチレン、ポリアリレート及びポリアミドからなる群から選ばれた一種又は二種以上の混合物をベース樹脂とする透明なフィルムを挙げることができる。さらに、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスチレン、ポリアミドにあっては、異なる種類のモノマーとの共重合体を含むものとする。
中でも、ポリカーボネート、ポリエステル及びポリアミドからなる群から選ばれたベース樹脂とするフィルムは、透明で耐熱性、機械特性にも優れ、且つ延伸配向によって位相差を出しやすい材料として好ましい。
ポリカーボネートとしては、ビスフェノールAを主体としてなる芳香族ポリカーボネート、ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロへキシレンジメチレンテレフタレートなどが特に好ましいベース樹脂として挙げることができる。また、ポリアミドとしては、Tgが比較的高く、配向結晶化しても透明性が維持できるPA6TやPA9Tなどの半芳香族ポリアミドが特に好適である。
位相差フィルム(E)は、上記に例示したベース樹脂を溶融押出法や流延法など適切な方法で得られた実質的に無配向のシートを特定方向に延伸して得られる配向フィルムであることが好適である。
例えば配向性ポリカーボネートフィルムの場合には、ポリカーボネートを溶融し、シート状に押出成型した無配向のシートをガラス転移温度以上の温度において、一方向、必要によっては二方向に延伸して得られる、特定の位相差を有する配向性ポリカーボネートフィルムを用いることができる。
他方、配向性ポリエステルフィルムや配向ポリアミドフィルムの場合には、樹脂を溶
融し、シート状に押出し成形された無配向シートをガラス転移温度以上の温度において少なくとも1方向に延伸及び熱処理を施すことによって得られる配向性フィルムを用いることができる。
位相差フィルム(E)の位相差を調整する方法としては、例えば延伸倍率、延伸温度、フィルムの厚みなどを調整する方法を挙げることができる。但し、これらに限定するものではない。
例えば位相差フィルム(E)のベース樹脂がポリエチレンテレフタレートの場合、当該延伸温度は80〜130℃であるのが好ましく、中でも85℃以上或いは120℃以下であるのが好ましい。延伸倍率については、横一軸延伸であれば、2.5〜6.0倍が好ましく、中でも3.0倍以上或いは5.5倍以下であるのがさらに好ましい。延伸倍率が高すぎると、得られるフィルムの機械的強度、特に延伸方向に裂けやすいという不具合を生じ易い。一方、延伸倍率が低すぎると得られるフィルムの複屈折が小さくなり、位相差が小さくなるので好ましくない。
他方、位相差フィルム(E)のベース樹脂がビスフェノールAを構成成分とする芳香族ポリカーボネートの場合、延伸温度は、150〜180℃であることが好ましく、中でも155℃以上或いは170℃以下であることが好ましい。延伸倍率については、縦一軸延伸であれば、3.0〜5.0倍であるのが好ましい。
位相差フィルム(E)には、後述する射出成形層との接着面に、接着性を確保するための接着層や前述の画像非表示領域に印刷などがなされた加飾層を有するものであってもよいし、その反対面には、粘着剤層、反射防止層、帯電防止層などの当該フィルム上に形成される層との接着性、耐水性、耐薬品性等を改良する目的で、フィルム表面を公知の方法で表面処理、すなわちコロナ放電処理や易接着処理を行なってもよい。この場合、本発明の位相差フィルム(E)の位相差とは、接着層などを含んだ積層フィルムの位相差を意味する。
位相差フィルム(E)の厚さに関しては、薄いと位相差を高くすることが難しくなるため、高い位相差を持たせるには厚い方が好ましいが、延伸に過度の応力が必要となったり、インサート成形時、金型へのセッティングに困難が生じたり、さらには、位相差フィルム(D)が過度に温度上昇して、位相差が消失する可能性もあり、厚くするには限界がある。
このような観点から、位相差フィルム(E)の厚さは、25μm〜500μmであることが好ましく、その中でも50μm以上或いは350μm以下であるのが特に好ましい。
さらに位相差フィルム(E)の厚さに関しては、ベース樹脂によって、固有複屈折が異なり、位相差の発現状態が異なるとか、得られる配向フィルムの機械的強度が異なるなどの事情により、材質によって、位相差の発現の厚さを設定するのが特に好ましい。例えば、位相差フィルム(E)のベース樹脂がポリカーボネートである場合には、80μm〜500μmであることが好ましく、中でも100μm以上或いは350μm以下であることが特に好ましい。他方、位相差フィルム(E)のベース樹脂がポリエチレンテレフタレートである場合には、25μm〜350μmであることが好ましく、中でも40μm以上或いは250μm以下であるのが特に好ましい。
<射出成形層(D)>
射出成形層(D)は、シート状乃至板状の他、曲面形状、他の3次元形状、さらには開口部や凸形状部、凹形状部などを有する部材を含むものである。ここで、三次元形状とは、Z軸(高さ、立ち壁)を有する形状を意図するものである。
射出成形された部材は、一般的に、場所によって様々な値の位相差を示すことが多く、また、形状によっては多様な配向軸を持つことがあるという特徴を持っている。よって、射出成形層(D)の位相差は、成形パネルの形状や射出条件に依存し、表示領域にほとんど位相差が生じない様な形状や射出条件を設定することも可能である。しかし、パネルの設計の自由度が損なわれるとか、好ましくない射出条件に設定せざるを得ないなどの不都合が生じることが多い。
位相差が高くなり易い、或いは、配向方向にバラツキが生じやすい領域としては、ゲート近傍、開口部周辺領域、凹部や凸部など厚さの異なる部位近傍、さらには、円形、ハート型など非矩形形状の液晶パネル用成形パネルの端部などが挙げられる。この様な領域では、一般に、位相差が直交ニコル観察時に干渉による顕著な着色を生じる350nm以上になることが多く、当該領域を表示領域にしない様なパネル設計上の配慮が必要であった。
また、発現する位相差を小さくさせるためには、ゲート形状や位置、射出温度、射出速度、金型温度、保圧などの多様な射出条件の調整が必要である。しかし、場合によっては、樹脂の熱劣化、ヒケ、ショートショット、ウエルドラインなど他の不具合が生じることがあるため、これらを避けるためには、金型設計の見直し、射出条件設定など多大な労力を必要とした。
本発明は、この様な不都合を回避することができるものであり、例えば液晶表示装置の表示領域を広げることが可能になることによって、設計自由度を上げることができ、射出条件についても適用可能範囲を広げることができるという利益を享受することができる。
射出成形層(D)を構成する樹脂材料に関しては、透明な熱可塑性樹脂であれば特に限定されない。例えばポリカーボネート、アクリル系樹脂、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂及び塩化ビニル系樹脂からなる群から選ばれる1種又は2種以上の混合物をベース樹脂とする材料を例示することができる。中でも、特に透明性や成形のし易さなどの観点から、ポリカーボネート、アクリル系樹脂、ポリエステルなどを好ましく例示することができる。中でも、車載機器用タッチパネルディスプレイに用いられるフロントパネルにおいては、飛散防止性の観点から、ポリカーボネートをベース樹脂とした材料が好ましい。
上記ポリエステル樹脂としては、透明性、成形性などの観点から、低結晶性のポリエステル樹脂が好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレートの酸成分の一部をイソフタル酸などに置き換えた共重合体、あるいは、グリコール成分の一部を1.4−シクロヘキサンジメタノールなどに置き換えた共重合体などが好適である。
上記ポリカーボネートとしては、例えば、芳香族ポリカーボネート、脂肪族ポリカーボネート、芳香族脂肪族ポリカーボネートを用いることもでき、ビスフェノールAを主原料とする一般的なポリカーボネートに限定されない。例えばジオール成分として、イソソルバイトなどのエーテルジオールが主成分であるポリカーボネートなども包含する。
射出成形層(D)は、射出成形によって形成されるゆえに、上述のような特殊な形状を備えた形態をとることも可能であるし、また、例えば防眩効果を付与するために、画像表示面に微細な凹凸を形成することもできる。
さらに、図6に示すように、本液晶表示装置の画像表示領域1に対応した防眩効果を付与するための微細な凹凸を有する表示面部D1と、画像非表示領域2に対応した高級感を持たせるための平滑面を有する周囲部D2とをパネル視認側表面に備えた形態も可能である。
表示面部D1の表面の算術表面粗さ(Ra)が0.1μm以上であれば、防眩効果を得ることができ、0.7μm以下であれば、液晶セルからの出射光が過度に散乱され、画像がぼやけるなどの不具合を生じることがない。かかる観点から、表示面部D1の表面の算術表面粗さ(Ra)は0.1μm〜0.7μmであるのが好ましく、中でも0.2μm以上或いは0.5μm以下であるのがさらに好ましい。
この防眩性を付与する微細な凹凸は、本発明の視認性改良においても有用である。特に、射出成形層(D)の画像表示領域1に急激な位相差変化を持つ部位が存在すると、視認性に影響を及ぼすほどではないが、薄い境界線が認められることがある。この様な場合に、微細な凹凸は、液晶セルからの出射光を拡散させる効果を持つため、該境界線を目立たなくさせるという効果を持つ。
なお、算術表面粗さ(Ra)は、JIS B 0601―2013に規定される算術平均粗さであり、例えば表面粗さ測定機、形状測定機、工具顕微鏡、レーザー顕微鏡、その他の機器によって測定することができる。
他方、周囲部D2は、高級感を付与するために平滑面とするのが好ましく、中でも光沢を示す鏡面とするのが特に好ましい。
周囲部D2の表面は、上記観点から、JIS Z8741に基づく入反射角60°の鏡面光沢度が85%以上であるのが好ましく、中でも90%以上であるのがさらに好ましい。
なお、周囲部D2は、周端縁部を湾曲面として形成してもよいし、階段状、テーバー状など厚さの異なる部位を有していてもよい。また、周囲部D2の適宜箇所に貫通穴などの開口部や凹部、凸部、リブなどを設けることも任意に可能である。さらに、適宜箇所に、格子模様や千鳥模様等の各種模様を付与することもできるし、背面に装飾目的で印刷などを施すこともできる。
<積層フロントパネルの製造方法>
本積層フロントパネルは、上述の位相差フィルム(E)と射出成形層(D)からなり、射出成形時に両層を接着させることが特徴の一つである。具体的には、本積層フロントパネルは、位相差フィルム(E)を金型内に配置しておき、溶融された熱可塑性樹脂を該金型内に射出して成形することにより、射出成形層(D)と位相差フィルム(E)とを接合してなる構成を備えた積層フロントパネルを製造することができる。この金型内に配される位相差フィルム(E)は、積層フロントパネルの形状に合わせて予備賦形されたものであってよい。また、射出成形としては、通常の射出成形であってもよいし、樹脂を供給後、型締めして成形する射出圧縮成形でも、また、金型温度を制御して成形するH&C成形であってもよい。但し、本積層フロントパネルの製造方法をこのような製造方法に限定するものではない。
(積層フロントパネル1)
本発明の実施形態の一つ(積層フロントパネル1と称する)として、射出成形層(D)と位相差フィルム(E)とを接着層などを介さず、直接接合する形態をあげることができる。この場合、射出成形される樹脂が溶融状態で位相差フィルムに接触した際に、十分な接着性を確保できる必要があるため、射出成形層(D)と位相差フィルム(E)の適用可能な材質の組み合わせが限定される。一般的には、射出成形層(D)と位相差フィルム(E)の材質が、同じ材質であることが好ましいが、界面の接着が十分であれば、異種材料であってもよい。ただし、位相差フィルム(E)の材質が、ポリエステルやポリアミドなどの結晶性樹脂である場合は、射出成形層(D)の材料が同じ樹脂であっても十分な接着性が得られないことがあるため、接着層などを介さずに積層フロントパネルを形成する場合は、位相差フィルム(E)の材質は非晶性ポリマーが主体となる組成であることが好ましい。
かかる観点から、位相差フィルム(E)は、ポリカーボネート、ポリスチレン、非晶性のポリエステルをベースとする樹脂が特に好ましく、射出成形層を形成する樹脂としては、位相差フィルム(E)の材質と接着性の良い樹脂組成を選択すればよい。この中でも、特に射出成形層(D)と位相差フィルム(E)の材質が、同じポリカーボネートをベース樹脂とする組み合わせであることが好適である。この組み合わせは、強固な界面の接着性が得られるばかりでなく、両層の屈折率が同一なため、界面の反射ロスが無くなるという利点も考えられる。ここで言うポリカーボネートは、ビスフェノールAを構成単位とする芳香族ポリカーボネートが例示されるが、これに限定されるものではない。
射出成形層(D)と位相差フィルム(E)の材質が、同じポリカーボネートをベース樹脂とする組み合わせである場合、積層フロントパネルの縦断面を顕微鏡観察すると、射出成形層(D)と位相差フィルム(E)との間に界面が観察されないという特徴を挙げることができる。
(積層フロントパネル2)
本実施形態の他例に係る積層フロントパネル(「本積層フロントパネル2」と称する)は、位相差フィルム(E)の射出成形層(D)が接触する表面に、しかるべき接着層を設けて射出成形層(D)を接着させる形態もあげられる。特に、位相差フィルム(E)がポリエステル、ポリアミドなどの結晶性樹脂である場合、接着層として、結晶性の低い共重合体層や非晶層などを介して接着させることが好適である。ただし、位相差フィルム(E)が、非晶性ポリマーから形成されたものであっても接着をより容易にするために、接着層が介在してもよい。
該接着層を形成させる方法としては、特に限定されるものではなく、公知の方法によればよい。具体的には、接着層として機能する層を共押出や押出ラミネートによって形成させる、あるいは、延伸前のフィルムにコーティングすることによって形成させ、しかるのちに延伸して、位相差フィルム(E)とする方法があげられる。また、位相差フィルム(E)を得た後に、コーティングや貼り合わせなどの方法によって接着層を形成させる方法であってもよい。また、位相差フィルム(E)は、あらかじめ、画像非表示領域などに印刷層などの加飾層を施すことも可能である。この場合、該印刷工程で接着層を設けることも可能である。
本積層フロントパネル2は、射出成形層(D)と位相差フィルム(E)とを接着層(F)を介して接合するから、本積層フロントパネル1のように射出成形層(D)及び位相差フィルム(E)のベース樹脂の選択に制約が少なく、それぞれ自由に材料設計することができる。それ故、位相差フィルム(E)として、厚さが薄くて、高い位相差が得られ易い結晶性のポリエステルをベース樹脂としたものを選択することができ、射出成形層として、耐熱性、透明性、耐衝撃性に優れるポリカーボネートをベース樹脂とするものを好ましい例として選択することができる。
(積層フロントパネル1、2)
本積層フロントパネル1,2は、前述した様に、予め金型に配置された位相差フィルム(E)に溶融樹脂を射出して成形される。この際、位相差フィルム(E)は、本積層フロントパネル1,2が実用に供される液晶セルの視認側偏光板(B)の吸収軸と該位相差フィルム(E)の遅相軸とのなす角度が限定された範囲になる様に金型に配置する必要がある。
一般に、直交ニコルの間に位相差を持つ部材を入れて、白色光を透過させた場合、偏光板の吸収軸と位相差を持つ部材の遅相軸のなす角度が45°の時、透過光強度が最大になる。本積層フロントパネル1,2を本液晶表示装置に組み込む際、本積層フロントパネルの位相差フィルム(E)の遅相軸と偏光板(B)の吸収軸とのなす角度が45°となるように、位相差フィルム(E)を位置決めして積層するのが最も好ましく、実用的には35〜55°となるように位相差フィルム(E)を位置決めして積層するのが好ましい。このように位相差フィルム(E)を金型に配することによって、サングラス着用時、実用上十分な透過光強度を確保できる。
かかる観点から、当該角度は35〜55°であるのが好ましく、中でも40°以上或いは50°以下であるのが好ましい。
また、位相差フィルム(E)と射出成形層(D)とは、画像表示領域において、位相差フィルム(E)の遅相軸と、射出成形層(D)の遅相軸とのなす角度が45°以内となるように配慮することが好ましい。
射出成形層(D)の位相差の値は、その形状や成形条件で大きく異なる。例えば、射出成形層(D)が大きな位相差が発現する様な条件で成形されると、位相差フィルム(E)とのなす角度によっては、本積層フロントパネル1,2の位相差が、射出成形前の位相差フィルム(E)の位相差より小さい値となることがある。一般に、二つの位相差を持つ部材が積層されると、その積層部材としての位相差は、遅相軸のなす角度が45°を境として、45°以下では、相加関係となり、45°以上では、相減関係となる。よって、本積層フロントパネル1,2の射出成形層(D)は、その遅相軸が、位相差フィルムの遅相軸とのなす角度が45°以下となる様に、射出成形されることが好ましい。この関係を維持できれば、本発明の積層フロントパネルによって、偏光サングラス着用時の観察で、良好な視認性を確保することができる。
上記画像表示領域において、位相差フィルム(E)の遅相軸と射出成形層(D)の射出成形時に発生する遅相軸とのなす角度が45°以下になる様にするためには、フロントパネルの形状の設計、金型設計、ゲートの位置や形状などに留意する必要がある。射出成形層(D)の射出成形時に発現する位相差の光学軸は、ほぼ流動方向に一致するので、特に、金型内の成形樹脂の流動について考慮すればよい。具体的には、射出成形層(D)を形成する樹脂が正の複屈折を発現する材料であった場合は、位相差フィルム(E)の遅相軸と並行の方向に樹脂を流動させる様にすればよい。また、射出成形層(D)を形成する樹脂が負の複屈折を発現する材料であった場合は、位相差フィルム(E)の進相軸の方向に樹脂を流動させる様にすればよい。また、画像表示領域において、流動方向を揃える必要があるため、樹脂の流動が均一になるフィルムゲート方式であることが好適である。
この際に、射出成形層(D)の位相差の大きさと遅相軸の方向は、得られた本積層フロントパネル1,2の測定値から公知の方法で求めることも可能である。
本積層フロントパネル1,2は、射出成形時に金型に配置された位相差フィルム(E)と接着させるという特徴を有するが故に、射出成形時、位相差フィルム(E)の位相差に好ましくない低下が起こらない様、条件設定する必要がある。また、同時に、フィルムの変形やヘーズの上昇など、フロントパネルにとって有害な影響が及ぼすことがない様な配慮も必要である。具体的には、射出成形温度、射出成形速度、金型の構造、金型の設定温度、ゲートの位置などの条件設定があげられるが、位相差フィルム(E)の位相差の低下という観点からは、特に留意する必要があるのが金型の温度である。
射出樹脂時の金型の温度は、インサートフィルムとしての位相差フィルム(E)のガラス転移温度(Tg)より低温に設定するのが好ましい。位相差フィルム(E)のガラス転移温度(Tg)より高い温度であると、位相差フィルム(E)が非晶性樹脂であれば、その位相差が低減されることがあり、好ましくない。また、結晶性樹脂であれば、結晶化が進行してヘーズが高くなるとか収縮が生じてフィルムが変形するなど好ましくない現象が起こることがある。ただし、金型温度を加熱、冷却を制御して射出成形を行うヒート&クール成形を行う場合などでは、加熱時間などを十分に制御すれば、金型温度が位相差フィルム(E)のガラス転移温度(Tg)を超えることがあっても、実施可能な場合もある。
この様な配慮をすることで、得られる本積層フロントパネル1,2の位相差(ReH)が下記(2)式を満たせば、本発明の効果を享受することができる。
(2) 3000nm≦ReH
<本積層フロントパネルの厚さ>
本積層フロントパネルの平均厚さは、その用途によっても適正な厚さが異なるが、概ね0.5mm〜5mmであることが好ましい。0.5mm以下であると、金型からの取り出し時の変形、ソリなどが発生し易く、射出成形が困難になる。また、5mm以上では、液晶表示装置全体の厚さが厚くなり過ぎ、実用性に欠ける。
よって、本積層フロントパネルの平均厚さは、0.5mm〜5mmであるのが好ましく、中でも1mm以上或いは3mm以下、その中でも1.5mm以上或いは2.5mm以下であるのがさらに好ましい。
また、前述位相差フィルム(E)の厚さ範囲と積層フロントパネルの厚さ範囲内において、積層フロントパネルの平均厚さに対する位相差フィルム(E)の厚さの割合は、2〜20%となるように設定するのが好ましく、中でも5%以上或いは15%以下であるのがより好ましい。位相差フィルム(E)の厚さの割合を上記の下限値以上とすることで、金型への設置を容易とし、射出成形時のフィルムの変形を防ぐことができる。また、その割合を上記の範囲に抑えることにより、金型壁面からの冷却が不十分となり、位相差の低下をまねく危険性を抑える。
<その他>
本積層フロントパネルは、上記構成を備えていればよいから、その視認側あるいは、背面側に、他の部材あるいは、他の機能コート層を備えていてもよい。他の部材としては、例えば、ハードコートフィルム、反射防止フィルム、防汚コートフィルム、タッチセンサー、ルーバーフィルムなどがあげられるが、これらに限定するものではない。該部材は、射出成形時にインサート成形によって形成されても良いし、射出成形後に粘着剤あるいは、接着剤で貼り合わせることによって、積層フロントパネルとしてもよい。
また、他の機能コート層としては、必要に応じて、ハードコート、反射防止コート、帯電防止コート、防汚コートなどがあげられる。コート層の形成方法としては、ディップコート、スプレーコートの他、インクジェット、シルクスクリーン、グラビアロールなどを使用するコート方式が例示される。但し、これらに限定されるものではない。
コート樹脂組成物としては、紫外線(UV)硬化性の樹脂組成物、溶剤乾燥硬化性の樹脂組成物、熱硬化性の樹脂組成物などを挙げることができる。中でも、コート層形成後に透明性の高いものが好適である。
<本積層フロントパネルの使用>
本積層フロントパネルは、図3及び図5に示すように、液晶セル(A)と、液晶セル(A)の視認側に配された偏光板(B)と、連続的な発光スペクトルを有するバックライト光源(C)と、を備えた本液晶表示装置において、偏光板(B)の視認側に、予め、偏光板(B)の吸収軸と積層フロントパネルの遅相軸とのなす角度が45°となる様に作られた本積層フロントパネルを重ねて、配置するのが好ましい。
<本液晶表示装置>
液晶セル(A)は、少なくとも視認側に偏光板(B)が配されるものであれば、液晶セル(A)自体の構成を限定するものではない。例として、現在広く活用されているアクティブマトリックス駆動であるTN型、VA型、IPS型などの駆動方式による液晶セルを挙げることができる。
偏光板(B)は、液晶セル(A)の視認側に配される直線偏光板である。
偏光板(B)の材料および構成は任意である。例えば、ヨウ素を配向色素として用いた延伸ポリビニルアルコールフィルムに保護フィルムとしてTAC(トリアセチルセルロース)フィルムを積層したものが、この種の偏光板として広く実用化されている。
また、偏光板(B)は、表面に、実質的に位相差を有しないハードコート、防眩、低反射、帯電防止などの機能を持つ層構成を有するものであってもよい。
バックライト光源(C)は、本発明の効果を享受する観点から、連続的な発光スペクトルを有するものであるのが好ましい。
バックライト光源(C)が、例えば、冷陰極管のように半値幅の狭い単色光の集合であると、位相差フィルム(E)の位相差が十分に大きくても、透過光に偏りが残り、干渉色が無くならないため、本発明の効果を享受することは難しい。他方、白色LEDなどのように、連続的な発光スペクトルを有する連続光の場合には、位相差フィルム(E)の位相差が十分に大きければ、干渉色なしの良好な画像を視認することができ、本発明の効果を効果的に享受することができる。
ここで、「連続的な発光スペクトル」とは、分光器でみた際に個々の線スペクトルには分離せず、波長に関して連続的に広がったスペクトルが生じる光の意味であり、好ましくは可視光波長範囲でどのような波長の光もすべて含むスペクトルである。例えば発光ダイオード(LED)、エレクトロルミネセンスパネルなどの発光スペクトルは連続的な発光スペクトルである一方、例えば冷陰極管、熱陰極などの発光スペクトルは連続的な発光スペクトルではない。
バックライト光源(C)を配置する方法及び構成は、従来の液晶表示装置と同様であればよく、任意の構成を採用可能である。例えば、エッジライト光源であれば、反射シート、導光板、拡散板、プリズムシート、輝度向上フィルムなどを備えたバックライトユニットを介して液晶セルへ光が導かれる構成となる。
本積層フロントパネルと液晶セル(A)の視認側の偏光板(B)との間に、必要に応じて、他の構成部材を配置することができるが、一定以上の位相差を有する部材をこの間に配置することは好ましくない。位相差を有する部材が介在する場合、偏光サングラスが偏光板(B)と直交ニコルの関係にあるときは、良好な視認性が得られるが、それ以外の角度では、介在する部材の位相差に応じた着色が見られ、視認性が悪化することがある。この観点から、本積層フロントパネルが液晶表示装置を構成する際、本積層フロントパネルと偏光板(B)との間に、600nm以上の位相差を持つ部材が介在しないことが好ましい。中でも400nm以上の位相差を持つ部材が介在しないことがさらに好ましい。
ここで、位相差を有しない部材の一例として、本積層フロントパネルを液晶表示装置に固定するための、透明な粘着剤又は接着剤を挙げることができる。
本積層フロントパネルの固定方法として、非画像表示部において、ビスや両面テープで固定する方法もあるが、画像表示部の界面反射を低減させる手段として、表示部全面を位相差を持たない透明な粘着剤又は接着剤で貼り合わせるという方法がある。
この際、透明な粘着剤又は接着剤層を形成する粘着剤又は接着剤組成物を特に限定するものではない。液状、ゲル状、フィルム状を呈するものでもよい。また、ホットメルト性を有するものであってもよいし、ホットメルト性を有さないものでもよい。また、さらに紫外線などの照射で架橋して硬化するものであってもよい。
また、他の例として、位相差を有しないガラスやプラスチックの基板で構成されるタッチパネルセンサーや位相差を有しない基材が用いられた反射防止フィルムなどを挙げることができる。
<語句の説明>
本明細書において「X〜Y」(X,Yは任意の数字)と表現する場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」或いは「好ましくはYより小さい」の意も包含する。
また、「X以上」(Xは任意の数字)或いは「Y以下」(Yは任意の数字)と表現した場合、「Xより大きいことが好ましい」或いは「Y未満であることが好ましい」旨の意図も包含する。
また、本明細書において「ベース樹脂」とは、樹脂組成物を構成する樹脂のうちで最も含有量の多い樹脂を意味し、通常は、該樹脂組成物を構成する樹脂の50質量%以上、中でも80質量%以上、その中でも90質量%以上(100質量%を含む)樹脂である。但し、樹脂組成物が2種類のベース樹脂を含む場合には、その合計量が上記質量割合となる。
また、本明細書において、「視認側」とは、表示画面から表示光が出光する側であり、フロントパネルの表示を観察する側を意味する。
「裏面側」とは、「視認側」とは反対側を意味し、表示画面からの表示光が入光する側を意味する。
「透明」とは、無色透明に限られず、着色透明もこれに包含されるものとする。
以下、本発明を下記実施例及び比較例に基づいてさらに詳述する。
<位相差フィルムの作製>
ポリカーボネート(ビスフェノールA由来のポリカーボネート、Tg145℃)を260℃で溶融させて溶融押出法で得られた所定厚さのシートを、ロール延伸法にて160℃で縦一軸に延伸し、原シートの厚さと延伸倍率を調整して、厚さ300μm、面内位相差5500nmのポリカーボネート製位相差フィルム1、厚さ125μm、面内位相差3260nmのポリカーボネート製位相差フィルム2、厚さ80μm、面内位相差2750nmのポリカーボネート製位相差フィルム3を得た。
<積層フロントパネルの作製>
インサートフィルムとしてのポリカーボネート製位相差フィルム1、2、3を、その遅相軸が、インサート成形品としての積層フロントパネルの長辺方向に一致する様に、金型内のキャビティ面に配置し、ゲートから射出成形樹脂を金型内に充填し、射出成形を実施した。
射出成形樹脂として、ポリカーボネート(ビスフェノールA由来のポリカーボネート、Tg145℃)を用い、型締め圧50tの射出成形機で、図7に示す、外形104mm×64mm、平均厚さ2.0mmの板状の積層フロントパネルを作製した。
また、シリンダー温度は、280℃又は300℃の2条件、金型温度は80℃に固定してインサート成形を実施した。なお、ゲートは、短辺側に設け、樹脂の流動方向と位相差フィルムの遅相軸とがほぼ同一方向になる様に設定した。
実施例1では、面内位相差5500nmのポリカーボネート製位相差フィルム1をインサートフィルムとし、シリンダー温度280℃に設定してインサート成形品すなわち積層フロントパネルを作製した。
実施例2では、面内位相差5500nmのポリカーボネート製位相差フィルム1をインサートフィルムとし、シリンダー温度300℃に設定してインサート成形品すなわち積層フロントパネルを作製した。
実施例3では、面内位相差3260nmのポリカーボネート製位相差フィルム2をインサートフィルムとし、シリンダー温度280℃に設定してインサート成形品すなわち積層フロントパネルを作製した。
実施例4では、面内位相差3260nmのポリカーボネート製位相差フィルム2をインサートフィルムとし、シリンダー温度300℃に設定してインサート成形品すなわち積層フロントパネルを作製した。
実施例1〜4で得られた積層フロントパネルのいずれも、断面を光学顕微鏡で観察した結果、透明パネルすなわち射出成形樹脂部分と位相差フィルムとの間には明確な接合界面が存在しないことが確認された。
比較例1では、面内位相差2750nmのポリカーボネート製位相差フィルム3をインサートフィルムとし、シリンダー温度280℃に設定してインサート成形品すなわち積層フロントパネルを作製した。
比較例2では、面内位相差2750nmのポリカーボネート製位相差フィルム3をインサートフィルムとし、シリンダー温度300℃に設定してインサート成形品すなわち積層フロントパネルを作製した。
(位相差の測定方法)
面内位相差は、位相差測定装置KOBRA-WR(王子計測機器社製)を用いて測定した。
試験片を切り出し装置にセットし、位相差測定ソフトKOBRA-REを起動し、測定方法を高位相差として波長446.1nm〜749.2nmの光にて測定を実施し、波長586.4nmの光で測定した値を面内位相差とした。
面内位相差は、試験片面内の遅相軸方向(フィルム面内において最大の屈折率を示す方向)の屈折率Nx、同面内の進相軸方向(遅相軸方向と直交する方向)の屈折率Ny、およびフィルム厚みd(nm)を用いて、(Nx−Ny)×dにより示される値である。Nx−Nyは複屈折値であるΔnと示される。
後述する面内位相差も同様に測定した。
<評価用液晶表示装置>
図2に示す様に、青色LEDと黄色蛍光体とを組み合わせた疑似白色のバックライト光源(C)を有し、視認側に偏光板(B)を有する液晶セルの視認側に、上述のように作成した積層フロントパネルを積層して評価用液晶装置とした。
液晶セルの視認側偏光板(B)の吸収軸が画面の垂直方向から45°傾いているものを用いたため、当該偏光板の吸収軸と積層フロントパネルの位相差フィルムの遅相軸とのなす角度は、45°となり、直交ニコルでの観察時、最も高い透過光強度が得られる位置関係となる。
(効果判定方法)
液晶セルを白色に発光させた状態で、偏光サングラスとみなした偏光板を液晶表示装置の視認側の偏光板と直交ニコルの関係になる位置で、画像の表示状態を観察した。さらに偏光板の角度を直交ニコルの関係から平行ニコルの関係になるまで変えて、同様に画像の表示状態を観察した。評価部位は、ゲート近傍および成形品の端部の不規則な樹脂流動の影響を避けるため、図7に示す部位(成形品中央部90mm×50mm)の範囲とした。判定は、この範囲内での干渉色の有無と画面の輝度、色の変化の有無によった。画像の視認性に有害になる干渉色が見えず、偏光板の角度を変えても著しい輝度変化のない組み合わせを「○良」と判定した。一方、干渉色が生じる場合は、「×」と判定した。各実施例・比較例における判定結果を表1に示す。
同時に、位相差フィルムを配置しない状態で、同一条件で射出成形を行い、射出成形時に発生する位相差の発現の傾向を確認した。その結果、上記評価部位の領域では、射出成形時に発生した位相差の遅相軸と位相差フィルム(E)の遅相軸とのなす角度が45°を超える部分は認められなかった。よって、評価領域内では、射出成形層(D)に発生した位相差が、位相差フィルム(E)の位相差を減じる位置関係にはないことを確認した。
また、図7に示す様に、積層フロントパネルの中央部に沿って、位相差を測定した。遅相軸は概ね位相差フィルム(E)遅相軸の向きに一致し、その数値はゲートから離れるに従って低下した。
シリンダー温度300℃で成形した場合のゲートからの距離依存性を図8に示す。ゲートから十分に離れた箇所の位相差は、位相差フィルム(E)の位相差と比較すると、極めて小さい値であり、積層フロントパネル(F)の位相差値にはほとんど影響を及ぼさない数値であると考えられる。
本発明の実施例および比較例において、図7に示す様に、評価領域の下端部(最もゲートから遠い個所)の数値をその試料の位相差値とした。本実施例および比較例では、およそこの部位の数値が、積層フロントパネルの最小値であり、この値を評価の指標とした。
Figure 2017167268
表1の結果より、実施例は、本願発明の構成要件を充足しており、偏光サングラス着用時の液晶表示装置の視認性の改良において、優れた特性を示した。一方、比較例は、いずれも、位相差フィルム(E)の位相差値が不十分であり、インサート成形後の位相差も不十分であるため、視認性改良効果という観点で、実施例の特性よりも劣る結果となった。

Claims (15)

  1. 液晶セル(A)と、液晶セル(A)の視認側に配された偏光板(B)と、連続的な発光スペクトルを有するバックライト光源(C)と、を備えた液晶表示装置において、偏光板(B)の視認側に配置して使用する積層フロントパネルであって、
    視認側から見た際に画像表示領域を備えており、
    射出成形層(D)の裏面側に、下記(1)の式を満たす面内位相差(ReE)を有する位相差フィルム(E)を配すると共に、射出成形層(D)と位相差フィルム(E)とは、直接接合されており、且つ、位相差フィルム(E)の遅相軸と偏光板(B)の吸収軸とのなす角度が35〜55°となるように配し、且つ、
    画像表示領域における積層フロントパネルの位相差(ReH)が下記(2)の式を満たすことを特徴とする積層フロントパネル。
    (1) 3000nm<ReE≦100000nm
    (2) 3000nm≦ReH
  2. 液晶セル(A)と、液晶セル(A)の視認側に配された偏光板(B)と、連続的な発光スペクトルを有するバックライト光源(C)と、を備えた液晶表示装置において、偏光板(B)の視認側に配置して使用する積層フロントパネルであって、
    視認側から見た際に画像表示領域を備えており、
    射出成形層(D)の裏面側に、下記(1)の式を満たす面内位相差(ReE)を有する位相差フィルム(E)を配すると共に、射出成形層(D)と位相差フィルム(E)とは接着層(F)を介して接合されており、且つ、位相差フィルム(E)の遅相軸と偏光板(B)の吸収軸とのなす角度が35〜55°となるように配し、且つ、
    画像表示領域における積層フロントパネルの位相差(ReH)が下記(2)の式を満たすことを特徴とする積層フロントパネル。
    (1) 3000nm<ReE≦100000nm
    (2) 3000nm≦ReH
  3. 射出成形層(D)は、ポリカーボネートをベース樹脂とする樹脂層であり、位相差フィルム(E)は、ポリカーボネートをベース樹脂とするフィルムであることを特徴とする請求項1に記載の積層フロントパネル。
  4. 積層フロントパネルの縦断面を顕微鏡観察した際、射出成形層(D)と位相差フィルム(E)との間に界面が観察されないことを特徴とする請求項3に記載の積層フロントパネル。
  5. 射出成形層(D)は、ポリカーボネートをベース樹脂とする樹脂層であり、位相差フィルム(E)は、ポリエステルまたはポリアミドをベース樹脂とするフィルムであることを特徴とする請求項2に記載の積層フロントパネル。
  6. 位相差フィルム(E)の厚さは25μm〜500μmであることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の積層フロントパネル。
  7. 画像表示領域における積層フロントパネル全体の平均厚さに対する位相差フィルム(E)の厚さの割合が2〜20%であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の液晶表示装置。
  8. 位相差フィルム(E)の画像非表示部に相当する箇所に加飾層を有することを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の積層フロントパネル。
  9. 射出成形層(D)の裏面側に、下記(1)の式を満たす面内位相差(ReE)を有する位相差フィルム(E)が配されてなる構成を備えた積層フロントパネルの製造方法であって、
    位相差フィルム(E)を予め金型に、位相差フィルム(E)の遅相軸と偏光板(B)の吸収軸とのなす角度が35〜55°となるように配置しておき、溶融された射出成形層形成用熱可塑性樹脂を該金型内に射出して成形することにより、射出成形層(D)と位相差フィルム(E)とをインサート成形することを特徴とする積層フロントパネルの製造方法。
    (1) 3000nm<ReE≦100000nm
  10. 請求項9に記載の積層フロントパネルの製造方法であって、
    射出成形層(D)と位相差フィルム(E)とを直接接合することを特徴とする積層フロントパネルの製造方法。
  11. 請求項9に記載の積層フロントパネルの製造方法であって、
    射出成形層(D)と位相差フィルム(E)とを接着層(F)を介して接合することを特徴とする積層フロントパネルの製造方法。
  12. 射出成形時の金型温度を、位相差フィルム(E)のTgより低い温度とすることを特徴とする請求項9〜11の何れかに記載の積層フロントパネルの製造方法。
  13. 少なくとも画像表示領域において、位相差フィルム(E)の遅相軸と、射出成形層(D)を射出成形時に発生する射出成形層(D)の位相差の遅相軸とのなす角度が45°以内になるように、射出成形層形成用熱可塑性樹脂を金型内に射出することを特徴とする請求項9〜12の何れかに記載の積層フロントパネルの製造方法。
  14. 液晶セル(A)と、液晶セル(A)の視認側に配された偏光板(B)と、連続的な発光スペクトルを有するバックライト光源(C)と、を備えた液晶表示装置において、
    請求項1〜8の何れかの積層フロントパネルを備えることを特徴とする液晶表示装置。
  15. 前記積層フロントパネルと偏光板(B)との間に、位相差が600nmより大きな位相差を有する部材が介在しないことを特徴とする請求項14に記載の液晶表示装置。
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