JP6668603B2 - 救命艇 - Google Patents

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本発明は、救命艇に関し、特に、津波に対する避難用に適した救命艇に関する。
船舶の安全性確保については、SOLAS条約(救命海上における人命の安全のための国際条約)により、船舶には全員が乗船できるだけの救命艇を備えることが定められている。救命艇としては、オープン型のものやエンクローズ型のもの等、種々の形態のものが採用されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載された救命艇は、いわゆるエンクローズ型の救命艇に関するものである。かかるエンクローズ型の救命艇は、一般に、乗員を収容可能な密閉空間を形成する略船体形状の本体部を有している。また、特許文献1に記載された救命艇は、本体部の外周に、他の構造物に衝突した際に生じる衝突エネルギーを吸収する緩衝体を配置したものである。
特開2014−73825号公報
平成25年6月に国土交通省四国運輸局より「津波救命艇ガイドライン」が発行されている。かかるガイドラインによれば、津波救命艇は、浮上状態で津波により陸上構造物や瓦礫と衝突することを想定し、その衝撃に対して、十分な安全性を確保しなければならず、その許容加速度は、10m/sの正面衝突において、本体に作用する最大加速度は、15G(G:重力加速度)以下であることが規定されている。
上述した特許文献1に記載された救命艇において、このガイドラインに記載された基準を満たすためには、緩衝材が大型化しやすい(すなわち、救命艇全体が大型化しやすい)という問題があり、輸送や保管の観点から改善の余地があった。
本発明は、上述した問題点に鑑み創案されたものであり、船体の破損を抑制しつつ船体の小型化を図ることができる救命艇を提供することを目的とする。
本発明によれば、乗員を収容可能な本体部を有し、該本体部の上部が構造材により覆われた全閉囲型の救命艇において、前記本体部の長手方向の一端又は両端に配置された緩衝体を備え、前記緩衝体は、異なる硬さを有する複数の緩衝材を含み、前記長手方向の中心軸に沿って最も硬い緩衝材が配置され、その両側に相対的に柔らかい緩衝材が配置されており、前記本体部の正面衝突時に前記最も硬い緩衝材を最初に衝突させるように構成されている、ことを特徴とする救命艇が提供される。

前記緩衝体は、相対的に硬い緩衝材の占める割合が前記本体部に近い側よりも遠い側の方が大きくなるように構成されていてもよい。また、前記緩衝体は、衝突後の反力が一定となるように構成されていてもよい。
前記緩衝体は、10m/sの正面衝突において前記本体部に作用する最大加速度が15G以下となるように構成されていてもよい。
上述した本発明の救命艇によれば、本体部の端部に異なる硬さを有する複数の緩衝材を含む緩衝体を配置したことにより、緩衝体が他の構造物や瓦礫に衝突した際に生じる緩衝体の変位量を低減することができ、緩衝体の小型化を図ることができる。したがって、かかる緩衝体を用いることにより、船体の破損を抑制しつつ船体の小型化を図ることができる。
本発明の第一実施形態に係る救命艇を示す図であり、(a)は側面図、(b)は平面図、である。 図1に示した第一緩衝体の変形例を示す図であり、(a)は第一変形例、(b)は第二変形例、(c)は第三変形例、(d)は第四変形例、(e)は第五変形例、を示している。 救命艇の衝突時における加速度、速度及び変位の時刻歴イメージを示す図であり、(a)は比較例、(b)は第一実施形態、を示している。 本発明の他の実施形態に係る救命艇を示す図であり、(a)は第二実施形態、(b)は第三実施形態、を示している。
以下、本発明の一実施形態について図1(a)〜図4(b)を用いて説明する。ここで、図1は、本発明の第一実施形態に係る救命艇を示す図であり、(a)は側面図、(b)は平面図、である。図2は、図1に示した第一緩衝体の変形例を示す図であり、(a)は第一変形例、(b)は第二変形例、(c)は第三変形例、(d)は第四変形例、(e)は第五変形例、を示している。
本発明の第一実施形態に係る救命艇1は、図1(a)及び(b)に示したように、乗員を収容可能な本体部11を有し、本体部11の長手方向の一端(端部)に配置された第一緩衝体2を備え、第一緩衝体2は、異なる硬さを有する複数の緩衝材(第一緩衝材21及び第二緩衝材22)を含んでいる。また、本体部11の長手方向の他端(第一緩衝体2が配置された端部と反対側の端部)には同じ硬さを有する複数の緩衝材によって構成された第二緩衝体3が配置されており、本体部11の短手方向の両端には同じ硬さを有する複数の緩衝材によって構成された第三緩衝体4が配置されている。なお、各図において、説明の便宜上、各緩衝体を構成する緩衝材については灰色に塗り潰して表示し、硬い緩衝材を濃い灰色で表示し、柔らかい緩衝材を薄い灰色で表示している。
図示した救命艇1は、いわゆる全閉囲型救命艇であり、例えば、従来から使用されている船舶の海難事故用のエンクローズ型(密閉型)の救命艇を改良したものであってもよい。本体部11は、水上に浮遊可能な略船体形状を有し、上部が構造材により覆われている。本体部11の内部には、図示しないが、乗員が着座する座席、食料や飲料等を保管する倉庫等が配置されている。本体部11の上部には、乗員の出入口12、採光用又は監視用の窓13、換気用の換気ダクト14等が形成されている。なお、救命艇1は、全閉囲型救命艇に限定されるものではなく、部分閉囲型救命艇であってもよい。
また、救命艇1は、動力を発生させる装置(スクリュープロペラ等)を有していてもよいし、有していなくてもよい。救命艇1が動力を備えている場合には、進行方向に対して前後方向の概念が生じることから、本実施形態において、前部及び後部、前方及び後方、先端及び後端、船首部及び船尾部等の用語は、その進行方向を基準に前後方向が設定されるものとする。
一方、救命艇1が動力を備えていない場合には、進行方向が不明であることから、厳密には前後方向の概念が生じないが、説明の便宜上、本体部11の長手方向を進行方向と仮定して前後方向の概念を導入し、前部及び後部、前方及び後方、先端及び後端、船首部及び船尾部等の用語を用いるものとする。
また、本体部11の底部には、船体中心に配置されたキール15、左舷側及び右舷側に配置された防舷材16等が形成されている。防舷材16は、漂流初期における浮上や着底を繰り返すような不安定な挙動をする場合、漂流中に座礁する場合、引き波後に着底する場合等における船底の破損を抑制する部品である。
また、従来の救命艇を改良する場合には、本体部11の外周に補強材5を配置して、本体部11の強度を向上するようにしてもよい。補強材5は、例えば、鋼材や合成樹脂等の所定の強度を有する構造材によって構成され、本体部11の前部(船首部)に配置される前部補強材51、本体部11の後部(船尾部)に配置される後部補強材52及び本体部11の側部(船舷部)に配置される側部補強材53により構成される。
前部補強材51は、例えば、船首部の前方に張り出される荷重受部51aと、荷重受部51aを支持する連結部51bと、を有している。荷重受部51aは、救命艇1の正面衝突に備えて一定の面積を有している。連結部51bは、例えば、側部補強材53に接続される。後部補強材52及び側部補強材53は、例えば、本体部11の上部構造体と下部構造体との繋ぎ目に沿って配置される。
このように、前部補強材51を配置することにより、救命艇1が地上構造物等に衝突した場合であっても、その衝突荷重を荷重受部51aで受け止めることができ、連結部51bを介して側部補強材53及び後部補強材52に伝達することができ、衝突荷重を分散させることができる。また、後部補強材52及び側部補強材53を配置することにより、比較的強度の弱い本体部11の繋ぎ目を補強することができる。
なお、上述した本体部11の構成は単なる例示であり、図示した構成に限定されるものではない。また、本体部11は、従来の救命艇を改良したものに限定されず、新規に設計又は製造されたものであってもよい。また、補強材5は、本体部11の強度に応じて、一部又は全部を省略することができる。
第一緩衝体2は、本体部11の前方(例えば、荷重受部51aの前方)に配置される緩衝体である。かかる第一緩衝体2は、救命艇1の前部(船首部)が地上構造物等と衝突した際に、本体部11に生じる衝撃及び加速度を低減する機能を有している。第一緩衝体2は、例えば、所定の弾性力を有する、水による性能低下が少ない、水密性・耐候性・耐燃性に優れる等の特性を有しているものが好ましく、救命艇1の大きさや配置場所等の条件に応じて適当な素材が選択される。
例えば、第一緩衝体2は、ポリウレタンフォーム、ポリスチレンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム、EVAフォーム、PETフォーム等の発泡樹脂やこれらの発泡樹脂を被覆材等によって機能補完したものによって構成される。なお、第二緩衝体3及び第三緩衝体4も同様の緩衝材によって構成してもよい。
また、第一緩衝体2は、図示したように、先端に向かって横幅が徐々に狭くなる曲面を有する略半円柱形状を有している。本実施形態では、横幅が狭い先端側に硬い第一緩衝材21が配置され、横幅が広い後端側に第一緩衝材21よりも柔らかい第二緩衝材22が配置されている。第一緩衝材21及び第二緩衝材22の硬さは、例えば、弾性限界の大小によって表現することができ、第一緩衝材21は第二緩衝材22よりも弾性限界が大きい緩衝材により構成されている。
すなわち、第一緩衝体2は、本体部11の長手方向に垂直な断面において、相対的に硬い緩衝材(第一緩衝材21)の占める割合が本体部11に近い側(後端側)よりも遠い側(先端側)の方が大きくなるように構成されている。なお、本実施形態では、第一緩衝材21を含む断面では第一緩衝材21の占有率が100%であり、第二緩衝材22を含む断面では第一緩衝材21の占有率が0%である。
かかる第一緩衝体2の構成によれば、救命艇1が他の地上構造物等と正面衝突した際に、第一緩衝材21が最初に衝突することから、第一緩衝材21を介して、その衝突力(圧力)をより広い範囲に作用させることができ、第一緩衝体2の反力を増大させることができる。
また、硬さの異なる緩衝材(第一緩衝材21及び第二緩衝材22)を用いることによって、救命艇1が他の地上構造物等と正面衝突した際に、第一緩衝体2に生じる反力が略一定となるように、第一緩衝体2を構成することができる。このように、衝突後の反力が略一定となるように第一緩衝体2を構成することにより、衝突後に生じる救命艇1の加速度を略一定値に維持することができる。
なお、第二緩衝体3及び第三緩衝体4は、図示した構成や配置に限定されるものではない。例えば、第二緩衝体3及び第三緩衝体4は、一様な硬さを有する単体の緩衝材によって構成されていてもよいし、緩衝材の形状によって配置方法を適宜変更するようにしてもよい。
第一緩衝体2は、上述した第一緩衝材21及び第二緩衝材22によって構成される本実施形態に限定されるものではなく、図2(a)〜(e)に示した変形例によっても代替可能である。
図2(a)に記載した第一緩衝体2の第一変形例は、最も硬い第一緩衝材21と、最も柔らかい第二緩衝材22と、その中間の硬さを有する第三緩衝材23と、を備え、先端側から後端側に向って、第一緩衝材21、第三緩衝材23、第二緩衝材22の順番に配置したものである。かかる第一変形例は、第一実施形態における第一緩衝体2を異なる硬さを有する三つの緩衝材(第一緩衝材21、第二緩衝材22及び第三緩衝材23)によって構成したものと言い換えることもできる。
図2(b)に記載した第一緩衝体2の第二変形例は、相対的に硬い第一緩衝材21と、相対的に柔らかい第二緩衝材22と、を備え、短手方向の中央部に第一緩衝材21を配置し、その両側に第二緩衝材22を配置したものである。かかる構成によれば、先端側から後端側に向って第二緩衝材22の体積が徐々に増加していることから、本体部11の長手方向に垂直な断面において、相対的に硬い緩衝材(第一緩衝材21)の占める割合が本体部11に近い側(後端側)よりも遠い側(先端側)の方が大きくなるように構成することができる。
また、かかる第一緩衝体2の構成によれば、救命艇1が他の地上構造物等と正面衝突した際に、硬い部分である第一緩衝材21が最初に衝突することとなるため、第一緩衝材21によって、衝突初期における第一緩衝体2の反力を増大させることができる。
図2(c)に記載した第一緩衝体2の第三変形例は、最も硬い第一緩衝材21と、最も柔らかい第二緩衝材22と、その中間の硬さを有する第三緩衝材23と、を備え、短手方向の中央部に第一緩衝材21を配置し、その両側に第三緩衝材23を配置、さらにその両側に第二緩衝材22を配置したものである。かかる第三変形例は、第二変形例における第一緩衝体2を異なる硬さを有する三つの緩衝材(第一緩衝材21、第二緩衝材22及び第三緩衝材23)によって構成したものと言い換えることもできる。
図2(d)に記載した第一緩衝体2の第四変形例は、相対的に硬い第一緩衝材21と、相対的に柔らかい第二緩衝材22と、を備え、表皮部に第一緩衝材21を配置し、その内側に第二緩衝材22を配置したものである。かかる構成によっても、先端側から後端側に向って第二緩衝材22の体積が徐々に増加していることから、本体部11の長手方向に垂直な断面において、相対的に硬い緩衝材(第一緩衝材21)の占める割合が本体部11に近い側(後端側)よりも遠い側(先端側)の方が大きくなるように構成することができる。
図2(e)に記載した第一緩衝体2の第五変形例は、相対的に硬い第一緩衝材21と、相対的に柔らかい第二緩衝材22と、を備え、扇形断面を有し長手方向軸を含む柱状部に第一緩衝材21を配置し、その両側に第二緩衝材22を配置したものである。かかる構成によれば、先端側から後端側に向って第二緩衝材22の体積が徐々に増加し、第一緩衝材21の体積が徐々に減少していることから、本体部11の長手方向に垂直な断面において、相対的に硬い緩衝材(第一緩衝材21)の占める割合が本体部11に近い側(後端側)よりも遠い側(先端側)の方が大きくなるように構成することができる。
なお、上述した変形例において、硬さの異なる緩衝材の個数が2〜3個の場合について説明しているが、これらの個数に限定されるものではなく、各変形例において、二つ以上の硬さの異なる緩衝材を有していればよい。
次に、図1(a)及び(b)に示した救命艇1の作用について図3を参照しつつ説明する。ここで、図3は、救命艇の衝突時における加速度、速度及び変位の時刻歴イメージを示す図であり、(a)は比較例、(b)は第一実施形態、を示している。なお、図3(a)に示した比較例は、特許文献1に記載された救命艇、すなわち、第一緩衝体2が単一の緩衝材によって構成された救命艇である。また、各図において、加速度を実線、速度を点線、変位を一点鎖線で図示している。
かかる衝突時の加速度等は、前部(船首部)より剛な平面に速度10m/sで衝突させた場合のものである。図3(a)及び(b)の各図において、横軸は時間(秒)を示し、左縦軸は速度(m/s)及び加速度(G)を示し、右縦軸は変位(m)を示している。また、時間0.00秒に救命艇1は衝突したものとし、速度は衝突面に向かう方向を正(プラス)、加速度は衝突面から離れる方向を正(プラス)としている。なお、変位が負(マイナス)の値の部分は、救命艇1がバウンドして衝突面から離れていることを示している。
図3(a)に示したように、比較例では、加速度はガイドラインに規定された15Gの条件を満足しているものの、速度が0m/sの位置で第一緩衝体2の変位が最大値を有し、その数値が約0.7mであることから、この衝突から本体部11を保護するためには、第一緩衝体2の長手方向長さは少なくとも0.7m以上でなければならない。
一方、本実施形態において、第一緩衝体2の衝突時に生じる反力が一定となるように構成した場合には、図3(b)に示したように、救命艇1の衝突後の速度は略一定の割合で低下することとなり、直線的に図示される。したがって、図示したように、加速度は略一定の数値(例えば、15G)を示すこととなる。
そして、本実施形態に係る救命艇1によれば、加速度はガイドラインに規定された15Gの条件を満足し、第一緩衝体2の変位は約0.3m程度に抑えられている。したがって、この衝突から本体部11を保護するためには、第一緩衝体2の長手方向長さは少なくとも0.3m以上であればよく、比較例よりも第一緩衝体2の小型化を図ることができる。したがって、かかる第一緩衝体2を用いることにより、船体の破損を抑制しつつ船体の小型化を図ることができる。
また、第一緩衝材21及び第二緩衝材22の硬さの比率、配置、断面積における占有率、第一緩衝体2を構成する硬さの異なる緩衝材の個数等を適宜調整することにより、本体部11に適した加速度波形を調整することができ、第一緩衝体2の小型化を図ることができる。例えば、緩衝材として発泡樹脂を使用した場合には、発泡倍率により応力−ひずみ関係が変化することから、この応力−ひずみ関係を利用して適切な発泡倍率の異なる緩衝材、すなわち、硬さの異なる緩衝材を任意に選択することができる。
次に、本発明の他の実施形態に係る救命艇1について、図4(a)及び(b)を参照しつつ説明する。ここで、図4は、本発明の他の実施形態に係る救命艇を示す図であり、(a)は第二実施形態、(b)は第三実施形態、を示している。なお、上述した第一実施形態に係る救命艇1と同一の構成部品については、同じ符号を付して重複した説明を省略する。
図4(a)に示した第二実施形態に係る救命艇1は、第一緩衝体2に加えて、第二緩衝体3についても異なる硬さを有する二つの緩衝材(第一緩衝材31及び第二緩衝材32)により構成したものである。すなわち、救命艇1の長手方向の両方の端部(本体部11の前部及び後部、前方及び後方、先端及び後端、船首部及び船尾部の表現を含む)に、それぞれ異なる硬さを有する複数の緩衝材を含む第一緩衝体2及び第二緩衝体3を配置したものである。また、図示した第二実施形態では、短手幅が狭い後端側に硬い第一緩衝材31が配置され、横幅が広い本体部11側に第一緩衝材31よりも柔らかい第二緩衝材32が配置されている。
したがって、第二緩衝体3は、第一緩衝体2と同様に、本体部11の長手方向に垂直な断面において、相対的に硬い緩衝材(第一緩衝材31)の占める割合が本体部11に近い側(後端側)よりも遠い側(先端側)の方が大きくなるように構成されていることとなる。なお、第二緩衝体3についても、図2(a)〜(e)に示した第一変形例〜第五変形例を任意に選択して適用することができる。このとき、第一緩衝体2と第二緩衝体3とが異なる形態であってもよい。
図4(b)に示した第三実施形態に係る救命艇1は、第一緩衝体2、第二緩衝体3及び第三緩衝体4の全周に渡って、異なる硬さを有する二つの緩衝材(第一緩衝材21,31,41及び第二緩衝材22,32,42)により構成したものである。すなわち、救命艇1の長手方向の両方の端部(本体部11の前部及び後部、前方及び後方、先端及び後端、船首部及び船尾部の表現を含む)及び短手方向の両方の端部(本体部11の左部及び右部、左方及び右方、右端及び左端、左舷及び右舷の表現を含む)を含む外縁を構成する端部に、それぞれ異なる硬さを有する複数の緩衝材を含む第一緩衝体2、第二緩衝体3及び第三緩衝体4を配置したものである。
図示した第三実施形態では、第一緩衝体2、第二緩衝体3及び第三緩衝体4の表皮部に硬い第一緩衝材21,31,41が配置され、その内側に第一緩衝材21,31,41よりも柔らかい第二緩衝材22,32,42が配置されている。言い換えれば、図2(d)に示した第四変形例を第一緩衝体2、第二緩衝体3及び第三緩衝体4の全てに適用したものである。
かかる第三実施形態によれば、第三緩衝体4について、本体部11の短手方向に垂直な断面において、相対的に硬い緩衝材(第一緩衝材41)の占める割合が本体部11に近い側よりも遠い側の方が大きくなるように構成することができる。なお、第三緩衝体4についても、他の変形例を任意に選択して適用することができる。このとき、第三緩衝体4は、第一緩衝体2及び第二緩衝体3と異なる形態であってもよい。
上述した第二実施形態に係る救命艇1によれば、第一緩衝体2及び第二緩衝体3の小型化を図ることができ、延いては、救命艇1の小型化を図ることができる。また、上述した第三実施形態に係る救命艇1によれば、第一緩衝体2、第二緩衝体3及び第三緩衝体4の小型化を図ることができ、延いては、救命艇1の小型化を図ることができる。
また、緩衝体(第一緩衝体2、第二緩衝体3又は第三緩衝体4)は、上述した第一実施形態〜第三実施形態に示した配置に限定されるものではない。例えば、緩衝体は、本体部11の短手方向の一方又は両方の端部にのみ配置されていてもよいし、本体部11の外縁を構成する端部に沿って所定の間隔で複数配置されていてもよい。すなわち、本実施形態に係る救命艇1によれば、救命艇1の型式や種類等に応じて、緩衝体を任意の位置に配置することができる。
なお、第一緩衝体2、第二緩衝体3及び第三緩衝体4は、例えば、図1(a)及び(b)に点線で示したように、複数のブロック体に分割されており、これらのブロック体を個別に本体部11に取り付けることにより、各緩衝体を構成するようにしてもよい。
本発明は上述した実施形態に限定されず、津波に対する避難用以外の救命艇(例えば、船舶に常備される救命艇等)にも適用することができる等、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能であることは勿論である。
1 救命艇
2 第一緩衝体
3 第二緩衝体
4 第三緩衝体
5 補強材
11 本体部
12 出入口
13 窓
14 換気ダクト
15 キール
16 防舷材
21,31,41 第一緩衝材
22,32,42 第二緩衝材
23 第三緩衝材
51 前部補強材
51a 荷重受部
51b 連結部
52 後部補強材
53 側部補強材

Claims (4)

  1. 乗員を収容可能な本体部を有し、該本体部の上部が構造材により覆われた全閉囲型の救命艇において、
    前記本体部の長手方向の一端又は両端に配置された緩衝体を備え、
    前記緩衝体は、異なる硬さを有する複数の緩衝材を含み、
    前記長手方向の中心軸に沿って最も硬い緩衝材が配置され、その両側に相対的に柔らかい緩衝材が配置されており、前記本体部の正面衝突時に前記最も硬い緩衝材を最初に衝突させるように構成されている、
    ことを特徴とする救命艇。
  2. 前記緩衝体は、相対的に硬い緩衝材の占める割合が前記本体部に近い側よりも遠い側の方が大きくなるように構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の救命艇。
  3. 前記緩衝体は、衝突後の反力が一定となるように構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の救命艇。
  4. 前記緩衝体は、10m/sの正面衝突において前記本体部に作用する最大加速度が15G以下となるように構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の救命艇。
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